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2010年09月11日
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カテゴリ: 読書:林真理子



を読みました。

今回は、そこそこの家庭の母親が
子育て本を読み実践し、
いいといわれる私立中学まで
入れたのにも関わらず、子供は全く覇気なく育ち
中学を退学しフリーターになってしまった家庭の話でした。

タイトルが「下流の宴」とは
林真理子さんらしい潔いタイトルです。


努力・頑張った先には成功というか
努力してもっといい服・いい車・いい家に住もうという
気概というものがあったという設定で、
母親とその母親(祖母)が描かれています。

しかし、一方その息子は努力しなくても
そこそこでよくて、年収300万円でも
一生フリーターでもかまわないっていうことを
心の底から思っているタイプです。

母親からしてみれば、息子の気持ちはさっぱり分からず
息子からしてみれば、母親とは分かり合うことはないと
思っています。


珠緒という女性が登場し
彼女は努力の塊のように猛勉強して
変わっていきます。そこで翔は変わるのか?と
読んでいてどうなるのかと思ったのですが
結果変わりませんでした。


「努力する人は重苦しい。一緒にいるとつらくなる」
と言い放ち、自分からその場所に行くことはなく
行かなくていい場所で過ごしたいと彼女に別れを告げます。

ドラマや映画じゃないから実際変わっていく展開になったら
相当分かりやす過ぎる展開ですが
この小説の翔は変わらず、こんな人もいるんだろうなって
リアリティは増したのですが、実際こんな子供が
実の子だったら本当に親はショックだと思いました。

そして、この翔と同時に娘の可奈という女の子が
登場していて、自分が努力して上にいくより
いいだんなさんを捕まえて上にいこうという典型的な
タイプの女の子です。

なまじ、容姿がよく頭が悪くないとこういう発想になって
これで成功すればいいですが、今回物語の中では
最後破綻したので、これは怖いな~と思いました。

林真理子さんの本は、女性向けでいつもだんなには薦めないのですが
この本はちょっと男性にも読んでみてもらいたいなんて思った
面白い本でした。





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最終更新日  2010年09月14日 22時26分25秒
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