【現代劇】マリアージュ・ブラン~嘘つき弁護士の愛の法則~全40話 40
風起隴西-SPY of Three Kingdoms-全24話 24
【現代劇】イジワルな君に恋をした~Sweet First Love~全24話 24
燕雲台-The Legend of Empress-全48話 48
全48件 (48件中 1-48件目)
1
※あらすじには残酷な表現が含まれています丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman最終話「願い」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は荊軻(ケイカ)が自分を殺しに来ると知っていながら、謁見を許した。一方、荊軻は頭痛に襲われながらも秦舞陽(シンブヨウ)と共に別邸を出発、殿上に足を踏み入れる。…何があろうと今日は必ず成功させる…樊於期(ハンオキ)将軍、田光(デンコウ)先生、丹(タン)太子殿下、3人の思いに応えるため…そして何より民を救うために…嬴政よ、お前の命をもらう!大殿で引見の儀が始まろうとしている頃、昭徳(ショウトク)宮では麗姫(レイキ)がようやく目を覚ました。なぜか身体が重く、頭もはっきりしない麗姫、しかし何とか起き上がってみると、宮女たちが平伏して部屋から出ないよう訴える。麗姫は薬を飲まされたと気づき、慌てて祖父の形見の短剣を握りしめて飛び出したが、寝宮の廊下には衛兵たちが立ちふさがっていた。「麗夫人、お留まりください」「どきなさい!」嬴政は燕の使者を九賓(キュウヒン)の礼をもって出迎え、接見した。すると秦王を目の当たりにした秦舞陽は恐怖のあまり自らひざまずいて震え始めてしまう。荊軻は咄嗟に北方の田舎者ゆえ天子を前にして恐れおののいているとごまかし、まず樊於期の首を献上した。樊於期の顔を確認した嬴政はたいそう喜び、次に地図を見せるよう命じる。荊軻は秦舞陽から地図を受け取ろうとしたが、秦舞陽は思わず強く握りしめ放そうとしなかった。周りに悟られまいと笑顔を見せた荊軻は、半ば強引に奪うように地図を取る。「大王!督亢(トクコウ)は燕で最も豊かな土地、秦に忠誠を誓う証しです! この地図は私の手から秦王にお渡しさせてください!」驚いた李仲(リチュウ)は反対したが、嬴政はあっさり了承した。一方、麗姫は祖父の短剣で衛兵たちをなぎ倒し、寝宮を脱出した。しかし大殿へ続く長い回廊でも衛兵が行く手を阻む。それでも麗姫は諦めず、師兄を救うため必死に衛兵を倒した。荊軻は地図を持って壇上へ上がった。「大王、督亢一帯の地図を献上いたします 宜しければ私が地図を開き、詳しくご説明いたします」すると荊軻は机の上に巻き物を置き、地図を開き始めた。しかし急に嬴政が開くのを止める。「やめておけ、お前の考えは読めておる、手を放せば自由の身にしてやろう」「ふっ、自由だと?自由の意味が何かお分かりか?…分からぬくせに」そこで荊軻は懐に忍ばせていた絵を出して広げた。「麗児が描いた、麗児は海に憧れて、いつか俺と行くことを夢見ていたよ…」…見て、私と師兄を描いたのよ?海で遊んでいるところ…これも私と師兄、馬に乗っているの、朝日や夕日を見ながら草原を駆け回りたい…この絵も私と師兄、山を登り川を越えて、険しい山道で私が歩けなくなったら…師兄が手を取って山頂へ導いて欲しい、ふふふっ「麗児が描いた夢だ、師妹が一番、望んでいたのは自由な暮らしと戦のない太平の世 お前に永遠に分かるはずがない…お前が生きている限り、天下に自由などない!」激高した嬴政は机を蹴り飛ばした。その拍子に巻き物に忍ばせてあった短剣2本が飛び出す。騒然となる朝堂、しかし荊軻は机を避けながら短剣をつかみ取った。秦舞陽は助太刀しようと立ち上がったが、その場で衛兵たちに串刺しにされてしまう。荊軻は機会を逃し、雪崩れ込んだ禁軍に包囲された。もはや絶体絶命、すると嬴政が自ら荊軻に手を下すため、禁軍を下げてしまう。荊軻はこの好奇に素早く壇上へ飛び上がったが、突然、激しく血を吐いた。実は嬴政は真っ向勝負しても勝ち目がないため、荊軻に楚の毒を盛っていた。「ふっ、そう長くはもたぬぞ?」毒に犯されながらも嬴政と死闘を繰り広げる荊軻、しかしやがて身体に力が入らなくなり、倒れてしまう。その頃、麗姫はついに短剣を抜き、邪魔をする衛兵たちを一気に片付けていた。嬴政は毒で動けなくなった荊軻を蹴り飛ばした。そして臣下たちが見守る中で荊軻の顔を踏みつけ、憎しみを込めて腹に剣を突き刺す。荊軻は動かなくなった。宿願を果たした嬴政は天を仰ぎながら玉座へ歩き出したが、その時、荊軻が最後の気力で立ち上がり、飛びかかる。「うりゃあぁぁぁぁっ!」「大王!」李仲は咄嗟に飛び出し、大王をかばって胸を刺されてしまう。「ぐぐぐ…大王…どうか天下統一…を…」腹心の李仲を殺された嬴政は激情に駆られ、再び荊軻の身体を突き刺した。幼い頃、麗児と一緒に嬴政の命を救った荊軻、まさかこんな形で再会を果たすとは夢にも思わなかっただろう。すると荊軻は歪んだ嬴政の顔を見ながら高笑いし、そのまま後ろへばったり倒れた。その時、大殿の扉が開き、荊軻の目にぼんやりと人影が映る。やっと大殿に到着した麗姫だったが、そこで見たのは嬴政の前で血だらけになって倒れている無惨な荊軻の姿だった。嬴政は衛兵に荊軻と秦舞陽を担ぎ出すよう命じた。すると麗姫は荊軻に駆け寄り、震える手でそっと頭を支える。「師兄…」「師妹…来てくれたのか…」「師兄、ごめんなさい…間に合わなかった…ゥッ…」しかし荊軻は麗児との幸せな思い出につつまれ、うっすら笑みを浮かべて事切れた。「待ってて…」麗姫は師兄の目をそっと閉じて送り出すと、嬴政をにらみつけた。嬴政は人払した。恐らく麗姫は薬で眠らせたはずの荊軻がなぜ参内したのか分からないだろう。すると清児(セイジ)が現れた。実は清児は嬴政に命じられ、入内した時から麗姫を監視していたという。「そなたが荊軻と会ったことも知っている…」「やはりあなたは私を信じていなかったのね、清児…荊軻に何の薬を飲ませたの?」「…大王から渡された特別な毒です」「それで…私に眠り薬を飲ませたのね?」嬴政は麗姫に荊軻の死を見せたくなかったと言った。「麗児…これも愛ゆえだ」すると嬴政は清児を下げた。麗姫は底知れぬ絶望と悲しみから息もできないほど苦しくなった。しかしやがて全てを諦めたように長嘆する。「大王、あなたは師兄を殺した…今度は私の番よ」「つまり…荊軻のために余を殺すと?」「民のためよ…天下統一を成し遂げるまでに、どれだけ犠牲を強いる気なのっ?!」「忘れたのかっ!最小の犠牲で最大の平和が得られる」「ふっ…信じない、師兄が遂げられなかった使命は師妹の私が果たす! 秦王政…死んでもらうっ!」「はお、余を殺すというなら縁もこれまで…この剣でケリをつけよう…来いっ!」麗姫と嬴政は互いに剣を向け、同時に走り出した。2人はそのまま刺し違える勢いだったが、麗姫は直前で短剣を回転させ、嬴政の胸に剣先ではなく柄がぶつかる。「(はっ!)」「うぐっ…」しかし嬴政は勢いを止められず、そのまま長剣で麗姫の身体を突き刺した。「麗児ぃぃぃぃ!なぜだぁぁぁぁ!」「考えたの…あなたに必要なのは愛する人を失う気持ちを知ることだと…だから私を殺せばいい」「もう何も言うな」「聞いて…民の心に寄り添いさえすれば…あなたは明君になれるわ…ね?」すると麗姫は嬴政の胸に顔をうずめ、絶命した。嬴政は大殿を出ると、放心状態のまま石段を降りた。しかしやがて崩れ落ちるようにひざをつき、空に向かって雄叫びをあげる。…あれは大きな満月だったあの夜、嬴政は恩人である麗児と荊軻と3人、この友情が長く続くようにと月に願う横を向けばまだ幼い麗児と荊軻の姿があった優しく微笑みかける麗姫、しかしふいに2人の姿が消えてしまう今やその満月を見上げているのは嬴政ひとりだけだった…完( ;∀;)あ~3回目だけどやっぱり楽しかった〜理由は定かじゃないけどwディリラバはいつもの配音さんではありませんでしたが、麗児の声、上手い!それにしてもなぜ最後の最後で笑いを…いや違ったw…スポットライトってどう言うこと?ではディリラバ迷さんとは年末の長歌行でお会いしましょう(^ꇴ^)ノ″
2021.10.19
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第47話「前夜」ついに再会を果たした荊軻(ケイカ)と麗児(レイジ)。荊軻は麗児の姿を見つけると、これまでのわだかまりなど全て忘れて抱き締めていた。「なぜ俺に嘘をついたんだ?」「あの時は親子3人で逃げたところで、すぐ捕まってしまうと思ったの だから本当のことは伏せておこうと…」「天明(テンメイ)が俺の子だと知っていたら、鵠落(コクラク)剣法の剣譜など探し求めず、 親子3人の穏やかな暮らしを選んでいた…師父の教えに背いても俺自身の幸せを選んだだろう」「…師兄、お願いだから参内を取りやめて、これからはあなた自身のためだけに生きて 天明は大師兄に託したわ、だから誰も知らない場所で蘭児(ランジ)と幸せになって 暗殺の成否がどうでも死は避けられない、天明が実の父に会えなくなってしまう」「…もう遅い」荊軻は田光(デンコウ)と樊於期(ハンオキ)が燕(エン)のために自ら命を絶ったと教えた。恩人である田光の死に麗児は呆然、もはや引き返せないところまで来てしまったと知る。「麗児、天明が自分の子だと聞いた時、俺がどう感じたか君には分からないだろう この数年、俺は君を誤解したまま理解しようともしなかった 俺は自責の念に駆られたよ…我が子に会いたい、だけどもう遅い」「師兄、あなたは…何も悪くない」「分かっている、君はいつも俺のことを思っていてくれた、だからこそ辛いんだ」すると荊軻は最後にもう一度だけ麗児を抱きしめる。「麗児、俺が愛した女はただ1人、君だけだ…麗児、君だけしかいない」麗児は思わず荊軻にしがみつき涙した。…絶対に師兄を死なせない、死なせるものですか…一方、門の外では蘭児が切ない思いを抱えて荊軻を待っていた。嬴政(エイセイ)は麗姫(レイキ)が昭徳(ショウトク)宮にいないと気づいた。そこで回廊にいた侍女に麗夫人の行き先を問い詰めたが、そこへ麗姫が現れる。「夫人は身体の具合がすぐれぬと聞いていたが?」「外の風に当たっていたので…」すると嬴政は趙高(チョウコウ)に麗夫人が無断で寝宮を出ないよう見張れと命じた。「帰順のため燕の使者が参内する、不測の事態に備え、夫人も勝手は慎め」その夜、蘭児はなかなか寝付けず、荊軻の部屋を訪ねた。「あさってには秦(シン)王と会うのね…やっぱりあなたを行かせたくない」「蘭児…俺は多くの命を背負っている」「分かってるわ、今日はあなたに伝えたくて来たの、どんな決断でも私はあなたの味方よ?」蘭児はそっと荊軻に身を預け、大きな手を握りしめた。…蘭児、今生で受けた恩は君に返せぬままだ、来世は君の兄となり、生涯、君を守る…翌朝、蘭児は別邸を離れることになった。「荊大哥…私…」しかし蘭児は喉まででかかった言葉を飲み込み旅立ってしまう。荊軻は心の中で蘭児の幸せを祈りながら見送った。…すまない、君はやはり妹だ… ←心の中でダメ押しすんなw蓋聶(コウジョウ)は妻の敵を討ち、娘と合流して再び旅に出ることにした。すると蘭児は天明の本当の父親が荊軻で、暗殺計画を知った麗児が天明に危害が及ばぬよう韓申(カンシン)に託したと教える。秦王が軍に命じて天明を捜索している今、蘭児は早く天明を見つけてやりたいと訴えた。一方、韓申は天明と秦を脱出するため驪(リ)山を越えようとしていた。しかし天明も流石に体力の限界、これ以上、動けないと座り込んでしまう。「韓叔叔、僕は父上の子じゃないの?父上は僕を殺すために探しているの?」「今は何も考えるな」するとその時、韓申は誰かの気配を感じ、先に天明を逃がすことにする。「向こうの林まで競走しよう、天明が勝てば何でも言うことを聞いてやるぞ」「本当?」「もちろん、その代わり1つ約束してくれ…何があっても生き抜くと」韓申の前に秦の四大名手・風林火山が現れた。 ←ここに来てやっと4人揃ったw「いい読みだな?」「…函谷関(カンコクカン)は禁軍がいる、秦を出るなら華山か太白山もしくは驪山越えになる 天明公子を連れて逃げるなら安全な驪山を選ぶと踏んだのさ おとなしく天明公子を渡せば楽に死なせてやるぞ?」「ここから先は俺を倒してから行け…」韓申は師父の敵である風林火山に独りで立ち向かった。4人の手練れからメタメタに斬りつけられながらも天明を必死に守ろうとする韓申、しかしついにばったり倒れ、立ち上がれなくなってしまう。…師妹、力及ばずすまない、俺は君を守り抜くことができなかった…風林火山は韓申を捨て置いて通り過ぎようとした。しかし韓申は最後の力を振り絞り、鋭刀山(エイトウザン)の足首をつかむ。激怒した鋭刀山は止めを刺そうと刀を振り下ろしたが、その瞬間、蓋聶が放った宝剣が阻止した。韓申は息も絶え絶えに林に隠れている天明を連れて来て欲しいと蘭児に頼む。そこで風林火山も蘭児を追いかけようとしたが、蓋聶は多勢に無勢で子供をさらおうとした4人に激怒、この機会に風林火山を成敗した。蘭児が天明を連れて戻って来た。「韓叔叔!どうしたの?!たくさん血が出てる!」しかし韓申はすでに瀕死の状態、そこで蓋聶と蘭児に天明を引き取って欲しいと頼む。「天明、泣くな…人はいつか死ぬもんだ…蓋爺爺の言うことをよく聞くんだぞ… 何としても生き抜け…師…妹……」韓申はそこで息絶え、握りしめていた天明の手を離した。「置いていかないで!嫌だ!韓叔叔!僕を独りにしないで!うわ~ん!」その頃、麗姫は侍女・清児(セイジ)に最後の願いを打ち明けた。「明日、燕からの使者が参内するの、使者は私の師兄・荊軻よ、使いを頼みたいの」すると麗姫は師兄に眠り薬を飲ませて欲しいと言って襟巻きを差し出す。「この襟巻きを置いて来て、そうすれば私の指示だと分かるわ、参内させないためなの」その夜、荊軻の部屋に清児が訪ねて来た。実は麗夫人から命じられ、差し入れを持って来たという。荊軻は疑う様子もなく清児が注いでくれた酒を飲んだ。昭徳(ショウトク)宮に戻った清児は麗姫に指示通り上手く行ったと報告した。「暖かいお茶をどうぞ」麗児はとても眠れそうになかったが、清児のお茶を飲むと身体が温まって来た。翌朝、丹太子は中庭に建てた田光と樊於期の記念碑に献杯した。…あの世から暗殺の成就と燕の再興にお力をお貸しください…燕が覇業を成せるか否か、今日、決まります一方、別邸で身支度を済ませた荊軻は頭痛に襲われていた。すると秦舞陽(シンブヨウ)が迎えにやって来る。「どうした?顔色が悪いぞ?」「大丈夫だ、地図を箱を持って来てくれ、出発しよう」嬴政はついにこの日を迎えた。李仲(リチュウ)はまず影武者に引き合わせた方が良いと提案したが、嬴政はすでに手を打ってあるという。すると趙高が現れた。「大王、燕の使者が到着しました」「大王!ひとつよろしいでしょうか?」李仲は思わず引き留めた。「大王が謁見にこだわる理由は?麗夫人なのですか?」しかし嬴政は質問には答えず、宝剣を手にした。「行くぞ!」つづく( ๑≧ꇴ≦)うわあぁぁぁーっ!師兄!ってかまだその襟巻きを押す?w
2021.10.18
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第46話「使者」麗姫(レイキ)は天明(テンメイ)に真実を告げ、韓申(カンシン)と逃げるよう告げた。「大師兄、もう決めたの、追っ手が来る前に天明と逃げて」すると麗姫はこれが最後の別れになると覚悟し、韓申に抱きついた。「さようなら…」麗姫はしがみつく天明を無理やり韓申に預け、2人を見送りながら泣き崩れてしまう。そこへ衛兵たちが駆けつけた。嬴政(エイセイ)は天明がさらわれたと聞いて慌てて駆けつけた。しかし麗姫は取り乱す様子もなく、淡々と告げる。「私が大師兄に託したの…燕からの使者は私の師兄・荊軻(ケイカ)だと知ってる 天明を守るためにはこうするしかなかった」嬴政は激怒、丹(タン)太子の考えなど全てお見通しだと言い放った。何を置いても天明と麗姫を守るつもりだったが、入内から10年経ってもまだ自分を信じられないのかと深く失望する。すると麗姫は他人を見るような目で嬴政に言った。「もうだまされないわ…あなたは使者が荊軻だと知って帰順を受け入れた 荊軻と天明を殺し、燕を滅ぼすためよ!あなたの本心など全部、分かってる!」「余が奴に殺される!」麗姫は崩れ落ちるようにひざまずき、天明と荊軻を殺さぬよう懇願した。「約束してくれたら一生あなたのそばを離れない、残酷な殺し合いなどもうやめて!」「麗児…そなたを愛しておる、天下の半分を与えても良いほどに…分からぬのか? そなたは余の心も知らず、未だにあのくだらぬ師兄をかばうとは… あんな男、この手で息の根を止め、憂さを晴らしてやる」「大王、やめてお願い!私が師兄の代わりに罰を受けるから!」麗姫は泣きながら嬴政にすがったが、嬴政は何があっても天明を取り戻すと言って出て行ってしまう。そんな中、荊軻一行がついに咸陽(カンヨウ)に到着した。城門では廷尉(テイイ)・李斯(リシ)が一行を出迎え、王宮の隣にある別邸へ案内する。荊軻は丹太子が剣客を使者に指名したのは道中の妨害を心配したためで他意はないと説明した。「大王にはいつ謁見できますか?」「まずは町見物でもどうぞ」「しかし我々は樊於期(ハンオキ)の首を持参しています、樊於期と分からぬほど腐敗しては意味がない」「宜しければ私にお預け頂けませんか?」「いえ、燕から秦への大切な帰順の証しです、私が手渡します 秦を裏切った者の末路を天下に示すためにも…」すると李斯は納得し、直ちに日取りを決めて一両日中に知らせると言った。丹頂門(タンチョウモン)の掌門・夏侯央(カコウオウ)は咸陽にいた。燕の使者が荊軻だと知った夏侯央は驚愕、何か裏があるはずだと李斯に警告する。しかし李斯は裏があろうとなかろうと、もはや天下の趨勢(スウセイ)は変わらないと言った。「荊軻が何をしようと燕は秦に滅ぼされる運命だ」「まあ何にせよ、やつが咸陽に来たとあらば、私がただではおきません」( ̄▽ ̄;)その自信はどこから来るのか…w一方、秦舞陽(シンブヨウ)は別邸で急に剣術の稽古を始めた。蘭児は燕では遊び呆けていた秦舞陽の変わりように驚き、一体どういう風の吹き回しかとからかう。しかし荊軻は秦舞陽が自分の助太刀として王宮入りを決意していると分かった。秦舞陽は一見、不真面目に見えるが、自分と同じように秦王を憎んでいるという。実は道中でも荊軻が何度も帰るよう促したが、秦舞陽は何かと理由をつけてここまで来た。秦舞陽が本当は義に厚いと知った蘭児、それよりここまで来たのに麗姫に会わないのかと尋ねる。すると荊軻は近くにいても住む世界が違うため、会うことなど叶わないと肩を落とした。「私は秦で育ったの、会いたいならツテをたどってみるわ」「気遣いは無用だ、これ以上、君を巻き込めない」荊軻と蘭児は咸陽の町を散策した。活気ある町並みを見た荊軻はしみじみ六国がなぜ秦の足元にも及ばないのか分かるという。蘭児は六国の滅亡が免れないと思うなら暗殺を考え直すよう説得したが、荊軻は何があろうと考えは変わらないと断言した。麗姫が宮中で信頼できるのはもはや侍女・清児(セイジ)しかいなかった。そこで麗姫は別邸にいる燕の使者に文を届けて欲しいと頼む。清児はすぐ出かけることにしたが、運悪く回廊で大王と出くわした。すると趙高(チョウコウ)がそんなに慌ててどこへ行くのかと引き止める。「今日は麗夫人のお加減が悪く、滋養のある物をお召し上がり頂こうかと厨房へ…(汗」「…ゆっくり休ませてやれ、清児、後ほど参ると麗夫人に伝えよ」清児は肝を冷やしたが、無事に宮中を出た。清児が別邸にやって来た。荊軻は清児が麗姫の侍女だと知って驚きを隠せない。「文を預かって参りました、ご覧にならないなら麗夫人にお返しします」しかし荊軻は受け取り、すぐ文を見た。…明日、城外の山林にあるあずま屋で待つ、麗…翌日、荊軻は蘭児と2人で待ち合わせ場所に向かった。麗児との再会に複雑な面持ちの荊軻だったが、蘭児は余計なお世話だと分かっていながら、ゆっくり愛を語らえば良いと笑う。「昔とは違うんだ…俺と彼女はもうそんな関係じゃない ただ天明のことを聞きたい、でも父親として何もできなかったのに聞く資格はないよな」すると蘭児は暗殺が成功したら麗児と逃げるよう勧めた。「私は精一杯、荊軻の戦いを応援する、必ず生きて帰って来て」その時、急に夏侯央が現れた。「お前たち…死の間際になってもまだ逢瀬に夢中とはな」( ๑≧ꇴ≦)どうみても場違いな登場www蘭児は母の敵を前にして思わず剣に手をかけた。しかし荊軻が制止する。「俺は忙しいんだ ←(^ꇴ^)確かに! 痛い目に遭いたくなければ早く失せろ」←( ;∀;)掌門、取りつく島なしw「荊軻よ!良い度胸だ!私にそんな口を利くとは! ←( ๑≧ꇴ≦)いやどっちが?!w …先に進みたければ鵠落(コクラク)剣法の剣譜をよこせ!命だけは助けてやる!」( ๑≧ꇴ≦)これは勇者ヨ●ヒコのオープニングwww夏侯央は剣譜を奪うべく荊軻に襲いかかった。しかし剣術の腕には歴然の差がある。「夏侯央、お前に俺は倒せぬ」←( ̄▽ ̄;)言っちゃった!w面倒臭くなった荊軻はついに奥義で止めを刺そうとしたが、その時、蓋聶(コウジョウ)が駆けつけ割って入った。「前輩!なぜ止めるのですか?!」「夫人の敵を討つため人生を懸けてきたのだ、先を越されるわけにいかぬ」事情を知った荊軻は蓋聶に復讐の機会を譲った。蘭児は父が心配だったが、蓋聶は荊軻と一緒に行くよう告げる。こうして妻を殺されてから復讐に生きてきた蓋聶は自分の手で夏侯央を地獄へ送った。荊軻と蘭児が湖のほとりに立つあずま屋に到着すると、門で清児が待っていた。「中でお待ちです」すると蘭児は清児と外で待っていると言った。麗児は見晴らし台で湖を眺めていた。そこへ荊軻が現れる。ついに再会を果たした2人は自然と駆け寄ったが、荊軻は迷わず麗児を抱きしめた。麗児の手にはあの思い出の襟巻きがある。つづく( ー̀ωー́ )<俺と彼女はもうそんな関係じゃない…からの速攻でハグ!wでもその襟巻き、まだ押す?w
2021.10.17
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第45話「不信」麗姫(レイキ)は楚(ソ)夫人が自害したと知り、急いで嬴政(エイセイ)を訪ねた。すると嬴政はあっさり誰が裏切ろうと償う者がいればいいという。「つまり…楚夫人が無実だと知りながら死を賜ったのね?なぜそんなことを?」実は先ごろ楚の幽(ユウ)王が逝去、幽王の弟が即位したが、兄弟間で政争が起こっていた。今や楚の内政は混乱のさなかにあり、秦に併合されるのも時間の問題だという。麗姫はなおさら楚夫人が自害する必要などなかったと困惑したが、嬴政は天下の雌雄(シユウ)を決する重要な時に誤りは許されないと言った。「天下の万民に厳然たる姿勢を示さねば全てが無に帰する」「天下統一の前では妃の命など取るに足らぬと言うことかしら? いずれ私も楚夫人同様、あなたの犠牲になるのね…そうでしょう?」嬴政は即答できず、政務があるので話はまたにしようという。その時、麗姫は楚夫人の警告を思い出し、逃げるように帰って行った。祖国を失い今夜も酒に溺れる趙高(チョウコウ)、すると突然、酒楼に韓申(カンシン)が現れた。「まあそう構えるな…今日は頼みがあって来た、麗夫人に会いたい」韓申はかつて趙高が手ひどく麗姫を拷問したことを持ち出し、協力してくれるなら麗姫から大王に口添えさせると約束した。翌朝、趙高は回廊で麗夫人を呼び止め、韓申の伝言を伝えた。大師兄が待っていると聞いた麗姫は半信半疑で南宮を訪れたが、そこで韓申と再会を果たす。「天明(テンメイ)はさぞ大きくなっただろうな?」「(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン…もう9歳なのよ?ふふふ」すると韓申は急に顔を曇らせ、燕が遣わした使者は荊軻(ケイカ)だと教えた。実は燕が帰順すると申し出たのは真っ赤な嘘で、荊軻が刺客として送り込まれるという。「師妹、師弟に天明の本当の父親はお前だと教えた 王宮から出るんだ、天明と君自身のために…今回だけは俺に従ってくれ」麗姫は突然のことに動揺して結論が出せず、寝宮に戻ってひとり考えあぐねた。嬴政は朝議で天明を皇太子に立てると伝えた。左丞相・昌平君(ショウヘイクン)は長子である扶蘇(フソ)こそ太子になるべきだと反発、臣下たちも天明では納得しないという。すると廷尉(テイイ)・李斯(リシ)が噛みついた。「貴殿が扶蘇公子を太子に推せば推すほど、第二の呂不韋(リョフイ)のように思えてならぬのだが?!」李斯は大王が昌平君の背任行為も、楚夫人に罪を着せて幕引きを図ったことも全て知っていると暴露した。驚いた昌平君は秦への忠誠心にうそ偽りなどないと訴えたが、嬴政に遮られてしまう。「ごぅら(够了)っ!天明を太子に指名する、余の決定だ! 昌平君、自重することだな、余の我慢にも限界がある…ワナワナ」麗姫は結論を出せないまま嬴政の寝宮に向かったが、ちょうど李仲との話が聞こえて来た。「大王、お鎮まりください、秦と楚に人脈を持つ昌平君を失うのは損失です」「確かに昌平君はまだ使い道がある、殺さずにおこう」すると李仲はなぜ臣下たちの反対を押し切ってまで天明公子を太子にするのか尋ねた。嬴政は天明に王の素質があると言ったが、本当の理由は別にあるという。「何年もかけて麗夫人の心を開かせた、だがそれでも余は不安でたまらぬ だからこそ天明を太子に立てるのだ 麗夫人なら他国の干渉を受けずに済む、加えて麗夫人を秦に留め置く唯一の方法だ」麗姫は嬴政が自分のことをまだ信用していないと知った。どれほど尽くしても天明が人質なのは変わらず、結局、手駒でしかない。…私は何て愚かなの…しかし嬴政の本音はそれだけではなかった。李仲は後ろ盾のない天明公子が太子になれば、将来は臣下が支持する扶蘇公子と王位を巡って争いが起きると懸念した。すると嬴政はそれが目的だという。「天明を指名したのは麗夫人を縛るため、もう1つは扶蘇を発奮させるためだ 扶蘇は気概に欠ける、早々に太子に据えればその地位に安住し、向上心を失う 天明が太子となれば扶蘇は嫉妬し、余の関心を引こうと兄弟間で争うはずだ 天明を通じて扶蘇の長子たる自覚を呼び起こしたい、屈辱は成長をもたらす」麗姫は衝撃のあまり嗚咽を漏らしそうになったが、必死に口を押さえた。嬴政は初めから扶蘇を後継者と決めていた。天明が太子になれば多くの者が足を引っ張ろうと躍起になり、もし出自をつかまれれば麗姫と天明は死罪になるだろう。…天明が実の子だったらどれほど良いか…「天明は利発で余を実父だと信じている、だが所詮は他人の子だ …天明の実父は心に刺さった棘に等しい、耐え難い痛みにずっと耐えて来た あの男が生きている限り麗夫人の心に存在し続ける、到底、許容できぬ、荊軻を抹殺する それでやっと麗夫人は余のものとなる」その夜、嬴政が麗姫の寝宮に現れた。まさか麗姫が自分の本音を全て聞いていたとも知らず、嬴政は天明を太子に決めたと伝える。「天明が王になればそなたは秦で安心して暮らせる …分かってくれ、そなたには永遠にそばにいて欲しい」嬴政は麗姫の笑顔を見て安心したが、その心中を察することはできなかった。…天明はあなたの道具じゃない、騙されるものですか…咸陽(カンヨウ)を目前にした荊軻と秦舞陽(シンブヨウ)の前に突然、蓋蘭(コウラン)が現れた。荊軻は帰るよう説得したが蘭児はついて行くと譲らない。その頃、先に偵察に出かけた護衛・衛荘(エイソウ)は密かに秦王と接触していた。「荊軻が秦に入国しました」衛荘は王宮に入ったところで捕縛するよう勧めたが、嬴政はどうしても自分の手で荊軻を抹殺するという。…余の愛する女を奪った、その借りは返してもらう…麗姫が天明の衣を縫っていると嬴政が現れた。「お願いがあるの、大師兄が咸陽に来ているの、明日、天明を連れて会いに行ってもいい?」…なぜ韓申が咸陽へ?荊軻と関係があるのか?……認めてくれなかったどうしよう…「行くといい、念のため護衛をつけさせよう」一方、蓋聶(コウジョウ)は妻の敵である夏侯央(カコウオウ)を探して趙にやって来た。すると民から強奪している丹頂門(タンチョウモン)の弟子たちを見つける。そこで鮑野(ホウヤ)を捕まえ、掌門の場所へ案内させることにした。翌朝、麗姫は天明を連れて郊外で待つ韓申と合流した。天明は韓申と遊んだことももう忘れてしまったと笑ったが、その時、草むらに潜んでいた賊たちが襲撃する。衛兵は咄嗟に応戦し、韓申は先に麗姫と天明を山中へ逃がした。すると韓申は加勢すると見せかけ衛兵を倒し、協力してくれた賊たちに感謝して別れる。その頃、麗姫と天明は林の中へ姿を隠していた。「天明、よく聞いて、あなたは王宮に戻らず、韓叔叔と行きなさい、分かったわね?」驚いた天明は母と離れたくないと号泣、しかし麗姫は韓信と一緒なら安心だとなだめた。「天明、これから母妃が言うことを全て覚えておいて あなたの父は荊軻というの 母妃の希望はあなたが父や爺のように狭義忠信の人になってくれること どんなことがあっても生き延びて、良心に背くことはしないで、いいわね?」そこへ韓申が追いついた。しかし麗姫は自分でまいた種、このまま逃げるわけにいかないという。韓申は唖然としていたが、麗姫はこれが最後の別れになると思い、大師兄に抱きついた。「…さようなら」つづく( ๑≧ꇴ≦)盛り上がって参りました~衛荘って何者?って思っていたけれど、嬴政の間者だったのね~なるほど
2021.10.17
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第44話「祖国」左丞相・昌平君(ショウヘイクン)が巡らせた諜報網が破られた。秦の軍略は昌平君が密書に記して楚王宮に届けるため、咸陽(カンヨウ)から郢(エイ)まで幾人もの密使が連携して受け渡していたという。しかしその密使が捕らえられ、厳しい拷問を受けていた。昌平君はいずれ首謀者であることが分かれば殺されると怯え、楚(ソ)夫人に祖国のために助けて欲しいと涙ながらに訴える。いつか楚も侵攻を受け戦火に包まれるだろう。その時、自分には楚の公子として王族の血脈を受け継ぐ使命があるというのだ。驚いた尚儀(ショウギ)はひざまずいて反対したが、楚夫人は昌平君の身代わりになると決める。「その代わり生涯、楚に忠義を尽くすと誓いなさい でなければ怨霊となって枕元に立ち呪い殺してやる」その日の朝、蓋蘭(コウラン)は部屋から出てこなかった。荊軻(ケイカ)は秦舞陽(シンブヨウ)に自分がいなくなってからの蘭児を頼み、いよいよ2人は門を出る。すると高漸離(コウゼンリ)が屋敷の前で待ち構えていた。「聞いたぞ(←いや誰に?w)失望した、あの時の忠告を忘れて丹(タン)太子の言いなりとは…」( ๑≧ꇴ≦)みんなに失望される師兄w荊軻は誤解だと訴え、丹太子は情に厚く、国や民を思いやっているという。( ๑≧ꇴ≦)前髪が!前髪が!「目を覚ませ!前髪!まだ分からぬのか?それは偽善に過ぎぬ」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン…激しく同意!高漸離は腐敗した燕王室に荊軻が命をかけてまで存続させる価値などないと諭した。丹太子の君子の仮面の下にあるのは、浅ましい私欲に過ぎないという。(  ̄꒳ ̄)顔でかいしね…でも遅かったよね~犠牲が多過ぎてね~荊軻は利用されていると知っていた。しかし荊軻にとって嬴政を自分の手で殺すことができる絶好の機会だと訴える。「これは俺の意志だ!俺のっ!」そこで高漸離は行くなら自分の屍を越えていけと言った。←言ってないw「試してみたいのだ、鵠落(コクラク)剣と燕翔剣(エンショウケン)どちらが強いか…」( ;∀;)<高大哥っ!果敢にも鵠落剣法に挑んだ高漸離、しかし奥義を極めた荊軻の敵ではなかった。「もうやめるんだ、勝負はついた」「諦めぬ、どれだけぶざまな姿をさらそうとお前を引き止める」「なぜ分からぬ?秦王暗殺は俺の願いだ あいつが憎い…祖国を滅ぼし、師父を殺し、多くの民を苦しめたあいつが憎い! 俺はこの恨みを晴らさずにおれぬ、止めても無駄だ!俺は必ずやる!」荊軻はついに高漸離の剣を弾き飛ばし、丁重に拝礼して別れを告げた。楚夫人は贈り物を持って麗姫を訪ねた。「以前、私はひどいことをしたけど許してくれる?」「姐姐、もう過ぎたことです、あの時、私に冷たくしたのは祖太后と楚のためだった 本心でないことは分かっています」「本当に?…ふふ、やっと心の荷が降りたわ」楚夫人はお詫びの印に輿入れの時に持って来たという装飾品を贈ったが、麗姫は楚夫人の様子がおかしいと気づく。「姐姐、何か悩み事なら遠慮なく言ってください」すると楚夫人はしみじみ男に生まれていたら祖国の役に立てたと悔やんだ。恐らく麗姫も男ならその知略と武勇で後世に名を残す大将軍になれただろう。「麗児…聞いて、大王がどんなにあなたを寵愛しても全てを信じてはいけない どこかに逃げ道を残しておくのよ? 大王は誰にも心を許したことがない、偉業を成し遂げ、天下の覇者となるために、 少しでもその道を阻むものを容赦なく破滅に追い込もうとする、たとえ寵姫や寵臣、肉親でさえもね 威風堂々たる君主の顔をしていても、その心の中では…人知れず深く大きな闇を抱えている」「姐姐…」すると楚夫人はそっと麗姫の腕をつかんだ。「麗児…保重…」丹太子は秦へ旅立つ荊軻たちを見送るため、易水(エキスイ)川のほとりに酒席を用意した。咸陽までは念のため衛荘(エイソウ)を護衛につけるという。すると秦舞陽は田光の姿がないと気づいた。「田光先生は…旅に出た、荊少侠に伝言だ、″あちらで会おう″と…」荊軻は丹太子の横に置かれていた箱の中に何が入っているのか察しがつき、愕然となる。「太子殿下、私が秦王暗殺をお受けしたのは燕と太子とは関係ない ただ秦の暴政に苦しむ、あまたの民を救うためです 丹太子は私怨から秦王を討つに過ぎない 国や民のためと大義名分を唱えながら、心にあるのはご自身だけ…違いますか?」丹太子は確かに私怨がきっかけだったと認めた。しかし荊軻は動機が何であれ、自分に機会をくれたと感謝する。「太子殿下、もう一杯、捧げます」丹太子は荊軻が全て気づきながらも、もはや引き返すことができないと分かった。一方、楚夫人は大王を訪ね、楚に軍略を漏らしていたと認めて死を願った。嬴政は首謀者が楚夫人ではないことなど百も承知、真実を明かせば許すという。「秦に嫁いだのは楚の国益のためでした、王后の座を求めたのも楚に利を図ることが目的です 大王も私に嫌気が差したはず… それなら冷宮で孤独に老いて死にゆくより、いっそ死を賜りたく存じます」すると嬴政は優しく楚夫人を抱きしめ、耳元で真実を語った。「…若児(ジャクジ)すまない、入内以来そなたを大事にしてやれなかった 余にとってそなたは祖太后の手足のような存在だった どれほど余に尽くしてくれようと信頼できなかった もう理解しておろう、余にはそなたより昌平君が必要だ…」楚夫人は何か言おうとしたが、嬴政は耳を貸さずに背を向けた。「若児、最後の温情だ、苦しまず逝くがよい 楚を滅ぼした暁にはそなたの遺灰を故郷にまいてやろう」易水川のほとりから白い虹が見えた。ついに秦へ出発した荊軻はやがて川岸で見送る蘭児と高漸離の前を通りかかる。山河には高漸離が打ち鳴らす筑(チク)の調べが悲しげに響き渡っていた。すると荊軻は2人に別れを告げるように大きな声で句を詠む。「風は蕭々として易水は寒し、壮士ひとたび去りて再び帰らず! 虎穴を探して蛟(コウ)宫に入る、天にうそぶけば白き虹が立つ! 駕(ジジァ)!」丹太子は走り去って行く荊軻の背中を見守りながら、河原にひざまずき叩頭した。( ;∀;)<師兄…あああ…楚夫人は白綾を賜り、祖国のため犠牲になった。清児(セイジ)は血相を変えて麗夫人に報告、驚いた麗姫は思わず持っていた茶碗を落とし割ってしまう。「あの日、楚夫人が来たのは私に最期の別れを…嘘よ!楚夫人がそんな罪を犯すはずない!」麗姫は寝宮を飛び出し、大王の書斎へ急いだ。つづく(  ̄꒳ ̄)<苦しまずに逝ってくれ…って苦しむに決まってるわ(`ω´ )いよいよ出発してしまった師兄…(TㅅT)
2021.10.13
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第43話「継嗣(ケイシ)」今回の遠征で嬴政(エイセイ)と麗姫(レイキ)の絆が深まる中、後宮では楚(ソ)良人がくすぶっていた。亡き祖太后の夢を見た楚良人は必ず祖国を守らねばと決意するも、降格されてから毎日を無為に過ごし、何の望みも持てない。しかしそこへ宮女が駆けつけ、大王が夫人の位に戻してくれたと報告した。その夜、蓋蘭(コウラン)はひとり月を眺めている荊軻(ケイカ)を見つけた。「荊大哥…どうしても行くの?」「蘭児、これは師父の遺志であり侠客としての使命だ、民を救うため俺は行く」荊軻は麗児の気持ちを踏みにじった自責の念に駆られ、嬴政を討つことで償いたいという。すると蘭児は思わず荊軻に抱きついた。「分かっている…麗姐姐のために自らを犠牲にするのね…だったら私のために生きる道を選んで」しかし荊軻は何も答えなかった。(つД`)<うわ~ん、ランアー一方、麗姫は嬴政と城楼にいた。実は嬴政は衛王府で麗姫の玉の首飾りを見た時、探し続けていた公孫麗だと分かったという。「少女の頃からそなたは変わらぬな…義侠の徒であれば当然のことなのだろう だが年端もいかぬ余にとって、忘れ得ぬ恩人となった 余は心に刻んだのだ、そなたの顔と名前、それにあの玉の首飾りを…」麗姫を見つけた時、嬴政は何もかもなげうってでも麗姫と結ばれたかったという。「なぜ黙っていたの?もっと早く打ち明けてくれたら敵視しなかったのに…」「それだと哀れみになる…そなたが余に心を開けば、余の思いも必ず届くと信じていた」しかし邯鄲(カンタン)で子供の頃を思い出して取り乱し、うっかり過去を打ち明けてしまったという。すると嬴政はこれまでもこれからも愛する女は麗姫だけだと誓った。(-_-)嬴政はすっかり回復して朝議に復帰した。すると左丞相・昌平君(ショウヘイクン)が今回の大王の病に触れ、国の安定のためにも世継ぎを選ぶべきだと進言する。嬴政は世継ぎについて考えたことがなかったが、確かに昌平君の言にも一理あると言った。年の順では長子・扶蘇(フソ)公子、次男・子嬰(シエイ)公子、三男・天明(テンメイ)公子、当然ながら扶蘇の太傅である昌平君は扶蘇公子を推挙する。しかし李斯(リシ)は昌平君の思惑を量りかねていた。…昌平君が扶蘇を推すのは楚夫人が養育しているからか?…それにしてもいささか焦り過ぎだ、大王の疑いを招くだけではないか?結局、嬴政は世継ぎについては慎重に検討するとだけ伝え、散会した。位が戻った楚夫人は降格した経験から最も量り難いものは人の心だと学んだ。かつて無邪気に楚と祖太后の後ろ盾で王后の座は手に入るものだと思って来たが、気がつけば敏(ビン)夫人に陥れられ、命まで危険にさらすことになる。結局、自分の名誉を回復してくれたのは敵視していた麗夫人だった。楚夫人は王后の座も太子の座も麗夫人と争うつもりはなかったが、昌平君が扶蘇の立太子を持ちかけて来る。「再起を図るなら今しかありません、扶蘇公子を太子に据えれば絶大な権力が手中に…」一方、嬴政は麗姫に天明を太子に立てたいと伝えた。扶蘇を太子にすれば昌平君が第二の呂不韋(リョフイ)になるかもしれないという。驚いた麗姫は天明の気性では無理だと反対したが、嬴政は天明がふさわしいと譲らなかった。「…でも天明が政争に巻き込まれるのは嫌です、あまりに凄惨だもの」思わず本音が出る麗姫、すると嬴政は麗姫をそばに引き寄せた。「王権があればこそ自分や愛する人を守ることができる 麗児、余は一生そなたを守れぬ、天明が王になれば余に代わり守れよう」「私のために天明を太子にするなんて望まない それからもう1つ…天明は嬴氏の血を引いていないのよ?だからふさわしくない」「案ずるな、余にも嬴氏の血は流れておらぬ…肝心なのは誰の子かではなく、誰に王権があるかだ」嬴政は王になるのが天明の運命だと言ったが、麗姫の不安は拭えなかった。( ̄▽ ̄;)だーわん、自分で言っちゃったw楚夫人はかつて自分に殺されかけた昌平君がなぜ自分と手を組みたいのか訝しんだ。すると昌平君は今や天下の趨勢(スウセイ)が大きく変わり始めていると訴える。このまま行けば秦が天下を制することになり、楚の存続のためにも策を講じる必要があった。しかし楚夫人は他の妃を出し抜けるほどの器量はないと難色を示す。「あなたも楚の王族だけれど、幼い頃より秦で育った、祖国への忠誠心など忘れたと思ってたわ」「後宮で力を持つのは楚夫人と麗夫人、ですが麗夫人は立太子に興味などありません 楚夫人は扶蘇公子の養母であり、お二人とも楚王族の血筋です 扶蘇公子が太子となれば楚夫人の地位も確たるものに、加えて楚にも大きな利となりましょう」昌平君は長子の扶蘇なら重臣の支持も得られると自信を見せ、うかつな言動さえしなければ優勢だと安心させた。「…いいでしょう、立太子の件、あなたに全面的に協力するわ」( ̄▽ ̄;)<せっかく賢くなったのに…一方、田光(デンコウ)は荊軻を訪ね、秦舞陽(シンブヨウ)が供をすると伝えた。驚いた荊軻は何が起こるか分からないと反対したが、秦舞陽は秦までの旅に同行するだけだと安心させる。「それにまだ鵠落(コクラク)剣法を教えてもらってないぞ」秦舞陽は逃げ足だけなら誰にも負けないとおどけて見せた。すると田光は同行できないが健闘を祈ると伝え、改まって拝礼する。「結局、君に犠牲を強いる結果となった、ここに謝罪する、申し訳ない、そして感謝を…」荊軻と秦舞陽は田光の様子がおかしいことに気付いたが、まさかこれが本当の別れになるとは思いもよらなかった。田光は荊軻と秦舞陽に別れを告げ、その足で丹太子を訪ねた。「考え直せ」「いいえ、秦王を信用させるためには私が死ななくては…」もし暗殺が失敗した場合、秦王は丹太子と自分が企んだと気づくだろう。田光は自分が独断で計画を進めたことにするため、″田光は丹太子の怒りを買い、殺された″と天下に広める必要があった。「そうすれば丹太子と燕に累は及びませぬ」「…理屈は良く分かりますが、先生、改めて考えましょう」丹太子は田光を立たせたが、その時、突然、田光が丹太子を突き飛ばした。「先生!」田光は丹太子が離れた一瞬の隙に自ら短剣を腹に突き刺してしまう。「これで思い残すことはありません…荊軻…先に逝くぞ…あの世で会おう…」(つД`)<うわ~ん、しぇんしゃん一方、李斯は書斎にいる大王を訪ねた。実は楚に放った密偵から例の件で事実をつかんだと知らせがあったという。「大王の予想通り我々の軍略が楚に漏れていました 捕縛した間諜を取り調べた結果、情報はすべて朝議で決定されたものばかりでした」まだ首謀者が何者かは分からなかったが、嬴政は楚の諜報網が破られたと分かれば自ずと首謀者が現れるという。「静観すれば逃亡を許す恐れも…」「余の思惑通りだ、秦に残るのなら利用価値の有無を見極めねば」その頃、昌平君が慌てて楚夫人を訪ねて来た。実はこの1年、諜報網を巡らせて秦の動静を探って来たが、どうやら破られてしまったという。「大人、どういうこと?!」つづく(  ̄꒳ ̄)後半はやはりこう来なくちゃwでも大王って子供は1人だけで…からの天明じゃなかった?
