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2020.10.14
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第3話

司徒月(シトゲツ)は怒り心頭だった。
呂不韋(リョフイ)が李家に密告した瑶姫(ヨウキ)を罰するつもりだったが、呂鑫(リョキン)が止めたという。
当の李皓鑭(リコウラン)は中心から外された恨みだろうとどこ吹く風、しかし司徒月は瑶姫がまた何か仕掛けて来るはずだと警戒した。
そこへ使用人がやって来る。
「ハオラン姑娘、主父がお呼びです」
皓鑭と司徒月は書斎へ案内されたが、いつまで経っても呂鑫は現れなかった。

皓鑭たちは半時ほど待っていたが、結局、引き上げることにした。

その理由はすぐに分かった。

呂鑫は中庭にいた。
実は少し書斎を離れた隙に宝物の珠が盗まれ、使用人にしらみつぶしに探させているという。
わけ知り顔で皓鑭を見つめる瑶姫、そこへ騒ぎを知った呂不韋も駆けつけた。
その時、使用人が珠が見つかったと叫んで走って来る。
宝物の珠は皓鑭の部屋にあった。

呂鑫は皓鑭を役所へ突き出せと叫んだ。
しかし呂不韋が司徒缺(シトケツ)に命じて犬を連れて来る。
実は宝物の珠は山椒の香りを焚き染めた木蓮の箱に入っていた。
箱に触れると香りが付いてすぐには消えない。
つまり皓鑭が盗んだのなら、必ずや香りが残っているはずだ。

すると犬は瑶姫に向かって激しく吠えかかった。
U・x・U<ワンワンワン! Σ( ̄。 ̄ノ)ノ

瑶姫の企みは失敗、自分は潔白だと呂鑫に泣きついた。
呂鑫も何かの間違いだろうとうやむやにしようとしたが、この機会を利用して呂不韋が追い出してしまう。
しかし皓鑭はなぜ呂鑫が自分に濡れ衣を着せたのか分からなかった。

皓鑭は自分とは無関係だと主張、呂不韋に聞いたらどうかと口答えした。
驚いた呂不韋は父に謝れと命じたが、皓鑭は自分は悪くないと拒否し、呂鑫を怒らせてしまう。
「いいか不韋、今後、屋敷残るのはワシかこの女かどちらかひとりだ!お前が選べ!ふん!」

呂不韋は形だけでも頭を下げろと皓鑭を叱った。
しかし皓鑭はいくら世話になっているとは言え、不当な扱いを受けても黙って謝れというなら断ると言い返す。
呂不韋はその傲慢さに苛立ち、皓鑭を連れて街に出た。
「頭を下げなくても構わん、その代わり金を返してもらう、食事代に利子も加えて…500金だ」
呂不韋は皓鑭に通りで芸を売っている踊り子たちのように自分で稼げという。
「分かったわ、白は白、黒は黒、踊るけど頭は下げない」

皓鑭はあっさり舞台で踊り出した。
その美しい舞に誰もが足を止めたが、そこへちょうど李赫(リカク)が馬車で通りかかる。
娘が芸を売っている姿を見た李赫は驚いて馬車を降りると、運悪く2人の高官がやって来た。
「あれは李御史(ギョシ)のご息女では?」
「まさか、ご息女が道端で芸を売るはずない」
しかし2人は李赫の姿に気づき、挨拶して慌てて退散する。
面目丸つぶれの李赫は急いで皓鑭を引きずり下ろし、連れて帰ることにした。
すると皓鑭が手を振り払い拒否する。
驚いた李赫は父娘の縁を切ると脅したが、皓鑭はひざまずいて覚悟を決めた。
「生を与えてくださり、そしてこれまで育てて頂いた恩は決して忘れません
 今日、自由にしてくださった父上のお慈悲にただ感謝するばかりです」

李赫が去り、野次馬も散り散りになった。
皓鑭は呂不韋が父を辱めるために道端で自分を踊らせたのだと気づく。
しかし呂不韋は否定した。
人前で堂々と家を捨てたことで皓鑭もようやく本当に自由になれたとのだという。
「お前は傲慢だ、自尊心が強い、頭を下げることなく何かを成し遂げることはできん
 これは侮辱ではない、教えている」
すると皓鑭はいきなり呂不韋の頰を引っ叩いた。
「今後は私を尊重し、行動する前に意見を聞いて
 でも感謝してる、自由にしてくれたこと…でもこれからは気をつけて、私とあなたは対等よ
 忘れないで、私は操り人形じゃない、私もあなたに教えてあげているの」
「こんな口を利くおなごは初めてだ(ふふ)」
皓鑭は頬を叩かれて痛かったかと聞くと、今度は呂不韋の足を思い切り踏みつけた。

