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昨日「札幌市天文台(中島公園内)」で「冬から春の星座」の」夜間公開に参加して来ました。今年1月の本帰国後にたまたま立ち寄った天文台で「空を見上げる事」の楽しさに嵌っていて、天文初心者として1年間は足を運び星座、惑星、月、太陽の基本的な知識は身に付けたいと思っています。 天文台の真ん前のコンサートホール「KITARA」 冬の大三角形 20時20分から30分ほどの天文台内での観測とスタッフの説明に予約を入れていましたが、外にも天体望遠鏡が置かれスタッフが説明してくれる事を前回知ったので、早めに到着してまずは肉眼で見える星々を見上げました。予報に反して晴れ間も見えスタッフから「冬の大三角形」を構成する「こいぬ座のプロキオン」「おおいぬ座のシリウス」「オリオン座のベテルギウス」の位置を教えて貰い、望遠鏡の中で白く輝くプロキオンの孤独な光にしばし見惚れました。 開始の時間になり中に入ると先ほど外で見た「ベテルギウス」の説明からスタートでした。狩人オリオンの肩の辺りに輝く赤い星を「腋(わき)の下」と呼び、直径が太陽の1000倍である事、1等星から2等星にランク落ちした後1等星に戻った経緯、今後10万年~150万年以内に「超新星爆発」して消滅する運命にあるであろう事など、初心者としては目から鱗の説明です。口径20㎝の天体望遠鏡で勿論肉眼よりはっきり赤く輝くベテルギウスを見る事も出来て大満足です。 締めくくりに「ウルトラマンの生まれた星」、明治時代の「ハレー彗星出現」に驚いた当時の庶民の行動や今年10月に北半球で最も良く見えるというハレー彗星並みの「彗星出現」の情報等など盛りだくさんの内容で次回4月からは予約の必要もなく20時~22時まで自由に天文台内にいて良いという事で、今から4月の「月と春の星座」が楽しみです。
2024.03.31
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今日でジムに入会して2ヵ月が経ちました。ヨガや筋力アップのレッスンの効果がシンガポールのジム「Fitness First」に通っていた時よりも出ているような気がするのはインストラクターが日本語で丁寧に説明をしてくれるお陰もあると思います。 そして今までの習慣をちょっと変えたのは体組成計で計測する頻度です。シンガポールでは家庭用の足だけで測るTANITAで毎日測定してメモも残していましたが、入会時のガイダンスで足と手の両方で測る「InBody(ネットで見ると1台百万円以上でした)」で測定した際にインストラクターから「毎日測って一喜一憂する必要は無いし1か月に1度で良いんですよ」と言われたからです。 体重、身長等を入力して1分ほどで結果はすぐプリントアウトされます。最初に「あなたの体の構成(体成分分析)」が水分、タンパク質、ミネラル、体脂肪の4つが数値で出ています。私はどれも標準ながらミネラルがちょっと高めになっていて体内のミネラルを意識したのは初めてです。 ミネラルについて改めて調べてみると16の必須ミネラルは以下の通りです。カルシウム。リン、カリウム、硫黄、塩素、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、コバルト、セレン、鉄、銅、マンガン、モリブデン、ヨウ素 ミネラルが不足すると骨がもろくなったり、代謝が悪くなったり、抵抗力の低下等などに繋がるようです。そしてミネラルを効率良く摂れる食品には下記の例がありました。桜えび、いわし、のり、わかめ、切り干し大根、納豆、ピーナッツ、ゆで卵、ホウレンソウ、牛乳 運動だけじゃなくタンパク質もミネラルも食事に上手に摂り入れていくことの大切を改めて感じます。そしてTANITAで計測していた時は私は筋肉量は多め、体脂肪率は高めの結果が出ていましたがInBodyでは逆の結果が出ています。一つの機器の結果だけを信じるのは良くないんだなぁと今更ながらに思います。そして一瞬、ミネラルがちょっと高めなのを🍷のお陰?と思いましたが・・それはほとんど関係ないのかなぁと・・💦
2024.03.30
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2002年 紅白歌合戦 黒部ダムからの中継「地上の星」 昨日の「NHK Music Special」は18年振りに復活する「新・プロジェクトX」の主題歌「地上の星」を新たにレコーディングした「中島みゆき」さんの出演でした。45分間懐かしい曲が何曲も流れ、主題歌として使われたドラマの説明もあり懐かしさで一杯になりました。 「空と君のあいだに」は1994年安達祐実さんの出世作となった「家なき子」の主題歌で「同情するなら金をくれ」は今のご時世の方がよりぴったりの名台詞です。私が特に好きな歌「糸」は1998年の「聖者の行進」でした(残念ながらこのドラマを私は見ていまん) そして2014年、12年振りに出場の紅白歌合戦で一面の黄金色の麦畑をバックに歌う「麦の唄」の映像で同年の朝ドラ「まっさん」の感動が蘇りました。初の外国人女性がヒロインにで話題になり、北海道の余市町にウィスキー工場を作り上げた「まっさん(竹鶴政孝)」の挑戦人生は「ぶれない志を持てば・・」と勇気付けられるドラマでした。映像では「まっさん」演じる玉山鉄二さんと妻「エリー」を演じるシャーロット・ケイトさんが手をしっかり握り合って潤んだ目で中島みゆきさんの熱傷を見守る姿がまた印象的でした。 余談ですが個人的には「まっさん」で一番印象に残っているシーンは堤真一さん演じる「鴨居の大将(サントリー創業者の鳥井信治郎氏がモデル)」にまっさんが新しいウィスキー工場の構想を伝えたところ「やってみなはれ!」の言葉が即答で返ってきたシーンです。懐の深さや後押ししてくれる人の助けがあって成し得た事なのだと時々「やってみなはれ!」の名台詞を思い出しています。 「新・プロジェクトX」の初回も楽しみで、何となく男性が主役になる事が多かったかな?という印象の番組に日本を支えた女性たちを主役にした回が多くみられる事も大いに期待しています。
2024.03.29