2021.10.13
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第42話「真実」秦(シン)王暗殺計画を知った蓋蘭(コウラン)は愛する荊軻(ケイカ)を無駄死にさせまいと断固反対した。「あなたを復讐の道具になんかさせない!」しかし荊軻は自分の命で天下を救えるなら喜んで差し出すという。そこへ荊軻を探し回っていた秦舞陽(シンブヨウ)が駆けつけた。「2人ともどうかしたのか?…荊軻、師兄が会いに来てる」すると通りの向こうに韓申(カンシン)が立っていた。荊軻は韓申を屋敷に案内した。すると秦舞陽が丹(タン)太子から下賜された屋敷だと話し、韓申もここに泊まって皆で酒でも飲もうと提案する。しかし韓申は荊軻に深く失望した。「奥義を究めた後は豪邸をあてがわれ、初心を忘れて悠々自適か?師父の遺志はどうなった?」荊軻は話があると言ったが、韓申は帰ることにする。「侍衛は辞めた、俺がいる必要はなくなったんだ… ここは師弟の邸宅だ、俺のような平民には似合わない」荊軻は馬を連れて旅立つことにした。すると蘭児が追いかけて来る。「仲立ちなら無用だ、行くよ…」「韓大哥、誤解しないで、まだ話していないことがあるの」韓申は結局、荊府に戻った。その夜、荊軻は大師兄、樊於期(ハンオキ)の3人で飲んでいたが、韓申は荊軻の様子がおかしいことに気づく。すると荊軻は樊於期と話があると断って大師兄を先に帰した。一方、倒れた秦(シン)王・嬴政(エイセイ)はいつの間にか帰国の途についていた。ようやく目を覚ました時には三川郡にいると知る。李仲(リチュウ)はあと数日で咸陽(カンヨウ)だと報告したが、嬴政は麗姫(レイキ)の姿がないと気づいた。「正直に申せ、麗夫人はどこにいる?」「…それが、大王の身代わりとなって嘉(カ)公子の軍と戦うと、部隊を率いて西へ」麗姫の代わりに出征したと聞いた嬴政は驚愕した。本来なら昨日ここで落ち合う約束だったが、今日もまだ現れないという。麗姫は万一、合流しなくても先に帰国するよう命じていたが、嬴政は自分のために戦う麗姫を置いては行けなかった。荊軻はなかなか樊於期に切り出せずにいた。すると樊於期は秦王に一族を皆殺しにされた苦しみを訴え、例え死んでこの身が野ざらしになっても復讐したいという。「我々の間に隠し事は無用だ、話があるなら言ってくれ!」荊軻は覚悟を決め、秦王暗殺計画を打ち明けた。あの日、荊軻は丹太子に燕(エン)の降伏を口実に使者として参内すれば秦王に近づけると提案した。そこで丹太子は疑り深い秦王を信用させるため、燕の最も豊かな督亢(トクコウ)の地を餌にするという。すると荊軻はもうひとつ差し出すべき献上品があると言った。「その品とは…樊将軍、そなたの首だ」すると樊於期は怖気づくどころかまさに妙計だと喜び、自分の首で敵が討てると言った。「ここで死ねるなら本望だ!」秦の軍営に魏軍が迫って来た。大王は回復していたが、李仲は安全のためすぐ移動するよう嘆願する。しかし嬴政は麗姫が戻るまで動けないと拒否、その時、麗夫人が到着したと知らせる声が聞こえた。嬴政は思わず幕舎から飛び出し、ちょうど馬から降りた麗姫を抱きしめる。「必ず来ると信じていた…」翌朝、荊軻は丹太子に秦王への献上品を届けた。田光は樊於期がまさに命を捧げたのだと感服したが、盟友の首を見た丹太子は泣き崩れてしまう。「…樊将軍は苦しむことなく逝かれました」嬴政は邯鄲での辛い過去を思い出し、激情に駆られて虐殺を行ったことを悔いた。しかし今はもう麗姫がそばにいれば何も怖くないという。麗姫がいなければ母への遺恨も残ったままだっただろう。「麗児、そなたのような女子は2人といない…」嬴政は危険を顧みず嘉公子と戦って自分を助けてくれた麗姫に感激したが、これからは何があろうと自分のそばから離れないよう頼んだ。荊軻が太子府から戻ると韓申が涼亭で待ち構えていた。「師弟、暗殺などよせ」しかし荊軻は急に激高し、余計なお世話だと声を荒げてしまう。「師妹の子はお前の子だ」「…何だって?」韓申は秦王暗殺をあきらめさせるため、ついに真実を明かした。「天明(テンメイ)は嬴政の子として育てられているが、お前が本当の父親だ」実は麗姫は入内する前に身ごもっていた。韓申も当初は嬴政の子だと思って手を掛けようとしたが、麗姫が自ら教えてくれたという。「麗児は自分と天明がお前の足かせになると考えた…お前の将来を心から案じていた 麗児が入内したのもお前を救いたい一心からだった もし天明の存在を知っていたら今のお前はあったか?! 師弟、秦王暗殺はやめるんだ、嬴政も天明がお前の子だと知っている 麗児と天明を火の海に突き落とす気か?!」「大師兄…今となってはもう遅い」その時、蘭児が慌ててやって来た。「荊大哥!部屋が血だらけよ!樊将軍と何かあったの?!」「…将軍を殺した」帰路についた大王の一行に伝令兵が駆けつけた。嬴政は将軍・王翦(オウセン)から文を受け取ったが、にわかには信じられず呆然となる。「燕が降伏すると…使者を送るそうだ」荊軻は麗児へのわだかまりが解けたが、引き返すことはできなかった。すでに動き出した暗殺計画、犠牲になった樊於期のためにもあきらめるわけにいかない。そこで荊軻は自分が秦に着く前に麗児と天明を王宮から脱出させて欲しいと頼んだ。韓申は言われずともそうすると決めていたが、麗児の献身を思うとやりきれない。「麗児は自分の意に反して入内し、お前に鵠落(コクラク)剣法を究めさせた末、 お前と丹太子の身勝手で死ぬんだな 麗児は今までずっとお前の身を案じ続けて来た、お前は麗児の身になったことがあるのか? …真実を知ろうともせず長い間、何をしていた?」すると韓申は出て行くことにした。「天明には同じ鉄を踏ませない」荊軻は激しい後悔と自責の念に駆られた。なぜあの時、麗児と一緒に江湖を捨てて隠棲しなかったのか。なぜ再会できた時、麗姫の本心を知ろうともしなかったのか。蘭児は悲しみに暮れる荊軻を慰めようとしたが、あまりの痛々しい姿にかける言葉もなかった。秦王宮に戻った嬴政は静養していたが、戦況が気になって仕方がなかった。麗姫は李仲が訪ねて来たと伝え、燕の降伏には何か罠があるかもしれないと疑っていたという。しかし燕から文が届き、使者が督亢の地図の他にも樊於期の首を献上すると知らせて来た。「樊於期が死んだ?!…丹太子は本当に降伏するつもりなのか?」丹太子が盟友である樊於期を殺したとは驚きだったが、もし捕縛令を知っているなら偽りではないのだろう。「大王、燕の使者が来たらもう燕を攻めないと約束して…戦で人が死ぬのをもう見たくないの」「天下で唯一変わらぬのはそなただけだな…安心せよ、約束する 麗児がいなければ余はとうに邯鄲で死んでいただろう」つづく(  ̄꒳ ̄)びっくり4連発!後半はこうでなくちゃね…って何が?w
2021.10.12
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第41話「鬼王」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は不意に部隊を離れ、いつの間にか禁軍は大王を見失った。その頃、麗姫(レイキ)は余命いくばくもない太后・趙姫(チョウキ)に付き添っていたが、李仲(リチュウ)から大王が行方知れずだと知らせが届く。「呂不韋(リョフイ)に欺かれ大王は傷ついているわ…激情に駆られた大王は何をなさるか分からない…」「同感です、私もその点が心配です」「太后はもうもたない…あなたは捜索を続けて、太后が落ち着いたら私も探すわ」一方、燕(エン)では秦王暗殺計画を知った荊軻(ケイカ)が協力を申し出ていた。確かに荊軻の鵠落(コクラク)剣法は神業に等しいが秦王暗殺は至難の業、田光(デンコウ)は例え暗殺を果たせても生還は望めないと警告する。丹(タン)太子も恩人である荊軻に決して無理強いはできないと再考を勧めた。しかし荊軻は死んでも悔いはないという。 ←(つД`)ァァァ~師兄~「この使命を果たせば、私も過去と決別することができるでしょう」その言葉を聞いた丹太子は荊軻こそ誇り高き英雄だと感服し、敬意を表して拝礼した。こうして動き出した秦王暗殺計画、しかし秦王宮は鉄壁の守りを敷いており、丹太子の脱出とは状況が大いに異なる。すると荊軻は秦王に謁見を願い出てはどうかと提案した。麗姫は嬴政を探していたが一向に手がかりすら見つからなかった。「手詰まりね…」しかし城内の南一帯は貧民窟のため大王がいるとは思えず、まだ捜索していないと分かる。「城南ねぇ…でも大王は幼い頃、城南で育ったと聞いたわ、行ってみましょう」城南は死屍累々、もはや生きている者は皆無だった。それでも麗姫は手分けして一軒ずつ家の中を調べるよう命じ、酒楼の中へ入ってみる。すると屍の中で独り呆然と座り込んでいる嬴政を発見した。「余は…大勢を殺した…余は自分を抑えられぬ、余は人ではなく鬼だ… あの満月の夜、なぜそなたは余を救ったのだっ?!」「何ですって?…満月の夜って、まさか…」麗姫は今になってやっと子供の頃、満月の夜に友情を誓った少年が嬴政だと知る。恐らく嬴政は衛王府で自分の正体に気づいたのだろう。麗姫はなぜ大王が自分に固執し、宮中へ呼んだのかようやく分かった。「余は人でなしだ、実の父親さえ殺した…余はけだものだ そなた、人殺しのそばにいてはならぬ!早く行けっ!」しかし麗姫はあの時の孤独な少年の姿を思い出し、思わず嬴政を抱きしめた。「私はどこへもいかない…そばにいるわ」麗姫は嬴政を連れ帰ったが、嬴政は高熱を出してうなされた。しかしこの混乱した城内では薬材がなかなか見つからず、李仲は兵糧も尽きかけていると報告する。やはり早々に大王を帰国させたほうが得策だと思われたが、そこへ蒙武(モウブ)将軍が駆けつけた。趙王はすでに逃亡、臣下も財宝と共に消え、嘉(カ)公子の行方も分からないという。これ以上、邯鄲に留まるのは危険だったが、実は嬴政は北進を命じていた。確かに名将・李牧(リボク)亡き今、趙全土を得る絶好の機会だ。「今、撤退すれば大王はお怒りになるかと…よって当初の計画通り燕の国境まで進軍します」弱き民たちを思うと胸が痛む麗姫、そこで李仲は蒙武将軍を下げ、このまま一気に趙を併合しなければ秩序が失われ、かえって民が苦しむと説得した。太后・趙姫はようやく床を離れた。そこへ嬴政と麗姫が駆けつける。趙姫は約束通り邯鄲まで連れて来てくれた麗姫に心から感謝し、最後に息子との時間を過ごした。「政児…はい、棗(ナツメ)よ、子供の頃、好きだったでしょう?食べてみて…」すると嬴政は子供の頃と同じ味だと言って涙ぐんだ。「私の可愛い子…ごめんなさいね…私を許してくれる?」嬴政はうなずくのがやっとだったが、趙姫はこれで長い長い息子との確執がなくなったことを知る。「麗児…あなたも食べて…」安堵した趙姫は麗児に棗を差し出したが、その時、急に皿から手が離れ、棗が床にこぼれ落ちた。「母后!」驚いた嬴政は母を抱きしめたが、すでに趙姫は息絶えていた。一方、荊軻から文を受け取った蓋聶(コウジョウ)はすぐ燕の荊府に駆けつけた。「すでに承諾したのか?」「…はい」そんなある日、田光が荊軻を連れ出した。荊軻が持っている魚腸(ギョチョウ)剣は確かに名剣だが鵠落剣法の神髄は二刀流、奥義を繰り出すためにはもう一振り必要だろう。そこで田光は荊軻を連れて天下一の名匠・徐夫人(ジョフジン)の元へ向かった。徐夫人は人知れず地下の工房で鉄を打っていた。実は20年前、徐夫人を救った貸しがある田光は剣を借りたいと頼んだが、けんもほろろに追い返されてしまう。しかし荊軻が伝説の名剣・魚腸剣を持っていたことから、徐夫人は急に目の色を変えた。魚腸剣を見せてもらった徐夫人は至極の逸品だと感嘆、手入れの良さから剣の主である荊軻がいかに剣を大切にしているかが分かる。「おぬしも剣を愛してやまぬ男なのだな…」すると荊軻は秦王を誅殺するために剣が必要だと教えた。「私は死を覚悟の上で秦王に挑みますが、使われた剣の名声は後世に残ります 前輩、剣をお貸しくださいませんか?」嬴政は母の亡骸に付き添い、心ここに在らずだった。そこで麗姫は李仲に太后の葬儀を任せ、密かに酒楼を出発する。すると郊外に出たところで待ち伏せしていた嘉公子たちが行手を阻んだ。「秦王!ここがお前の墓場だ!」しかし秦王の馬車から麗姫が現れる。「大王ならすでに秦へ出立したわ」嘉公子は身代わりだと気づいたが、容赦無く秦軍に襲いかかった。荊軻の留守に丹太子と粷武(キクブ)が現れた。2人がなぜ自分を訪ねて来たのか大方の予想はついている蓋聶、そこで侠客は政事に関わらぬものと釘を刺す。すると丹太子は率直に荊軻を助太刀して欲しいと持ちかけた。「待ってください、秦王暗殺など無謀極まりない…申し訳ないが無駄死になど御免被る」どんなに武功が高くても、何百何千の兵に敵うはずがない。仮に秦王を倒せても万の兵が控えているのだ。その時、ちょうど茶を持って来た蓋蘭(コウラン)が回廊で暗殺計画を知り、驚いて土瓶を落としてしまう。蘭児が呆然と立ちすくんでいると、丹太子たちが出て来た。蓋聶は黙って丹太子たちを見送ったが、娘に詰め寄られてしまう。「今の話は本当なの?荊軻が秦王宮へ?私に隠していたの?!」すると蘭児は荊軻がなぜ剣匠の所へ行ったのか合点がいった。蓋聶は荊軻に関わらないよう命じたが、蘭児は荊軻への想いを諦められないという。「どんな志でも全力で応援したい、でも死ぬつもりなら断固、阻止するわ!」蘭児は剣を片手に屋敷を飛び出した。すると大街で急に荊軻に捕まる。「まさか丹太子を問い詰めるつもりなのか?」「そうよ!あなたを復讐の道具になんかさせない!」つづく( ๑≧ꇴ≦)師兄! ←しばらくはこればかりw
2021.10.11
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第40話「報復」麗姫(レイキ)は太后・趙姫(チョウキ)を連れて邯鄲(カンタン)の尋茵閣(ジンインカク)に到着した。すでに部屋で待っていた呂不韋(リョフイ)は太后と2人だけで話したいと頼み、麗姫は仕方なく廊下で待つことにする。趙姫はついに呂不韋と再会、愛する人の胸に飛び込み涙したが、実は呂不韋の目的が自分との復縁ではないと知った。「秦(シン)軍を邯鄲の外で待機させるよう政児(セイジ)に伝えてくれないか? 嘉(カ)公子を王位に就け、秦に服従させる、これで犠牲を出さず、趙(チョウ)は秦の属国となる」家族3人でやっと幸せに暮らせると期待していた趙姫は呆然、深く失望し取り乱してしまう。「会わなければよかった!私や政児のことなんてどうでもいいのね! あなたの頭には野心と謀略しかない!私はもうあなたの手駒にはならない」趙姫は帰ろうとしたが、呂不韋が腕をつかんで放さなかった。麗姫は太后の叫び声を聞いて慌てて部屋に入った。すると呂不韋が趙姫の首に短剣を突きつけ、嬴政(エイセイ)を呼べと要求する。「来なければ母親を殺すと言え!」一方、秦軍は邯鄲を目指していた。趙軍の李牧(リボク)は兵法を熟知し場数を踏んだ名将、嬴政はどんな奇策も通用しないと分かっている。しかし嬴政には秘策があった。「孫子(ソンシ)はかつて″戦わずして勝つ″と言った…このまま行軍せよ、見ておるがよい」その頃、趙の王宮では李牧と秦の内通を示す文が見つかり大騒ぎになっていた。嘉(カ)公子は慌てて呂不韋を訪ねたが、司空馬(シクウバ)の話では急用で数日、出かけているという。「この火急の事態におらぬとは!」趙王・趙遷(チョウセン)はもともと李牧を疎んじており、これがまたとない排除の好機となった。趙軍は今回も優勢だった。しかし相手は秦王、李牧は油断は禁物だと気を引きしめたが、その時、王宮の早馬が現れる。「李牧将軍は王命を受けよ!」その様子を秦軍の大将軍・王翦(オウセン)も遠目から見守った。「将軍・李牧は秦と内通し謀反を企てた、直ちに統帥印を返し、王宮に戻るよう命じる…」李牧は秦王の離間策だと気づいたが、将軍が王命に背いたとなれば軍の士気が下がることになる。悔しさをにじませながら統帥印を差し出す李牧、すると己の潔白を証明するため、その場で首を切って自害してしまう。名将を失った趙軍は総崩れとなった。孤軍奮闘していた嘉公子は王宮へ戻り、趙を衰退に追い込んだ趙遷と郭開(カクカイ)に怒りを爆発させる。「趙軍は邯鄲を守るべく敵と死闘を交えたが、城外一帯は死屍累々たる有り様だ… もう挽回は叶わぬ…お前のせいだ、この愚君めっ!李牧を殺しおって!」すると趙遷は例え自分を殺しても秦軍を阻むことはできないと訴え、秦王と話し合わせて欲しいと頼んだ。「交渉次第で趙は存続できる…gkbr」呂不韋がのん気に戻って来た。嘉公子は趙の終わりだと怒り心頭だったが、呂不韋はその件で奔走していたという。「秦王に趙遷を退位させるよう求めます、これで王位はあなたのものだ」「ふん、秦王が趙を滅ぼすなら王位に何の意味がある!」「…秦王の弱みを握っています、吉報をお待ちください」嘉公子は呂不韋が酒楼で嬴政と会う約束になっていると聞いた。趙遷は城門を開け、降伏した。すると嬴政は降伏状を後回しにし、六国で最も美しいと言われる玉器・和氏の璧(円盤状の軟玉の中央に穴を開けたもの)を麗姫に見せる。それは確かに素晴らしい玉だったが、麗姫はこれが李牧の命と引き換えだと思うと虚しくなった。「実は大王、お話があります」麗姫は嬴政を動揺させまいと邯鄲を攻め落とすまで太后の件を伝えていなかった。麗姫は太后が待つ酒楼へ嬴政を案内した。「大王、何が起きても冷静に…」上階の一室には母がいたが、驚いたことに自害したはずの呂不韋が姿を現す。嬴政はようやく趙軍にこれほど手こずったのは呂不韋の献策のせいだと気づき憤怒した。しかし呂不韋はこの天下で覇権を握る力があるのは結局、嬴政だけだったと話し、息子の情に訴えかける。「富や権力、名声など無意味だ、私にはお前しかおらぬ 私が今まで生きて来たのは親子3人の絆を取り戻すためだ、私を秦に帰してくれ」嬴政は一度は抜きかけた剣を収めた。その時、急に酒楼の外が騒がしくなる。嬴政は慌てて窓から様子を見ると、嘉公子が兵を連れて酒楼を包囲していた。嘉公子は呂不韋の裏切りを疑い、後をつけていた。酒楼の前では思いがけず趙軍と秦軍の戦いが勃発する。「謀ったな!この後に及んでまた余を欺くとは…それほど王位が欲しいのか!」嬴政から剣を突きつけられた呂不韋は誤解だと訴え、思わず息子に駆け寄ろうとしたが、その時、嬴政は発作的に呂不韋を刺してしまう。趙の王宮に急報が舞い込んだ。降伏したにもかかわらず、秦軍が邯鄲で虐殺を行っているという。朝堂に集まっていた大臣たちは蜘蛛の子を散らすように逃げ出すと、そこに敏(ビン)夫人が現れ、趙遷に短剣を突きつけた。「敏代?!」「かつて私は夢見ていたわ この懐かしい王宮であなたに嫁ぎ、妃になって寵愛を一身に受けるのだと… だけど今の私に残っているのは恨みだけ!あなたが私の人生をめちゃくちゃにしたのよ! 一生、添い遂げると交わした約束はどうしたの?! ふっ…あははは~騙された私が馬鹿だったのよね!」敏代は復讐のため秦に嫁ぎ、嘉公子と手を組んで趙遷を王位から蹴落とすはずだったという。しかし趙遷は結果的に敏代が祖国を破滅させたと非難し、突き飛ばして逃げてしまう。すると全てを失った敏代はついに気が触れ、自ら首を斬って自害した。嬴政は自分の手で父を殺し、気が動転して酒楼を飛び出した。するとかつて人質だった頃、この邯鄲で虐げられたことを思い出し、鬼と化す。一方、趙姫は呂不韋が死んだ衝撃で倒れ、そのまま危篤となった。麗姫は嬴政の名を呼び続ける太后に付き添っていたが、そこへ李仲(リチュウ)が駆けつける。「大王を見失いました」つづく(´-ω-`)えぇ、もちろん分かってます、確かに笑うところじゃないでもね…どう見てもwww自重
2021.10.05
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第39話「望郷」敏(ビン)夫人は嬴政(エイセイ)の猜疑心の強さを利用した。そこで麗姫(レイキ)がかつて失踪した時、師兄と一夜を過ごしたと指摘、お腹の子が大王の子だとは信じられないという。麗姫は天に誓って良心に恥じることはないと言い返したが、敏夫人はならば天明(テンメイ)が大王の子だと誓えるのか迫った。思わず返事に窮する麗姫、すると嬴政は清児(セイジ)に麗夫人を連れて帰れと命じた。嬴政は麗姫が出て行ったところで敏代(ビンダイ)を脅した。「やはり今は生かしておく、自分の目で邯鄲(カンタン)の末路を見よ、それがそなたへの罰だ」大王が帰っていくと、敏夫人はそのまま泣き崩れた。一方、趙にいる呂不韋(リョフイ)は嬴政が総大将に王翦(オウセン)を任じて再び趙を討つと聞いた。嘉(カ)公子はすぐ手を打たねば自分が即位する前に趙が滅びてしまうと焦る。頼みの綱は名将・李牧(リボク)だったが、王太后や郭開(カクカイ)は趙遷(チョウセン)の立太子に反対した李牧を快く思っていなかった。郭開と言えば頓弱(トンジャク)という食客を迎え、何やら謀議を行っているらしい。すると呂不韋は最近、敏夫人から文が途絶えていることに気づいた。嘉公子の話では軟禁を命じられたと知らせがあったという。「もしや内通が明るみに…」麗姫は嬴政が敏夫人の嘘に動揺する姿を見て深く失望した。「清児…私が間違ってた、大王を愛したことは間違いだった 私と大王は他人の嘘で壊れてしまうようなもろい関係でしかないのね…それが悲しいの …清児、下がって、少し休みたいわ」清児は仕方なく外で控えていると伝えて出て行った。翌日は朝から雨になった。嬴政は敏夫人の告発でまだ心が乱れている。すると李仲(リチュウ)は麗夫人が大王を裏切る真似をするはずないと訴えた。「そうだな、余も同感だ 麗夫人が例の師兄とよりを戻したとしたら、余の子を身ごもったと喜んで報告するわけがない」しかし他の男と一夜を過ごしたという事実に、嬴政は王としてではなく1人の男としてやるせない思いになると吐露した。( ̄▽ ̄;)まだそんなこと言ってるのか___楚(ソ)良人が珍しく麗姫の見舞いにやって来た。差し入れを届け、素直にこれまでひどいことをしたと謝罪する楚良人、大方、大王に夫人の位に戻すよう取り成して欲しいのだろう。「さすがは妹妹、何もかもお見通しね~妹妹から口添えしてもらえたら姐姐、嬉しいわ~」調子の良い楚良人だったが、そこへ慌てて尚儀(ショウギ)が飛び込んできた。「大変です!祖太后がご逝去されました!祖太后がお亡くなりに…」楚良人は驚愕のあまりすぐには立てなかった。「何の恩返しもできぬままでした…不幸者をお許し下さい… 独り残された私はどうすればいいのでしょうか、これから誰を頼れば…」慌てて華陽殿へ向かうおうと歩き出した楚良人、しかし途中で崩れ落ちるように座り込んでしまう。麗姫は体調が戻ると南宮に太后・趙姫(チョウキ)を訪ねた。すると病床の太后は死期を悟り、邯鄲(カンタン)で死にたいと懇願する。麗姫は胸を痛め、嬴政に太后を連れて趙へ行きたいと嘆願した。「大王、太后の病は重く、正気を失うことも多い、お身体も衰弱なさっているわ 長くはもたないかも…」「そういうことか」しかし韓を滅ぼした今、魏(ギ)との併合も時間の問題となり、近々、趙を攻めることになっていた。嬴政は戦場と化す趙に2人を行かせることはできないと反対したが、麗姫は太后ならもう十分な仕打ちを受けたはずだと同情する。「趙では正体を知られないよう万全を期すわ…大王」「…はお、そこまで言われて承諾しなければ不孝のそしりを免れるな」嬴政は2人に護衛をつけて送り出した。そしていよいよ蒙武(モウブ)と出征することになった嬴政は、敏夫人を訪ねて出陣を知らせる。「余と一緒に行こう、愛する男の元へな…近々、趙を討つ 美しく着飾るが良い、趙王は再会を楽しみにしておろうからな」呂不韋は司空馬(シクウバ)から間もなく邯鄲に嬴政が来ると聞いた。太后が出発して3日後に秦軍が出陣、間もなく屯留の地に到着するという。「待ち望んだ時機の到来だな…」呂不韋の志は覇王になり得る者を天下統一に導くことだったが、結局、その器を有するものは嬴政の他に見つからなかった。そこで嘉公子にばれずに嬴政と接触するため、趙姫に会うと決める。「趙姫を懐柔する、政児が趙姫に会いに来た時こそが我々の好機だ」その夜、麗姫が太后の様子を見に来た。すると見慣れない宮女が控えていることに気づいて足を留める。麗姫は男が宮女に扮していると気づき、すぐ衛兵を呼んだ。拘束された曲者は太后に文を届けるよう命じられたと証言、懐に文があると訴えた。麗姫は文を確認したが、なぜか自害したはずの呂不韋からだと知る。…太后、邯鄲の尋茵閣(ジンインカク)で会いたい、呂不韋…そこで麗姫は確認のため太后に呂不韋からの文を見せた。「確かに呂不韋の筆跡だわ…間違いない!尋茵閣は私たちが出会った酒楼よ!」太后は呂不韋にどうしても会いたいと懇願し、止めるならここで死ぬと騒ぎ出してしまう。麗姫は仕方なく陣営に大王を訪ねた。しかし嬴政は王翦と行軍経路の下見に出かけ、戻るのは5日後になるという。麗姫は李仲に太后の調子が悪いと報告し、行軍に迷惑をかけないよう先に邯鄲へ行くと伝えた。現在、邯鄲は厳戒態勢、李仲は危険だと反対したが、麗姫は太后に趙の訛りがあることから身分をごまかせると安心させる。李仲も麗夫人の武術の腕を知っているため納得し、精鋭の護衛をつけると決めて幕舎を後にした。そこへ敏夫人が現れる。実は大王が敏夫人の目の前で趙を滅ぼすことが何よりの報復だと考え、敏夫人を同行させていた。「敏夫人、あなたの愚行で姉妹同然の絆は断たれてしまった…道を誤らないで」すると麗姫は急いで帰ってしまう。↓mg(`ω´ )絆など初めからないわっ!みたいな一方、郭開は宴席に嘉公子を招待した。嘉公子は頓弱を紹介して欲しいと頼んだが、郭開はとても偏屈で他人と打ち解けない男のため紹介できないと説明する。「親しくしているのは正体を探るためです…秦の密偵ではないかと」郭開はこの宴席を利用して内通の証拠をつかんでみせると自信を見せた。すると使用人が泥酔した頓弱を部屋まで送り届け、こっそり文を盗み出すことに成功する。使用人たちは直ちに出て行ったが、そこで酔ったふりをしていた頓弱は目を開けた。麗姫は太后を連れて邯鄲の尋茵閣に到着した。するとすでに呂不韋が待っている。つづく|ω・`)幸せだった大王と麗姫にも綻びが…幼なじみの敏夫人の方が大王の本質を見抜いていたんでしょうか?
2021.09.22
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第38話「死士」顔が広い秦舞陽(シンブヨウ)は勝手に多くの客人を屋敷に招いた。蓋蘭(コウラン)は変な輩を呼ぶなとたしなめたが、秦舞陽は名声を得てこそ剣客、そうでなければ鵠落(コクラク)剣法を究めた意味がないという。すると秦舞陽は客人にこの屋敷も丹(タン)太子から賜ったと自慢し、案内することにした。一方、南陽を落とした秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は非業の死を遂げた韓非(カンピ)を祖国の土に返し、弔った。「余は未熟な王だが、いつか覇業を成し、必ずやそなたの才知を世に知らしめよう」丹太子は近頃、各地で勇士を募り、手厚く迎えていた。そんなある日、丹太子が大街で公開試合を開くことになり、荊軻たちを招待する。すると田光(デンコウ)はこれから魏(ギ)の無相(ムショウ)という剛の者が到着すると教えた。実は無相が丹太子の死士として燕に仕えたいと願状を送って来たため、その腕前を見るという。荊軻は何やら考え込んでいる様子だったが、田光はそんな荊軻を気にしていた。大王が帰還すると、李斯(リシ)は早速、朝議で逃亡した樊於期(ハンオキ)が燕に寝返ったと上奏した。しかし嬴政は丹太子逃亡後、実はすぐ密偵を差し向けていたと教える。樊於期とのやり取りを含め丹太子の行動は全て筒抜け、燕を滅ぼす日は遠くないが、ひとまず既に虫の息となった韓を下すと決めた。すると嬴政は李仲(リチュウ)に決して韓討伐を麗姫(レイキ)の耳に入らぬよう厳命する。「血の道を歩まねば天下統一は果たせぬ 麗夫人は多くを知らずとも最後に余と太平の世を迎えれば良い」翌朝、韓申(カンシン)は王宮に天明(テンメイ)を送り届け、麗姫と秦王に別れを告げた。「俺の役目は終わりだ、もう行くよ」すっかり韓申に懐いた天明は釣りに行く約束や技を教えてくれる約束があると訴えたが、韓申の決意が変わることはない。「ごめんな、これでお別れだ…師妹、行くよ」すると嬴政は麗姫に見送るよう勧めた。麗姫は城楼で韓申を呼び止めた。「今までありがとう、大師兄がいなければ私の命はなかったわ でももう大師兄を引き止めてはいけない、これからは外の世界で自由に生きてね」「…今まで君を守るためならどんな危険もいとわなかった、だが君にはもう嬴政がいる だから俺が王宮に残る必要はない」「大師兄に受けた恩は来世で必ず返すと約束するわ」「返さなくていい、今世で君の師兄になれただけで十分だ… だがいいか?いつか嬴政が君を守りきれぬ時や傷つけた時は、いつでも俺を頼れ」すると韓申は麗姫への想いを振り切るように走って行った。…大師兄、ありがとう、謝謝、今まで私を守ってくれて( ;∀;)大師兄…でも横顔きれいw一方、燕の太子府では無相が寝殿で刺客に襲われ殺されていた。翌朝、知らせを聞いた荊軻と樊於期が駆けつけると、丹太子は明らかに自分への脅しだという。狙いは自分ではなく、自分に仕える者は死あるのみと天下に分からせるためだ。すると荊軻は死士など必要なく、自分が秦王を暗殺すると申し出た。樊於期は暗殺と聞いて驚き、そのために丹太子が死士を募っていたと知る。「丹太子を助けた私はすでに嬴政に狙われる身、秦王暗殺に私以上の適任はいません」麗姫が宮中に戻るとは予想外だった。敏(ビン)夫人の計画は頓挫、侍女・小梨(ショウリ)も先の一件で追及されるかもしれないと怯える。そこへついに麗夫人が現れた。「大王はもう理解しています、なぜあなたが趙遷(チョウセン)の妃にならず秦に嫁いだのか… あなたは自分を捨てた趙遷に報復するため嘉(カ)公子と組んだ でも嘉公子が廃嫡され無能な趙遷が王となった今、趙は崩壊の一途を辿っている 大王は趙を滅し、敏夫人に祖国の滅亡を見せるため生かすことにしたのよ」すると敏夫人はなりふり構わず、せめて趙を滅ぼす前に嘉公子を王にするよう陳情してくれと訴えた。趙遷を王座から引きずり下ろせば趙人は皆、秦に感謝するだろう。麗姫もかつて六国は自治を行うべきだと思っていた。天下統一の名の下、蛮行を重ねる秦に憤っていたが、その実、民を顧みる王などどこにもいなかったという。敏夫人は麗姫にすがりつき、嘉公子なら必ずや名君となり趙を復興させると悪あがきした。しかし麗姫は成蟜(セイキョウ)をそそのかし、大王と反目させて兄弟を引き裂いた嘉公子を嬴政が許すとは思えないという。「大師兄が持ち帰った長安君の文に書いてあったわ ″嘉公子は敏夫人と通じ秦の動向を探っている″と…姐姐、趙に帰って、大王の最後の温情よ」「いいえ…まだ終わりじゃないわ…絶対、趙になど帰らない…帰らないわ!」その時、急に麗姫は気分が悪くなり、ともかく良く考えるよう勧めて帰ることにした。荊軻は秦王の暗殺計画に気づいていた。丹太子が樊於期をかくまうと聞いた時、秦を敵に回した以上、いずれ秦が攻め入ると気づく。燕の兵力はわずか20万足らず、投降を望まぬなら残る道は暗殺しかなかった。田光は荊軻の見識に感心し、実は自分も最初から荊軻しかいないと考えていたという。しかし唯一心配なのは公孫(コウソン)麗のことだった。「私情を挟むなら引き受けるべきではない」「俺はこの鵠落剣法を天下を救うために使いたい…麗児のことは関係ありません」荊軻は揺るぎない信念があると自信を見せた。その夜、嬴政は麗姫が倒れたと聞いて急いで駆けつけた。すると麗姫は号泣しており、太医は力およばず麗夫人が流産したと報告する。実は宮女が大王の命で太医府から薬湯を届けていた。清児(セイジ)は疑うことなく麗夫人に飲ませたが、その直後に麗夫人は激しい腹痛に襲われ、急いで太医を呼んだものの手遅れだったという。しかし太医はここで初めて麗夫人の懐妊を知ったため、薬湯を届けるはずはないと否定した。嬴政は激怒し、王宮の門を閉じて直ちに薬湯を運んだ女官を捜索することにした。「この敵は必ず取る」麗姫は大王を引き止めたが、嬴政は急いで出て行ってしまう。「…犯人は分かっているわ、私の懐妊を知っている者よ…」すると麗姫は清児が止めるのも聞かず、祖父の形見の短剣を手に敏夫人の寝宮に乗り込んだ。麗姫は敏夫人の首に短剣を突きつけた。しかし敏夫人は失うものなどないと開き直り、全て麗姫が悪いという。「大王の覇業を助け、共に天下統一を成すつもり?…ふふふ、おめでたいこと! 大王がどんな人間か教えてあげる…お前を騙しているのよ!」「口を閉じろ!」そこへ嬴政が現れた。敏夫人は麗夫人の流産が自分の仕業だと認めた。しかし子供を殺したのは秦のためだと訴え、麗姫のお腹子は大王の子ではないと指摘する。麗姫は天に誓って良心に恥じることはないと言い返したが、敏夫人はならば誓えるのかと迫った。「天明は大王の子だと誓えるの?!」 つづく(((;゚Д゚)))ぁぁぁ…ついに師兄…
2021.09.21
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第37話「南陽」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)が韓(カン)領で消息不明となった。李仲(リチュウ)は急いで陣営に駆けつけたが、風林火山が探して4日、未だ大王は見つからないという。さらに大王失踪が韓軍に勘づかれ蒙武(モウブ)は焦った。その時、天幕に麗姫(レイキ)が現れる。「麗夫人!」「一刻の猶予もないわ、大王が失踪した状況と場所を教えて」嬴政は山中で敵兵を片付けながら予定通り南下していた。しかし再び敵兵が現れ、囲まれてしまう。満身創痍だった嬴政は腹を刺されながらも抵抗したが、もはや戦う体力は残っていなかった。その時、背後から矢が飛んできたかと思うと、次々と韓兵を倒す。「だーわん!」「麗児…そなたなのか」嬴政は夢でも見ているのかと思ったが、本当に麗姫が助けに来てくれた。「そなたに会えたなら今ここで死んでもいい…」麗姫は深手を負った嬴政を支え、ちょうど隠れ家になりそうな洞窟に逃げ込んだ。そこで嬴政を休め、怪我の手当てをする。「麗児…もう会えないと思っていた」「そのつもりだったわ、でも李仲大人から行方知れずだと聞いたの」すると嬴政は王宮にいれば麗姫を思い出してしまうため、それに耐えられず気晴らしに戦に出たと明かした。秦王として天下統一を果たさねばならないが、同時に麗姫と一緒にいたいとも思う。しかし嬴政はそれが叶わない願いだと分かっていた。「そなたは自由に生きよ、余は咸陽(カンヨウ)そして秦を守るために生きる…ふっ ところでなぜここだと分かった?」「かつて韓へ同行したでしょう? あの時、韓と魏(ギ)を攻めることがあれば山越えの後、南陽を落とすと言っていたわ だからこの一帯にいると思って…」嬴政は麗姫が自分の話を覚えていたと知って感激した。一方、田光(デンコウ)は秦王が自ら兵を率いて韓に出陣したと知り、丹(タン)太子を訪ねた。韓の次は丹太子の逃亡を理由に燕を討つかもしれない。また樊於期(ハンオキ)をかくまっていることも秦には格好の口実となるだろう。丹太子は粷武(キクブ)からも同じことを忠告されたが、樊於期を見殺しにできないと断ったと話した。確かに樊於期を追放したところで、秦はいくらでも理由をつけて侵攻してくるだろう。しかし燕が限られた時間で富国強兵を果たすことは至難の業、そこで田光は秦王暗殺を提案した。「燕が生き残る唯一の方法かと…」麗姫は嬴政の戦術を聞いて秦軍の勝利を確信した。しかし蒙武は大王の身を案じて南陽への行軍どころではない様子だったという。「移動していないのか?!余の命令に逆らうとは!厳しく罰しなければ!」急に怒りだした嬴政に麗姫は呆れた。蒙武は大王が心配で夜も眠れず、失踪が表に漏れないよう秘密裏に捜索し、韓と魏の両軍を牽制している。そんな忠臣を罰するのかと嘆いたが、嬴政は軍令は絶対、何があろうと遂行しなければならないと言った。「はあ~困った人ね、それなら伝書鳩で知らせましょう」そこで麗姫は蒙武と李仲を罰しないよう説得し、あの2人を失うことは両腕を切られるに等しいと諌めた。( ̄㉨ ̄)<ふっ、今でも余のことが心配なのだな?꒰⌯͒*ತ _ತ)<だから何よ?秦の陣営に伝書鳩が戻って来た。「(はっ!)麗夫人からだ!大王を発見、南陽で落ち合おうと…」李仲と蒙武は喜び、直ちに全軍を南陽へ移動させることにした。|ω・`).oO(ってかいつの間に伝書鳩?!まさか野生?折りたたみ式?麗姫と嬴政は平民の服に着替えて南陽の町に溶け込んだ。そこで麗姫は餅菓子を売る露店の老婦人に宿屋がないか聞いてみる。「どこから来たんだい?よそ者が珍しくてね」「あ…大虎(ダイコ)と一緒に親戚の家に行くところです」「(大虎って誰?余のことか?)あ…楚に従兄がいるので、その道中でして…」しかし南陽は小さな町のため宿屋はないという。すると親切な老婦人が自分のうちに泊めてくれると言った。麗姫は手際良く料理を作った。驚いた嬴政は麗姫の手料理を食べられなかったと残念がったが、急に麗姫の気分が悪くなる。「どうしたんだ?病ならそう言えばいいのに…暮らし向きが悪いのか?」「…いや病じゃなくて」「(はっ!)もしや…余の子が?!」「…牢の中で気が付いたの」嬴政は思わず麗姫を抱きしめ、幸せを噛みしめた。「お腹の子は男だろうか?女だろうか?ここ南陽にちなんで男なら陽児と名付けよう 女なら月児だ、そなたは満月が好きだからな」「…生まれてから決めましょう」「戻って来てくれるのか!」麗姫ははぐらかしたが、嬴政は思わずくちづけした。「麗児…丹太子の件は余が間違っていた、余のためだと思い至らず嫉妬に駆られた 韓申、丹太子、そなたの周りの男すべてに…あのようなことは二度とせぬ 戻って来てくれて礼を言う」←( ̄▽ ̄;)いやまだ言ってないその夜、麗姫と嬴政は老婦人と3人で夕食を囲んだ。麗姫は何気なしに独り暮らしなのか聞いたが、実は老婦人の家族は皆、秦軍に殺されたと知る。しかも息子の嫁は臨月にも関わらず、容赦なく殺されたというのだ。麗姫と嬴政は言葉を失い、思わず箸を止めた。「襲われた町の者は皆殺しだよ…暴虐の限りを尽くして根絶やしにする、それが秦軍のやり方さ」まさか目の前に敵がいるとは知らず、老婦人は秦王に会うことがあればこの手で復讐したいと訴えた。翌朝、秦軍が南陽を襲った。秦兵は民に襲いかかり、老婦人の屋敷にも略奪にやって来る。すると秦兵は美しい麗姫を見て連れ去ろうとした。悲鳴を聞いた嬴政が慌てて飛び出したが、秦兵はまさか目の前にいるのが大王だと知らず、剣を振り上げてしまう。そこへ蒙武が駆けつけ秦王に拝礼した。老婦人は自分が家に泊めた若者が実は秦王だったと知り呆然となった。蒙武は無礼を働いた秦兵を連れ出し、即刻、処分するよう命じる。すると嬴政は親切にしてくれた老婦人に感謝し、欲しい物があれば何なりと言ってくれと聞いた。「欲しい物?…私が欲しいのはお前の命だ!」老婦人は落ちていた剣を拾って秦王に襲いかかろうとしたが、後ろにいた蒙武が咄嗟に老婦人を刺してしまう。麗姫は老婦人を腕に抱き、涙に暮れた。老婦人は麗姫に暴君と一緒にいてはならないと訴え、絶命してしまう。「…別れるのよ」それが老婦人の最後の言葉となった。麗児は恩人の死に耐えられず、天下統一とは虐殺することかと嬴政に噛みついてしまう。確かに乱世を終結させるべきだが、弱き民たちが犠牲になることに耐えられなかった。「天明(テンメイ)やお腹の子には平和な世で育って欲しい!」すると嬴政は改めて天下統一なくして平和はないと訴え、ただし軍紀を正して決して民に危害を加えないと約束した。ある日、町に出た荊軻(ケイカ)と蓋蘭(コウラン)は借金取りに虐げられている露店の母子を見かけた。蘭児は助けに向かおうとしたが、咄嗟に荊軻が止める。その時、ある男が颯爽と現れ、見事な武功で母子を助けた。S ゚ェ゚).oO(あの技は…すると憤慨した借金取りが一斉に男に襲いかかろうとした。そこで荊軻は道の石ころを蹴飛ばし、借金取りたちを転ばせて去って行く。男は加勢してくれた荊軻に気づき、不思議そうな顔で見ていた。荊軻と蘭児が屋敷に帰ると、なぜか大勢の客が来ていた。すると秦舞陽(シンブヨウ)が現れ、ちょうど帰宅した荊軻を客人に紹介する。「こちらが天下に名高いあの荊軻少侠だ」客人の中には借金取りから母子を守った衛荘(エイソウ)もいた。つづく(* >ω
2021.09.18
