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我が家の庭の『酔芙蓉』が今年も花を開かせています。
観賞用に作られた‘酔芙蓉'
朝は白い花を咲かせ、夕刻には、その花びらを赤く変え、翌朝にはしぼんでしまう花。
このさまを,酒飲みの顔がだんだん赤くなってくることにたとえて,「酔う芙蓉」ということから
つけられた名前。何だか、忘れられない好きな名の花なのです。
朝の純白の花。

高橋 治の小説「風の盆恋歌」の「序の章」の最後に、「思わぬものが眼に入った」として
登場してくる花が「酔芙蓉」
この小説『風の盆恋歌』で富山県のひなびた町・八尾(やつお)の伝統行事「おわら風の盆」
が全国に有名になったのだ。
不倫には違いないがが、それだけでは片づけられない哀切な恋愛小説。
小説はベストセラーになり、テレビドラマ・演劇化され、さらに平成元年に石川さゆりの
同タイトルの歌が発表されると、「おわら風の盆」は一躍ブームとなったのである。
昼過ぎに酔いが回り赤くなってきた。

風の盆恋歌 作詞:なかにし礼、作曲:三木たかし、唄:石川さゆり
1 蚊帳(かや)の中から花を見る
咲いてはかない酔芙容(すいふよう)
若い日の美しい
私を抱いて欲しかった
しのび逢う恋 風の盆
2 私あなたの腕の中
跳ねてはじけて鮎になる
この命欲しいなら
いつでも死んでみせますわ
夜に泣いてる三味(しゃみ)の音
3 生きて添えない二人なら
旅に出ましょう 幻の
遅すぎた恋だから
命をかけてくつがえす
おわら恋歌 道連れに
酔いのピークに達した花。

そして今朝には。酔いに疲れ萎んでしまった花。

高橋 治の小説「風の盆恋歌」には次の如き記述があるのです。
「翌日、都築はなん度となく家の外に出て酔芙蓉の花を見た。午前中の白さは凛としたものを
感じさせるほど澄み返っている。ほんのりと紅がさしたのが一時頃だった。二時、三時、
紅が増した。白さが厳しいものだっただけに、色づいて来る様は、酒に酔うというよりも、
女が自分の内側から突き上げて来るものに抗い切れず、崩れて行くありようを連想させた。」 と。
毎年秋の終わりには、地面近くで全ての枝を切り落としますが、春になると
その残った枝から芽が出て、毎年3m程度に成長する樹木なのです。
昨日は、この酔芙蓉の花の色の移ろいを見つめながら、一日をゆったりと過ごし、これも
「酔芙蓉」そして「粋芙蓉」?。
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