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「原田マハの印象派物語」の最後を締め括るエピソード7は「ゴッホの物語」でした。 アルル市立病院(サン=ポール=ド=モーゾール療養所))の庭 1889年 著書の中にゴッホが1888年12月末に起こした「耳切り事件」の後、収容されたサン・ポール~療養所に咲いていたアイリスの花を描いたゴッホの心情の説明があります。 『サン=ポール~療養所の小路に這いつくばって、フィンセントは長い間見つめていた。やがて鞄からスケッチブックとコンテを取り出すと、紙一杯にアイリスの姿を写し取った。このアイリスを、とフィンセントは、一心に手を動かしながら思った。テオに贈ろう。結婚したばかりなんだ。何も贈ってやれないけれど、このアイリスを花束にしてこの場所から、弟のもとへ・・」 一連のアイリスの絵はアルル近郊にあるサン=レミ療養所に翌年5月に移ってから描かれた作品だと思っていました。調べてみると確かにテオが後にゴッホの絵のために尽力したヨーと結婚式を挙げたのは1889年4月18日だそうです。療養所での生活はその年の3月頃までは絵を描く事も許されなかったようなので、やっと許可が出て結婚の準備のために忙しくしているテオからの手紙も途切れがちで孤独感を募らせていたゴッホがありったけの思いを込めて一気に描き上げたのかと想像します。 この絵についての後日談が「近現代芸術百科事典」に下記ように説明がありました。 《アイリス》は1889年9月に開催されたアンデパンダン展に《ローヌ川の星月夜》とともに展示された。この絵を最初に所有したのはジュリアン・フランソワ・タンギーである。彼は画材屋兼画商を営んでおり、ゴッホは彼を3度モデルにして描いたことがある。1892年にタンギーは《アイリス》を、ゴッホの最初のファンの一人であった批評家のオクターヴ・ミルボーに300フランで販売。2012年にロサンゼルスにあるJ・ポール・ゲティ美術館が所有している。 1890年7月のゴッホの葬儀にも参列した僅かな人達の一人でゴッホを経済的にも支援し理解者であった「フランソワ・タンギー(通称タンギー爺さん)」がこの絵を所有し、そして引き継がれていった経緯には心温まる物があります。 1890年 ところで私がメトロポリタン美術館で一目惚れしたこの花瓶に活けられたアイリスは年代から見てもかサン=レミで描かれたと思いますが、現在この美術館が所蔵する経緯は?と興味が沸きます。 この絵と同じサイズのポスターをシンガボールの美術館ショップで見つけ15年ほど壁を飾っていました。本帰国してそろそろ新しいポスターを買って壁にと思っていますが、どちらのアイリスにしようかと思うとやっぱり私にはより静寂を感じる花瓶の方かなぁと・・。
2024.03.28
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シンガポールのEZ LINK CARDの使用は5月31日まで。その後は「Simply Go」へアップデート 3月中旬にシンガポール観光に行った大阪の知人に保管していた「EZ LINK カード」とチャージの仕方を書いたメモを郵送したところ、後日「EZ LINK~大活躍でした!」とお礼のメールがありました。 地下鉄、バス、タクシー(会社によって使用出来ないところもあります)、セントーサ島へのモノレールにも何でも使える万能ICカードです。デポジットは5ドル(5~6百円)で運賃も割引サービスがあります。 キャッシュレス化が進むシンガポールはチャージもクレジット/デビットカードが主流となり、現金が使えるマシンは5台に1台くらいという感じです。その上、銀行のデビットカードがEZ LINKカードの代わりに使えるので(デポジットは勿論ないですが運賃割引については確認しませんでした)、日本への本帰国の数年前からお財布に現金を入れる必要が無い生活を送っていました。もし現金が必要になってもATMの数は多く24時間手数料無しで利用できます(キャッシュレス化でATMに並ぶ人の数もどんどん少なくなっています) 日本でもキャッシュレス化は確実に定着していて、ダイソーからスーパーや飲食店等などほとんどのお店での支払いがシンガポール発行のデビットカードでも出来るのはとても有難いです。 ただ北海道の公共交通機関のICカードのチャージが未だほぼ現金のみというのには「何故?」という思いです(都心では出来るのかもしれませんが)急に過去にタイムスリップという感じです。 昨年8月にNHKの「チコちゃんに叱られる」で「なんでICカードをピッとするだけでお金が払えるの?」という質問に「お金なんて何でもいいものだから」という答えに目から鱗でした。要は「お金とは約束と信用があって初めて成り立つもので信用があれば問題無し」と補足の説明がありました。 ICカードをピッでゲートを通過できる理由は分かっても、何故そのチャージに銀行(クレジット)カードが使えないのかと疑問が残りJRのホームページを見てみました。 『Kitacaには、クレジットカードを使っての入金(チャージ)はできません。ただし、クレジットカード一体型Kitacaについては、Kitacaエリア内のKitaca発売駅(有人駅)のみどりの窓口および指定席券売機・話せる券売機で、同一カードへのチャージに限りクレジットカード決済での入金(チャージ)が可能です』 因みにシンガポールのEZ LINKカードは2002年にソニーの非接触型ICの技術を導入して使用を開始し、進化しているという感じです。国土の狭さも利用してこのカード1枚あればチャージも含めてストレスーフリーで観光も満喫できます。本帰国後強く思うのは海外から日本へ訪れる観光客(ツアー客ではなく)は公共交通機関を使っての移動に不便を感じないかなぁという心配です。未だにICカードのチャージに現金が主流なのはJRの「約束と信頼の問題?」と勘ぐってしまいます。
2024.03.27