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第36話「諦め」麗姫(レイキ)と面会するため客桟を訪ねた嬴政(エイセイ)。しかし韓申(カンシン)から決闘を申し込まれ、敵わないと分かっていながら応じてしまう。韓申はしばらく手加減していたが、ついに剣を振り上げた。「お前に麗児は渡さぬ!」「やめて!」その時、麗姫が駆けつけ大師兄を止めた。嬴政は麗姫と再会した。「そなたの心も知らず、信じようともせず、ただ苦しめた…すまない 分かっている、余は許しを請える立場ではないと…ただ会って話したかったのだ 今はもうそなたを幸せにする自信がない、余のそばに置けば結局、不幸になるだろう かつての韓非(カンピ)のように…」すると嬴政は麗姫が秦(シン)を出ても追わないと誓い、明日には天明(テンメイ)を連れて来ると約束した。嬴政は潔く麗姫をあきらめ、客桟を出た。呆然と立ちすくんでいた麗姫だったが、はたと気づいて慌てて後を追う。しかし嬴政を引き止めることもできず、ただ目の前を通り過ぎていく馬車を見送ることしかできない。一方、傷心の嬴政は馬車に揺られながら必死に麗姫との思い出を振り切ろうとしていた。窓の外には毎日を懸命に生きる民たちの姿がある。…立ち止まる暇はない、余は秦の王だ、志を果たさねば…麗児は余の手の届かぬ女子、もう忘れよう、夢だと思えばいい( ;∀;)だったら初めから自由にしといて~でも王の覚悟はイイ!太傅・鞠武(キクブ)は無事に燕に帰国、太子殿で燕丹(エンタン)と再会を果たした。そこで粷武はこうして生きて帰れたのは麗夫人の嘆願のおかげだったと説明する。その話をちょうど太子殿を訪ねて来た荊軻(ケイカ)が回廊で耳にした。しかし麗児が丹太子の脱走を助けた罪で自身も永巷(エイコウ)に収監されてしまったと知る。恩人を救えないもどかしさに苛立つ丹太子、すると粷武はほとぼりが冷めれば釈放されるだろうとなだめ、心配なら密偵に調査させると言った。実は粷武が訪ねたのは樊於期(ハンオキ)の処遇についてだった。秦の罪人である樊於期をかくまっていると分かれば、これを理由に侵攻を受けても仕方がない。そこで適当な官職を与えて辺境防衛の名で匈奴(キョウド)の地にでもやり、燕の国境より外へ出すよう提案する。しかし丹太子は長年の友人である樊於期を見捨てることはできないと反対した。丹太子が粷武を見送りに出ると、回廊に荊軻が立っていた。荊軻は樊於期を守る丹太子の義侠心に敬服すると、丹太子はそれより今は麗夫人の無事が気になるという。「…師妹は強運の持ち主です、きっと乗り越えられるでしょう、ではこれで」丹太子は荊軻が麗夫人の話になるとなぜか様子がおかしいと気づいた。翌朝、李仲(リチュウ)は天明公子を客桟へ送り届けた。久しぶりに我が子を抱きしめ喜ぶ麗姫、そこで李仲に感謝を伝えると、実は大王が来る予定だったが、今朝、韓に出陣したという。一方、宮中では李斯(リシ)が嬉しそうに敏(ビン)夫人に大王の出征を報告していた。「大王は私の意見を認めて韓討伐を決意されました」しかし敏夫人は大王が李斯の進言を聞き入れたわけではないと分かっていた。真の目的は王宮を離れて戦に参じ、麗姫を失った心痛を紛らわすことだろう。確かに大王は麗夫人が王宮を出るのを認め、天明公子も手放したが、それは2人を守る他ならない。「恐らくこのことで麗姫への情は深まる一方ね…」すると敏夫人は趙の国益さえ損なわなければ、李斯が出世のために何をしようと構わないと認めた。燕に滞在する荊軻と蓋蘭(コウラン)は次第にわだかまりも解けていた。2人は街の散策に出かけたが、荊軻はどことなく蘭児と一定の距離を保つようにしている。蘭児は思わず一緒に寝たことをまだ気にしているのか聞いた。「蘭児…」しかし荊軻が何か言おうとした時、田光(デンコウ)が現れた。丹太子は慣れない王宮暮らしを心配し、荊軻たちのため町に邸宅を用意していた。田光は豪華な屋敷に2人を案内したが、荊軻は雨風をしのげるだけの小さな家で十分だと遠慮する。「そうはいかぬ」そこへ丹太子が現れた。丹太子は恩人を小さな家には住まわせられないと話したが、そこへ秦舞陽(シンブヨウ)も合流する。「男は強いだけでは役に立たない、俺のように金が稼げる男の方が安心できるぞ?」( ತ _ತ)<何しに来たの?蘭児はお調子者の秦舞陽を無視してどこかへ行ってしまう。一方、麗姫は早速、韓申に天明の稽古を頼んだ。「…韓叔叔、母妃は厳しすぎる」「天明、ここは宮外だ、これからは″母妃″ではなく″娘″と呼んだほうがいい」「なんで?」麗姫はどちらでもいいと笑ったが、韓申は麗姫が嬴政の元へ戻る気なのかと心配した。そこへ突然、李仲が兵を率いて現れる。「麗夫人にお話が…」麗姫は大王に何かあったのだと分かった。李仲は麗夫人を手放してから大王は食事も喉を通らなくなったと教えた。出陣の意思を通したのは王宮を離れ、苦しみを紛らわせるためだという。しかし今日、訪ねたのは火急の用件だった。「戦地から知らせがあり、敵の急襲で大王がはぐれてしまったとか 今も消息不明です、韓領で失踪したため大規模な捜索はできません」実は知っているのは数名の将軍のみ、軍の士気が下がらぬよう兵士たちには大王が病だと偽っているという。李仲は麗夫人がかつて大王や蒙武(モウブ)と共に韓へ出陣したことを思い出し、秘密裏に捜索するなら麗夫人が適任だと考えたのだ。秦の陣営、蒙武は風林火山の疾風剣(シップウケン)と蠎鞭林(モウベンリン)に大王の捜索を頼んでいた。しかし2人の手練れでも大王の消息はつかめない。武術の技量と人探しは別問題、韓の地形に疎いうえ混乱した戦場で大王を探すのは困難だった。その話を密かに天幕の外で密偵が聞いている。2人は師弟が南に捜索へ向かったため数日で見つかると言ったが、魏(ギ)韓の連合軍が迫る中、そんな余裕はなかった。麗姫は天明を大師兄に託し、大王を探しに行くと決めた。荊軻は嬴政の仕打ちを忘れたのかと辛辣だったが、麗姫は一国の王として仕方がなかったとかばう。「大王も苦しんでいる、本当は誰も傷つけたくなかったの、秦のために決断が必要だっただけ」「…どうやら嬴政を深く愛しているのだな」「ええ、愛してる、このまま見殺しにはできない」韓申は麗姫の本心を知り、天明と一緒に帰りを待つことにした。「麗児、君を行かせるが嬴政のことを許すつもりはない、俺の師妹を苦しめたのだから…」( ˙꒳˙ )天明、行ってくるね〜あれほど麗姫と韓申を目の敵にしていた楚(ソ)夫人だったが、いざ2人がいなくなると心にぽっかり穴が空いたようだった。今でも韓申が麗姫を守るため大王に刃向かった姿がどうしても頭から離れない。楚の公主として何不自由なく育ったが、自分のために命を投げ出してくれる男などいなかった。楚夫人は本当は麗姫がうらやましくて仕方がないと本音を明かす。「本当は悪い女子じゃないのかも…」しかし今は自分の今後の身の振り方を考えなければならなかった。( ๑≧ꇴ≦)楚夫人、やっぱ好きだわwその頃、李仲は秦軍の陣営に到着していた。風林火山が4日も探しているがまだ大王は見つからず、さらに韓軍が出動したと報告が来る。「向かっているのは我が陣営ではありません!山を包囲し何かを探しているようです!」蒙武はついに韓軍に勘づかれたと焦った。一方、山中では嬴政がふらふらになりながら南下していた。しかしそこに敵兵が現れ、囲まれてしまう。つづく( ;∀;)あ~大師兄…短い幸せだったわでも天明ってどちらかというと大師兄似…(´゚艸゚)ゲフンゲフン
2021.09.18
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第35話「献身」楚(ソ)良人を呼び出し、敏(ビン)夫人の謀略を吹き込んだ麗姫(レイキ)。一方、趙高(チョウコウ)は敏夫人に嘉(カ)公子から届いた情報を伝えていた。邯鄲(カンタン)で頓弱(トンジャク)という商人の行動が目立つとのこと、秦(シン)人と自称しているが来歴は不明だという。実はその頓弱こそ嬴政に離間を献策したあの尉繚(ウツリョウ)だった。鋭い敏夫人は秦王の密偵かもしれないと警戒するよう指示し、この機に趙遷(チョウセン)を王位から引きずり下ろそうと決める。「それで…麗夫人についてはどうなさいますか?」「再び寵姫に返り咲くのは難しいでしょうね…」麗姫は敵でも味方でもないが、楚良人のように処罰を言い募れば陥れる意図があると疑われる可能性がある。そこで敏夫人はあえて酌量を求め、大王の信用を得ようと考えた。楚良人は早速、大王に謁見し、韓非(カンピ)殺害は自分ではなく敏夫人の仕業だと告発した。証拠の瑠璃珠(ルリジュ)はかつて自分が敏夫人に贈った物だという。「敏夫人は廃嫡された嘉公子と手を組んで秦の覇業を阻む気です! 韓非先生は敏夫人の謀略の犠牲になったのです!」趙高は突然の暴露に顔を引きつらせたが、大王は信用していないのか、考えておくとあしらう。落胆する楚夫人と思わずほくそ笑む趙高、その時、韓申(カンシン)が戻ったと注進が聞こえた。韓申は麗夫人から依頼された件で成果を得たと報告した。そこで説明は大王と麗夫人が揃ってからと上奏したが、なぜか嬴政は黙り込んでしまう。一方、永巷(エイコウ)では麗姫が再び李斯(リシ)の拷問を受けようとしていた。嬴政は麗姫が燕(エン)の丹(タン)太子の逃亡に関与したとして投獄したと教えた。すると韓申は憤慨し、拝礼もせず出て行ってしまう。永巷では李斯が刃物を手に麗姫に罪を認めるよう迫っていた。しかしいきなり現れた韓申に蹴り飛ばされてしまう。「指一本でも触れたら殺す!うせろ!」 ←( ๑≧ꇴ≦)大師兄!韓申は急いで張り付けにされた麗姫を解放したが、傷だらけの姿を見て呆然となった。その時、大王の来訪を伝える声が聞こえる。韓申は麗姫を牢に閉じ込め、一人で飛び出して行った。韓申は剣を抜いて大王の前に現れた。「大王、もはや師妹をお前のそばに置いておけぬ!麗児を傷つけるやつは許さない!」李仲(リチュウ)は不敬だと断罪、韓申を捕らえるよう命じた。しかし江湖を生きて来た韓申にとって軍人など敵ではない。韓申は衛兵たちをあっさり退け、李仲の首に剣を突きつけた。「麗児はお前のためを思って俺に長安(チョウアン)君を探しに行かせたのだぞ!」驚いた嬴政は詳しく話せと命じたが、韓申は麗姫を釈放するのが先だと言った。一方、邯鄲では意識を失っていた田光(デンコウ)がようやく回復し、丹太子一行はいよいよ燕に発つことになった。荊軻(ケイカ)と蘭児(ランジ)はどこか気まずかったが、調子の良い秦舞陽(シンブヨウ)のおかげで互いに笑顔を交わす。その様子を遠目から高漸離(コウゼンリ)が見ていた。荊軻は気がついたが、結局、言葉は交わさず行ってしまう。|ω・`)鶴大侠、物陰に立っても隠せない顔の…ゲフンゲフン嬴政は麗姫と清児(セイジ)を釈放、書斎で韓申から話を聞くことにした。そこで韓申は趙から連れ帰った幼い子供を呼び、嬴政に紹介する。「大王、こちらが長安君嬴成蟜(エイセイキョウ)の子、あなたの王甥だ」するとその子供は小嬰(ショウエイ)と名乗った。韓申の話では成蟜は趙で妻子と共に民として静かに暮らしていたという。成蟜はあの時、趙の嘉公子にそそのかされ謀反を起こした経緯を記し、韓申に託した。…筆跡を見れば私だと分かるはずだ成蟜は重罪人の自分は帰国できないが、息子は王族の血を引いているため秦で堂々と生きて欲しいと言ったという。しかし趙高が慌てて横槍を入れた。「大王、長安君の居所も不明のまま、来歴も分からぬ子をお認めになっては…」「黙れ!…″小嬰″は成蟜の幼名だ、余と先王、成蟜の生母だけが知っている名だ」韓申は成蟜からの文を嬴政に渡した。実は成蟜の消息が分かったのは丹太子が麗姫への恩返しに教えてくれたおかげだという。麗姫は成蟜が大王との関係修復を望んでいるなら何とか叶えたいと奔走していた。詳細を伏せたのは成蟜にもしまだ恨みがあれば嬴政を悲しませると考えたからだ。「麗児はいつも″大王のため″と言っていた、だがお前はどうだ?!」嬴政は韓申に罵倒されても言い返す言葉が見つからない。そこで麗姫に改めて敏夫人を刺したのか聞いた。「大王と過ごして何年にもなります 私の人となりやどんな時に剣を抜くのか、一番ご存知なのは大王のはず」韓申は苛立ちを隠せなかった。麗姫が丹太子を逃亡させたのもそもそも嬴政のため、内心では丹太子を帰国させくても秦王という立場でできないからだ。「それを見抜いて丹太子を逃亡させたのだ、丹太子がお前を恨まぬように… それなのにお前は麗児に何をした?!」しかしそこまで言っても嬴政は自分のためではなく、荊軻と密会するためでないかと疑う。呆れた韓申は丹太子の逃亡に麗児が関わっていることなど荊軻は知らなかったと言い返したが、麗姫が止めた。「…大師兄、もういいわ」するとそこで麗姫は卒倒してしまう。韓申は嬴政に夫の資格はないと非難し、傷だらけの麗姫を抱きかかえて王宮を出ることにした。驚いた李仲は衛兵に止めるよう命じたが、嬴政はそのまま見逃してしまう。…麗児よ、余のそばに置いていてはそなたを傷つけるだけだ( ๑≧ꇴ≦)大師兄!韓申はひとまず客桟で麗児を女医に見せた。傷口がふさがればあとは自然に治るが、しばらくは安静が必要だという。「…傷痕が残るかもしれません、尋常じゃない傷です ところでお二人はご夫婦ですか?」「いいえ、兄妹弟子です」「では目覚めてからご本人に伝えましょう、数日間は高熱が出ますが心配ありません」同じ頃、荊軻たちは丹太子を無事、薊(ケイ)の燕王宮へ送り届けていた。燕王は一行を歓待、丹太子は早速、秦への策略や国の将来について相談したいと訴えたが、父から慌てる必要はないとあしらわれてしまう。数日後、麗姫はようやく起き上がれるようになった。天明(テンメイ)が心配ですぐにでも王宮へ帰りたいが、韓申は暴君のそばには置けないと止める。「君と天明を一生守ると約束する、3人で一緒に暮らそう」その時、客桟にお忍びで大王一行がやって来た。李仲は店にいた客たちを追い払い、大王を案内した。すると2階から韓申が現れる。「麗児に会いたい」「だめだ、会わせるわけにいかない」「余の妃だ、お前の許可など必要ない」「ふん、また拷問か?」韓申は麗姫が満身創痍で何日も高熱が続き、医者から傷痕が残ると言われたと教えた。「お前がこんな目に遭わせたのだ」「余のためだとは知らなかった…知っていたらこんなことには…」「黙れ、見苦しいぞ、お前の猜疑心が原因だ」韓申は2度と麗児に近づくなと警告した。しかし嬴政は韓申に守れるのかと挑発、結局、麗姫を師妹としてではなく一人の女として愛していると指摘する。そんな2人の話を麗姫が階段で聞いていた。韓申はもはや麗姫への想いを隠そうとしなかった。そこで麗姫と話したいなら決闘しろという。嬴政は麗姫の姿に気づき、それでけりがつくなら受けて立つと答えた。「いいだろう、俺に勝てたら麗児と話せば良い、しかし負けたら天明を返してもらう」「はお」すると嬴政は護衛たちを全て外に出し、剣を抜いた。つづく( ๑≧ꇴ≦)大師兄!ようやく告白!絶対、大師兄一択のはずなのに、でも報われないのよね〜きっと(´・_・)、
2021.09.15
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第34話「未練」敏(ビン)夫人は李斯(リシ)に左丞相・昌平君(ショウヘイクン)を規範とするよう助言した。実は昌平君は大王の気性をよく理解し、孤独を装っていれば安心だと知っているという。「たとえ同じ楚人でも大王が敬遠している祖太后とは距離を置いているでしょう?」敏夫人は大王の心の奥を理解しなければ勝機はないと教えた。一方、解放された燕(エン)の丹(タン)太子はこれも荊軻(ケイカ)のおかげだと心から感謝した。また協力してくれた侠客が秦舞陽(シンブヨウ)だと知り、さすが燕の将軍・秦開(シンカイ)の孫だと称賛する。その時、荊軻は高漸離(コウゼンリ)がひとり出ていく姿に気づいたが、引き止めるきっかけを失った。すると秦舞陽がふと思い出し、実は樊於期(ハンオキ)の逃亡で今になって突然、秦王が一族皆殺しにしたという。実は賭場で秦から来た商人から聞いた話だったが、丹太子の救出のどたばたで話す暇がなかった。寝耳に水だった樊於期は憤怒、あまりの衝撃で失神してしまう。秦舞陽は樊於期を部屋へ送って行った。話を聞いた韓申(カンシン)は急に秦王宮に残して来た麗姫(レイキ)が心配になり、すぐ任務に戻ることにする。すると丹太子は成蟜(セイキョウ)の居場所なら知っていると言った。「しかしなぜ麗夫人が成蟜を探している?」「麗夫人は先日、大王から弟を流刑にした後悔を聞き、兄弟を再会させようと考えたのです それで私が文を届けに… 大王には事情を伝えていません、帰国を拒まれても大王は知らぬままです」丹太子は麗姫の心遣いに感心し、自分を助けてくれた恩返しに協力することにした。麗児の話を聞いた荊軻は動揺し、その夜、久しぶりに酒をあおった。すると高漸離が現れ、付き合ってくれる。そんな2人の様子を荊軻を追いかけて来た蓋蘭(コウラン)が見ていた。嬴政は麗姫が心配で永巷(エイコウ)にやって来た。すると麗児と侍女・清児(セイジ)の会話が聞こえ、そのまま物陰に立ち止まって耳を傾ける。「夫人、なぜ危険を冒してまで丹太子を助けたのですか?」「″弱き者の味方であれ″と爺爺に言われてきたの…」そこで麗姫は幼い頃に出会った少年の話を始めた。…昔、麗姫と荊軻は近くの山の頂に登ればとても大きな美しい満月が見られると知ったそこで山を登り始めたが、その道中、追われる少年に出くわす麗姫と荊軻は迷わずその少年を助け、危機を逃れた3人は山頂へ登った空には大きな美しい満月が輝いていたという3人は月に願いをかけ、そして誓ったこの夜を忘れず、ずっと友として助け合おうと…結局、3人は別々の道を歩むことになった。麗姫はまさかあの少年が嬴政とは知らず、少年がその夜を覚えているかどうか今はもう知る由もないという。「でも3人は大切なものを手に入れた…義の心よ」すると麗姫は義心から丹太子を帰国させようと思ったという。「清児に愚かだと思われても後悔していない」「愚かだなんて思いません、ただその傷が痛々しくて…」「大王の心の傷に比べれば大したことないわ…大王の信頼を私は裏切った」投獄されてもなお嬴政を気遣う麗姫、嬴政は合わせる顔がなく、そのまま引き返した。気がつくと嬴政は南宮の母を訪ねていた。すると太后は枕を幼児代わりに抱いてあやしている。「麗児はどこなの?」「麗児は罪を犯した、永巷にいる…余を欺いたのだ、余は嘘が最も嫌いだ」しかし太后は麗児が嘘をつくのは愛している証拠だと言った。「あんなに良い子が嘘をついたのよ?あなたより苦しんだはず… あなたを想うゆえの嘘よ、私も同じ…愛していなければ嘘をついたりしない 真実なんて本当は知らなくても構わない、どうせ月日は流れて行くもの 大王、この世は黒と白だけで分けられない、是非を決めればそれで幸せだと?」|ω・`)太后!どした!蘭児は泥酔した荊軻を部屋へ送り届けた。しかし荊軻はここにいるはずのない麗児の姿に困惑し、夢だと誤解して本音をぶちまけてしまう。「もう完全に吹っ切れたと思ってた…これで蘭児の気持ちに応えてやれると… なのに俺の前髪は…ゥッ…まだどうしてもまとまらない!情けない前髪だ!」荊軻は未だ麗児を忘れられない自分に気づき、深く失望した。「情けない男だろ?…俺はバカだ!どうしよもない大バカだ!」「ばかじゃないわ…本当にバカなのはこの私よ…」蘭児は号泣する荊軻を抱きしめ、優しくなぐさめた。麗姫が寵愛を失い、華陽(カヨウ)太后はようやく楚良人の謁見を許した。後宮は女の戦場、誰が勝つかは最後まで分からない。これまで辛抱してきた祖太后は今度こそ麗姫を容赦しないと決めた。翌朝、荊軻が目を覚ますと隣で蘭児が寝ていた。「ごめん、いや本当に申し訳ない…」「謝らないで、私たち何もしてないわ」「だが軽率なことをして…」荊軻は泥酔していたとはいえ、蘭児の名節を傷つけることになったと激しく落ち込んだ。しかしその様子を見た蘭児はかえって落胆し、逃げるように出て行ってしまう。「私が嫌いならもう会わない…」「そうじゃないんだ…あ」高漸離が荊軻を訪ねようとした時、突然、部屋から蘭児が飛び出してきた。すると後を追うように荊軻が顔を出す。「蘭児が来ていたのか?…隠すことはない、蘭児と…」「高大哥…蘭児とはそんな関係じゃない」「…無粋なことを言って悪かった」すると高漸離は話があると言った。皇太后は麗姫の処遇を朝議で話し合うことにした。本来なら妃の罪は後宮の問題だが麗夫人の罪は謀反、後宮に置くわけにいかないという。すると嬴政は趙高(チョウコウ)に耳打ちしてどこかへ行かせ、この件はひとまず保留にしたいと言って李斯を御前に呼んだ。「麗夫人に二心ありと申したな?どう処分すべきか答えよ」「ぁ…後宮の事件ですので意見は控えたく存じます」李斯は同じ過ちを繰り返すまいと慎重だったが、急に態度を変えたせいで結局、嬴政の不興を買ってしまう。「どうした?麗夫人を拷問して疲れたのか?!なぜ何も言わぬ!」その時、突然、天明(テンメイ)が大殿に入って来た。「父皇!父皇!どこにいるの?」嬴政は父と母に会いに来たという天明を抱き上げ、居心地の悪い朝議を引き上げてしまう。高漸離は荊軻に丹太子に関わらないよう忠告した。長年、秦の人質として策を巡らしながら生きて来たのだ。丹太子は実はしたたかで油断できない男、恐らく荊軻に礼を尽くすのは利用するためだという。「いつも豪放で心の広いあなたが…なぜ丹太子に偏見を?らしくない」「…とにかく付き合わぬ方が身のためだ…いいか、燕にも行くな」しかし荊軻は命の恩人である田光(デンコウ)との約束を反故にできないと言った。高漸離は仕方なく燕に行って何が起きようと師の期待に背くことはするなと釘を刺しておく。「天下の民に恥じぬ生き方をしろ」嬴政は天明を趙高に預け、李仲の報告を聞いた。「手はずは整いました、咸陽(カンヨウ)の郊外に屋敷を用意しています いつでも麗夫人はお移りになれます」嬴政は麗姫を自分のそばに置けば皆に傷つけられるだけだと考え、束縛しないと決めた。一方、韓申は丹太子から聞いた成蟜の屋敷にたどり着いた。そこで早速、訪ねてみると、実は成蟜に妻子がいると分かる。麗夫人の処分が決まらず悶々としていた楚夫人、すると見知らぬ侍女が現れ、麗姫が呼んでいると伝言した。そこで麗姫の落ちぶれた姿を見るのも一興だと出かけてみたが、思いがけず麗姫から驚くべき真実を知る。「ある公子は庶子の生まれで、高官の娘と愛し合い将来を約束したの 自分が太子になれば太子妃にするとね その後、公子の母が大王に寵愛され、元の太子は廃されて公子が継承者に… 公子は太子になると途端に多くの美女を集め、娘との約束など忘れてしまった 娘は復讐を誓い、廃嫡された元太子と手を組むことにしたの 作戦の手始めは大国に嫁ぎ、王の妃となることよ」「大国って…秦のことね」楚夫人はようやくその娘が敏夫人だと気づいた。つづく(  ̄꒳ ̄)迫り来る危機…じわじわ来るわ~
2021.09.14
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第33話「愛憎」敏(ビン)夫人は祖国の趙(チョウ)を守るため、それとなく小国の韓と魏(ギ)を先に下して兵力を蓄えてはどうかと進言した。すると嬴政(エイセイ)は確かに趙から兵を引けば内心うれしいだろうと牽制する。しかし敏夫人はすでに秦(シン)に嫁いだ身、心にあるのは秦の利益のみだと釈明した。尚儀(ショウギ)は狩りの一行で事件があったと知り、大急ぎで楚(ソ)良人に報告した。今や麗姫(レイキ)は囚人となり、大王も拷問を黙認しているという。永港(エイコウ)と言えば李斯(リシ)の管轄、楚良人はこれまでの仕返しをする絶好の機会だと喜んだ。楚良人は看守に賄賂を渡し、麗姫と清児(セイジ)の牢に乗り込んだ。そこで2人の髪を切ることにしたが、突然、趙高(チョウコウ)が現れ、邪魔されてしまう。尚儀は李斯の管轄のため見逃してくれと頼んだが、趙高は敏夫人の命令で来たと教えた。「敏夫人のご意向には従われた方が賢明です」すると楚夫人はひとまず引き下がることにしたが、また会いに来ると麗姫を脅して出て行った。趙高は敏夫人の望みは趙の存続、これを阻む者が許せないだけだと説明した。決して卑劣な方法で麗夫人を苦しめるつもりはないという。しかし麗姫は韓非(カンピ)を毒殺し、自分に刺されたと嘘をついた敏夫人を十分に卑劣だと非難した。趙高は協力するなら敏夫人が大王に酌量を求めると持ちかけたが、正義感の強い麗姫を懐柔することに失敗する。「強情を張っているといつか後悔することになりますよ…」その頃、荊軻(ケイカ)と韓申(カンシン)は丹(タン)太子の行方を探していた。樊於期(ハンオキ)は相変わらず韓申の関与を疑っていたが、荊軻は丹太子をさらったのが丹頂門(タンチョウモン)だと気づく。「麗児を救出した時、同じ技を受けた、俺は用心していたからかわせたが…」田光(デンコウ)が外傷もないのにずっと意識が戻らないのは明らかに夏侯央(カコウオウ)の技だ。しかし丹頂門の仕業だと分かっても居場所が分からない。すると韓申がかつて師匠が助けた秦舞陽(シンブヨウ)という男を思い出した。「ああ…会ったことがある、消息通の男か…でも居所が…」「博打好きの男だ、すぐ見つかるさ」一方、麗姫は見回りの看守を呼び止め、李仲(リチュウ)に会いたいと頼んだ。しかし李斯から面会を禁じられているという。麗姫は楚良人が来たことを思い出して規則を破ったのかと脅し、ただ燕太子府の人たちを助けたいだけだと訴えた。「あなたの家族が投獄されたら、何としてでも助けたいでしょう?」すると看守は文ならどうにかして届けると約束した。麗姫は衣服の裾をやぶり、血書をしたためることにした。しかし大王に許しを請うわけではなく、逃亡を知らなかった燕太子府の関係者を釈放して欲しいと嘆願するという。清児はこんな時でも人助けをする麗夫人に驚きながら、大王はなぜ麗夫人の心が分からないのかと嘆いた。「今は天下統一に向けて大切な時、政務や軍務でご多忙なの 秦のためには時に冷酷な決断も必要よ、大王が私を恨む気持ちはわかる でも無実の人は救わなくては…」嬴政は狩り場で李仲から麗姫の血書を受け取った。…私を恨み、罰しても異論はありません…ですが丹太子に仕えていた太傅をはじめ従者、侍女は皆、無実です、どうか放免を「李仲、投獄したのは丹太子を逃亡させたことが理由ではない 師兄のために余を裏切ったからだ…余は心の友と愛する妃に欺かれた」しかし李仲は麗夫人が誰にでも優しく、義に厚いからこそ寵愛しているのではないかと聞いた。実は誰より丹太子の捕縛を望んでいないのは大王だろう。「まだ許せませんか?」「そうではない…余は…何を信じれば良いのか」麗姫を助けたのは韓申だと思っていたが、実際は荊軻だった。嬴政は事実を隠されると不信感が募るという。その時、李仲はようやく荊軻こそ天明(テンメイ)公子の本当の父だと気づいた。「…大王、心中お察しいたします」「分かっている、きっと牢で苦しんでいることだろう…しかし余とて苦しいのだ」一方、韓申と荊軻は予想通り賭場で秦舞陽を見つけた。すると偶然にも秦舞陽と勝負しているのが高漸離(コウゼンリ)だと気づく。荊軻は高漸離との再会を喜び、大師兄を紹介してから秦舞陽の力を借りたいと頼んだ。麗姫の嘆願のおかげで燕太子府の太傅たちは釈放された。太傅たちは是非とも帰国前に麗夫人に挨拶したいと懇願、李仲が永港へ案内する。すると太傅たちは恩人である麗夫人に心から感謝し、その場でひざまずき叩頭した。荊軻と韓申は高漸離と秦舞陽を連れて隠れ家に戻った。そこで経緯を説明し、秦舞陽に丹頂門の行方を知らないか聞いてみる。しかし秦舞陽は損得を考え、ただでは教えられないと言った。「皆は武術の達人だろう?秘中の剣技の1つでも教えてくれよ~」その時、荊軻が目にも止まらぬ速さで秦舞陽の髪を切ってみせる。秦舞陽は一体、何が起こったのか分からなかった。まさに幻の鵠落(コクラク)剣法、高漸離はついに荊軻が体得したと知る。「気に入った…取引成立だ!夏侯央の行方と交換する」「ただしこれは門外不出の剣法、教えられるのは1つだけだ」すると秦舞陽は実のところ丹頂門の根城は邯鄲(カンタン)ではないと話し始めた。李斯は大王に謁見し、麗夫人を収監したのなら丹太子も連れ戻すべきと進言した。実は自分の手先がすでに趙で丹太子の身柄を確保したという。すると嬴政の顔色が一変、密かに私兵を養って他国へ向かわせるとは何事かと激高した。「丹太子の身に何かあれば許さぬぞ!」嬴政の手には麗姫の短剣があった。丹頂門一行は丹太子を連れて秦に向かっていた。すると荊軻たちが現れ、行く手を阻む。鵠落剣法の真髄は暗殺術、荊軻はその俊敏な動きで見事に丹太子を救出した。(๑•̀ㅂ•́)و✧<荊軻めっ!これで済むと思うな!パタパタパタパタ~!🕊)))) ←伝書鳩📄.oO(計画変更、丹太子を釈放せよえーっ!(゚ロ゚ノ)ノ…(๑•̀ㅂ•́)و✧<荊軻、今日はこのくらいで許してやろう!ピューッ!ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘あれ?>(´・ω・)´・ω)(ω・`(・ω・` )<突然、引き上げたぞ?李斯は敏夫人に報告した。大王はかつて丹太子を燕に帰すことはないと断言したが、捕縛したと知るや激怒したという。(  ̄꒳ ̄)<また余計なことをして大王の信頼を失ったのね~敏夫人は手下を使って丹太子を捕縛するなど愚行の極みだと呆れた。猜疑心の強い嬴政は臣下の徒党を最も嫌い、全ての者を支配下に置いておかねば安心できないという。李斯は敏夫人に指摘され、ようやく大王が麗夫人を収監した理由が分かった。すると敏夫人は大王が左丞相・昌平君を忠臣と認めているのは、臣下から嫌われて私党を組む心配がないからだと教える。もちろん本当に権力に無関心なはずがない。昌平君は大王の気性をよく理解し、孤独を装っていれば安心だと知っているのだ。つづく( ๑≧ꇴ≦)夏掌門、楚夫人、樊於期、李斯…後半に入って続々とコント化している不思議w
2021.09.12
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第32話「謀略」敏(ビン)夫人は麗姫(レイキ)が邪魔になり、李斯(リシ)を懐柔した。すると趙高(チョウコウ)は明日の春の狩りが好機になるという。そして翌朝、身支度をしていた麗姫は祖父の形見の短剣がないことに気づいた。「枕元に置いて寝たのに見当たらない、盗まれたのかも…」しかし侍女・清児(セイジ)は麗夫人の短剣を盗む恐れ知らずなどいないと笑い、狩りから戻ったら探すと言った。麗姫は敏夫人と同じ馬車に乗った。そこで道中、二人きりの時を利用し、麗姫は敏夫人に九眼瑠璃珠(キュウガンルリジュ)を見せる。実はこれは楚(ソ)良人が韓(カン)長使に贈った瑠璃珠だった。「敏姐姐も入内した頃、楚良人からもらったはずよ? それに韓長使の袖から白檀の香りがした、白檀を好むのは敏姐姐ね」あの時、麗姫は韓長使が楚夫人の言いなりに見えて本当は敏夫人に追従していると気づいた。確かに楚良人は韓長使に嘘の告発をさせて韓非を陥れ、李斯はその見返りに刺客を雇って自分の殺害を企てたのだろう。しかし李斯も同門の韓非を殺害するほど残忍ではないはずだ。「真犯人は敏夫人、あなたよ」敏夫人は政事に興味のないふりをしながら、裏では誰よりも深く関与していた。恐らく自分を捨てた趙王に復讐するため、嘉(カ)公子に趙の王位を奪わせたいのだろう。敏夫人は麗姫に真相を見抜かれ、動揺を隠せなかった。「太后に聞いたわ、でもこの件を大王に話すつもりはない、力になりたいの」その時、敏夫人が隠し持っていた短剣を出し、麗姫の首に当てた。「おとなしくしていれば友人でいられたものを…お節介が過ぎたわね、消えてもらうわ」すると馬車の中から突然、敏夫人の叫び声が聞こえた。嬴政(エイセイ)は馬を降りて急いで馬車に駆けつけた。すると短剣を手にした麗姫と腕を斬られた敏夫人の姿がある。「大王、麗夫人が私を殺そうとして…」꒰⌯͒•·̫•⌯͒꒱<え?…めいよーじぇんだーめいよー!急遽、春の狩りは中止となり、大王一行は秦王宮へ引き返した。幸い敏夫人の傷は浅く、大事には至っていないという。それもそのはず、敏夫人は自分で自分の腕を斬っていた。しかし短剣は麗姫の祖父の形見、麗姫以外の誰かが持っているはずがない。清児は今朝、剣がなかったと訴えたが、嬴政は麗姫が肌身離さず持っているのを誰より知っていた。麗姫は仕方なく敏夫人の罪を告発した。実は韓非、韓長使、景(ケイ)良人を殺害した犯人は敏夫人だという。敏夫人は楚良人に罪を着せようと瑠璃珠の瓶に毒を入れ、その毒で韓非が自害すると、口封じに韓長使を殺したのだ。さらに楚良人への嫌疑を強めようと景良人を流産させたことを利用し、韓非と同じ毒を使う。太医に聞いたところ景良人は少量の毒を御膳に盛られていた。恐らく敏夫人は侍女を買収し、景良人を少しずつ死に至らしめたのだろう。「確かに証拠は何もありません、でも敏夫人は周りに趙人ばかり集めている 裏切って秘密を漏らす者はいない、たとえ疑われても証言できる者はもうこの世にいません」するとついに敏夫人が牙を剥いた。敏夫人は麗姫が自分を斬ったのは悪事がばれたせいだと訴えた。実は麗姫が丹太子の逃亡に加担しており、人質になったのも計画の一部だったという。すると侍女・小梨(ショウリ)は麗夫人と韓申(カンシン)が離れの寝殿で密談しているのを聞いたと証言した。麗姫は確かにあの時、物音がしたと思い出し、動揺する。「しかも太子府を襲った盗賊は麗夫人の師兄だとか…」そこで敏夫人は李斯を証人として呼んだ。李斯は楚夫人にそそのかされ、麗夫人の誘拐に関与したと認めた。しかしその時、麗夫人の救出に現れたのは韓申ではなく、二師兄の荊軻(ケイカ)だったという。話によれは麗夫人は入内前に荊軻とただならぬ仲だったとか。その時、李仲(リチュウ)はようやく洛陽(ラクヨウ)で麗夫人と一緒にいた師兄の姿を思い出した。…暗かったとは言え気づかぬとは…すると李斯は麗夫人が荊軻に救出され、1日経ってから王宮に戻ったことを怪しんだ。昔の恋仲と2人きりで1日過ごせば、関係が再燃しても不思議ではない。さすがに麗姫は下種の勘繰りだと非難したが、李斯はむきになるのは図星だからかと邪推した。嬴政は麗夫人以外の者を全員、追い出した。「先ほどの話は本当か?…答えよっ!さもなくば直ちに燕太子府の者を全員、殺す!」すると麗姫は仕方なく関与を認めた。ただし師兄が来ると知って手を貸したわけではなく、困難である友人を見殺しにできなかっただけだという。「本当は大王も丹太子の帰国を許したかったはずです」「丹太子の件は口実だ…本当はやつに会いたい一心だったのだろう? 2人で示し合わせてそなたは人質となった、韓申も共犯だな… 余の思いをそなたはやつと共に踏みにじった 丹太子を逃し、心を寄せるふりをして余を裏切っていたとは…これで満足か?」嬴政は結局、麗姫の心にいるのは荊軻だけだと思い知った。「そなたは余を愛しておらぬ、ただ利用し騙しておったのか」「違うわ!大王への想いは誓って真実よ!」「ごぅら!」嬴政はすがりつく麗姫を振り払い出て行った。嫉妬に駆られ逆上した嬴政は麗姫を永巷(エイコウ)に収監した。またちょうど燕に帰ろうとしていた太傅・粷武(キクブ)や使用人たちも捕まってしまう。一方、荊軻は改めて大師兄から本当の目的を聞き出そうとしていた。そこで韓申は実のところ丹太子が目的ではないと教える。「田光(デンコウ)先生には話した、だがすまん、できるだけ内密にしたい」荊軻が麗児と自分が秦側についたと疑うのも無理はない。しかし韓申は麗児が昔のように正義感が強く、少しも変わっていないと言った。「鵠落(コクラク)剣法を習得したことも喜んでいたぞ」「喜ぶ?…侠客から冷酷非道の刺客になったのに?」荊軻は冷ややかだったが、この乱世では誰もが犠牲になっていると理解していた。麗児も、大師兄も、もちろん自分も…。その時、突然、仮面をつけた曲者が現れた。麗姫と清児は張り付けにされ拷問された。李斯はここぞとばかりに麗姫を痛めつけ、密かに燕と通じていた認めるよう迫る。しかし麗姫は決して屈しなかった。「李斯大人に韓非先生の半分でも才知があれば、妃を拷問するよりましな任務に就けたでしょうに 卑怯者には弱い者いじめしか脳がないのね」激怒した李斯は再び麗姫を打てと命じたが、そこへ嬴政がやって来た。麗姫を愛しながら猜疑心を拭い去れない嬴政、結局、麗姫を助けず、帰ってしまう。韓申と荊軻は曲者を追って隠れ家を飛び出した。しかし曲者を始末したところで2人はこれが罠だったと気づく。2人は急いで隠れ家に戻ると倒れた田光と樊於期(ハンオキ)を発見、丹太子が消えていた。嬴政は静養中の敏夫人を見舞った。すると敏夫人は厳しい刑に麗夫人が耐えられるのか心配だと殊勝なふりをする。嬴政は麗夫人の話を嫌がり、それより丹太子をどうすべきか聞いた。「このまま燕に帰すか、それとも兵を出すべきだろうか、どう思う?」「まずは様子を見ては?丹太子が帰国しても挽回はかないません 大王が兵を差し向け追跡すれば天下の人々は大王を無情だと非難するでしょう」そこで敏夫人は敗戦続きで趙が討てないのなら、まず韓と魏を下してはどうかと提案した。嬴政は思わず趙から兵を引けば内心うれしいだろうと牽制する。つづく(  ̄꒳ ̄)どうも樊於期が怪しいw
2021.09.11
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第31話「黒幕」韓長使(カンチョウシ)の子供をもらい受ける計画が頓挫した楚(ソ)良人。そこで陸(リク)太医を呼び、協力しないなら全て暴露すると脅した。翌朝、嬴政(エイセイ)は麗姫(レイキ)の勧めで久しぶりに南宮に幽閉した母を訪ねた。しかし想像以上に心を病んだ母を前に嬴政は衝撃を受ける。するとそこへ尚儀(ショウギ)が駆けつけた。実は楚良人が転倒し、その後、腹痛を起こして流産したという。陸太医は大王に母体に大事はないと報告して下がった。大王は全く疑う気配もなく、楚良人は傷ついて弱った演技を見せる。趙高(チョウコウ)は思わず後宮の風水を変えてはどうかと提案した。景(ケイ)良人、韓長使に続いて楚良人の子まで産声を上げられないとは不吉だという。しかし嬴政は趙高の軽口を叱り、楚良人に春の狩りも皇宮で休むことを認めた。ソ  ̄꒳ ̄)<はあ~やっとコントが終わった~大王が帰ると楚良人は安堵し、これも勝手に王宮を抜け出した韓長使のせいだと八つ当たりした。すると尚儀が麗姫と韓長使は密かに親交を深め、懐妊の件も麗姫が大王に口添えしたと報告する。ソ  ̄꒳ ̄)<どうせいつものお節介でしょう?しかし尚儀は麗姫が大王の前で楚良人を追い込みながら、急に取り澄まして″敏(ビン)夫人に関わらない方が良い″などと助言するのは矛盾していると指摘した。そもそも敏夫人とは親友のはずなのにおかしい。今朝は南宮でも麗姫と太后が親しそうだったが、何のための根回しかは察しがついた。「私は心配なのです… 麗姫が大王ばかりか太后と敏夫人を抱き込めば楚良人の立場が弱くなるばかりです」「間違いない!全ての黒幕は麗姫だわ!」←1周回ってそこw↓楚夫人も蟹タイプその夜、嬴政は麗姫と過ごしながら不安を口にした。「大切な者が次々と離れて行く…」母の心が壊れ、楚良人の子も亡くなり、成蟜(セイキョウ)や丹(タン)太子は去った。これも自分の猜疑心の強さのせいなのか。 ←割と冷静( ̄▽ ̄;)麗姫は洛陽(ラクヨウ)で嬴政と一緒だった公子が成蟜だと思い出し、2人は仲が良かったと懐かしんだ。しかし入内してから知ったが、成蟜は大王を裏切って流刑になったという。「裏切ったのは余の方だ…」成蟜は生来、温厚だった。腹違いであり、立太子の際に波風はあったが、嬴政を兄として敬愛し、常に尊重してくれたという。嬴政は讒言を信じて謀反だと決めつけ、成蟜の苦しみを分かってやれなかったと後悔した。「思い返すたび胸が痛む…悔いても悔い足りぬ…大切な弟を余は見捨てたのだ」すると麗姫はそっと背後から腕を回し、嬴政を抱きしめた。嬴政は韓申(カンシン)と双六に興じていた。しかし韓申がどこか上の空だと気づいて手を止める。「大王…実はお願いがあります」韓申は麗姫の依頼でひと月ほど外出許可が欲しいと頼んだ。用件は言えないが、ただ秦と大王には決して損失を与えないという。「いいだろう、ただし1ヶ月だ」一方、趙王の座を狙う嘉(カ)公子は呂不韋(リョフイ)という策士を得て次の手を考えていた。呂不韋は嬴政が必ず逆襲するはずだと分かっていたが、嘉公子には自分と敏夫人がついているという。秦軍さえ抑えれば王位奪取は遠からず果たされるはずだ。そんなある日、蒙武(モウブ)は優れた兵書と出会い、早速、大王に献上した。信頼する蒙武の勧めとあって目を通した嬴政、しかし著者の尉繚(ウツリョウ)が魏人だと知る。そこで朝議に尉繚を招き、なぜ魏王に献策せずに秦で名声を得ようとするのか聞いた。しかし尉繚の望みは名声ではなく、2度と戦乱が起きない太平の世が訪れることだという。家族は戦乱に巻き込まれて命を落とし天涯孤独、今さら名声を得てもなにもならない。「乱世を終わらせ民が安寧を得るための方法はただ1つ、それは天下統一です! 私は秦を選んだ、今の世で天下統一を成せるのは秦だけです これまで私は数度、秦を訪れました、厳しい法の下で官吏は節義に厚く、民は実直かつ堅実に働く それを見て分かりました、歴代秦王のたゆまぬ努力が天下統一の基礎を作り上げたのだと…」尉繚は戦にこだわる嬴政を諫め、諸国の合従を防ぐためには他国の重臣に多額の賄賂を贈ればいいと進言した。離間が当を得ていれば強敵の趙でさえたやすく瓦解できるだろう。「見事だ!」嬴政は尉繚の献策に感銘を受け、国尉(コクイ)に命じた。麗姫は敏夫人と城楼を散策していた。そこで大王に離間の策を献上した者がいるが、その標的は趙だと教える。「政事に興味がないと言っても祖国が狙われるのよ?趙の民を思うなら大王に陳情しては?」しかし敏夫人は前にも言った通り、世情に興味はないと断った。麗姫はそれとなく何か悩みがあるなら相談して欲しいと誘導したが、敏夫人は悩みなどないという。「なぜ急にそんな話をするの? …そう言えば韓長使の死を調べると言っていたけど、進展はあったの?」「ええ、韓長使を殺した犯人が分かったわ」「誰なの?」するとそこへ嬴政が現れた。嬴政は麗姫の腕を引っ張ってその場を離れた。すでに韓申が都を発ったが、何を頼んだのか教えて欲しいという。麗姫は悪戯っぽく笑うと、心配をかけたくないので秘密だと答えた。(*˙꒳˙*)<お願いだから信じてください( ̄꒳ ̄)<はお、信じよう…この貸しは別の場所で返してもらうぞ?そんな2人の下ネタをよそに敏夫人はいよいよ麗夫人が邪魔になった。その夜、韓申は覆面姿で丹太子の宿に忍び込んだ。しかし曲者だと間違え、物陰に隠れていた荊軻が現れる。「俺だよ俺~!」「大師兄?!なぜここに?」荊軻は刺客を欺くため、あえて広い部屋に寝ていると説明した。すると韓申は丹太子の無事を確認したかったと釈明する。樊於期(ハンオキ)は秦王の御前侍衛である韓申を警戒したが、田光(デンコウ)は麗夫人と韓申の協力で丹太子が脱出できたと説明し、麗夫人は2人の師妹だと教えた。樊於期はそれでも秦王に近い韓申を疑ったが、丹太子と田光は韓申を信じるという。「実は田光先生にお話が…」一方、敏夫人はくすぶる李斯を呼び出し、懐柔しようとしていた。「趙高が敏夫人と通じていたとは…私の思った通りだ」李斯はやはり韓非(カンピ)を殺して自分に罪を被せたのが2人だと納得する。しかし敏夫人は麗姫が追究しなければ李斯と楚良人も無事だったと切り出した。「麗夫人が消えれば全てうまく行くわ… 李斯大人が大王の信頼を取り戻したいなら、良い方法がある 本宮が力を貸してあげてもいいけれど、まずは私たちの側についてもらわなければね」つづく( ๑≧ꇴ≦)ちょっと尚儀どんだけ情報通なのよ…w
