音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2011年08月10日
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 70年代のシカゴという、固定ファンのあまり多くなさそうな(?)中途半端な時期をテーマとしてみたが、この2回目で取り上げるのは、1977年のアルバム『シカゴXI(Chicago XI)』に収められたバラード曲である。邦語タイトルは「朝もやの二人」。原語では「ベイビー、何という驚き(Baby, What A Big Surprise)」(こんなわけわからないタイトルでは人を惹きつけられないので、「朝もやの二人」はどちらかと言えば成功した邦題のつけ方かと思う)。

 さて、この「朝もやの二人」が、前作からのシングルヒットを受けて同じ路線を目指したものであったことは、時系列に見れば明らかである。つまり、「愛ある別れ」を出してみて見事にヒット(チャート1位にグラミー賞の大ヒット)し、シカゴとしては“これから生き残っていく道”として、この路線があることを認識したに違いない。では、この曲は単なる二番煎じだったのかというと、案外そうでもないような気がする。ちなみに、セールス面だけをみると、この“二匹目のドジョウ”は、一匹目を越えることはなかったが、それなりに十分成功を収めた。「愛ある別れ」が成し遂げた1位のヒットには及ばなかったものの、全米チャートでは4位のヒットを記録している。

 “どこかのどかなバラード”という印象は、筆者の中では、「愛ある別れ」よりも強い。バラード的と言っても、80年代の「素直になれなくて」( 『ラヴ・ミー・トゥモロウ』 に収録)以降のバラード路線で急速に増していった仰々しさはない(その一例としては、過去記事の 「スティル・ラブ・ミー」 )。無論、80年代シカゴのバラードが悪いと言っているわけではないし、それはそれで筆者も思い入れのある曲が存在する。けれども、“素朴さ”と言い換えてもいいであろうこののどかで牧歌的な部分は、70年代後半のシカゴのバラードにしか見いだせず、とりわけこの曲ではその真髄がしっかり発揮されているように思える。

 余談ながら、前述( 「愛ある別れ」 を参照)のピーター・セテラのアルバムにも同様に再録ヴァージョンが収められている。歌っているセテラ本人はどう思っているのかは知らないが、一人のリスナーとしての個人的な好みの意見を言わせていただくと、やはり元のヴァージョンにはかなわない。



[収録アルバム]


その他、ベスト盤類にも収録。


[関連記事リンク]

70年代シカゴのバラードを聴き直す ~その1~  へ
70年代シカゴのバラードを聴き直す ~その3~  へ






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Last updated  2011年08月11日 09時53分45秒
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