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17時58分頃の中標津町のワーム・ムーン(ネットの画像から) 昨日のネットの記事に25日(月)の満月は北海道のみ「バッチリ見える」地域になっていたので楽しみにしていたのに、16時頃の満月の瞬間をうっかり見逃し、結局夜9時過ぎに家から一番近い陸橋に上がって満月を眺めました。心なしか右上がちょっと欠けている感じもありました。 記事には満月の次に(ワーム・ムーン)とあって、私はこの呼び名がアメリカ先住民が季節を把握するために付けた満月名の1つである事を初めて知りました。動物や植物、季節のイベントの名前が使われ、アメリカの先住民の動物のイメージと言えば映画の影響(1990年、ケビン・コスナー制作、監督&主演のDance with Wolves)でWOLF(狼)がすぐ浮かびますが、WOLFはやっぱり1月の満月名でした。 今月の「WORM」は幼虫の意味で温かくなって地面からミミズが出てくる頃、またはカブトムシの幼虫が木から出てくる頃という意味で日本語では「イモムシ月」だそうです。ちょっと響きが‥と思いますが北海道も徐々に春の気配になってこの季節にぴったりの満月名かなとも思います。因みに来月は「PINK MOON」で、これは日本の桜を考えるとぴったりかなと。 本帰国して徒歩圏内に天文台があることもあって、空を見上げる機会が増えています。シンガポールは年中湿度が高いためどうしても空が霞んでいて、北海道の白い雲、青空、星々の美しさはシンガポールとは比べ物になりません。そして今週の金曜の夜は天文台のイベントに参加予定で「冬から春の星座」を満喫するつもりです。
2024.03.26
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本帰国後、初の「市電」利用者になりました。電気代の高騰もあって市電が抱える赤字問題をネットの記事で読みましたが、ラッシュ時の(すし詰め)混雑は思っていた以上です。車内のスペースが狭いのと冬で厚着のため降りる人達が前のドアまで移動するのが大変な時もあります。ただシンガポールのバスの運転手さんと違って対応はとても丁寧で「降りる人はいませんか?」とか「携帯いじってないで(これには👏)通路を開けてください!」とかの声掛けにホッとします。 ただ昨日のラッシュ時の一コマに「これでいいのかなぁ?」と思ってしまいました。私の横に1歳くらいの女の子を抱いたお母さんが立っていて、腕の中でかなり動くのでお母さんはバッグを抱え吊革につかまるので精一杯という感じでした。おまけに女の子が大きな声を出すので「ここでは静かにね」と注意もしなければなりません。前の席には若い男性も何人か座っていましたが席を譲る気配はありませんでした。やっと後ろの席が空き教えてあげようと思ったら、さっと学生風の男性が座りすぐ携帯に夢中になっていました。 1990年代に始まった「少子化対策」は昨年岸田首相が発表した「異次元の少子化対策」で児童手当の拡充等が提案されていて、子育てにとってお金は勿論必要不可欠ですが何か本来日本人が持っているはずの「思いやり」とか「察する」というのはどこへ行ってしまったのだろうと・・。 シンガポールは中華系の人口が約8割のため「子供は国の宝」を日常生活の中で常に実感できる国で、公共交通機関の中で赤ちゃん連れには即刻席を譲ったり、大きな泣き声を上げても顔を顰める人は稀です(赤ちゃんは泣くものと躾を受けているからです)ベビーカーを利用している人達への配慮やお年寄りに席を譲る事も時にはそこまでやらなくても思うほど徹底的に行われています。 思い返せばシンガポールに行く前から「親切心を見せるのはちょっと気恥しい」とか「あまり人と関わりたくない」という雰囲気はあったと思うのですが、シンガポールでの子育てへの1人1人の心遣いを見た後では昨日のような状況はちょっと寂しいと思わざるを得ません。 流石に自分で「席を譲ってあげたら?(これこそ親切の押し売り)」とは言えないですが、運転手さんが「一歩中に詰めてください」とか「揺れますのでご注意ください」等の言葉掛けのもう一つに「小さなお子さん連れの方に席を譲ってください」とやんわりと言ってもらえたら車内の雰囲気もお母さん達の気持ちも良くなり、それがお金をかけない「子育て支援」の僅かな手助けに繋がるのではと思った昨日の出来事でした。
2024.03.25
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通訳の水原一平さんのスポーツ賭博についてネットの記事を拾い読んで、かつてメジャーリーグで活躍し、シンシナティレッズの監督も務めた「ピー十・ローズ」が野球賭博で永久追放された事を初めて知りました。自分のチームを勝利に導くための「自軍への賭け」だったようであまりの「チーム愛」に私には微笑ましいと思うほどです。 時は1989年で1984年にメジャーリーグ史上2人目となる通算4000本安打を記録した5年後です。永久追放のため勿論「殿堂入り」は無く背番号14は永久欠番になっているそうです。 疑問に思ってアメリカのスポーツ賭博について調べてみると2018年(ちょうどコロナ禍が始まった年)が大きな転換期のようで今まで違法であった州でも多くの州が合法と認める動きが加速し(スポーツをゲーム感覚で見る人が増えたという理由もあるようです)現在38州が合法、残り12州が違法となっています。大谷翔平選手が所属するドジャーズはカリフォルニア州で依然として違法ですが、米教授が「起訴の確立はほぼゼロ、事実上同州でのスポーツ賭博は黙認されている」というコメントを米紙「サンフランシスコ・クロニクル」に寄せています。ファンとしては「一縷の望み」というところですが、米連邦捜査局の判断等を待ち、その結果を受け入れるしかないのかなと思います。 突然降って湧いたようなスポーツ賭博の話ですが、少しでもアメリカでの状況が分かっていればただただ不安にならずに済むんだと実感です。 因みにピート・ローズが所属したシンシナティ・レッズはオハイオ州にあって昨年1月にスポーツ賭博が合法となっています。彼の復権は(殿堂入り)?と思いますが。スポーツ賭博には21のルールがあって「自軍への賭け」はやはり永久追放に匹敵するようです💦 やっと開幕戦が始まってのこの騒動で、動揺しているファンや関係者も多いと思うので少なくとも迅速な判断を望むところです。
2024.03.24
