inti-solのブログ

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2009.08.02
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カテゴリ: 音楽
もともとこのブログは政治的な話題や、平和問題、時事問題などを中心に取り上げるために設置したのですが、最近は音楽の話題と山登りの話題を取り上げる機会が増えていますので、この機会に私の音楽遍歴についての話でも書いてみようかと思います。

以前の日記 に、小学校の音楽の授業についての思い出を書いたことがあるのですが、子どもの頃、私は音楽がもの凄く苦手でした。小学校1年生のハーモニカが、私はどうしても吹けなかったのです。それで、他の児童がみんなリコーダーに移ってからも、「取り残され組」でハーモニカを練習させられていました。ハーモニカは、音階順に「吹く吸う吹く吸う吹く・・・・・・」と音を出しますが、その順番が、とにかく、どうやっても全然覚えられなかったのです。まさに「箸にも棒にもかからない」状態で、全然吹けなかった。
結局、箸にも棒にもかからない状態のままハーモニカは卒業して、他の児童より半年遅れ(か1年遅れか、正確には覚えていませんが、相当に遅れたスタートだったことははっきりしています)でやっとリコーダーをやらせてもらったのですが、リコーダーもやっばり全然駄目でした。
リコーダーを始めた時点で、他の児童より大幅に遅いスタートというハンデはありましたが、それだけではなく、私は指が細くて(今も、男としてはかなり指が細いです。女性の指と間違われそうなくらいです)ソプラノリコーダーのあんな小さな指穴も、うまく塞ぎきれなかったのです。低音のドレあたりの音は、どこかで塞ぎ漏れがあって、ちゃんと音が出なかったのです。
リコーダーは上手く吹けない→上手く吹けないから吹かない→尚更吹けない・・・・・・
負の連鎖というやつです。結局、中学卒業まで、リコーダーは満足に吹けなかったし、音楽に対する苦手意識も消えませんでした。高校では芸術系科目は音楽・美術・書道から1科目選択だったのですが、そういうわけで、私は高校では音楽を選択せず、美術を選択しました。
美術が得意だったわけではありません、何しろ中学では美術で1をとったこともあるくらいです。苦手だった音楽も、筆記試験を適度にくぐり抜けていたので、通信簿は3でした。ただ、客観的な得手不得手はともかく「苦手意識」は美術より音楽の方が圧倒的に高かったのです。

そんな私が、もしケーナと出会っていなかったら、多分一生音楽に縁のないままで終わっていたでしょう。ケーナというのは、南米の民族音楽(を基盤に発展したポピュラー音楽という方が正確ですが)「フォルクローレ」で使われる縦笛です。
ケーナ
ケーナの写真


それで、その場でケーナを借りて吹いてみたのですが、まったく音が出ません。私以外にも何人かの学生が試しに吹いてみたのですが、みんな割合すんなりと音が出るのです。だけど私は音が出ない。「チキショー」って思いました。(小学校の音楽の授業だったら、そこで凹んで投げ出していたかも知れませんが)

後になって考えると、もしそのとき最初からすんなりと音が出ていたら、「こんな音色なんだ、ふーん」というだけで終わってしまったかも知れません。
結局、2時間くらい頑張ってああでもないこうでもないと試したら、やっと音が出たのです。その時は本当にうれしかったです。
そのあと、すぐにケーナを買いに走って、以来現在まで23年間、ケーナを吹き続けています。もっとも、学生時代には周囲に同じ音楽をやっている人はいなくて(大学の先生も、現役で演奏している人ではなかった)、1人で練習していただけです。ただ、その間にケーナだけではなくサンポーニャとギターも手にするようになっていました。(チャランゴも手にしたのですが、最初のチャランゴは、あまり練習しないうちにすぐに壊れてしまいました)

サンポーニャ
サンポーニャの写真(上下逆に写っています)


グループを組んで演奏するようになったのは、大学を出た後、23か24の時です。その時点では、まだまだ全然下手くそです。その当時の音源は、探せば家のどこかにテープが残っていると思いますが、恥ずかしくてとても公開は出来ません。
ただ、最初に作ったグループ(グルーポ・インカコーラ)には、当時高校1年生、後にプロのミュージシャン(フォルクローレ以外の畑ですが)となったメンバーがいたことが大きかったです。別に「教えてもらった」ということはないのです。ただ彼といつもケーナ二重奏を組んでいただけですが、そのおかげで、私のケーナもかなり上達した、と思います。自分より上手い人と一緒に練習するのは、上達の近道です。彼の存在なくして、今の自分のケーナ・サンポーニャはないです。

1994年頃から、当時新宿にあった、あるライブハウスで、月に1回演奏させていただくようになりました。結局、2000年にグループが解散するまで6年半、毎月ずーっと出演させていただいていました。特に、1998~9年頃が、もっとも演奏技量が充実していたかなと思います。
その当時の演奏です。↓
http://homepage3.nifty.com/ryo-folklore/Ra/Amerindia.MP3

