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このゴールデンウイーク期間中から母の日まで、回れるだけあちこちのホムセンを見てきましたが、やはり5年のインターバルがあると、それなりに気が付くところがありました。
自分が仕入れを担当していた頃は、連休がスタートする直前に最大在庫となるように商品手配をかけていました。ただし、連休前のカレンダーの曜日配列によっては、一日の品出しやら陳列やらが追いつかずにパンクする寸前になり、なんとかこれを回すため、前後二日間に分散させての納品となるように調整。連休中は販売に徹するため、売りに入った時点での納品は売り場の混乱を招くことが多かったからです。レジに列ぶお客様の列を割って、納品やら値付やらの裏方作業はかなりやりづらく、新店のオープンの時なども似た状況になるので、それらの混乱を招かぬようにと言う配慮と似てます。
そんな目線で売り場をあちこち見に行ってました。で、驚いたのは連休明けてからの店頭状態の大きく異なること。連休前に大量納品で売り場に在庫を備蓄するタイプの店舗では、連休明けて母の日前後に疲れが出ててしまうのが普通ですが、そうならないスタイルが目に付くようになりました。店舗で自走できる大型の店舗、本部主導の仕組みで回す店舗の両方に見られます。つまり「偶然」ではなく意識的にやっているのでしょう。おそらくその考え方は、連休中の売り上げ高を上げる方向、よりピークを高くする方法ではなく、この期間に販売できるであろう数量をルーチンとし淡々と販売することで、通期の売り上げをなるべく落とさずに、連休後の売り場を早く建て直すという発想なんだと思います。
まあ、これが今流の発想としてあたりまえのことなのかもしれませんけれど、現役を離れ5年の歳月を経た目で見ると、とても斬新な考え方だなと感じちゃいますね。従来型の短期集中納品では、GW終了時に在庫の鮮度が落ちてしまい、その期間中に来店して頂けるお客様以外は、次の仕入れがはじまり、売り場の建て直しが完了されるまで販売残を買わされることになるわけです。更に、期間中の天候(雨天、強風、低温)などによっては、店頭で在庫を持つにはリスクが高いという要因もあります。
もう一つ見逃せないのが、連休前の、あるいは連休中の売り場よりも、GWを明けてからの方が売り場がグレードアップしているホムセンがあったと言うこと。売り場の疲れが目立つホムセンに対して比較すれば、その効果は絶大ですよね。相手はマイナスで自分はプラスとなるわけですから、その差になれば一般のお客様にもハッキリわかるでしょう。減収増益を狙うならこれですね。大型店であろうが理屈は一緒。今後のホムセンでの園芸植物の取り扱い方はその方が主流になると思われます。
植物は季節感を演出するもので、客寄せパンダという役割分担もあるので、単純には割り切れませんが、ロスを大量に垂れ流す状態が続けば、また時代を逆行して「テナントさん募集」になっちゃうかもしれません。ホムセンで育った自分としては、絶対に回避したい結論なんですよね。ミニマム構成でのコバンザメ商法となると、なんの夢も無くなっちゃいます。くわばら、くわばら。
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