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ビザに関して色々と混乱があることに象徴されるように、中東ではいろんなことが混乱しています。いや、正確には「混乱しているように見える」と言ったほうがよいかもしれません。役所に行っても役人たちのいうことはまちまちで、市民は振り回される。ヨルダンでも、1年間の滞在許可証を申請して受け取るまでに、あちこちの部署や政府関係の建物ににたらい回しにされ、クタクタになります。しかも毎回手順が違うし、人によって言うことが違う!! こんなことが日常茶飯事。一見、混乱しているかに見える中東。それは秘密警察というものが存在することによるのかもしれません。とはいえその名が示す通り、秘密警察の全容については、私なんぞのごく普通の人間が知る由もなし、また知る必要もなし。秘密警察とは、ウィキペディアの定義によりますと「通常の刑事犯罪を取り締まる刑事警察や、交通取締をする交通警察とは異なり、市民にまぎれて不満分子を監視するのが重要な任務のひとつとなるので、通常は私服で市民と見分けがつかない。そのため、政治警察はその秘密めいた活動から、秘密警察と一般に言われている。通常は自ら秘密警察と名乗ることは少ない」。ヨルダンやシリアではこうした秘密警察が多く存在します。私たちごく普通の善良な市民や観光客がこの存在を意識することはまずないでしょう。ただこうした秘密警察は、上記の定義にありますように実は日常的に接しているのです。タクシーの運チャンかもしれず、道端でたむろっているアラブかもしれません。ポケッと生活している私なぞも、きっと日常的に彼らと接しており、彼らには外国人としての私のすべての情報が筒抜けだと思います。知られて困ることはないので、別にええよ~という感じですが。中東では就職の際なども、面接を受けて「ハイ、採用」ではありません。会社からこの秘密警察に問い合わせる必要があり、秘密警察のOKが出ないと就職できないといわれています。そのため、何でも時間がかかる。ビザに関しても、国境の係官の対応が混乱しているように見えるのは、実は秘密警察の存在によるのだと思います。反体制分子などを摘発するのが役目ですから、国境などではかなり神経を尖らせています。ごくごく普通の日本人の観光客でもまずは身元を確かめる必要がある。そのためにビザを持たない入国の場合には、審査にかなりの時間がかかるのでしょう。さまざまな人種が入り乱れ、複雑な歴史が交錯する中東。こうした秘密警察の存在が中東の治安維持や秩序維持に一役も二役も買っているのです。なんて、偉そうなことを書いていますが、実は私自身も前述のように秘密警察の詳細などまったく知りません。ただ、中東には中東なりの事情がある。中東生活を通してそんなことだけは分かるようになりました。一見、混乱しているかに見える中東の治安や秩序は、実はある意味で驚くほど保たれているのです。 春休みは中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.31
先ほどのブログをアップしてすぐに、お客様から電話が入りました。ヨルダン―シリアの国境からです。「国境の係官がビザがないと通れないと言っている」ということです。なんと…またか、という感じです。さて、この係官、「ビザがないと通れない」という一点張りだったようです。こうした態度に出会われても驚かないでくださればと思います。アラブにはよくある話。知らないことでも確信を込めて YES と言い切るその大胆さ。もちろん間違っていることが明らかになっても謝ったりはしませんよ。さて今回は、現地習得を決行される方へ私なりに国境での対応についてまとめてみます。 1. ダマスカスにある本部に電話をかけてもらう裁量の限られた係官ほど「ビザなしでは通れない」の一点張りになる可能性があります。アラブは面倒くさいことを嫌がる傾向があります。裁量の限られた係官の場合、ダマスカスにある本部に電話をかけて入国許可を取る必要があります。この作業を嫌がるわけです。でも、ここで引かないようにしてください。ダマスカスにある本部に電話をかけてもらったら、もうこっちのものです。2. 入国目的、宿泊先等の情報を正確に提供する前後しますが、ダマスカスにある本部に電話連絡する場合、入国目的や宿泊先等の情報が必要になります。こうした情報をしっかり持っておられると話が早く進みます。係官の質問にはすべてクリアに答えてください。