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【本日の一冊】アフターダーク時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。 久々の村上春樹氏。たしかに村上ワールドではあるのだけれど… 何か物足りないような感じがしました。つまらないわけではないのだけれど… <僕と鼠>シリーズとはずいぶん違うな、と。脚本のような語り口が、しっくりこないような気もするし。いや、おもしろいんですけどね。それなりに。でも、なんか… 期待しすぎちゃったからかな~。
2007年07月29日
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【本日の一冊】Fine days死の床にある父親から、僕は三十五年前に別れた元恋人を捜すように頼まれた。手がかりは若かりし頃の彼女の画。僕は大学に通う傍ら、彼らが一緒に住んでいたアパートへ向かった。だが、そこにいたのは画と同じ美しい彼女と、若き日の父だった…(「イエスタデイズ」より)。【目次】FINE DAYS/イエスタデイズ/眠りのための暖かな場所/シェード 恋愛小説を読んだな~、という気分にさせてくれる一冊でした。特に「シェード」が好き。どこかで聞いたような話の流れのような感じもしますがそれでも、美しく絵画的な余韻を味わうことができるお話です。表題作の「FINE DAYS」はいまひとつ好みではなかったけれど(^^;)
2007年07月25日
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【本日の一冊】世界中が雨だったら想い/盲信/性/狂気…。ミリオンセラー作家の魂の叫びが木霊する三つの「愛」の物語。【目次】琥珀の中に/世界中が雨だったら/循環不安著者の今までの作品とはだいぶ感じが違うのに驚きました。切ないながらも、優しさやあたたかさがじんわりと広がってくるようなお話が多かったのに、本書はどんよりと暗い。やるせない気持ちになってくる… 読後感があまりよくないのです。「愛」がテーマになっているという意味では共通するものもあるのでしょうが、今までのような作品の方が好感が持てます。 ←既読の市川氏の本
2007年07月23日
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楽天ブックスでポチっ七面坂心中 ピリオドポチってから気づいたんだけど、3000円以上買えばポイント3倍だったんだね~もう一冊買えばよかったポイント3倍キャンペーン→https://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/info/point/20070719/
2007年07月21日
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【本日の一冊】温室デイズ教室に紙飛行機が飛びはじめる。始まりの合図だ。もうすぐ崩れだす。でも、教師はまだ気づかない。日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。生温い方法では、もう追いつかなくなってしまうのだ。「今なら、なんとかなるはずだよ」。私は祈るような気持ちで崩れていく学校を見ていた…。この温室のどこかに、出口はあるのだろうか―。ふたりの少女が起こした、小さな優しい奇跡。ひりひりと痛くて、じんじんと心に沁みる。『幸福な食卓』の気鋭が贈る、とびきりの青春小説。瀬尾さんの作品は、大人にも子どもにも読んで欲しい、と思わせる小説ですね。大人の目でしか子どもを見られなくなってしまった私たちに、こんな時代もあったでしょう? こういう気持ちの時もあったでしょう? と、不安定な心を持て余していた あの頃を思い出させてくれます。本書は教育現場の問題点をいくつも指摘していながら、説教くさくないのがいい。しかし、現場の人間はこの文章の奥にあるものを読み取るべきでしょう。重松清氏の『きみの友だち』と合わせておすすめしたい一冊です。
2007年07月20日
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【本日の二冊】すきまのおともだちたち (江國香織) 「過去の思い出って淋しいのね」旅先で出会った勇ましい女の子と私との、いっぷう変わった友情の物語。 いつか、しあわせな君に会いたい。 (Jin /はらだくるみ) 当時、僕は、たった1人で街をさまよいながら生きていました。そしてある雪の日、彼女に出会ったのです…。人を愛する切なさ、淋しさ、悲しさ、そしてあたたかさを、やさしい絵とともに描く。図書館で読んできた本たち。 両方とも絵本なので、すぐに読み終わってしまうのですが 胸がきゅんとなるお話です。たまにこういう絵本を読みたくなるんですよね~。
