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『ファシリテーション入門』(堀公俊、日経文庫、日本経済新聞社、2004、830円)この本の読書メモを書いています。本日で早くも第5回。(第1回はこちら。) 今日は前回の4つのスキルのなかから、1番目の「場のデザインのスキル」を詳しく見ていきます。僕が一番大事だと思っているスキルです。油断なく周到に「場のデザイン」をやっていきたいものです。=============================『ファシリテーション入門』5(p59~66:第3章「場のデザインのスキル」の 「1 チーム活動の場をデザインする」より。 ・以降の太字部分は、本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・質の高い場をつくりだし、 チームの力が最大限に発揮されるように ↓ ★段取り・空間のデザイン: 会場選び、椅子や机の配置、チームのムードづくりなど○目標: ・メンバーの頭のなかで ゴールの姿や成果物のイメージが湧きやすいよう、 またその食い違いが生まれないよう、具体的に表現する。 ・活動が終わった後で振り返る際の判断基準○グランドルール: ・コミュニケーションや情報の共有化を進める上でのルール ・議論の進行を妨げる人に対処する際のよりどころ ・チーム全員で意味を確認した上で、 よく見える位置に貼り出しておく。 ・ワークショップならば、 「最後まであきらめない」 「楽しく議論する」など。クラスづくりで言うと、学級経営のベースになるものですね。○プロセス: ・目標に到達するための道筋(ロードマップ)○メンバー: ・できるだけ少ない人数で 最大の知恵を集める ・「20%の人で80%の仕事をカバーできる」(パレートの法則) ・メンバーは必ずしも固定化する必要はなく、 常にオープンにしておく ・メンバー同士の相性も考える ・活動のなかで緩やかな役割分担を決めたり、 キーパーソンを見つけて活用(p66まで:第2章「応用が広がるファシリテーションの世界」の1 より)=============================つづきは、また次回。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.27
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前回の日記で”「こう準備すればこううまくいく」という シナリオを描いておくことが大事”ということを書きました。ちょうどその日の夜、青山新吾先生のDVDを拝見して、「あ、まさにこういうことだな」と思いました。青山先生のお話の中で、小学校に今度入る子で、給食を食べる時間が大変危ぶまれる子が出てきます。園では弁当箱をチョップのようにして飛ばしてしまうので大人が片時も目を離せずに、貼りついていないといけない子。その子が小学校の「給食試食会」に来るにあたり、青山先生は、「給食を食べる部屋に入る前がすべて」と考えられます。そして、校舎に入る段階から布石を打ちます。たとえば、足形を配置してそこに必ず足を置く、とかここで3秒数える、とかです。そうやってポイントポイントで落ち着いて小さな課題をクリアできていれば、給食を食べる部屋に入るときの状態はかなり落ち着いて、「これならいけそう」というものになっています。この話、大変よくわかりました。自分が以前受け持った子どものことを思い浮かべながら、「成功するということは、必ずそうなるように ステップやポイントを用意することにかかっているものだ」という考えを新たにしました。青山先生のDVDは、少しずつ視聴しています。自分も講座会場に参加しているつもりで見ています。2人の子どもが寝てしまってからでないととても落ち着いて見ていられないので、うまく時間ができたときに、少しずつ見ています。ヨメサンも一緒に「この話、大変よくわかる」と言いながら見ています。区切りがつくまで視聴し、その後夫婦で考えたことを会話しながら寝床につきます。(^^)皆さんにも、おすすめです。 DVDの注文は制作会社のサイトを参照ください。▼明日の教室 第20弾 僕が自閉語を学ぶわけ ~特別支援教育の今後を考える~ ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.27
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『ファシリテーション入門』(堀公俊、日経文庫、日本経済新聞社、2004、830円)この本の読書メモを書いています。本日が第4回。(第1回はこちら。) =============================『ファシリテーション入門』4(p37~58:第2章「応用が広がるファシリテーションの世界」より。 ・以降の太字部分は、本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・体験学習の流れ ・メンバーやグループが成長するために働きかける人を ファシリテーターと名づけた。・ファシリテーターの役割 メンバー相互の関係を活性化させることで、 潜在的な能力や内なる可能性に目覚めさせる。教育という意味の英語educationの もともとの意味は、「引き出す」という意味のラテン語から来ているので、 まさに「教育する」ということは ファシリテーションなのだ、と思います。 上に書いてあることは、そのまま教師の役割と同義です。(^^)・企業変革のセオリー トップの強いリーダーシップからスタートし、 ファシリテーションでチームの潜在的な力を引き出し、 最後にマネジメントで実行に落とし込む。・結論ではなく、そこに至るプロセスが重要 最大多数の最大幸福に向けて、 粘り強く対話を進めていく ・ファシリテーターに求められる技術 (1)場のデザインのスキル ・場をつくり、つなげる ・活動のプロセス設計ゲームに例えるとよくわかるかもしれません。 コンピュータゲームでも、スポーツの対戦でもいいです。 ゲームデザインというのは、すべての元、出発点。 「プロセス設計」は、「シナリオを描く」ということですね。 ストーリーを思い描く。 「人を動かす」ということは、 例えば対戦ゲームでここでこうなったら次はこうなる、 という、展開予想ができていてこそ、できるというものです。 (2)対人関係のスキル ・受け止め、引き出す ・傾聴、復唱、質問、主張、非言語メッセージの解読など、 コミュニケーション系(右脳系・EQ系)のスキル (3)構造化のスキル ・かみ合わせ、整理する ・発散が終われば収束です。 ・図解を使った構造化手法 ・思考系(左脳系・IQ系)のスキル (4)合意形成のスキル ・まとめて、分かち合う ・創造的なコンセンサスに向けて 意見をまとめていく ・コンフリクト・マネジメントのスキル ・体験を学習へ、学習を行動へと結びつける技術・成果志向・組織志向になるほど、 経営学をベースにした論理的で体系的な形式知としての技術が 求められる。・学習志向・個人志向になるほど、 心理学をベースとした直感的で属人的な暗黙知の領域になる。・ファシリテーションのレベル ・会議よりもプロジェクトの方がハイレベル ・社会変革のファシリテーションは究極のレベル(p58まで:第2章「応用が広がるファシリテーションの世界」より)=============================ひと言でズバッとまとめてあるのが、すごくいいです。標語にして貼っておきたいくらい。ファシリテーションの4つのスキルは、どれも大事なスキルですが、僕としては1番最初の「場づくりのスキル」を大事にしたいです。たとえば、発達障害のお子さんの「特別な支援」をチームで話し合う際も、最初にファシリテーターがその後の展開を予測して「こう準備すればこううまくいく」というシナリオを描いておくことが大事。そうすれば、話し合いの前の調整や、話し合いの場の設定から工夫することができます。その後の「いい意見が出るか」とか「皆が気持ちをひとつにできるか」「決めたことを実行できるか」といったことの成否に大きくかかわってきます。 でも、スキルとしては4つとも伸ばしたいですね。僕のスキルとしては、今どれくらいなんだろう・・・。 (2)と(4)は弱いような気がするなあ。 それでは、また次回! ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.24
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『ファシリテーション入門』(堀公俊、日経文庫、日本経済新聞社、2004、830円)この本の読書メモを書いています。本日が第3回。(第1回はこちら。) =============================『ファシリテーション入門』3(p30~36より。 ・以降の太字部分は、本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・ファシリテーションの3つの効果 (1)成果に達するまでの時間を短縮 (2)メンバーの相乗効果(シナジー)が発揮できる ↑ 自由に安心して意見を交換できる場をつくるから (3)メンバーの自律性を育み、個人を活性化する ・メンバーが当事者意識(オーナーシップ)を持って 真剣に課題に打ち込むか否かが 実行の良し悪しを決める。・組織で働く多くの人は、 もっと自分の能力を発揮したいと願っている。・自らが主人公となり リーダーとなってこそ、 人は本当の力を発揮できる。★自分自身で人生を切り開いているという「自己有能感」★仲間から認められたという「承認の喜び」(p30~p36より)=============================最後の2つの★印のところ、学校でも大変大事なところだと思います。すべての行動の動機になることかもしれません。この2つがどちらも見られるクラスは、相乗効果で、みんなが伸び合っています。そのようなクラスをつくれる学校だからこそ、そのような職員室もつくれる、と確信しています。僕は学級担任ではないので、その分職員室の活性化のための裏方を行いたい、と思っています。(もちろん来年度学級担任になるかもわかりませんが・・・。) 今日は今年度の修了式でした。学校は来年度、また新たなスタートを切ります。でも、また1から、ではなくて、今年度の積み上げの上に、スタートを切りたいものです。 それでは、また次回! ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.23
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『ファシリテーション入門』(堀公俊、日経文庫、日本経済新聞社、2004、830円)この本の読書メモ。今日から本格的に中身に入っていきます。文庫で手軽なサイズですが、中身は大変濃いです!本日が第2回。(第1回はこちら。) =============================『ファシリテーション入門』2(・以降の太字部分は、本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・リーダーのもっとも大切な役割は、 組織の方向性を決めること ○意味(ミッション)を明らかにし、 ○目標(ビジョン)と そこに至る道筋(戦略)を指し示す。 その上で、自ら模範を示しながら、 人をつくり 組織を育てていく。・マネージャーは、 「どうやって(How)」を決める。 ○具体的な計画をつくり、 ○さまざまな資源の配分や構造を決める。このへんは、システム・マネジメントの根本ですね。 リーダーの役割なんて、学級経営における 担任の役割そのものです。 リーダーやマネージャーの役割が はっきりしない組織も多いので、 まずはこれをおさえることかと。 そういえば以前、 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』 という本も読んだなあ。△現場の情報がリーダーやマネージャーに届かなくなり、 組織が本来持っていたフィードバック機能が麻痺してくる。 →もはや、少数の人間が組織を率いていくのは難しく、 たくさんの人々が それぞれの持ち場で イニシアティブを発揮していかなければ、組織は動かない。これ、悪い例として出ていますが、 「学校」という職場はわりとこれに陥りやすいと思います。 各先生方の裁量に任されていることが多いので・・・。 でも、「組織としてどう動くか」がないと、 みんなでやっている意味がなくなりますね。・人々の活動が容易にできるよう支援し、 うまくことが運ぶようにするのがファシリテーション。 ↑ 絶え間ない変化が必要なときに有効。・ファシリテーター = 「協働促進者」 「共創支援者」 ★個人ではなく、人々が協働する「場」(関係性)を重要視 ○活動の内容(コンテンツ)そのものはチームに任せて、 そこに至る過程(プロセス)のみを舵とりする。 ●黒子(演出家)的なリーダー = 成果に対する主体性をチームに与える ○中立的な立場で活動を支援する。 (例) ・会議という場のデザイン ・議論が対立に陥った場合は、 連結ピンの役割をする。○メンバーの「多様性」を尊重し、 異なる意見のなかから 創造的な問題解決を図ろうとする。(p29まで)=============================「これができるといいなあ!」と思えることがたくさん書いてあります。少しずつ、意識して取り組みたいですね。 それでは、また次回! ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.20