ますます皓鑭が気に入った呂不韋、皓鑭が″天へのはしご″となれば驚くほどの利益が手に入ると期待した。
「釣り糸を長く垂らし、大物を狙う…それが商人だ」
しかし丞相(ジョウショウ)はすでに皓鑭が李赫の娘だと知っている。
皓鑭は丞相が面倒を避けるため、自分を趙(チョウ)王には献上しないだろうと言った。
「秦(シン)は破竹の勢い、対して趙は形勢不利、趙王は明日をも知れぬ身だ…もう用はない」
「計画を変えたの?」
呂不韋は牢に入ったおかげでむしろもっと良い道が見つかったと言った。

呂不韋は皓鑭を嫌う父を説得した。
例え商人として天下一の富を得て着飾っても、他人から見下され、侮辱されるのがオチ、しかしある取り引きが成立すればあっという間に出世し、歴史に名が残るという。
実は呂不韋が目をつけたのは牢の中で顔見知りとなった秦王の孫・嬴異人(エイイジン)だった。
「嬴異人は手に入れておくべき価値のある奇貨(キカ)です…
 父上、あのおなごは私が出世するために必要な″はしご″になるやもしれません」 

呂不韋は嬴異人の護衛・公孫乾(コウソンケン)を高価な玉で買収し、まんまと屋敷に上り込んだ。
ちょうど琴を弾いていた呂不韋は咳き込みながら、約束通り現れたと笑顔を見せる。
それにしても嬴異人の屋敷は粗末だった。
そこで呂不韋は門に例え、微力ながらここの門を大きくする手伝いをしたいと持ちかける。
「これは我が門を大きくするためでもあるのです」
「私など身体が弱く、何の力もない人質…平穏に暮らしたいだけです
 どうかよそであなたの力になる人をお探しください」
呂不韋はあっさり追い返されてしまう。

ある日、呂不韋と街に出た皓鑭は偶然、道端で極上な琴を売っている男を見かけた。
皓鑭は思わず駆け寄って琴をつま弾いたが、100金と聞いてあきらめる。
しかし屋敷に戻ると、机の上にその琴が置いてあった。
呂不韋はこれも出会いだと言って皓鑭のために琴を買ったが、どこかで見た琴だと首をかしげる。
その時、皓鑭は琴に″繞梁(ジョウリョウ)″と彫られているのを見つけ、驚いた。
「これは楚(ソ)の王が愛した琴よ、夢中になり過ぎて政をおろそかにしたっていう…
 家臣に諌められて泣く泣く捨てると決め、鉄の棒で叩いて壊すことにしたけれど、
 それを任された者が壊すのをためらい、偽の琴を壊して本物は宮殿から持ち出したとか…」
逸話を聞いた呂不韋はようやくこの琴を弾いていたのが嬴異人だと思い出した。
「ハオラン、お前は私の福の神だ」

病が悪化していた嬴異人だったが、無事に回復して床を離れた。
しかし寝込んでいる間に大事な琴が消えている。
使用人は咄嗟に病が長引いて金がなく、薬を買うために10両で売ってしまったと嘘をついた。
驚愕した異人は珍しく取り乱して使用人を責めたが、頭に血が上って再び倒れてしまう。

呂不韋は思いがけず繞梁を手に入れ、これを口実に再び嬴異人を訪ねた。
しかし付添人もなく、嬴異人は床に伏せている。
そこで皓鑭と侍女・司徒月(シトゲツ)に嬴異人を介抱させた。
やがて美しい琴の音で目を覚ました異人は、繞梁を奏でる皓鑭の姿に困惑する。
皓鑭は事情を説明し、よほど困って繞梁を手放したのだろうと思い、返しに来たと言った。
しかし異人は看病に感謝しただけで、売りに出した琴は持ち帰るよう頼む。
皓鑭は人の善意に気づかないのかと呆れて帰ることにしたが、異人が急に引き止めた。
「私の間違いだ」

公孫乾が寝殿の前で控えていると、突然、公主雅(ガ)が現れた。
屋敷の中から琴の音は聞こえていたが、明らかに嬴異人のものではない。
「この音はまとわりつくよう…おなごが弾いているのね」
公孫乾は慌ててひざまずき、実は嬴異人の病が重くなってから呂不韋の舞姫・皓鑭が通っていると教えた。



趙王は丞相が集めてきた舞姫の踊りを見ていた。
しかし側室・雲(ウン)少妃(ショウヒ)の舞には到底、及ばず不満を漏らす。
そこへ公主雅がやって来た。
丞相は邯鄲(カンタン)一の美しさである雲少妃の舞と同列に語ることなどできないと訴えたが、公主雅は丞相が開いた宴で見事な舞を披露した女子がいたらしいと父に吹き込む。
驚いた丞相は衛の商人・呂不韋の舞姫のため横取りできないと説明したが、趙王に所望されて断れなくなった。

