星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2025.11.24
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カテゴリ: 本帰国で再発見!
 先週の土曜日放送のNHK「未解決事件 被害総額40億円、希代の贋作師ベルトラッキの事件を追う」でドイツ人贋作師「ヴォルフガング・ベルトラッキ」を初めて知りました。

 事の発端は高知県立美術館が所蔵するドイツ人画家「ハインリヒ・カンぺンドンク」作「少女と白鳥」の額の裏側からベルトラッキが描いた証拠とされるラベルが見つかった事で、同美術館では贋作として今後も展示する予定という事でした。数百点にも及ぶベルトラッキが描いた贋作はイギリスの著名なオークション会社や世界中の美術館も欺いたようで、贋作が売れた理由としてピカソやゴッホ等の著名な画家ではなく知名度が比較的低くあまり研究されていない画家が狙い目だったようです。


「モンパルナスのキキ」 山田養蜂場の本社ギャラリーで展示

 贋作の中で特に私が目を惹かれたのはエコール・ド・パリ時代のプリンスと言われたポーランド人画家「モイズ・キースリング(1891-1953)」の「モンパルナスのキキ」でした。番組内では絵を拡大して瞳の様子を詳細を写し出し、その美しさに正直圧倒されました。キキ(1901-1953)はピカソや藤田嗣治等、著名な画家たちと同時代を生きパリで絵のモデルを務めた「時代の寵児」のような女性で彼女の人生には大いに興味があります。藤田嗣治も彼女をモデルに「寝室の裸婦キキ
(パリ市立美術館蔵) 」を描きパリの画壇で大きな評価を得ています。

 そしてちょっと気になるのは北海道近代美術館はエコール・ド・パリ時代の画家の収蔵数でも有名でキースリングの絵は少なくても2点あります。実際に美術館でも見ましたが「まさか・・」というか、今後多くの美術館が贋作かどうかの検証をしていくのかなぁと思います。

 番組の最後でベルトラッキが後200点ほどの贋作が未だ摘発されていないという理由について「所蔵していた絵画が実は贋作(国民の税金を使ったケースも)・・というのは屈辱でもあり贋作と判明したとしても公表するかどうか・・」という事でした。

 絵画の持つ「魔性性」なのか絵画好きとしては複雑な気持ちになりました。因みにベルトラッキは懲役6年の刑を終え現在は本名で絵を描き注目を浴びているという事でした。今週の土曜に再放送があるので今度はもっとじっくり見てみるつもりです。





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最終更新日  2025.11.24 11:37:30
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