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1877年 シカゴ美術館増 「原田マハの印象派物語」のエピソード5は「カイユボット(1848-1896)の物語」で最初の見開きのページに「パリの通り、雨」が紹介されています。ちょっと点描画の「スーラ」の絵と似ていると思いましたが、スーラ同様にカイユボットについても私は何も知識がありませんでした。 彼の人生について著書の中に「パリで裕福な家に生まれたカイユボットは22歳で弁護士免許を取得しながら普仏戦争に徴兵、復員した後、画家志望に転向する。25歳の時、ドガ、モネ、ルノワールと知り合う。」 彼らの絵を見た事がカイユボットのその後の人生に多大な影響を与え、父の残した莫大な遺産で買い手が無かった印象派の画家たちの作品を次々に購入して経済援助をしたようです。さらに鬼集した印象派のコレクションを自分が早世する事を予感していたように国家に寄贈すると28歳の若さで遺書まで作成していたのには驚きました。 「パリの通り、雨」は自らが開催の資金援助をした第3回印象派展に出品しています。この絵についてはやっと印象派が世の中に認められるようになり念願の「ジヴェルニーの庭」を手に入れたモネとカユイボットがその庭で交わした会話も紹介されています。 モネ :「ときに、君の『雨』の絵。あれは素晴らしかった。傑作だよ」カユイボット:「いいや、僕の絵は誰にも認められていないし、大した価値はない」 モネ :「僕には分かる。そのうち世界に認められるはずだ。パリでは通り雨、天気雨がしょっちゅうあったじゃないか。そのたびにまるで人生のようだと思ったものだ。君のあの絵も、そう、あの絵の中の雨は、もうすぐ上がるところだろう?」 この絵のタイトルは「パリの通り、雨」で通り雨ではないと思うのですが、モネもなかなか良い事を言うなぁと感心します。「西洋絵画美術館」というネットの記事に通りとして描かれたのはサン・ラザール駅に近いモスクワ通りとトリノ通りとあり、雨に濡れた歩道が表現されているにもかかわらず『雨』そのももは描かれていないと説明があります。モネの予言通りなのかなぁと・・。
2024.03.23
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友人が「近所のスーパーで見つけて嵌っている豆腐なんだけど、絶対に気に入ると思う」と持って来てくれたのが群馬県前橋市にある「相模屋」の「うにのようなビヨンドとうふ」です。食感は普通の豆腐よりトロリとしていて味わいは紛れもないウニです。「それが税込みで250円ほど」と言われてそのコスパには脱帽です。パッケージの原材料名に「うにピューレ」とありこれが美味しさを引き出しているのだと思います。後で検索してみるとうにのような豆腐を作ってみたいという執念のもと昨年の3月に発売になったばかりの新商品で関東地方のスーパーで主に販売しているようです。 今週の別の友人との「お家ご飯」のために購入して(現状、東光ストアーのみの販売のようです)試してもらったところ彼女も大絶賛で、焼き海苔を巻いて食べながら鍋に入れて食べたり色々試したいので最寄りの東光ストアーに探しに行くということでした。 アルコール度数12% ボルドー 2020年 アルコール度数13% 用意していたチリのスパークリング「UNDURRAGA(シャルドネ60%、ピノ・ノワール40%)」、最近定番になっているテーブルワイン、フランスの白「GRANDE RESERVE」、赤「CHATEAU PIQUAUD」の味わいも引き立ててくれました。本帰国後食材の値上げに驚く毎日ですが、コスパ最高の職人の技を駆使した絶品食材がもっともっとあるのかと期待が膨らみます。
2024.03.22
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昨日のドジャーズ対パドレス戦は「大谷翔平VSダルビッシュ有」等など見所満載で最後まで楽しませてもらいました。ドジャースが7回まで劣勢ながら大谷選手がヒットを打つと、まさかの新妻の「真美子」さんの顔がアップで登場(^^♪これにはちょっと驚きましたが、まるで大谷選手の1ファンのような応援振りに爽やかな気持ちになりました。 そして同点に追いついた8回、ドジャーズのラックス選手が放ったヒットをパドレスのクロネンワース選手がボールを後逸・・何回がリプレイが流され何とグローブの紐が切れた(又はボールに破壊された)事が判明しました。こんな珍事を私は初めて見ました。今朝ネットでも「紐切れ」の記事はありましたが、気になるメーカー名は勿論ありません。 こんな色のグローブだったかと・・ やっぱり気になってグローブの人気ブランドを検索すると、1位は「ミズノ」でした。アメリカのブランドではトップ10のうち8位が「ウィルソン」で「ベーブ・ルース」のオリジナル・グローブを作っていたそうです。3位が「ローリングス」で多くのメジャーリーガーが使っていると説明があります。10位までのグローブの写真も載っていてクロネンワース選手のグローブは薄茶色だったと思うので、それならローリングス??と余計な推測をしてしまいます。後逸によって試合の流れが大きく変わった感じもあり、今後「紐切れ」の原因について徹底解明をするのかな?とかもしクロネンワース選手のグローブが日本製でなければ日本製の品質をアピールするいいきっかけになったのかなぁと想像したりします。 大谷選手にホームランは出なかったものの、ヒット、打点、盗塁と最高のスタートを切ってくれて、今年も大谷選手からたくさん元気を貰いたいです🥎
2024.03.21
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昨日の「お家ご飯」に友人が「手土産」に持って来てくれた[SNOW]CHEESEの「スノーゴールドチーズ」で、本帰国後すぐに目にした大丸札幌店での行列がすぐ浮かびました。案の定、友人は「1時間並んでやっと買えたのよ」とその過熱ぶりは未だ未だ健在のようです。 最後の締めのデザートとして頂きましたが、袋を開けると鼠が美味しいチーズをかじったようなユニークなデザインにまず驚きです。北海道産の牛乳を使ったクリームチーズに準チョコレート(カカオ分がチョコレートより少ない15%以上のもの)の仄かな甘さがよく合い、心地よい歯ごたえのサブレとの完璧な三位一体のような味わいでした。 今日改めて箱の裏にあるラベルや商品説明をじっくり読んで[SNOW]が表すのは雪だけではない琴を知りました。[S]SCENT(香り)香り立つ芳醇なチーズ[N]NATURAL(自然)大自然がもたらす小麦やミルク、そしてバターなど原材料の吟味[O]ORIGINAL(独創)今迄に無い美味しさと楽しさを味と食感で具現した菓子である事[W]WISDOM(知恵)日本そして世界を代表する北海道チーズにおける先駆者たちの監修 これを読むと益々味わいが増すようです。 スノーチーズの商品購入に関してホームページでは先月の状況として1人2個まで(クリーム&エダム は3個)とあり自分で買いに行くのはもっと先の事かなぁと思います。 こんな状況では海外へ輸出というのはもっともっと先だと思いますが、シンガポールの高島屋デパートで大人気のイベント「大・北海道展」には是非出店して更なる北海道ファンを増やして欲しいと思います。
