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最前線基地では、隊長格が揃い軍議が行われている。「こっちのことは全て任せる、か。その代わりこれ以上の援軍はなし。と」「さらには西部の戦いも気にかけてくれ。とはなかなかに厳しいですね」「ゼリクトアにも援軍を送らねばならんのだ。致し方ないことであろう」この状況の中で西部にも急遽、第一陣が送り込まれている。「戦力的には拮抗している。防衛に徹すれば、破られるようなことはない気もするが」「いや、急に集められたその場しのぎの軍隊だ。士気の低さは否めぬ」「向こうを託されたのはシュッツァ軍曹か。あまり無理をするようなタイプではなかったような・・・」「挟み撃ちされるのはマズいのでは?それならいっそのこと向こうから潰すのはどうでしょう」「あくまで主戦はこちらです。向こうとの距離もありますし、このままでよいかと」短い沈黙が流れて、「では、向こうの狙いを考えてみましょうか?」と言い出す者がいる。それから「挟撃するメリットがそもそもあるんでしょうか?」と付け加える。この者の思考によるとそこまでして西側を取りに行くよりも、そう思わせておいて中央突破のほうが格段に戦果が挙げられるだろう、と。「皆の者、配置はこのように決める。壁を破られては国土が蹂躙される。 何としてもここで食い止めるぞ!」北部の戦いよりも早く、西側では戦局が動き出そうとしていた。拠点となる砦の一室にて、ひとりの指揮官と二人の部隊長らしき者がいる。「よし、気合入れて防ぐか!」(なんだか馬鹿っぽい?大丈夫か、この人・・・)表情を出さないよう我慢する中、話は進んでいく。「グレズ、例のものはどのくらい集まってきた?」「はっ、事前に用意してあったものと合わせ、それなりには集まったかと」「初日はできるだけ消耗は避けてくれ、っつっても向こう次第だけど」「そのように指示いたします」と言って出ていく。もう一人も慌てて続いた。もう聞こえなくなったであろうところで、問いかける。「何を集めてたかって?あぁ、お前は軍曹を知らないんだな。来ればわかる」行きついたところには整えられた木の枝が積み上げられていた。これを弓矢代わりに使うという。もちろん本物と混ぜて使っていけば、遠くから見ていると目くらましになって、時間稼ぎになるだろうと。また、弓矢の温存もできる。それから違う道具も見受けられ、「石を入れて投げる」と教わった。「とにかく持久戦に持ち込む。それが一番確実だろう」
2017/10/29
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ビルクはこのことを城に伝えようと思ったが、それを可能にするほどの時間は残っていなかった。ついに大軍の足音が迫ってくる。「きゅ、急報!バフタールの大軍が迫っております」大軍と聞いて、いつもの小競り合いではないことがわかる。「しかし、実際にはもういつ始まってもおかしくはない。ことは急を要する」「そもそも国境隊がいるし、それなりの体制は整えてある。そこまであせるほどではない」そこから間もなくして二本目の急報。「グラッカ王国から敵が攻めてきました!」さすがにどよめきが起きる。「まさか、あの国が動くのか・・・?」大陸の中央に連なっている山脈の中で発展してきたグラッカ王国は、平地へ降りる道をイグリスに下りる西側とフューリッドに下りる東側の二本しか有していない。そのため守りには強いが、攻めることには長けていないという憶測が定着していた。後々の詳しい情報には、実際に攻め入ってきたのはバフタールの軍隊だということが判明する。とりあえず周辺地域から人を集め、早急に対処するよう指示する。「西側から来たとなると、バフタールとイグリスが組んだと考えるのが普通かと」「もしもそうであるならば、まもなく・・・」と言いかけたところで三本目。「申し上げます。ゼリクトアから救援要請!」やはり、来たか。その場にいる者、全員が腹を括る。「同盟国を無下にはできません。それに南を守る兵力もわずか。それならばいっそのこと」「ゼリクトアと共同戦線で事に当たったほうが可能性はある、ということか」「では、城内の兵士も送り出すということでよいな。皆の者、覚悟は良いか?」全員が一礼して意思を示す。城内が一気に騒々しくなっていく。その情報はレイトにも程なくして届く。「ということになったようで、ディエイズ親衛隊長も親衛隊を率いて向かうことになりました」レイトは落ち着いた顔で「それにしても随分と急だな。城をカラにして戦うのか」「相手のあることですからな。ここまで攻め込まれるとは予想していなかったでしょう」「予想していなかった、と。そう思うか?」「では、これも想定済み、であると?」「攻め込む理由を欲しがっているとしたら、当然、攻め込まれる対策はしてあるはずだ」「状況を見極める必要がありそうですな」「あぁ、状況によっては今後のとるべき行動が変わる」北の壁の向こうに今までとは桁違いの軍隊が集まってきている。「敵も本気になった、ということですか」「そんな簡単なものじゃない、死をも厭わぬ戦争だ」