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『ファシリテーション入門』(堀公俊、日経文庫、日本経済新聞社、2004、830円)==============================【内容情報】(「BOOK」データベースより)組織のパワーを引き出し、すぐれた問題解決に導く技術がファシリテーションです。(1)成果に至る時間を短縮する、(2)チームの相乗効果を生む、(3)メンバーの自律性を育む、といった効果が得られます。会議運営、プロジェクト推進、組織変革、合意形成、教育学習など、幅広い領域で活用できます。本書では、会議運営とプロジェクト推進に焦点を当てて、「場のデザイン」「対人関係」「議論の構造化」「合意形成」の4つの基本スキルを解説します。==============================最近お会いした方。名刺を拝見すると、「ファシリテーター」の文字がありました。僕は「ファシリテーター」という言葉を初めて知ったときから、「ファシリテーター」になりたいと思っています。ファシリテーターとは、きっかけを与える人、促す人、あらかじめ場づくりをする人、環境調整をする人。何か大きなプロジェクトを進めようとするときに、リーダーシップはもちろん必要ですが、リーダーのひとり相撲にならないためにはファシリテーションが絶対必要です。というわけで、以前読んだ『ファシリテーション入門』という本を読み返してみたいと思います。=============================『ファシリテーション入門』1(今回は目次部分から抜粋(・以降の太字部分)。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・「個人」から「関係性」へ・知的相互作用を促進する本書から触発されたこととして、 僕のメモが目次の余白にメモってあります。 「ストーリーを紡ぐ」 自分が小説家やゲームデザイナーになったような感じで 他の人を巻き込んでストーリーを紡いでいく。 そんなこと、考えただけで、ワクワクします。(^^) それが他の人の迷惑にならなければいいのですが・・・。・メンバー特性をチームづくりに活かす・アイスブレイクで場をつくる・聴く力――傾聴で共感を呼ぶ ・耳で聞かず、心で聴く・観る力――言外のメッセージを読む・議論を描くファシリテーション・グラフィック・合意形成のスキル――まとめて、分かち合う ・合理的に民主的に 意思決定をする ・協調的にコンフリクトを解消する ・共感があれば Win-Loseにはならない ・Win-Winでの対立解消をめざす・支援型リーダーをめざして(以上、目次より(p12まで))=============================本書の中身をどんどん読んでいきたくなる言葉がめじろおしに並んでいます。コミュニケーションの基本も学べそうです。最後に「支援型リーダー」という言葉がありましたが、確かに、僕はこれをめざしているんだな、という気がします。教育の分野では「指導」と「支援」という言葉があって、別物のように思われていますが、僕はこれを一緒のものにしたい。対立していると思われているものを、止揚統合したい。そのためには、やはり技術を学ばなければならない、と思います。 この本を読んだのは、たぶん1年ぐらい前なのでだいぶ中身を忘れていると思います。ちょうどいい機会なので、思い出しながら読み返していきたいと思います。 読書メモは、次回につづく! ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.19
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正観さんの本の紹介です。なくなられた後の出版です。 『淡々と生きる』(小林正観、風雲舎、2012/1、1500円)=============================『淡々と生きる』1・なぜ家に寄りつかないで 暴走族や宗教に行くのか。 家の居心地が悪いからです。 わが家にいると 説教されたり文句を言われたりするから、 そんなことを言われないですむ暴走族に入ったりする。 でも自分の家で、 あなたはあなたのままでいいよと言われ、 そこがいちばん居心地がよければ、子どもはそこにいます。・大阪には淀屋橋がありますが、 淀屋さんがお金を出して作ったから 淀屋橋です。 岡田心斎という人がお金を出して作ったので心斎橋です。 安井道頓という人がお金を出して掘り割を作ったので 道頓堀です。 京阪神には「長者の思想」という思想があって、 お金は世のため人のために使うものだったのです。・今日から、口をついて出てくる言葉全部を 「うたしやき」というものにしたらどうでしょうか。 うれしい話・たのしい話・しあわせな話 ・やくに立つ話・きょうみぶかい話 ――それが「うたしやき」。 私は二十歳の頃から、「うたしやき」の話しかしないと 決めてきました。・誰かのために肩代わりをしてもいいと思えたら、 たぶん そこからあなたの人間集団の雰囲気が変わってきます。 人は喜ばれるために存在しているからです。 それは釈迦が二千五百年前に言った 「いい仲間を得ることは、 聖なる道のすべてを手に入れることである」 につながると思います。=============================正観さんは「こころの研究家」です。人間の心や行動について、かなり興味深い考察をされています。 正観さんの本の読書メモはこれまで当ブログでも、たくさん書き残してきました。一番新しいのはこれですかね。▼小林正観『心に響いた珠玉のことば』5~「私の体を通してからにしてください」合わせてお読みいただけると、正観さんの考えがよくわかると思います。ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.18
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読書メモの続きです。 『 コソダテ楽習帳 おつきあい編』(いそのみつえ、赤ちゃんとママ社、2008、900円)本当はマンガをそのまま載せるのがわかりやすいのですが、著作権のことがあるので、マンガの転載はナシです。ぜひ本書を手に取って、マンガを読んでみてくださいね。=============================『コソダテ楽習帳』2(p72-75のエピソード「だいちゃんへのメッセージ」より。 本来はマンガで描かれているところを、 ムリヤリ文字だけに直しています。 今回はほとんど著者のモノローグ部分ですが・・・。)●ひじき 4歳の頃。 毎日のように ケガをしていた。 だいちゃんは同じクラスの男の子。 ささいな事で手を出すクセは 成長とともにおさまるけれど、 彼はなかなかおさまらない。 ある日、 お友だちが大ケガをした。 だいちゃんがやってしまったのだ。 ついつい 怖くなってしまう。 お願い、やられませんように! ・・・でも、 思えば思うだけ やられる気がする。 先生も考えてくれてるし、 おかあさんは今日もきちんと あやまりにきてくれる。 基本的におまかせするつもりだけれど、 いい機会だから、 「どうして お友だちを たたいちゃうの?」 と聞いてみた。 彼からでたひと言は・・・ 「・・・・・・つらいから」・子どもは大人に感じないものを感じているときく。 例えば、だいちゃんが 私の「やられませんように」という思いを感じ取っていたとしたら、 幼いだいちゃんにとって どんなに怖いものだっただろう。・もっとだいちゃんがリラックスできるといいのかも・・・。 「つらいから」といった顔が いつまでも忘れられなかった。 次の日から だいちゃんバックアップ キャンペーン 独自開催。 だいちゃん安心してね。 届け、メッセージ! 大人は子どもを守ってあげなきゃいけない。 そう思って以来、 ひじきがやられることは なくなった。=============================引用、長いですが、これでも半分くらいに縮めています。(^^)すごく、感動したエピソードです。「乱暴する子」に必要なのは、レッテル貼りではなくて、安心とか、愛情なのかもしれません。「よそのママ」であっても、そういう気持ちは伝わるものなのですね!ましてや、日常的に接する教師なら、その子のことをどうとらえてどう接するかというのが、子どもが落ち着いてきたり、変わってきたりする大きな要因になる気がします。どんな子も、そんな風に応援してあげられる大人になりたいです。 ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.17
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マンガなので気軽に読み始めたのですが、「子育て」や「子どもの教育」のうえで、かなり参考になることが書いてありました。 『 コソダテ楽習帳 おつきあい編』(いそのみつえ、赤ちゃんとママ社、2008、900円)本当はマンガをそのまま載せるのがわかりやすいのですが、著作権のことがあるので、マンガの転載はナシです。ぜひ本書を手に取って、マンガを読んでみてくださいね。=============================『コソダテ楽習帳』1(p60-63のエピソード「気持ちを伝えること」より。 本来はマンガで描かれているところを、 ムリヤリ文字だけに直しています。)●友だちに意地悪されるので 「もう保育園に行かない」という、ひじき 5歳。 →(母の考え) ・問題なのは、 ひじきがいやがっているように見えないこと。 (その場面を見たが、)いっしょに遊んでいるように見えた。 →(母から子へのセリフ) 「ひじき 笑って やめてくれーって 言ってるでしょ?」 「ひじきがいやがってるって気がつかないで いっしょに楽しく遊んでると思ってるんじゃないかな」 「先生には相談してみるね」 「でも ひじきが笑って言えば またすぐ同じことになっちゃうの」 「いやってこと わかってもらわなきゃ」 ★「大事なことは 気持ちをわかってもらうこと」 「わかれば きっと しないから」 「笑わないで やめてって 言ってみようね」・バラエティ番組では 人にいたずらしたり、 いじめたりして 笑わせる。 される側も それを 「おいしい」と喜ぶ芸風。 世の中の笑いの基準がこうである以上、 この手のことはなくならない。・なんでも大人のマネをしてみたい子どもたちに、 罪の意識はない。・この手の笑いがうける時代の終息を 祈るばかりの母である。=============================「あ~、こういうこと、あるなあ」と思いながら、読みました。すごいと思ったのが、昨今のテレビの芸風が子どもに影響しているからじゃないか、と思いをいたらせ、「子どもが悪いのではない」という考えを持たれているところ。今年度特別支援教育の研修で来られた先生が「子どものすることにはすべて理由がある」と言われていましたが、そんなふうに、意地悪をしてくる子にも理由があるんだということを冷静になって考えられるって、すごく大事だと思いました。自分の子どもがかわいければかわいいほど、意地悪されたりいじめられたりしたら、「あの子は悪い子・いやな子」と安直に思ってしまいそうなので。そういう、何かされたときの「相手の子」を理解するという姿勢を、僕はこの本の随所から感じることができました。ほかにも紹介したいところがあります。それは、また次回に! ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.16
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『CDブック しあわせ運べるように』 (臼井真、アスコム、2011/8、1600円)この本の読書メモを書いています。本日が第2回。(最終回です。)============================= 『しあわせ運べるように』 2 (p129から最後まで。) ・(「完全に無視された新任時代」より) 音楽への情熱は身をもって示すしかないと決心したので、 ずっと早朝4時半に起きて、一度も休まずに学校に行った。 結果的に、それが私を震災から救ってくれたことにもなる。 ・(「努力は必ず報われる『がんばり記録表』より) 5月のゴールデンウィーク明けから音楽会練習。 毎日の朝練習、休み時間練習、放課後練習と、 可能な限り練習。 そして参加した証拠に各自のカードにハンコを押す。 やりたい楽器が重なったときには、 練習に参加している回数が多い子のほうを選ぶ。 理由があって行けなかったときは、 必ず本人が私に理由を伝えなければいけない。 