3. イライラしないこちらがイライラしていることを顔や態度で表すと逆効果です。ビザが支給されないことはまずありません。時間がかかるだけです。ですから、ここは腹をくくって「これも中東旅行の醍醐味」と楽しむくらいの心構えでいてくださればと思います。上記のようなことから、前のブログにも書いていますが、時間的な制約のある方、団体での行動の場合などはビザ現地習得にリスクが伴う可能性があります。あとは個人の責任で、現地取得にされるか、あるいは事前取得にされるか決めていただければと思います。旅行会社を通してツアーをアレンジしておられる場合、国境での問題にはヨルダン・シリア各旅行会社からできる限りサポートさせていただきます。今回もヨルダン側、シリア側それぞれからマネージャが対応させていただきました。中東には、多少のハプニングは付き物。なんせ全てが「Insha Allah (神のご意志ならば)」の世界ですから。物事がうまく行っても行かなくても全ては「Insha Allah」。せっかくの中東旅行、「Insha Allah」の世界にどっぷり浸かって楽しむ覚悟でいらしてくださいね。 春休みは中東で。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.29

シリアのビザに関するお問い合わせをよくいただきます。シリアに来られる日本人観光客の方が増えているのはとても嬉しいことです。ほんまにええとこやで~シリアは。でも第1の難関はシリアのビザ。インターネットでは様々な情報が交錯し、一体何が正しいの??? というニュアンスのお問い合わせも多いです。 一言で言いますと、シリアビザは日本人に関しては空港でも地上国境でも現地習得できます!! これがビザに関する最新の情報。ところが…心配ありませんよ~、絶対に大丈夫ですよ~、とは簡単に受け合えないのがシリア。というのも、ビザ発給は国境の係官の裁量に一存しているというのが現状だからです。係官によっても対応が違います。でも建前は「日本人は現地習得できます」というものですから、国境での対応が違うと言われても在シリア日本大使館でも対応のしようがないということです。もし国境で「事前習得してないとダメ」なんていわれることがあれば、最終的にはとにかく粘るしかありません。粘れば何とかなる!!?? のが中東…。情にもろいアラブ。情に訴えて、ビザが発行されるまで粘ってください。というわけで、空港または地上国境での現地習得には時間がかかる可能性があります。団体でのご旅行や、時間の制約があって国境で時間を取れない方は、やはり事前習得が最善です。ま、あるいはスルリとあっけなく通過できる可能性もありますが…。シリアの旅行会社を通しての取得ももちろん可能です。ただし料金体系が最近改正され、人数にかかわりなく一律 200 ドルとなります。これはお一人様でも10名様でも変わりません。以前は一人当たりのお値段だったのですが…。また現地旅行会社を通してのビザ取得をご希望の際は、シリア国内のツアーもお申込みいただく必要があります。シリアの旅行会社によりますと、日本人には現地で支給されるから、特にビザのアシスタントは必要ないですよ、とのこと。ただし前述のように時間の関係などで、国境をどうしてもスルリとスピーディに抜けたい方には、現地習得は少しリスクが伴うかも。現地習得にかかる費用は通常は24ドル、48時間以内の滞在にはトランジットビザが適用されるので8ドルとなります。これは日本人の場合の費用です。国籍によって値段が変わります。日本人は費用の点でもかなり優遇されています。国境の係官はのらりくらりと仕事をしておりますので、時間が多少かかっても我慢して待ってください。これはシリアだけではなく、レバノンではさらに「のらりくらり度」がアップ。政府関係に関しては、ヨルダンが一番テキパキしていると言っていいでしょう (注:日本人の「テキパキ」とは明らかに種類が異なります)。シリアは本当に魅力的な国です。中東3国の中では一番見どころが多いといっても過言ではないでしょう。ぜひたくさんの方に来ていただきたいです。ほんま、シリアってええとこやで~。 春休みは中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.29