皓鑭は呂不韋から預かった薬材の人参を嬴異人に届けた。
屋敷の前では琴を勝手に売り飛ばした使用人が公孫乾に折檻されていたが、異人は自分を裏切った使用人を許すという。
使用人は心を入れ替えて忠誠を誓って下がると、公孫乾は人が良過ぎると呆れ果てた。
しかし異人は些細な事だと一笑に伏す。
「改めれば良い」
皓鑭はそんな寛大な異人に心を動かされた。

呂不韋は皓鑭を利用し、あっさり嬴異人の信頼を得られた。
しかし当の皓鑭は上の空、すると呂不韋は皓鑭を使いに出しているのは異人の本心を探って内情をつかむためで、色恋に溺れるためではないと釘を刺す。
「ちょっと!私は皆に見る目がないと思っただけ、あの方は単なる″はしご″ではないかもしれない
 あなたはどんな君主を必要としているの?素直で従順?
 でもあの方は決して人の言いなりにはならないわ」
「いずれ必ず言うことを聞かせてみせる」
「ずいぶんと楽観的なのね…ふふっ」
すると呂不韋は生意気な皓鑭のほおをつねって仕置きした。
ギューC<≧∀≦ )<ちょっと!子供か!
そこへ司徒缺が慌ててやって来る。
実は趙王が皓鑭に舞を披露しろと命じたのだ。
丞相の屋敷で踊った以上、趙王の耳に入ってもおかしくはない。
ただあまりに早すぎると呂不韋はいぶかしんだ。
「だが考え方によっては悪いことではない、もし気に入られれば今後の計画に有利になる
 …まずこの難関を乗り越えなければ」

公主雅は嬴異人のために新しい琴を作り、届けに来た。
しかし異人は琴なら戻って来たので必要ないと断る。
「実はその琴をある方に差し上げたのですが、宮中に上がるそうで、返しにいらしたのです」
公主雅が手を回したことは明白、異人はなぜ知らないふりをするのかと遠回しに非難した。
すると公主雅は皓鑭のために自分を責めたと憤慨する。
そこで異人はこれまでの不満をぶちまけた。
「あなたはずっと私を自分の物のように扱ってきた
 私は語らうことのできる友人もおらず、楽しみを持つこともできなかった」
「あなたを守るためよ、大勢から命を狙われているのよ?」
「恐縮ですが私には耐えられません」
「私が贈った琴はいらないのね…(ボロロン)…あなたに琴を返した人はきっと命を落とす」
公主雅は自分が作った琴を投げ捨てた。

公主雅は兄の妃で皓鑭の妹・李岫玉(リシュウギョク)を利用することにした。
「嫂嫂、あなたの姐姐が宮中に上がるそうよ?丞相が父に贈る舞姫が嫂嫂の長姐だとか…
 これでしょっちゅう会えることになるわね?本当に良かった」
焦った岫玉は直ちに母・高敏(コウビン)に相談した。
すると高敏は怪しまれず皓鑭を始末するため、王様を言いなりにできるものは何かと尋ねる。
岫玉は首をかしげたが、思い当たる人物がいた。

皓鑭が王宮の宴に登場した。
梅(バイ)少妃は雲少妃でもかなわないと嫌味を言ったが、雲少妃は素直に世代の交代を認める。
「花は咲けばやがて散る…憂い悲しまずに受け入れることです」
「妹妹、何て心が広いの?」
趙王は想像以上に素晴らしい皓鑭の舞から目が離せなかった。



皓鑭の舞に宴席は拍手喝采だった。
しかしなぜかそこに太卜(タイボク)が現れる。
太卜は星の観察を終えて帰る途中、子供たちが歌う″亡国の歌″を聞いた。
そこでその子供たちを呼ぼうしたが、先頭の赤い衣の子供がいなくなっていたという。
″亡国の歌″とは周(シュウ)の宣(セン)王が街で出会った赤い衣を着た子供が歌っていたという有名な話があった。
この歌は戦が絶え間なく起こり、いずれ国が滅びることを暗示している。
天が君主に警告する時に遣わすのが火星、つまり赤い衣の子供が火星であり、この歌は天からの警告なのだ。
すると太卜は皓鑭こそ災いだと名指しする。
皓鑭は5月5日の子の刻の生まれ、5月と言えば毒虫がはい出る季節、5日は邪気に満ちており、子の刻も邪気が最も高まる時間だというのだ。
驚いた皓鑭は5月5日生まれは何百何千といるが、全員が災いの元なのかと揚げ足を取る。
「かの有名な孟嘗君(モウショウクン)もまた5月5日生まれです」
丞相は思わず皓鑭の言う通りだとかばったが、太卜は男なら陽の気が悪を静め、女も庶民なら問題ないと屁理屈を並べた。
「宮中に上がれば陰の気が増すのです、すでに占いましたが、その結果、災いはこのおなごです!」

