2023年11月25日
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カテゴリ: Jazz・Blues・ラテン
1970年7月発売の「思い出のアルバム 第3集/淡谷のり子」
コロムビアレコードが力を入れていた企画シリーズの「ミニ・デラックス・シリーズ」として
発売されました。
淡谷のり子さんは1930年デビューなので、この時点でデビュー40周年!
大阪万国博覧会もちょうど1970年開催。あの時ですでに40周年だったとは…。






「Paul Butterfield」〜「木村充揮さん/山崎ハコさん」とブルース続きなので
日本の最古かも知れないブルースシンガー「淡谷のり子さん」の代表曲。
アメリカのブルースとはちょっと違いますが、日本の歌謡ブルースも名曲が山ほどあります。
演歌は大嫌い!だった淡谷のり子さんですが、森進一さんの事はいつもべた褒めでした。

森進一さんの楽曲で「〜ブルース」とタイトルに付いてる曲は、ほとんどが演歌要素の強いものが
多かったイメージ。「〜ブルース」と付いてない曲にブルースを感じる曲が多かった。
「盛り場ブルース」「港町ブルース」「波止場女ブルース」など・・・
その中なら「波止場女ブルース」には凄くブルースを自分は感じます。
森進一さんの歌唱そのものがソウル、ブルースなのでどの曲でもブルースといえばそうなんだけど。
初期の森進一さんの曲なら「夏子ひとり」「他国の女」「神戸の夜」「流れのブルース」
「旅路のはてに」辺りにはブルースを感じます。
中期以降はジャンルの幅がどんどん広くなったのでブルースな曲は多くなった。
「別れの接吻」なんて最高にカッコいい!
「止まり木のブルース」なんてロックンロールのように軽快でブルースって感じではないけど。

淡谷のり子さんはSP盤時代の楽曲が多くてオリジナル音源がどのヴァージョンなのか

誰か淡谷のり子さんのマニアの人が一度まとめてほしい。
「別れのブルース」だけでも何度レコーディングしてて、
その音源ごとに「別れのブルース(1937)」とか整理してくれたらうれしいのに。
1937年版がオリジナルでその後は全てセルフカヴァーです。
このコンパクト盤に収録されてる「別れのブルース」はステレオ録音だし、使用楽器も

淡谷のり子さんのデータが少なすぎて詳しく知りたくてもわからない事だらけです。

A面
1曲目「別れのブルース」
作詞 藤浦洸さん  作曲 服部良一さん  編曲 河村利夫さん

2曲目「東京ブルース」
作詞 西條八十さん  作曲 服部良一さん  編曲 佐伯亮さん


B面
1曲目「雨のブルース」
作詞 野川香文さん  作曲 服部良一さん  編曲 河村利夫さん

2曲目「人の気も知らないで」
作詞 奥山靉さん  作曲 Guy Zokaさん  編曲 三井澄男さん






1曲目「別れのブルース」は悪質なモノマネタレントのせいで、
この渋くめちゃくちゃカッコいい曲が汚されたような気がしてしまう。
本当に凄いソプラノです。
東京音楽大学声楽科を首席で卒業して「10年に一度のソプラノ」とまで言われた天才シンガー。
最上のソプラノである事は当然なのですが、声楽曲やオペラを歌うのでなく、
流行歌的なブルースなどを歌うのがカッコいい!
「10年に一度のソプラノ」とまで言われた淡谷さんだからオペラでも軽く歌いこなすのだと思う。

この「別れのブルース」は元々、「本牧ブルース」というタイトルで歌詞ももっと退廃的だったとか…。そのヴァージョンもレコーディングしてるのならベスト盤のボーナストラックなどに
収録してほしい。
「別れのブルース」は最近、特によく聴くようになった。
「東京ブルース」が一番好きだったのですが、最近は「別れのブルース」のカッコよさに惹かれてる。

2曲目「東京ブルース」
この曲のオリジナルは1939年発売。昭和14年です。
ゴジラが銀座を暴れる15年も前です。
昭和14年の曲と知ってから、この曲の歌詞が超モダンな事に惹かれたのを思い出す。
「♪ラッシュアワーのたそがれを 君といそいそエレベーター
  ああ、プラネタリュームの きれいな星空
  二人で夢見る 楽しい船路 仰ぐ南極十字星」

さらに進化したモボモガが銀座を闊歩してるような映像が頭に浮かんでくる曲。
新幹線計画がこの年に始まる一方で戦争への不穏な足音が聞こえている時。
そんな時に流行った「東京ブルース」を聴いてると、この何年か後には
その銀座のエレベーターもプラネタリュームも焼け落ちてるのかと想像してしまう。


B面
1曲目「雨のブルース」も淡谷のり子さんの代表曲のひとつ。
1938年5月発売のヴァージョンがオリジナルです。
このコンパクト盤に収録されてるのはステレオ録音の60年代に録音されたもののような気がする。
この曲もめちゃくちゃカッコいい。
当時SP盤なので長尺の曲は収録できないので、この曲も2分30秒と短すぎる。
もっとずっと聴いていたい曲。

2曲目「人の気も知らないで」
この曲も持ってるだけで3ヴァージョンあるのですが、どれが何年録音なのかとか
まったくわからない。
オリジナルは1938年3月発売。
海外の曲のカヴァーですが、まだ検閲とか入っていない頃のようです。
1960年代あたりにレコーディングされたピアノ、バイオリン、ブラシドラムのみの演奏で
録音されたモロにシャンソンのヴァージョンが一番好きです。







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最終更新日  2023年11月25日 06時20分39秒


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