おしゃれ手紙

2010.12.07
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カテゴリ: トリビア
多摩川に曝(さら)す たづくり(てづくり)さらさらに

何(なに)そ この児の ここだ愛(かな)しき 


万葉集の作者不明の東歌がある。

多摩川の清流に 愛しい娘が税として都に送る手織の布を曝している。
サラサラと流れる澄んだ水に、布はアクがとれて  さらさらに(新しく新しく 白く)なる。  
どうして この娘は こんなにこんなに(さらにさらに)可愛いのだろうか!!

というような意味だ。

高校時代に習ったこの歌が、いつも頭にあった。

先日、東京の里山のある公園、■ 岡本公園民家園 ■に行った時のこと。



砧(きぬた)とは、布や藁をたたいて柔らかくするための道具。

木綿や絹を纏えたのは ■ごく一部の特権階級の人々に過ぎませんでした。
それでは一般 民衆の衣は、というと長いこと麻や楮(こうぞ)、藤、葛(かずら)など、 樹皮からとった繊維を織ったものでした。
それらを蒸し、さらに川で晒し、紡いで織ります。

こうして繊維の太く、布目も粗いごわごわした布が出来上がります。

これを打ち柔 らげるためにとんとんと叩くことを総して砧といいました


砧という地名を見て、ここは、大昔、布の産地ではなかったのだろうか?

という疑問が浮かんだ。

万葉集が書かれた時代、武蔵野の南部を流れる多摩川べりでは、税として納める手織りの麻布づくりが盛んであった

砧地域の地形を調べて見ると、南には多摩川が流れ、その支流が幾つか流れるとある。

やっぱり、砧(きぬた)という地名は、東歌、「多摩川にさらす・・・」に関係あったに違いない。


ところで、 砧(きぬた)とは、衣板(きぬいた)に由来するという
衣を打つのに用いた石の台。
また草を打つのに用いる石のこと。

* たたく棒のことを「砧:きぬた」

私もたたく棒をもって砧というと思っていたが、なるほど・・・。

ところで、棒でたたくというのは、布を作る時だけではなく、洗濯にも使われていたようだ。
砧きね  何気なく開いた、絵本「桃太郎」の中で、 川で洗濯をするお婆さんが持っているのが、砧のきね。

洗濯物を乗せている石が、砧(きぬた)ということになる。

なるほど、砧という字は、石編だ・・・。

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昔 ◎自然と人間が仲良く暮らしていたころの話です。
*「ジャンク・スタイル」/守護聖女バルブの日の小麦 *
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Last updated  2010.12.08 22:44:55
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