丁度このグループと同時進行で、アルゼンチンの民族舞踊の伴奏(やはりフォルクローレと呼ばれますが、アンデスのフォルクローレとはちょっと趣が違います)にも参加するようになりました。「プロジェクシオン・エレンシア」というグループで、ここでは主にギターを弾き、一部の曲でケーナを吹いていました。しかし、現在に至るまで、私のギターはあまり上手くないですが。(ストロークとアルペジオ、簡単なベースラインしか弾けないし、未知の曲のコードがパッと出てきません)
その後、2000年から2001年にかけて、相次いで2つのグループが解散したり私が脱退したりして、その後はキラ・ウィルカ(主にアンデスの音楽)、エパ(主にアルゼンチンの民族舞踊の伴奏)、ティエラ・クリオージャ(アンデス中心で、アルゼンチンの踊りも多少含む)などのグループに参加して、現在に至っています。今現在続いているグループは、キラ・ウィルカだけになってしまいましたが。(ティエラ・クリオージャは、中心メンバーが海外赴任から戻れば、復活予定ですが、それは多分4~5年後のことでしょう)

http://www.youtube.com/watch?v=KXbIYUmPhFw&fmt=18
同じく「モト・メンデス」
http://www.youtube.com/watch?v=zI0f389KEC0&fmt=18
同じく「ポジェリータ」
http://jp.youtube.com/watch?v=HRZiqZf-U50&fmt=18

エパの「ワイノT」
http://homepage3.nifty.com/ryo-folklore/Ra/Huayno-T.MP3

キラ・ウィルカについては先日公開したばかりなので、 7月26日 7月28日

で、大学1年の時から23年間、ずーっとフォルクローレをやってきましたが、実は私はクラシックも大好きです。そんなに詳しくはないし、音源も少ししかもっていませんけれど。で、クラシックについては聞く専門だったのですが、あるとき、「ケーナが吹ければフルートも吹けるだろう」と思ったわけです。それで、某楽器店にフルートを買いに走りました。買ってきたのは、ヤマハのYFL-31という古いフルートの中古です。5万数千円でした。現行機種はYFL311という機種で、それが1978年に発売されているので、YFL31は、それ以前、少なくとも30年は経っていて、しかもちゃんとオーバーホールされたとは思えない代物ですが、音は問題なく出ました。(ただ、後で考えると最低音のドはちょっと出しにくかったです)
改めて、ケーナとフルートは非常に吹き方の近い楽器だと痛感しました。だって、フルートを買ってきて、その日のうちに2時間くらい練習したら、3オクターブの一番上のドまで音が出てしまったんです。ケーナの経験がなかったら、いきなり3オクターブなんて出るはずがないです。(ケーナの3オクターブは、出せるようになるまで5年かかった)
それが2年前、2006年のことです。翌2007年には、もっと良いフルートが欲しくなり、一念発起、何と20万円以上もするムラマツフルートのEX(オフセットリングキー)を買ってしまいました。今まで購入した楽器の中で、もっとも高価なものですが、それでもムラマツのラインナップの中ではもっとも安いフルートなのです。

ただ、フルートを練習するようになって、フォルクローレとクラシックの体質の違いというものも痛感しています。フォルクローレには楽譜がありません。だから、楽譜がほとんど読めない私も、何不自由なくフォルクローレが演奏できる。吹き方も、それぞれに自己流です。ケーナの3オクターブなんて、笛によって音程にばらつきがあるので、運指も笛ごとに違ったりします。だから「正規の指使い」なんてものはありません。で、その感覚のまま、私はフルートもほとんど楽譜なしで耳レコを頼りに、運指は運指表を頼りに、複数の指使いのある音は、自分が「吹きやすい」と思う運指を使って、言い換えれば、ほぼ好きなように吹いている状態です。ケーナの代わりにフルートを持っただけ、みたいな。
フォルクローレ的感覚では、それが当たり前です。でも、クラシック的には、それではダメなのでしょう。

最近になって、自分が覚えていた運指が実は正規の運指ではなかったことに気が付いてしまいました。自己流の弱点が露呈した感じででもす。
うーーーーん・・・・・・・・・・。本当は、フルート教室に行った方が良いのでしょうが、多分こんな私が教室に行ったら、欠点指摘されまくって、身動きできなくなってしまうのではないか、という気がします。楽譜も読めないし、譜面のとおりに吹こうという意識自体がありませんから。
クラシックが好きと言っても、自分の演奏に関する限り、基点はあくまでもフォルクローレですからね。その感覚を殺してしまうことは、出来ない相談でして。
結局何だかんだと言って、フルート教室には目下のところ足を運んでいません。

で、私はそれでも懲りずに、バイオリンまでやってみたくなってしまったのです。相棒も「バイオリンをやりたい」というので、その声にも押されて、弓付で5万8000円のセットを買ってきたのですが、こればかりはフルートのようにはいかなかった。一応音階と簡単な童謡くらいは(音程はずれ気味に)何とか弾けるようになりましたが、そこまでで挫折しています。現在着々と「押入の肥やし」化が進行中。ケーナ、サンポーニャ、フルート、ギターと練習して、バイオリンまでは練習時間がとれない、というのが最大の原因です。

結局、今まで私が手を出した楽器を得意な順番に書いていくと
ケーナ
サンポーニャ
フルート
ギター
チャランゴ
リコーダー
マンドリン
バイオリン

ということになるでしょう。チャランゴより上は、一応人前での演奏で使ったことがあります。(私のチャランゴは、かなり下手ですが)
それ以下は、まあ「やったことがある」というだけですね。
一番得意な楽器はケーナかサンポーニャか、どっちだろうか。自分の中では甲乙付けがたいのですが、どちらかと言えばケーナかな・・・・・・・・。





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最終更新日  2009.08.02 11:30:21
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