いくら技能があっても、手抜きをしていてサボっている子たちは 希望の楽器に選ばれない。・音楽会の練習は、毎朝登校してきた子どもたち全員と握手して、 お互いに目を見つけあって 「おはよう」と言うところから始める。 「笑顔にならんと 離さへん」と言って、 毎朝全員と笑顔を交わすようにしている。 6か月間ずーっとこの練習をするので、 最後には苦楽を共にした思い出ができる。 ・『チコタン』という歌がある。 チコタンという子どもが交通事故で亡くなってしまうというお話を、 関西弁で歌っていく歌。 10年ほど前、これを聴いていた子どもたちが、 「チコタン死んだ」というところで大爆笑になった。 その笑い声を聞いたときは、途中で演奏を止めようかなと思うくらい ショックを受けた。 でもこの子たちの反応も冷静に受け止めなければならないと思って、 「何であの歌のあの部分であんなに笑ったのか、 怒らへんから言ってみて」 と聞いたら、子どもたちはこう言った。 「チコタンっていうキャラクターが、 ゲームに出てくるようなキャラクターだと感じ、 それがポテッとこけて死んでしまったような感覚がおもしろかった」 と。・今の子は、何でもゲームのキャラクターだと思ってしまう。・生命(いのち)というものが 簡単なものとして扱われている。 だから、この曲が味わえないような感性しか持てなくなりつつある。 もう2度とこの歌は歌わせられないな と強く思った。 ・私が学校を転勤するときには、 2トントラックいっぱいに金管楽器やリズム楽器、 掲示物、楽譜や書類が詰まった段ボール箱などを積んで、 異動校に引っ越し。 ・最後の音楽の授業では、 震災の前年につくった『ラストソング 巣立ちゆく教え子へ』 を弾き歌いする。 また、教え子ひとりずつに手紙を書く。=============================紹介したいところはほかにもありますが、「幸せ運べるように」が広まった経緯や東日本大震災での話は、おいておきます。ぜひ本書を手にとって読んでいただきたいと思います。 臼井先生の熱い思いや、徹底した実践を継続されているところに大変感動しました。「私もこうありたいな」と思えるところも多々あり、あこがれを喚起されました。「幸せ運べるように」が生まれる背景には、これだけのエピソードがあったのか、と驚きながら読みました。 公式サイトで、曲の試聴をしたり、動画を見たりできます。ぜひ のぞいてみてください。 ▼「しあわせ運べるように」公式サイト ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.14
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組合で買った本を借りて読みました。 『CDブック しあわせ運べるように』(臼井真、アスコム、2011/8、1600円)===========================内容: (HMV レビュー(上のリンク先)より)阪神淡路大震災で生まれ、神戸で16年間大切に歌い継がれてきた曲「しあわせ運べるように」がいま、 東日本の被災地で歌われている。作詞・作曲をした音楽教諭・臼井真が、曲が生まれた経緯や広まっていった様子などを綴る。===========================かなりよかったです!CDがついているのですが、「しあわせ運べるように」ができたときの話や当時の話を知ってから聴くと、またずっと味わい深いものがあります。この曲が大大大好きになりました。教師としては、「しあわせ運べるように」ができる前の、子どもたちと臼井先生のかかわりが率直に書かれている部分にも大変感銘を受けました。全国の音楽の先生に読んでほしい本です。=============================『しあわせ運べるように』1(最初からp128まで。 ・以降の太字は本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・私の中で、教育という仕事、教えるという営為についての考え方、 感じ方が 根本的に変わった。 授業ができるだけでしあわせ。 究極的に言えば、生きているだけでも しあわせ。 歌が歌えるのもしあわせ。 地震はそういうことを教えてくれた。 この感覚は、全国の音楽の先生にぜひわかってほしい。・いろいろな子どもがいて、 反抗したり 言うことを聞かなかったり さまざまなことがあるけれど、 われわれは 好きな音楽を教えられて、 皆が元気で歌が歌える、 授業ができるだけでも いかにしあわせなことか。つい、忙しい日常の中で、忘れてしまいますけど、 そうなんですよね。 子どもたちとすごすこの時間の一つひとつが、 かけがえのない、大変ありがたい時間です。 それを実感として持てるのは、 震災などの影響でそれが奪われる状況を 痛烈に感じたからだこそですね。 僕は直接震災を経験していないですが、 いつくるかわからない大地震を想定しながら、 子どもたちと普通に過ごせる日々のありがたさも ひしひしと感じています。 すぐに忘れてしまうけれど、 忘れないように、 したいです。 ・「経過音」 当初、歌詞の「亡くなった方々のぶんも」の 「ぶーんも」部分に当たる 「ソーミソド」 のメロディは 「ソーミード」 だった。 先生たちに最初に歌ってもらったときに、 何人かの人が 経過音の「ソ」を入れて歌っていたので、 その場で楽譜に経過音を入れた。 たったひとつの音だが、 これがすごく貴重な音。 それが入ったことで、スムーズに歌えるようになった。 もしこれがなかったら、少し幼い感じの曲になっていた。少し作曲の技術的なことになってしまいますが、 僕も少し作曲をするので、 「なるほど!」と思ったこの部分を メモさせてもらいました。 ちょっとのことのようですが、 大きいことだと思います。 こんなふうに、最初にできたときから 音が少し変わって、完成に近づいていく、っていいですね。 皆の力があって、素晴らしい曲に高まっていく、 その「でき方」それ自体が、大変教育的です。 ・私がオリジナルの歌をつくれたのは、 学校生活の中に「歌うべきテーマ」が たくさん転がっていたから。 オリジナル曲づくりは学生時代からしていたが、 その時代の私には「テーマ」がなかった。 教師になって「子ども」という存在と出会って、 そこで初めて私にはテーマが手に入った。 テーマとは、 「歌いたいもの」ではなくて、 「それぞれの場面で必要なもの」、 「聴きたい」と思ってもらえるもの。 「つくる」のではなくて、 「自然と生まれてくるもの」。 それらが手に入ったとき、 私は歌をつくれるようになった。