ジョン・ノイマイヤー自作を語る Part2 | Sheva's Ballet Fan Ibra's Opera Fan

100万ポイント山分け！1日5回検索で1ポイントもらえる

000000

ホーム | 日記 | プロフィール

2009年02月14日

ジョン・ノイマイヤー自作を語る　Part2

カテゴリ： BALLET

ジョン・ノイマイヤー自作を語る
Part2　マタイ受難曲
初演：1981年6月（ハンブルク・バレエ）
※スケッチ初演は1980年11月、ハンブルク聖ミヒャエリ教会

ノイマイヤー：私は宗教には皆さん興味ないと思うんです。私は宣教師じゃない。振付家として来ました。皆さんをキリスト教徒に改宗させたいわけではありません。私が思っていることは、信じていることが形で現れて皆さんに伝えている。「マタイ受難曲」「マニフィカート」どれも「聖」そのものではない。私は一人の人間です。聖たるものを作ることはできません。人間しか作れません。それを形にすることは　私が感じていること、私の抱いている問題をバレエという形で見せることはできる。「マタイ受難曲」はそうしたもっとも重要な作品ではある。決断した時に次のステップとして形を見出さねばならなかったマタイの文章がもとになっている。キリストの受難が語られる。個人的反応を呼び起こす文章がある。人間がそれに参加すること。私にも関係します。私もそういう経験をしました。教会の中、信者が同じ気持ちで表現することになっている。時間が足りないので要点だけシンプルに伝えようと思った。一つだけ見せます。その中で私も踊ります。私はキリスト役です。その時キリストは30歳だったと思う。私は当時60歳で、2倍の年齢でした。自分を若返らせようとやったわけではない。バレエの表現は---。ほかに似たような作品はありません。ダンサーは自分を表現している。動きながら考えている。そのうちの一人はシャツを拾ってきてキリストの役に入っていく。この物語が本当なら人間でありながら神である。それはどういうものなのか考えながらやる。（私が）愛した人間が私を殺す。それはどういう気持ちなのか。愛の解放、裏切りが出てくる。日常にどう関係があるのか考えさせる。ドイツ人は「マタイ受難曲」をイースターの日に聴きます。それ以外の日には聴きません。毎日変わるものとアピールしたかった。（これから見せるのは）キリスト教徒が（使徒が）「（あなたに=キリストに）従います」と言っている場面。できるだけ感情を入れないで客観的に見据えようとした。
（映像上映　マタイ受難曲　ジョン・ノイマイヤー（イエス・キリスト）、ロイド・リギンズ　アレクサンドル・リアブコ　ほか12人の使徒　使徒が次々にキリストの腕（かいな）の下にひざまずくシーン）

ノイマイヤー：（映像が短かったので）これで終わり？残念ですね。私は言いたかったのは12人の弟子がイエスの弟子が物理的に単純にシンプルに示されている。彼の腕の下に入る。（次の映像は）アリアの形で表現される。強いダンスをする。（イエスの）お気に入りのヨハネ、名前を忘れたがヨハネの兄弟、ヤコブなど弟子がいる。彼が祈っている間、いっしょにいる。待っているのは不安ではない。彼は眠くなって寝てしまう。バッハのアリアが流れる。3人のダンサーと作った。静的に表現されている。今度は反対のシーンを。
（映像上映　マタイ受難曲から　リアブコ　リギンズ　（その後ろに）ピーター・ディングル（？））
全部で41人のダンサーがいるが、すべてのダンサーが舞台に出ている。彼らは自分たちの判断でテーマに対する姿勢を見せている。不安な人、興味を持っている人…　4時間の上演時間の間、すべてのダンサーがシーンの、プロセスの目撃者として舞台上にとどまり続ける。

（映像上映　ピーター・ディングル（？）のソロのシーン）

これはそのひとつ前でしたね。インプロヴィゼーションです。この人物は子供を辱めた人物とわかりました。この人物がいろんなところに行き、彼らは異なったリアクションをする。

（映像上映）

言うのを忘れていました。どうしてしたのか。「マタイ」は他の作品とは全く違う。私のカンパニーのメンバーは技術的にもすばらしいが、私との間にある種の現実性が存在していた。キリストは神であり人間。私もある意味カンパニーで教え導く者。キリストも教え導く者。私はこの公演で緊張感が感じられると思う。
シェークスピア（を下敷きにした作品）と比べるとこの作品は若いダンサーと私の関係が中心的テーマであった。

Part3 に続く

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう