蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~

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2007/06/02
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カテゴリ: 韓流ドラマ&映画
「ヤ・ク・ソ・ク」オンエア2周年記念に間に合わなかったので、私のブログ開設4周年記念もかねて(開設日は5月31日だったんですけど、これも遅れちゃいましたね。汗)おまけのサイドストーリーをアップします。今回はソンウことジョンフンづくしでございます。(笑)


「出会い」

「・・・ンウ、ソンウ」
わき腹を小突かれて、ソンウは我に返った。見ると友人のドングクがニヤニヤしながらソンウの側に立っている。
「ああ、ドングク。何だい?」
座ってチャンゴの練習をしていたソンウは、手を止めた。目を細めながら、太陽を背にして立っているドングクを見上げる。
いい天気だ。空は澄んだ青さを湛えている。ソンウはブンムルのグループに入っており、今日はメンバーたちと広場でチャンゴの練習をしていたのだ。

サムルノリ


ドングクの表情は逆光のためはっきりと見えないが、口元が笑っているのがわかる。
「おいソンウ、さっきからお前のことずっと見ている女の人がいるんだけど、知り合いか?」
ドングクはそう言うと、少し離れて立っている女性を指差した。

その女性は、肌の色が抜けるように白かった。髪は肩まで伸び、さらさらと風になびくストレートだ。抱きしめたら折れてしまうのではないかと思うほど、華奢な体をしている。そんな儚い雰囲気の中、切れ長の眼だけは意志の強さを感じさせた。
「美人だよな。お前の知り合いだったら紹介してくれよ」
ドングクは片目をつむってソンウに笑いかけたが、ソンウは首を横に振る。
「いや、知らない」
「そうか、残念だな。観光客なのかな?さっきからずっとチャングの練習をしているお前を見ているんだけどな。ひょっとしてお前のことが好きなのかな?」
ドングクはニヤリと笑う。
「だって、お前イケメンだろ」
目が細く頬骨の高い、いわゆる伝統的な韓国人顔のドングクは、うらやましそうにソンウを見た。
「目は二重でくっきりしているしさ、鼻筋も通っているじゃないか。いいよなぁ~」
ドングクの言葉をききながら、「ちっともよくないさ」とソンウは思っていた。
いいと思うどころか、ソンウは自分の容姿にコンプレックスを持っていたのだ。幼いころからいつも女の子に間違われていた自分の顔が大きらいだった。


ヤクソクのフニ10


「なぁ。観光客だったら日本人かな?俺、日本語の勉強のために、ちょっと声をかけてみようかな」
ドングクはその女性のことが、かなり気になるらしい。日本語の勉強をしていることにかこつけて声をかけようとしていた。
「ちょっと休憩してくる」
ソンウはチャンゴを持って立ち上がり、まだ何か言いたそうなドングクを置いて、ベンチに向かって歩き始めた。
ドングクが指差した女性の脇をすり抜けようとした時、彼女の影が揺れた。

「!!」
あわててソンウは女性を抱き上げた。
「大丈夫ですか?」
ソンウの声に、彼女は弱々しくソンウを見上げた。韓国語がわからないらしい。ソンウの口元をじっと見ている。
「ダイジョウブデスカ?」
あわてて駆け寄ってきたドングクがカタコトの日本語で話しかける。
「はい。すみません・・・」消え入りそうな声で、女性は答えた。
「貧血を起こしたんだと思います。すぐに良くなります」
女性の顔色は真っ青だった。ソンウは彼女を抱えてベンチまで連れてきた。
「さ、横になって」
女性を横たえると、すぐに水のみ場でハンカチを濡らしてきた。紙のように白くなった女性の額に、ハンカチをのせる。
「すみません」唇も紫色になっている。
「ビョウインニイキマスカ?」いつの間にか、彼女の横に来たドングクが声をかける。
「いいえ、しばらくこうしていれば大丈夫です。ありがとうございます」

30分ほど経っただろうか。女性の唇に朱が戻ってきた。
「本当にありがとうございました。もう大丈夫ですから」
「マダ、カオイロガワルイデス。オクリマスヨ」
ドングクが熱心に言う。
「イエハドコデスカ?」
「家?いえ、私は旅行で日本から韓国に来たんです」
『やっぱり』という表情で、ドングクはソンウを見た。
「ホテルマデオクリマスヨ」
ドングクの言葉に、ソンウも一緒に頷いた。
女性は小さい声で言った。
「すみません。それじゃあ、お願いします。すぐそこのホテルなんです」