・歌が出てくるのは、 子どもたちの心理状況や変化、 心の動きを察知した瞬間。 子どもたちをしっかりと見ていないと 歌が出てこない。・子どもの気持ちになって つくることが大切。 子どもたちが書いた文章や絵もよーく見る。 そうすることで、子どもたちの心になりかわって 曲をつくることができる。僕も学生時代から作曲をしているのですが、 「確かに、自分の趣味で好き勝手に作った曲は、 テーマがなかったな~」 と、深く反省します。 そして、確かに、学校の子どもたちに向けて 作った歌は、「今の子の子たちに必要な歌」というような 気持ちでつくると、とてもいい歌になったような気がします。 だから、曲をつくる一人として、 臼井先生の本は、そういう意味でも、とても勉強になりました。(p128(第3章の終わり)まで)=============================「しあわせはこべるように」は、小中学生によってはもちろんのこと、いろいろな合唱団や、いろいろな歌手によっても歌われています。ピアノ伴奏もいいですし、オーケストラ伴奏もいいですし、それぞれに味があるので、聴き比べてみるのも いいと思います。ちなみに、YouTubeで聴いて感動したのはこれです。↓ ▲しあわせ運べるように - Cooley High Harmony Cooley High Harmony(クーリーハイハーモニー)は 神戸を本拠地に活動しているそうです。 とても澄んだ歌声に初めとてもびっくりしました! ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.13
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特別支援教育MLで群馬の塚田先生に紹介していただきました。下手なコメントはできません。ただ、日本で見る報道番組とは明らかに違うものを感じました。テレビ番組というより、良質のドキュメンタリー映画のようです。子どもたちのしっかりした話ぶりが、胸を突きます。
2012.03.12
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3月なのに、起きたら真っ白。車の雪かきをしていたら、学校につくのがぎりぎりになりました。ぎりぎり間に合って、よかった! では、読書メモの続きを書きます。『おとな「学問のすすめ」』(斎藤孝、筑摩書房、2011/12、1500円)この本の後半です。=============================『おとな「学問のすすめ」』2(p103から最後まで。 ・以降の太字は本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・「自分の考えで他人を縛ってはいけない。 人にはそれぞれ意志がある。 意志によってことをなそうという 気持ちがわくのだ。」 ・1分間スピーチ 練習のコツ: ・まず、何を言いたいのか テーマをひとつ決める。 ・最初に「これこれについて話します」 と テーマを言って話し出し、 最後も「これこれだから、こうしたいと思います」 と もう一度テーマを出して しめくくる。 ・そしてポイントを3つ決める。 「なぜそれが大事なのか」 とか 「どうしてそう考えたのか」 とか 「なぜそうなっているのか」 といった ポイントをあらかじめ決めさせて、 話が混乱しそうになったら、 「1にこれ、 2にこれ、 3にこれ」 というように話していく。 ・上機嫌に挨拶する。 そしてできれば、上機嫌の挨拶に プラス 軽い雑談をつけ加えたい。・日本人は表情に乏しい。 上機嫌にしているつもりでも、 人には伝わっていないことが多い。 だから意識して、普通より明るく、 機嫌よくする必要がある。 自分の思う1.5倍くらいがちょうどいい。 1.5倍の笑顔で、 1.5倍の雑談をして、 1.5倍明るくふるまう といいだろう。・どうしても上機嫌になれない時は、 その場で軽くジャンプする。 上機嫌をつくりだすテクニックだ。 ・私は小学生のころから、友だちと一緒に宿題をやっていた。 友だちが一緒だと、自分だけダラダラできないので、 気力がつづく。 ・その習慣が残っていて、 中学になっても 友だちと一緒に試験勉強をしていた。 それが大学受験の時までずっとつづき、 受験の前は2人で信州で勉強合宿までやった。 ・雑貨を売るドン・キホーテでは、 店長に 店舗運営はもちろん、 商品の値付けまでまかせている。 すると店長になった人は、 地域ナンバー1の安値をめざして、ものすごくがんばる。=============================スピーチのコツは、ちょうど僕が研修会で話をする日が近いときに読んだのでかなり参考になりました。1分ではなくてもっと長い場合でも、テーマやポイントをはっきりさせるのは大事ですね。そう、授業でもです。(^0^) あと、「友達と一緒に勉強していた」という話。これ、たぶん最強の勉強法だと思います。勉強がしんどい子でも、一緒に頑張る仲間がいれば驚くほどやる気をもって頑張るケース、多いです。あたたかい人間関係は、すべての基盤になります。気のおけない仲間同士 切磋琢磨すれば、実力はぐんぐんアップしますね。 ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.12
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今日で震災から1年がたちました。被災地からは離れていてほとんどなにもできずにいますが、今自分にできることをしっかりやっていこうと思います。 ここしばらくブログを更新できていませんでしたが、更新していきます。恒例の読書メモです。斎藤孝さんの、「勉強」に対する構えを説いた本をかいつまんで紹介していきます。『おとな「学問のすすめ」』(斎藤孝、筑摩書房、2011/12、1500円)=============================『おとな「学問のすすめ」』1(最初からp102まで。 ・以降の太字は本の内容。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)・福沢諭吉は、 <門閥制度は親の仇(かたき)でござる> という有名な言葉を残している。 自分の親が生まれによって差別されるのを見ているので、 自分はそうではない社会をつくるのだ、と 若いころから決意をかためていた。「世の中のここをこう変えたい!」 という志があると、いいですね。 人生の目標ができると、仕事や生活にハリができます。