本日のヨルダンの気温はアンマンで16度、死海やアカバなどでは20-22度といったところです。まずまずのお天気ですね。クリスマス休暇の昨日あたりから年末年始にかけてたくさんのお客様がヨルダン・シリアにいらっしゃいます。この期間中、ヨルダンでは小雨が少し降るという予報も出ておりますが、何とか天気が持ってほしいものです。ヨルダンでは雨が降ると、日中でも気温が上がらずかなり冷え込みます。が、雨自体はそれほど長続きしないので、全行程を通じて雨になってしまうということはまずないかと思います。さて、旅行会社のほうも最終調整で大忙し。また今回も祈る思いでドライバーたちを送り出します。旅行会社のマネージャはいつものごとく、当たり前のことをしているだけなのに何かスペシャルなことをしているかのように仕事ぶりを自己アピールし、「Don't Worry」「Everything is OK」「No problem」を繰り返しますが、私はこうした言葉を絶対に信用しません。たとえ彼がそう言おうとも、ギラギラと目を光らしていなければなりません。 アラブ世界で仕事をしていくためには、恐れられるくらいでなければならないのです!! 仕事の良し悪しは言葉ではなく、実証されて初めて評価されるのです!9月に頻発したミスは死海モーヴェンピックなどホテル関係のミス。外資系のホテルとはいえ、従業員のほとんどはヨルダン人。ヨルダン人の仕事については常々愚痴っておりますが、あまりにミスが続くと「ほんまに何やってんねん!!」とどやしつけたくなります。余談ですが、アラブと日本人の仕事に対する見方(というか基本的なメンタリティ)は天と地ほど違います。絶対にアラブと机を並べて仕事なんて二度とできない。半年で十分です。イライラしてついには心臓発作などを起こしかねません。で、よく聞かれるのが「どうしてアラブと結婚しないの?」という質問(あるいは愚問)。結婚というのは仕事以上の一大プロジェクトです。ヨルダン人の仕事ぶりにこんなにストレスを感じるのに、どうして結婚なんてできる?? 一夜にして破局ですわ。というわけで、アラブ男性の(毛むくじゃらの体には到底似合わない)甘いセリフには一切乗せられず、すべてを振り切る お堅い日本人女性です。では皆様、中東旅行をお楽しみくださいませ。現地で何かございましたら、すぐにお電話をくださいますようお願いいたします!! 春に中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.24

レバノン人の大好きな食べ物の一つに「マンウーシェ」があります。これはピタパンに幾つかのトッピングを乗せてオーブンで焼いたもののこと。トッピングには幾つかのバラエティがありますが、一般に「マンウーシェ」といえばザータル(中東の野生のハーブ)を乗せたものを指します。このマンウーシェは、レバノン人の定番の朝食。マンウーシェ=朝食と決まっています。このマンウーシェを毎日毎日毎日毎日…飽きもせず食べ続けるのがレバノン人。本当にレバノン人って同じものを繰り返し食べるのが好き。これはレバノン人の昼食にも如実に表れています。レバノン式ランチについては、また後日アップいたします。 マンウーシェを売るお店は、ベイルートの至る所にあります。店のガラスケースにはほとんど何も並んでいないので、本当に営業しているの? という感じですが、これは注文してから焼いてくれるからです。アツアツのマンウーシェを2つに折りたたみ、紙に包んで渡してくれます。これ1つを食べるとかなりのボリューム。お味のほうですが、ザータル(中東のハーブ)に慣れていない方にはきっと不思議な味でしょう。かなりの酸味があります。このザータルについては、後日またアップしたいと思います。とりあえず今日は、中東といえばザータル、ザータルといえば中東、というようにザータルと中東は切っても切れない関係であるということをお伝えしたいと思います。先ほど、マンウーシェのトッピングには幾つかのバラエティがあると書きましたが、ザータルの他にもピザ風のマンウーシェやチーズをたっぷり乗せたマンウーシェなどがあります。私自身はザータルよりピザ風のマンウーシェのほうが好き。ザータルも悪くはないですが、レバノン人のように目をキラキラさせてザータルのマンウーシェを楽しむほどの情熱は感じません。このマンウーシェはレバノンの風物詩。ヨルダンでは味わっていただけません。レバノンに来られた方は、ぜひレバノン式ブレックファスト「マンウーシェ」をご賞味くださいね。 春は中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.21