2017/10/22
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近づいてくるリグラーにビルクは警戒を強める。「これからは仲間になるんだ、よろしく頼むぜ?」誰も理解できない話にリグラーは説明を加える。「俺らの国とこの町は手を結んだっていうことだ」発端となるあの戦いは全体から見ればほんの一部分にすぎなかった。国境付近にある数か所の町がほぼ同時刻に奇襲を受けることになった。さらには奇襲部隊とは別に救援として駆けつける援軍に対応する伏兵部隊もいた。この戦いの目的とは占領ではなく、マーキングだという。そのため、あっけない撤退で幕を閉じた。「だからって手を組む必要なんかねぇだろ」だが、「まだ終わってねぇ」とリグラーは話を進める。「まったく驚いた。このあたりがこんなにも貧しいことに」「こんな貧しいのに、よくこんな国に付き従っていられるもんだ」と。リグラーの持ち出した話には、希望するなら別の場所に住むところも用意しているという。「今は何もないようなところだが、交通の要所となるよう資金援助もしていく」ビルクはまた口を挟む。「奪ったところで、奪い返されるのがオチだろ?」その言葉を待っていたとばかりに笑みをこぼしながら言った。「バフタールとイグリスの同盟がようやく決まった。これで心置きなく全勢力をこっちに向けられる」イグリス側からしてみれば、ゼリクトアがフューリッドと同盟したことによって、絡めとることが難しくなってしまった。まさにその原因を作ったバフタールには根強い恨みが渦巻いている。その上で同盟を結び、南北から攻め寄せればフューリッドは兵力を二分せざるを得ない。さらにはグラッカ王国とも結び、西側からも攻め出してくるという。ビルクはなぜ今更、同盟が成立したのか尋ねる。バフタールとイグリスの国境線は長年の戦いで荒れ果てていた。このまま続けても埒が明かないという考えが生まれ、停戦が持ちかけられる。それならいっそのこと同盟を結んで大陸を二分しようという話に変化していった。「この戦いでフューリッドは滅亡への道を加速させるだろうな」そんな簡単に潰れるような国じゃない、とビルクは思ったが、「実際に何をしろっていうんだ?」「今はなんもする必要はねぇ。ここまで攻め込めたとき、呼応して味方してくれりゃぁいい」そう言い残してリグラーは帰っていく。(この国が潰れる・・・。潰れたら標的が余計見えなくなるじゃねぇか)
2017/10/15
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京都/平安神宮に乗り込んできました 暑かったですね 思わず扇子をぱたぱた 内容は和コンサート まさかの始まりでした 「次郎法師」で出てくるのかと 話し方も直虎入ってたし 新曲も出るようです (もうひとつ知らない曲あったんですけどね…) さ、現実に帰ろう
2017/10/09
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城内の会議室では話し合いが行われている。「情報収集の結果、敵は民に紛れて侵入してきたということになります」「それにしては数が多すぎると思うが・・・」「壁が空いているところもありますので、そこから来ている可能性もあります。 特に北西の砂漠地帯から逃げていくのを確認しましたので」「そこから来られるのはマズいな。砂漠越えは楽ではないと決めつけていたが・・・」「砂漠越えは大軍では不可能です。守りを固めておけばそれほど脅威にはならないかと」「それにしても、今回は敵も味方も被害が少なすぎる気はしませんか?」「次なる戦いの伏線、ということかもしれんな。しばらくは敵の動きに注意、人員も増やしていく」これにて解散、中に残っているのは二人だけになる。