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木昌1777さんComments
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カメラ(写真)を終活(趣味)の中心に据えて夢中になっていたのだが、百日咳に罹患後、2ヶ月ほどカメラを手にすることはなかった。カメラどころか、何をするにも気力が沸き立たないのだった。罹患中の体力消耗は激しかったが、体力の無さは気力の無さに直結しているのだった。私の精神力などこんなものだとしみじみと味わう日々が続いた。
読書は1日に1~2ページほどは読んで、地を這うようにじわじわ進めた。激しい咳き込みで七転八倒していた5日ほどは妻に食事の用意をしてもらったが、それ以外の日は三食すべて私が用意した。2カ月の間、何かをやったと言えばそれぐらいである。
その間、県の委員会が一度開催され議長を務めた。またその委員会の関係で一泊の東京出張が1回あった。過失なくこなした(と自分では思っている)とはいえ、以前の5~6割の気力で辛うじてこなしたという感じであった。東京駅や新宿駅の広い構内を歩かなければならないと思うといくぶん恐怖ですらあった。もちろん歩くことはできたのだが、そんな気分でいっそう気が滅入るのだった。
とにかく少しずつリハビリしなければならない。無理をせず、体力、気力に応じたリハビリが必要だと考えた。手始めにカメラを持って、家の前の広瀬川の河川敷に出て野草の花の写真を撮った(10月22日)。リハビリと言うのも憚られるほどの時間だったが、マメアサガオ、ヤナギハナガサなどという始めて見る花もあって写真を撮ることにいくぶん夢中になれた。紅葉を始めているなじみ深いイヌタデを見るのも楽しかった。



それから2日後、暗いうちから起き出して近くの橋の上から夜明けの空を撮りに出かけた。空に散らばった雲に朝焼けが広がる様子を写し終えての帰り道、十分に明るくなっていたので河川敷に降りて花を写した。そこの河川敷にはノコンギクが驚くほどたくさん生えていた。そのほかの花は少なかったが、コセンダングサの線香花火のような実を見つけた。もっともこの種はとても厄介なひっつき虫で、野歩きの好きな私はいつも悩まされている。
早朝のカメラ散歩は私なりに満足だったこともあって、その日の午後から仙台城址と広瀬川の間にある青葉山公園に出かけた。まず最初に、
毎年の楽しみだった色づいているノブドウの実を探した。朝の河川敷にはたくさんのノコンギクがあったが、こちらの河川敷にはコヨメナがあった。花のサイズは同じくらいなのに草姿が小型のコヨメナの方が好もしい。逆光に透けているハナミズキの美しい色も撮ることができた。この写真で次回のカメラ散歩のテーマは「秋色を探す」としようと思いついた。







カメラ散歩でリハビリと言うのは調子よくやれそうである。諸々の雑用がなくなった土曜日(10月31日)、きめていた「秋色を探す」というテーマで青葉山公園付近を
ゆっくりと回った
。いろんな木の紅葉した葉を写そうというのである。サクラ、カツラ、ヤマボウシ、ニシキギなど、それぞれはそれぞれの色で十分に楽しませてくれた。




さらに翌日の11月1日、散歩コースの一つの仙台城跡天守台に暗いうちに出かけた。日の出の写真をよく撮っている場所だが、今日は「天守台」そのものがテーマ(つまり、天守台で撮れる写真であれば何でもということ)である。夜明けの空、枯れかけた古木、朝日に映える樹々、修復が終わったものの昭忠碑の台座に戻されない鳶の彫刻、朝日を反射するビル群、仙台湾を航行する大型船(400㎜望遠で)など、気に入った被写体なら手当たり次第なのである。






こんなけっこう気楽なリハビリだが本人はけっこう真剣なのである。2ヶ月後くらいには以前の筋トレ散歩ができるように計画している。「ゆっくり」が成功の鍵だろうと本人は(たいした根拠もないのだが)信じているのである。
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