2024.03.20
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大河「光る君へ」で65代目「花山天皇(在位 984-986)」の存在を初めて知り、たった2年の在位だった事と29歳という若さで道長の父「兼家」の謀略によって退位、出家させられた経緯には驚くと共に「本郷奏多」さんの妖艶な演技には魅せられました。 昨日はその花山天皇の後を継ぐ幼い「一条天皇」と3歳年上で14歳で一条天皇の中宮となる道長の兄「道隆」の娘「定子」の登場があり、今後、定子に仕えた「清少納言」とのウィットに富んだ和歌のやり取りや華やかな宮中での生活振りがどのように描かれるのか楽しみです。 ところで3日の「プレジデント オンライン」に「だから天皇家は世界最古の王家となった。存在価値の大転換を成功させた藤原道長の知られざる功績」という記事があって興味深く読みました。 父「兼家」に倣ったように天皇の即位にも謀略を図り、最終的には3人の天皇の外祖父となって摂関政治の礎を築いた道長の功績は「天皇から実権を奪い文化的な象徴として天皇を位置付けた事によって時の権力者から命を狙われるのを防いだ」とあり納得させられる内容でした。 さらに何故「道長」のイメージが短歌の「この世をば~」が示すような傲慢として定着しているかについて、明治維新後に(明治)天皇の権威を高めるためにも「(道長は)天皇の意向を無視して恣意的、かつ専制的な政治を行った人物として評された」と説明があります。もしかして「この世をば~」の短歌もそのイメージ作りにうまく利用されたのかとまで考えてしまいます。 何となく漠然と持っていた「平清盛」や「北条政子」の「悪」のイメージは2012年の大河「平清盛」や一昨年の「鎌倉殿の13人」で個人的には払拭された気がします。「光る君へ」の主人公はあくまでも紫式部ですが、道長の今後の描き方には大いに興味をそそられます。
2024.03.18
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今読んでいる「原田マハの印象派物語」のエピソード4は「ルノワール(1841-1919)の物語」です。このエピソードもまた今まで何となく持っていた画家のイメージを良い意味で覆す文章で始まっています。 「ジャンは小ぶりのカンヴァスとパレット、それに絵筆を寝室に持ってきた。指を開くことすらできない父の右手に厚手の包帯を巻き、親指と人差し指の間に絵筆を挟む。もう何年ものあいだ、ルノワールはそうやって絵筆を手にして描いていた。父の右手にとって絵筆は分かち難い分身のようなものだった。ジャンの目にふいに涙があふれた・・・」 このような状況で1915年に描いた「薔薇(カンヴァス 27x30m)」について原田マハ氏は「最も好んだ薔薇をはじめ、生涯で300点ほどの花の絵を残した。不自由な手で描いた晩年の絵はますます明るく温かく、画面に悦びが溢れている。」と解説しています。 そして病床にあるルノワールの体調を気遣いクリスマス・ローズと温かいメッセージカードを贈るピカソ、若い頃に「筆触分割」と呼ばれる新しい描法を共に生み出したモネとの挑戦、印象派を世に知らしめた画商「 デュラン リュエル(1831-1922)」との関わりも紹介されています。 デュラン リュエルの存在と偉業は3年前にシンガポールのアリアンス・フランセーズで上映したドキュメンタリー映画で初めて知りましたが、実際に彼の存在が無ければ印象派の絵画が脚光を浴びるのにはもっと長い時間がかかっていたのではと想像します。 デュラン リュエルは1872年、ルノワール31歳の時に初めて作品を購入しています(この絵を調べてみましたが未だ見つけられません)「シャルパンティエ夫人と子どもたち」がやっとサロンに入選して肖像画の注文が殺到する7年前の事です。そして1883年、ルノワール42歳の時にデュラン リュエルの画廊で初の大規模個展を開催しています。 2人の絵画を通しての絆は「舟遊びをする人々の昼食(1876年)」をポール・デュランが亡くなった翌年の1923年にアメリカ人の「ダンカン・フィリップス」に12万5千ドルでやっと売却したこと、いくつかの作品は最後まで手元に置いておきたかったという事にも表れているのかなぁと・・もっとルノワールの絵を見てみたいという気持ちにさせてくれるエピソード4でした。
2024.03.17
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一昨日銀行のATMでお金をおろした後、出口近くに置かれたチラシの「ATM時間外手数料0円」に目が留まりました(もっと早くに気が付くべきでした。ぼぅっ~と生きてちゃダメです💦)キャッシュカードにクレジットと公共交通機関のICカードの機能を加えた「3 in 1 カード」で、クレジットカードは出来れば増やしたくないけれどICカ―ドのチャージも含めてこのカードはかなり使い道があるような内容でした。 早速昨日店頭でカードの詳細を確認し申し込みの手続きをお願いしました。書類に個人情報の記入を進めていると「差し支えなければ貯蓄額を記入して下さい」という欄があって、ふとシンガポールの銀行での事を思い出しました。日本のマイナンバーカードに相当する個人番号「IC Number」を打ち込むだけでその銀行の口座にいくら貯蓄があるかは行員のタブレットに一瞬にして出てきます。日本だったら嫌だなぁ~と思う人が多いのではと勝手に推測しますが、私にとっては無駄な会話も省ける便利なシステムと今も思っています。「貯蓄額」でふとペンを止めていたら行員さんが「大体で良いんですよ~。〇万円とかでも・・」と言われ証拠無しの自己申告なんだぁと不思議な気持ちになりました。 印鑑を何回も押して無事申し込みも済んで、後は電気、ガスなどの公共料金の引き落としもこの銀行に移してどれくらいのメリットがあるのかをじっくり確かめていくつもりです。銀行の時間外手数料についてはずっと分り切れない気持ちでしたが、各人が銀行のサービスをチェックして賢く利用しているんだという事に今更ながらに気が付きました。 余談ですが、本帰国してクレジットカードのリボ払いシステムに大いに疑問を感じています。シンガポールではカード破産を防ぐためにクレジットカードの申請と許可には銀行の厳しい審査があり収入の証明書等の提出を求められます。それに高い手数料を取るリボ払いというのはあまり聞いた事がありません(ほぼ一括払い)日本では通常手数料が15%~18%らしいリボ払いの利益がすべてカード会社のものというのも納得がいかないです。おまけに知人の話でショッピングモールで買い物中に勧められて作ったカードの支払い方法は既にリボ払いに設定されていたというのも聞きました。銀行は勿論、クレジットカード会社も国民からお金を取るのではなく国民に利益をもたらす存在になって欲しいと痛感します。
