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2011.04.25
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カテゴリ: 映画/時代劇

「嫁になど行きたくはございません」
「ばかを申せ! 女子は嫁に行き、定まる夫を持たねば幸せにはなれん」
「私は嫁に行きましたが、幸せではありませんでした」

「必死剣鳥刺し」は、藤沢周平の原作で「隠し剣」シリーズの一作である。
藤沢周平という作家は、亡くなってからも益々人気が高まり、その著書である時代小説は次から次へと映画化され、興行的にも大成功を収めている。
本作は、そんな藤沢作品の中の「隠し剣」シリーズと呼ばれる三作の一つである。
三作品には「隠し剣鬼の爪」「武士の一分」があり、それらは山田洋次監督がメガホンを取っているが、本作「必死剣鳥刺し」は平山秀幸監督がメガホンを取っている。
平山監督のヒット作と言えば、「学校の怪談」シリーズで、ミステリアスなドラマ仕立ての演出には定評がある。


海坂藩の藩主・右京太夫の側室・連子は、この世の栄華を誇っていた。
それもそのはず、連子は類稀なる容姿に恵まれ、寵愛を注ぐ藩主を思いのままに操るのだった。
右京太夫の藩政はしだいに連子の進言の影響を受け、城下の士気は低下していった。
財政の苦しい最中、能楽が催された。
中級武士の兼見三左エ門は、意を決して連子を刺殺するのだった。
20110425b

本作を観ていただいたらすぐに納得するキャスティングがある。
それは、中老・津田役を演じる岸部一徳である。
吟遊映人は、サスペンスモノを観てはすぐに犯人の見当をつけてしまうという得意技(?)がある。
それとは関係ないかもしれないが、岸部一徳の登場により、「ははぁ、これには何かある」とすでに冒頭部から注意していたら・・・やっぱりそうだった(笑)
他に、別家の帯屋隼人正という役に扮したのは吉川晃司であるが、この役者さんは光っていた。
愛妾の存在で藩政に陰りが見えて来たところを、義を持って戒めるという役柄の良さもあったかもしれない。

ちなみに吉川晃司の一族は、世が世ならやんごとなき身分のある家柄なのだ。
なんと、誉れ高き毛利一門である吉川元春の末裔というのだから恐れ入った。
そんなことでも頭の片隅に置いて鑑賞すると、また違った味わいのある時代劇作品に感じるのだ。
20110425c

2010年公開
【監督】平山秀幸


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.04.25 09:00:05
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