朝臣たちは太卜の予言が良く当たることから、用心に越したことはないと進言した。
すると嬴異人がたかが舞姫のこと、気に入らないなら追い出せば済むことだとなだめる。
公子羽(ウ)も素晴らしい舞姫を殺すのは忍びないと追従したが、太卜はこのまま生かしておけば、いずれ国を乱し、災いをもたらすと断言した。
「明日は満月で陰の気が満ちます、このおなごを生贄にすれば災いは消え、国も安泰です」
結局、趙王は信頼する太卜の進言を受け入れ、明日、祭祀を執り行うと宣言してしまう。

その夜、嬴異人は皓鑭を助けるため呂府に駆けつけた。
しかし呂不韋がこんな大事な時に不在だと知り、巻き込まれるのを恐れて身を隠したのだと気づく。
「主人に伝えてくれ、何と冷酷な人だ、本当に失望した!」

翌日、拘束された皓鑭は祭壇でその時が来るのをひたすら待っていた。
嬴異人は水を差し入れてやることしかできず、無力感に苛まれながら戻って行く。
すると入れ替わるように呂不韋が現れた。
皓鑭は助けに来てくれたと期待したが、呂不韋は救える者など誰もいないと冷たい。
ただ冷酷非情な男だと思われたくないため、こうしてのこのこやって来たという。
「この古い衣と我々は似ている…ここで捨てたら2度と会わぬ」
呂不韋は外套(ガイトウ)を脱いで皓鑭の前に投げ、そこで帰ることにした。
あまりの仕打ちに言葉もない皓鑭、その時、呂不韋が急に振り返る。
「その外套が私の代わりに最期まで寄り添ってくれる」

皓鑭がうなだれていると、今度は岫玉が現れた。
またしても岫玉にはめられたと気づいた皓鑭は、いつか己の身に返ると釘を刺す。
しかし岫玉は失笑し、これまでの行いが皓鑭に帰って来たのだと言った。
そこで落ちていた外套を拾って皓鑭の肩に掛けてやる。
「姐姐…風が強いわ、お身体を大切になさって、私はこれで失礼します」
皓鑭は悔しそうに呂不韋の外套を握りしめたが…。



その頃、呂不韋は丞相の案内で趙王に謁見していた。
呂不韋は不吉な舞姫を献上した罪を償いたいと嘆願、実はある女子が川のそばで吉兆と言われる真っ白な鹿を見たと上奏する。
「証人がおります、お目通り願います」
「外で待っていた怪しい女なら呼ぶ必要はない、つまみ出してやった」
その声は公子蛟(コウ)だった。
公子蛟は父に拝礼すると、呂不韋には魂胆があり、もし信じれば噂になって天下の笑い者になると警告する。
そこで趙王は念のため、女子の他に見た者はいるのか聞いた。
すると呂不韋は本物を見て欲しいと言って檻を運び入れると、帳を取る。
中には驚いたことに本物の白い鹿が入っていた。

趙王は粗こつ者の息子を追い出し、呂不韋の功労を認めて爵位を授けると決めた。
しかし丞相は呂不韋が商人だと進言する。
「うむ、ならば少府監(ショウフカン)に任じよう…王室の財物を管理せよ、宮中への出入りも許す」
呂不韋は趙王から剣を授かり、官職を賜った。

呂不韋は公子蛟を誘い出すため、実は先に噂を流していた。
そこで道すがら丞相に公子蛟が来るのを待ってから、わざと鹿を献上したとねたばらしする。
「牢に放り込まれた仕返しか?…そなたは案外、度量が狭いの〜ははは」
しかし呂不韋はあえて否定しなかった。

月が昇る頃、皓鑭は呂不韋からもらった外套をまとい、ついに生贄として釜の中へ入った。
そして太卜が釜の下に火をつけたが、やがて大きな爆発が起こる。
近くにいた朝臣たちは爆風で倒れ、趙王と王后は呆然、その時、信じられないことが起こった。

皓鑭が生還した。
しかも無事だっただけでなく、天の神からお告げがあったという。
「私は汚れており、仕えるにふさわしくないと…神は最も敬けんな使いを必要としています」
すると皓鑭は唖然としている太卜を指差した。
「あなたこそ神の使いにふさわしい、この国で唯一無二の存在です」
さらに皓鑭は天から賜ったという薬を献上し、身体を強くし、寿命を延ばすと説明した。
趙王はその薬を受け取り上機嫌、しかし太卜は必死に否定する。
「王上!駄目です!このおなごを信じてはなりませぬ!焼かれても死なぬ魔物だ!」

つづく


(  ̄꒳ ̄)趙王にはまだ子供がいたのね〜
今回はやっと2ヶ所だけカットしたところに気づいた(←今さらw





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最終更新日  2020.10.14 23:50:12
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