2021.09.08
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第30話「疑念」燕(エン)の丹(タン)太子を追跡すべきと上奏した李斯(リシ)。このまま見逃せば秦が天下の嘲笑を買うと訴えたが、左丞相・昌平君(ショウヘイクン)が異論を唱えた。「人質1人のために大軍を差し向けてはかえって天下の嘲笑を抑えられぬのでは?」「もっともだ」嬴政(エイセイ)は韓非(カンピ)が非業の死を遂げたことで、すでに秦王が狭量だと噂になっているという。墓穴を掘った李斯は慌ててひざまずいたが、嬴政は李斯を殺す時間も無駄とばかりに蒙武(モウブ)と趙(チョウ)討伐の戦略を練ることにした。一方、丹太子一行は無事に国境を越え、趙の領域にいた。すると荊軻(ケイカ)は町に入ったら念のため太子を″公子″と呼ぶよう助言する。その時、何者かが一行を追跡していると気づいたが、ひとまず泳がせることにした。起死回生を狙った李斯だったが、大王が丹太子の追跡に乗り気でないことを読めず失敗した。恐らく丹太子と親しい麗姫(レイキ)が余計なことを吹き込んだに違いない。李斯は自分の見識のなさを棚にあげ、麗姫を始末しなかった丹頂門(タンチョウモン)掌門・夏侯央(カコウオウ)に八つ当たりした。しかし鮑野(ホウヤ)は想定外の事態が起きたと掌門をかばう。実は麗姫には韓申(カンシン)だけでなく、荊軻という師兄がいた。李斯は実は麗夫人を救出したのが大師兄ではなく、二師兄だったと知る。しかも入内前、荊軻と麗姫は恋仲で、食事だけでなく起居を共にしていたというのだ。敏(ビン)夫人は体調を崩した韓長使(カンチョウシ)を見舞った。実は韓非の子を身ごもっていたと聞いて驚いたが、あろうことか麗夫人に大王への取りなしを頼んだという。敏夫人は平静を装いながら、そろそろ王宮を出たほうが良いと判断、今夜のうちにも脱出するよう言った。「趙高(チョウコウ)に話を通しておくわ」家族との再会を待ち望んでいた韓長使は喜び、敏夫人に心から感謝した。そんな中、懐妊を装う楚(ソ)良人のもとへ突然、大王がやって来た。ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ なぜ急に?!楚良人は慌てて寝台に横になり、急いで″お腹″を入れる。「これまで気にかけてやらず済まなかった…子の様子はどうだ?」「…あ、先ほどはお腹を蹴りました、元気です」「触らせてくれ」「いえ、もう大人しくなりました~( ̄▽ ̄;)」楚良人は思わず大王の手を握りしめてごまかし、何とかしのいだ。(´゚艸゚)もう~心臓止まるかと思ったわ~@楚 ←今回のコント趙高は韓長使を逃がす手はずが整い、敏夫人に報告に来た。すると敏夫人は口ふうじのため、韓長使と家族を全て始末するよう命じる。「これも麗夫人に取りなしなど頼んだからよ、私より麗夫人を信用するなんて…」敏夫人は他人を信じたのなら裏切ったも同然だと切り捨てた。麗姫は久しぶりに南宮に幽閉された太后を見舞った。すっかり拗ねた様子の太后だったが、麗姫が好物の棗(ナツメ)を出すと嬉しそうに頬張る。「ん?不思議ね、昔、呂不韋(リョフイ)からもらった趙の棗と同じ味だわ」「ぁ…敏姐姐から頂きました、何でも趙王宮で食される棗だとか…」「敏姐姐?…敏代(ビンダイ)のこと?」すると太后はふいに正気に戻り、敏代は子をなしたかと聞いた。麗姫は不思議そうにまだだと答えたが、太后は鼻で笑う。「ふん、政児を愛していないものね、それなのになぜか秦に嫁いで来たのよ」実は趙王・趙遷(チョウセン)が太子だった当時、敏代と恋仲だったのは有名な話で、いつも一緒で仲むつまじかったという。しかし麗姫は敏夫人が即位した趙遷のことを素行が悪く、王の器ではないと蔑んでいたことを思い出した。「てっきり嫌っているのかと…」「ふふ、趙遷は浮気性で有名だったからね~」敏夫人は麗夫人に趙から取り寄せたお茶を差し入れた。すると清児(セイジ)が実は韓長使が死んだという噂を聞いたと報告する。詳しいことは知らないが、何でも遺体は都の外れに捨てられており、偶然、農夫が発見していた。高価な衣服だったので王宮に知らせが届き、禁軍が確認したらしい。麗姫は突然の知らせに呆然、しかもお腹を裂かれていたとはあまりにむごい殺され方だ。その時、いつもは慎重な敏夫人が楚良人と李斯が口ふうじに殺したのではないかと切り出した。麗姫は韓非を陥れて厳罰を受けたばかりの2人が危険を冒すとは思えないと否定したが、敏夫人は執拗に楚夫人に罪を着せようとする。「別の悪事を命じていたのではないかしら?あるいは韓長使から脅されたのかも…」「理にかなうわね…」麗妃はあえて否定はしなかったが、あくまで推測でしかないと牽制した。一方、丹太子一行は趙の小さな町に入った。都の邯鄲(カンタン)から遠く離れていながら活気のある町、すると荊軻は丹太子たちに先に行くよう促す。すると一行が横道に入ったところで、笠を目深にかぶった怪しい男が現れた。荊軻は山からずっと後をつけて来た男を背後から取り押さえたが、男は丹太子に助けを求める。そこで丹太子が笠を外してみると、驚いたことに行方不明になった秦の将軍・樊於期(ハンオキ)だった。楚良人は尚儀から韓長使が死んだと聞いた。しかも敏夫人が密かに韓長使の部屋を訪ねていたという。楚良人は韓非と景(ケイ)良人の件で自分を陥れたのが韓長使と敏夫人だと気づき、居ても立っても居られず昭徳(ショウトク)宮へ出向いた。楚良人は敏夫人が景良人と韓長使を殺したと暴き、自分に罪を着せるつもりかと迫った。もはや楚良人への敵意を隠そうともしない敏夫人、ならば大王に″本当は昌平君を殺すつもりだった″と白状するかとやり返す。「昌平君は秦の左丞相、重臣の暗殺を企てたとなれば、さらに重い罪となるわね?」「何ですって!」楚良人は思わず手を挙げると、敏夫人がその手をつかんで引っ張り合いになった。しかしそこへ麗姫が駆けつけ、2人を止める。麗姫はお腹の子に触ると言って楚良人を先に帰すと、敏夫人が無事だと分かって出て行った。麗姫は回廊で楚良人を引き止めた。そこで率直に韓非と景良人の件は楚良人の仕業かと尋ねる。楚良人は天に誓って殺していないと否定、証拠となった瑠璃珠は祖太后や敏夫人にも贈ったと教えた。「だいたい趙討伐で韓非大人を恨むのは敏夫人の方でしょう?」すると麗姫はしばらく敏夫人に関わらないよう忠告した。「命を落としたくなければ言うことをきくことね…」麗姫は嬴政と双六に興じながら、ふと韓長使の悲運を嘆いた。嬴政は韓長使を丁重に埋葬すると安心させ、家族には知らせたかと聞く。すると麗姫は奇妙なことに韓長使が王宮を出てすぐ家族も亡くなったと教えた。嬴政はもしや韓長使が韓非の死に関わっていたのかと疑ったが、麗姫は否定する。あの時、韓長使は韓非の死を悲しみ、自責の念に駆られていた。嬴政はならば楚良人の口ふうじかと怪しんだが、麗姫は厳罰を受けた楚良人が罪を重ねるとは考えにくいという。「大王、楚良人は降格されて傷ついているはず あなたの子を身ごもっているのだから、いたわってあげてください」麗姫は同じ女として楚良人の気持ちが分かると言った。そもそも楚良人が欲しいのは王后の位、自分に争う理由はないという。嬴政はしみじみ麗姫が王后になれば後宮の騒動も収まると訴えたが、麗姫は天明(テンメイ)さえ無事なら何もいらないと笑った。(  ̄꒳ ̄)<余もいらないのか? 分かってるくせに…>(* ॑꒳ ॑* )( ๑≧ꇴ≦)いや分かりませんけどっ@視聴者一方、韓長使の子供をもらい受ける計画が頓挫した楚良人は陸(リク)太医を呼んでいた。つづく(  ̄꒳ ̄)そうか、趙高は初めから敏夫人と組んでいたのね〜コントばかりに気を取られて本題をすっかり忘れていたわw
2021.09.07
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第29話「親子」李仲(リチュウ)は燕(エン)の丹(タン)太子が潜んでいる棺に剣を刺した。その瞬間、荊軻(ケイカ)が警固していた兵士たちを一太刀でなぎ倒し、李仲を突き飛ばす。李仲の剣は棺の底に隠れていた丹太子の目前で止まっていた。そこで韓申(カンシン)は咄嗟に荊軻に襲いかかり、自分を斬れと合図する。荊軻は韓申の腕を斬りつけ、棺に刺さっていた剣を李仲めがけて投げつけると、ひるんだ李仲を人質に取った。すると田光(デンコウ)が丹太子を棺から救出する。荊軻は仲間たちが無事に関所を出たところで李仲を解放、脱出することに成功した。嬴政(エイセイ)は丹太子が禁軍でも相手にならぬほどの手だれを使ったと知り警戒を強めた。李仲の話ではその男はまさに神業の持ち主で、もし戦場に立ったらやすやすと敵将の首級を挙げることができるという。すると嬴政は韓申の腕の傷に気づいた。韓申は軽症だと言ったが、嬴政はふと江湖にいた韓申ならこの剣客に心当たりはないかと聞く。その時、咄嗟に麗姫(レイキ)が口を挟んだ。大師兄も宮中に入って長くなり、最近、台頭してきた新鋭には詳しくないだろう。しかし李仲はあれほどの手だれが台頭したばかりとは思えなかった。「例えそうであっても、麗夫人なら剣使いを見て流派ぐらいお分かりでは?」「…この広い天下に達人はいくらでもいます 一度、技を見ただけで流派を判別するなど、私にそこまでの眼識はないわ」麗夫人と韓申の様子を訝しんだ李仲はさらに追及しようとしたが、嬴政が止めた。「日を改めよう」寝宮に戻った麗姫は物思いにふけっていた。…函谷関(カンコクカン)から薊(ケイ)まではひと月ほどかかる…師兄と丹太子は無事かしらそこへ嬴政がやって来た。嬴政は苦労を重ねてきた麗姫の心を癒すため、天明(テンメイ)を王宮に呼び戻すことにしたという。「本当に?天明を?!…よかった」実は麗姫が天明に会えたのはこの3年で数回だけしかなかった。天明は会う度に大きくなり、いつか母親を忘れそうで心配だったという。「長らく引き離してすまなかった、これからは一緒に暮らせ」嬴政は天明を自分の子だと言った。その夜、荊軻は野宿する一行から離れ、独り河にいた。久しぶりに再会した愛しい麗児、しかしその姿はすでに王妃の風格を漂わせ、もはや自分が知っている無邪気な師妹ではなかった。荊軻は何とも言えない虚しさを覚えたが、その時、ふと蓋蘭(コウラン)の笑顔を思い出す。すると荊軻はなぜか急に心が軽くなり、笑顔になった。天明が王宮に戻り、嬴政は実の息子のように可愛がった。しかし愛されて育つ天明の姿を見ると、ふと趙(チョウ)で人質として育った辛い経験が蘇る。だからこそ丹太子の気持ちが分からないわけではなかった。丹太子も心に決めているだろう。嬴政がそうだったように、いつか自分を軽んじ哀れんだ者を見返してやるのだと…。一方、降格された楚(ソ)良人はしがない1日、宮女に八つ当たりして鬱憤を晴らしていた。そんなある日、尚儀(ショウギ)が太医に安産の薬を求めた侍女を発見、韓長使(カンチョウシ)の懐妊を知る。報告を聞いた楚良人は韓非(カンピ)との間にできた子供など無関係だと興味を示さなかったが、尚儀が思わぬ妙策を授けた。大王は公にできない子供のことなど興味がないはず、そこでこの機に楚良人も懐妊を装い、韓長使が出産したら金子を持たせて追い出すという。そして楚良人がその赤子を引き取り、自分が産んだことにすればいいとそそのかした。楚良人は早速、贈り物を持って韓長使を訪ねた。そしてあの時は八つ当たりしてつい言い過ぎたと謝罪し、安泰薬まで差し入れる。しかし韓長使は景(ケイ)良人の一件を思い出し、何か魂胆があると見抜いていた。そこで麗夫人に懐妊を伝え、助けを求める。「この子を無事に産めるよう、夫人から大王に口添えして頂けませんか?」一方、楚良人は陸(リク)太医を脅していた。かつて買収されて景良人に飲ませる堕胎薬を用意した陸太医は逃げられなくなり、協力せざるを得なくなってしまう。嬴政は麗姫から韓長使の懐妊を知った。韓非は冤罪による非業の死を遂げたが、表向きは罪を犯して獄死したことになっている。公にできない子供を身ごもった韓長使は堕胎を恐れて嬴政に報告できなかったのだろう。しかし嬴政は韓非に返せぬほどの借りがあった。「韓長使に安心して子を産むよう伝えてくれ」↓ラバちゃんの良さを全て消し去る斬新な配色…趙高(チョウコウ)は楚良人の懐妊を大王に伝えた。懐妊して3ヶ月ほどで、太医が見たてを誤り報告が遅れたという。「余が降格を申し渡す前か…」嬴政は贈り物を届けるよう命じたが、結局、政務が忙しいことを理由に会いには行かなかった。…まさか楚良人まで懐妊とは…趙高は大王の命で楚良人に薬を届けた。それにしても何の兆候もなく突然の懐妊、趙高は疑いの目で見たが、楚良人は急にえずく振りを見せ、つわりを装ってごまかした。「ん…確かにこれじゃ懐妊しているように見えないわ…″おなか″を用意して」秦軍は王翦(オウセン)と楊端和(ヨウタンワ)が再度、趙に進攻するも、李牧(リボク)に敗れた。左丞相・昌平君(ショウヘイクン)はひとまず停戦して各国から賢者を募り、策を講じることが先決だと進言する。そこで嬴政は蒙武(モウブ)将軍に撤兵を伝えるよう命じた。すると昌平君は李牧がかつて趙王の王位継承に反対を唱えたことから、趙王と太后が李牧を快く思っていないと報告する。こたび秦軍が攻撃の手を緩めて趙王を油断させれば、離間の好機が訪れるだろう。次に李斯(リシ)が丹太子の追跡を上奏した。しかし昌平君はこの問題は大王が余計な干渉を受けずに決めるべきと反対する。「こたびの逃亡は裏切りと言えます しかし人質1人のために大軍を差し向けてはかえって天下の嘲笑を抑えられぬのでは?」つづく( ๑≧ꇴ≦)師兄!前髪がきれいにまとまったところで心の整理もついたのね…
2021.09.05
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第28話「幇助」田光(デンコウ)は燕(エン)の丹(タン)太子の策士だった。麗姫(レイキ)から知らせを受けた田光は丹太子を救出するため、天下無敵の鵠落(コクラク)剣法を習得した荊軻(ケイカ)に協力を頼む。ただし秦(シン)王の膝下で厳重な警備をかいくぐり助け出すという困難を極める作戦、田光は命の保証がないのでよく考えて欲しいと言った。しかし荊軻は恩人である田光のために迷わず引き受けるという。韓申(カンシン)は田光からの密書が届き、折を見て麗姫に見せた。「師弟が咸陽へ来るそうだ」「丹太子を救出するのね…」韓申は田光に丹太子の軟禁を伝えたのが麗姫だと知り、内通罪になると慌てた。しかし麗姫は嬴政(エイセイ)にとっても、友である丹太子をこんな形で留め置くのは本意ではないはずだという。むしろ丹太子が逃亡することが嬴政への救いにもなるはずだ。韓申は思わずため息をつき、麗姫の行動が丹太子のためのか、嬴政のためのなのか分からなくなったという。すると麗姫は亡き祖父の口癖を持ち出し、″なすべきことを見極めよ″だと言った。「万一捕まっても、大王は私を死罪にはしないわ…」その時、回廊で物音がする。驚いた麗姫が飛び出すと、見張りをしているはずの清児(セイジ)が消えていた。「清児?清児?…清…」ε=┏(* ・_・)┛タッタッタッタ!<夫人!厠に行ってました~申し訳ありません!麗姫は安堵して殿内に戻ったが、改めて韓申に用心しようと言った。( ๑≧ꇴ≦)ようやくまともな衣装キタ!にしてもその襟…その夜、麗姫はひとり城楼で満月を眺めながら荊軻に想いを馳せた。…師兄、あなたならやり遂げられるはず…同じ頃、荊軻も麗姫と同じ満月を見ていた。いよいよ明日は燕太子府に乗り込む。もし失敗すれば丹太子も自分たちもここで命を落とすことになるだろう。翌日、麗姫は政務中の嬴政のそばで甲斐甲斐しく世話を焼いていた。そこへ李仲(リチュウ)と韓申が現れ、実は阮青(ゲンセイ)からの報告で丹太子が病を患い、ずっと伏せっているという。驚いた嬴政は太医の派遣を許可し、警戒を強化するよう命じた。すると麗姫が大王の代わりに見舞いに行くという。そもそも大王が帰国を認めないせいで丹太子が病となり、何もしなければ薄情だとそしられるだろう。「私が名代なら礼を失することはないかと…」「はお、韓申、そなたも同行してくれ」こうして麗姫は大王の勅命を手に燕太子府へ向かった。麗姫が見舞いにやって来た。麗姫と韓申が丹太子の寝所へ入ると、黄侍衛は戸にぴったりと張り付いて聞き耳を立てる。丹太子は御簾から元気な姿で現れたが、黄侍衛を警戒してわざと咳き込んだ。すると麗姫は祖国を思うあまり病が回復しないのだろうと心配し、望郷の念を和らげるべく歌を贈るという。殿内に響く麗姫の美声、その時、黒装束に身を包んだ田光と決死隊が燕太子府になだれ込んだ。中庭が急に騒がしくなった。黄侍衛は盗賊が乱入したと報告、すると麗姫が様子を見てくると言って寝所を出る。「韓侍衛、外を見てくるから丹太子をお守りして」その頃、騒然となった中庭にひとりの手練れが現れた。荊軻は鮮やかに次々と禁軍を退け、田光に目配せする。すると麗姫と黄侍衛が殿内から出てきた。荊軻の姿を見つけた麗姫は物陰に隠れ、急いで裙裾を外して息を整えた。そして落ちていた兵士の剣を拾うと、荊軻めがけて突進する。( ・ノェ・)コショッ<師兄、私を人質に…早く!荊軻は一瞬、戸惑ったものの、麗姫と一手だけ交えてから人質に取った。「動くな!」すると阮青と禁軍は一斉に手を止め、盗賊たちと対峙する。その間に韓申は田光と黒装束に着替えた丹太子を寝所から逃がした。荊軻は2人が無事に脱出したのを確認すると、麗姫を連れて引き上げて行く。そこで韓申は自分が麗夫人を追うと伝え、阮青に報告を任せた。思わぬ形で再会を果たした麗姫と荊軻、荊軻はようやくこの計画を立てたのが麗姫だと知った。恐らく田光は荊軻が動揺しないよう隠しておいたのだろう。「前髪…ちゃんとまとまってるのね、爺爺(イェイェ)もきっと喜んでる」「麗児…もしや他に隠しているこ…」荊軻は麗児に聞きたいことがあったが、丹太子と田光が現れ言葉をのみ込んだ。そこへ遅れて韓申も合流する。「間もなく禁軍が追って来ます、直ちに国境を越えてください」実はまだ最後の難関である関所越えが待っていた。「麗夫人…いや公孫(コウソン)姑娘とお呼びします」丹太子はその場でひざまずき、麗姫に拝礼した。「今生での恩返しがかなわぬゆえ、来世でお返しします」「丹太子、道中のご無事をお祈りしています…師兄、田光先生、どうか息災で」荊軻と麗姫は別々の方向へ歩き始めた。荊軻はふと振り返り、麗姫の背中を見送る。思い出されるのは無邪気だった頃の2人の思い出、しかし前を向いて歩いていく麗姫を見て、荊軻も再び歩き出した。するとその時、麗姫が振り返り、下山する師兄の背中を見つめる。…あなたには蘭児がいるから安心ね…荊軻はふともう一度振り返ったが、すでに麗姫は歩き出していた。( ;∀;)最後まですれ違うなんて、切ないわ~急報を聞いた李仲は直ちに大王に伝えた。激怒した嬴政は自ら麗姫の捜索に出かけると、ちょうど山中で麗姫を確保した韓申と合流する。「盗賊は麗夫人を置いて逃げていました、麗夫人を王宮へお連れするのが先かと…」しかし嬴政は何かおかしいと気づき、ふと罠だと分かった。一方、李仲は燕太子府を調査していた。すると驚いたことに殺された兵士たちは急所を一太刀で仕留められている。「相当の手だれだな…ただの盗賊とは思えぬ、丹太子は?」「中でお休みです」李仲は寝所に声をかけた。確かに丹太子は無事だったが、激しい咳が続いたせいか声がおかしい。そこで大王の命だと断って寝所に踏み込み、御簾をあげるよう頼んだ。「やつれているためご容赦を…」「せめてひと目だけでも…」李仲は剣に手をかけたが、その時、大王が駆けつけ、御簾から丹太子をひきずり出した。「入れ替わったか!」嬴政が懸念した通り、寝所にいたのは丹太子の身代わりだった。そこで燕丹の居場所を教えれば屍を揃えて埋めてやると迫ったが、身代わりは奥歯に仕込んでいた毒を噛み、自害してしまう。丹太子の捜索が始まった。韓申は今からでは追いつかないと言ったが、李仲は大王から預かった令牌で官道を使うという。「最短の道で函谷関(カンコクカン)へ向かう、追いつけるはずだ」その頃、田光たちは葬送請負人に扮し、ちょうど関所に到着していた。門衛は許可証がなければ通れないと止めたが、田光は秦で客死した百越の者の遺体で、死後ひと月以内に故郷へ運んで埋葬せねば来世で畜生に堕ちてしまうと訴える。「許可証をもらう暇もなく…どうかお目こぼしを」するとある兵士がどうせ遺体なので見逃してやろうと門を開けてやった。しかしその時、李仲たちが到着してしまう。李仲は覆面を外せと命じ、太子府で盗賊を見た韓申に調べさせた。しかし韓申は太子府を襲った盗賊とは違うと証言し、逃がそうとする。すると李仲は棺を開けて中を調べると言い出した。遺体に剣を突き刺して念には念を入れる李仲、そしてついに丹太子が隠れている棺の番になる。つづく
2021.09.02
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第27話「宿命」李斯(リシ)は証拠となる韓非(カンピ)の文を見ずに告発していた。麗姫(レイキ)に誘導にされてうっかり自ら罪を告白してしまった李斯、しかし韓非を陥れたことは認めたが、殺害は否定する。嬴政(エイセイ)はこれまでの功をかんがみて杖(ジョウ)罰という寛大な処置で許したが、素(ソ)夫人は良人に降格された。楚良人は韓(カン)長使を呼び出し、裏切り者を引っ叩いた。恐らく麗姫と示し合わせて自分に罪をかぶせたに違いない。韓長使は否定したが、楚良人は再び手を挙げる。すると麗姫が現れ、楚良人の腕をつかんで止めた。「八つ当たりは無意味なだけよ」「ムキーッ!」麗姫は韓長使を助け出し、楚良人に呼ばれたら自分を頼るよう言った。しかし韓長使は自分の自業自得だという。「実は楚夫人の九眼瑠璃珠(キュウガンルリジュ)はまだ私が持っています」韓長使は瓶を差し出すと、確かに楚良人に命じられて偽りの文で韓非を陥れたと認めた。すぐ牢から出られると思っていたが、自分の愚行で優しい韓非を死なせてしまったと涙する。すると麗姫はふと韓長使の袖口からある香の匂いがすると気づいた。香を買えるのは高位の妃だけ、長使では到底、手が届かない。↓いや危ないから、その頭w( ̄▽ ̄;)その夜、韓申(カンシン)は麗姫にある玉佩を見せた。実は麗姫の捜索に出かける時、燕(エン)の丹(タン)太子が田光(デンコウ)を頼るように渡してくれたという。すると麗姫は自分が返すと言って玉佩を受け取った。「一件落着だな、やはり楚良人が犯人だったか」「(´-ω-`)ウム…事件が解決したとはどうしても思えないの」韓非の自害の裏に毒を渡した者がいるはず、李斯と楚夫人が結託して文を偽造したのは事実だが、結局2人とも何の利も得ていなかった。この件で得した者と言えば左丞相の昌平君(ショウヘイクン)だけ、しかし昌平君が策を弄するとは思えない。麗姫はまだ何か秘密が隠されているような気がしてならなかった。「どちらにしても大師兄も用心してね、宮中に私たちの敵が隠れているかもしれないわ」楚良人もまさか韓長使と示し合わせたのが敏(ビン)夫人だとは夢にも思わないだろう。敏夫人は浅はかな楚良人のおかげで誰も自分たちを疑わないと笑った。すると敏夫人は秘密を守りさえすれば韓長使との約束は必ず守るという。「あなたが家族と住む屋敷、そして金3千両… それから韓に戻れば危険が及ぶかもしれない、家族とは趙(チョウ)で再会した方がいいわ」敏夫人はすでに手配を済ませていたが、怪しまれないよう大王の追及が終わってから韓長使を逃がすことにした。…紀元前233年、将軍の樊於期(ハンオキ)は秦軍を率いて上党(ジョウトウ)から太行(タイコウ)山を越え、趙の赤麗(セキレイ)と宜安(ギアン)を攻めたしかし李牧(リボク)大将軍の反撃により大敗を喫し撤退、樊於期は行方不明となる…李牧将軍はその輝かしい武功で武安(ブアン)君に封じられた。嘉(カ)公子は急いで屋敷に戻ると、秦が惨敗し、樊於期が逃亡したと嬉しそうに報告する。実は趙を勝利に導いたのは嘉公子の屋敷にかくまわれている呂不韋(リョフイ)の献策のおかげだった。「これは手始めに過ぎません、王位奪取まで長い道のりを歩まねば…」( ๑≧ꇴ≦)えーっ!生きていたーっ!一方、秦が誇る20万の大軍のうち半数を失った嬴政は歴史に残る恥辱だと嘆いた。嬴政は樊於期を呼ぶよう命じたが、未だに行方不明だという。そこへ丹太子が麗夫人から借りていた荀子(ジュンシ)の議兵編(ギヘイヘン)を返しにやって来た。嬴政は樊於期の失策で多くの兵を失ったと教え、怒りに任せて一族を皆殺しにすべきか聞く。すると今まで軍政に干渉したことがない丹公子が珍しく多弁になった。樊於期は数々の功績を残し、軍での信望も厚い。そんな将軍の一族がもし一度の失策で殺されれば士気に関わるという。丹太子は早まって厳罰に処せば取り返しがつかない結果になると警告したが、嬴政の怒りの矛先は樊於期をかばった丹太子に向かった。嬴政は燕王から届いた親書を見せた。燕王は丹太子の帰国を嘆願してきたが、嬴政は丹太子の差し金だと疑う。長年、丹太子を秦に捨ておいた燕王がこんな文を送って来るはずがない。「帰国を望むなら率直に相談すればいい、我々は友だろう?なぜ姑息な手段を使う?失望したぞ!」するとついに丹公子は堪忍袋の尾が切れた。「もう咸陽(カンヨウ)などうんざりだ!…人質で人生を終えたくはない、燕に帰りたい!」確かに嬴政と丹太子は共に育った兄弟のような関係だったが、秦は燕の土地を奪い、罪なき民を殺して来た。度重なる侵略に何もできず、ただ布団の中で声を殺して涙を流して来た丹太子、そんな自分の心も知らず、よく″友″などと呼べたものだ。「あなたは我が民の敵だ、いっそ八つ裂きにしてやりたいね!」嬴政は丹太子の本音を知り愕然となった。しかし丹太子はこれが王族の運命だという。嬴政が王位につかなければ弟を失うこともなかっただろう。無論、自分が燕の太子でなければ王秦宮に来ることもない。「私と嬴政、成蟜(セイキョウ)が民として生まれていたら、良き友人、兄弟として親しく交わり、 憎み合わずに済んだ…帰国させてくれ」「… 燕丹!よいか、烏が白くならぬ限り帰国は認めぬ!」すると翌朝、燕太子府に禁軍がやって来た。李仲(リチュウ)は表向き警護のためと説明し、今後は人の出入りも禁軍が検問するという。「太子殿下、今後はこの阮青(ゲンセイ)が太子府をお守りします」丹太子は麗姫に借りた詩経を返すよう頼んだ。太傅・粷武(キクブ)は燕と何の縁もない麗夫人が協力してくれるとは思えなかったが、丹太子はその公正で誠実な人柄から、自分の苦しみを理解してくれると期待する。一方、阮青は丹太子を疑いながらも麗夫人に詩経を届けた。麗姫はすぐ丹太子に何かあったと察し、人払してから詩経を確認する。すると詩経には朱筆がいくつも入っていた。麗姫は丹太子からの暗号に気づき、嬴政を訪ねた。孤独な嬴政にとって心の友だった丹太子、そんな丹太子の本音を知り嬴政はすっかり消沈している。そこで麗姫は丹太子と仲直りするよう勧め、帰国させるよう提案した。しかし嬴政はできないという。「燕王は暗愚で国を衰退させている、だが丹太子は違う、博学多才で覇気にあふれている たやすく帰国させれば燕の再興のため趙や斉と組むやもしれぬ そうなれば秦の天下統一は遠のくだろう、麗児、余は丹太子の友だが、それ以前に秦の王だ」そんなある日、燕王府に王宮から差し入れの枳(カラタチ)が届いた。阮青は籠からいくつか手にとって確認、特に問題はないので通してくれる。「丹太子に伝言を…″薊(ケイ)産の枳が熟したのでご賞味ください″と」太傅は北方の薊では枳ができないことから、何か意味があると気づいた。そこで丹太子が籠を調べてみると、一番下から自分の玉佩が現れる。すると山盛りの枳の中に1つだけ長い蒂(ヘタ)がついているものがあった。そこで丹太子が蒂を引っ張ってみると、蒂が取れて、その下に埋め込まれた小さな密書を発見する。…丹太子の脱出を助ける…丹太子は麗夫人からだと分かった。麗夫人が失踪した時、この玉佩で田光の協力を仰いでいる。つまり麗夫人は自分の救出のために田光に連絡してくれたのだ。一方、荊軻(ケイカ)はかつて麗児と修行していたように蓋蘭(コウラン)と修練に励んでいた。共に苦難を乗り越えながら絆を深めていく2人、そんなある日、何やら深刻そうな顔で考え込んでいる田光を見つける。「田光先生?どうかしましたか?」「座ってくれ…韓申が訪ねて来た時、話を聞いたであろう?私がでんじろー先生だと」田光は燕の丹太子の策士だった。「田光先生は俺たちの恩人です、でんじろー先生の空気砲がなかったら命はなかった 俺は田光先生を師父と同様に尊敬しています」荊軻と蘭児は田光の役に立てるなら喜んで協力するという。すると田光は折り入って頼みがあると切り出した。つづく(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤ…真っ先にカゴの中を調べるでしょうよw
2021.09.01
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第26話「裁き」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は麗姫(レイキ)を自ら迎えに出かけた。その隙に李斯(リシ)は牢獄の韓非(カンピ)を訪ね、自分の脅威となる韓非を陥れたと暴露する。「お前がいると私の出世の道が断たれてしまう!廷尉(テイイ)まで上り詰めたのだ 丞相の位は私のもの、他人には渡さぬ!」韓非はようやく李斯の目的を知り、同じ師に学んだ仲間の裏切りに深く失望した。すると李斯は大王が韓非に裏切られたと激怒し、韓を滅ぼすと決めたという。そこで罪を認めるなら同門のよしみで力を貸してもいいと脅し、出て行った。韓非は自分のせいで祖国が滅ぼされてしまうと知り、声を上げて泣き崩れてしまう。荊軻(ケイカ)と麗姫は洞窟から出て下山を始めた。すると2人を探していた韓申(カンシン)と運良く合流する。(^ꇴ^)ノ″<大師兄~!( ゚д゚)<師妹!無事だったか?(^ꇴ^)<ええ、平気よ!心配をかけたわね(´ ・ω・)<お前のおかげだ、師弟( ∫ತ _ತ)<あとは頼んだ…( ˘ω˘ )<…師兄、ありがとう( ∫ತ _ತ) [壁] (・ω・` )荊軻は下山する2人の背中を黙って見守った。( ∫ತ _ತ).oO(結局、君は俺より嬴政を選ぶんだな…愛し合いながらも別々の道を歩むことになった二人、結局、麗姫は一度も振り返らなかった。( ;∀;)ラバちゃん、サヨナラもないのね~楚(ソ)夫人は邪魔になった丞相・昌平君(ショウヘイクン)を毒殺することにした。すでに尚儀は昌平君が常用している薬に毒を混ぜるよう手配したという。昌平君が亡くなれば後任は李斯に決まり、この大きな貸しで李斯は手足となって働いてくれるだろう。しかしこの計画が趙高(チョウコウ)の耳に入った。祖国への出兵を進言した韓非へ恨みを募らせる趙高、そこでこの毒で韓非を殺し、楚夫人と李斯に罪を着せようと思いつく。「九眼瑠璃珠(キュウガンルリジュ)の出番ねえ~」嬴政の一行は函谷関(カンコクカン)の近くまでやって来た。すると麗姫を連れた韓申が現れる。嬴政と麗妃は自然と抱き合って再会を喜び、韓申は思わず視線を落とした。安堵した嬴政は何があったのか聞いたが、麗姫は説明は後にして韓非の元へ急ごうという。「韓非先生は無実よ!先生は陥れられたの、すぐ王宮に戻って釈放しましょう」( ̄▽ ̄;)ぁぁぁ__すっかり懐いちゃって趙高の配下は丞相の煎じ薬をすり替え、衛兵に成りすまして韓非の牢へ入った。そこで九眼瑠璃珠に入れた毒を差し入れる。すると絶望した韓非は迷わず一気に瓶の毒を飲み干した。嬴政と麗姫は回宮してすぐ韓非の牢へ駆けつけた。しかし一足遅く、韓非は2人の前で激しく血を吐いてしまう。「て…天下統一を果たされても…か…必ず法治を貫いてください… そうすれば三皇五帝をしのぐ名君となりましょう…」韓非はそう言い残し、絶命した。嬴政は韓非の死に責任を感じた。猜疑心が強く、嫉妬深い上、薄情で冷酷、自分の欠点のせいで韓非が犠牲になったのだろう。麗姫は大王が目をかけたせいで他の者が妬んだだけだと慰め、憎むべきは韓非を陥れた者だと言った。「麗児、教えてくれ、疑わしいのは誰だ?」「韓非先生の手に楚の直系王族のみが持つ九眼瑠璃珠の小瓶がありました…」楚の直系王族は楚夫人だけ、当然、関与が疑われる。すると嬴政は丹頂門(タンチョウモン)に麗姫をさらわせたのも楚夫人の仕業だと考えた。しかし麗姫は後宮の妃が武林の門派を手先に使うなどできるはずがないと否定する。実は掌門・夏侯央(カコウオウ)が天然のおかげで誰の指示か見当がついていた。(´゚ω゚):;*.’:; ブッ!<夏侯央が口を滑らせました~「命じたのは李斯です」嬴政は楚夫人が麗姫が消息不明になるとすぐ告発に来たことを思い出した。『麗夫人は逆臣韓非をひそかに見舞っていました、これは大王のご決定を軽んじる行いです しかも再び王宮を抜け出しました、麗夫人は秦を陥れようとしています』嬴政は楚夫人と李斯が共謀していたと気づき、厳罰に処すと決めた。楚夫人と李斯は密かに接触、どこで計画が狂ったのか動揺していた。なぜ麗姫は自力で戻って来れたのか。昌平君ではなく、なぜ韓非が死んだのか。すると李斯は誰かが韓非殺害の罪を自分たちに着せるつもりだと気づいた。恐らく楚夫人の行動が見張られている可能性が高いという。荊軻がひとり物思いにふけっていると蓋蘭(コウラン)がやって来た。無事に怪我から回復した蘭児、すると申し訳なさそうに麗児の救出を頼んだのは間違いだったという。「彼女に未練があると思ってた、でもまさかあなたを傷つけることになるなんて… かえって辛い思いをさせてしまった…私ったら何をしても裏目に出ちゃう…グスン ずっとそばにいるのにあなたを理解できないなんて…私なんていない方がいいのかもしれない」「ばかだな、俺なら平気さ」しかし蘭児は荊軻の心にいるのが麗児ただ1人だと分かっていた。( ๑≧ꇴ≦)今にも歌い出しそうなデ○ズニー蘭ちゃん麗姫の寝宮に敏(ビン)夫人がやって来た。敏夫人は麗夫人の無事を喜びながら、証拠はないが誘拐の件は楚夫人の仕業ではないかと疑う。実は楚夫人と李斯は頻繁に会っていた。敏夫人は楚夫人が出世欲の強い李斯に利をちらつかせて抱き込んだに違いないという。しかし麗姫は同じ楚人同士で積もる話もあるだろうと慎重だった。すると敏夫人は2人が韓非の死にも関係しているとたたみかける。確かに李斯が韓非に妬みを覚え、韓非と韓王の内通を捏造して陥れたと考えることは簡単だ。しかし麗妃はどこか引っかかると言った。「そう単純な話ではないような…」その時、清児(セイジ)が大慌てで駆け込んできた。「夫人!大変です!景(ケイ)良人がお亡くなりに…」景良人の死を知った楚夫人は自分に危険が及ぶと焦り、祖太后を頼ることにした。しかし侍女の鳳儀(ホウギ)から祖太后は具合が悪いため面会できないと止められてしまう。一方、麗姫は敏夫人と一緒に景良人の元へ急いだ。するとちょうど寝宮を出た亡骸と対面することになる。敏夫人は太医に何があったのか聞いた。太医の話では景良人は毒死で、正確には分からないが棕櫚(シュロ)草の毒ではないかという。この毒は戦の時、兵力をそぐために用いられ、敵側の陣営付近の川に流して使われていた。「まさかそんな毒が宮中で用いられるとは…」宴席だと聞いてのこのこ現れた李斯、しかし実は大王自ら審問を行うためだった。そこで麗姫は趙高に韓非が韓王宛てに書いたという証拠の文を見せて欲しいと頼む。「真贋(シンガン)を確かめたいの、偽造されたものなら韓非先生が潔白だと証明できます」しかし諸国の文字はそれぞれ異なる。韓非が韓王に手紙を書くなら韓の文字を使ったのか、楚の文字で書いたのか。衛人の麗姫は魏と韓の文字が分かるため、楚人である昌平君と一緒に文を確かめたいと嘆願した。大王の許可をもらった麗姫は昌平君と一緒に文を調べた。すると昌平君はただ″幾分、似ている″と証言する。「まさか、楚の文字なわけがないわ!」「楚夫人、はっきり断言なさるのね?まるで事前に文を見たみたい…」「(はっ)私だって楚の文字は分かる、文を確かめさせて?」「楚夫人?まさか韓非先生に毒を盛っていませんよね?」「当たり前でしょう?!なぜ私が?!」そこで嬴政が九眼瑠璃珠の小瓶を見せた。楚夫人は驚いた。なぜ韓非の牢に九眼瑠璃珠の小瓶があったのか。楚夫人は必死に無実を訴えたが、嬴政は景良人の膳にも同じ毒が入っていたと教えた。すると麗姫は景良人を流産させた上に命まで奪うとはむごすぎると迫る。「大王、私は殺していません!」しかし嬴政は楚夫人の卑劣な行いを責め、麗夫人をさらったのも楚夫人の仕業だと疑った。楚夫人は韓(カン)長使に九眼瑠璃珠を贈ったと思い出し、文を書いたのも韓長使、全て韓長使の仕業だと訴える。「そなたの言いなりの韓長使がこのような大それたことをするものか?! 李斯と結託し韓非の罪をでっち上げた!李斯よ、反論はあるか?!」李斯は内通の文が偽造だと気づかれたと思い込み、ついに嫉妬から韓非に濡れ衣を着せたと認め、ただし誓って殺していないと訴えた。嬴政は韓非殺害の罪で楚夫人を四品の良人に降格、昭徳(ショウトク)宮から追い出した。必死に命乞いする楚夫人だったが、衛兵に引きずり出されてしまう。その様子を見ながら、敏夫人と趙高はほくそ笑んだ。すると麗姫は証拠の文を李斯に見せてやる。「これは…韓の文字で書かれている…」「楚の文字で書かれているとはひと言も言ってないわ」李斯は麗夫人にまんまとはめられたと気づいた。 ←(  ̄꒳ ̄)え?そうなの?「語るに落ちるとはまさにこのことね」しかし嬴政は李斯が楚夫人と共謀して韓非を陥れたものの、これまでの功に免じて杖(ジョウ)罪50回とした。つづく( ˙꒳˙ )字幕で見たけど結局、文字うんぬん話がさっぱり分からんどういう意味なの???
