inti-solのブログ

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2019.02.02
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テーマ: ニュース(95879)
カテゴリ: その他
「先生、どうにかできませんか」=10歳のSOS届かず-女児のアンケート・野田市


野田市は1日、市立小学校が2017年11月に実施したいじめに関するアンケートの回答の写しを公表した。
「あなたは、今いじめられていますか」との質問は「はい」に丸を付け、いじめの内容について身体的な暴力を選択していた。その他の欄に「ぼう力を受けている」と書き込み、「いじめをだれからうけましたか」との質問には「かぞく」を選んでいた。
自由記述欄には「お父さんにぼう力を受けています。夜中に起こされたり、起きているときにけられたりたたかれたりされています」と記入。大きな字で「先生、どうにかできませんか」とSOSを発信していた。
欄外には当時の担任が状況を聞き取った際のメモ書きが残り、「口をふさいで、ゆかにおしつける」「せなか首をちからいっぱいける」「あたま→なぐられる10回(こぶし)」などとあった。「おきなわでは、お母さんがやられていた」と母親に対する暴行をうかがわせる内容も見られた。
傷害容疑で逮捕された父親の自称会社員容疑者は18年1月に学校を訪問し、「(アンケートの)実物を見せろ」と要求。その後、市教育委員会の担当課長らが独断でコピーを渡していたことが明らかになっている。

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野田市の虐待死事件は、私も子どもを持つ親なので、実に心が痛むはなしですし、何とかならなかったのか、という思いを抱きます。

「秘密を守ります」として書かせたアンケートに父親からのDVが記載されていたのに、それを父親に要求されて見せてしまった、というのです。それは、明らかに最低最悪の対応だったことは間違いありません。
別報道 によると、

応対した担当課長らは上司や児相に相談せず、独断でアンケートのコピーを渡した。課長は「威圧的な態度に恐怖を感じ、屈して渡してしまった」と話した。

とのことです。もちろん、第三者的には、威圧的な態度に屈して、DV被害者の個人情報を加害者に渡すなんて、もってのほかです。ただ、10歳の子どもを殺してしまうほどの暴力をふるう親です。そんなのに威圧的な態度で怒鳴り散らされたら、それは恐怖を感じるし、正常な判断力を喪失するだろうと思います。自分自身がその立場に立ったとして、「毅然とした態度」を貫いて要求をはねつけられる、と自身を持って断言できる人が、果たしてどれだけいるでしょうか。そのようなクレーマーの執拗な攻撃に晒されてうつ病になって退職、なんて例だって、世の中には履いて捨てるほどの例があるはずです。

人間とは、弱いものです。このようなクレーマーに、1対1で対峙して勝てる人は、そう多くはありません。だからこそ、こういうクレーマーを相手にするとき、1対1になってはいけないのです。
コピーを渡してしまったときは、果たしてどういう状況だったのでしょうか。「応対した担当課長らは」という記述からは、1人ではなかったようにも読めます。ただ、役所において「担当課長」というのは、課長という肩書きは持つものの、部下を持たない役職を指すのが一般的です。ということは、「上司や児相に相談せず独断で」ということは、部下のいない担当課長が1人で判断したように読めます。
このあたりは、報道から実情を正確に読み取ることは難しいですが、クレーム対応を1人の担当課長に押し付けた結果として、担当課長が恐怖に屈したとすれば、組織としてクレームに対応する体制があまりに整っていなかった、と言わざるを得ないだろうと思います。

ともかく、この種のクレーマーに対しては、1対1にならない、3対1、4対1くらいで対応する、役所なら訴訟や、そこまで行かずとも行政不服審査請求を起こされることはある種の宿命なのだから(野田市くらいの人口規模の役所で、行政不服審査請求が起こされたことがない、などということはありえないし、訴訟だって過去に経験があるのではないかと想像します)、「訴える」なんて言葉に脅えていたら、役所が成り立たない。どんな裁判だろうと、訴訟や行政不服審査請求を起こすことは本人の権利なのだから、そこは「どうぞ」と言うしかないのです。






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最終更新日  2019.02.03 08:58:03
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