2010年04月03日
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ぶっちゃけレーピンさんのおかげで
パルジファルの予習が進まなくてマイッタ!

やっぱ付け焼刃は駄目ですね~

私の場合、予習しすぎるとかえって本番がつまらなくなったりするんで

フェデラーが2回戦でベルディヒに負けてくれてマイアミは見なくても良くなった…
ぶっちゃけ。

それはいいとして
急きょレーピンさんが浮上。
リサイタルあるなんて知らなかった。

ほぼティーレマンモードだった当日。

でも翌日に頭の中に響いていたのはブラームスだった…

だってそこにドラマがあるんだもん…

リサイタルでは珍しく満足した。
ヴァイオリンってやっぱ天才の楽器だ。
なまじ知らない楽器だから無条件に尊敬してしまうのもあるが…

そんでもって BPO&ラトルとの共演、ブルッフのヴァイオリン協奏曲 を探し出して見た。
オーケストレ―ションは、へ、のような作品でBPOがやるのはもったいないぐらいだが、やっぱレーピンのヴァイオリンソロは突出してすばらしい~
キャストもすごくて、フックスにパユ、バボラクにヴィリス、安永さんがコンマスといういつものオールスターキャスト。
ヨーロッパコンサートのモスクワでの公演、だっけ。彼がロシア人だからキャスティングしたのかしら~

笑顔も全然今回より多い。

関連情報

 ヨーロッパ・コンサート2008
 ラトル&ベルリン・フィル、レーピン


 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調 作品26
 ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 作品92

 ヴァディム・レーピン(ヴァイオリン)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 サイモン・ラトル(指揮)

 収録時期:2008年5月1日
 収録場所:モスクワ音楽院大ホール

***

CDもいいけど彼はやっぱりライブ演奏を聴くのが最高かも~
彼にはあのライブでのパッションが必要だ。きっと当たり外れが激しい人なんだ。

インタビューで語っていた。
子供が生まれてから人生観が変わったって。

彼はド近眼らしく、普段は眼鏡。だからコンサートで楽譜を見ているということは、彼はきっとコンタクトをしているのだ。
なんてどうでもいいことを考えてしまう。

***

そこで話を戻すんだけど
パルジファルの
「清らかな愚か者」というのは
「同情して悟りを得る」んだよね。

清らかと言うのはやはり多分童貞という意味で、
女性との色に溺れた時点でもう聖人失格なんだ。
だからクリングゾルも童貞で、というか多分去勢した?
聖人になるために。だからクンドリーを思いのままにできる。

同情して、というのはアンフォルタスの精神に共鳴するという意味だと思う。
単なる同情じゃない。
キリストが脇腹に受けた傷の痛みを感じるという聖性を持った痛みをアンフォルタスとともに感じるということ。

愚か者なのは、ジークフリートと似ている。突然、父ちゃんも母ちゃんもいない、乱暴者の馬鹿が知恵を得るというその構図が同じ。

宗教的色彩は「タンホイザー」に似ている。
お話としては「ローエングリン」の父ちゃんの話なんだが
全然宗教的色彩はタンホイザーなんですよ~
少年の合唱が似ているというか同じ。

この作品は
母親への思慕の念、
父親への憎悪
が現れている。
ワーグナー自身を投影していると言ったらそれまでだが、

ティトレルの描き方は、死してもなお自分を上から押さえつけようとする、父親の存在感への嫌悪。
アンフォルタスが押しつぶされそうなのは傷のせいではなく、この父親と回りの期待。

一方でママに対してはめっちゃマザコン。

またクンドリーの存在が異常で、
タンホイザーではエリーザベトとヴェーヌスに分けて描いていたがこの作品ではその両方を一人が演じている。
妖婦と聖女。スワンレイクのオデット・オディール二役みたい。
俗から聖へ移行した、マグダラのマリアだ。キリストの足を拭うように、パルジファルの足を拭う。

時代的には十字軍の発生した中世。11~12世紀。
マイスタージンガーが現れるドイツのもっともっと前。
タンホイザーの中世吟遊詩人の時代よりももっと前。

トリスタンの舞台は5~6世紀のイングランド。

ニーベルングの時代は神代。紀元前1000年ぐらい? あ~適当。

善と悪をはっきり描き分けるのがワーグナーで、この作品でさえもそうなっている。

***

レーンホフ演出、ケント・ナガノ版、
演出最悪ですね~(笑)

もちろんMETのオーソドックス演出は恐ろしく退屈だけど、
レーンホフ演出はいつもなんか見ている者をいらいらさせる。

舞台がカーブを描いている壁、
トリスタンもそうだったが、これが気に入らない。
歌手たちが歩きずらそうで可哀想。

クリストファー・ヴェントリスとサルミネンはとってもいい。

この演出はアンフォルタスを徹底的に愚弄して描いているところがカワイソスギル。
ミジメ過ぎるアンフォルタス。
彼がいかにリーダーとして失格なのかをとことん描いている。
ハンプソンの情けない演技がそれにこたえている
ベルント・ヴァイクルの人格者的存在とは雲泥の差。

こういうレーンホフの一種神経症的なキャラクター付けも単純な愚か者をいらいらさせるんだろうなあ…

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最終更新日  2010年04月04日 00時52分59秒


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