2021.08.31
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第25話「救出」麗姫(レイキ)がこつ然と消えた。翌朝、報告を聞いた嬴政(エイセイ)は昭徳(ショウトク)宮へ駆けつけ、使用人たちに激怒する。しかし趙高(チョウコウ)は先例があることから、また外へ遊びに行ったのだろうとなだめた。そこへ知らせを聞いた李仲(リチュウ)と韓申(カンシン)が到着する。麗姫の寝所には上掛けが落ちており、何より祖父の形見である短剣がそのまま残されていた。韓申は麗姫が何者かにさらわれたと気づき、武術にたけた麗姫を誘拐できるのはかなりの手練れだと訴える。「大王、足が早ければ数日で国境を越えるでしょう」李仲は断言するには早いと言ったが、嬴政は決断した。「李仲、禁軍2千人を咸陽(カンヨウ)に、3千人を郊外に向かわせよ 韓申、宮外での捜索を認める、逐一、報告せよ」回廊を歩いていた燕(エン)の丹(タン)太子は禁軍が大勢、出動するのを見た。そこへちょうど韓申が通りかかり、何の事件か聞いてみる。韓申は麗夫人が失踪し、恐らく誘拐されたと説明、これから捜索に向かうところだと言った。驚いた丹太子は自分の玉佩を渡し、安邑(アンユウ)にいる田光(デンコウ)が力になってくれると教える。実は田光は丹太子の策士だった。その頃、荊軻(ケイカ)も負傷した蓋蘭(コウラン)の手当で田光の山荘に到着していた。荊軻はためらっていたが、やむを得ず蘭児の上着を脱がせて傷に薬を塗っておく。母屋に戻った荊軻は蘭児が軽症だと報告した。安心した田光は食事を勧めたが、すぐ荊軻の変化に気づく。「荊少侠、しばらく見ないうちに前髪が変わったようだ…もしや」「…ようやく師父の意志を果たせました」荊軻はまだ完璧ではないが鵠落(コクラク)剣法を会得したと報告した。離れで休んでいた蘭児はようやく目を覚ました。するといつの間にか上着を脱いで寝台の横に掛かっている。事情が事情だと分かってはいたが、蘭児は何とも言い難い複雑な気分になった。その時、誰かが田光を呼ぶ声が聞こえる。「田光先生!でんじろー先生!」田光が急いで中庭に出ると韓申がいた。大師兄の声だと気づいた荊軻は咄嗟に身を隠し、聞き耳を立てる。すると驚いたことに麗児が誘拐され、行方知れずだと知った。韓申は丹太子の玉佩を渡して協力を頼み、恐らく黒幕は王宮の誰かだと訴える。その時、母屋から荊軻が出て来た。田光は荊軻が鵠落剣法を習得したと教え、師兄弟で話すよう勧めた。しかし荊軻は素直になれず、麗児を嬴政の女だと蔑む。今でも麗児が自分を捨てて嬴政を選び、子供まで作った事実をどうしても許せずにいた。韓申は真相がのどまで出かかったが、麗児の想いを無駄にするわけにはいかない。…師兄は子供のことを知らない方がきっと幸せよ…仕方なく韓申は荊軻の協力をあきらめ、ただし麗児に何かあれば一生、後悔するはずだと釘を刺して帰った。荊軻は我ながら暴言を吐いた自分が情けなくなった。すると蘭児が部屋から出て来る。「ぁ、さっき薬を塗るために君の服を…」「ええ…いいのよ、ありが…」「いや君の服を脱がしたのは田光先生だ」(O_O)えーっ! (^ꇴ^)嘘です蘭児は荊軻が本当は麗児を心配していると気づいていた。確かに麗児にどんな事情があるのか分からないが、例えどんなに離れていても麗児は荊軻を思っているという。「韓大哥が言った通りよ、師兄妹なら助け合うべきだわ」一方、秦王宮では嬴政が麗姫の短剣を握りしめ、胸を痛めていた。…麗児、一体どこにいるんだ?麗姫を誘拐したのは丹頂(タンチョウ)門だった。李斯(リシ)は楚夫人の妙策に感服し、自分の配下が跡形もなく処理すると告げる。すると楚夫人は楚の公主が嫁ぎ先でこんな憂き目に遭うのは麗姫のせいだと八つ当たりし、思い知らせてやると意気込んだ。山荘に監禁された麗姫の前に夏侯央(カコウオウ)が現れた。ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)<わっはははは~コーソンリー! ←もう登場からしてコントw( ๑≧ꇴ≦)<夏侯央…なぜ私を捕まえたの?一体、誰の命?!(  ̄꒳ ̄)<秦に仕えています ←すぐバラしちゃうw夏侯央は麗姫を目障りに思う者が誰か考えてみるといいと意味ありげに笑った。すると麗姫は李斯だと気づく。実は夏侯央は李斯からすぐ麗姫を殺せと命じられていたが、荊軻を誘き出すため利用することにした。韓申は田光からの情報を元に、ちょうど客桟で食事をしていた鮑野(ホウヤ)たちを襲撃した。すると窓を突き破って荊軻が現れ、鵠落剣法で弟子たちをなぎ倒してくれる。鮑野はかろうじて逃げ出し、2人を林の中へ誘き寄せた。「師弟、罠だ」韓申が思わず荊軻を止めると、突然、地面から網が飛び出す。危ないところで網に捕らわれずに済んだ韓申と荊軻。結局、鮑野はあっさり2人に捕まり、麗姫の監禁場所を白状した。「賢賢軒にいる…」( ゚Д゚) ゚Д゚)<けんけんけん?!荊軻は鮑野を殴って失神させるも、丹頂門の追っ手がそこまで迫っていた。そこで韓申は自分が追っ手を引き受けると決め、荊軻に麗姫を頼む。荊軻は大師兄に任せて先を急ぎケンケンケンを発見、しかしそこにいた人質は偽物だった。夏侯央はまんまと罠にはまった荊軻を拘束し、剣譜を渡せと脅した。しかし急所を押さえていたにもかかわらず、あっさり退けられてしまう。( ゚д゚)<こいつっ!なぜだ?! ←詰めが甘い掌門w(  ̄꒳ ̄)<これを見ろ、お前の得意技などお見通しだ荊軻は経穴を塞がれないよう、あらかじめ竹の札を挟んでいた。荊軻は夏侯央たちを投げ飛ばし、離れにいた麗児を発見、救出に成功した。麗児の手を握りしめ逃げ出した荊軻。そこで鮑野が仕掛けていた網を思い出し、追っ手を誘き出して一網打尽にする。一方、李仲は韓申から″函谷関(カンコクカン)″という情報が届き、直ちに嬴政に報告した。「李仲、すぐ準備せよ、余の手で探す」その頃、山は急な雨になり、荊軻は麗児を連れて洞窟で雨宿りすることにした。「師兄がなぜ助けに来てくれたの?」「田光先生を訪ねたら大師兄も来て話を聞いたんだ」大師兄は途中で丹頂門を足止めするため、独り残ったという。「実を言うと来るつもりじゃなかった(沈黙)嬴政は…嬴政は優しいか?」「…ぇぇ」すると麗姫は話題を変えた。「師兄、鵠落剣法を習得したのね、前髪ですぐ分かったわ」「少し前が伸びただけだ、洞窟に閉じ込められて早く習得しないと蘭児が危険だった」麗姫は蘭児が師兄のそばにいると知り、むしろ安心した。「蘭児は師兄が好きみたい、一緒になればきっとうまく行くわ」「その通りだ、大切にする」「(゚ェ゚(。_。(゚ェ゚(。_。*)コクコク…本当に良かった、私も嬉しいわ」やがて雨が止んだ。相手を愛するがゆえ嘘をついた麗姫と荊軻、2人はもはや昔には戻れないと悟った。…私を恨んだ方が師兄は前を向いて生きて行ける…師兄、蘭児と幸せになってつづく(  ̄꒳ ̄)いや~今回も楽しいコントでしたね…って違う!w
2021.08.27
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第24話「冤罪」燕(エン)の丹(タン)太子は嬴政(エイセイ)と双六に興じながら、昔話を持ち出して大王を称賛した。すると対局に勝った嬴政が席を立ち、当時は母と呂不韋(リョフイ)に実権を握られ、その鬱憤から強がっただけだと謙遜する。しかし丹太子は秦王が名君であることに代わりなく、片や嘉(カ)公子は廃嫡の憂き目に遭い、自分に至っては人質だと卑下した。丹太子が弓術でも双六でも自分に勝ちを譲ったと気づいていた嬴政は不愉快になり、本気を出さない勝負はつまらないと嫌味を言う。そこへ李仲(リチュウ)と韓申(カンシン)が駆けつけた。姚賈(ヨウカ)が4国との連衡の取り付けに成功、6国の合従を破ったことになる。そこで嬴政はこれみよがしに韓申に双六の相手を頼んだ。丹太子は大王の不興を買い、散歩がてら独りで帰ることにした。すると偶然、嬴政に荀子(ジュンシ)の議兵編(ギヘイヘン)を届けるところだった麗姫(レイキ)と出くわす。丹太子はすでに麗姫が読み終わっていると知り、議兵編を借りることにした。韓申は大王との対局に勝ち、思わず謝罪した。しかし嬴政は不興を買わないよう手加減されてはつまらないと暗に丹太子を批判する。思いがけず好敵手を得た嬴政、すると韓申に家族は欲しくないのか聞いた。韓申は大王の真意を計りかねていたが、妻や子が欲しいと思ったことはないという。それがかえって嬴政の嫉妬心に火をつけた。実は韓申は双六の名手だった。嬴政が負けたと聞いた麗姫は祖父とも互角の腕前だったと教え、韓申と対局を重ねれば上達すると励ました。「双六など暇潰しだ…そなたとは寝床で手合わせしたい」すると嬴政は自分が知らない濮陽(ボクヨウ)での日々を教えるよう頼んだ。「そなたの過去や好きなこと、何もかもが知りたい…よいな?」そして二人の甘い夜が老けて…じゃない更けていった。( ̄▽ ̄;)何その口説き文句…韓申は回廊で楚夫人と出会した。わざと道をふさぐ楚夫人、そこで韓申は拝礼し、麗姫と自分に構わないで欲しいと丁重に頼む。「くだらない嫌がらせをするな、敬って欲しいならそれなりの態度を取るんだな」「ギギギギ…今日の借りは必ず返すから!」するとその夜、楚夫人は尚儀から面白い話を聞いた。実は大王が韓侍衛と清児(セイジ)を夫婦にするため、離れの寝殿で逢引きさせる手はずだという。麗姫と韓申が想い合っていると誤解している楚夫人は、韓申と清児の密会現場を取り押さえ、麗夫人に知らせようと決めた。そうすれば麗夫人は大王を恨み、韓申と清児のことも許せず、孤立するはずだという。(  ̄꒳ ̄)浅はかと言うか何と言うか…w韓申は大王の命で後宮の離れにある寝殿にやって来た。すると大王から寝殿の掃除をするよう命じられた清児が出て来る。韓申はすぐ大王の策略だと気づいたが、そこへ突然、楚夫人が現れた。しかし韓申は師妹の世話を頼んでいただけで何か問題かと開き直って出て行ってしまう。清児は正直に2人とも大王の命で来ただけだと釈明すると、楚夫人も確かに2人の間には何もなかったと分かった。( ๑≧ꇴ≦)<なぜ何もしてないの?!@楚夫人( ゚ェ゚)<早すぎたんじゃ…@視聴者翌朝、清児の顔を見た嬴政は思わず昨夜はどうだったか聞いた。清児は恥ずかしくなって逃げるように出ていくと、麗姫は一体どうしたのかと首を傾げる。すると嬴政が韓申と清児を後宮の離れで2人きりにしたと教えた。「だが何もなかったようだな…韓侍衛はまこと堅物だ」「なぜそんなことを?」麗姫は大師兄と清児に特別な情がなく、無理に夫婦にしては気まずくなるだけだという。しかし嬴政は麗姫を一途に想う韓申に嫉妬し、何よりその気持ちを知っていながら見過ごしている麗姫から引き離したかった。麗姫は韓申に清児との一件を聞いたと話した。確かに大王のやり方は強引だが、考えてみると間違ってはいない。麗姫は自分がいなければ大師兄も良き妻を迎え、すでに子供もいたはずだと反省した。「大師兄、王宮を出て良き人と幸せな家庭を築いて欲しい」「麗児、俺はどこにも行くつもりはない 想いが報われなくても君と天明(テンメイ)を見守っていられたら、それでいい」「YO~心を打たれる良い話ねえ~」そこへ2人の話を立ち聞きしていた楚夫人がやって来た。「ウフフフフ~私は何も聞いていませんよ~どうぞお続けになって~」(^ꇴ^)楚夫人と尚儀、嫌いじゃないw一方、馬車を手に入れた荊軻(ケイカ)は負傷した蓋蘭(コウラン)を連れて田光(デンコウ)の山荘を目指していた。「優しくしてくれてありがとう…」「何を言うんだ、俺のせいで怪我をしたのに礼など必要ない…すまなかった」「謝らないで、あなたの前髪を切れるなら本望よ」「馬鹿を言うな…俺は水を汲んでくる」(  ̄꒳ ̄)師兄、ちょっと前髪が長めじゃない?韓非(カンピ)は大王から美しい韓長使(カンチョウシ)を賜り、恩返しとして″富国強兵″の策を献上しようとしていた。そして大王の期待に応え、許しが出たら韓長使を連れて韓に帰りたいという。しかし韓長使は自分を貢物のように秦へ差し出した韓王を恨んでいた。「私と家族を引き裂くような祖国に未練などありません」すると韓非は確かに自分も韓王から見捨てられて秦に来たと思い出した。楚夫人は李斯(リシ)を呼び出し、左丞相(サジョウショウ)への昇進を餌に韓非を排除するようそそのかした。実は韓非は秦に来てから頻繁に家族へ文を送っている。楚夫人は筆跡の模倣が得意な者がいると教え、猜疑心が強く癇癪持ちの大王をあおれば口下手の韓非では反論できないと言った。秦軍は趙の兵力を侮って突き進み、領土獲得も叶わず多くの兵を失った。李斯は朝議で趙進攻を進言した韓非を追求、しかし韓非は趙の将軍・李牧(リボク)さえ排除できれば容易く下せるはずだと訴える。そこで再び献策したが、痺れを切らした嬴政は竹簡を投げ捨て、秦を陥れるつもりかと声を荒げた。すると李斯は韓非が韓と内通していると告発し、証人を呼ぶ。その証人とは韓長使だった。李斯は大王の命により韓非を監視していた。ある時、韓長使の様子がおかしいことに気づいて事情を聞いたところ、韓非の机にある密書を見つけたという。韓長使はその密書を献上、目を通した嬴政は韓非の目的が秦弱国化だったと知って激高し、投獄した。楚夫人は協力してくれた韓長使に楚の最高級の九眼瑠璃珠(キュウガンルリジュ)を贈った。これからは楚のために尽くすと誓う韓長使、しかしどこか後ろめたさを感じている。すると尚儀は麗夫人が韓非の処遇について無罪放免を求め、大王を激怒させたと報告した。楚夫人は呆れたが、どちらにせよ早晩、麗夫人もこの世からいなくなるという。「麗夫人は何かしたのですか?」「私に刃向かったからよ」同じ頃、麗姫は投獄された韓非と面会していた。韓非は証拠が偽物だと訴え、助けて欲しいと懇願する。麗姫は実直な韓非を信じ、必ず真相を暴いて冤罪を晴らすと約束した。しかしその夜、麗児の寝所に何者かが侵入、さらわれてしまう。つづく
2021.08.26
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第23話「会得」昭徳(ショウトク)宮で共に横になった嬴政(エイセイ)と麗姫(レイキ)。麗姫はかつて洛陽の客桟で過って一緒に眠ったことを懐かしみ、これまで嬴政が真心で接してくれたことを思い出した。韓非(カンピ)が秦(シン)の客卿(カッケイ)に招かれ初めての朝議、廷尉(テイイ)・李斯(リシ)は国威発揚のため韓(カン)討伐を進言した。しかし韓非が反対し、韓を下しても利益が少なく、それより趙(チョウ)を討つ方が得策だと訴える。趙と斉(セイ)は強国であり、両国を下せば脅威はうせるだろう。すると趙を守りたい李斯は韓非が祖国を存続させる狙いがあると揚げ足を取り、秦王の疑心を煽った。嬴政は韓とも趙とも利害関係のない麗姫に意見を求めた。すると麗姫は韓非の印象を実直で奸計を好まない人だとし、乱世では貴重な高潔の士だと評する。秦の六国併合の志が公然となった今、祖国の存続を願わぬ者はいないだろう。大王に疑われることを恐れず趙討伐を献策したのなら、それは秦の利益になると考えたからだ。「自分の策を重用されたいと誰もが願う、それに私心もあるわ だから最終的には大王が決めるべきことです、策士を重用しても策士に利用されぬように… 国は大王のものでしょう?私の言葉を鵜呑みにせず、ご自分で決めなくてはなりません」そこへ突然、太后・趙姫(チョウキ)が飛び込んで来た。「麗児!こんなところにいたのね!あなたがくれた棗(ナツメ)を全部、食べちゃったの!」麗姫は棗がもうないため雲夢橘(ウンボウキツ)を勧めたが、趙姫は楚の名産だと気づいて祖太后からもらったのだと分かった。「そんな物いらない!食べたら死ぬわ!毒入りに違いない」太后の症状は一進一退を繰り返していた。そんな母の様子に嬴政は胸が痛んだが、過去を忘れてしまえば苦しまずに済むと自分を納得させる。麗姫は思わず太后も後宮に入らなければ平穏に暮らせたと言った。「…もしや母上に自分の将来を重ねているのか? 余が死んだら孤独を紛らわせるために情夫をはべらせるつもりか?!「アワアワアワ…清児(セイジ)の前で何てことを! 后妃は王だけに一生を捧げる、どれほどの寂しさを味わう日々なのか分からないようね?」「そなたの方こそ!…王后になりたくなければそれでよい!プイッ」すると嬴政は怒って行ってしまう。一方、嵩山(スウザン)の洞窟では荊軻(ケイカ)が修練を続けていた。風になびく前髪!そう言えば前髪が全然、伸びないけどヒゲと一緒に毎日、切っているのか?!視聴者がどうでもいい心配をしている間に荊軻はついに奥義を会得した。( ゚ロ゚)えっ!しかし荊軻に食事をさせるため黙って絶食していた蓋蘭(コウラン)がついに倒れてしまう。「荊大哥…言っておかないともう機会がないかも…あなたが好き…初めて会った時から…ずっと でもあなたは麗姐姐を愛してる、だから奥義を究めて麗姐姐を助け出して… 私は見ているだけでいい、あなたを…ずっと…(ガクッ」蘭児は意識を失った。そこで荊軻は石門の前に立ち、刻まれた通り剣を刺してから鍵を回してみる。すると石門がガタガタと音を立て開いた。(  ̄꒳ ̄)いや、なぜ飛び上がる必要が?普通に鍵を回せと…w麗姫は寝支度を始める頃になっても、まだ嬴政に腹を立てていた。政務を終えて嬴政が訪ねて来たが、鏡台の前に座っている麗姫は気づかず、悪口を言ってしまう。「あれは癇癪持ちの虎ね…いや、虎に失礼だわ…虎だってあんなに怒りっぽくないもの」嬴政は麗姫に気づかれないよう宮女たちを下げ、こっそり清児と入れ替わった。「虎の方がまだ扱いやすいわ…また癇癪を起こしたら引っ叩いて黙らせてやるんだから!」「…虎に食われるぞ?」ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ麗姫はようやく髪を梳いているのが清児ではなく嬴政だと気づき、慌てて立ち上がった。「チッチッチ、そなたはさしずめ雌虎だな、獲物を取れずに戻った雄虎を食うのだろう?」怒った麗姫が逃げようとすると、突然、嬴政が抱きしめ口づけした。すると初めて噛みつかれなかった嬴政は麗姫が自分を受け入れてくれたと気づき、そのまま抱き上げて寝台へ向かう。( ๑≧ꇴ≦)えーっ!蘭児が意識を取り戻すと洞窟の外だった。荊軻は蘭児を休ませて木に生っていた果物を取ることにしたが、その時、石碑を発見する。「″奇策を用いてこそ勝つ 力に頼るべからず 動作 俊敏にして侠を目指すなかれ″… これが鵠落剣法の真髄か…」( ๑≧ꇴ≦)ってえー!こんなところに?!するといつの間にか蘭児を人質にした丹頂門(タンチョウモン)の弟子・鮑野(ホウヤ)が現れた。「剣譜を出せ、さもなくば女を殺す!」「分かった、奥義を教える、蘭児に手を出すな」荊軻は自分をやり込めたと得意になる鮑野の隙を付き、いきなり飛び出して鮑野を投げ飛ばした。その時、鮑野の道しるべを追いかけて来た掌門・夏侯央(カコウオウ)がやって来る。荊軻の見事な武功を見た夏侯央は鵠落剣法を習得したと気づき、手合わせを申し込んだ。しかし夏侯央は急激に進歩した荊軻にてこずり、やがて互いに刺し違える形になって動けなくなってしまう。その時、卑怯な鮑野が背後から荊軻を刺そうと飛び出した。それを見た蘭児が咄嗟に荊軻をかばい、胸を刺されてしまう。驚いた荊軻は蘭児を連れて逃げ出したが、夏侯央は追跡をあきらめた。( ๑≧ꇴ≦)って蘭児、今まで死にそうだったのに逃げ足が早っ!嬴政は長い時間をかけてようやく愛する麗姫と夫婦の契りを結んだ。翌朝、目が覚めてもまだ夢のようだという嬴政、もはや王后になどならずとも、ずっとそばにいて欲しいという。一方、蘭児はひとまず刺し傷に薬草を塗ってしのいだ。しかし自分がお荷物となり、荊軻が修練できないと心配する。そこで荊軻は一度、田光(デンコウ)の屋敷に戻ると決めた。麗姫は回廊で久しぶりに景(ケイ)良人と出くわした。しかしなぜか憔悴している。すると侍女が悲しんでばかりでは身体に毒だと主を励ました。「どうしたの?」楚夫人の寝宮に突然、麗姫がやって来た。麗姫は実は巫術(フジュツ)が使えると教え、景良人が流産したと聞いたので後宮を調べて回っているという。「もし謀で流産したのなら、自分を殺した犯人を恨んで取り憑くでしょうね だから赤ん坊の魂が後宮で騒いでいないか見回っているの 景良人の代わりに諭してやらなくては、早く生まれ変わって来るようにって…」「で、魂は見えたの?」楚夫人は急に怖くなって見つかったのか聞いたが、麗姫は身に覚えがあるのかと迫った。焦った楚夫人は言いがかりだと訴え、嫌がらせに来たのかと憤慨する。すると麗姫は流産の件を心に留めておくよう脅し、帰って行った。( ゚ェ゚)<夫人? Σ(°∀°ノ)ノ<うわっ!って尚儀か!…紀元前234年、秦王から全権を託された樊於期(ハンオキ)は趙の平陽(ヘイヨウ)を攻め、勝利した趙軍はこの戦で兵10万を失い、大きな痛手を被る…嬴政は麗姫と敏(ビン)夫人を伴い、燕(エン)の丹(タン)太子や重臣たちと弓術を楽しんだ。秦王に指名されて競った丹太子はわずかに的を外し、やはり大王には敵わないという。すると麗姫が嬴政と勝負したいと言い出した。「じゃじゃ馬だな~」嬴政は今度も見事に的を射たが、麗姫は同時に2本の矢を放って命中させる。「2本も射るとは卑怯だぞ?!」「大王、1本とは言いませんでしたよ」そんな2人の楽しそうな様子を見た韓申(カンシン)は何とも複雑な表情になった。麗妃は丹太子がわざと的を外して大王に勝ちを譲ったと気づいていた。帰りの道すがら麗姫に指摘された丹太子は失笑し、麗夫人に見抜かれるとはまだまだだという。麗姫は思わず何か事情があるのか聞いた。すると丹太子は自分の難しい立場を吐露する。「″友″と言われても実際は奴隷でしかない…それが人質だ」王宮に戻った嬴政は丹太子と双六に興じた。すると丹太子は趙の嘉(カ)公子が秦にいた頃を思い出したという。まだ嬴政が即位したばかりの頃、その年の冬は厳しい寒さだった。毎日のように毛皮の衣と帽子で身を包み、七輪で暖を取るほどだったが、嬴政だけは綿の衣で平然と書を読んでいたという。「民の苦しみを知らねば天下を治められぬと仰せでした 当時の私は内心、なんと愚かなのだろうと思っていました ですが後に愚か者は己だったと悟ったのです」つづく
2021.08.25
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第22話「接近」麗姫(レイキ)を自分の幕舎に引き止めることに成功した秦(シン)王・嬴政(エイセイ)。しかし麗姫は同じ寝台を使おうとせず、簡易の寝台を準備した。「気になって眠れないだろう?ここで見ているぞ?」「…ご自由に」寝床を整えた麗姫は嬴政を無視、さっさと横になって寝てしまう。一方、洞窟に落ちた荊軻(ケイカ)と蓋蘭(コウラン)は出口を探してさまよっていた。やがて石門を見つけて入ってみると、勝手に扉がしまって閉じ込められてしまう。すると急に仕掛けのロウソクが一斉に灯り、明るくなった。「墨(ボク)家の長明灯(チョウメイトウ)よ、父と見たことがあるの」蘭児の話ではこの灯りは一度ついたら消えないという。荊軻は確かに師匠が墨家の剣客と親しかったことを思い出した。仕方なく2人は部屋の奥へ進んで行くと、4柱の位牌が安置されている。「曹沫(ソウバツ)…専諸(センショ)…豫譲(ヨジョウ)…聶政(ジョウセイ)…聞いたことがある名だ 聶政…師父が話していた」聶政とは100年前、単身で韓王を暗殺した伝説の刺客だった。聶政は韓王を殺した後、王宮から脱出できずに自身の顔を削って自害したと言われている。しかし荊軻が師匠から聞いた話では、その顔のない遺体は実は聶政が自分の身代わりとして殺した敵兵で、本人は密かに韓王宮を脱出したという。「その後、世を捨てたとか… 師父がなぜそんな昔話に詳しいのか不思議だったが、鵠落(コクラク)剣法と関わりがあったからか…」荊軻は位牌の前にある箱を開けてみた。上蓋の裏には魚腸(ギョチョウ)剣とある。そこで蘭児が剣を取り出してみると、突然、後ろの門が開いて別の部屋が現れた。さらに突き当たりにも文字が掘られた石門が出現する。…鵠落を究めし時、石門は開かれる…どうやら外へ出るためには、ここで剣法を習得するしか方法がないらしい。川があるため水には困らないが、食料には限界があった。荊軻はそれまでに鵠落剣法を覚えるため、足をくじいた蘭児を休ませてすぐ稽古を始める。しかしそう簡単に奥義を究めることはできなかった。麗姫は祖父の敵を討てなかった後悔から、悪夢を見て飛び起きた。すると本当に嬴政が見守っている。「早く寝ろ、余がそばにいる」一方、後宮では景(ケイ)良人の懐妊が発覚していた。先を越された楚(ソ)夫人は嫉妬から怒りを爆発させ、早速、景良人を呼び出し、祖太后からもらった茶を飲むよう強要する。景良人は懐妊していないとごまかしたが、結局、断り切れずに茶を飲んで流産した。敏(ビン)夫人は景良人が後宮の恐ろしさを知らなかったのだと同情した。景良人は懐妊の嬉しさで後先を考えず、宮女たちに話してしまったらしい。後宮では慎重に行動しなければ、すぐ足をすくわれるものだ。その頃、嬴政は蒙武(モウブ)と酒を飲んでいた。すると蒙武は韓非(カンピ)を得るためだけに10万もの大軍を韓に差し向ける必要があるのかと困惑する。しかし嬴政は自分が礼を尽くせばかえって出し惜しみして手放さないと分かっていた。「愚鈍で臆病な韓王のことだ、大軍で脅せば震え上がって韓非を差し出すだろう」嬴政の読み通り、秦の大軍を見た韓王は慌てふためいた。「余が一体、何をしたのか?よりによって秦王の怒りを買うとは…」すると蒙武将軍と女将軍が城門へやって来るのが見える。韓王は講和かもしれないと期待し、急いで新鄭(シンテイ)の城門を開けた。そこで麗姫は恐れずとも韓非を差し出せば撤兵すると告げる。こうしてあっさり、嬴政は韓非を手に入れた。嬴政は正式に韓非を客卿(カッケイ)として迎えると決め、歓迎の宴を開いた。すると韓非は大王に天下統一の真意を知りたいと訴える。確かに天下統一が大王の大望だと誰もが知っていたが、その理由を問う者はいなかった。嬴政はその率直な質問に感心し、ここで改めて天下統一の必要性を説く。「周の分裂以来、周王室は衰え、諸侯が覇を競っておる、戦が続き民の苦しみは増すばかりだ 余は幼くして即位し、太平の世を築く方法を考えた、それは各国の差を埋めることだ つまり文字、貨幣、度量衡を同じくする こうして天下統一が果たされ各国がひとつになれば、この乱世は終わりを告げる 民は穏やかに暮らせるだろう」 宴が散会すると、廷尉(テイイ)・李斯(リシ)は韓非を部屋まで送り届けた。そこへなぜか大王の妃である韓長使(カンチョウシ)が現れる。実は嬴政は同じ韓人である妃を韓非に下賜していた。自分の地位を脅かす韓非を表面上は歓迎する李斯、一方、敏夫人も韓非を警戒している。秦に仕官するとは言えしょせんは韓人、いつか祖国のために他国を犠牲にするかもしれない。麗姫と嬴政は昭徳(ショウトク)宮まで鬼ごっこで戻った。ε=┏( ^ꇴ^)┛<待て~! ε=┏( ๑≧ꇴ≦)┛キャアー!(←何だこれ?嬴政は逃げ回る麗姫を捕まえると、疲れたと言って正殿の階段に腰掛けてしまう。そこで麗姫は清児(セイジ)に大王を見送るよう頼んだが、嬴政はここで寝ると言い出した。「では寝床を…」「いらぬ、ここでいい」麗姫は枕と掛け物を準備すると、清児たちを下げた。すると嬴政は麗姫の腕をつかんで一緒に寝ようという。嬴政に対する警戒が薄れて来たのか、麗姫はそのまま向かい合って横になった。つづく工エエェェ(;╹⌓╹)ェェエエ工
2021.08.25
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第21話「転換」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は麗姫(レイキ)が文武に優れ、明達であると認め、王后にすると宣言した。もちろん祖太后の反対は折り込み済み、そこで麗姫が王后にふさわしいかどうかを次の戦に帯同して決めるという。「戦に勝利すればいかなる者も余の決定に反対できぬでしょう」楚(ソ)夫人は麗夫人だけ同行することに不満を訴えたが、嬴政は望むなら一緒に来いと笑った。華陽(カヨウ)宮からの帰り、嬴政は麗姫と城楼を歩いた。すると麗姫が立后を軽々しく決めてはならないと苦言を呈す。「そもそも私は王后の位になど興味がありません… 万一、私が王后になれば今度は太子の座を巡って天明(テンメイ)に危害が及ぶ、それだけは避けたいの それから出征の件もお断りします、言いなりにはならないから!」麗姫は後宮へ戻ることにしたが、急に嬴政が贈り物があると引き止めた。それは盆に積まれた山盛りの橘(タチバナ)、しかしその下から亡き祖父の形見の剣が現れる。「そなたに返そう、己の身を守るためにも肌身離さず携えておれ」「大王、私を信用してくれるから返してくださると?」「もちろんだ」祖父の短剣を抱きしめた麗姫は初めて心からの笑顔を見せた。( ̄▽ ̄;)ここでまさかのキャッキャウフフ~捕まえてごらん~♪って…回復した韓申(カンシン)は麗夫人を救った功により李仲(リチュウ)配下の中侍衛に昇格となった。すると久しぶりに麗姫とゆっくり話す機会を賜る。嬴政は束縛しないことがかえって麗姫の心を開くと分かったのだ。韓申は麗姫の嬴政に対する態度が変わったと感じていた。そこで誰もが師妹の命を狙っていると思って気を許すなと助言し、嬴政も同じだと警告する。嬴政は天下統一を果たすまで、朝廷にせよ後宮にせよ勢力の均衡を図るだろう。麗姫を寵愛するのも楚夫人と敏(ビン)夫人を牽制するためだ。すると麗姫は複雑な胸中を明かした。刺客騒ぎの時は勝手に身体が動いて嬴政を助けたが、自分でも打算なく助けたのか、天明を思って助けたのか分からないという。「爺爺の形見の短剣を覚えている?入内の時に取り上げられたの でも今日、返してくれた…嬴政は幼い頃から利用されてきたから、信頼できる者を求めてる」「愛していると?」「…以前ほど狡猾な男だとは思わなくなったわ」嬴政と李仲は宮道で話す麗姫と韓申の姿を城楼から見下ろしていた。嬴政はこれまでは守るべき者がなく非情でいられたが、麗夫人こそが自分の弱点になったと漏らす。秦の王である以上、自分の弱点は秦の弱点、嬴政にとって望まぬ状況であることも事実だった。「だがどうしても麗姫をあきらめられぬ…」しかし李仲はそれでもいつか祖国のために情を捨てる時が来るかもしれないと諫言した。異例の出世を果たした韓申は回廊で楚夫人を足止めした。尚儀(ショウギ)は無礼だと憤慨したが、韓申は何度も師妹を陥れた楚夫人をどうしても見逃せない。「師妹の敵は私の敵だ…警告したぞ? また祖太后に泣きつくのか?俺は王族と違って楚との関係など気にせぬ よく聞け、また師妹に手を出したら絶対に許さぬ」一方、剣譜の在りかが分かった荊軻(ケイカ)は高漸離(コウゼンリ)と別れ、蓋蘭(コウラン)と2人で嵩山(スウザン)を目指した。丹頂門(タンチョウモン)の掌門・夏侯央(カコウオウ)は弟子からの急報で荊軻の動向を知り、すぐさま鮑野(ホウヤ)たちを嵩山へ向かわせる。その頃、荊軻と蘭児は道を尋ねた村人から嵩山で猛獣が出ると聞いていた。麗姫は結局、嬴政の韓(カン)討伐に同行することになった。嬴政の目的は韓非(カンピ)という才人を手に入れるためだという。「祖父から聞いたことがあります、称賛していたわ でも韓では王も臣下たちも凡庸であるため韓非先生は不遇であると…」嬴政は韓非について公孫羽が自分の同じ見解だと知り喜んだ。「公孫将軍、では参ろう」秦軍は伊水(イスイ)を越え、あと半日の行程を残して休憩することになった。そこへ嬴政が召喚した風林火山の疾風剣(シップウケン)と蠎鞭林(モウベンリン)が駆けつける。嬴政は早速、同行している麗夫人を紹介したが、麗姫は目の前の2人を見て驚愕した。忘れもしない祖父の敵、麗姫はいきなり剣を抜いて襲いかかるも嬴政が立ちはだかる。「2人とも下がれ!」「やつらをかばうつもり?!」「…そうではない、そなたの身が心配なのだ」麗姫は復讐を果たせず、剣を投げ捨てどこかへ行ってしまう。仕方なく嬴政は蒙武(モウブ)に風林火山が麗夫人に近づかぬよう命じた。嵩山へ入った荊軻と蘭児、すると荊軻が尾行に気づいて身を隠した。荊軻を見失った鮑野は付近を探していたが、そこに突然、掌門が現れ、叱責されてしまう。「隠れただと?!手分けして辺り一帯を探せ!」鮑野たちが散って行くと、夏侯央は荊軻に出てこいと声をかけた。「俺がいると気づいて弟子たちを遠ざけたのか? 剣譜を見つけても弟子には見せず、独り占めする魂胆だな」「わははは~よくぞ私の心を見抜いた」←(  ̄꒳ ̄)感心するところなのか?w夏侯央は早速、荊軻に襲いかかった。しかし荊軻と蘭児の連携に手間取り、逃げられてしまう。夏侯央は仕方なく鮑野に荊軻の追跡を任せたが、小細工を弄するなと釘を刺しておいた。麗姫は祖父の敵が討てず、夜営地でも怒りが治らなかった。そこで嬴政は麗姫の機嫌を直そうと、幕舎にある大きな地図を見せる。「まずは趙(チョウ)と韓を征服する、その後、北方の辺境地帯に長城を築くつもりだ そうすれば蛮族の侵略を防ぐことができる」これほどの偉業を成すまでには多くの戦が起こるだろう。麗姫は思わずどれのほどの民が犠牲になるか考えたかと聞いた。すると嬴政は麗姫の手を握りしめ、これも乱世を終わらせるためだと訴える。天下統一を果たせば最小の犠牲で最大の平和を得られるからだ。平和と聞いた麗姫は嬴政の考えを否定するつもりはないと一定の理解を示し、嬴政を喜ばせた。その時、麗夫人の幕舎が完成したと報告が来る。しかし嬴政がいきなり麗姫を抱きしめ、ここで眠るよう強要した。「…分かった、疲れたから眠りたいの、放して」荊軻と蘭児は夏侯央から逃げる途中、突然、山肌にある穴へ落下した。2人は無事だったが、蘭児は足をくじいてしまう。荊軻は蘭児を背負って出口を探すことにしたが、そこは不思議な洞窟だった。麗姫は自分の寝床を準備していた。しかし嬴政は自分の寝台で一緒に寝たいと言い張り邪魔ばかりする。「私はここ、大王はあちらで寝てください」「余計に気になって眠れぬではないか~」←(  ̄꒳ ̄)いや全然、可愛くないですからwつづく( ๑≧ꇴ≦)遠足にしか見えない荊軻と蘭児の山登り~からのインディ◯ョーンズが楽しみ♪
2021.08.20
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第20話「女傑」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は麗姫(レイキ)を刺した李仲(リチュウ)に聞いた。「そなたは麗夫人が余を殺すと考えて刺したのか?」李仲はあの時、麗夫人が剣を向けて走り出したため、大王の命が危ないと思ったと釈明した。今になって思えば麗夫人は大王を刺客から守っただけ、確かに麗夫人が大王暗殺を企てるなら侍衛が控える祝宴で実行せずとも、機はいくらでもあっただろう。一方、敏(ビン)夫人は楚(ソ)夫人の関与に気づいていた。もちろん楚夫人は顔色ひとつ変えず知らないふりをしたが、敏夫人はいくらとぼけても真相は明らかになると釘を刺す。「ひとつ忠告するわ、悪事は我が身に跳ね返るものよ?」麗姫の傷は幸いにも深くなかった。献身的に介抱する嬴政、すると麗姫がうなされながら韓申(カンシン)を案じている。「大師兄…大師兄…」「安心しろ、韓申は余が助けてやる」麗姫は一瞬だけ目を開けたが、またすぐ眠った。翌朝、燕(エン)の丹(タン)太子は太傅・粷武(キクブ)から宮中の動向を聞いた。祝宴での剣舞は祖太后の謀だと発覚し、麗夫人と侍衛の韓申が重症だという。秦王は華陽(カヨウ)宮の侍衛らに矛先を向けるばかりで、刺客の捜索は後回しになっていた。丹太子が放った刺客は魏(ギ)人、天涯孤独で世に名も知られておらず、まさか燕太子府が送り込んだとは気づかれないだろう。すると丹太子は他の妃とは一線を画す麗夫人に興味を持った。富や名誉に興味を持たず、気概と風格にあふれた女剣客、あのような才徳ある妃を持った秦王が羨ましいという。↓色々な意味で圧が…w麗姫が身体の重みで目を覚ますと、看病していた嬴政がうつぶして眠っていた。そこで麗姫は嬴政の顔にそっと手を伸ばしたが、警戒心の強い嬴政が驚いて飛び起きる。「知らぬまに眠ってしまったようだ」すると麗姫は嬴政を殺そうとしたのではないと釈明し、大師兄がいなければ自分が命を落としていただろうと言った。「任せておけ、余が片をつける」しかし麗姫は考えれば考えるほど不思議だった。自分に罪を着せるため仕組んだのなら、あの刺客は何者なのか。「黒幕は2人いるような気がするわ…」嬴政は麗姫の代わりに韓申の様子を見に来た。韓申はかなりの深傷を負って高熱が続いていたが、太医はこの2日、持ちこたえれば危機は脱するという。「韓侍衛は見上げた心意気ですな、麗夫人が剣を受けていたなら考えただけでも恐ろしいことに…」すると嬴政は韓申を必ず助けるよう命じた。李仲の捜査で刺客は魏人と分かり、麗姫の言った通り華容宮の侍衛とは無関係だった。しかし嬴政は刺客より、自分を守るという名目で麗姫を殺そうとした侍衛への怒りが治らない。すると李仲は祖太后が侍衛たちの引き渡しを拒んでいると報告した。実は秦は今、魏の要請を受け楚に派兵したところ、祖太后の怒りを買えば楚が徹底抗戦の構えを取ると懸念される。「ここは大局を考え、慎重に検討すべきです」「…これ以上、秦が楚に譲歩する必要はない!」嬴政は祖太后が楚を扇動するなら、後宮の粛正も辞さない覚悟を決めた。華陽宮では祖太后と楚夫人が李斯(リシ)を懐柔していた。同じ楚人同士、秦に仕える身となっても共に助け合うのは当然だという。そこで李斯に楚から取り寄せた逸品、玉の柄杓(ヒシャク)を授けた。李斯は見返りに魏が旧領地の奪還と称して楚への派兵を秦に要請、大王が応じたと教えてしまう。すでに大王が命を下し、軍は歩を進めていた。祖太后と楚夫人は寝耳に水だったが、その時、大王が侍衛を捕縛するため華陽宮に向かっていると知らせが届く。驚いた李斯は大王に見つからないよう楚夫人と回廊へ出て物陰に身を潜めた。嬴政は華陽宮の侍衛6名を連行するよう命じた。しかし祖太后が回廊で立ちはだかり、先に自分を殺せという。今回ばかりは嬴政も引き下がらず、この場で侍衛を死罪にすると決めたが、その時、病み上がりの麗姫が駆けつけ止めた。嬴政は祝宴での一件が綿密に練られた罠だったと指摘、自分を利用して麗姫を陥れるという卑怯な所業を見過ごしてはおけないという。すると麗姫は真剣をつかんだ自分を誰もが刺客だと疑ったはず、侍衛たちは大王を守ために職責を果たしただけだとかばった。「今、死罪にしたら真相は分かりません、それでも良いと?」「…分かった」そこで嬴政は刑を免じて免職とし、辺境での軍役を科した。↓まだサンタは来ません一方、旅に出た荊軻(ケイカ)と蓋蘭(コウラン)は大梁(リョウ)城に入った。ふと麗児と街を歩いたことを思い出す荊軻、すると偶然にも食事をしようと立ち寄った酒楼で高漸離(コウゼンリ)と再会する。高漸離はすっかり印象が変わった荊軻を見て、ようやく吹っ切れたと知った。実は大梁に滞在しているのには目的があるという。最近、秦が魏を援護し、楚に派兵していた。しかしすぐ楚軍を退ける予定が見込みが外れたのか、両軍の対峙が続いているという。このまま戦が長引けば秦の旗色は悪くなるばかり、兵を補うため徴兵が厳しくなるだろう。荊軻と蘭児は戦で苦しむ民を救おうと孤軍奮闘している高漸離の話を聞き、協力すると決めた。麗姫は侍衛たちが助かり安堵した。しかし助かったのは嬴政も同じだという。実は秦が楚に進軍したものの、戦況が行き詰まっていた。李仲にも諫言されたが、本来、早期決着を図るためにも祖太后と争うべきではなかったという。すると麗姫は剣舞が自分を陥れるための策略だったように、楚を攻めさせるのも魏の策略かもしれないと指摘した。「今、秦と互角に争えるのは楚だけです 秦は東征によって趙と魏を下したけれど、南にある楚は侵略を免れたわ 魏は秦の目をそらすため、旧領奪回という名目で楚を攻めるよう申し出た 恐らく魏が秦の懐に入るのは領地のためではない、自衛のためよ 秦と楚が争えば両国は疲弊し、魏に漁夫の利を与えるだけでは?」嬴政は麗姫の助言に感謝し、兵を退くことにした。荊軻たちは秦軍の動向を探りにやって来た。するとどんな心境の変化か、秦軍が撤兵している。まさか麗姫の助言だとは夢にも思わず、荊軻は少なくともこれで血で血を洗う争いが収まったと安堵した。高漸離は自分たちの出番もなくなり、物見遊山でもしようと提案する。「いいわね!近くの嵩山(スウザン)に父の小屋があるの、そこでしばらく過ごさない?」「嵩山は五岳の中心で東に泰山、西に華山がある…霊気が集まる修練に最適の場所だ」蘭児と高漸離の話を聞いていた荊軻はふと暗号のことを思い出した。「左の岱(タイ)…右の華…南の衡…北の恒…そうだったのか!」荊軻はついに鵠落(コクラク)剣法の剣譜が嵩山にあると分かった。↓前髪が剣譜を感知!嬴政は麗姫を連れて華陽宮を訪ねた。祖太后も侍衛の一件で麗姫に大きな借りができたばかり、無下にもできない。すると嬴政が思った通り、祖太后と楚夫人は楚との戦の件で自分を呼び出したと分かった。嬴政は実は麗夫人からの助言で撤退を決めたと教え、麗姫を王后に立てると宣言する。つづく
2021.08.19
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第19話「剣舞」自暴自棄になっていた荊軻(ケイカ)だったが、心を入れ替え剣客としての道を歩もうと決意した。そこで不甲斐ない自分と決別すべく髷(マゲ)を切り落とし、必ずや師匠と妹弟子の期待に沿うと月に誓う。( ๑≧ꇴ≦)って切るのは髪の毛かーい!翌朝、ぼさぼさ頭で荊軻が山荘へ戻って来た。荊軻は全てを吹っ切れたようにすがすがしい笑顔を見せ、ちょうど中庭にいた蓋聶(コウジョウ)・蓋蘭(コウラン)父娘に旅に出ると告げる。旅をしながら剣譜の暗号を改めて考え、無駄にしてしまった時間を挽回するつもりだ。すると蘭児はなかば強引に荊軻について行くと決める。蓋聶は渋い顔だったが、自分が止めても無駄だと分かっていた。( ๑≧ꇴ≦)と思ったら髭も剃ってた!@立ち直った証拠w一方、後宮では華陽(カヨウ)太后が楚(ソ)夫人たちを集めていた。無断で王宮を出ながら大王は麗姫(レイキ)に厳しい処罰を下さず、このまま看過すれば後宮の秩序が乱れて収拾がつかなくなるだろう。祖太后は麗夫人に罰を与えると匂わせ、この後宮で誰に従い、誰と距離を置くべきか、言わずとも分かるはずだと釘を刺しておいた。その夜、嬴政(エイセイ)は昭徳(ショウトク)宮で寝ると言い出した。「駄目よ!」麗姫が思わず断ると、嬴政は王宮の全てが自分のものだと道理を教える。入内して1年経ってもまだ共寝したことがない麗姫、嬴政は確かに麗姫の意思を尊重して来たが、そろそろ頃合いだと迫った。すると嬴政は強引に麗姫に口づけし、麗姫を怯えさせてしまう。「そなたを前にすると自分を抑えられなくなる、今宵が無理でも明日、また来る そなたが望んで身も心も捧げる時まで待とう」←どっちやねん( ̄▽ ̄;)翌日、嬴政は珍しく敏(ビン)夫人を訪ねた。実は嬴政が唯一、気を使わずに済む相手で、敏夫人もそれを知ってか大王の寵愛を賜っていないが、嫌われてもいないと笑う。「後宮の妃は誰もが寵愛を得ようと躍起になります でも欲に支配されると冷静さを失い、足をすくわれてしまう 全てを得ようとすると他の妃たちの標的となり排除されます」「無欲こそ強く、争わぬ者こそ勝者…というわけか」敏夫人は嬴政が祖国の趙(チョウ)を討っても恨み言を言うわけではなく、政事には興味がないという。しかし嬴政は不思議だった。新王となった趙遷(チョウセン)はいつも敏夫人を愛していると言っていたのを覚えている。趙遷に嫁いでいれば寵愛を独り占めできたはずなのに、なぜ自分に嫁いだのだろうか。すると敏夫人は軽薄な趙遷の言葉など信じないよう告げた。その夜も嬴政は昭徳宮に現れた。←( ๑≧ꇴ≦)また来たーっ!黙って寝台に腰掛けたまま帰ろうとしない嬴政、追い詰められた麗姫は後ろ手にかんざしを隠し、ゆっくり寝所へ向かう。しかし麗姫の殺意を見抜いた嬴政はかんざしを取り上げ、天明(テンメイ)はいいのかと聞いた。実は嬴政は天明を王宮の外に住まわせたという。( ꒪ͧ⌓꒪ͧ)聞いてないよ~!嬴政は表向き天明を守るためだと言ったが、麗姫は人質に取られたのだと分かった。すると嬴政は素直に認め、今回の騒動で麗姫が天明と離れることができないと知り、二度と逃げないようにするためだという。「私を脅すなんて…」「違う、守っているのだ…そなたが欲しい そなたの心を得たいと思う気持ちは天下を求める気持ちに勝るとも劣らぬ」嬴政は天明を決して傷つけることはないと誓い、天明を守ることができるのは自分だけだと言って帰って行った。( ๑≧ꇴ≦)くどいっ!びんびん大王くどいわ~w祖太后と楚夫人は今日も悪巧み、麗夫人を排除するため秦王の誕生日の祝宴に目をつけた。そこで祖太后は麗夫人を華陽殿に呼び出し、大王の祝宴で剣舞を献上するよう頼む。麗夫人の突然の失踪であらぬ噂が広まり、この機会に麗夫人が大王を慕う気持ちを皆の前で示して欲しいというのだ。そこで麗姫は承知する代わりに天明を守って欲しいと条件を出した。「平民の私は命を落とすことになっても構いません、ですが天明は秦の王族 今後、誰からも天明が命を狙われることのなきよう祖太后の御加護を賜りたく…」「よかろう、もしも私が存命の間に天明公子の命が狙われれば、犯人を捨て置かぬと約束する」麗姫は祝宴に向け、韓申(カンシン)と修練に励んだ。しかし韓申は祖太后が剣舞と引き換えに処罰しないと言ったと聞いて罠だと気づく。麗姫は大勢が見守る宴席では何もできまいと高をくくり、実は引き受ける条件として天明の命を守ると約束させたと教えた。祝宴当日は雪が舞う寒い日だった。敏夫人は自慢の琴を披露、誰もがその美しい音色に聞き惚れる。そしていよいよ麗夫人の剣舞が始まった。祖太后と楚夫人は目配せし、その時が来るのを待つ。実は2人は剣舞と称して麗姫に剣を持たせ、謀反の罪を着せる計画だった。宴会には華陽宮の侍衛が待機、名目上は祖太后の護衛だが、麗夫人を処刑するためにいる。やがて麗姫の剣舞も佳境に入った。麗姫は木製の剣で天井から吊り下げられたくす玉を割ったが、舞い落ちて来た花びらの中から血まみれの真剣が落ちてくる。驚いた麗姫は思わず剣を握りしめると、祖太后が大王を守れと叫んだ。これを合図に華陽宮の侍衛が麗姫を包囲、殿内は逃げ惑う妃や大臣たちで騒然となる。その時、燕の人質・丹(タン)太子が宮女に合図した。呆然としていた麗姫だったが、嬴政の背後に宮女に扮した刺客がいると気づいて飛び出してしまう。玉座に向かって走り出した麗姫、大王を守るべく立ちはだかる侍衛。祖太后と楚夫人はまさか麗姫が本当に謀反を起こすとは思わず唖然とした。すると麗姫は侍衛たちを退け、ついに嬴政の元までたどり着く。麗姫は思い切り剣を投げ、背後から嬴政に襲い掛かろうとした刺客を見事、撃退した。しかしそうとは知らず、大王を守ろうとした李仲(リチュウ)に刺されてしまう。そして麗妃を守るため駆けつけた韓申も蒙武(モウブ)将軍の剣で腹を刺されて倒れた。嬴政は自ら麗姫を昭徳宮へ運び、侍医に任せた。刺客の侵入をたやすく許した李仲に怒り心頭の嬴政、面目丸潰れの李仲は必ずや真相を究明すると約束するしかない。「そなたは麗夫人が余を殺すと考えて刺したのか?」つづく( ๑≧ꇴ≦)キャアー!李仲!何てこと!
2021.08.18
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第18話「忠誠」趙高(チョウコウ)は麗姫(レイキ)と韓申(カンシン)の私通を匂わせ、秦王・嬴政(エイセイ)の不安をあおった。李仲(リチュウ)も確かに2人の間には人に言えない秘密がありそうだと疑う。そこへ内宮の侍衛が駆けつけた。実は麗夫人が宮女に扮して牢へ行ったという。麗姫は清児(セイジ)の協力で宮女の衣服をまとい、門番に賄賂を渡して韓申と面会した。「大師兄…馬鹿なことを…独りで平気だから来ないでと書いたのに…ゥッ…」しかし韓申に後悔はないという。陰謀渦巻く後宮で麗児を狙う者がどれだけいるか、投獄されればその餌食になることは明らかだった。麗姫は例えそうでも大師兄が1人で罪をかぶる必要はないと言ったが、韓申は侍衛になると決めた時、すでに死ぬ覚悟ができていたという。「君を独りにさせない、俺は命ある限り君を必ず守り抜くと天に誓った… 麗児、最期だと思って言うよ、本当は…ずっと…」「お前たち!」その声は嬴政だった。嬴政はやはり2人が特別な関係にあり、一緒に王宮を出たと分かった。激しい嫉妬に駆られた嬴政は韓申を直ちに処刑しろと命じたが、追い詰められた麗姫は仕方なく韓申が自分の兄弟子だと明かす。「私たちは入内前から旧知の仲、幼い頃から共に稽古に励んだの 祖父が孤児だった韓申を引き取り、私たちは兄妹同然に育った 王宮を出たのは私が望んだこと、蓋聶(コウジョウ)大侠の娘で私の義妹・蓋蘭(コウラン)に会うためよ」確かに韓申が大師兄なら天明(テンメイ)の捜索に力を尽くしたのも分かる。しかし李仲と趙高は麗夫人の言葉だけでは信じられないと言った。そこで嬴政は2人が本当に兄妹弟子か確認するため、麗姫と腕比したことがある蒙武(モウブ)将軍に韓申と手合わせさせることにする。麗姫は拷問で傷ついた韓申では手合わせに勝てないと反対したが、嬴政は同門かどうか分かれば良いと言った。嬴政は自分の寝宮まで麗姫を引っ張って行った。そこでここなら誰もいないので真実を言えと迫る。麗姫は韓申が大師兄で、逃亡も自分の意思だったのは本当だと答えた。ただし目的は義妹に会うことではなく、荊軻(ケイカ)のためだったという。「誰も巻き込みたくない、だから天明はあなたの子だと言ったわ 天明には自由に生きて欲しい、何にも縛られず、望む道を歩ませたいの そう思ったからこそ私は戻って来た」「結局はあいつのために戻って来たのか…己を犠牲にして身を引いただけではないか」嬴政は麗姫がいない間、夜も眠れなかったと教え、なぜ自分の心を分かってくれないのか憤った。「覚えておけ、次に余を欺けば絶対に許さぬぞ」( ๑≧ꇴ≦)次があるんかーい!からのバッタリ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃田光(デンコウ)の山荘に戻った荊軻だったが、酒に溺れ自堕落な生活を送っていた。そんな荊軻を献身的に介抱する蘭児、まるで母が夏侯央(カコウオウ)に殺された後の父に似ている。蘭児は何とか荊軻を立ち直らせたいが、蓋聶は荊軻の心にいるのが麗児だけだと知っていた。「どんなに尽くしても振り向いてはくれぬぞ?」「言われなくても分かっているわ、でも父上は言ったでしょう?努力は報われるって… どんなに難しくても簡単に諦めてはいけないわ」(  ̄꒳ ̄)確かに蘭ちゃん、デ○ズニーキャラ系だわw韓申と蒙武将軍との手合わせの日がやって来た。拷問で立つのもやっとの韓申、すると麗姫の心配した通り、全く蒙武に歯が立たない。憤慨した嬴政は蒙武にそのままとどめを刺すよう命じたが、その時、麗姫が大王の剣を抜いて修練場に飛び出した。すると麗姫と韓申は息のぴったりあった公孫剣法を披露、蒙武を負かすことに成功する。こうして蒙武は2人が同門だと証言し、李仲もあの一糸乱れぬ動きは長年、共に修練を積んできたからこそ可能だと認めた。一方、荊軻は街の酒楼で酒を飲んでいた。すると目の前に麗児の幻覚が見える。…そんなに飲むと爺爺に怒られるわよ?…荊軻は思わず可愛い麗児の顔に手を伸ばしたが、麗児の姿はすっと消えてしまう。麗児を失った悲しみから立ち直れず、なかなかひげも剃れない荊軻、そこへ蘭児がやって来た。蘭児は怒るわけでもなく、ただ座って愛する人を見守ることしかできない。嬴政は韓申と2人だけで話すことにした。実は韓申が麗姫に兄妹弟子以上の情を持っていると見抜いていたという。韓申は素直に自分の気持ちを認め、このまま王宮に残って麗夫人を支えたいと嘆願した。厚かましい望みに嬴政は激怒したが、韓申は罠だらけの後宮で大王が常に見守ることなど難しいと指摘する。「私には恐れるものなどありません、命を投げ打ってでも麗夫人をお守りします しかし大王、君主であるあなたはどうですか?国を統べ、覇権を広げる使命を負いながら、 たった1人の妃を守るため、どんな代償を支払う覚悟があると?( ・`ω・´)キッ」蘭児は荊軻を連れて帰ることにした。すると街を出たところで父が待ち構えている。蓋聶は公孫羽の弟子が女に振られた程度でこのザマかと呆れ、こんな弟子を取った公孫羽の名が地に落ちると見下した。「お前の師父など口先だけ立派な腰抜けの老ぼれだった」荊軻を奮起させようと公孫羽を蔑む蓋聶、思った通り激怒した荊軻は剣を抜いて蓋聶に斬りかかった。しかし荊軻が天下一の剣客に当然、敵うはずもなく、あっというまに木の枝で倒されてしまう。すると蓋聶は荊軻が無心で剣を交えたのはこれが初めてのはずだと指摘し、これこそ公孫剣法だと称えた。「剣客たる者は剣のみに生きねばならぬ 君は怒りのあまり忘我の境地となり、剣の神髄に触れた …公孫大侠は心剣融合の域に達していたからこそ、心を無にして思いを昇華させた 今の君は多くのことを考えるべきではない 迷いと情に捕らわれてはかえって修練を妨げる 麗児も気づいていたはずだ、自分がそばにいれば君が永遠に剣を極められぬと…」「本当に麗児が?…俺のために去ったなんて…」蓋聶は麗児の犠牲と希望を無駄にしないためにも、鵠落(コクラク)剣法を受け継ぐにふさわしい者になれと励ました。( ๑≧ꇴ≦)蓋大侠が一気に10話くらいまとめてくれた~早く言って欲しかった(笑嬴政は結局、韓申を侍衛に留任した。その夜、麗児は政務を終えた嬴政を待ち伏せし、回廊で感謝を告げる。しかし韓申は王宮に残れる条件として、秦王に忠誠を尽くすと誓っていた。実は嬴政は韓申に麗姫の命が自分の手中にあると釘を刺し、麗姫の行動をすべて逐一、報告するよう命じている。『少しでも偽りがあればお前をすぐ麗夫人と引き離し、王宮から追放する、よいな?』何も知らない麗姫は自分と大師兄が一緒にいても心配しないのか聞いた。嬴政は韓申に嫉妬などしないと言ったが、唯一の苦悩は入内して1年以上経っても麗姫が自分に心を開かないことだと言って寝宮へ帰ってしまう。一方、荊軻は心を入れ替え、剣客としての道を歩もうと決意していた。つづく( ๑≧ꇴ≦)いい加減、大師兄に最後まで言わせてあげてえ~w
2021.08.13
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第17話「供述」荊軻(ケイカ)を心配して戻った韓申(カンシン)。しかし荊軻は麗姫(レイキ)を失った悲しみから韓申に八つ当たりしてしまう。「大師兄、侍衛になったのは麗児を守るためだけか?」「何の話だ?」荊軻は韓申が嬴政(エイセイ)を殺す機会があったはずだと指摘、秦に寝返ったのではと疑った。思わぬ暴言に呆気に取られる韓申だったが、今の荊軻は冷静でないと分かっている。「嬴政を殺せば俺は捕まる、師妹は王宮での味方を失うし、それに…」「それに何だよ?言えよ!…嬴政との子供が大切なんだろう?」「お前っ…」韓申はのどまで出掛かった真実を飲み込み、頭を冷やすようなだめた。すると荊軻は大師兄が祖国や師匠を裏切ったと激怒、剣を抜いて韓申に襲いかかってしまう。その時、蓋蘭(コウラン)が間に入って止めた。韓申は話し合おうと言ったが、荊軻は出て行ってしまう。「…今後は師兄とは思わぬ、縁を切る」秦王宮に突然、麗夫人が帰ってきた。報告を受けた嬴政は走り出したい気持ちを抑え、顔色ひとつ変えず外宮へ向かう。すると麗夫人が馬を連れて立っていた。「(ペコリ)無断で王宮を出たことをお詫びいたします」「…誰か!麗夫人は法を犯した、牢へ連行せよ!」投獄された麗姫は清児(セイジ)の痛ましい姿を見て驚いた。「罰なら私が受ける、王宮を出たのは私よ?清児は無関係だわ?」すると趙高(チョウコウ)がここ″永巷(エイコウ)″は罪を犯した后妃を投獄する場所だと教え、希望通り麗夫人を打つという。しかしそこへ嬴政が駆けつけた。嬴政は麗姫をはりつけにした趙高に激怒、自分で審問すると決める。「なぜ無断で王宮を出た?」「私には宮中の暮らしが窮屈でたまらないの」「誰と一緒だった?」「誰も…」麗姫は武術の心得がある自分にとって抜け出すことは簡単なことだと嘘をつき、それ以上は口をつぐんでしまう。「弁解はしません、処罰なら甘んじて受けます」「罰を受ける覚悟でなぜ帰ってきた?」「天明(テンメイ)がいるもの、いずれ戻ると決めていたわ」「…外に出たいなら余に申せばいい」麗姫は思わず顔をそむけた。「そなたをみくびっていた、昭徳(ショウトク)宮の出入りは厳しく制限する ただ咎めなしでは示しがつかぬ」嬴政はしばらく麗姫を投獄して反省させると決め、ただし拷問は許さないと釘を刺して帰って行った。↓ぶにゅっとされても可愛いのは今のところラバちゃんだけ@管理人比w麗姫は清児と同じ牢に入った。すると清児は麗夫人の無事を喜び涙する。麗姫はそんな清児の忠誠心に胸を打たれ、2度と心配をかけまいと誓った。一方、蘭児は再び自暴自棄になった荊軻を心配し、そばで見守っていた。しかし気分転換に市場に行こうとしつこく誘ううち、荊軻を怒らせてしまう。「いい加減にしろっ!」蘭児は初めて荊軻に怒鳴られ、そのまま立ちすくんだ。「…君の好意には感謝しているが、放っておいてくれ」すると荊軻は一人で出かけてしまう。趙高は休暇中の侍衛を調べさせていたが、該当者が見つかったと報告があった。実は天明公子を発見したあの韓申という侍衛が麗夫人の失踪前日に帰省の休暇を取り、まだ戻っていないという。そこで直ちに韓申の来歴を調査することにした。韓申は結局、王宮に帰った。しかし戻った早々、拘束され、趙高に大王の元へ連行されてしまう。趙高の調べたところ韓申の出身地は衛(エイ)の濮陽(ボクヨウ)、帰省したなら片道10日はかかるはずが5日間で戻っていた。侍衛の協力があれば麗夫人が厳重な警固をかいくぐることも可能、思えば天明公子が誘拐された折も処罰も恐れず捜索を進言し、その褒美で休暇を取っている。趙高は韓申に不審な点が多いと訴え、処刑すべきと上奏した。その頃、楚(ソ)夫人は華陽(カヨウ)太后に事の顛末を報告していた。麗夫人の逃亡騒ぎを知らなかった祖太后は憤慨し、後宮の長として仕置きすると決める。一方、嬴政は韓申に全て白状するよう迫っていた。もし黙っているなら牢にいる麗夫人に尋問するという。師妹が投獄されたと知った韓申は驚愕し、麗児を救おうと思わず自分がさらったと証言した。下心があって強引に連れ出したが、途中で逃げられてしまったという。「大王、麗夫人は私をかばって真実をおっしゃらないのです!」「…なぜ麗夫人が一介の侍衛をかばうのだ!」「わかりません、しかし麗夫人は無実です!」すると李仲(リチュウ)は重罪を犯しながらなぜ戻ったのか首を傾げた。韓申は奇跡に賭けてみたと話し、俸禄も手厚いのに愚かなことをしたと後悔したという。しかし韓申の話は支離滅裂、趙高は信じないよう進言したが、嬴政は韓申を牢へ連れていけと命じた。「二人に尋問を行う」麗姫と清児の牢に華陽宮の侍女たちが乗り込んだ。門衛は大王が拷問を禁じているとなだめたが、鳳儀(ホウギ)は拷問ではなく祖太后の命令で規則を教えに来たという。「見て見ぬふりをして…さ、髪を切って!」「近寄らないで!」麗姫は清児を守り、土瓶を振り上げ抵抗した。するとちょうど嬴政が現れ、麗姫たちは難を逃れる。嬴政は鳳儀たちを追い払ってくれたが、驚いたことに韓申が自供したと教えた。そこへ韓申が引っ立てられる。「さて嘘をついているのはどちらだ?なぜ一介の侍衛をかばう?」「私を信じられないなら罰してください、信じるなら追求しないで」麗姫は自分たちが師兄妹とばれたら韓申に不利になると考えた。…大師兄、どうして戻ってきたの?…二人の関係を疑った嬴政はひとまず韓申を投獄し、麗姫を釈放した。こうして寝宮へ戻った麗姫だったが、韓信の言葉を思い出して胸が痛む。…窮地に陥っても自分を追い詰めるな、いつでも俺を頼ってくれ、俺が守る麗姫は韓申を助けるためにどうすればいいのか考えあぐねた。一方、韓申は厳しい処罰を受けていた。趙高は麗夫人と韓申の仲を疑い、黙秘を貫いても秘密は隠し通せぬものだと笑う。「たかが女ひとりのために命まで落とすのか?ふふっ」すると韓申は趙高に唾を吐きかけた。「よほど死にたいようだな!覚悟しておけ!韓申を打て!手加減するな!」その夜、麗児は清児の力を借りて韓申に会いに行くことにした。「あなたを困らせてごめんなさい、でも他に方法がないの」「では教えてください、二人はどのようなご関係なのですか?」「清児、皆が疑うような関係ではないの…いずれきちんと話すわ」そこで清児は麗夫人に侍女の衣服を貸した。その頃、趙高は嬴政に尋問の様子を報告していた。韓申は自分がさらったの一点張りだったが、供述が事実なら麗夫人が嘘をつく必要がない。もし辱めを受けた不名誉を口に出せなかったとしても、韓申が投獄されたら供述を覆して構わないはずだ。「いくらお心の広い麗夫人でもご自身をさらった悪人をかばうなど不自然です 若い男女が数日、過ごしたとなれば嫌でも噂がたつもの、潔白なら説明できるはず 2人が人目を忍ぶ仲ならば別ですが…」趙高は疑り深い大王の不安を煽って麗夫人と離間させようとした。つづく(  ̄꒳ ̄)鳳儀の圧迫感がね…w
2021.08.12
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第16話「偽り」麗姫(レイキ)と荊軻(ケイカ)は互いに目隠しをして″双人(ソウジン)剣法″を披露した。すると何も見えなくても呼吸がぴたりと合う。…師妹、やっと分かった、なぜ君が俺と静かに暮らしたいと言ったのか…師兄、この乱世で自由になど生きられない、私に縛られないで…剣譜や天下などどうてもいい、俺にとって一番大切なのは君だ…師兄、私たちはもう昔のままではいられないそんな2人の微妙な心のずれが剣術にも現れてしまう。「(はっ!)麗姐姐!危ない!」蓋蘭(コウラン)が思わず叫んだその時、荊軻の剣がわずかに麗姫の目隠しに触れ、思い出の襟巻きは引き裂かれるようにはらりと落ちた。( ;∀;)ぁぁぁぁ~変な襟巻きがががが…w一方、秦王宮では趙高(チョウコウ)が麗夫人の侍女・清児(セイジ)を尋問していた。清児はあの夜、麗夫人から更衣は不要と言われて早めに下がり、翌朝に朝餉を運んだ時にはいなかったと訴える。しかし趙高は清児が手引きしたと認めさせるため、拷問することにした。そこへ敏(ビン)夫人が現れる。敏夫人は侍女を虐待している趙高を見とがめ、これは詮議ではなく私刑だと非難した。「清児が無関係だったらどうするの?大王が戻った時に罰を受けるのはあなたよ? 叱責が怖いならここで手を引いたほうがいい、分かったなら下がりなさい」麗姫たちは客桟で大師兄を待っていた。すると情報を集めて来た韓申(カンシン)が戻って来る。実は呂不韋(リョフイ)が自害して洛陽(ラクヨウ)は大荒れ、何でも嬴政(エイセイ)に蜀(ショク)への流刑を命じられて絶望したのだとか。荊軻は思わず血も涙もないと嬴政を批判した。蘭児も秦王が女子供にも容赦なく手を下すと聞いたという。しかし麗姫は嬴政が自身の出自を恨み続けながらも、実の父である呂不韋に情は残っていたはずだと教えた。確かに幼い兄弟を殺したが、あれは太后が密通してできた子供で面識もなかったという。麗姫は嬴政が太后や呂不韋、祖太后に利用され続け、幼い頃から愛情を知らず、信頼できる人もいなかったと同情した。「…1年経ったらもう嬴政の理解者か」秦王をかばった麗児に不満をあらわにする荊軻、咄嗟に韓申と蘭児が取りなしたが、麗姫は謝罪した。「雰囲気を壊してごめんなさい…」↓(O_O)え?まっまさか麗児…嬴政は王宮に戻るとすぐ昭徳(ショウトク)宮の使用人を全て集め、まず当直だった衛兵を殺した。すると次に趙高が呼ばれる。震え上がる趙高だったが、李仲(リチュウ)が咄嗟に助け船を出した。「留守の間、趙高がひとりで内務を管掌していました、死罪にすれば捜索がより困難に…」嬴政は李仲の話に免じて今日のところは見逃すと決めたが、麗姫が戻らねば死罪にすると脅した。食料を求めて狩りをすることになった麗姫たち。蘭児の荊軻への気持ちに気づいた麗姫は、二人だけの時を狙って想い人がいるのか聞いてみた。すると蘭児は確かに心に決めた人がいるが、そばにいられるだけで何もいらないという。「一生、実らぬ恋だと分かっているから…だから彼の幸せを祈るだけ、それで十分なの」(´・_・`).oO(蘭児…あなたの思いを無駄にはさせないわ…一方、荊軻は麗児の変化に不安を募らせていた。すっかり嬴政に手なずけられた様子、まさか亡国の屈辱を忘れたのだろうか。「…師妹には事情があるんだ、いつか話してくれるさ」韓申は思わず荊軻に伝えようとしたが、そこへ麗児と蘭児が戻って来てしまう。一向に麗姫の行方が分からず、嬴政は趙高に当たり散らした。李仲は千人の兵を国境の捜索に向かわせたと報告、じきに消息がつかめるとなだめる。すると嬴政はふと冷静になった。麗姫が天明(テンメイ)を捨てるとは考えらずらい。己の意思で逃げたなら必ず天明も連れて行くはずだ。そもそもこの厳戒態勢の中、自力で出られるなら1年前に逃げているだろう。嬴政は恐らく王宮内部に手引きした者がいると疑った。麗姫たちは野宿することになった。すると韓申が伝書鳩の情報とし、咸陽(カンヨウ)で麗夫人の捜索が始まっていると教える。ここは魏の国境、すぐに追っ手が来るだろう。そこで蘭児は太行(タイコウ)山に身を隠さないかと提案した。実は山には父の小屋があり、小さいが何でも揃っているという。荊軻は渡りに船だと喜んだが、麗姫は行かないと断った。麗姫は咸陽に戻ると伝え、実は嬴政との間に子供がいると嘘をついた。「まさか嬴政が君を…」荊軻は麗児が乱暴されたと誤解して激怒、嬴政を殺してやると怒号を響かせる。しかし麗姫は子供の父親を殺さないで欲しいと頼んだ。「ふぁ?!…ずっと嬴政のことを考えていたのか?どうりでヤツをかばうはずだ! 師父の遺志を果たす約束を忘れたのか?!」「片時も忘れたことはないわ!でも…ごめんなさい、私には果たせそうもない」「もういいっ、消えろっ!」麗姫は居たたまれなくなり、別れを告げて去った。後を追った蘭児が必死に引き止めたが、麗姫はこれから別々の運命を歩むのだと言い聞かせる。「忘れないで、どこにいても私たちの上には同じ月が輝いている」「お願い、行かないで!辛いことは皆で一緒に乗り越えればいいでしょう?!」「蘭妹妹…もう行くわね、自分の心に素直になって、幸せを祈ってる」幸せの絶頂から絶望の底に突き落とされた荊軻。韓申は理由があるとなだめたが、それだけで荊軻が納得できるはずもない。そこで頭を冷やせとだけ言い残し、今は麗児を追いかけることにした。韓申は馬を駆け麗児に追いついた。「師妹、なぜあんな嘘を…」「本当は王宮を出た時から帰ろうと思っていたの ←( ̄▽ ̄;)え__ 今、逃げたら嬴政は私を見つけようと地の果てまで追いかけて来る たとえ天明を連れて来ても、日陰の人生しか歩ませてやれないわ 何の罪もない子を不幸にするなんてできない! ←(; ̄ェ ̄)ぇぇぇ… それに自分の子が王宮にいると知ったら、師兄は命がけで助け出そうとするわ」←( ᐛ )σそれな麗姫は涙ながらに真実を知らない方が師兄は幸せだと言った。何より荊軻のそばには蘭児がいる。蘭児の支えがあれば荊軻は剣譜を見つけて修練に励めるだろう。麗姫は天明の存在が使命ある荊軻の未来の足枷になるのだけは嫌だった。一方、趙高は麗夫人の逃亡を手引きした者を探すため、最近、内宮で休みを取ったものを調べることにした。「ふん、麗夫人は我々にとって目の上のたんこぶだ、今のうちにとくと懲らしめておかねば…」翌朝、野宿した韓申が目を覚ますと、すでに麗児は去っていた。すると地面に書き置きがある。…王宮へ帰ります…私は独りで大丈夫、だから決して追って来ないで…それより荊軻を支えてあげて欲しいの…どうかお元気で、さようなら、リーより華陽(カヨウ)太后は呂不韋自害の一報を聞いて困惑した。なぜ死に急いだのか理解に苦しむところだが、これで呂不韋が築いた人脈は絶たれたようなもの、代わりの手駒を見つけなければならない。そこで祖太后は楚(ソ)夫人に同じ楚人の李斯(リシ)の懐柔を指示した。荊軻は蘭児と山荘へ戻った。思えば王宮に潜入した時、大王が麗良人を寵愛しているという噂を耳にしたことを思い出す。『今夜もお渡りだとか…』蘭児は麗児にも事情があるのだろうと慰めたが、荊軻は麗児が自分ではなく嬴政を選んだという事実に耐えられなかった。すると韓申が戻って来る。荊軻は怒りに任せて大師兄を殴りつけ、何しに来たのかと声を荒げた。「師弟、師妹がしたことは全てお前のためだ」「嘘だ!本当に俺のためだというなら真実を話すはずだ! 麗児は嬴政に心を寄せている、俺は忘れられたんだ! …大師兄、侍衛になったのは麗児を守るためだけか?」「何の話だ?」つづく( ;∀;)ランちゃん、えぇ子やなあ~いよいよシーズン2!(←違うけどw
2021.08.11
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第15話「再会」韓申(カンシン)の手引きで王宮から脱出することになった麗姫(レイキ)。しかしいざ内宮を出ると、やはり天明(テンメイ)のことが心配で動けなくなった。自分がいなくなれば誰が天明を守ってくれるというのか。すると韓申は嬴政(エイセイ)がいると言った。「きっとこう考えるはずだ、″天明さえ無事なら麗児は必ず戻る″と…心配は無用だ」一方、放浪の旅に出た荊軻(ケイカ)は街で酒に溺れていた。そんな荊軻の前に高漸離(コウゼンリ)が現れる。高漸離は荊軻を誘って久しぶりに剣を交えながら、傷心の荊軻を励ました。「信じるべきは己と剣のみ、他は考えるな」「…自分でも分かっている、だが簡単に断ち切れぬ」「焦るな、精進すればいつか断ち切れよう…続けるぞ!」荊軻は久しぶりに稽古に身が入った。麗夫人が王宮から姿を消した。趙高(チョウコウ)は侍女の清児(セイジ)が手引きしたと疑い、寝宮付きの宮女たちと一緒に尋問すると決める。妃の失踪など前代未聞、しかし楚(ソ)夫人にとっては好機だった。麗姫など戻らなくても一向に構わないが、仮に戻って来た時はこの件を利用して報復させてもらおう。蓋蘭(コウラン)は荊軻に韓申の伝言を届けるため、客桟を片っ端から探していた。するとついにある客桟で偶然にも高漸離と一緒にいる荊軻を見つける。蘭児は喜び、韓申が麗児を王宮から連れ出してくれると伝えた。旅の途中、麗姫は韓申に天明のことを伏せているかどうか確認した。韓申は麗児が自分で伝えたいと分かっていたが、麗姫はどこか歯切れが悪い。「親子の対面を果たせた時に伝えようかと…ただ他に不安なことが…」「師弟が受け入れないと?俺が荊軻なら愛する女が産んだ子を喜んで受け入れる」←( ๑≧ꇴ≦)あーっ!「そうじゃないの… 」←え、違うの?(・Д・)な大師兄wwwしかし麗姫は言葉を濁し、その話はまた後にすると言った。韓申は麗姫を連れて待ち合わせ場所の空き家へやって来た。先に到着していた荊軻は馬の到着に気づいて思わず戸まで駆け寄ったが、開ける勇気がない。一方、麗姫も戸の前で止まったまま動けなくなった。ふと嬴政(エイセイ)の顔がちらつき、自分でもどうしたら良いのか分からない。その時、しびれを切らした蘭児が戸を開けた。心の準備もできないまま再会を果たした麗姫と荊軻、二人はしばらく呆然としたまま声も出せない。すると蘭児は居たたまれなくなって外へ出て行った。韓申は蘭児を追いかけ外へ出た。蘭児の涙を見た韓申は思わず自分たちは似たもの同士だという。「複雑な心境だろう?二人の再会はうれしいが、同時に心の奥底は悲しみでいっぱいだ… 君は荊軻のことが好きなんだな」韓申は自分たちは恋に破れた者同士だと言った。「…それでも麗姐姐と荊大哥が幸せなら、私の恋が実らなくたって構わない 本当よ?麗姐姐ならあきらめがつくもの、二人に幸せになって欲しい」「俺もだ」荊軻は麗児を抱きしめた。「師兄、痩せたわね」「君を失って死んだも同然だった…よく顔を見せてくれ」麗児は懸命に笑顔を見せたが、荊軻はなぜ悲しそうな顔なのかと聞いた。「秦王にひどいことをされたのか?」「いいえ、大丈夫」「この1年の間、どうしていた? 秦王宮にいると聞いて助けに行ったんだ、だが不覚にも捕まってしまった…」←(´゚艸゚)黒歴史っ「やはり捕まったのね…じゃなくて師兄だったのね…ひどい拷問を受けたでしょう?大丈夫だった?」「労役を科されたが田光(デンコウ)先生に助けられた、命の恩人だよ 師妹、過ぎたことは忘れよう、君に会えた今、苦しんだかいがあったとさえ思える これからは君のそばにいるよ…命を懸けて君を守る ←へなちょこだけど( ̄▽ ̄;) やつらが追って来ても、絶対に渡すものか!共に生き、共に死のう…(からのガシッ!)」(屮゚Д゚)屮<いや蘭児!なんで開けるんだよーっ!廷尉(テイイ)・李斯(リシ)は大王が呂不韋(リョフイ)を蜀(ショク)へ流刑にしたと聞いた。これで再起不能だと笑いが止まらない李斯、しかし、まだ洛陽の街にいた嬴政は突然の急報に愕然となる。「呂不韋が自害を…毒をあおって命を絶ったそうです」「…自業自得だな、案ずるな、喜びでいっぱいだ」嬴政は冷静を装っていたが、ふと呂不韋との思い出がよみがえった。秦で再会した父の姿、決して息子を裏切らないと訴えた呂不韋の表情、そして息子の天下統一だけが望みだと言っていた。そんな大王の心中を衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)だけは理解している。すると今度は趙高からの報告が届いた。「麗夫人の姿が見当たらず、行方不明だと…」「何だと?!」嬴政が咸陽へ馬を走らせている頃、麗姫は久しぶりに自由な時間を満喫した。山の澄んだ空気は気持ちよく、草木や土の香りが懐かしい。すると蘭児が麗児と荊軻の手合わせを見てみたいと頼んだ。荊軻は久しぶりに″双人(ソウジン)剣法″をやろうと提案したが、蘭児が手加減するため目隠ししてはどうかという。さすがにそれでは不公平なため、麗姫は自分も目隠しすると決めた。「はお、この襟巻きを使おう」荊軻は麗姫の襟巻きを出し、これを見ると色々なことを思い出すと感慨深い。こうして麗姫は荊軻からもらった襟巻きで、荊軻は蘭児の襟巻きを借りて目隠しした。つづく(  ̄꒳ ̄)はあ~管理人的最終回が終わった(笑
2021.08.10
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第14話「脱出」行方不明となった麗姫(レイキ)の息子・天明(テンメイ)は南宮に幽閉された太后・趙姫(チョウキ)の元にいた。秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は韓申(カンシン)を呼び、南宮を捜索するよう直訴した功績を認めて褒美を出すことにする。しかし衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が韓申の左肩の怪我に気づいた。「韓侍衛?この傷はどこで?」李仲は韓申の左肩からにじみ出ている血を拭って見せる。すると韓申は休日に街で腕比べの賭けをして怪我したとごまかした。李仲はさらに追及しようとしたが、麗姫が機転を利かせて話題を変えてしまう。「そんなことより韓申に感謝しなくては…大王、″私たち″の子を助けた恩人ですよ?」そこで嬴政は韓申に遠慮なく欲しいものを言えと命じた。韓申は母が病との文があり、数日のいとまが欲しいという。「帰省したいのです」「はお、許可しよう、では下がるが良い」|ω・`).oO(大師兄に何か策があるのかしら?嬴政は人払すると、急に麗姫の手を握りしめた。「初めて天明を我々の子だと申してくれたな?嬉しいぞ」しかし麗姫は心労がたたって急に疲れたと断り、早々に寝宮へ帰ってしまう。敏(ビン)夫人は贈り物を持って昭徳(ショウトク)宮を訪ねたが、麗夫人が休んでいると聞いて出直すことにした。隠居を余儀なくされた呂不韋(リョフイ)は領地の洛陽(ラクヨウ)でくすぶっていた。そんな呂不韋を大臣に迎えようと各国はこぞって使臣を送ったが、もはや六国の衰退ぶりは深刻、仕官に値する賢君もいない。「今は機を待とう、大王から動きがあるはずだ、近いうちに…」一方、李斯(リシ)は呂不韋が各国からの仕官の要請を黙過していると知り、復権を狙っていると疑った。何より大王と呂不韋には親子の情がある。李斯は呂不韋が情に訴えかけて堂々と王宮へ舞い戻る魂胆だと気づき、先手を打つことにした。李斯は大王に謁見し、各国が争うように破格の待遇を手土産として呂不韋に使臣を送っていると報告した。中でも楚(ソ)は最高齢の令尹(レイイン)を与えると言って来たとか。李斯は呂不韋が秦の内情を知り尽くしていることから、他国に寝返れば国益を損なうと訴えた。確かに憂慮すべきは六国の合従(ガッショウ)、六国と通じて脅威になるとすれば呂不韋いしかいない。嬴政は李斯の讒言(ザンゲン)により、自ら洛陽へ出向いて呂不韋を追及すると決めた。嬴政は南宮に幽閉している太后・趙姫(チョウキ)を訪ね、洛陽へ行くと教えた。その前に母に聞きたいことがあるという。「あの者と秦に来て後悔しているか?」「ふっ、後悔?…先王は情けない人よ、帰国できたのは呂不韋が太子に仕立て上げたおかげ 私だって先王に嫁ぎ、王后とならなければ秦には来なかったでしょうね、後悔する資格はない 私は2人の男に振り回されただけ…でもお前は違う、天下はお前のものになるわ 息子よ、お前は大王として天下を統一する定めなのよ?」「定めではない、呂不韋が母上を翻弄し、余を秦へ連れて来た…やつのせいだ」すると嬴政はもう1つ聞きたいことがあると言った。「もし我々が王族でなければ、太后は余を捨てたのか?」「政児…私は母親よ?我が子を捨てるはずない」「だが余を利用した、祖太后も同じだ 富と栄華を手に入れるため、余の心を気にもかけず私欲に走った」趙姫は誤解だと否定したが、嬴政は深く失望していた。「時折、思う…平凡に生きたいと」麗姫が寝支度をしていると回廊から咳払いが聞こえた。大師兄だと気づいた麗妃は安堵し、窓へ近づいて声をかける。「大王に帰省したいなんて言うから不安だったわ、帰る郷里などないのに…」「少し外へ出るためだ、田光(デンコウ)先生に文を送る、師妹、逃げるぞ」韓申は仕事の合間に侍衛の通路や交代時刻を調べ上げていた。すでに手はずは整い、あとは警備が手薄になる嬴政の外出を待つだけだという。その時、麗姫は嬴政が洛陽へ行くと耳にしたことを思い出した。詳しい日程は分からないが、誰にも知らせず出かけるらしい。そこで韓申は田光と荊軻(ケイカ)が麗児だと分かるものが欲しいと頼んだ。楚が呂不韋に仕官要請の返答を求めて来た。呂不韋は食客の司空馬(シクウバ)に体調が優れないとごまかすよう命じていたが、そこへ突然、嬴政が現れる。「( ゚ロ゚)ファッ!だーわん!」一方、田光の屋敷に身を寄せていた蓋蘭(コウラン)は、放浪の旅に出た荊軻を心配していた。すると咸陽(カンヨウ)から田光当てに手紙が届く。田光は″韓″と聞くとすぐ公孫羽(コウソンウ)の一番弟子だと分かった。袋の中には荊軻が麗児に贈った思い出の襟巻きが入っている。…麗児を王宮から連れ出すと荊軻にお伝え願う、韓申より…嬴政は各国から呂不韋に仕官要請が相次いでいると知っていた。しかも屋敷にはまだたくさんの食客を抱えており、再起を狙って準備していると疑われてしまう。呂不韋は息子が治める国を裏切るはずないと否定、誓って自分の望みは嬴政が天下統一を果たすことだと訴えた。親子の情に心が揺さぶられる嬴政、しかしその時、中庭から食客たちの声が聞こえてくる。ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<侯爺、令尹就任におめでとうございま~す!食客たちは呂不韋が楚に仕官すると誤解し、祝辞を伝えに集まった。司空馬が慌てて食客たちを解散させたが後の祭り、嬴政は一瞬でも呂不韋を信じたことを後悔し、蜀(ショク)への流刑を言い渡す。「縁もこれまでだ」「大王!お待ちを~!」一方、麗姫は嬴政の留守に王宮を脱出することになった。寝支度を済ませた麗姫はこれが最後かもしれないと思い、世話になった侍女・清児(セイジ)にかんざしを贈る。やがて王宮が寝静まる頃、麗姫は韓申と合流、衛兵の甲冑に身を包んで寝宮を抜け出した。麗姫と韓申は天明を迎えに乳母の部屋に忍び込んだ。しかし抱き上げた途端に天明が泣き出し、乳母が目覚めてしまう。2人は慌てて物陰に身を潜めると、そこへ衛兵たちが様子を見に来た。乳母は夜泣きなど良くあることだと言ったが、衛兵は誘拐騒ぎがあってから厳重に警備するよう命じられているという。韓申は天明を連れて逃げるのは厳しいと気づき、今日のところは置いていくと決めた。「俺がまた連れに来る、信じろ」麗姫は仕方なく韓申と内宮を出た。しかしどうしても天明を残して去ることができず、立ち止まってしまう。「私たちが逃げたらどんな騒ぎになるか…考えるだけで恐ろしくて…」「しばらくの辛抱だ、落ち着いたら天明を必ず取り戻すよ」「でも…」つづく
2021.08.09
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第13話「誘拐」麗姫(レイキ)の息子・天明(テンメイ)が行方不明になった。報告を受けた秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は激怒、王宮の門を全て封じ、禁軍の厳しい検問が始まる。楚(ソ)夫人は尚儀(ショウギ)から麗姫がなす術なもなくうろたえていると聞き、満足そうに微笑んだ。しかし大王は初めこそ乳母と侍女たちに死罪を言い渡したものの、麗姫のとりなしで捜索が優先されることになったという。「まったく狡猾な女ね…こんな時でも下々に恩を売ることを忘れないなんて」「夫人、中常侍大人を使うとは誠に妙策でした」楚夫人は念のため趙高(チョウコウ)と自分との密談を口外しないよう釘を刺すと、尚儀は祖太后から下賜された子宝に恵まれる薬を勧めた。麗姫は居ても立ってもいられず、自ら王宮を探して回っていた。大王から麗夫人の供を命じられた趙高だったが、夕方にもなるとすっかり疲れて口を滑らせてしまう。「後宮内はすべて見回りました、ここも2度目です…本当に後宮にいるとお思いですか?」側仕えの清児(セイジ)は無礼だと憤慨したが、麗姫はあとは一人で探すと言った。「あなたがいてはかえって足手まといだもの…大王には内緒にするから下がって」しかしどんなに後宮を探しても見つからないと趙高は知っていた。一方、嬴政の暗殺に失敗した韓申(カンシン)は詰所で密かに傷の手当てをしていた。すると仲間の衛兵たちがへとへとになって戻ってくる。実は昨夜、刺客が現れ、徹夜で捜索したが逃げられてしまったという。「そうだったのか~」「お前はのんきで羨ましいよ」その時、突然、衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)がやって来た。李仲は各詰所を回り、怪しい者が紛れ込んでいないか調べていた。そこで整列した衛兵たちに腕を立てて伏せるよう命じる。李仲は大王から刺客の肩を刺したと聞いていたのだ。すると次第に衛兵たちはうめき声を上げたり、身体が小刻みに震え始める。しかし韓申は全く動じず、かえってそれが怪しまれた。「名前は?」「韓申です」「よく鍛えているな…」李仲はわざと鞘(サヤ)で背中を突いて試したが、韓申は必死に耐えて難を逃れる。実はその時、床に一滴の血が落ちたが、李仲は気づかなかった。禁軍総出で捜索するも天明は見つからなかった。昭徳(ショウトク)宮に戻った麗姫は膝に広げた襟巻きを眺めながら、荊軻(ケイカ)への想いを募らせる。…師兄、私たちの子が生まれたわ、名前は天明…でも、あの子は姿を消してしまった悲しみに暮れる麗姫、一方、嬴政は回廊で独り、麗児の手巾を握りしめていた。韓申は詰所で天明が誘拐されたと知り、その夜、昭徳宮に忍び込んだ。気丈に振る舞っていた麗姫だったが、やはり大師兄を前にすると本音が漏れてしまう。「誰の仕業なの?!なぜこんなことに… 宮中では誰とも関わらず目立たないようにしていれば天明と穏やかに暮らせると思ってた でも違ったわ…私の考えが甘かった…」「師妹…自分を責めるな」韓申は麗児をなだめようと手を伸ばしたが、痛みが走って肩を押さえた。大師兄の様子を見た麗姫は怪我をしていると気づき、昨夜の刺客の正体を知る。韓申は足がついていないと安心させたが、麗姫は無謀なことをしないよう訴えた。とにかく今は天命を探し出すことが先決、その時、麗姫はふと趙高の言葉を思い出す。「趙高の様子が引っ掛かるわ…天明は後宮にいないと断言していた、なぜかしら?」麗姫は趙高がまるで天明の居場所を知っているような口ぶりだったと話した。しかし趙高の仕業だとしても動機は何なのか。「必ず俺が天明を見つけ出す、君を守るために秦王宮へ来たんだ」翌朝、華陽(カヨウ)太后はせっかちな楚夫人がぼろを出さないか心配していた。とにかく妃の支えになるのは己の息子、子は権力となる。祖太后は子をなすことができず、もはや呂不韋(リョフイ)や子楚(シソ)のような手駒もいなかった。年老いた今、頼みの綱は楚夫人だけだったが、どこまで当てにできるか定かでない。実はその頃、楚夫人は浅はかにも昭徳宮を訪ねていた。口では心配で来たと言いながら喜びを隠せず、扶蘇(フソ)の養母として麗姫の不安な気持ちはよく分かると嫌味を言う。しかし逆に麗姫から厳しい現実を突きつけられた。「扶蘇公子の養母なら、ご自身の子は望まぬ方が良いのでは?」古来より外戚が国を乱す例は多い。後ろに楚王が控える楚夫人を大王が警戒するのは当然だろう。楚王族の血を引く子供を太子に据えれば楚の干渉を招き、秦が脅かされることになる。「もちろん、生母であるあなたが″いなければ″話は別だけれど… だから扶蘇公子の養育に専念すべきだと忠告しているのです 親子の関係が良好なら、太后としての地位も磐石でしょう?」麗姫は養母とは名ばかりの楚夫人を揶揄した。「これだけは言っておくわ、私は後宮の争いに全く興味がない 天明にも世継ぎ争いとは無縁で穏やかな暮らしを与えたいの 私は大王に好かれようが嫌われようが、どうでもいい、だから私に構わないで」麗姫にやり込められた楚夫人はそそくさと帰って行った。「これで誰の仕業か分かったわ、わざわざ自分の策略の成否を確かめに来るなんて… しかも楚夫人は思慮が浅いから、私の前でも得意げな様子が隠しきれなかったのね」一方、荊軻は田光(デンコウ)の山荘を離れることになった。蓋蘭(コウラン)はてっきり剣譜探しの旅に出ると思ったが、荊軻は行き先を決めていないという。「鵠落(コクラク)剣法は師妹を守るためのもの…ふっ、もう俺には必要なくなった」田光は荊軻の辛い気持ちを理解しながら、各地を旅して回れば気も晴れると励ました。そこで蘭児は父の帰りを待って3人で旅に出ようと提案したが、荊軻は独りで発ってしまう。麗姫が珍しく嬴政の寝宮に現れた。すると麗姫は控えている趙高を一瞥し、人払いを頼む。嬴政は嬉しさを隠しきれなかったが、2人きりなると麗姫の口から思わぬ言葉が飛び出した。「天明を邪魔に思う者は誰なのかずっと考えていたの、浮かんだ答えはあなたよ 誰かに命じてさらったのね?ここで育てる理由もないし、そもそも実の父では…」「だから疑うのか?!」嬴政は麗姫の言葉を遮り、そこまで残酷だと思われていることに動揺する。しかし麗姫は太后の前で幼い弟2人に死罪を命じたことを知っていた。嬴政はどちらにしても密かにさらうような姑息な真似はしないと否定し、自分の出自に関する流言も知っているはずだという。「宮中に生まれた以上、巻き込まれる宿命なのだ、王位争奪、陰謀、権力争い… 麗児、信じろとは言わぬ、だが宮中でそなたと天明を守れるのは余のみだ」韓申はちょうど移動中の大王を見かけ、慌てて呼び止めた。「私は内宮の侍衛・韓申と申します、実は同僚が南宮で赤子の泣き声を聞いたそうです どうか南宮の捜索をお命じください」焦った趙高は一介の侍衛が大王に直訴するなど無礼だと激怒、大王に戯れ言に耳を貸さぬよう訴える。しかし韓申はわずかな手がかりでも調べるべきだと進言し、間違いなら甘んじて罰を受けると言った。確かに南宮は盲点だった。嬴政は麗姫を連れて母を幽閉した冷宮に踏み込むと、趙姫(チョウキ)が嬉しそうに天明をあやしている。「麗夫人に子供を返すのだ」「…あなたの子なの?」趙姫は嬴政に言われて子供を返したが、公子誘拐は重罪だと追及されてしまう。「公子?でも宮女が産んだ子だと聞いたわ?」「たわけが!王宮には王の子女しかおらぬ!」しかし麗姫は太后が天明の顔を知るはずもなく、侍女の言葉を信じたに過ぎないとかばう。嬴政は天明が無事だったことから怒りを収めたが、真相がまだ分からないと言った。「犯人は捕まえねば…それまで処罰を待て」(´⊙ω⊙`)ぽかーん@太后つづく(  ̄꒳ ̄)師兄のヒゲ=立ち直り度と比例するのか?そんな中、李仲のイケメン度に俄然、注目が集まるw