2024.03.16
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写真のワインは今年本帰国して初の甲州ワイン「2023 黄金の丘 新酒 Blanc」でデパートのワインショップで購入しました。長くシンガポールで生活していたのでボトルにある大きな漢字には惹かれます。特に海外のレストランで和食に合わせてテーブルに置くと、料理の味わいも一層増すような気がします。 「新酒」のラベルに惹かれアルコール度数の11度を見逃していたため私には酸味や渋みに物足りなさを感じましたが、山梨県産のぶどうの新酒ならではの爽やかな柑橘系の香りは十分に満足できるものでした。 改めてボトルの裏のラベルをじっくり読むと「ワインは生きています。開栓されるその時まで熟成を続けます。高温になる場所は避け、出来るだけ環境変化の少ない冷暗所で横にして保管してください。より美味しくお飲みいただけます。」と書かれています。ワインセラーにワインを並べる時には確かに横にしますが北海道の今の時期、玄関先であればセラーと同じ13度ぐらいなので立てて置いている事に今日気付きました。 早速今晩飲むワインは横に(右は昨日飲み干した空のボトル) シンガポールは年中高温多湿のためセラーは必需品で、長く使った物は昨年末の引っ越し時に処分しました。日本に戻って来てやはり気になったのはセラーで中古の家電ショップですぐ購入しました。ただ買ってから気が付いたのは果たして北海道で夏以外に使う必要があるのかという事です(笑)13度でなくても陽の当たらない冷暗所での保存で十分であれば1年のうち果たして使用するのは何か月?という事で今はオブジェのように飾っています。セラーを使うようになる季節の到来や日本の美味しい果物や海鮮に合わせた「手造り日本の美味しいワイン」がたくさん飲める事を願って🍷
2024.03.15
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昨日のニュースに「ニセコ町の宿泊税、11月から一泊最大2千円 総務省同意」がありました。宿泊税を導入する自治体としては2023年の長崎市に次いで10番目になります。在星時にニセコを訪れたシンガポール人から「あそこは日本じゃないですね。もう一度行こうという気にはなれない・・」と言われた事があり、桜が咲く頃に様子を見に行ってみたいと思っています。 本帰国して先月、札幌で旅行会社を営む知人から「ニセコは随分強気な営業をしているホテルもあって、1泊50万円でしかもキャンセルした際の返金がないところもある」と聞いて驚きました。それだけ需要が多いという北海道の観光業にとって嬉しい面もあり、宿泊税の導入で更に「観光力」の底上げになればと思います。 ニセコの宿泊税の詳細は5001円未満の場合の100円から10万円以上の2000円まで5段階に分かれていて、高級ホテルが多い立地のため、他の自治体より宿泊税は高めになっています。ただ1泊50万円のホテルでも2千円なんだぁと富裕層に優位な不平等も感じてしまいます。 私が宿泊税と聞いてすぐ浮かぶのは出張でよく訪れたマレーシアで観光税という名目で2017年に導入されています。宿泊料金に関係なく一律10リンギ/拍(今日のレートで315円)ぐらい)ですが、実はマレーシア国籍や永住権を持っている人は払う必要がありません。飽くまでも外国人旅行者だけが支払います。もしマレーシアのような海外でのシステムを知らなければ、日本で国内旅行をする日本人も宿泊税を払うのは当然かなぁと思うのですが、何だか割り切れない気持ちもあり政府はもっと国民の懐に優しい配慮をという気持ちになります。 出張の際に定宿にしていた「コンコルドホテル」はマレーシア最大の「ブルーモスク」のすぐ近くで観光名所にもなっていて、懐かしく思い出しました。昨年11月が最後の宿泊で20リンギ/2泊を支払いました。
2024.03.14
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今月「北海道立近代美術館」の個人会員(1年間1万円で道内の8つの美術館が見放題)になり、10日まで開催されていた「AINU ART モレウのうた」を2回見て来ました。アイヌ文様の特徴の1つである「モレウ(渦巻文様)」を刻んだ「マキリ(小刀)の鞘」や布製品等々、現在アイヌ文化を伝承し制作活動をしている作家さん達の展示でした。 1階から2階に上がり最後の「トピック展示」に「尾張徳川家」と「八雲町」との関わりが大きなパネルで紹介されていて私には驚きでした。元々は明治維新後、武士の職を失った家臣団を北海道の開拓のため移住を勧めたのが14代当主「徳川慶勝」で、その後19代当主の「義親」が何度か八雲町を訪れてアイヌの人達と懇親を深め、1922年に欧州旅行で立ち寄ったスイスで買った「木彫りの熊」を八雲町に贈った事がきっかけで、冬場の副業として熊の木彫りが始まったそうです。 ネットからの画像 左が伊藤政雄氏制作の第1号で、右が義親から贈られたスイスの木彫りで共に10センチほどの小型のものだそうです(鮭を咥えるようになったのは戦後のようですが最初の制作者等は不明のようです)実はこの2つの熊は最初は展示されていたそうですが、展示から引き上げるように強い要望がどこからかあったとスタッフの方が説明してくれて謎めいた話ですが、確かに「文化財」に指定されているのでそれと関係があるのかもしれません。 館内はほとんどが撮影禁止で写真は撮れなかったのですが、スイスの「熊の学校」や八雲町の「熊の授業」などミニチュア版のような可愛らしい物もいくつかあってほっこりしました。 カタログの左下が「熊の授業」でユーモアたっぷりです。右はネットで探した座り熊ですが、こんな風にきちんと椅子に座って授業を受けています。鮭を咥えた熊の木彫りはお土産としては廃れた感がありますが、形を変えて新たな熊の木彫りのお土産ブームが来てくれたらなぁという気持ちになりました。
