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しばらく前に休みの日に散歩をしていると多目的広場でおばあさんたちがクロッケーをしていました。何の気なしに眺めているとそのうちの一人がベンチに座り目薬をさし始めました。「うまくさせるかな?」と気になって見ていると、おばあさんは目薬を滝のように流し、そのほとんどは目じりから下の地面にぽたぽたと落ちていました。 外来ではいつも患者様に説明はしているのですが、 目薬は一回に一滴させば十分です。 目薬の一滴は50マイクロリットル(1ミリリットルの20分の1)なのですが、私たちの結膜嚢(眼の中の目薬を貯めるところ)の大きさは30マイクロリットルしかないのです。つまり目薬は一滴で十分効くようにできているのです。 目薬が目の周りにこぼれると皮膚のかぶれの原因となったり、からだ全体への副作用がでることもあるので注意が必要です。 目薬を一回にたくさんさすことのメリットはただ一つ、 薬が早くなくなって製薬会社が喜ぶ ことだけですので(笑)、皆様気を付けてくださいね。
2009.07.30
若い女性で美容目的で一重瞼を二重瞼にするためにアイテープいわゆるアイプチをしている方が割りといらっしゃるのですが、 このアイプチ、実は割と危険なものなのです。具体的には、 1. テープの接着剤の成分がまぶたの皮膚を刺激して、アレルギー反応がおこり、かゆみや強い炎症を起こすことがある、ひどい場合には皮膚が固くなってくることもある。 2.目を完全に閉じることができないので、ドライアイなど他の目の病気につながることがある。 などの危険があります。我々眼科専門医からすると「アイプチは禁止!」といいたいくらいなのですが、若い女性の美にかける執念はすごいものがあり、アイプチ愛用者が減ることはなかなかありません。男性の方でアイプチをしている人はさすがにみたことがないですけどね。(笑)
2009.07.16
プールの楽しい季節になりましたね。ただこの時期ははやり目(ウイルス性の急性結膜炎)が多い季節でもあるので、我々眼科専門医にとっては気の抜けないシーズンでもあります。 このはやり目に直接効く目薬というのは意外なことに実はないのですが、補助的に他の感染を起こさないようにばい菌避けの目薬や炎症を抑える目薬を使用します。患者様自身のウイルスに対する自然の抵抗力で7~10日で自然治癒することがほとんどなのですが、症状が治まってきた頃に角膜(くろめ)の表面に、小さな濁りが出てきて視力低下や眩しさが残ってしまうことがあります。 このような状態になると、濁りが取れてくるまでステロイドという系統の目薬を使って治療しないと視力が回復しないことがあります。 なので、皆様も「はやり目」と診断された場合は、自分で「もう治った」と思っても眼科医が「もう大丈夫」というまでは診察を受けてくださいね。
2009.07.16
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