・誰かから 「なぜ勉強するのか?」 と聞かれたとき、 「勉強することは、日本のため、世の中のためになるからだ」 という答え方があっていい。・人は ただ生きて生活できればいい というものではない。 子どものころから 「ふつうに暮らせればいい」 などと低い目標しか持たないと、 その目標にさえ到達するのが難しくなる。僕は、「ふつうに暮らす」というのは、 案外低い目標ではないかもしれない、という気がします。 ただ、斎藤孝さんが言われている基本的な考えには、賛成です。 安易な現状維持は、現状をなめています。 当たり前だと思ってそれに安住していると、 「ふつう」なんていうのは、すぐに崩れていくものです。 僕は今まで何度も「当りまえ」を「当りまえ」と思って 失敗してきました。・石川遼は小学校低学年のとき、 すでに「マスターズで優勝する」 という高い目標を掲げていた。 遼君がジュニアの試合の結果で一喜一憂していると、 お父さんは 「お前の目標はそんなレベルだったのか。 マスターズ優勝じゃなかったのか」 と、いつも高い目標を思い出させていた。・福沢は 「自分一人で日本をしょって立つくらいの 高い目標を持ってほしい」という。 「僕は日本をしょって立つ!」 こんな小学生がいたら、頼もしい。・「勉強は自分のためではなく、 世の中のためにするものである」・「世の中の役に立つ人になる」 → 「そのために勉強するんだ」 という動機づけは、奮い立つきっかけになる。よく子どもに「あなたのために言っているのよ」とか、 「勉強は自分のためにするんだ!」という言い方を することがあります。 しかし、 自分以外のもののためにがんばるのが 勉強や仕事というものの本質かもしれません。 そう考えると、子どもへの声かけの中身も 考えないといけませんね。・発表会や試合は、 自分の弱点や苦手をチェックするためにやっている。 いい結果を出して、順位を上げるためではない。 結果よりも過程が大切なのだから、 たとえ結果は出せなくても、 発表会や試合には出るべきだ。・「自分であれこれ考えるのは、 学ぶことに及ばない」 一生懸命勉強し、多くのことを学んだ人が、 正しい判断ができる。・「あれもほしい」「これもほしい」 と物をほしがるのは、 物に支配されているので、 精神が独立しているとは言えない。 ・自分の身の回りのことはみんな周りにやらせておいて、 そのことに自覚がなく、 「ボランティアで人を助けたい」 と言う人がいたら、 「自分のことがちゃんとできない人は、 人のこともちゃんとできない」 と釘をさしてもいい。 余力をもって人助けをするのが筋。(p102(第2章の終わり)まで)=============================阪神淡路大震災で身近な人をなくした子どもや、震災の学習をずっと積み上げてきた兵庫県の小中学生が、「災害に強い町をつくりたい」「災害から人々を守りたい」といった強い動機をもって勉強し、高校でもそのための勉強をしてきた、という例を知っています。そういう高校生たちが、勉強してきたことを生かして、東日本大震災での支援活動にたくさん行かれています。普通のボランティアではありません。知識と技術を身に着け、必要な物を自前で用意し、食べ物や寝るところなど一切を自分たちの中で完結できる被災地支援のスペシャリストチームです。素晴らしいな、と思います。僕も阪神淡路大震災の被災校で、多くのことを勉強してきましたが、そうやって「人の役に立てる」形で、学んできたことを生かしていけるか、というと、大変心もとないです。役に立たない勉強なら、何のために学んできたのか、と思います。こんな自分でも、何かしら世の中のお役にたてるように、少しでも誰かが助かるように、そのために しっかりとした勉強をし、正しい判断の出来る人間になっていきたい、と思っています。 本の続きの内容は、また次回。ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.11
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道下工務店さんのイベントに行ったときに、佐藤初女(はつめ)さんのことを知りました。興味があったので、本を読んでみました。 『いのちのことば 心の道しるべ137言』(佐藤初女、東邦出版、2011、1333円)佐藤初女さんはもうすでにかなりのご高齢のようですが、元気にされているようです。やさしく丁寧に人やものとかかわっておられる、あたたかさが身に沁みます。=============================『いのちのことば 心の道しるべ137言』・私はいつも、自然にまかせる、 直感で決めるということが多いのです。 不安にならずにそのようにできるのは、 きっと私が何も持っていないからです。 何も持たないことが、 私の最大の強みではないかと思っています。・人生の岐路で進むべき道を迷ったときには、 しばらくそこにとどまって 状況を見極めることが必要です。 急いだり慌てたりせず、 物事をしっかり見ているうちに、 いい状況になってくることが多いように思います。・「有言実行」ではなく 「実行有言」 言葉であれこれ言う前に、まず行動。 黙ってやればいいんです。・私のお料理は、特別なことは何もなくて、 普通に作るだけ。 でも 大事なのは、やっぱり煮詰めるときの時間。 ただ熱を加えるのでなくて 途中で何度も休ませる。・休んでいるあいだに味が染みていく。 休ませるというのは、火を止めるということです。 人生も、人間もね、たまには休むのは大事。 それをただ一気に行こうとするから だめなんです。 状況が変わったなっていうときに 少しお休みすると、 考えもまた新しくなります。・私はなんでもゆっくり。 料理をするときも、早さは気にしません。 きゅうりを切るのでも、 ゆっくりやれば 厚さがきれいに揃うでしょう。・大勢の人前で話す機会があったら、 私は自分の失敗について話します。 いいことなんて言わないの。・自分で解決できない問題を抱えているときというのは、 誰かに聞いてほしいものなんです。 アドバイスが欲しいとか よくする方法を知りたいというより、 ただ 聞いてほしい。 それが一番。 だから、私は そういう気持ちで聞きます。・傷つくのは、期待が大きいから。 うまくいかないと思う関係でも、 そのまま受けとめてみてはどうでしょう。=============================僕は基本的に、「すぐやる」「速くやる」「大量にやる」というのを大事にしています。でも、そればっかりでは、いかんなあ、と思うのも事実です。初女さんは、ゆっくり、じっくりされることや立ち止まることを説かれます。こういうことも大事だなあ、と思いながら読みました。「結果よりも過程」という言葉があります。たぶん、教育で大事なのは「結果よりも過程」。結果を気にしているようでは、逆説的なようですが大きな結果なんて出せない、と思います。何が大事かって、「目の前のいのちとじっくり向き合う」。これ以上大事なものは、ないんでしょうね。自分というものを考える契機をいただきました。ありがとうございます。 ブログを読んでいただいて、感謝いたします。 ↓記事がお役にたてましたら、クリックいただけるとうれしいです。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.04