2021.08.05
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第12話「思慕」嬴政(エイセイ)は祖太后に虐げられた麗姫(レイキ)を救い、寝宮へ運んだ。ようやく夕刻になって目を覚ました麗姫、すると彫刻刀を一晩中、握りしめていた右手があざだらけになっている。嬴政は麗姫を抱き起こすと、その痛々しい手を優しくつつんだ。「今後、余の許しなくそなたに命を出させぬ、忘れるな、余はそなたの王だ」麗児は嬴政を拒否するかのようにそっと手を引っ込めたが、嬴政が強くつかんで引き寄せる。(O_O)ウッ!っつ…「どう思おうとそなたは余のものだ、誰にも傷つけさせぬ…たとえ大量にある髪一本でも…」「私は物ではないわ…毛量は多いけど」麗姫はまた手を引っ込めたが、嬴政が再び強く引っぱった。(Ŏ_Ŏ)ァゥッ!痛っ…「麗児、恨んでもよい、だが余の心を知れ そなたは敏(ビン)夫人や楚(ソ)夫人とは違う、六国や祖太后の手駒でもない そなたは私のものだ、分かったか?命に従えば欲しいものは全て与えよう」「…あなたからは何も欲しくない」麗姫は鋭い眼差しで睨みつけると、嬴政が先に視線を外した。「趙高(チョウコウ)、膳を運べ、余もここで取る…夜中まで麗良人の寝所には誰も入るな」すると嬴政は自ら麗姫の手に薬を塗ることにした。「痛むか?」( ;∀;).oO(いやビンビン大王が引っ張るからやん公子を出産した功労で麗姫は夫人に昇格、昭徳(ショウトク)宮に居を移すことになった。報告を聞いた楚夫人は激昂して物に当たり散らすも、もはや打つ手はない。一方、荊軻(ケイカ)は自暴自棄な生活から抜け出したものの、稽古に身が入らなかった。すると蓋蘭(コウラン)が現れ、一緒に稽古をしようと誘う。荊軻は重い腰を上げて蘭児と剣を交えたが、ふと麗児との最後の稽古を思い出して手が止まった。その時、うっかり蘭児の剣が当たって手を切ってしまう。蘭児は驚いて手当てしようとしたが、荊軻は一人になりたいと言った。出産した麗姫は荊軻への想いが強くなった。その夜、ひと気のない回廊に出た麗姫は思い出の襟巻きを取り出し、それを剣の代わりにして″双人(ソウジン)剣法″を舞う。同じ頃、荊軻もひとり林の中で双人剣法を稽古していた。遠く離れても通じ合う二人の想い、そんな荊軻の姿を蘭児が物陰から密かに見守っている。一方、ひとしきり舞った麗姫は襟巻きを眺めながらため息をついていた。「師兄、どこにいるの?会いたい…」「麗児?」ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ麗姫は嬴政の声に驚き、慌てて襟巻きを隠してから振り返った。嬴政は麗姫が荊軻を恋しがっていることに気づいていた。嫉妬に駆られ思わず麗姫を強引に抱きしめる嬴政、しかし無理強いするつもりはないと手放し、麗姫が自らこの胸に抱かれるまで待つという。←どっちやねんwただし麗姫をつなぎ止めておくため、天明(テンメイ)を自分が預かると言い出した。「束縛しても心までは奪えないわ」「構わぬ、そばにおればよい」すると麗姫は憤慨して帰ってしまう。…麗児、いつか必ずそなたの心を捉えてみせる(๑•̀ㅂ•́)و✧キラーン…一方、趙高は人知れず燕太子府に丹(タン)太子を訪ねた。すると趙高は秦に身を置けども祖国・趙を守るため嘉(カ)公子と通じていると明かす。実は大王が謁見の場で趙王に燕討伐の許しを与えたが、それは一石二鳥を狙った大王の策だった。今回の討伐は趙王の独断によるもの、そこで嘉公子は秦に抗すべく燕との同盟を希望しているという。「両国が手を取り合えば秦を退けられます」しかし秦の人質である丹太子は自分には何の力もなく、今の境遇では何もできないと断った。趙高は急ぎ密使を放ち、秦が燕援護の名目で趙を攻める策略だと知らせることにした。しかし密使は道中、丹頂門(タンチョウモン)に襲われてしまう。脅された密使は伝言の内容こそ白状したものの、結局、誰の命令かは漏らさず自害した。こうして趙軍は鉅鹿(キョロク)を出たところで燕援護の名目の秦軍に攻撃され、総崩れとなる。趙王・趙偃(チョウエン)が嬴政に謀られたと気がついた時には手遅れ、慌てて龐煖(ホウケン)将軍を呼び戻すよう命じたが、そこで憤死した。報告を聞いた趙高は愕然となった。密使の遺体が見つかったのは鉅鹿の50里の場所だったという。その後、遷(セン)太子が郭開(カクカイ)を側近として王位を継承、嘉公子は激怒していた。趙高は王宮の誰かに動きを察知されたと気づいたが、まだ無事でいられるのは自分が密偵だとばれていないからだろう。情報によれば密使を襲った刺客は手だれの武芸者、何者かが雇い入れたのだ。「恐らく誰かが趙を窮地に追い込もうとしている…」ともかく趙高は嘉公子に警戒を促すよう文を送ることにした。(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤ…だから送っちゃダメでしょう?w丹頂門を雇ったのは廷尉(テイイ)・李斯(リシ)だった。趙王は嬴政にそそのかされ燕を併合しようと欲を出し、結果、趙軍は壊滅に追い込まれ、己の命も失ってしまう。しかし鮑野(ホウヤ)は誰が密使を放ったかまでは分からなかったと心配した。すると李斯は今やこの秦で趙に忠義を尽くす者などたかが知れているという。掌門・夏侯央(カコウオウ)は自分たちの手が必要か聞いたが、李斯はまだ機が熟していないと言った。「この機会にしかと見極めるつもりだ、敵と味方をな」一方、楚夫人は趙が敗戦したこの機に乗じ、趙高を買収することにした。実は咸陽(カンヨウ)の町で黄金を預けているという楚夫人、そこで趙高に玉佩を渡し、これを持って店に行けば必要なだけ引き出せるという。「兵馬も持たずに王位奪取は成し得ないでしょう?私から嘉公子への援助だと思って…」趙高は感謝し、楚夫人に尽くすと約束した。すると楚夫人は最近、夜になると赤子の泣き声で眠れないとこぼす。「自分の子なら愛らしい声でも、他人の子ならただ疎ましいだけ…」「お安いご用です、私にお任せ下さい…」韓申(カンシン)は麗児が書写と称して祖太后に虐げられたと知り、その夜、昭徳宮に忍び込んだ。「あの老いぼれめ、今すぐ報復してやりたい!」「どうして大師兄がそんなことまで知っているの?」実は侍衛の詰所では宮中の噂話が飛び交っており、公子を産んだ大王の寵姫である麗児は話題の的だという。「ただの噂よ…寵姫なんかじゃない」しかし韓申は嬴政に乱暴されたのではと気が気でなかった。麗姫はきっぱり男女の関係がないと否定し、嬴政はいつも独り寝を好むと教える。聞けば妃の寝所で一夜を明かさないのは疑り深い性格のせいらしい。誰かと一緒には眠れないのだ。「入内してから何度も死を考えたわ、いっそ嬴政を殺したいとも思った… でも天明を思うと何もできなかったの、私が死ねば天明は宮中で1人、守る人がいない あの子を私のような孤児にしたくない…師兄には申し訳ないわ」もはや籠の鳥として生きながらえることしかできない麗姫、いつか嬴政の気が変わって天明に危害が及んでも逆らうことはできないだろう。すると韓申は機会があれば必ず嬴政を殺すと約束した。「君だけじゃない、天下のためだ…いつか君と天明をここから出してやる 心配するな、二人を守るため俺は生き抜く(๑•̀ㅂ•́)و✧ガシッ!」韓申は早速、嬴政の寝所に忍びこんだ。寝台で眠っている嬴政、韓申は短剣を振り下ろしたが、その瞬間、嬴政の剣が韓申の肩を突き刺す。そこへ李仲(リチュウ)が駆けつけた。韓申は素早く脱出し難を逃れたが、翌朝、思わぬ騒動が起こる。乳母が目を覚ましてみると、隣で眠っていたはずの天明の姿が消えていたというのだ。報告を聞いた嬴政は激怒、昭徳宮で側仕えたちを激しく追求した。「事実を言わねば全員、死罪だぞ!」しかし麗姫は外部の者の犯行なら、こうしている間にも逃げてしまうと訴える。李仲も麗夫人の意見に賛同し、今は捜索を優先すべきだと進言した。「昨夜は刺客も侵入したことですし、奴が犯人の可能性も…」そこで嬴政は王宮の出口を全て封じ、天明が見つかるまで蟻の子一匹、出すなと命じた。つづく꒰⌯͒•·̫•⌯͒꒱麗ちゃん、その巨大な頭に刺さっているヤツ投げちゃえば早いような…
2021.08.04
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第11話「天明」荊軻(ケイカ)の知っている師匠は穏やかで争いを好まない人だった。しかし蓋聶(コウジョウ)から驚くべき師匠の過去を知る。実は公孫羽(コウソンウ)はその昔、″血影(ケツエイ)″という通り名で恐れられていた。誰の目にも留まることなく血の痕だけを残し、影さえ見せず血の華を咲かせるからだという。20年前には13人の悪党を一夜のうちに皆殺しに、またある時は″銅山覇刀(ドウザンハトウ)″と呼ばれる屈強ぞろいの62人が鵠落(コクラク)剣法を前にあっけなく破れた。後年、公孫羽はその威力を恐れて己の過去と共に鵠落剣法を封印、そして新たな剣法を生み出す。「だが秦(シン)の暴挙を阻むためには鵠落剣法の使い手が必要である …君がやるべきことはただひとつ、剣譜を探し出すことだ」蓋聶は天上にいる公孫羽が今の荊軻の姿を見て、さぞ悲しんでいるだろうと言った。その頃、秦王宮では麗姫(レイキ)のお産が始まっていた。秦王・嬴政(エイセイ)は心配で夜通し待っていたが、朝になってついに寝所から産声が上がる。麗姫は無事に公子を産んだ。しかし嬴政は子供の顔を見られず、すぐ乳母に預けてしまう。麗姫は子供を産ませてくれた嬴政に心から感謝した。「嬉しくて涙が止まらないわ…母親になれたから」すると麗姫は我が子に″天明(テンメイ)″と名付ける。「雲が消え天が明ける…名は天明と」麗姫は天明に会いたいと頼んだが、嬴政は今はゆっくり休むようなだめた。「まさか本当に私と天明を引き離すつもりなの?」「…落ち着いたら毎日でも会える」幸せを噛みしめる麗姫とは裏腹に嬴政は苛立ちを隠せなかった。ともかく出自にまつわる流言を心配し、子を取り上げた産婆たちを全て始末させてしまう。一方、後宮はにわかに騒がしくなった。麗姫が男児を産んだと聞いた敏(ビン)夫人は楚(ソ)夫人の悔しがる顔が目に浮かぶ。恐らく後ろ盾である祖太后のもとへ泣きつきに行くはずだ。確かに後宮は甘くない。邪魔者には制裁が下され、死ぬより辛い目に遭わされる。敏夫人が麗姫の行く末を心配している頃、楚夫人は麗姫への嫉妬に駆られていた。「このままでは食事ものどを通らない…」楚夫人は居ても立ってもいられず、夕刻にも関わらず華陽(カヨウ)宮へ押しかけてしまう。そんなある夜、麗姫は天明の泣き声で目を覚ました。すると黒衣の刺客が寝床にいる天明を見下ろしている。驚いた麗姫は慌てて天明を抱き上げ、刺客だと叫んだ。しかし覆面を外した刺客が実は大師兄の韓申(カンシン)だと気づく。その時、侍女・清児(セイジ)が衛兵たちを連れてやって来た。麗児は韓申を物陰に隠し、見間違いだったとごまかした。「天明に猫が覆い被さって見えたんだけど…ちょっと疲れているみたい…」清児は後宮に猫などいないはずだといぶかしんだが、衛兵を連れて出て行った。韓申は嬴政の子を殺そうと短剣を抜いた。すると麗姫が咄嗟に止め、実は荊軻の子だと告白する。韓申は言葉を失った。秦との決戦前夜、死んでも悔いのないよう師妹への想いを伝えるつもりだったが、麗児に話を遮られて機会を逃してしまう。「じゃあ師弟は入内したことを?」「彼は…話せば長いの、大師兄はなぜここに?」韓申は濮陽(ボクヨウ)の戦で深傷を負い、麗児たちと合流できなかった。数ヶ月経ってようやく傷が癒え、魯勾践(ロコウセン)の元へ向かう途中で麗児の手配書を見たという。慌てて探し回ったが見つからず、それから魯勾践を訪ねて行き違いになったことを知った。やがて手配書が消えたことから麗児が捕まったと気づき、救出しようと秦王宮へ潜入する。しかし警備が厳しく断念、そこで王宮の侍衛に志願したが、当初は外宮の巡視が仕事だった。最近になってやっと内宮に入れるようになり、こうして会いに来たという。「外宮で知ったんだ、嬴政の新しい妃・麗良人が師妹、君だと…」そこへ突然、秦王がやって来た。「大師兄、早く隠れて!」麗姫は珍しく嬴政を出迎えた。すると嬴政は刺客と聞いて様子を見に来たという。麗姫は猫だったとごまかしたが、嬴政はそれにしては表情が暗いと怪しんだ。「…家が恋しいの」「ここが家だ」嬴政は何か勘付いたように見えたが、それ以上、追求せず帰って行った。紀元前237年、趙の悼襄(トウジョウ)王・趙偃(チョウエン)が秦へ入朝した。嬴政はそれとなく燕(エン)を討つよう勧め、討った暁には趙のものにすることを認める。その夜は趙王の歓迎の宴が開かれた。華陽太后はこの機を利用して宴席を設け、麗良人を呼び出すことにする。まだ安静が必要な麗姫だったが、天明の祝いと言われて断るわけにいかなかった。麗姫は太医の指示で養生に努めていたため、挨拶が遅れたことを謝罪した。すると早速、楚夫人が出産の時期がひと月早いと難癖をつけて来る。祖太后は麗良人も慣れない後宮で心労が多く、早産など驚くことではないとかばった。そこで後宮の長として自分が指導すると言い出し、山のような経書を運び込ませる。「そなたは公子の母として教養を深める必要がある 詩、故人の教え、儀礼、雅楽、歴史…すべてを身につけることを望んでも理不尽ではなかろう これは私の古い経書でほころびもあり修復の必要がある」祖太后はこの経書の山を麗姫の手で書き写して欲しいと頼んだ。嬴政は朝議の前に麗姫の顔を見に来たが、寝宮はもぬけの殻だった。何でも昨日の昼に祖太后の宴席に呼ばれてから戻っていないという。驚いた嬴政はすぐさま華陽殿に向かった。その頃、麗姫は華陽殿の正殿でひとり、竹簡を懸命に彫っていた。 そこへ祖太后がやって来る。侍女・鳳儀(ホウギ)は麗良人の手が止まっていたことを見咎め、祖太后に命令不履行は規則に反すると訴えた。「打て」「はい」鳳儀はいきなり麗良人の頬を引っ叩き、慌ててかばった清児にまで手を挙げる。「私を叩きなさい!清児は関係ないわ!」麗良人が反発すると、鳳儀は再び手を挙げた。「バシッ!」「やめよ!」華陽殿に嬴政が現れた。嬴政は祖太后が麗姫を虐げたと気づき、どんな罪を犯してこれほど酷い罰を与えたのか詰め寄る。すると祖太后は白々しく教養を深めさせるためだったと釈明した。「では余の妃を連れ帰っても構いませんね?」嬴政は急いでふらふらになった麗姫を連れて帰った。「祖太后、どうなさいますか?」「…今日のところはこれでいい、本番はこれからだ」一方、楚夫人は景(ケイ)良人と韓(カン)長使を従え、麗姫を嘲笑っていた。しかし今回は序の口、産後間もないことから手を動かすだけで済ませてやったという。そこへどういう風の吹き回しか敏夫人が現れた。「後宮が騒がしくて我慢の限界なのよ~それで見回っていたの 小汚いネズミが走り回っているのなら退治しようと思ってね」敏夫人は楚夫人を当てこすり、一緒にいた景良人と韓長使を腰巾着と揶揄した。「大国である楚の公主は大変ね、王后となり祖国への利を期待されている 大王の寵愛を受ける麗良人はさぞ目障りなのでしょう?」「あなたっ…」「まあいいわ、あとは皆さんでごゆっくり楽しんで~ あ、そうそう、大王は麗良人を抱きかかえて戻ったそうよ?」敏夫人が帰ると楚夫人は怒りを爆発させた。「今後、敏夫人を通したものは死罪よっ!」つづく( ;∀;)告白さえさせてもらえない大師兄、切ない…からの鳳儀の圧迫感www
2021.08.03
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第10話「失意」その夜、麗姫(レイキ)の寝宮に何者かが忍び込んだ。寝所に現れたのは南宮に幽閉された太后・趙姫(チョウキ)。錯乱した趙姫は麗姫を呂不韋(リョフイ)の女だと勘違いし、嫉妬に駆られていきなり首を絞めた。しかしすぐに秦(シン)王・嬴政(エイセイ)が駆けつけたため、大事に至らずに済む。すると嬴政は趙高(チョウコウ)に太后を南宮へ送れと命じた。( ゚д゚).oO(太后?…あの人が大王の母親なの?麗姫が唖然とする中、趙姫は邯鄲(カンタン)に帰りたいと泣き叫びながら引きずり出されて行った。麗姫は嬴政に太后がなぜ錯乱したのか聞いた。ようやくまともに口をきいたかと思えば母の話、嬴政は太后の失態もあってか落胆を隠せない。「…そうでなければあなたの声も聞きたくない、顔も見たくないわ でも仕方がない、こんな身体のうえ味方もいないのだから」麗姫は秦王を憎む人ならたくさんいると挑発したが、今夜ばかりは嬴政も怒る気力がなかった。「休むがよい、ここは侍衛に守らせる」嬴政は南宮の母を訪ねた。幽閉生活で時折、混乱をきたすようになった趙姫、しかしふと息子の仕打ちを思い出す。「あなたは呂不韋を追放し、嫪毐(ロウアイ)を死罪にした、私の子供たちも…罪のない子まで…」「あの下劣な嫪毐との子だ!秦の恥ではないか!そなたに想いを断ち切らせるため殺したのだ」「邪魔者を始末して済々したでしょうね!」全てを失った趙姫は嬴政を激しく責め立てたが、嬴政は男と通じて怠惰と欲望に溺れた母が自分の名誉を大きく傷つけたと非難した。すると趙姫はせめて呂不韋と一緒にいたいと頼む。しかし嬴政は侍女を呼び、太后に薬を飲ませて眠らせろと命じた。祖太后の宴の準備に忙しい楚(ソ)夫人、それにしても大王がなぜここまで麗姫を寵愛するのか分からなかった。侍衛が守っていては手出しもできず麗姫のお腹は大きくなるばかり、そこへ趙高がやって来る。趙高は堕胎薬の件で厨房と後宮の下働きを厳しく取り調べたが、不明な点が生じたと切り出した。「麗良人が流産しかけた数日前、楚夫人は太医に薬を求めたのでは?」すると楚夫人は祖太后が麗良人の子の誕生を望んでいるかどうか分からないと、暗に祖太后の意向だとほのめかす。そこで高価な玉佩を渡し、祖太后にも取りなしてやると趙高を懐柔した。趙高は麗良人の寝所で待っていた嬴政に事実を隠匿して報告した。厨房と倉庫、妃の寝所を調べてみたが、疑わしいところは見つからなかったという。しかし疑り深い嬴政は嘘だと見抜いた。「何者かに買収されたか」李仲(リチュウ)がすかさず剣を突きつけると、趙高は慌てて平伏し許しを乞う。すると麗姫が嬴政を止めた。こうして子が無事だった以上、追及する必要はないという。「示しがつかぬ」「誰かの死の上に産まれるなんて、子供に不幸を負わせるつもりなの?!大王…」麗姫に懇願された嬴政は仕方なく趙高を追い払った。嬴政は李仲に意見を聞いた。李仲の話では後宮の警備は特に厳しく、薬を入れたのは内部の者の犯行で間違いないという。「そう言えば数ヶ月前に侵入者がありました、麗良人の入内後すぐです しかし常に厳戒態勢が敷かれているため、即刻、取り押さえました」麗姫はもしや師兄ではないかと心配になり、捕まった侵入者はどうなるのか聞いてしまう。「投獄され厳刑を受けます、その後、まだ命があれば労役に送られます」動揺する麗姫を見た嬴政はどうして気にするのか怪しんだ。慌てた麗姫は好奇心だと言ってごまかし、それより祖父の短剣を返して欲しいと話題を変える。すると嬴政は急に渋い表情になり、あきらめろと一蹴して帰って行った。…師兄、私たちの子供ができたの…どうか無事でいて、もう私のことは忘れてね一方、労役を課された荊軻(ケイカ)は他の罪人たちと共に驪山(リザン)を目指していた。すると休憩中の一行の元に早馬がやって来る。兵士は賄賂を受け取ると、荊軻の拘束具を外して出発した。ひとり解放され呆気に取られる荊軻、そこへ田光(デンコウ)が現れる。実は田光は荊軻を追って咸陽(カンヨウ)まで来たが、荊軻は見つからなかった。思い当たるのは秦王宮だけ、そこであらゆる人脈を頼って荊軻の居場所を探り、ようやく突き止めたという。しかし荊軻は己の不甲斐なさに絶望し、獄中で死んだほうがましだったと言った。田光は荊軻を助けるため己の身を投げ打った麗児を思い、その心に決して背いてはならないと諭す。「麗児は天下と俺のために犠牲となった…だが俺は? 愛する人も守れないのに、どうやって民を救い、世を変えるというのですか?」田光は荊軻の苦しみを理解し、とにかく燕(エン)に連れ帰ることにした。↓やつれてボサボサなのにイケメン師兄嬴政は麗姫を守るため、今後は一緒に膳を取ると決めた。そこへ侍女の清児(セイジ)が麗良人の食事を持って来る。嬴政は清児を下げて自ら粥を食べさせることにしたが、麗姫は拒否した。「私はいらない、あなたが食べたら?」「そう申すなら余も食べぬ」「…なら天下のためにも、あなたが餓死するまで絶食するわ」すると嬴政は麗姫を強引に引き寄せ、言動を慎まねば恐ろしい目に遭わせると脅した。「ただでさえ食欲がないのに、ますます食べる気がうせた」頑なに拒む麗姫、そこで嬴政は箸休めをくわえ、いきなり口移しで麗姫に押し付ける。「食べぬなら、こうして口に入れる…」_:(´ཀ`」 ∠):.oO(それは勘弁これにはさすがに麗妃も戸惑いを隠せず、仕方なく食事を始めた。( ˙꒳˙ )で、この山盛りの巨大な豆は何?荊軻は燕に戻っても立ち直れずにいた。麗児を失った苦しみに耐え切れず酒浸りの日々、すると酔った荊軻は麗児の幻覚を見る。( ;∀;)<麗児、戻ったのか?…辛かったよ~˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚<師兄、辛いと思おうが思うまいが、辛いのが人の世の常なのよ~(˘・з・˘)<麗児…ちょっと何言ってるか分からない˚✧₊⁎❝᷀ົཽ≀ˍ̮ ❝᷀ົཽ⁎⁺˳✧༚<師兄、ひとつだけ答えて、私と静かに暮らす道を選ばなくて後悔している?( TㅅT)<後悔している!すごく後悔している!あの時に戻りたい、やり直したいよ~荊軻は思わず手を伸ばしたが、麗児の姿は消えてしまう。↓泥棒ヒゲと前髪のコラボ酒楼を出た荊軻は田光の山荘まで歩いていた。すると再び丹頂(タンチョウ)門一派が現れ、鮑野(ホウヤ)から鵠落(コクラク)剣法の剣譜を渡せと脅される。泥酔していた荊軻は反撃もできず暴行を受け、あっけなく捕まった。しかしちょうど田光を訪ねるところだった蓋聶(コウジョウ)と蘭児(ランジ)父娘が通りかかり、助けられる。天下一の剣客の登場に動揺を隠せない丹頂門一派、仕方なく鮑野たちは荊軻を置いて逃げて行った。田光は蓋聶の来訪を喜んだ。そこで蘭児は夜食を振る舞ったが、荊軻は人が変わったように生気がない。「蓋大侠にはお助けいただき感謝します、ですが俺のような者を救う意味はない 今後おせっかいは無用です、では失礼」荊軻はやりきれない思いを抱え、ひとり悶々としていた。「飯も食わず散歩とは…不満のはけ口でも探しているのか?」その声は蓋聶だった。蓋聶は自暴自棄になった荊軻を煽って手合わせに興じたが、荊軻はあっさり倒れてしまう。「これでは300年修行しても君の師妹は助けられんな」すると蓋聶は荊軻の師匠である公孫羽(コウソンウ)の過去を話し始めた。公孫羽と言えば普段、穏やかで争いを好まなかったが、かつては″血影(ケツエイ)″という通り名があったという。「行く手には血の華が咲くからだ」( °◊° )ガタガタッ!!つづく( ๑≧ꇴ≦)数ヶ月も経ってたのかーいっ!
2021.07.30
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第9話「嫉妬」麗(レイ)良人の寝殿、楚(ソ)夫人の密偵は回廊で聞き耳を立てていた。「…おかしいわね、静か過ぎる」すると巡回していた衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が怪しい宮女を見つけ、追い払ってくれる。その頃、秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は麗姫に口づけしようと迫り、顔を背けられていた。「心を開いてくれるのはまだ先になりそうだ…何が欲しい?何でも叶えよう」嬴政は大人しく帰って行くと、また景(ケイ)良人の元で時間を潰した。翌朝、荊軻(ケイカ)は他の罪人たちと共に咸陽(カンヨウ)城を出た。…麗児、待っていてくれ、必ず助けてやるからな…( ๑≧ꇴ≦)いや、どうやって~?!元服してから政務に掛かりきりだった嬴政、しかし麗姫が入内してからというもの、毎夜のごとく後宮に通っていた。一見すると大王に寵愛されているのは麗良人と景良人、そこで趙高(チョウコウ)は他の妃たちが嫉妬に駆られて大騒ぎだと諫言する。「後宮の調和を守ることが肝要かと…特定の妃のみをご贔屓になさいませんように」「そうだな、分かった」嬴政は今夜は楚夫人を訪ねると決めた。大王の来訪で楚夫人は上機嫌だった。翌朝、早速、景夫人と韓(カン)長使を呼んで鼻高々に自慢する楚夫人、しかし景夫人の様子がおかしい。「気分でも悪いの?」「妹妹、風邪を引いて頭が痛むので少しぼんやりしていました…お許しを」「風邪ですって?…まあ大変だこと」そこで楚夫人は尚儀(ショウギ)に薄荷油を持たせるよう指示したが、景夫人はそんな楚夫人を嫌悪していた。侍衛の詰所に珍しく趙高が顔を出した。何でも麗良人が懐妊し、大王からいつお呼びが掛かるか分からないという。その話を侍衛として宮中に潜入してた韓申(カンシン)が聞いていた。「大人(ダーレン)、聞いたところ麗良人は大王の寵姫なのだとか…」「うむ、妃としては異色ではある、衛(エイ)の平民の娘だ」|ω-`).oO(やはり師妹か…ついに麗児を見つけ出した韓申、しかし懐妊していると聞き及び、仇敵である秦王の子を宿していると誤解してしまう。華陽(カヨウ)太后は立后の件で大王を呼んだ。そこで同じ楚人で孫のように可愛がっている楚夫人を王后にと推挙したが、嬴政は時期尚早だという。「祖太后、麗良人が懐妊しました」嬴政は王后の子が嫡子となるため、立后は麗良人が出産を終えてからだと言った。最初に男児を産んだ妃が王后となるのは王族の慣例、もちろん長子である扶蘇(フソ)に期待しているが、生母の鄭(テイ)夫人は早世している。「よって次に男児を産んだ妃を王后とします 王后の子が世継ぎなら諍いもなく安寧も得られましょう」嬴政は楚夫人を牽制して帰って行った。祖太后は楚夫人を王后にすべく手を打つことにした。そこで側仕えの鳳儀(ホウギ)に早速、薬を用意するよう命じる。楚夫人は祖太后が麗姫を流産させるつもりだと分かったが、万一にも大王に知られたら大事だと心配した。しかし祖太后は呂不韋(リョフイ)が去った今、嬴政に信頼できる者などおらず、身近な相手と言えば趙高だけだと指摘する。「趙高は容易に買収できる、後ろ盾のない麗姫には近づかぬだろう」楚夫人は自分の手を汚さずに済むよう、景良人を利用することにした。そこで景良人を呼び出し、麗良人の懐妊を教えて嫉妬心を煽る。しかし意外にも景良人は母から懐妊とは天運によるところが大きいと聞いたことから、麗良人は幸運だと答えた。楚夫人は自分への当てこすりかと気分を害したが、ともかく麗姫が男児を産めば自分たちの立場が危ういと脅す。「私と手を組んだ方が得よ?…うまくやれば悪いようにはしないわ」その夜、麗姫は食が進まなかった。側仕えの清児(セイジ)はつわりだろうと気遣い、それでもお腹の子のために食べるよう勧める。麗姫は仕方なく料理に手をつけたが、急に激しい腹痛に襲われた。太医が麗良人を脈診していると、大王が慌てて駆けつけた。「大王、母子ともに命に別状はありませんが…流産の兆候でございました 何者かが堕胎作用のある巴豆(ハズ)と益母草(ヤクモソウ)を御膳に混入させたようです しかし武術で鍛えられたお身体のため、流産は避けられました」激怒した嬴政は控えていた李仲と趙高を呼び、厨房と後宮の者を調べるよう命じた。李仲は厨房と後宮に出入りする者が数百人に上ると難色を示したが、嬴政は探し出せないなら全て死罪にするという。「李仲、趙高、お前たちもだ…全員、下がれ」嬴政は寝台に腰掛け、麗姫の様子をうかがった。すると麗姫がゆっくり目を開け、鋭い眼差しを向ける。「本当はあなたの仕業なのでしょう?」「余が本気ならばこんな手間をかけずに殺す」「でしょうね、妃の嫉妬心をあおることなど容易にできる 妃の誰かをそそのかして堕胎薬を混入させればいい」「余が命じたのなら、わざわざここに来ない」「どうかしら?」思えば衛王府でもまんまと趙(チョウ)公子の演技に騙された。嬴政は秦に刃向かう麗姫を救うためだったと釈明、さもなくばあの場で断罪されていたという。とにかく今回の件は自分ではないと否定し、恐らく懐妊した麗姫を妬んだ妃が画策したのだと言った。「まるで監獄みたい、私はあなたの寵愛も王后の座もいらないのに… たとえ豪華な食事でも安心して食べられない」陰謀渦巻く後宮になじめない麗姫、しかし嬴政はここで子を産むことが定めだとなだめた。「…さっきはなぜ怒ったふりをしたの?」「ふりなどではない、なぜそこまで疑う?そなたは余の妃、危害を及ぼす者は余の敵だ」「結局、自分が一番なのね」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン「…宿したのが余の子なら信じるか?そなたを案じていると」しかし麗姫は何も答えなかった。「もうよい、夜も更けたゆえ休め」後宮で大捜索が始まった。翌朝、景良人は慌てて楚夫人に助けを求めたが、楚夫人は捜索を仕切っているのが趙高なので心配ないという。しかし薬の効き目が弱く流産には至らなかったため、楚夫人は景良人の裏切りを疑っていた。趙高は大王からの贈り物を届けるため、静養中の麗良人を訪ねた。しかし麗姫は全て持ち帰るよう命じ、欲しいのは祖父の形見の短剣だという。趙高は仕方なく帰ったが、入れ違いで敏(ビン)夫人が見舞いにやって来た。すると敏夫人は麗姫を初めて見た時、一目で望まぬ入内だったと気づいたという。「私と大王は趙で幼なじみだったの、大王とは兄妹みたいなもの、男女の情はないわ 嫁いできたのは祖国と秦の関係を保つためよ」敏夫人は麗姫の警戒を解き、自分を姉だと思って欲しいと言った。…ビン夫人が仲間になりたそうにこちらを見ています、仲間にしてあげますか?▶︎はい いいえ一方、麗児の懐妊を知った韓申は居ても立ってもいられなかった。そこでその夜、一か八か内廷に入ろうと試みたが、門衛に止められてしまう。「門鑑(モンカン)を見せよ、入れるのは内廷の侍衛だけだ」韓申は怪しまれないよう咄嗟に新入りのため迷ったとごまかした。敏夫人は意外にも打算がなく、麗児は判断に迷った。そこで宮中に長い清児になぜ敏夫人が格下の自分に近づくのか聞いてみる。清児は確かに後宮では力ある妃に侍女や宦官がこびへつらうものだと言った。楚夫人や敏夫人の祖国は大国ゆえ後宮での地位も盤石だが、小国の妃は大国の妃におもねるしかない。清児は大王の寵愛があり、懐妊している麗良人に敏夫人が近づくのも当然のことだと言った。後宮の地位など興味がない麗姫は呆れたが、清児は地位が低ければ子供を守ることもできないという。清児の諫言はもっともだった。麗児は悶々としながら床についたが、夜も更けた頃、何者かが寝所に侵入する。つづく(  ̄꒳ ̄)弱いし意外にポンコツだった荊軻しかしすっかり忘れ去られていた大師兄が意外にもデキる人だった!そして麗姫の頭デカすぎ問題…いや毛量多すぎでしょう?w
2021.07.29
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第8話「後宮」公孫麗(コウソンレイ)は身ごもっていた。秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は激怒、太医に子を殺せと命じたが、麗児がならば自分を殺せという。激情に駆られた嬴政は李仲の佩刀を抜き、麗児の首に突き付けた。「卑しい胤(タネ)だ!」「私の子ですっ!」麗児は命乞いもせず、怯むどころか凛としていた。嬴政は愛する麗児を殺すことができず、剣を投げ捨てた。「李仲、姑娘に見張りを付けろ、何かあれば全員、死罪だ! 太医には懐妊を口外すれば命はないと告げよ!」嬴政が寝宮を出ていくと、麗児は急に緊張が解けてその場にへたり込んでしまう。一方、荊軻(ケイカ)は日夜を問わず馬を駆け、咸陽(カンヨウ)を目指していた。後宮から足が遠のいていた嬴政が珍しく妃たちを集めて宴を開いた。床入りも済んでいない妃たちは大王に会えると喜んだが、嬴政は公孫麗という衛(エイ)の娘を紹介し、趙高(チョウコウ)に布告を命じる。「大王は公孫氏の名を麗姫(レイキ)とし、良人(リョウジン)の位を与える」まさか公孫家の娘が秦王の妃になるとは…。麗児にとってこれ以上の屈辱はなかった。すると面白くない楚(ソ)夫人は新しい妃の入内をめでたいとしながら、麗良人に詩を吟じて欲しいと頼む。平民の娘に詩など詠めないと思ったのだろう。しかし麗姫は古代楚王の王后だった息媯(ソクギ)の詩を披露した。これを聞いて表情が曇る嬴政、実はこの詩は息媯が元夫・息侯への誓いを詠った詩で、息媯はたとえ楚王にこの身を奪われても、心の中で息侯への想いを貫いたという。当てが外れた楚夫人だったが、今度は武家出身で武術をたしなむ麗良人に腕前を披露して欲しいと言い出した。この提案は嬴政にとって渡りに船、麗姫が身重と知りながら蒙武(モウブ)将軍との比武を命じる。( ತ _ತ).oO(びんびんコイツッ!流産させようって魂胆ね?一方、荊軻はついに咸陽城へ入った。 ←ちょこちょこ挟む師兄LIVE麗姫は鎧に身を包み、修練場で蒙武と手合わせすることになった。そこで麗姫は自分が勝った時は祖父の形見である短剣を返して欲しいと頼む。「考えてやる…蒙武、手加減無用だ」蒙武もこの時は、まさかうら若き女子に負けるとは思いもよらなかっただろう。初めこそ腹をかばって無理をしなかった麗姫、しかし攻撃が最大の防御だと気づいた。そこで麗姫は蒙武の力を利用し、見事な剣さばきで柔が剛を制す。蒙武もその腕前に感服し、完敗だと認めた。麗姫は約束通り祖父の短剣を返すよう頼んだ。しかし李仲や楚夫人があたかも麗良人が大王を害するとでも言いたげに反対する。すると嬴政は意味ありげに微笑んだ。「剣を返すと言った覚えはない」嬴政は席を立って麗姫の元へ向かうと、耳元でこっそりささやいた。「腹の子を殺さぬだけでもありがたいと思え、図に乗るな」その夜、荊軻は衛兵を襲って甲冑を手に入れた。←再び師兄LIVEまさか師兄が王宮に紛れ込んでいるとも知らず寝支度をしている麗姫、そこへ嬴政がやって来る。「良人に封じてやったのに、大王に拝礼もなしか?」「私が喜ぶとでも?…感謝などしない、あなたは私の王ではないもの」すると嬴政は宮女を下げた。「…その汚らわしい子を産ませてやるのだぞ?」「何ですって?この子は私と師兄…うっ!」嬴政は突然、麗姫の首を強くつかんだ。「そいつを産むなら、皆に余の子だと思わせろ、分かったか! 永遠にあの男の名を口にするな、子が生まれたらすぐ引き離す! ここで誓え、永遠に秦を離れぬと、これがそなたが支払う代償だ…言え!」麗姫は子供を守るため、永遠に秦を離れないと約束するしかなかった。「…分からせてやる、余こそがそなたの王だとな」一方、荊軻は広い王宮で麗児を探し回っていた。その時、ちょうど前から宮女が麗良人の話をしながら歩いて来る。荊軻は思わず宮女を引き止め、麗良人はどこか聞いた。しかし麗良人の侍女・清児(セイジ)は見ない顔の衛兵だと気づき、曲者だと叫んで逃げてしまう。↓甲冑で前髪を隠すも正体がバレてしまう師兄w嬴政は麗姫を寝台に押し倒し、なぜ自分を目の敵にするのかと迫った。「祖父も両親も秦人に殺されたわ、大切な家族と祖国を奪われたのよ?私は一生、秦人を許さない」「余を殺したいと?」「今すぐにでも殺してやりたい…その首を衛に持ち帰り、亡国の屈辱を晴らしたいわ」 「…もう良い、勝手にせよ」嬴政が出て行くと、麗姫はほっと胸を撫で下ろした。いつか子供ができた時はどんな苦労をしてでも自分の手で育てたいと決めていた麗姫、そのためには何としてでも生き抜かねばならない。しかしその時、宮中では愛する荊軻が衛兵相手に大立ち回りを演じ、ついには捕らわれの身となっていた。( ๑≧ꇴ≦)師兄ーっ!荊軻は張り付けにされた。しかし天牢にも恩賜が振る舞われ、兵士たちは拷問より先に食事にありつく。兵士たちの話では大王が新しい妃を迎えた祝いに恩賜が配られ、何でも軍が大捜索の末、ようやく捕らえた平民の娘だという。「その娘は剣術の達人らしい、入内の時に大暴れしたとか」荊軻は麗児のことだと気づいてはらわたが煮えくり返り、思わず叫んだ。「黙れっ!」↓触覚を失い戦力が落ちる師兄w翌朝、尚儀(ショウギ)は大慌てで楚夫人のもとに駆けつけた。実は大王が昨夜、麗良人の部屋からすぐ帰ってしまい、その後、景(ケイ)良人を訪ねて深夜まで一緒だったという。楚夫人は他の妃が自分を差し置いて大王と過ごしたと知り激怒、すぐ景夫人を呼びつけた。後宮の妃たちは祖太后の権威を笠に着る楚夫人に頭が上がらなかった。急な呼び出しに緊張を隠せない景夫人と韓(カン)長使、すると楚夫人は生意気な麗姫を排除するため助け合うべきだと切り出し、これからは3人で協力して大王の心を満たそうと提案する。「幸せは分かち合うものよ?抜け駆けはしないでね、いいかしら?」それにしても大王は麗姫にずい分と執心かと思えば、まだ一度も夜を過ごしていないらしい。楚夫人は何か裏があると疑い、尚儀に麗姫を見張らせるよう命じた。荊軻は兵士たちを怒らせ、ぼろぼろになるまで打たれた。それでも怒りが収まらない兵士は牢で休んでいる荊軻をさらに痛めつけようとしたが、その時、荊軻の処分が通達される。荊軻は驪山(リザン)での労役を課せられた。「仕方ない、着替えさせろ…残念だよ、お前の高い鼻が手に入らなくて~」( ๑≧ꇴ≦)兵士!師兄の鼻と取り替えるつもりだったのかwww麗姫は遅くまで書を読んでいた。すると懲りずに嬴政がやって来る。麗姫は挨拶もせず、そのまま書物から目を離さなかった。頑な麗姫の姿に嬴政は手を焼き、思わず子を守りたければ覚悟を決めて身を任せろと脅してしまう。しかし麗姫は一瞥しただけで、またすぐに視線を戻した。「皆の者、下がれ」嬴政は麗姫の手から書物を取り上げると、急に抱き上げて寝台へ連れて行った。「洛陽(ラクヨウ)では共に寝た中ではないか?」「…あの時、趙(チョウ)公子の嘘に気づくべきだったわ」「ふっ、余は誰とも眠らぬ、あの日、そなたと寝たのは趙公子、秦王ではない」つづく( ̄▽ ̄;)後宮に入った途端、麗児が◯ヴィ夫人化…それにしても麗妃が強過ぎ、もしや師兄より強いの?