2024.03.12
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「原田マハの印象派物語」副題は「(美しき)愚かものたちのセブン・ストーリーズ」を図書館から借りて読み始めました。エピソード1の「モネの物語」で始まり、エピソード7の「ゴッホの物語」まで7人の男性画家、2人の女性画家が登場します(7人がフランス人画家)どのエピソードも興味津々ですが、モネの物語の最初の1行目にまず驚きました。「その日の夕刻、クロード・モネはセーヌ川に身を投げた」・・1868年初夏、セーヌ川のほとりで絵を描いている最中に絵を描き続ける事がこんなに苦しいならいっそセーヌに抱かれて死んでしまおうと発作的に身を投げたとあります。 自殺未遂の1年前27歳のモネが渾身の力を込めて描き上げた大作「庭の女たち」が官展(サロン)に落選し、しかも選考委員たちから「絵筆の跡があらわであまりにも嫌だ」「未完成じゃないか」とこき下ろされ事がそれ以前にサロンに入選した経験のあるモネには耐え難い屈辱だったのかと思います。「庭の女たち」の落選の後、絵が売れずパンも買えないほどの極貧生活と自殺未遂は何となく私が抱いていたモネの印象とは違っていました。 その後、サロンの入選、落選が続き1874年の第1回印象派展で「印象 日の出」を出品します。この絵も当初はかなりの酷評を受けたようで古い絵画の伝統を守ろうとするサロンとの戦いがいかに大変だったのかと想像します。やっと作品が売れるようになったのは自殺未遂から12年後(この年にサロンに入選)の40歳になってからです。 画家の自殺と言えばやはりゴッホの拳銃自殺ですが、同氏の著書「リボルバー」でゴーギャンも愛娘が亡くなった知らせをタヒチで受け、自殺を図った事を知りました。モネもゴーギャンも共に未遂で済んだので、結局は現代に残る名画を多く残していますが、もし未遂で済まなかったらと考えると・・やはりゴッホが37歳以降にどんな絵を描いただろうという思いに駆られます。
2024.03.10
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本帰国して食材の買い出しに行くたびに「この値上げ率は庶民の生活を圧迫!」と思いますが、それでもシンガポールでは「高根の花の海鮮」が日本では手頃な値段と思えて、いろんなスーパー、小売店、デパートに行って種類や値段をチェックする楽しみが出来ました。 そこで目を引かれたのは山口県下関市の「(国産)鯨ユッケ」で、鯨ベーコンはよく見かけても鯨ユッケは初めて見ました。ふと鯨やイルカ等の海洋生物の保護を掲げる国際的非営利組織「シー・シェパード」も頭をよぎりますが、どんな味わいなのか興味深々で早速購入しました。 生卵を真ん中にきざみ海苔をかけ付け合わせのたれをかけてまず一口食べてみると若干甘みのあるたれと新鮮な鯨肉は正に絶品でした。もうこれは赤ワインに限ると思い買い置きのチリ産「Dancing Flame Carmenere 2022(税込みで600円台)」を合わせたところかなりのマリアージュでしたが値段に関係なくどんな赤ワインでもこの鯨ユッケに合うのではと思うほどです。出来れば次回はボルドー左岸のカベルネ・ソーヴィニョン主体のパワフルなワインに合わせてみたいものです。 因みに60gの鯨ユッケは102.6カロリー、タンパク質11.4g、脂質3.7gでタンパク質が多い鳥の胸肉と同じくらいで、カロリーはちょっと低めという感じです。北欧の国々のように日本にも昔からある鯨を食べる食文化は動物を守る工夫をしながら長く続けられたらと思います。
2024.03.09
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今朝のNHK「あさイチ」で3月8日がイタリアで「ミモザの日」である事を知りました。調べてみると1922年に初めてイタリアで「国際女性デー」が祝われ、ミモザの開花が2~3月で春を告げる花である事で感謝を込めて男性から女性にミモザを贈る日となったそうです。画面の鮮やかな黄色のミモザから元気をもらいました。 黄色と言えばゴッホの「ひまわり」を思い出し、ゴッホがミモザを描いているか検索しているとミモザ(日本では銀葉アカシア)を一番多く描いたのはポーランド人画家「モイズ・キスリング(1891-1953)」という記事がありました。敢えてイタリア繋がりと言えばイタリア人画家「モデイリアーニ」より7歳年下で一時はモンマルトルにあった「洗濯船(集合アトリエ兼住居)」でピカソやモデイリアーニと共に暮らしていたようです。キスリングがモデイリアーニの影響でミモザに惹かれたかどうかは不明ですが・・。キスリング「ミモザとチューリップ」1944年 村内美術館所蔵 ミモザだけを描いた絵もありましたが、チューリップの赤が加わる事で1920年代パリで制作活動をした「エコール・ド・パリ」の仲間たちからもキスリングが社交好きで交友関係の広さから「モンパルナスの帝王」と呼ばれていた華やかさを表しているようにも見えます。 因みにミモザの花言葉は日本では「優雅」「友情(小さく丸い花がたくさん寄り集まって咲いている姿から)」、イタリアでは「感謝」、フランスでは「思いやり」「感受性」だそうです。ミモザがフランス語である事も今日知りました。 余談ですが、携帯の写真を見直していたら昨年シンガポールで散歩中に撮った黄色の可憐な花を一枚見つけました。一年中夏のシンガポールから春の訪れが届いた感じです。
2024.03.08