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『チャンスは「あたりまえ」の中にある。』(中谷彰宏、PHP研究所、2012/1、1100円)この本の読書メモの続きを書いています。 本日が第4回。最終回です。(第1回はこちら。) =============================『チャンスは「あたりまえ」の中にある。』4(第5章「体のバランスを整える。」(p127~)より)・姿勢をよくすると、心の体重が軽くなります。・満員電車に乗ったら、踏ん張らないこと。・満員電車で揺れないためには、上へ抜けること。 高くなること。・チャンスをつかめない人が、 最もかたくなっているのは、 股関節と肩甲骨。・イチロー選手は、試合前に股関節をほぐす。・どこからどこまでが自分の腕か知ること。 腕のつけ根は、肩甲骨。 肩甲骨までが腕だと思っていると、肩甲骨も使える。 肩甲骨をやわらかくして、クルンと使う。 ・肩が前に出ると、よけい腕が伸びなくなる。 逆に肩を固定して、肩甲骨を後ろに引くつもりで物を取る。 後ろに引いてから前に動かすと、肩甲骨がクルンとまわる。 そうすると、手は遠くへ伸びる。・鼻がツーンと前に伸びているイメージがあると、 左右均等がとりやすい。 そのバランスで動く。 そうすると、立ち居ふるまいが変わる。・つり革にぶら下がると 倒れやすい。 つり革の位置にぶら下がると、体全体の位置が下がる。・つり革を上に持ち上げる。 ぶら下がらないこと。 おみこしをかつぐのと同じように、 つり革をヒュッと上に持ち上げる。 つり革を上に持ち上げると、絶対に体は倒れない。・姿勢をよくして、肩甲骨を前に10回、後ろに10回、これを毎日やる。 そうすると、肩甲骨はやわらかくなる。・ひざを曲げるから、重心がヘンなところにいく。 ひざを曲げなければ、重心は真下に下りていく。・筆で字が上手く書けない人の共通点は、 頭の位置が低いこと。 そうすると、バランスがとれない。 「名前を書くスペースがなくなった」 ということになる。 そこしか見ていないから。 ○頭の位置を高くして、 今自分が書こうとしている紙の全体像が見えるようにすること。・10センチ上の空気を吸おう。・サッカー選手は、 後ろでひじとひじをつけられるぐらい、 肩甲骨がやわらかい。 コケそうになって、相手にボールをとられた時に、 肩甲骨のやわらかさで バランスをとり直す。・コケそうになったら、上に伸びてください。 そうすると、必ずバランスがとれる位置に戻ります。=============================姿勢については特に具体的で、すぐに気をつけられることが多く 、勉強になりました。小学生の時、お習字はいつも名前を書くスペースがなくなっていました。芦屋の学校に通勤していた時は、電車の中ですぐにぐらついてしまい、どうしたらしっかりと立てるのだろう、と思っていました。どうしたらよいかを教えてくれる本はなかなかなかったのですが、こんなところに書いてあったのですね。(^^) ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.03
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『チャンスは「あたりまえ」の中にある。』(中谷彰宏、PHP研究所、2012/1、1100円)この本の読書メモの続きを書いています。 本日が第3回。(第1回はこちら。) =============================『チャンスは「あたりまえ」の中にある。』3(p88~126より)・欠点を、愛そう。 ・直さなくていい。 「ああ、自分にはこういう欠点があるんだな」 と 知っておくだけでいい。・欠点を残しておくほうが、人間のかわいさが出る。・欠点を直しても、魅力的にはならない。 長所を伸ばすことで、欠点をフォローしていく。・すべてはご縁で成り立っている。 どんな仕事も、ご縁。・大人の自分の欠点が、子供たちの持っている欠点や悩み・ 迷いと共通することがある。 「ああ、わかるな。それは確かにあるな」 というところからスタートすること。 ・「ああ、それはあるね」 という共感をコミュニケーションでよく使うのが明石家さんまさん。 ☆欠点で人間同士仲よくなっていける。(p126まで)=============================欠点を直して、長所もそれほどなく、のんべんだらりとした平均的な人間になると、おもしろくありませんね。短所も長所もはっきりしているほうが、キャラクターとしての魅力が出ます。マンガやゲームのキャラクターで魅力的なのは、みんな弱点があります。欠点があります。ドラえもんはネズミだし、ウルトラマンは3分間しか戦えないし、悟空はしっぽをにぎられると力が抜けてしまうのです。それによって、ストーリーが面白くなるのです。自分の人生をストーリーとして楽しめるかどうか。欠点をありのまま、武器にできると、世の中 こわいものなしになりそうです。 あんまり関係ないかもですが、工藤直子さんの『まるごと好きです』を思い出しました。 『まるごと好きです』( ちくま文庫 / 工藤直子 【文庫】)中学校で不登校指導補助員をしていた時、通信を出して生徒の皆さんにおすすめした本です。自分の欠点も、他人の欠点も、まるごと好きになれるなら、それは「愛」と呼べるものかもしれません。自分を愛し、他人を愛せるなら、「欠点があってよかった」と感謝できるようになるかも! さてさて、この本の紹介はもうちょっとだけ続きます。それでは、また。ばいびー。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト
2012.03.02
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