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2011.04.29
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カテゴリ: 映画/アクション

「偉いよブリッグス。(君は)身の程を知っている」

昨今では監督として定評のあるクリント・イーストウッドの出世作となった、「ダーティハリー」シリーズだが、見ての通り彼のスリムな体型は今も昔も変わらない。
それならばさぞかし機敏な動きでキレのあるアクションを披露してくれるのかと思いきや、そうではないのだ。
実に余裕のある、しかも紳士的な動作で、決して粗野ではないから不思議だ。
クリント・イーストウッドという役者さんは、西部劇畑で鍛えられて来た人なだけに、マグナム銃を持った時のポーズや身のこなし方をとても研究し、スマートに敵を撃つスタイルを確立しているように思える。
あくせく動いて走り回ってガンガン撃つ、という野暮ったさはなく、額に汗をかくこともなく、射程距離に入った敵をミスなく命中させるというムダのないガン・アクションを披露してくれる。
こういうスマートな演技のできるハリウッド・スターは、最近ではそれほど見かけないので、残念でならない。
本作「ダーティハリー2」は、前作の大ヒットを受けて第二弾として製作されたものだが、興行的にこちらも大成功を収めた。


サンフランシスコでは、マフィアの幹部を乗せた車の同乗者が皆殺しに遭うという事件が起きた。
サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は、手口から見てプロの殺し屋ではないかと見当をつける。
数日後、資産家の別荘のプールで戯れる男女数人が皆殺しに遭う。
だが被害者らは、前回同様、法の網を掻い潜る悪質な組織の一家であった。
ハリーは、目撃者による情報などから、パトロール警官である友人のチャーリー・マッコイではないかと疑惑を持つ。
というのも、チャーリーは言動からして精神を病んでいるような、限りなく怪しい人物に思えたからだ。
20110429b

本作において、見事なストーリー展開だと思ったのは、やはり思いがけない人物が犯人であり、黒幕だったということだ。
ガン・アクションとしても申し分ないが、サスペンスとしても完璧に成功した作品であると言えよう。
前作、ドン・シーゲル監督がメガホンを取った「ダーティハリー」が、あまりにも影響力の大きい、素晴らしい作品であっただけに、2作目に挑戦した監督の重圧たるや、想像をはるかに超えたものであったに違いない。
しかし、そのプレッシャーにも打ち克ち、実に完成度の高い作品に仕上げたのは見事である。
こうして「ダーティハリー2」の大成功によって、次の「ダーティハリー3」へと続いて行くことになるのだ。


【監督】テッド・ポスト
【出演】クリント・イーストウッド、ハル・ホルブルック

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.04.29 07:46:20
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