以前にケンピンスキーホテルのブログをアップいたしました。死海にあるケンピンスキーには、まだまだ日本人客が少ないのですが、聞かれたことがある方も多いことでしょう。死海にある5スターホテルの中では一番値段が高いホテルです。ホテルの公式ホームページは http://www.kempinski-deadsea.com/en/home/index.htm です。日本人のお客様を増やしたいというホテルの要望で、このホテルのセールスマネージャとお会いしたこともあります。それ以降、お客様にケンピンスキーをご紹介するよう意識してきました。ところが、6スターと豪語しているのは当のホテルだけ? 実際にはサービスの悪さでクレームが出ることも多く、「値段だけ」というささやきも聞かれます。そして先日、とうとうこのホテルで、ホテルスタッフによるセクハラが。被害に遭ったのは私のお客様。女性一人旅の方でした。 ホテルの売りは「宿泊客だけに開放された、極めてプライベートな空間」。でもその「プライベートな空間」でホテルスタッフによるセクハラが起きてしまったら・・・? 逃げ場がありません。 ご帰国後にクレームをいただき、ホテル側に捜査を要請しました。ホテル側の最初の対応はよかったのですが、しばらくして「これ以上の捜査はできない」。お客様がセクハラスタッフの名前を覚えておられず、顔の特徴などの描写が極めて一般的であるため、スタッフを特定できないということ。 でも、私には「身内隠し」としか思えません。というのはそのスタッフは、ベルボーイや清掃スタッフなど普通の従業員とは明らかに違う制服を着ていたからです。人物の特定ができないというのはおかしい言い訳で、身内をかばっているという印象を受けます。また、誰が勤務していたかすら特定できないというホテル側の説明が本当だとすれば、これはホテル側の管理能力のなさを露呈しています。スタッフのマネジメントができない5スターホテルなんてありますか? スタッフの管理すらできないのに、お客様にどうやって最上のサービスを提供するのでしょうか。下記はお客様からのクレーム内容です。お名前は伏せてありますが、同じような目に遭われないために、ぜひご注意くださいませ。-------------------------------------------------滞在2日目の夕方の事で、少し太めでいかにもアラブ人といった感じで確か眼鏡をかけていたように思いますがはっきりとは覚えていません。彼はベルボーイやロビーのスタッフのような制服ではなくスーツを着ていました。同じスーツを着たスタッフを何名か見かけましたが、何の仕事をしているのかは全くわかりませんでした。でももしかしたら彼こそがコンシェルジュだったのかもしれませんね。夕方私の部屋に来てリモコンが何たらかんたらと言いだし、ちょっと様子を見たいというような事を言ったと思います。私はあまり彼の事を疑わず、調子が悪いのだったら仕方がないと思い、彼を部屋に入れてしまいました。その後彼はテレビのリモコンをチェックし、チャンネルをまわしながら私に説明をしだしたのですが、テレビは見ないから説明は必要ないと言いました。そしたら彼は、今日はこの後どうするのかとかディナーはこれからか、ワインは飲むのか、明日の朝食は部屋で食べるのか等、色々な事を聞いてきました。私はお酒は飲まないしお腹もへっていないし朝食はレストランでとるし今日は歩き疲れたのでもう寝ると答えると、「そうですか」と言いドアの方へ歩き出したのですが、途中でとまって今度は結婚はしているのかとか年齢はいくつかと聞いてきました。私は33歳で結婚していると答えました。そしたら「日本人はとても若く見えますね」とか「きれいですね」とか言いながら私の手をとり手の甲にキスをしました。結婚していると言ったにもかかわらず何て奴だと思ったのですが、さっさと帰って欲しかったのでそれはどうもみたいな感じで受け流したら、何と今度は頬にキスをしようとしてきたので、さすがに私もこれにはきっぱり"no"と言い部屋を出ていってもらいました。そしてその夜例のハウスキーパーの一件(こちらは別件のクレームです)があり、あまりの怒りと恐怖に次の日の朝コンシェルジュに電話をして苦情を言いました。実際私はその日の夜、あまりの恐怖に眠ることができませんでした。しかし私の拙い英語ではなかなか伝わらず、ハウスキーパーの一件を分かってもらっているうちに出かける時間になってしまい、とにかくもう誰も部屋に来ないでとだけ言いでかけました。そして外出先から戻ってきてしばらくするとその男から今度は部屋に電話がありました。