ここらでちょっと途中下車

ここらでちょっと途中下車

2007.06.07
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カテゴリ: 懐かしい昔のこと
娘が昨日、買ってきてくれたケーキ。
6.7


29才の時、30才になるのを心待ちにしていた。30台って大人の女性のイメージだった。
39才の時、40才になるのも嬉しかった。40台の女性って落ち着いてる感じがした。
50才になった日、40台と50台の響きに愕然とした。もう私は若くないと思った。
そして昨日、私は54才になった。今までになく、命のありがたさを感じて、これからの人生を楽しみながら大事に生きていこうと思った。

私の誕生日が6月7日で、ダンナが6月8日。ヨメの誕生日も6月で、その前後に家族と一緒に食事したりプレゼントをもらったり、毎年楽しいけれどもあまり記憶に残っていない。けれど、ある年のことだけは鮮明に覚えている。

6年前の2001年6月7日。午前0時を回ってすぐぐらいにお風呂に入った。
1回目シャンプーをして、もう一度しようと思ったらポンプの中に液がない。買い置きのエッセンシャルシャンプーの徳用袋を取って、ポンプに入れ替えることにした。でも、シャンプーをした後の手はツルツル滑って、なかなか袋を切られない。そこで、歯で切ろうと、シャンプーの袋を加えた瞬間、わ~~~~~~ウソ!
前歯が一本ポロンと落ちた。

あわてて髪を洗い流してから、洗面所で見たら、さし歯ではなくてその隣の虫歯にもなってないと思ってた自分の歯。え~こんなことあるの?と思いながらも、きれいに根本から取れて、元の場所に挿したら、何とか見栄えはつく。
「誕生日になったとたんに最悪や。」と思いながら、次の日には出張があるし、今日中に歯医者に行かんと・・・と思いながら寝た。「こんな挿しただけの歯、寝ている間に間違って飲んでしまへんやろか。」と思って、あまりよく眠られなかった。

仕事には、マスクを付けて行った。
子どもや他の先生たちに「どうしたん?」といっぱい聞かれ、歯の調子が・・・と何とか理由を付けながらも、しゃべっている途中で落ちそうになってくる歯を舌の先で押さえながら、自分自身笑えてきてしかたがなかった。
職場の帰りに歯医者に寄って、次の日出張があるからと、急遽仮歯を作ってもらって一安心。

次の日は、大阪の天満で内田洋行の主催する、情報関係の出張に行っていた。2002年から教育課程が変わることもあって、大盛況で、文部省の人が説明にも来ていた。
新しい情報機器やソフトの展示会もいっぱいあって、一緒に行っていた友人と見学している時、くしゃみを一つ、あれ~~~入れたばかりの仮歯が飛んだ。
あわてて、拾ってはめたものの、いつはずれるか気が気じゃない。
途中、お昼の休憩があり、一緒に行ってた友人と誕生日だから美味しいものを食べようと言ってたのに、柔らかそうなものをと全く食べることを楽しむ気分じゃなかった。

昼食の後、講義を一つ聴いて、休憩になったとたん会場内がざわざわし始めた。
何か異様な雰囲気で、顔つきが変わり帰る人も何人かいる。

ヘリコプターからの映像に映っているのは、小学校の運動場に集められる子どもたち。
教育大学付属池田で起こった殺人事件だった。
私自身も、あまりの衝撃に歯の心配なんか吹っ飛んでしまった。

あれから後、学校現場では危機管理が強まった。
文部省が、「開かれた学校」を提唱し、「地域の方でも誰でもどんどん学校に入って来てください」と言っていたが、今は玄関に警備員がおかれ、許可を得ないと入れない。

8人の子どもを殺した犯人は、もう死刑が執行されたが、多くの遺族や同じところにいた子どもたちの心に今も大きな傷が残っていることだろう。





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最終更新日  2007.06.08 10:56:56
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