2007年07月19日
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【本日の一冊】葉桜の季節に君を想うということこと女に関してはからっきし意気地のない後輩・キヨシに拝み倒されて、南麻布の愛子嬢の屋敷を訪ねたのが事件の発端だった--。なんでもやってやろう屋・成瀬将虎は悪質な霊感商法事件に巻き込まれ、一方では運命の女・麻宮さくらとのデートもこなさなければならず大忙し。果たして事件は無事解決するのか、そして将虎とさくらの恋の行方は? 最後の一ページまで目が離せない、本格魂に満ちた一作。おもしろかった 一気に読み終えました。これは、小説ならではの面白さでしょう。映像では味わえない…というか映像化は無理かも。 ネタバレになるので詳しく言えませんが…見事にやられました。
2007年07月18日
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【本日の一冊】摘出若い希望に燃えて、癌の分野で国際的に有名な国立O大学の高木教授の医局に入った二年目の研修医本木は、あろうことか、手術中に右の乳癌を左と取り違える重大なミスを犯してしまった。仕方なく、執刀医の高木教授は両方の乳房を切り、ミスが外部に漏れることがないよう左の乳房にも癌があったことにし、箝口令を敷く。「すまないことをした、正直に森田さんに謝ろう」―二週間後、自らの過ちに激しく煩悶する本木のもとに病理診断の結果が届く。“左はごく微小な組織内癌で、両方とも乳癌”。ミスが一転、功績に変わってしまったとほっとする本木、安心して外科学会長選挙の票取りに奔走する高木。しかし、それは巧妙に仕組まれた罠だった…。もみ消される数々の医療ミス。命の重みを忘れた大学病院の内情を現役外科医が告発する衝撃度No.1のサスペンス。第22回新風舎出版賞フィクション部門最優秀賞受賞作品。 身内が大学病院に入院しているうちに読む本ではなかったわ~(^^;)でも、おもしろかった。本書はフィクションですが、医療現場でのミスは現実におきています。実際に私の母が入院していた時は点滴と内服、両方の間違いがありました。こちらが気づいたから大事にはいたらなかったものの、 (信じられませんが、血圧低い人に降圧剤出てきました!)一度の入院中に2度もミスっているってどうよ表面化していないものを含めるとかなりの数になるのではないかと。医療事故にしても、治験にしても、派閥にしても、これはなくならないでしょうね~
2007年07月16日
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【本日の一冊】サラサーテの盤薄明かりの土間に、死んだ友人の後妻が立っている。夫の遺品を返してほしいと、いつも同じ時刻にそっと訪ねてくるのだ。はじめは字引、次に語学の教科書、そしてサラサーテ自奏のレコード―。映画化もされた表題作「サラサーテの盤」をはじめ不可思議な連作「東京日記」、宮城道雄の死を描く「東海道刈谷駅」など、百〓(けん)の創作を集める。 【目次】東京日記/桃葉/断章/南山寿/菊の雨/柳〓〓/葉蘭/雲の脚/枇杷の葉/サラサーテの盤/とおぼえ/ゆうべの雲/由比駅/すきま風/東海道刈谷駅/神楽坂の虎なんとも表現しがたい不思議な世界。おもしろかったです。三島由紀夫の<内田百間>解説が載っていますが、これを読むと百間の小説になぜこうも惹きつけられるのか、わかるような気がします。ああ、そうそう、そういうことなんだと。まだまだ百間先生から離れられませんな(笑)次はどの作品を読もうか… これもおもしろそう
2007年07月15日
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今日は義父の右眼の手術日です。左眼の時は、緊張したらしく血圧が200近くまで上がってしまった父ちゃんですが、今日は大丈夫かな~左眼の方は術後の経過も良いようで、本人も「見えるようになった!」と喜んでいますうん、よかった。よかった。本日2番目の手術予定なので、こちらも早めに出なければっ早く帰れたら、楽天めぐりしたいよ~
2007年07月13日
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先ほど病院から帰ってきました。今日は「退院オリエンテーション」なるものを義父と一緒に聞いてきました。退院手続きと退院後の生活についての云々…退院予定は17日なんだから、直前にやってくれればいいのにな~ 忘れちゃうよ。明日の手術を控えて、とーちゃんはよく聞いていなかったもよう(笑)私もよく聞いていなかったけど(^^;) ま、いいか。プリントもらったし。ということで、本日のポチっ (う~ん、久しぶり) 送料込1000円ポッキリのスイーツ、2点いきました~
2007年07月12日