その時は君がチェックアウトする前に挨拶に行きたいのだけどとか何とか言ってきたのでその必要はありませんときっぱりと少しきつく言いましたので、その後は電話のベルも部屋のブザーも鳴る事はありませんでした。こんな高級ホテルでまさかそんな人間がいるとは夢にも思っていなかったので、きっとそんな思い込みがいけなかったのだと思います。 -------------------------------------------------以上がざっとしたご説明となります。ヨルダン人男性は全体的に女好きで、悪気がなくても会話が性的な含みを帯びたりすることは何度かこのブログでもご紹介しています。タクシードライバーや道端のおっちゃんなどとの間でこうした問題が生じることは多々あります。ただ、5スターホテルのスタッフの教育は、たとえアラブであっても世界的標準に合わせてもらわねば!! ケンピンスキーの自信・自負は独りよがりだとしか思えません。女性のお一人旅、あるいは女性二人でのご旅行も増えています。今後のブログで、中東ご旅行に際してのセクハラ対策についてもアップしていきたいと思います。女性の方、必読です!! 中東散歩で中東情緒。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx まで。
2010.12.12

本日のレバノンは台風のごとく強風が吹き荒れ、雨が横殴りの散々な週末となりました。たまたまヨルダンの友達から電話がかかってきまして、ヨルダンもすさまじい強風だとか。でもヨルダンでは雨の代わりに砂嵐が吹き付けて、木々が砂塵で真っ白になっているのだそう。ところが電話の途中でヨルダンでも雨が降り始めたようで、友達は乾期のサバンナの動物のように雨を喜んでおりました。中東では待ちに待った雨ですが、降るとなると嵐のよう。いやはや、この天候異変・・・世界各地で色々な弊害をもたらしていますね。さて、今日は中東を代表する楽器「ダラバッケ」のご紹介。ダラバッケとは、耳で聞こえたままを日本語表記にしているので、ダルバッキなどと表記しているサイトもあります。これは中東音楽には欠かせない楽器。わきに抱えて、楽器の面を素手の両手でパコパコとたたきます。 このダルバッケでリズムを取りながら、あとは手拍子と掛け声だけで見事に踊ってしまうのがアラブ。アラブは男性も女性も本当にダンスが上手。アラブの音楽は日本の民謡や詩吟にも似たリズムですが、その音楽に合わせるダンスはかなりセクシーで、腰を振り全身をしなやかに動かします。太っちょでまんまるいお腹をした体系崩れまくりのアラブ男性でも踊らせればなかなかのもの。ダラバッケをたたく作業はかなり体力のいるものです。奏者は汗だくになりながら演奏します。ノってくると、アラブのダンスは終わるところを知りません。奇声にも似た掛け声とともに踊り続けます。 小さい頃から慣れ親しんだリズムに乗って踊るのは、アラブにとってお手の物。私にアラブダンスを教え込もうとしたアラブの友達は数知れず、そして挫折した友達も数知れず・・・。中東生活3年の中でどうしても習得できないもの-それはアラブのダンス。悔しいなぁ~。でも日本人の貧弱な腰にはアラブダンスは似合いませんよっ。・・・とは負けゼリフ?? 春の中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.11

死海周辺にはソドムとゴモラという都市があったと考えられています。ソドムとゴモラとは聖書の創世記18章に出てくる都市の名前。聖書の記述は知らないけど、名前は聞いたことがあると思われる方も多いかもしれません。これらの都市の遺跡は、現在では死海の湖底に沈んでいると考えられています。ソドムとゴモラの話をかいつまんでいたしますと・・・これらの都市はそれはそれは遠い昔、アブラハムが生きていた時代に存在していた都市です。アブラハムの時代、ソドムとゴモラがあったといわれている死海の付近は今よりもはるかに多くの部分が肥沃だったようです。土地は素晴らしく潤っていたのですが、そこに住む人々は極めて不道徳なことで知られていました。そこで神はこれらの都市を滅ぼすことにされます。ソドムには、義人ロトが住んでいました。イスラム教では、このロトは預言者の一人と呼ばれています。ロトには妻と2人の娘がいたのですが、神はこの4人を悪い人々と一緒に滅ぼすことを望まれませんでした。そこで、天使が遣わされます。もうすぐこの都市は滅ぼされること、救われたいなら急いでこの都市から出る必要があること、逃げるときには決して後ろを振り向いてはいけないこと、などが指示されます。 ← 塩の柱の反対側 天使に従って、ロトとその家族はソドムを出ます。その後、ソドムとゴモラは硫黄と火によって滅ぼされました。ところがロトの妻は,自分が後に残してきた物を惜しんだのか、天使からの警告を無視して後ろを振り返ったのです。その結果、彼女は塩の柱となりました。そのロトの妻の塩の柱が現在でも残っている?? と言われています。それが写真の柱。死海沿いの道を車で走られる方は、この柱を見ることができます。もちろん、本当にロトの妻の柱かどうかは不明。イスラエル側にも「ロトの妻の柱」があるようで、これらの真正性は証明されておりません。ま、よくある話・・・。それでも、死海の南東部付近(死海のヨルダン側)がソドムとゴモラの存在した地域であることは証明されています。死海に来られる観光客の方は、ぜひロトの妻の柱がある場所で、写真をパチリと撮ってみてくださいね。この柱の向かい側から見る死海もとても美しいです。 新春の中東散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.08

中東といえば聖書の地。古(いにしえ)の過去からイエス・キリストに至るまでの数千年、聖書に登場する様々な人物が行き廻り、数々のドラマを繰り広げました。ヨルダンも聖書にたびたび登場します。とはいえ、聖書時代にヨルダンという国はありませんでした。ヨルダンには聖書にちなんだ場所が数多く残されています。 そんな名所の一つが、今日ご紹介するムカーウィル。バプテストのヨハネがヘロデによって打ち首にされた場所と言われています。とはいえ、実は本当の現場だったかどうかは不明。ヨハネの打ち首現場といわれる場所は別にもう一つあり、そちらの説のほうが有力といわれています。そんな訳でかどうか知りませんが、このムカーウィルは訪れる観光客の少ないひっそりとした観光地となっています。 小高い山の頂上にある遺跡ヨハネの打ち首ってなんじゃらほい? と思われる方も多いことでしょう。少し簡単にご説明しますと・・・バプテストのヨハネはヨルダン川で人々にバプテスマを施していたことから、この名前で知られています。イエスの親族であったといわれています。ヨハネはヘロデ王によって投獄されていたのですが、ヘロデ王のいわゆる内縁の妻ヘロデアはかねてからヨハネを憎んでいまして、殺したいと思っていたのです。そんなとき、格好のチャンスが訪れました。ヘロデアの連れ子サロメがヘロデ王の宴会の席で踊りを見せてヘロデ王を大変喜ばせたのです。ヘロデ王はみんなの前でサロメに「何でも欲しいものを与えよう」と誓いました。サロメが求めたものは・・・「バプテストのヨハネの首を大皿に載せて,ここでわたしにお与えください」(マタイ14:8)。これはもちろん母親ヘロデアの指示によるもの。ヘロデは深く憂えたのですが、自分の大言を取り消すことはできず、体裁を取り繕うためにヨハネの打ち首を命じます。ヨハネの首は大皿に乗せて運びこまれ、サロメに、そしてヘロデアのもとに運ばれました。さてこのムカーウィル、小高い丘の頂上にあります(紫の矢印の部分が遺跡)。ビジターセンターから延々と歩いて登っていかねばなりません。かなりの距離と運動量。車はビジターセンターまでしか入れませんので、あとは徒歩で。 左上の写真は振り返ってビジターセンターを撮ったもの。黄色の矢印がビジターセンターの場所です。かなり歩いたことがお分かりになるかと思います。でも頂上の遺跡から見渡す景色は最高です。遺跡には何の説明もなく、幾つかの円柱が残っているだけ。健脚の方にはお勧めの観光地です。 新春の中東情緒をお楽しみください。http://picturesque-jordan.com/
2010.12.07

12月になりました。今年もあと少しで終わり・・・。本当に時の経つのって早いですね。ブログの更新を怠っているにも関わらず、たくさんの方が毎日ブログを訪問してくださっているようで、ありがとうございます。クリスマスから年末年始にかけての中東ご旅行に向けて、このブログを読んでくださっている方も多いことと思います。今日は死海博物館のご紹介。ヨルダンには幾つかの博物館がありますが、どの博物館も名ばかりで・・・ほとんど整備されておらず、全くもって充実していないのが現状。そんな中で一番新しい博物館がこの「死海博物館」。この博物館は「Dead Sea パノラマ・コンプレックス」という最近建てられた建物の中に入っています。