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NHK夜ドラ「Yuming Stories」の放送予告を見てすぐ思い出したのは、1988年(昭和63年)から1994年(平成6年)まで14回フジテレビ系で放送された「季節はずれの海岸物語」です。片岡鶴太郎さん扮する喫茶店のマスター圭介の苦みと少しユーモアもある大人の恋物語がドラマの中でふんだんに流れるユーミンとサザンオールスターズの楽曲との相乗効果で時が経っても心に残る名ドラマです。 今回の夜ドラも同じようにユーミンの楽曲がたくさん聴けるのかと思いきや、昨日までの3回では音楽はほとんど流れずちょっとシリアスな会話と俳優さん達の表情や演技に重点を置いた感じのドラマになっていました。そうなると今日の最終話でタイトルになっている「青春のリグレット」をどの場面で流してくれるのかとても気になるところです。 改めて歌詞を見てみると「あなたが本気で見た夢を はぐらかしたのが苦しいの♪」の2行で昨日の3話で主人公「菓子」のかつての恋人「陸」が「結婚したらこんな風に2人で生活を・・」と朴訥なプロポーズのような言葉を鼻であしらうように冷たい態度を取ってしまった菓子・・」を思い出します。 ドラマでは菓子の性格は「自分をさらけ出す事なく何事もそつなくこなし、だからこそ虚しさを感じている」と設定されているので「陸」に対する態度はそれと相反するようで、もしかしたら本音をぶつけられる唯一無二の存在に若さゆえに気が付かなかったのかなぁと考えたりします。正に「若さへの後悔」今晩の第4話とても楽しみです。
2024.03.07
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昨日ジムからの帰り道で小さい鮮魚店を見かけ、お店の前に置かれた黒板に「厚岸産のカキ貝」があったので中に入ってみました。お刺身やホッケの開き等などスーパーに比べて値段も若干安いのかな?という感じです。お目当ての厚岸産の牡蠣は:むきます:と書かれていたのでお願いすると「どのようにむきますか?」と聞かれ上の貝だけをむいてもらいました。「塩味が結構あるのでレモンをかけるだけで十分ですよ」とのアドバイスにもほっこりします。 ジュピターで600円台 1個 280円(消費税込み) 「シャブリ」と合わせてみたいと思いましたが、買い置きの白は「Grande Reserve Vin de France 2022」のみで、レモンも買い忘れたのでそのまま何もかけずに一口食べてワインを飲むと、これがかなりのマリアージュです。アルコール度数12%でフレッシュ、軽めでフルーティーな味わい、特にレモンの香りがあるのが功を奏したのかもしれません。試しにポン酢をちょっとつけて食べてみましたが、肉厚な牡蠣は更に旨味が増したような気もしました。 2匹で340円 お店の前の黒板 牡蠣の横にあったが「オオズワイガニ」で頭とお腹の部分が動いているのでちょっと驚きました。店主から「昨年の春頃に話題になって・・。汁物の出汁に良いですよ」と説明があったので後でネットで調べると大量に現れて漁業の邪魔になっている蟹でした。蟹みそがたっぷり入っている物もあるようで次回行った時に聞いてみようと思います。蟹みそと赤ワインも考えただけでそそられます。本帰国してシンガポールに比べて酒税の低さと世界一美味しい海鮮の恩恵をこれからたっぷり受けようと思っています。
2024.03.06
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先日、「マドレーヌ 北の天使たち 桜」を買いに「北菓楼札幌本館〈2016年にオープン)」に初めて行きました。道立近代美術館前にあるお店に立ち寄った後、ネットで調べると本館の建物が元々は大正15年に建てられた「行啓記念北海道立図書館」であり、北海道出身の画家「三岸好太郎」の美術館としても使われていた時期があったとあり興味を惹かれました。 1階の売り場は建物の歴史を説明するパネルや三岸好太郎の絵も飾られ、ゆったりしたスペースに商品が並べられていました。お目当てのマドレーヌを購入した後、2階のカフェを見上げると天井までの書棚にびっしりと本が並んでいて、嘗て図書館として使われていた歴史にすぐ思い至りました。 早速2階に上がるとテーブル席もカウンター席もほぼ満席で、少し待っている関にメニューをチェックして久々のソフトクリームに決めました。カフェの案内には「書棚の本は自由にお読みください」ともありました(上段の本はどうやって見るのかな?という疑問もありますが・・)本棚の前には白いピアノが置かれ不定期ですがコンサートも行っているようです。白に統一されたテーブルと椅子、壁には札幌らしく「赤レンガ」がはめられている箇所もあり、図書館&カフェの雰囲気が何とも贅沢で気持ちを落ち着かせてくれます。天井が高いため話し声も響かず、読書にも最適なカフェかなと思いました。 北海道産の新鮮な牛乳を使っているソフトクリームは私には絶品以上でしたが、ふと思うのはちょうど外は粉雪が舞っていてこの自然の風景がいかに美味しさを感じるのに影響しているかという事でした。作り物ではない自然の効果はやっぱり北海道ならではかなと思います。
2024.03.04
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3月1日に期間限定で発売開始の「北菓楼」の「マドレーヌ 北の天使たち 桜」を早速昨日札幌本店に買いに行きました。左が「桜」、右が「かぼちゃ」共に180円/個 先月、道立近代美術館へ行った時すぐ近くにたまたま北菓楼を見つけ中に入って試しにと「かぼちゃ」を買ったのが私にとっての初めての北菓楼でした。北海道産のかぼちゃやバターの風味がたっぷりでしっとりと重みもある焼き菓子に「流石北海道!」と思いました。シンガポールでは北海道のスイーツと言えば知名度No1は「ROYCE(ロイズ)」で出店数も多く、石屋製菓の「白い恋人」、「ルタオ」も知名度を上げていますが、北菓楼はシンガポールで私は見た事がありませんでした。 かぼちゃは買った日にすぐ締めのデザートでヨーグルト、小豆、はちみつをトッピングしましたが、勿論何もトッピングしなくても十分な美味しさでした。昨日の「さくら」にはヨーグルトだけを添えましたが、甘みと酸味がまた絶妙で赤ワインにもぴったりでした(出来れば次回はロゼワインに合わせてみたいです)。桜の香りが結構強く北海道ではまだまだ先になる「春の訪れ」を感じさせてくれました。 ちょうどスイーツ好きの大阪の知人に何か送ろうと思っていたので、桜とかぼちゃをセットで送るつもりです。どんな感想をもらえるか今から楽しみです。
2024.03.02
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