「ただいま!」
ソンウの大きな声に、ソンジェは驚いて振り向いた。
「おかえり、ソンウ。どうしたんだ?何かいいことでもあったのか?」
「ううん、別に・・・」
そう言いながらも、ソンウは湧き上がってくる感情を抑えることができなかった。
つい顔が緩む。
「なんだい、へんな奴だな」
そういいながら、ソンジェは微笑んでソンウの顔を覗き込む。
「何でもないってば」
ソンウはあわてて自分の部屋に飛び込んだ。
「ふう。あぶない、あぶない。ソンジェ兄さんは、僕の気持ちを読んでしまうからな。日本人の女の人と知り合ったということがわかったら、なんて言われるか・・・」

ソンウはさっきまで一緒にいた日本人女性、水木佳織のことを思い出していた。
「佳織さん・・・。きれいな人だったな。また会えるかな・・・」
そう呟くと、彼女の額にのせていたハンカチをじっと見つめる。
ソンウは、彼女とまたどこかで会えるような気がしていた。






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最終更新日  2007/06/02 11:51:25 PM
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いや~ラッキーだわ(笑)  
kaochan(*^-^*)  さん
たまたま遅くにPCしてたら・・素敵なサイドストーリーが読めました(´艸`*)

開設4周年ヽ(〃・ω・〃)ノ☆゚'・:*☆オメデトォ♪
私の「ケナリ」はすっかりストップしていたので、2人に怒られた心境ですヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ

・・私は書いていなかったんですが、私も佳織は旅行で韓国へ行ったことに設定していました(笑)
何だかおんなじ設定でうれしかったです♪ (2007/06/02 11:59:39 PM)

Re:「ヤ・ク・ソ・ク」オンエア2周年記念おまけ(06/02)  
mayochan さん
こんなかたちで「ヤクソク」のサイドストーリーに再開できるなんてうれしいです♪韓国を離れ寂しく逝ってしまったソンウの供養にもなると思います。(泣)

当時ソンウと佳織の出会いまで考えが及ばなかったけど、ソンジェと葉子の物語以外にもう一つ儚いストーリーがあったんですよね。

佳織に対しては心の中でさんざん毒づいたこともありましたが、ソンウの死後の彼女の気持ちはどうだったのでしょう?ドラマの中ではいともあっさりソンジェに乗り換えたように見えましたが、私は違うと思っていました。
ソンジェが宗太にソンウの面影を見たように佳織もソンジェにソンウを重ねて見ていたと思いたかったんです。ソンジェと一緒にいることでソンウも感じられる。あまりにも贅沢ですが・・・。(笑)そうじゃないとソンウが可哀想過ぎるぅ~。(泣)

佳織の韓国旅行での出会い、いきなり倒れちゃうところ納得です。いいなぁ~~か弱いって。(爆)



(2007/06/03 11:12:06 AM)

Re:いや~ラッキーだわ(笑)(06/02)  
蘇芳色  さん
kaochan(*^-^*)さん

>開設4周年ヽ(〃・ω・〃)ノ☆゚'・:*☆オメデトォ♪

ありがとうございます~。

>私の「ケナリ」はすっかりストップしていたので、2人に怒られた心境ですヾ(;´Д`●)ノぁゎゎ

私の方も再開といいつつ、またストップしたままです。(滝汗)

>・・私は書いていなかったんですが、私も佳織は旅行で韓国へ行ったことに設定していました(笑)
>何だかおんなじ設定でうれしかったです♪

そうだったんですか~?私もなんだかうれしいです~。だって佳織が憑依(懐かしい表現)しているkaochanさんが考えていたことと同じということは、この設定でよかったのね~と安心しました。(笑)
(2007/06/03 11:55:10 PM)

Re[1]:「ヤ・ク・ソ・ク」オンエア2周年記念おまけ(06/02)  
蘇芳色  さん
mayochanさん

>韓国を離れ寂しく逝ってしまったソンウの供養にもなると思います。(泣)

ソンウって、考えてみると可哀そうな境遇ですよね・・・。(涙)

>ソンジェと葉子の物語以外にもう一つ儚いストーリーがあったんですよね。

よく考えてみると、ソンジェと葉子以上に切ないお話ですよね・・・。ソンウって日本に来て、何もイイコトがないまま死んじゃったみたいで、ほんと悲しいです・・・。

>佳織に対しては心の中でさんざん毒づいたこともありましたが、ソンウの死後の彼女の気持ちはどうだったのでしょう?