「ようやく、動けるようになりましたね」「まったくだ、あの国がこうも慎重だとは思わなかった」アルケデニックの笑い声が部屋に響いた。2年ぶりに戻ってきたビルクはあちこちを回りながら情報を集めていく。しかし、エインテルについての情報は得られず、再び北へ行くことを決める。そこへ、以前関わりを持っていた者たちが行動をともにしたいと懇願してくる。このままここにいても何ひとつよくならない、というのはよくわかっている。アロギラからの隠し財産はあるにしても、なにかしらの収入減が必要になってくる。それには人手が必要なことは確かだ。「わかった、来るからにはしっかり働いてもらうぞ」数人を連れて町に戻ると、何でも屋をやり始める。(やり方は見様見真似だがなんとかしてみせる)少し経ったところでアロギラに会いに行く。「(思ったよりも早く戻ってきたが)様子はどうであった?」「情報は得られないどころか、予想以上に警戒も厳しかった」というわけで、当面はこっちで様子を見ていくと伝える。その生活が慣れ始めたころ、不穏な空気が流れてくる。「町長のところに怪しげな男が来ているようです」「怪しげ・・・な奴はいっぱいいるけど、町長のところっていうのは気になるな」「どんな奴か見といてくれ」とだけ言うと、別の要件に意識を移した。数時間後、帰ってきたがひとりではなかった。「しばらく見ねぇうちに随分な身分になったな」振り返って見えたのは、あの憎たらしいリグラーだった。「なんでお前がいるんだよ!?何しに来やがった」「てーか、生きてたんだな。てっきり死んだのかと思ってたわ。 にしてもヘタクソな偵察だな、あんなもん丸見えじゃねぇか」
2017/10/08
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ビルクはヨーディと顔を合わせられたことで少し冷静さを取り戻した。(残された意味なんて、託されたことを果たさなきゃわからねぇよな)これからビルクの旅が始まっていった。「そういうことだったのか。事実を確かめるすべがなかったゆえ何もできなかった。 すまんな、あのときはここまでのことをするとは思ってもみなかった・・・」そして一呼吸おいてから続ける。「お前が生かされた意味なら応えられるかもしれぬ」アロギラが言うには、「お前には生きていてほしかったからだろう」と。そのあとたとえ復讐心に駆られて無茶をしそうになっても、すぐには終われない長い任務を与えることで、この長い時間によって冷静さを取り戻していけるだろう。と考えたのではないか?「知っているであろうが、全員捕まえたという情報も流れていた」この情報があるからこそ、追われることなく生きていける。ビルクは腑に落ちたようにも思えたが、それでも復讐心をこのまま抑えることはできない。「教えてくれ。師匠を処刑したのは誰か」アロギラは渋い顔でうなり続けたが、最後にはビルクの意志に圧される。「可能性の話ではあるが、処刑するとなればそれ相応の身分の者ということになる」そう言ったあとで「もしくは」と付け足す。「処刑という任務を果たすことで新たな身分を得られるようになる。 その場合は、エインテルとのつながりが重要になってくるがな」エインテルとのつながりでいうと、10年前以前になるが、あるいは、「エインテル姓は勝手には名乗れぬ。それは国王から認められた名前だからだ」「じゃあ、新たなエインテルがいれば、そいつが犯人ってことか!」ビルクは糸口が見えたことですぐさま動き出そうとする。「まぁ、待て。まだ、その鍵の説明がまだだろうが」鍵の指し示す場所はここから離れたところにあるという。「一度寄ってみるのもいいだろう。中身が残っているかどうかはわからんがな」中にはアロギラが貯めた私財が置いてあるらしいが・・・。それから「もし可能なら・・・」と言いだす。「エインテルがいる場合、もし可能ならば、わしにも一目見させてもらえぬか?」「そんな余裕があるとは思えねぇんだけど・・・」「探してすぐ討ち果たせるものではなかろう。 その間に連絡さえくれれば、あとはこっちで勝手に見に行く」ビルクは深く考えることはせず、承諾する。「くれぐれも無理はするなよ」ビルクは寄り道して鍵を開けてみる。そこには金銀財宝が残されていた。(これって、ほとんど使ってないんじゃ・・・?)
2017/10/01
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