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まもなく、エインテルは城から姿を消した。「っていうことは、もういないのにどうやって養子になるんだ?」もともとエインテル姓というのは王家から贈られた名前であり、レイトを守る者として名を授かることは問題ないだろう、と。認められるにはそれなりの審査が必要となるらしいが、そのあたりはうまく準備しているという。「俺らも休もうぜ、疲れた」どのくらい時間が立ったのか、目を覚ますと急に外が慌ただしくなっている。そして、扉が開いて誰かが中に入ってくる。「お前ら、戻ってきてるのか?」二人は起きて、どうしたんすか?と聞くと、「状況が変わった。あいつは連れて来られたのか?」奥で寝てる。と言うと、明日には連れて行くから外には出すなよ、と返ってくる。一体何が起きたのか?その原因は先日捕まえた襲撃犯に関係していた。「その襲撃犯のリーダーらしき者がエインテルと名乗っているらしい」「え?じゃあ、あのエインテルがレイト様を狙ってるということですか?」「いや、そうとは限らん。見た目の特徴が合わんという噂もある。 とにかく明日、あいつの審議を見定めるという」どういうやり方で見定めるのかはわからないが、条件は厳しくなったとみて間違いない。「なんとかするだろ、何かと運がいいからな」「今更だが、大丈夫だろうか・・・」「もしダメだったら、前も言ったように俺らで責任取りますって」「そうですよ。策を拾ってもらったんですから、できる限りはやりますよ」「わしらがお前らの策に乗ったんだ。失敗したからといって切り捨てるようなことはせぬ」「養子にさえ認めてもらえば、たとえお付きに選ばれなくてもやりようはあります」「認められさえすれば、お付きになれる可能性は一番高い。 唯一、顔を突き合わせているということが何よりも大きい」お付きを選ぶ儀式は、全身を隠して目元だけが見える状態で会いまみえる。レイトからすれば、まず会ったこともない者たちの中から選ぶことになる。二人は6年前の儀式を思い出している。「あのとき選ばれて、レイト様に付き従うようになったからこそ、 レイト様のために尽くしていきたいと思えるようになりました」「正直、選ばれるまではどうでもいいって思ってたけど・・・」「お前たちがレイト様のために尽くしてくれていること、感謝している。 これからもよろしく頼めるか?」もちろんです。二人の声が揃った。
2017/05/28
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「なぁ、ほんとにこいつが選ばれると思うか?」「出会った時の話を聞いた時、可能性はあると十二分に思った。 お前だってそう感じたからこの計画に乗ったんだろ?」そう言われてうなずく。「でも、まさかエインテル家に養子とはな・・・」しばらく沈黙が流れて、「そういえば、エインテル家ってどういう家柄だっけ?」思わず資料を開いた。エインテルは前国王時代、国家を支える重鎮として一役を担っていた。「国王様、今日はもうお休みください。あとは我々にお任せ・・・」「いや。・・・そうだな、あとは頼む」国王が寝室へと下がり、残された者たちは、「最近の国王様は特にご無理をなされている。もう少し抑えてもらわなければ」「とはいえ、景気はまだ行き詰っている。何か打開策がなければどうにもならんぞ」「それについてはひとつ考えがございます」と近づいてくる者がいる。「これは弟君。して、その考え、とは?」語られた一案に議論は広がるが、そう簡単には結論を出せない。日を改めて国王にも伝えられ、皆で話し合いが行われる。「話はわかったが、もう少し確実に成果を上げられるよう、方法を改め直してくれ」それから間もなく国王は崩御、例の遺言が告げられる。それに異を唱えたのが、エインテルだった。「幼少とはいえ、レイト様がいる以上、過去に倣い、王に据えるべきと存ずる」「だがそれは、国王様の遺志をないがしろにするということではないか?」「ないがしろになどしてはおらん。しかし、国王様は亡くなられてしまった。 あとは残された者たちが一丸となって乗り越えねばならんと思っている」「心意気は認めますが、遺書どおり行ったとしても、 レイト様が後継者であることには何の変わりもございません。 ただ、国王という重責を担えるようになるまで時を置く、というだけです」話し合いは平行線をたどり、採決を取ることとなる。結果は遺言どおり。「結果は受け入れざるを得ぬが、納得はできぬ」「この話はこれで終わりです。これ以上、批判を重ねては・・・」「いや、私の肚はもうすでに固まっている。先ほど話したように、 一丸とならねばならぬ時に輪を乱すものは速やかに出ていかねばならん。では、これにて」エインテル殿、と声をかけるものの、振り返ることなく退室する。「このままでよろしいのですか!?国王様に続いて、エインテル殿まで・・・」誰一人、何も言えない沈黙が肯定を意味していた。
2017/05/21
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直虎でも話が出てきたので、再確認。甲斐・・・武田信玄駿府・・・今川義元相模・・・北条氏康の3人による同盟。その後、それぞれの娘をそれぞれの息子に嫁がせる。氏康の娘・早川殿は戦国無双にも出てきて、認知度は高い?義元の死により、信玄は南進に方針転換。嫡男・義信の幽閉~自害をきっかけに信玄への塩止め⇒謙信から「敵に塩を送る」そして、徳政令により・・・あとのことはいずれまたあれ?柴咲コウのインスタに東尋坊での写真が載ってる来てたんすか?まじで?