2021.07.28
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第7話「契り」荊軻(ケイカ)は田光(デンコウ)の知人・高漸離(コウゼンリ)のもとで修行すると決めた。解毒薬の真相を告げられぬまま桟橋でひとり思い悩む公孫麗(コウソンレイ)、そこへ荊軻がやって来る。「師妹、出立はもう少し先だ、修練に付き合ってくれ」「いいわ!」そこで二人は久しぶりに一緒に編み出した″双人(ソウジン)剣法″で腕を磨いた。今でも息がぴったりの二人、しかし急に雨が降り出してしまう。秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は朝議で相国の位を廃すると宣言した。権勢を誇って来た呂不韋(リョフイ)の失脚に動揺が広がる朝臣たち、しかし廷尉(テイイ)・李斯(リシ)が真っ先に賛同してその場を収める。すると李斯は呂不韋の邸宅に密偵を置いて監視させるよう進言した。呂不韋と言えば執政を通じて秦の内情に精通しているため、他国と内通を図れば重大な危機を招くという。そこで嬴政は太監の趙高(チョウコウ)にすぐ手配するよう命じた。麗児と荊軻は洞窟に避難し、濡れた外衣を乾かしながら暖を取った。子供の頃からいつも守ってくれた師兄、麗児はこれが最後の機会だと感じ、それとなく荊軻の気持ちを探る。「最近、爺爺の言葉を思い出すの、″己のために生きよ″って…でも乱世では無理よね?」|ω・`).oO(師兄、あなたが望むなら秦王の怒りを買っても二人で逃げる…「そうだな、まずは燕翔剣(エンショウケン)との腕比べで多くを学びたい」( ꒪ω꒪).oO(ぁ___やっぱりそうですよね荊軻はそろそろ帰ろうと言って乾いた衣を取りに立った。すると麗児は思わず荊軻の背中に抱きついてしまう。「師兄…私のことが好き?師妹ではなく女として見て欲しいの…」しかし荊軻は麗児の告白に驚いて言葉が出ない。「…ごめんなさい、気持ちを抑えられなくて」麗児は手を離したが、その時、荊軻が急に振り返り麗児の手を握りしめた。「師妹!ぁ…俺は…君だけを思っている、俺は金も地位もない無力な男だ だけど君を一生守ると決めていた、何があっても君を悲しませないと… 一緒になれないなら…生きる意味はない」「師兄、絶対に生き抜いて、民のためにも… 何が起きても、どこにいても、私の心はあなたのものだから…忘れないでね」二人はこれまで秘めていた想いが通じ合い、ついに結ばれる。そうとは知らず、咸陽(カンヨウ)では嬴政が麗児の入内する日を今か今かと待っていた。↓師兄の前髪を押えることを忘れない師妹秦王との約束の3ヶ月はあっという間だった。荊軻は真相を知らぬまま高漸離のもとへ旅立ち、麗児は悲しみをこらえて師兄の背中を見送る。秦王宮からの迎えは間もなく来るだろう。「先生、師兄のことを見守ってください…私のことで志を曲げたりしないように」「…任せなさい」田光(デンコウ)はせめてもの救いになればと麗児を安心させた。衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が公孫麗を迎えにやって来た。重い足取りで馬車へ向かう麗児、するとふいに立ち止まり、首に巻いていた思い出の襟巻きを外してしまう。…師兄、あなたの麗児は今この瞬間、死んだ、だから私のことは忘れて…麗児は荊軻からもらった襟巻きを畳んで袋にしまった。↓師兄がなぜよりにもよってそれにした的なスカーフw麗児を乗せた馬車が咸陽へ向かった頃、荊軻はちょうど高漸離のもとへ到着した。「その適当なバチさばき、四角いご尊顔…まさしく片岡◯太郎先生!」「…うむ、その花形満ばりの前髪、さすが公孫羽(コウソンウ)の弟子だ」すると早速、高漸離と荊軻の手合わせが始まった。麗児はついに秦王宮に到着した。すると李仲から後宮では侍衛を除き帯刀は許されないと止められる。麗児は祖父の形見である短剣をどうしても手放したくなかったが、李仲は秦王が何度も命を狙われていると説明した。仕方なく麗児は短剣を渡し、自分が死んだ時に墓に入れて欲しいという。一方、荊軻と剣を交えた高漸離は公孫剣法を褒めたが、ひとつだけ惜しいと指摘した。「情に縛られている…高みを目指すなら情を捨てよ」( ๑≧ꇴ≦)<ジョー!@別のドラマ後宮に入った麗児は沐浴の間、涙に暮れた。そんな麗児の心を知ってか、咸陽はどんよりとした空から雨が降り始める。しかし後宮を仕切っている華陽(カヨウ)太后は楚(ソ)夫人から聞くまで、大王が衛(エイ)の娘を入内させたと知らなかった。「軍を総出で捜索していたので逆賊の娘を探しているものだとばかり… でも今日、李仲がその娘を連れて参りました、只今、沐浴の最中だそうです 王族や高官の娘ではありません」「…亡国の娘が秦王の妃になるなど言語道断!」祖太后は憤慨したが、恐らく太王の気まぐれだろうと高を括った。麗児は床入りの前に死を覚悟した。祖父の短剣は取り上げられてしまったが、身支度の時に咄嗟にかんざしをつかんで首に当てる。宮女たちは平民の娘が良人(リョウジン)になれる栄誉に何の不満があるのか分からず、取り乱す娘に手を出せずにいた。そしてついにかんざしを首に突き刺すべく振り上げた麗児、その時、急に気分が悪くなって倒れてしまう。麗児は太医の脈診を受けた。そこで思わぬ事実が発覚する。麗児はすでに荊軻の子供を身ごもっていた。荊軻は予定より早く帰って来た。実は高漸離から斉(サイ)へ来るよう誘われたが、断ったという。「師妹はどこですか?」一刻も早く麗児の顔が見たい荊軻、すると田光は出て行ったと教えた。「公孫姑娘は秦へ行った…君には伏せていたが、あの解毒薬は咸陽で手に入れた物だ」田光も詳細までは知らなかったが、恐らく秦王と取引をしたのだろう。麗児は祖父の形見と荊軻からもらった襟巻きを携え、去ったという。事情を聞いた荊軻は居ても立ってもいられず、田光が止めるのも聞かずに馬を駆けて行った。その夜、麗児が待つ寝宮に秦王が現れた。すると嬴政は宮女たちを全て下げ、寝台に腰掛けた麗児の元へゆっくり歩いて来る。「…来たか」「師兄のためよ…」麗児には分からなかった。大王なら一声で選りすぐりの美女が献上されるはず、なぜ自分にこだわるのか。嬴政は麗児が恩人だと明かさず、ただ従順な女などつまらないと挑発した。しかしそこへ李仲が太医を連れてやって来る。「大王、公孫姑娘のことでお話が…」太医は公孫麗を脈診したところ、身ごもって1ヶ月だと報告した。予想外の事実に嬴政は呆然となった。しばし右往左往する嬴政、その時、突然、腹の子を殺せと命じる。驚いた麗児は立ち上がり、ならば自分を殺せと迫った。「殺せぬと思うのか?!」激高した嬴政は李仲の佩刀を抜くと、麗児の首に突き付けてしまう。つづく( ๑≧ꇴ≦)麗児の斜め上行く反撃!それにしても先が思いやられる妃たちのスタイリングががが…
2021.07.27
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第6話「条件」公孫麗(コウソンレイ)は毒に侵された師兄・荊軻(ケイカ)を救うため、田光(デンコウ)の山荘を飛び出した。咸陽(カンヨウ)まで馬なら2日、眠らずに駆ければ1日半で着くだろう。…師兄、私が帰るまで待っていて…嬴政(エイセイ)の予想通り公孫麗は自ら秦王宮にやって来た。がらんとした正殿に案内され、玉座の前で困惑している麗児、するとどこからともなく秦王の声が聞こえて来る。「拝礼もせぬのか?」麗児は慌てて平伏し挨拶すると、ようやく秦王が現れた。かろうじて見えるのは秦王の裳裾と美しい履き物、その時、秦王から顔を上げるよう命じられる。ゆっくり頭を上げて秦王の顔を見た麗児、そこに立っていたのは洛陽(ラクヨウ)で知り合った商人・趙(チョウ)公子だった。今になって思えば衛(エイ)王府を自由に行き来できるのは秦王ただ1人、別れ際にくれた令牌にも合点がいく。麗児は呆然としていたが、急に怒りが込み上げて来た。「私を恩人と呼びながら、無理やり捕らえることが報いですか?」「目的を果たすには手段が要る」嬴政の目的とは麗児を手に入れることだった。…師兄の生死は私に懸かっている…解毒薬が手に入れば私はもうどうなってもいいわ麗児は荊軻の解毒薬と引き換えに条件をのんだ。「3か月後、師兄が回復するまでお待ちください…この約束は誰にも話しません 3か月経てば必ず入内(ジュダイ)します、師兄を傷つけたら私は参りません」「はお、3か月待つ、約束を破れば荊軻とそなたがどうなるか分かっておるな?」嬴政は久しぶりに気分が良かった。すると衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が戻り、公孫麗が軍の護衛の下、安邑(アンユウ)へ向かったと報告する。「大王が荊軻のみに毒を使えとお命じになったのは、 公孫姑娘(グーニャン)が助けを請いに来ると分かっていたのですね?」「李仲…余は卑怯者であろうか」「(゚ェ゚(。_。*)コク…(はっ!)まさか~@震え声」「己の心に嘘はつけぬ、あの荊軻は天下で唯一、余が羨む男だ」麗児が解毒薬を持って戻って来た。しかし田光に薬を託し、そのまま倒れてしまう。やがてふと目を覚ますと、床を離れて粥を食べている荊軻の姿があった。「師兄!目が覚めたのね!気分はどう?」「師妹、君こそ一昼夜眠り続けていた」すると田光はそれとなく麗児に合図し、二人は薪を取りに行くと断って部屋を出た。「咸陽の件は話しておらぬ、荊軻は長らく昏睡していたが、目覚めると真っ先に君の安否を尋ねた 私が調合した薬を飲んだと思っておる」麗児は仕方がなく秦王から解毒薬をもらったと告白し、絶対に他言無用でと懇願した。荊軻には祖国を再興するという高い志があり、その邪魔はできないという。田光は殊勝な心を持った麗児に敬服し、思わず頭を下げた。麗児は献身的に荊軻の世話をした。しかし荊軻が解毒薬は本当に田光の処方なのかと疑う。実は朦朧としながらも、田光が秦の妖術師が作った猛毒だと言ったのを聞いていた。麗児は街で手に入れたと嘘をつき、名医を探していたら毒を消せる方士(ホウシ)がいたとごまかす。「あまりに怪しいから半信半疑だったけど、荊軻が助かって良かった~(^ꇴ^) 嘘だったら家をぶち壊しに行っていたところよっ(๑•̀ㅂ•́)و✧」「…じゃあ配合は」「もうやめて、深く考えないで…強くなって私を守ってくれるんでしょう?」麗児はとにかく身体を治すようなだめた。すると荊軻は麗児の手を握りしめ、麗児が救ってくれたと心から感謝する。麗児は喉まで出掛かった真相を飲み込み、そろそろ休もうと言った。こうして二人は同じ部屋の端と端で床に就く。麗児は荊軻に笑顔を見せて横になったが、こらえきれず声を殺して泣いた。2か月もすると養生していた荊軻はすっかり回復した。そんなある日、麗児と荊軻は田光の勧めで街へ出かけることにする。田光は幸せそうな二人の背中を見送りながら心が痛んだ。…荊軻は若く一途に公孫姑娘を思っておる…真実を知れば平静ではおれぬだろう麗児と荊軻は賑やかな魏(ギ)の旧都を散策した。古代、黄帝の妃がここで養蚕(ヨウサン)を伝えたことから、絹が有名だという。そこで荊軻は記念に一枚、麗児へ襟巻きを買った。すると露店の店主が美男美女の夫婦だと褒め、可愛い子供が生まれるという。二人は照れ臭そうに顔を見合わせたが、その時、急に荊軻が麗児の腕を引っ張って物陰に隠れた。「衛兵だ、君を捕まえる気だ、行こう」「師兄、もう大丈夫よ、人相書きはもう無いもの」確かに衛兵はそのまま通り過ぎて行ってしまう。「人違いだったのよ、行きましょう」一方、街には大師兄の韓申(カンシン)がいたが、運悪く二人と行き違いになっていた。秦王宮、嬴政は相国府の食客・李斯(リシ)を朝議に招いた。「今や秦は他の諸侯を屈服させ、臣下のように従えています 秦の国力と大王の英明さをもってすれば、何の造作もなく諸侯を滅ぼせるでしょう ただし、この機を逃せば諸侯は再び合従(ガッショウ)し、力を強めます」李斯は覇業のためにまず諸侯の勢いを削ごうと、近隣の小国・韓を下すべきだと上奏した。すると嬴政は早速、軍議にかけて検討すると決め、李斯を廷尉(テイイ)に封じる。一方、荊軻は養生していた2か月も修練を怠ったてしまったと反省していた。麗児の事情を知っている田光はこれを機に燕(エン)の知人・高漸離(コウゼンリ)を訪ねるよう提案する。高漸離は″燕翔剣(エンショウケン)″とも呼ばれる剣客で、″一生の後悔があるとすれば公孫羽(コウソンウ)と手合わせできなかったこと″と常々、話していた。「せめて後継者に会えれば本望だろう」博学多才で剣術にたけるという高漸離、共に競いながら技を磨き合えば、良い刺激を受けて大きな成長が見込めるという。荊軻は目を輝かせながら麗児にすぐ出かけようと言ったが、麗児は疲れたので行かないと断った。驚いた荊軻はならば自分もあきらめるという。そこで田光は自分が麗児を預かると安心させた。「鍛錬に励み、早く帰って来れば良い」「そうだわ、どうせ私はお荷物になるし、留守番していた方がいい」「はお、では師妹をお願いします」何も知らない荊軻は、戻ったら麗児に技を伝授すると約束した。翌朝、麗児は桟橋でひとり物思いにふけっていた。そこへ荊軻がやって来る。「師妹、出立はもう少し先だ、修練に付き合ってくれ」「いいわ!」麗児は荊軻から剣を受け取ると、急に思い出し笑いした。「昔、二人で編み出した双人(ソウジン)剣法を覚えている?」「もちろんだ、あの時、天下一の剣客になると誓い合ったんだ」つづく(  ̄꒳ ̄)本当の恩人は荊軻なのになぜ?って思っていたけど、なるほど~麗児に愛される荊軻が邪魔だったのね…( ๑≧ꇴ≦)びんびんめ!←違うw
2021.07.21
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第5話「秘計」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は捕縛令を布告、衛(エイ)の娘・公孫麗(コウソンレイ)の捜索が始まった。偶然、街に買い物に来ていた麗児は自分の人相書きを見て呆然、急いで魯勾践(ロコウセン)の山荘へ戻ることにする。↓( ゚д゚)似てねぇぇぇぇ…ボソッその頃、師妹たちを探している大師兄・韓申(カンシン)も麗児の捕縛令を見つけていた。公孫麗の人相書きは秦だけでなく魏(ギ)にまで張り出された。衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)は軍総出で捜索、見つかるのも時間の問題だと大王を安心させる。しかし嬴政はもうひとつ麗児に罠を仕掛けていた。麗児と荊軻(ケイカ)は秦の追っ手から逃れるため、早々に魯勾践の山荘を離れることにした。すると魯勾践は文を持たせ、何かの時には友人の田光(デンコウ)を訪ねるよう勧める。田光は燕(エン)人で義侠心に厚く、深い見識を持ち、必ずや二人の力になってくれるだろう。蓋聶(コウジョウ)は出かけたまま未だ戻らず、二人と意気投合した蓋蘭(コウラン)は離れがたかったが、再会を誓って見送った。嬴政は相国府に呂不韋(リョフイ)を訪ねた。対応したのは食客の李斯(リシ)、実は呂不韋は風邪で高熱を出し、寝込んでいるという。嬴政は仮病だと疑ったが、李斯が楚の荀子(ジュンシ)に師事したと聞いて興味を持った。「荀子?性悪説のか」孟子や孔子と言った儒家は好まないという嬴政、すると李斯は大王の志がはるかに遠大なため飽き足らないのだろうという。「恐れながら、大王の志とは天下統一かと」李斯はもはや衰退の一途をたどる六国は恐るるに足らず、第一に考えるべきは国内の安定、古来より王が全権を有すればこそ国は安寧を得られると説いた。「大王、決断せねば禍根を残します」その時、家職が慌てて駆けつけ、呂不韋が身支度を整え次第すぐ来ると報告する。しかし嬴政はその必要はないと言った。「得るべきものは得た…用はない」嬴政は生母の太后・趙姫(チョウキ)を咸陽(カンヨウ)へ呼び戻した。民の間では大王の孝行心が評判となったが、実は嬴政は秦王宮に戻った母から幼い弟を取り上げてしまう。「たとえ母上が産んだ子でも余の兄弟ではない!逆臣の子だ!」一方、太監の趙高(チョウコウ)は権勢が衰えた呂不韋に巻き込まれぬよう、大王の歓心を買っていた。趙高は趙人のため、嬴政が人質として辛酸を嘗めて来たことを心得ている。「実権を握った相国は謀略を巡らせ、大王を陥れています 嫪毐(ロウアイ)、長安君の謀反、大王の出自についての流言まで…断じて許せません 太后は王宮に戻られました、これからどうなさいますか? …王宮も秦も大王のものです!一切の処遇は大王のお心次第かと」嬴政はその時ふと李斯の進言を思い出した。その夜、逃亡中の麗児と荊軻は山間で見つけた廃家で一夜を過ごすことにした。秦軍が麗児を追っている狙いは一体、何なのか。荊軻は剣譜の在りかさえ分かれば鵠落(コクラク)剣法を習得して麗児を守れると焦った。すると麗児は正直なところ、祖父の敵討ちも剣譜もどうでもいいと明かす。「誰にも脅かされない場所で師兄と一緒に静かに暮らしたい…(〃ω〃)テレ」しかし荊軻は否定も肯定もできなかった。…亡国の屈辱を忘れてのうのうと暮らせば、あの世で師父が悲しむことだろう…俺だって君と静かに暮らせたらどんなにいいか嬴政は呂不韋と趙姫を招いて宴を開いた。すると嬴政は歌姫を呼び、不実な男に嫁いだ女の詩を歌わせる。居たたまれなくなった趙姫は疲れたので休むと断ったが、嬴政は所望するなら若い男を向かわせると言った。趙姫は息子の辛辣な言葉に呆然となり、自分を帰京させたのはいたぶるためだったのかと泣き崩れてしまう。慌てた呂不韋は全て自分のせいだと趙姫をかばったが、嬴政はならば相国の位を廃すると命じた。その代わり左右丞相を置くと決めて兵権を嬴政ひとりが持つこととし、さらに太后は南宮に幽閉、面会も一切、禁じられてしまう。翌朝、再び出発した麗児と荊軻だったが、山中で風林火山の二人と出くわした。風林火山は大王から公孫麗を秦王宮に連れて来るよう命じられたと教え、二人に襲いかかる。しかし荊軻が麗児をかばって胸を刺され、深手を負った。そこで麗児は自ら剣を首に当てて自害すると脅し、荊軻を連れて逃げ出すことに成功する。風林火山は大王の命で公孫麗に手荒な真似はできず、あっさり二人を見逃した。どちらにせよ公孫麗は秦王宮へ出向くしかない。実は荊軻は剣先に塗られた毒にあたっていた。この毒は7日以内に解毒しなければ死を待つだけとなる。こうして公孫麗を捕らえるための包囲網は嬴政の計画通りに進んだ。麗児は山小屋で荊軻を休ませた。しかし荊軻は急激に具合が悪くなり、やがて意識を失ってしまう。麗児は原因も分からず独り涙に暮れたが、翌朝、魯勾践から紹介された安邑(アンユウ)の田光を頼ることにした。荊軻を荷車に乗せて山道を行く麗児、すると偶然にも田光が現れる。若い娘の難儀な様子が気になって声をかけてきたのだ。そこで麗児は魯勾践の文を渡した。田光はその娘が公孫羽(コウソンウ)の孫だと聞いて喜んだが、戦で公孫羽が命を落としたと知るや顔を曇らせる。「…秦め、姑娘、私についてきなさい!」今は一刻も早く荊軻を助けることが先決だった。田光は山荘に荊軻を連れ帰った。刺し傷は急所を外れており致命傷ではなかったが、荊軻が毒にあたっていると分かる。毒はすでに全身を回り、解毒薬がなければ恐らく長くても7日の命だった。すると麗児は怪我を負わせた者が秦の四大名手・風林火山だと教える。田光は風林火山が秦の妖術師・姚賈(ヨウカ)の手下で、秦王の腹心である姚賈と言えば卑劣な手段を用いて標的を闇に葬ると話した。どうやら秦王は是が非でも公孫麗を手に入れたいらしい。「なぜ私のようなただの娘に秦王は執着するのかしら…」「公孫姑娘の美貌には男なら誰しも魅了されるだろう、秦王とて例外ではない あるいは秦王に取り入ろうとする者が献上品代わりにするつもりやも…」麗児の頬を涙が伝った。どんな理由にせよ自分が原因で荊軻は死の淵をさまっている。「先生、考えがあるので馬を貸してください 留守の間、師兄をよろしくお願いします、ご恩は忘れません」つづく
2021.07.20
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第4話「捜索」贏成蟜(エイセイキョウ)は嬴政(エイセイ)に譲位を迫るもあっさり退けられた。林の中では趙軍を率いた嘉(カ)太子が固唾をのんで見守っている。すると成蟜がついに剣を抜き、大王の後ろに控えていた衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)と大将軍・王翦(オウセン)も瞬時に剣を抜いた。しかし嬴政が手を挙げ制止する。「しばし待て…」嬴政は成蟜が自分に勝てないと分かっていた。何より苦楽を共にした兵士たちに同士討ちさせるわけにはいかない。しかし引っ込みがつかない成蟜は頑だった。そこで嬴政は歌を口ずさみ、弟の情に訴えかける。「♪衣がなくても寒くはない~お前と共にまとえばよいのだから~ 王は進軍の命をお出しになった~いざ武器を取り、戦に備えよ~ 同志たちよ、一丸となり敵に立ち向かおう~ 衣がなくても寒くはない~…」かつて兄弟は天下統一を目指し、共に国を治めようと約束した。その時、成蟜は命ある限り兄に尽くし、忠誠を捧げると誓う。(* ̄0 ̄)θ<エンダァァァァァアァァァァァ~♪ (;∀; )お兄…ガッシャ〜ン!成蟜は兄との絆を思い出し、戦意を喪失して剣を落とした。嘉太子たち援軍の出番はなかった。すると嬴政が兵士たちに秦人は同胞を殺さないと叫ぶ。「今この時から嬴成蟜は秦と縁を絶つ!恩義は尽き果て、今生で相まみえることはない!」嬴政は弟を見逃し撤収した。(꒦ິ⌑꒦ີ)<哥ーっ!comeback!成蟜は黙って去って行く兄の背中を見ながら絶叫したが、嬴政が振り返ることはなかった。一方、公孫麗(コウソンレイ)と荊軻(ケイカ)は魯勾践(ロコウセン)の山荘へ向かっていた。剣譜を狙う丹頂門(タンチョウモン)を警戒しながら林の中でひと休みする二人、その間も荊軻は修練に励む。そんな師兄をながめながら麗児は絵を描いていた。実は祖父を失ってから麗児は戦ばかりの世の中が嫌になり、愛する荊軻と山に移り住んで穏やか日々を送れたらと考えるようになる。「見て、私と師兄を描いたの…これは二人で海で遊んでいるところ、一度は本物の海を見てみたいわ」他にも二人で一緒に馬に乗ったり、山登りしている絵がある。荊軻ももちろん愛しい麗児とこんな風に過ごせたらと願ったが、師匠の教えが思い留まらせた。「剣譜を守り、武術を極め、世のために生きる…それが俺の道だ 自分だけ幸せになるわけにはいかない」「…ただの夢よ、気にしないで」麗児は少し寂しそうに絵をたたんで立ち上がったが、その時、荊軻が麗児の手をつかんだ。「どんな道が待っているのか俺にも分からない、でも行けるところまで一緒に行こう」再び旅に戻った二人、すると荊軻は麗児が描いた絵のように、麗児の手を引いて山道を登って行った。嬴政は友人であり人質である燕の太子丹(タン)に愚痴をこぼしていた。共に修練に励み支え合って来た弟、一体、何が間違っていたのだろうか。すると太子丹は王族の宿命だと慰めながらも、兄思いの長安君が謀反を起こす理由がないと訝しんだ。「ましてや生来、穏やかなお方です、恐らく何者かの教唆があったのでは? お二人を離間させ、利を得るのは誰でしょうか?」嬴政にはすぐ黒幕が分かった。その夜、呂不韋(リョフイ)は成蟜を失った嬴政を励ましにやって来た。「この仲父だけは決して裏切りません、いつまでも…」「その口を閉じよ…」嬴政は自分が信頼していた者が次々と去る理由がやっと分かった。「全てそなたが裏で糸を引いていたのだな…」「政児、誤解するな、父として我が子を思いしたことなのだ」嬴政を趙から帰国させて王位に就けたのは呂不韋だった。確かに呂不韋がいなければ趙で人質として惨めな一生を終えたのかもしれない。「政児、私と共に六国併合を遂げ、覇権を手に入れようではないか!」しかし嬴政は自分を傀儡として全てを意のままにしようと暗躍する呂不韋や祖太后たちにへき易していた。そんな中、成蟜だけは嬴政を敬い、気遣い、兄と慕ってくれたという。成蟜は嬴政の出自も知りながら、それでも王としての立場と苦しみを理解し、黙っていたのだ。「そんな弟を失った…お前が己の野心のため、兄弟の情を引き裂いたのだ!」激情に駆られた嬴政は思わず呂不韋の首をつかんだが、ふと冷静になって手を離した。「出て行け…余の前から消えろ…顔も見たくない…失せろっ!」麗児と荊軻はふもとの村で武芸達者な娘と出会った。娘は露店の老婆から売上を巻き上げたごろつきを成敗していたが、ちょうど通りかかった荊軻が助太刀する。3人は意気投合、荊軻はどこの門下なのか聞いた。すると娘は父から武術を習っているという。実は父が秦の暴政を憎んで親子で祖国を去り、今では追われる身だというのだ。秦の剣客と言えば蓋聶(コウジョウ)しかいない。実はその娘は蓋聶の一人娘・蓋蘭(コウラン)だった。蘭児は父の元へ麗児と荊軻を案内した。すると村はずれで待っていた蓋聶がちょうど秦の追っ手と手合わせしている。その追っ手こそ秦の四大名手・風林火山の二人だった。ここで会ったが百年目、麗児と荊軻は公孫羽(コウソンウ)の敵を討つため剣を抜いて襲いかかり、蓋聶は外野に追いやられてしまう。しかし若い二人の腕前では到底、風林火山に及ばなかった。蓋聶は頃合いを見計らい助太刀に入ると、一撃で風林火山を吹き飛ばす。その力量に驚いた風林火山は退散、麗児と荊軻は慌てて追いかけようとしたが、蓋聶が制止した。「諦めろ、勝てぬ相手だ」蓋聶は修練を積んで成長してからでも敵討ちは遅くないと諭した。( ๑≧ꇴ≦)可愛いだけではない、たてもキレイなのだ!荊軻は己の無力さを実感し、このままでは敵討ちどころか師妹さえ守ってやれないと焦った。そこで思い切って蓋聶に弟子入りしたいと懇願したが、蓋聶は一匹狼、弟子を取らないと断る。「いくら頼んでも無駄だ、諦めてくれ」蓋聶は娘と出立することにしたが、その時、麗児が止めた。「大侠、弟子ではなく友人ならいかがですか?」秦王宮では華陽(カヨウ)太后が嬴政の妃たちと談笑していた。嬴政にはまだ幼い息子・扶蘇(フソ)が1人だけ、生母の鄭(テイ)夫人は早世している。そこで祖太后は太医令(タイイレイ)に滋養をつける薬湯を用意させ、妃たちに1日も早い懐妊を望んだ。すると祖太后が孫のように可愛がっている楚(ソ)夫人が後宮に入ってから一度も大王と枕を共にしていないと暴露する。実は同席していた敏(ビン)夫人も同じだった。祖太后は後宮の問題を解決すべく嬴政を呼び、立后(リッコウ)を提案した。元服を終えて数ヶ月、王后が決まれば国は安定し、天下は平らぐという。そこでお気に入りの楚夫人を推挙したが、嬴政の心には公孫麗がいた。麗児を忘れられない嬴政は商王武丁(ブテイ)のような女傑を望むと答え、無理な条件を出す。「しかし文武両道かつ徳量寛大、用兵にたけ、余と共に覇業を成せる者でないと…」祖太后はそんな特別な娘が容易に見つかるはずないと呆れたが、嬴政は見つからなければ立后もしないと言い放った。「余の心は変わりません、他にご用がなければ失礼します」魯勾践の山荘に身を寄せた麗児たち。荊軻が修練に励む間、麗児と蘭児は繕い物をしながら互いの身の上が似ていると気づいた。麗児は両親が濮陽(ボクヨウ)城を守るため最期まで戦い、祖父のもとで武術を習いながら育ったが、実は蘭児も母が早世しており、父に育てられながら武術を学んだという。気が合う二人は不思議な縁を感じ、これを機に義姉妹の誓いを立てることにした。「今日から私たちは姉妹となり、同じ日に生まれずとも同じ日に死すことを願います」麗児と蘭児は天地に叩頭して義姉妹となり、互いに姉と妹ができたことを喜んだ。嬴政は朝議で嫪毐(ロウアイ)と一族郎党を凌遅(リョウチ)刑に処すと勅命を出した。さらに衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)に準備を任せていた捕縛令を布告する。↓( ̄ー ̄)ニヤリその頃、麗児は荊軻と蘭児と一緒に町で買い物をしていた。すると通りが何やら騒がしくなる。何事かと思えば、店先に麗児の人相書きが貼られていた。(´⊙ω⊙`)ポカーンつづく( ๑≧ꇴ≦)もうね、とにかくラバちゃんが可愛いの ←それだけw
2021.07.18
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第3話「亀裂」秦(シン)王・嬴政(エイセイ)は命の恩人である孫(ソン)小侠が実は女子だと知った。孫小侠を心配して様子を見に来た嬴政、するとうなされる彼女の胸元に見覚えのある玉佩(ギョクハイ)を見つける。それは確かに幼い時に出会った公孫麗(コウソンレイ)が首からかけていたものだった。…これは何?…母上の形見なのあの夜、嬴政は林の中で趙兵に殺されそうになったところを偶然、麗児と荊軻(ケイカ)に助けられ、満月の下で友情を誓った。「本当に君なんだな…天のお導きだ」その頃、咸陽(カンヨウ)に戻った呂不韋(リョフイ)は次の手を考えあぐねていた。まさか太后にあてがった嫪毐(ロウアイ)が自分の目を盗んで謀反まで起こすとは…。呂不韋は愚かな趙姫(チョウキ)のせいで築き上げてきた地位を一瞬で失ったと嘆いた。一方、荊軻は魯勾践(ロコウセン)の山荘で目を覚ました。荊軻は恩人に感謝し、本当なら師妹と一緒に訪ねるはずが何者かに襲撃されたと説明する。曲者が麗児を狙っていたことから、荊軻は敢えておとりとなり城外へ出たのだ。すると魯勾践は荊軻を襲ったのが丹頂門(タンチョウモン)で、恐らく公孫羽(コウソンウ)の死を聞きつけたせいだと教える。掌門・夏侯央(カコウオウ)は鵠落(コクラク)剣法の剣譜を奪うため荊軻たちを襲ったのだ。(  ̄꒳ ̄).oO(剣譜?…師父から託されたあの布切れのことか?嬴政が留守の間に反乱が勃発した。呂不韋は華陽(カヨウ)太后(祖太后)に謁見、趙と結託した反乱軍に対抗すべく五万の兵を派遣するが、成蟜(セイキョウ)を指揮官として参戦させるよう進言する。祖太后は兵権を得た成蟜が謀反を起こす恐れがあると反対したが、呂不韋はむしろここで真意が測れると訴えた。「大王の地位を確たるものにすべく、長安君に二心あらば討ちましょう」実は先王の嬴子楚(エイシソ)は病床から呂不韋に成蟜を世継ぎにしたいと打ち明けていた。しかし呂不韋は趙に捨て置かれていた異人(イジン)が王になれたのも自分のおかげだと言い放ち、揉み消してしまう。麗児が目を覚ますと趙公子がいた。「具合はどうだ?まだ痛むかい?孫姑娘」趙公子から″お嬢さん″と呼ばれた麗児は自分が女子だとばれてしまったと気づく。「驚いたでしょう?」「″孫″というのは本名なのか?」「いいえ、本当は公孫麗と言うの、ごめんなさい、旅のためやむなく男装していたのです」嬴政は忘れもしないあの公孫麗だと感激したが、そこへ衛王が現れた。麗児は衛王の姿に驚き、慌てて寝台を降りてひざまずいた。「私は公孫麗、大王に拝謁いたします…」慌てた嬴政は一緒に拝礼し、衛王に芝居に付き合うよう目配せする。すると麗児は先日、秦軍の侵攻で濮陽(ボクヨウ)が落城、統帥である祖父の公孫羽(ソウソンウ)が秦の四大名手・風林火山に敗れて命を落としたと報告した。秦王から外部との接触を禁止されていた衛王はここで初めて落城を知り、さすがに動揺を隠せない。「秦が侵攻して以来、戦火は絶えず、家も家族も失い私は流浪の身です せめて私の一太刀(タチ)で秦への恨みを晴らしたい…私も師兄も衛人として命を捧げます」衛王は秦王の手前、慌てて麗児の言葉を遮ったが、そこへ衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が駆けつけた。「公子、お話が…」上党(ジョウトウ)の反乱軍に趙が加勢、成蟜に出陣の命令が下された。嬴政は呂不韋の罠だと気づき、成蟜を引き止める。「呂不韋め、失脚を恐れ実力行使に出たのだろう、どんな策を弄するつもりか」「どんな意図があろうと私はいつでも王兄の味方、それに名将の楊端和(ヨウタンワ)もおります」成蟜が覚悟を決めると、李仲は大王も一緒に帰京するよう勧めた。しかし嬴政の顔が一瞬、曇る。「…かつて趙にいた頃、人質だった余は趙兵に殺されかけた その時の恩人がここにいる公孫麗なのだ、こたびもまた彼女に助けられた だから今は離れがたい…」成蟜はひとまず先に出発した。嬴政は再び麗児に付き添っていたが、どうやらまだ嫁いでいないと知って安堵する。しかし麗児には秦への強い恨みがあり、秘めてきた思慕の念を打ち明けることはできなかった。「急用があるので出立する、十分に養生されよ」嬴政は麗児に令牌を渡し、秦軍に遭遇した時に役立つと教えた。嬴政は衛王に恩人である公孫麗の面倒を頼み、急いで帰京ることにした。すると衛王は臣下が街で見かけて買い求めたという画を献上する。実は衛王は秦王が麗児の恨み節を聞いても怒らなかったことから、あの娘が秦王にとって特別だと分かっていた。「公孫麗は美しい娘ですので、男装しても絵師の目に留まったのでしょう」嬴政が画を広げてみると、男装姿の麗児の肖像画が現れる。「公孫麗は正義感が強く、家柄も良い娘です…」「…余が興味を示さねば、そなたは保身のためにあの者を殺すのだろうな」嬴政は衛王の浅はかな考えに呆れながら、必ず公孫麗を手に入れると誓って衛王府をあとにした。荊軻は麗児を迎えに洛陽に戻った。そこで宿泊した宿を訪ねてみたが、老板から出立後は麗児の姿を見ていないと言われてしまう。荊軻は麗児が衛王府へ向かったかもしれないと考え、急いで野王の地へ向かった。その夜、麗児ははぐれた荊軻のことを心配していた。そう言えば旅の途中、師兄が祖父から託された布切れを見せてくれたが、意味が分からずとも剣譜の在りかだという。『大師父から託されたと師父が言っていた』『それなら剣譜の在りかに違いないわね…剣譜があれば敵が討てる』『そうだ、師父の無念を晴らせる』その時、衛王が荊軻を連れてやって来た。奇遇にも麗児の行方を尋ねに荊軻が衛王府に現れたという。荊軻は麗児の無事な姿を見て安堵した。「君に何かあったら私も命を絶つよ、君のためならこの命も惜しくない」すでに回廊に出ていた衛王だったが、二人の仲睦まじい様子に気づき、秦王の秘めた想いを思うと居たたまれなくなった。一方、秦王宮に戻った嬴政は側仕えの趙高(チョウコウ)から思わぬ話を耳にした。呂不韋が長安君を出兵させたのは、嫪毐の件で勢力を削がれた呂不韋が長安君を操り、再起を狙うつもりではないかという。しかし嬴政は母が違うとは言え成蟜とは強い絆で結ばれていると信じていた。「裏切りなどあるはずがない」成蟜軍営に突然、趙の嘉(カ)太子が現れた。すると嘉太子は荘襄(ソウジョウ)王が残した遺詔を差し出す。…成蟜を太子に立てる、政児は余の息子ではない…父の血書を見た成蟜が驚愕していると、嘉太子はさらに成蟜の生母・紫玉(シギョク)夫人の死は事故ではなく、呂不韋の策略だったとほのめかす。実は嘉太子に血書を届けさせたのは呂不韋だった。呂不韋は計画が上手く行ったと知り、趙高に嘉太子への伝言を頼む。「計画通り再起できたあかつきには趙を攻めないとな…」麗児は回復し、荊軻と共に衛王府を出発することになった。結局、秦の支配下にある衛王府になぜ自分たちが入れたのか分からなかったが、衛王はただ大丈夫だと言って送り出してくれる。一方、秦では信じられない檄文(ゲキブン)が朝議に届いていた。李仲は長安君の直筆だと確認したが、とても読み上げることができない。しかし嬴政は早く読めと声を荒げた。…王室が悪党によって汚されようとしている…商人であった呂不韋は先王に引き立てられながら、その恩に報いず私利私欲に走っている…今王・政は王族ではなく呂不韋の子であり、呂不韋は己の子を宿した趙の女を先王に嫁がせたのだこれを聞いた嬴政は激昂、自ら檄文を手に取ると、続きを読んだ。…呂不韋は己の息子を王位に就けた、これは巧妙な簒奪である…国が乱れ、天の怒りを買うであろうすると嬴政は直ちに成蟜の元へ行くと決めた。「成蟜は本王の弟だ、本人の口から事情を聞かねば信じられぬ」嘉太子の先祖・趙盾(チョウトン)は謀略により一族皆殺しになっていた。唯一の生き残りが″趙氏孤児(チョウシコジ)″で名高い趙武(チョウブ)で、まさに成蟜の境遇と相通じるという。秦が嬴氏のものになるか、呂氏のものになるのか、これも成蟜次第だと煽る嘉太子、そこへ嬴政からの親書が届いた。嬴政は誤解があるなら解きたいと書いていたが、もはや成蟜の決意は揺るがない。こうしてついに兄弟両軍が対峙する事態となった。嬴政は父の遺詔を確認し、弟が反旗を翻した理由を知った。思えば幼くして母を失った成蟜を懸命に慰めてやった嬴政…。『代わりに私がいる、これからは私がお前を守ってやる』まさか呆気なく兄弟の強い絆が断ち切れてしまうというのか。しかし成蟜の不信感は拭えず、兄が自分に優しかったのも謀反を恐れたせいだと言い放った。「王位を私に譲れ!」「余は万物を手中に収めたい、地上だけでなく天上の楽園も奈落さえもだ…」すると嬴政の声が山間に響き渡った。「我は!…我こそは!全てを統べる″皇(オウ)″となる!(๑•̀ㅂ•́)و✧ …これが余の夢だ、ゆえに誰にも王位を譲るつもりはない」「ふっ、ならば戦うしかないな…私か貴様かどちらかが死ぬまで」成蟜は剣を抜いた。つづく
2021.07.14
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心)The King's Woman第2話「邂逅(カイコウ)」…紀元前238年、嬴政(エイセイ)は冠礼の後に親政を開始した実は嬴政が生まれたのは趙(チョウ)国の邯鄲(カンタン)、そのため原名は趙政という人質の子として忌み嫌われ、趙軍は父・異人(イジン)の身代わりに子を殺すべく連夜、追いかけ回した『迫り来る趙軍の追っ手と振り下ろされる剣、当時の光景は今もありありと目に浮かぶ』その後、秦に帰国した趙政は嬴政と改名した即位した時はわずか13歳と幼く、政治の実権は華陽(カヨウ)太后と相国(ショウコク)・呂不韋(リョフイ)が握ることになるそして積年の屈辱を晴らすべく、嬴政は今、まるで奮い立つ虎のように雄叫びを上げようとしていた…謀反に失敗した嫪毐(ロウアイ)一派は事実上壊滅、仲父(チュウホ)・呂不韋の権勢も地に落ちようとしていた。容赦ない嬴政は反乱に加わっていなかった食客たちまで死罪を言い渡し、朝議を終える。すると嫪毐を捜索していた衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)が報告にやってきた。あの時、兵士になりすまし難を逃れた嫪毐は、腹心を連れて洛陽(ラクヨウ)に逃げたという。嬴政は自ら嫪毐を捕らえると決め、弟の贏成蟜(エイセイキョウ)と僅かな護衛のみで出かけて行った。祖国を追われた荊軻(ケイカ)と公孫麗(コウソンレイ)は洛陽の宿に落ち着いた。荊軻は師妹の安全を考え男装させていたが、麗児は食事中もどこか機嫌が悪い。それより衛王府がある野王(ヤオウ)の地はすぐ近く、麗児は公孫家が受けた恩義を思うと衛王の身を案じずにはいられなかった。恐らく衛王は濮陽(ボクヨウ)の落城すらまだ知らないだろう。「爺爺が会うよう言い残した魯勾践(ロコウセン)大侠のことだけど、信陵君(シンリョウクン)の食客だったとか? でも信陵君は逝去して長いわ、探し出すには時間がかかりそうね」その時、奇しくも同じ宿の酒楼で嬴政の一行も食事をしていた。すると泥酔した客が酒を買いに来た娘にちょっかいを出す。荊軻は娘を助けることにしたが、それより早く嬴政が飛び出した。嬴政が殴った酔っ払いが麗児たちの席へ倒れ込みそうになった。荊軻は瞬時に男の背中を剣で受け止め料理を守ると、即座に麗児が男の足を叩いて倒す。こうしてコテンパンにやられた男たちは逃げるように店をあとにした。嬴政は加勢してくれた二人の腕前を褒めた。荊軻も乱世には珍しい義侠心だと感服、意気投合した3人は互いの正体を知らぬまま杯を交わす。嬴政は趙と名乗り、商いのため洛陽に立ち寄ったと嘘をついた。荊軻と麗児は目の前に秦王がいるとは夢にも思わず、諸国が手を取り秦に立ち向かう好機だと訴える。別の席にいた成蟜と李仲は顔を見合わせたが、嬴政は話題を変えてうまくごまかした。麗児はすっかり泥酔した荊軻を支えて部屋まで送った。すると荊軻がうわ言で思わず麗児への気持ちを吐露し、1日たりとも麗児を離したくないという。麗児は師兄の気持ちを知って気恥ずかしくなり部屋に戻ったが、翌朝、目が覚めるとなぜか隣に嬴政が寝ていた。嬴政は自分がうっかり部屋を間違えたことに気づいた。しかしどちらにしても男同士、このままもう少し寝かせて欲しいと頼む。麗児は激しく動揺するが、嬴政は男同士で恥ずかしがる理由はないと笑った。その時、ちょうど荊軻が麗児を起こしにやって来る。すると部屋からなぜか趙公子が現れた。「趙公子、どうしてここに?」「昨夜は飲み過ぎて部屋を間違えたようだ」すると嬴政は何事もなかったかのように先に朝餉に行ってしまう。「師兄、私もよく覚えていないの…目覚めたら横であの人が寝ていて…」「…悟られなくて幸いだ」荊軻は麗児が気にしないよう笑顔を見せた。嬴政が成蟜と食事をしていると李仲が戻ってきた。「やつの行方が分かりました」その時、ちょうど麗児と荊軻が上階から降りてくる。嬴政は先に出発すると挨拶して出て行ったが、酒楼にいた黒装束の一団が後に続いた。その様子を見た麗児と荊軻は思わず顔を見合わせ、目を丸くする。あの趙公子とは一体、何者なのか。呂不韋は嫪毐の身柄が確保されたと知り、その夜、急いで洛陽郊外の山荘に駆けつけた。そこで秦王に引き渡せば拷問を受けた上に惨殺されるが、自分なら一思いに殺してやるという。嫪毐は思わず高笑いし、そもそも自分を宦官と偽って太后にあてがったのは呂不韋だと呆れた。自分が真相を暴露すれば当然、呂不韋も破滅するだろう。「忘れたのか?お前のために太后を籠絡し、不義の関係を清算してやった やっと手に入れた相国の位を守ってやったのはこの私だっ!」激怒した呂不韋は嫪毐を引っ叩き、死にたいなら今すぐ殺してやると声を荒げた。しかしそこへ嬴政たちが現れる。「すべて聞いたぞ」嬴政は呂不韋を誘き出すため、側近の司空馬(シクウバ)にわざと情報を流していた。処罰を覚悟した呂不韋だったが、嬴政は即位した当時、仲父から言われた言葉をそっくりそのまま返すことにする。「そなたと嫪毐は秦の柱だ、時を置かずに処分すれば諸侯は衝撃を受け、国は揺らぐ 今日からは″何事も分をわきまえ、出過ぎぬよう、余が与えた命には決して逆らうな そなたは全て余に従えば良い″、分かったか? 先はまだ長い…今後、余を苦しめ、屈辱を与えた者どもを一人残らず同じ目に遭わせてやる」一方、江湖では公孫羽(コウソンウ)の戦死を知った丹頂門(タンチョウモン)の掌門・夏侯央(カコウオウ)が目の色を変えていた。これは鵠落(コクラク)剣法を物にできる一遇の好機、実はこの剣法を習得した者は一国を倒す力を得ると言われている。鵠落剣法とは200年以上前に剣客・聶政(ジョウセイ)が創始し、公孫羽がその後継者と噂されていた。掌門は公孫羽に麗という孫娘がいることを思い出し、その孫娘が剣譜(ケンプ)を持っていると疑う。「公孫麗を捕らえるよう各地の弟子に文を送れ」嬴政は洛陽まで来たついでに野王の地にある衛王府を訪ねた。衛王・角(カク)は秦王の突然の来訪に動揺、ついに死罪を賜るのかと早合点する。しかし嬴政には別の目的があった。「衛の人々はどのような食事や歌を好む?民の暮らしはどのようなものか教えてくれ」嬴政は心には今でも公孫麗がいた。その夜、麗児の部屋に曲者が現れた。しかし曲者は命を狙わず、かんざしを落として麗児の長い髪を降ろす。そこへ隣の部屋で寝ていた荊軻が駆けつけ、曲者の前に立ちはだかった。「…やはり女か、公孫家の者だな」曲者たちはそこで逃げて行ってしまう。「私たちの身元を知っていたわ、誰の差金かしら?」翌朝、麗児と荊軻は魯勾践を訪ねるため宿を出た。するとしばらくして麗児が帯に挟んでいたかんざしがないと気づく。祖父にもらった形見のかんざし、麗児はすぐ引き返すことにしたが、荊軻が酒楼で待つよう告げた。「すぐ戻るよ」荊軻は宿の部屋で麗児のかんざしを見つけた。その時、昨夜の曲者が現れる。一方、麗児は酒楼で偶然にも趙公子たちと再会していた。喜んだ嬴政は相席を勧め、兄弟子が戻るまで一緒に酒を飲むことにする。そこへ突然、嫪毐の残党たちが乗り込んで来た。剣を持っていた麗児は迷わず応戦したが、趙公子をかばって刺されてしまう。しかし危ないところで李仲たちが到着、難を逃れた。その頃、宿の窓から逃げ出した荊軻は郊外で丹頂門一派に囲まれた。公孫麗を出せと迫られた荊軻は鮑野(ホウヤ)と一騎打ちとなったが、打ちのめされてしまう。しかし危機一髪のところで凄腕の剣客が現れ、救われた。「剣痴(ケンチ)と名高い魯勾践か…噂は聞いている」「昔のことだ、老いた今は隠居し、一介の刀工にすぎん」鮑野は配下と共に襲いかかったが、魯勾践にあっさり退けられてしまう。一方、咸陽(カンヨウ)に戻るはずだった嬴政は深傷を負った孫小侠を置いて行けず、衛王府へ運び込んだ。医師の話では命に別状がないものの、数日は発熱が続くという。嬴政は少し様子を見たいと言ったが、医師は困惑した。「失礼ですが、公子はどんなご関係で?」「知り合ったばかりだが友人だ、身代わりになり命を助けてくれた」「そうですか…ではご存知ないのですな」実は孫小侠は女子だった。↓濃い…嬴政は侍女が孫小侠に薬を塗るのを待ってからようやく見舞った。するとうなされる孫小侠の胸元に見覚えのある玉佩(ギョクハイ)を見つける。つづく( ゚д゚)・・・師兄、弱っ!
2021.07.13
コメント(0)
丽姬传(秦时丽人明月心) The King's Woman第1話「約束」衛(エイ)の濮陽(ボクヨウ)統帥・公孫羽(コウソンウ)は孫娘の公孫麗(コウソンレイ)と弟子の荊軻(ケイカ)を連れて夜通し馬を駆けた。そして3人は魏(ギ)の都・大梁(ダイリョウ)へ入る。時は戦国時代、秦(シン)は獰猛な獣のごとく暴虐の限りを尽くしていた。10数年前に蘇秦(ソシン)の六国合従(ガッショウ)が失敗に終わり、強大化した秦は常に周辺国を狙っている。秦の実権を握るのは相国(ショウコク)・呂不韋(リョフイ)、狡猾な男で名将の誉れ高き信陵君(シンリョウクン)を奸計により陥れ、魏を衰退させた。さらに荘襄(ソウジョウ)王と趙姫(チョウキ)との子・嬴政(エイセイ)を太子に立て臣下を抱き込み、己の勢力を拡大させることに成功する。かつて秦と手を結んでいた衛も魏に攻め込まれ今や属国となり、衛王は野王の地へと移され、秦に軟禁されたも同然だった。目下、呂不韋は野心に任せ各地に侵攻、このままでは諸国が亡国の憂き目に遭うだろう。公孫羽たちはそんな秦に対抗すべく、剣客・蓋聶(コウジョウ)を追っていた。( ๑≧ꇴ≦)ラバちゃん!その頃、秦王・嬴政は西山(セイザン)の狩り場で見事に鹿を仕留めていた。「持ち帰るぞ!」しかし上機嫌な嬴政にある臣下が横槍を入れる。実は太后が決めた規則により長信侯(チョウシンコウ)・嫪毐(ロウアイ)の許可なく獲物は持ち帰れないと言うのだ。衛尉(エイイ)・李仲(リチュウ)は大王への非礼を詫びるよう迫ったが、嬴政は従うという。翌朝、公孫羽たちは運良く″天下一の剣客″と名高い蓋聶と出くわした。公孫羽は蓋聶が秦を見限ると聞いて馳せ参じたと切り出し、天下のために力添えを願い出る。しかし蓋聶はあっさり断った。驚いた麗児は秦に対抗するには諸国の団結が必要だと訴え、祖国の秦に反発して出国したのなら加勢してもらえないかと頼む。すると蓋聶はもし自分の行く手を阻むことができれば力になると言った。嬴政は弟・嬴成蟜(エイセイキョウ)を連れて太后の寝宮を訪ねた。母の趙姫は宦官の嫪毐と戯れていたが、息子の姿に驚いて姿勢を正す。嬴政はふしだらな母の姿に嫌悪感を抱きながらも、これから元服式のため成蟜と共に雍(ヨウ)城へ行くと報告した。そこで狩り場での一件を思い出し、実は鹿を仕留めたが嫪毐の許可がないと獲物を持ち出せないと訴える。焦った趙姫は多忙な息子のために狩り場の管理を命じただけだと嫪毐をかばった。嫪毐はならばその鹿を大王に献上すると言ったが、嬴政は久しぶりに顔を見た母に贈りたいという。一方、蓋聶に戦いを挑んだ公孫羽は激しい攻防の末、負けを喫した。蓋聶は改めて世事に関わるつもりがないと断り、ただし剣を交えた縁に免じてある情報を耳に入れる。「秦を出る途上、大将軍・蒙武(モウブ)の出陣を見た 秦の侵攻を受ければ魏は和睦のため、属国である衛の濮陽を差し出すだろう」長楊(チョウヨウ)宮を出た成蟜は、人目もはばからずむつみ合う太后と嫪毐に呆れていた。嫪毐など太后の寵愛を得て権力を誇示しているだけの宦官、とは言え簡単に排除はできない。実は嫪毐は宦官とは建前で去勢しておらず、太后と男女の仲にある情夫なのは明らかだった。このまま嫪毐を罰すれば太后の名まで汚すことになる。成蟜は兄が後宮のことに煩わされる必要はないとなだめ、真の敵は呂不韋だと言った。しかし嬴政は呂不韋を倒すためにも母と情夫を片付けねばならないという。そこへ李仲が現れた。「大王、西山の鹿はご命令通りに…」嬴政はささやかな抵抗として、情夫と枕を共にする太后の寝床の中に皮を剥いだ血だらけの鹿をこっそり入れた。その夜、公孫羽たちは濮陽へ戻った。留守を預かっていた大弟子・韓申(カンシン)は3人を出迎え、すでに秦軍は濮陽から10里に駐留し、夜襲の恐れもあると報告する。公孫羽は総帥として徹底的に抗戦すると決意、韓申と荊軻に東西それぞれの門から民を無事に脱出させるよう命じた。「荊児、城内は混乱を極めるだろう、麗児を頼んだぞ」「爺爺、私だって役に立ちたいわ、女子でも祖国を思う気持ちは同じよ?」しかし麗児は公孫家で唯一の子孫、公孫羽は己の身を守ることだけ考えるよう説得した。麗児は両親も同じことを言って帰らぬ人となったことを思い出し、逃げるなら祖父と一緒だという。「家系なんか途絶えたっていい!私だけ生き残ってどうなるの?!」するとそこで荊軻が麗児を止めた。↓( ๑≧ꇴ≦)師兄!時は紀元前241年、蒙武率いる秦軍が濮陽を攻撃、荊軻は麗児と民を連れて城内から脱出した。一方、公孫羽は韓申たちを城門から逃がそうとしていたが、その時、秦の四大名手と称される風林火山が立ちはだかる。「申児よ、民を安全な場所まで逃がせ、やつらは私が引き止める…行けっ!」師匠を残して去るのは断腸の思いだったが、韓申はわずかな兵と共に民を連れて引き返した。同じ頃、嬴政は元服式で雍城にいた。戴冠の儀を済ませて祖廟から現れた嬴政、すると濮陽が陥落したと報告が届く。これはまさに元服の記念となる吉報だったが、喜んだのも束の間、今度は嫪毐が挙兵したと急報が舞い込んだ。何でも″雍城にいるのは偽王、討伐して王室を守れ″と決起し、反乱軍はすでに隣の郿(ビ)城に到着したという。「太后の兵符をお持ちです!」「なぜ太后が兵符を?!」成蟜が唖然としていると、呂不韋が釈明した。「以前、太后が雍城でお過ごしだった時、万一に備えて兵符を預けていたのです まさか嫪毐が謀反など…」しかし嬴政は全てお見通しだった。「…嫪毐はそなたが献上した男だろう?」すると嬴政は李仲に馬の準備を命じ、自ら逆賊の討伐に向かった。公孫羽は民を守るため、城外で秦軍の追跡を阻止していた。そうとは知らず荊軻と一緒に民を連れて避難した麗児は、祖父が合流するのを今か今かと待っている。しかし荊軻は嘘をついて麗児を連れ出した後ろめたさから動揺を隠せずにいた。…荊児よ、秦に攻め込まれたら濮陽はもたぬだろう、私は最期まで戦う…「師兄?どうしたの?」「…師父は、師父は来ないんだ」荊軻はこらえ切れず、実は師匠が死を覚悟していたと教えてしまう。麗児は祖父を助けるため引き返した。慌てて後を追った荊軻だったが、二人は山道で倒れている公孫羽と兵士たちを発見する。「爺爺ーっ!」「師父ーっ!」二人はまだ息のある公孫羽を抱き起こし、すぐ医者を呼ぶことにした。しかし虫の息となった公孫羽はもはや無駄だと止める。「麗児よ、今や天下は覇権争いで戦火が絶えぬ…民のためではなく、己のために生きるのだ… 荊児…麗を頼んだぞ…」こうして公孫羽は秦軍との死闘の末、孫娘と民たちのために命を落とした。一方、嬴政は成蟜と共に反乱軍を掃討、しかし嫪毐の身柄を取り逃していた。趙姫は息子の報復に怯えていたが、その夜、ついに嬴政が寝宮に現れる。「政児、私は何も知らなかったの、嫪毐に無理やり兵符を奪われてしまって…信じてちょうだい」しかし情夫に爵位や権力だけでなく、己の身を預けた母への怒りはおさまらない。「余は王でありながら宦官ごときに従わねばならなかった これがどれほどの屈辱だったか、あなたには分からないでしょうね?」嬴政は命乞いする母に剣を突きつけると、そこへ呂不韋が駆けつけた。「大王!なりません!過ちを犯したとは言え、太后は生母ですぞ?!」趙姫は慌てて呂不韋の後ろに隠れた。呆れた嬴政は思わず失笑し、今度は呂不韋に剣を突きつける。「呂不韋よ、そなたは余の仲父(チュウホ)だな? 確か嫪毐は余の義父だと称した、さらに実父は先帝だ、なんと父の多いことか…」「政児、呂不韋を殺さないで、彼は、彼はあなたの…」「黙れっ!」すると嬴政は謀反に加担した罪で母を雍城へ流刑とし、生涯幽閉すると命じた。その頃、麗児は荊軻と一緒に祖父を埋葬し弔っていた。この乱世の中、天涯孤独となってしまった麗児…。荊軻は悲しみに暮れる麗児を抱きしめてやりたかったが、兄妹弟子の一線を画した。翌朝、嬴政は身支度を整えながら、肌身離さず持っている思い出の手巾を眺めた。実はまだ幼かった時、嬴政は崖から落ちそうになっていたところを偶然にも麗児と荊軻に助けられている。手巾はその時、麗児が怪我をした嬴政の手に巻いてくれたものだった。あの夜、3人の子供たちは満月の下で友情を近い、それぞれ願い事をする。麗児はこの友情が長く続き、一日も早い乱世の終わりを祈った。荊軻は剣術の奥義を体得し、師匠のような英雄になりたいという。そして嬴政は大切な人を守れるよう、人に恐れられるほど強くなりたいと願った。つづくラバちゃんキタワ〜‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››もはや懐かしさを覚えますが、配信当時にあらすじをupしたものの、日本放送は見ていませんでした衣装や演出はアレなんですが(どれ?w)思い出深い作品のひとつですすでに視聴済みの方が多いと思いますコメント欄でのネタバレはご遠慮ください(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾ペコ
2021.07.11
コメント(0)
全48件 (48件中 1-48件目)
1