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病院の近く(といっても車で15分くらいですが)のブックオフでお買い物。 『明日の記憶』は図書館本で読んだのですが、もう一度読みたくて購入。読みたかった『温室デイズ』もゲットできて うれしいわ
2007年07月11日
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【本日の一冊】ボランティア・スピリット 地方都市・K市の市民センターで開かれている外国人労働者向けの日本語教室。講師を務めるのは「ボランティア」の日本人たち。国籍も年齢も習慣も生活環境も異なる生徒や講師たちが集まるこの場所で起こる奇妙な事件。盗難疑惑、ストーカー、恋愛騒動―。善意・悪意・偏見・嫉妬・打算・甘え…。「普通の人々」の裡にある“本音”が生々しく映し出される傑作ミステリー。【目次】冬枯れの木/ボランティア・スピリット/雨/誰に恋すればいい?/きれいな手/ジャスミンの花/夜に辿る道/そばにいて/言葉にならない 私もボランティアグループの方々と接する機会があるのですが、お話を伺っていると「え?」と思うことが時々あります。そういう「え?」と思う部分をうまく捉えてミステリーにしているのが本書という感じです。「ジャスミンの花」の中でボランティアの山崎が「結局いろんな問題は我々の側にあるのかもしれませんね」 と言っていますが、まさに、その一言に集約されているように思えました。ボランティア活動をしている方々に是非読んでいただきたい一冊です。
2007年07月08日
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【本日の一冊】白の月妊娠8ヶ月、それなのに入籍も同居も決められないままの美咲。ふと手にしたネガのフィルムから、思い出が鮮やかによみがえる。過去の愛、今の幸せ、その間に置き去りにされたのは、こころ―。表題作「白い月」のほか、妊娠、出産という女のドラマを軸にした短篇全8編。からだの変化とともに変容してゆく愛のありようを細やかにつむぐ。【目次】白の月/祭り恋/卵色の愛/冬瓜色/一雨ごとに/鳩の血/発火/蒼い水 心に少し痛みを残すような短篇集でした。私たちは自分でも気が付かないうちに汀に立っていることがあるのかもしれません。そのぎりぎりのところで、留まるか、水に浸ってしまうのか… というような。そんな揺れる境界線を行ったり来たりしながら、自分の場所を探していくのでしょうか。
2007年07月07日
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【本日の一冊】アッコちゃんの時代あの狂乱と豊饒の時代。地上げの帝王と称される男の愛人となり、キャンティの御曹司を有名女優の妻から奪って世の女たちの羨望と憎悪を一身に浴びた女子大生がいた。マハラジャの饗宴、赤プリの誘惑、キャンティの陶酔―煌めくバブルの東京を、無邪気に、奔放に泳いで伝説となった小悪魔・アッコの素顔を描く最新長篇。 実在する女性がモデルになっているようですが、バブルの頃はまだ産まれていなかった私にはよくわかりません (…大嘘!)本書には著名人の名前も多く出てきますが、 (「ホリエモン」「ミキタニ」も名前だけ出てきます)一番気になったのが、主人公アッコちゃんの親友の夫。名前こそ書かれていませんでしたが、尾崎豊のようです。尾崎豊の奥さんって、どんな人だったっけ? バブルの時代を知る人には面白い一冊かもしれません。
2007年07月05日
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【本日の一冊】となり町戦争ある日届いた「となり町」との戦争の知らせ。僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。だが音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。それでも戦争は着実に進んでいた―。シュールかつ繊細に、「私たち」が本当に戦争を否定できるかを問う衝撃作。第17回小説すばる新人賞受賞作。「戦争」を描いているにもかかわらず、語り口はむしろ軽快。さらっと読んでしまうと、ばかばかしいくらいに非現実的に思えるかもしれません。が、そこが作者の意図なのではないでしょうか。世界で現実に戦争は行われています。それを日本にいる私たちは「現実」としてきちんと捉えているだろうか。ニュースで流れる映像や音声は、「実感」を伴って私たちに「戦争」を伝えているのだろうか。この主人公の感覚は、まさに「戦争は自分には関係ない」と思っている私たちの感覚ではないだろうか。そういう風に読んでいくと、「平和ぼけ」している日本人に向けて実に重大な問題提起をしている小説であると思います。
2007年07月03日
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