2017/05/16
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「その前に確認しておきたいことがある」確認しておきたいこととは、襲撃現場でお前を見た者がいた、まさにその理由だった。「レイト様を陥れようとしたなら、今ここで首を刎ねる」研ぎ澄まされた刃が首元に伸びる。ヨーディはこれまでに起こったいきさつを詳しく話すと、やっぱりレイト様の件で利用されたのか、と腑に落ちたようだった。今度は逆にあの後どうなったのかをたずねると、「全員捕まった、っていう話だ。おそらく処刑は免れないだろう」全員、という言葉に驚いた。(ビルクも逃げ延びたはずだけど・・・)「今回は特に早かったな。夕方の時点ですでに制圧したらしいからな」ということはやはり生きている。複雑な気持ちとともに、少し安心した。二人組にこのことを報告するかどうか思案したが、結局やめることにした。というよりも、再び移動するために急かされたからだ。「そろそろ行こう。こんなところで見つかるわけにはいかない」彼らの部屋にたどり着いたころには、すっかり明るくなっていた。「本題から言うと、お前には俺たちに代わってレイト様のお付きをやってもらいたい」お付き!?それってなりたくてなれるものなのか?というと、そうではないらしい。そもそも選ぶのはレイトの方であり、この二人が選ばれたのは6年前のことだという。だが、成人を迎えるこの年、その役目を終えなければならない。というわけで、近々代わりの者を選ぶ儀式が行われる。その儀式に出て選ばれること、それがこの二人の計画である。当然出ること自体に資格を必要とするが、その点に関しては手立てを打っているという。数人いる推薦者のうち仲間である一人に賛同と協力を得ている。「というわけで、お前には新たな名前を名乗ってもらうことになる」エインテル・Y・オルディック。これが新しく名乗る自分の名前だ。エインテル家に養子に入ることが資格を得る条件になるのだが、ヨーディにとってそれほど気にかかることではなく、気軽に受け入れられた。「んじゃ、儀式が行われるまではもう少し猶予がある」と言うと、束になった紙が現れる。「エインテル家についての基礎的な資料だ。頭に叩き込んでおけよ」それは気の遠くなるような作業だと感じるが、「城に仕える者ならば必要なことだ。なにかと家柄にうるさい奴らが多いからな」ヨーディは目の前にある文字が暗号のように見えて目眩がした。「そういえば、ずっと起きてたからな、寝ればいいぞ」それを聞くや否や眠りへと潜り込んだ。
2017/05/14
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ヨーディは天上の向こう側をずっと見続けていた。(寝られなくなっちまった)と起き上がろうと思った時、何やら外に気配を感じる。「情報によれば、このあたりらしい。手当たり次第に探せ」「間違っても殺すなよ。奴がもらったっていう報酬を奪うまではな」「目的が果たせなきゃ、やる意味ねぇだろ。とっとと終わらせようぜ」足音が分かれ、そのうちの一つが近づいてくる。嫌な予感に駆られて、思わず隠れる。数分経った後、家の前に足音が止まる。すぅっと戸が開き、月明かりとともに侵入する。無言の捜索が始まるが、狭い家では探し終えるのにそう時間はかからない。この家をあきらめて隣へと対象を変える。ある程度時間が立ち、そろそろ大丈夫だろうと思った瞬間、再び戸が開いた。「あちゃー、ひでぇ荒らしようだな。それとも、もともと汚ぇのか・・・?」辺りを見回しながら、まだいるとすれば上か下か・・・、とつぶやく。それから床を叩いて回り始める。コンコン、コンコン、トントン。「ほー、二重構造とはなかなか手が込んでるじゃねぇか」・・・見つかった。恐る恐る顔を見てみると、見たことがあるような顔があった。どこで見たのか思い出しているうちに、相手が焦れる。「ここで死んだって何の役にも立たねぇぞ」そこへさらに家の外から声がする。「おい、遊んでる暇ねぇって。急げ」ヨーディは本能的に外へ出ると、ようやくこの二人が城内で会った二人組だと分かった。「俗に狙われてるみたいだな、リヤカーに乗れ。飛ばしていくぞ」ガラゴロと暗闇の中を進んでいく。ヨーディは飛び跳ねる体を必死に抑えた。裏道あるか?と言われて道を思い出し、一筋の道をひねり出す。「わかった、指示してくれ。あとは運だな」運よく出くわさないまま、もう少しで貧民街を抜けられるところまで来たが、前方に人影が浮かび上がる。その動きは招かれざる敵で違いなかった。「敵は一人みたいだな、強行突破だ」マジで?と思っていると、「降りて二人で押せ」と声が飛んでくる。ヨーディは降りて力いっぱい押し走る。「お前ら止まれっ!」という声を無視して目の前に迫っていく。前を走る一人は持ち手に力を入れ、ぶわっと浮き上がった。「おい、本気か!?やめ・・・」見事な蹴りが決まり、相手が吹っ飛んでいく。それを見届けるや否や、また駆け出していく。ある程度のところで休憩を取ろうと、いったん裏路地に身をひそめた。ここでやっと状況を理解する場を得られる。二人組が言うには、お前の報酬を狙った賊だろう、自分たちは別件で探しに来たのだ、と。「相変わらず運がいいな、お前」
2017/05/07
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