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2006.08.29
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カテゴリ: カテゴリ未分類
Nスペ「熱闘612球」。
やっぱり自分は野球が好きなんだな、と思う。いや、好きのレベルは別として。
今夏の高校野球はとにかくすごかった。このまんま大量得点打撃爆発土壇場逆転流れで決勝戦もいくかと思えば、一転、息もつけぬ投手戦だもの。

田中くんが、要所要所で笑うんだよね。それがいかにも「野球が好き」って感じで。最後の打席の、齊藤くんとの対決でも、粘りに粘って、6球目、思いっきり空振りしたあと、笑って、そのあと顔がクシャッとなった。ベンチに戻ってくるとき、仲間に向かって「ごめんな」と言った。

そのときのことを彼は、「神様っていうのは、こういうことをしてくれるんだなあ」と語ってた。ホントにそう思ったよね。最後の打席が二人の打席。まさに神様が用意してくれた。たぶん、これまで何度も遠征とか練習試合とかで出会っていたはず。会わなくても、同学年の名門野球部の、お互いの名前は、遠く離れていつも聞こえてきたはず。それはねー、敵とか味方とか関係なく、お互いの心を揺さぶったはず。あいつもどこかで野球やってる。ヘトヘトになるまで練習している。誰かと真っ向勝負している。オレと同じ。

イチローと松井の対談を見ていてもそう思ったもの。学年は1コ違うけど、中学のときから意識していた二人。プロになって、メジャーになって、どこにいても、お互いを気にかけ、見つめ、リスペクトし合ってる。

野球って、ものすごくパーソナルなスポーツだと思う。少なくとも団体競技じゃない。ラグビー(好きですよ)とか、サッカー(嫌いじゃないですよ)みたいに、一つの球を全身で追って、走りながら考える、そういうのとは違う。どっちかというと狩りっぽいもんね。

野球は、ゲーム全体でみたら、止まっている、ように見える。五感的には総動員しているんだけれども。齊藤くんの低いスライダーを身体で受け止めるために、キャッチャーの白川くんが一人で練習していた、そのことを彼自身が「孤独」といっていたけれど、外野だって、キャッチャーだって、守るときにはすごく孤独だと思う。距離あるしね。各々の守備範囲の中で、起きたことに責任をもつ。ピッチャーなんかもっと孤独。

齊藤も言ってたな。感極まって泣いたときのことを「うれしいのと、寂しいのと」って。一人でマウンドに立つときの、耐え難い孤独感。仲間を信頼しようと渇望し、自分の内にハッパをかけ、それが報われたときの、安堵と歓喜と一緒に押し寄せてくる、立ち去りがたい気持ち。下りたらすべてが終ってしまう。手離したら消えてしまう…。



大人なのに、鹿児島工業の中迫監督も、ベスト8になったときにオイオイ泣いていた。初出場で甲子園へ来て、甲子園でぐんぐん強くなる。そんな彼らに、文句なく敬意を表する。監督だって、大人だから大変だ。明日終わる、明日帰る、そう思いながら、また勝って、宿舎に戻る。応援団に頭を下げて、経費のこと、選手のカラダ、帰郷してからの予定の組み直し。やることが山ほどあって、追われつつ、煽られつつ、そんなことをさせてくれる生徒たちに感動して、感謝して、思わず大人の涙。

そういえば、決勝戦を見ていて、14年前の明徳義塾と星陵の対戦を思い出した。松井を4打席連続敬遠した、あのピッチャーはどうしたんだっけ。彼の中で野球は、その後、どんなかたちで成熟したんだろう。たぶん辞めてはいないと思うけど。いつか彼と松井が再会して、屈託なく野球のことを語り合う日がくるといいけど。

田中と齊藤は、これからずっと、特別の友情で結ばれていくんだと思う。たとえ進む道が分かれても。野球というゲームの中で、白球を追って人が動く。そこに流れるさまざまな想い。孤独と共感と、信頼と葛藤と、人間を成長させるすべての要素が詰まっている。

「まなじりは歓呼に応えいさぎよし」

それにしても、なんでプロ野球はあんなにつまらないんだろ。同じ野球なのに。本当に同じスポーツなんだろか?





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Last updated  2006.08.29 16:06:00
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