inti-solのブログ

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2012.08.20
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カテゴリ: 災害
震災で海底の断層 50m盛り上がる
東日本大震災で東北沖の日本海溝の一番深い部分の海底の断層が、地震前と比べ、およそ50メートル盛り上がったことが、海洋研究開発機構の調査で分かりました。
海洋研究開発機構が東日本大震災直後とその半年後に、東北沖およそ250キロにある日本海溝の一番深い部分の断層を調べた結果、1999年の調査より、断層がおよそ50メートル盛り上がったことが分かりました。
地震に伴い日本列島を乗せた北米プレートが東南東にすべり、太平洋プレートの上の堆積物をはぎ取るような形で持ち上げたためということで、こうした海溝型の地震の断層の動きが確認されたのは世界で初めてです。
過去にも同じような地震が起きたことを示す層の重なりも見て取れ、機構では、今後、東北沖での津波を伴う地震の発生周期を解明するとともに、日本海溝のほかの場所でも同様の断層がないかを調べることにしています。

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50メートルと言えば、十数階建てのビルの高さに相当します。ちょっと想像もつかない規模の断層です。
私が「地震と断層」ということばで真っ先に連想するのは、1891年濃尾地震の断層です。


こちらのサイト にリンクを張らせていただきました。
高校の地学の教科書にこの写真が載っていたように記憶しています。あるいは日本史だったかも知れませんが。あまりに印象的な写真だったので、よく覚えています。この断層で、ずれ幅は上下に6メートル、左右に2メートルだそうです。地震の規模はマグニチュード8.0とされていますから、大変な大地震、巨大断層なのです。それに対して、高低差50メートルの断層とは!想像を絶するものがあります。そりゃ、あれほどの規模の津波が発生するわけです。
もしこれが地上で発生した地震なら、高低差50メートルの断層では、人類の作るいかなる建築物であろうとも、断層直上にある限りは倒壊を免れることは不可能でしょう。

そして、もう一つ断層についての新聞記事があります。

都心に活断層か 専門家ら地層分析
東京都心部に断層があることを、地質調査専門家らのグループが、地層データから明らかにした。過去二十万年間に活動を繰り返しており、深部の活断層の存在を示している可能性もある。真上には多数の建物や高速道路があり、防災や都市開発に影響がありそうだ。二十日に埼玉県で開かれる日本第四紀学会で発表する。
都心部は開発で自然の地形が失われて断層が分かりにくい。豊蔵勇・元ダイヤコンサルタント技師長らは、ビル建設や土木工事の際にボーリング調査された地層データを千点以上集め、分析した。
その結果、JR飯田橋駅周辺から北北東-南南西に最大七キロにわたり、地層が食い違った断層が続いていることを突き止めた。
さらに文京区内で得られたデータを分析すると、七、八万年前の火山灰を含むローム層が約二メートル食い違っていた。さらに九万年以上前の砂や砂利の層が約三・五メートル、二十万年前の東京層は約十二メートル食い違っていた。
豊蔵さんは「古い地層ほど食い違いが大きいのは断層が何度か動いたことを示す。九万~二十万年前の間に四回ほど動いたのでは。地下深くで起きた地震の影響などでずれた可能性がある」と分析。また断層のタイプは正断層型だという。

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飯田橋駅周辺から北北東-南南西に最大七キロにわたり(別の記事によれば四ッ谷から田端にかけて)活断層だそうです。この記事によると、断層の距離は約7キロだそうですが、別のソースによると、地震の規模はマグニチュード7クラスと推定されているようです。その推定が事実だとすれば、断層の長さは7キロでは済まないでしょう。地震の規模と断層の規模は比例しており、マグニチュード7程度だと断層の長さは20キロ以上になるはずです。つまり、四ッ谷より南、田端より北にも断層は続いている可能性がある、ということです。何しろ場所が東京の大都会ですから、地表はコンクリートとアスファルトに埋め尽くされているし、断層が最後に動いたのが7~8万年前以前ということは、ウルム氷期の前の間氷期頃ということになります。地下相当深い場所なので、なかなか容易には調べられなれないでしょう。






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最終更新日  2012.08.21 00:44:14
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