私もドラマを見ているときは、佳織に対してイライラしっぱなしでしたよ~。でも佳織目線で見てみると、彼女も辛い気持ちだったんでしょうね。

>ソンジェが宗太にソンウの面影を見たように佳織もソンジェにソンウを重ねて見ていたと思いたかったんです。

私もそう思いたいです。それから誰かに頼りたいという気持ちもあったでしょうし・・・。それがソンウの面影を感じる兄のソンジェだったら、なおさらのことだったんでしょうね。

>ソンジェと一緒にいることでソンウも感じられる。あまりにも贅沢ですが・・・。(笑

ジヌくん+フニちゃま・・・こ、堪えられませんな~。

)そうじゃないとソンウが可哀想過ぎるぅ~。(泣)

そうじゃなきゃ、ソンウは何のために家族と故国を捨てて、日本にやってきたの~?肉体労働に従事して、体を酷使し、病気で死んじゃうんですもの・・・。(涙)

>佳織の韓国旅行での出会い、いきなり倒れちゃうところ納得です。いいなぁ~~か弱いって。(爆)

確かソンジェが葉子を連れて佳織のアパートに行ったとき、佳織が倒れたんです。彼女は体が弱い設定だったと思ったんですよね。そんな佳織だからこそ、ソンウも気になったのかも。
ほんとにうらやましいです~。か弱いって~。
(2007/06/04 12:07:07 AM)

Re:「ヤ・ク・ソ・ク」オンエア2周年記念おまけ(06/02)  
sachiko さん
こんにちは~

私もこんな形でもう一つの物語を読めるなんて思っていなかったので、すっごくすっごく楽しみです!!
ソンウと佳織・・そうですよね~二人の物語も短い登場シーンの陰に隠れていたんですよね~。。
出会い・・一番最初に物語に惹かれるところで大事ですよね!身体が弱い設定の佳織に納得です(笑)
ソンジェが葉子と一緒に訪ねた時はすでに宗太がお腹にいたからだと思いますが、もともと身体が弱いイメージがありましたもん。。
kaochanさんの“ケナリ”にも繋がります~(*^_^*)

顔が緩むソンウと覗き込むソンジェの二人のお顔が浮かびます~♪♪ (2007/06/04 12:30:01 PM)

Re[1]:「ヤ・ク・ソ・ク」オンエア2周年記念おまけ(06/02)  
蘇芳色  さん
sachikoさん

>ブログ開設4周年おめでとうございます♪(〃´▽`〃)ノ☆゜´・:*☆♪

ありがとうございます~。

>私もこんな形でもう一つの物語を読めるなんて思っていなかったので、すっごくすっごく楽しみです!!

ごめんなさ~い。これは「ヤクソク」オンエア2周年記念のサイドストーリーなので、1話完結なんです。佳織の物語はkaochanさんにお任せします~。今回はどうしても生きている頃(号泣)のソンウが描きたかったので・・・。

>ソンウと佳織・・そうですよね~二人の物語も短い登場シーンの陰に隠れていたんですよね~。。

ある意味、ソンジェと葉子よりもドラマチックな部分があるかも。ソンウって、とても情熱的なんですね~。

>ソンジェが葉子と一緒に訪ねた時はすでに宗太がお腹にいたからだと思いますが、もともと身体が弱いイメージがありましたもん。。

だからソンジェと同居していたときも、あまり働けなかったんですよね?

>kaochanさんの“ケナリ”にも繋がります~(*^_^*)

佳織のあとのお話は、kaochanさんにお任せです~。

>顔が緩むソンウと覗き込むソンジェの二人のお顔が浮かびます~♪♪

ふふふ、美形兄弟が無邪気な顔でいるところを描いてみたくて・・・。(うっとり)
(2007/06/05 01:29:10 AM)

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