このDead Sea パノラマ・コンプレックスは、ヨルダンのRSCN (王立自然保護協会) が管理・管轄する建物。死海のリゾートホテルエリアからは15KMほど離れた場所にあり、死海を眼下に望む岸壁に建てられています。 お車がないとアクセスは非常に難しいのですが・・・。死海エリアにご宿泊の方は、ぜひ足を延ばしてみてくださいね。この博物館、まだまだ内容は充実していないとはいえ、RSCN もかなり力を入れている様子。死海の成り立ち、死海付近の環境、地理的特徴などなど・・・死海に関する情報なら何でも(???)手に入ります。死海が年々小さくなっているのは皆様、ご存知でしたか? 死海の水面は毎年30センチずつ下がっているのです。このままでは近い将来死海がなくなってしまうといわれています。現在、アカバ港が面する紅海から死海まで水を引くプロジェクトが進行中。死海保存に向けての試みです。 パノラマ・コンプレックスから眼下に見下ろす死海はまさに絶景。周りのゴツゴツした白い岩肌と青い死海のコントラストが得も言われぬ美しさを作り出します。眼下には死海、眼前には死海の向こう側、パレスチナが広がります。さて、このコンプレックスには死海博物館のほかに、会議室やレストランも入っています。レストランはハママトマインにある Evason Main ホテルが所有するもの。死海を眼下に見下ろしながらいただくお食事は、格別です。営業時間はお昼の12時から夜の9時。私が訪れたのは猛暑のまっ最中でしたから、照りつける日差しが最高潮に達するお昼の12時にお食事は到底できない状況。もちろんお客さんも誰もいませんでした・・・。この日はうだるような日差しでした。夏にはちょっとお勧めできませんね。まだまだ知られていないこのパノラマ・コンプレックス。死海に来られた方は、この絶景だけでも見る価値ありかもしれませんよ。お時間の余裕のある方は、ぜひどうぞ!! 年末年始は中東で。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.05

ヨルダンといえば死海。死海といえばヨルダン。ヨルダン旅行に死海観光は欠かせません。ヨルダン土産にはやはり死海グッズを、と思われるお客さまも多いことでしょう。よくいただくご質問が「死海グッズを買いたいのですが、どのブランドがいいのでしょうか?」というものです。死海グッズと一口 (ひとくち) にいっても色々なブランドがあります。今日は老舗のブランド RIVAGE のご紹介。ヨルダンブランドですので、ヨルダンで買われるととてもお得。例えば、下のような泥パックがあります。これはスーパーで7JDほど。日本円に直すと 840 円ほど。お得感がありますね~。 リバージュでは、石鹸やバスソルトや化粧水、クリームなどかなりの商品を展開しています。においがきついとお感じになる方もおられるかもしれません。でもにおいの割にお肌にはかなり優しいのです。私が気に入っているのは、この泥パック。死海独特の泥のにおいがします。使用方法は簡単。洗顔後、トニックなどでお肌を整えます。その後泥パックを顔全体にたっぷりと乗せ、泥が固まるまで待ちます。泥が乾燥したら、優しくこすり落とします。この作業をすることで、余分な角質などが取り除かれます。その後は、普段のお手入れを。化粧水などでしっかり保湿してください。顔の汚れがキレイにとれた感じがして、スキッとします。もちろん泥パックは毎日するものではありません。週に1回ほどを目安にしてくださいね。私の肌はかなり敏感・乾燥肌で、どの化粧品でも合うというわけではありません。でもこのリバージュには反応しません。泥パックも顔に乗せた時にしかっとした刺激があるので初めは「やばいな~。アレルギー反応が出るかも」と心配したのですが、この刺激は死海の水などでも感じる独特のもの。塩分濃度が非常に高いので、こうした刺激があるようです。泥パックの刺激はすぐに収まります。皆様もこの老舗ブランド RIVAGE (リバージュ) をぜひお試しくださいね。リバージュを割安で購入していただけるのは、アンマン市のシティモール、メッカモール、あるいは少し大きめのスーパー(C-Town など) です。リバージュ製品のコスメのパッケージは、オレンジ・ブラウン色。ぜひお探しくださいませ。 お正月は中東で。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx
2010.12.01
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