inti-solのブログ

inti-solのブログ

2016.01.10
XML
カテゴリ: 政治
安倍首相、妻がパートで働き始めたら「月収25万円」 例え話が波紋


「ご指摘の実質賃金の減少についてでありますが、景気が回復し、そして雇用が増加する過程において、パートで働く人が増えれば、一人当たりの平均賃金が低く出ることになるわけであります。私と妻、妻は働いていなかったけど、景気が上向いてきたから働こうかということで(パートで)働き始めたら、(月収で)私が50万円、妻が25万円であったとしたら、75万円に増えるわけでございますが、2人で働いているわけですから、2で割って平均は下がるわけです」
2015年11月分のパート労働者の平均月収は、厚労省の毎月勤労統計調査によると8万4000円。年収にすると100万8000円だ。年収130万円未満のパートは年金や健康保険料を負担しなくても済み、103万円以下だと所得税がかからず配偶者控除が適用される。これらの優遇を受けるため、自ら働く時間を抑えている人は多い。「130万円の壁」「103万円の壁」と言われている。(以下略)

ーーー

どこの世界に月収25万円のパートタイマーがいるのかと話題になっているようです。
いわゆる非正規雇用ということなら、月収25万円はあり得ますが、それはもちろん雇用契約が非正規ということに過ぎず、労働時間的にはフルタイム、更に残業もして、下手をすると複数の仕事を掛け持ちしなければ無理な収入でしょう。短時間勤務のいわゆるパート就労で月収25万円は、何か特殊な技能の持ち主(医者とか弁護士??)以外はあり得ないでしょう。要するに安倍はパート就労の月収の世間相場を知らないから、こういう素っ頓狂な数字の例えを持ち出してしまうわけです。

で、そのこともありますが、安倍が主張した本筋、つまり、パート就労者が増えたので平均月収が下がった、という言い分はどうなのでしょうか。
パートに限定した数字は分かりませんが、少なくとも非正規雇用の就労者数が増加していることは事実です。それが、働く側のニーズに合っているなら問題はないのですが、そうとは思えません。安倍政権の下で、いや、それ以前から同様の傾向は続いていますが、正規雇用の就労者が減って、非正規雇用の就労者が増えています。それが、正規雇用で働きたい人が減って、非正規雇用で働きたい人が増えた、ということでないのは明らかでしょう。雇う側の都合で、正規雇用減らして非正規雇用を増やしているわけです。前述のとおり、この傾向は必ずしも安倍政権だけの責任ではありません。ただ、ここまで平然と、パート就労が増加したことをアベノミクスの功績のように言えてしまうということは、こういった状況に対する問題意識を根本的に持っていないのだ、ということがよく分かります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016.01.10 20:22:57
コメント(12) | コメントを書く
[政治] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: