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「こっちもいつもとは違う要件なんでな。飯ぐらいは出してやる」ビルクの言葉に耳を疑った。疑心暗鬼が駆け巡る。「どうせ飯にはまだありついてねぇんだろ?」「もうお前に頼るなんでバカげたことはしねぇ」そんなヨーディに対して、ビルクはあきれ交じりの顔で言い放った。「リヴァニア王家の御子息は意外と庶民派なんだな。 そんなことならもう少しお近づきしておけばよかったな」(あの時いたのがレイトだって気付いたのか?どうやって?)ヨーディはついていくことを選んだ。しばらく歩いていくと、とある建物に入っていく。中は雑貨屋のようだが、気にも留めず進む。どうやらここがこいつ(ら)のアジトのようだ。奥の扉を開けると数人いて、テーブルの上にはできたばかりの料理が載っている。「お、ちょうどいいときに来たな。ほう、それが例のガキか」「遅れ気味になると思ってたんですけどね。それで、リーダーは?」「リーダーは後だ。喰いながらじゃ失礼だろ」「そりゃ確かに。おい、さっさと食っちまえ」ビルクに席を勧められる。完全に不審を拭い去ることはできていないが、こうも目の前で見せびらかされては、あふれ出る食欲を抑えきれない。勢いよく椅子に座り、思いのままにがっつき始める。その間に話は進んでいく。まずは事の成り行き・襲撃事件から。レイト一行が襲われ、レイトはどこかへ行方不明になる。そのあと間もなく捜索が開始され、発見されるまで続くことになる。事件の概要を知ったビルクたちは独自に調べ始める。とは言っても顔もわからなければ、服装も曖昧で情報は限られている。その前に肝心なのは、たとえ見つかったとしても連れて来られなければ意味がない。そこでビルクはヨーディを使って連れてくることを画策。これが今朝、ビルクが現れた理由だった。「まさか、もうすでに一緒にいるとは思ってもみなかったけどな」ヨーディは手を止め、口の中を空にすると、「え?あの時もう誰だかわかってたのか?」わかるわけねぇだろ、そう言って話を元に戻す。あの時はまだ確信が持てなかったため、二人を監視するという方針を採る。それにあたり、街までの道中を整理したという。ヨーディは監視されていたことに驚いたが、整理という言葉は理解できないでいる。「いつもより人が少なかったとは思わなかったか?」確かに今朝はいつもいるような奴らがいなかった。そのおかげで思っていたよりも早く、そして楽にたどり着くことができた。事の真相は金品を渡して移動するように口利きしたということだった。
2017/02/26
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しばらくして意識が戻ると声が聞こえる。「おい、早く起きろ」「んあ、れ?生きてる?」ヨーディは体を触って無事を確かめる。「悪かった。こんなことになってるなら、もっと早く来るべきだった」「・・・いや、助かった。でも何でここに?」レイトは剣についた血を拭き取り、鞘へ納める。「これを渡したかった。もちろん、汚すつもりはなかったんだけどな」笑って目の前に差し出す。「でも、こんなことして大丈夫なのか?」「何言ってるんだ、殺されかけてただろ。これはこっちで何とかする。 お前はそこに転がってるのも拾って帰ればいい」ヨーディはまだ戸惑いを隠しきれずにいたが、「まだ他にも付け狙って来る奴がいるかもしれない。 ここが必ずしも安心だといえないのはわかっただろ」ヨーディは剣を手に取り、宝石を拾い集め終わると、「これも持っていけ。言うほどは持って来られなかったけど」小さな袋の中には現金が入っている。ぱっと見てもヨーディにとっては大金だと分かる。「こんなに!?・・・助かる」最後にありがとう、と付け加えて立ち去る。レイトはうしろ姿を見送ったあと、一つ息を吐いて歩きだす。一足先に出たヨーディは誰に会うこともなく城の外に出ると、ようやく門番に再会する。「ずいぶんと長いこと居たな、気をつけて帰れよ」「あぁ、ありがとう」少しずつ見慣れた道を戻るにつれて、気持ちが落ち着いてくる。そこへ「よぉ、遅かったな」といつものように不意を衝いてビルクが現れる。だが、街中で会うのは珍しい、しかも夕暮れ時に。いつものように笑っている。それが何かを企んでいることを表している。ヨーディは疲れた顔でため息をついた。「用はないって顔だが、こっちにはありありなんだよな。来てもらうぞ」いつもなら仕方なくついていくところだが、今に限ってはその必要がない。「いつものように言いなりになると思ってんなら大間違いだぞ・・・」
2017/02/19
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男は恰幅がよく笑っているが、ヨーディにとってはなんだかいい印象ではない。「お持ち帰りしやすいものが良いかと思い、軽く小さいものをご用意させていただきました」と、台車を引き入れて扉を閉める。ガチャリ。台車の上には光輝きながら、近づいてくる。その光に魅入られてヨーディは前のめる。視線が下がっていく瞬間、何か別のところから違和感を感じて、無意識にしゃがんだ。その直後に目の前が暗くなる、というよりは意識が遠のくようだった。実際はヨーディがしゃがんだところで台車に押し込まれ、壁に頭をぶつけたのだった。「さすが、廃墟のサルはカンが鋭いな。まあよい、ここで死ぬことには変わらぬ」「城の中にこんなコソ泥がいるなんてな。レイトに代わって成敗してやるか」「ガキが偉そうに」「バリバリの殺気出してガキの一人もまともに暗殺できねえ奴にやられたら、 今まで何のために生きてきたっていうんだ」「貴様の命に価値などあるか、楽に死ね」そういうと、男はさらに台車で押し込んでくる。それをヨーディは両手両足で必死に押し返す。押し合いがしばらく続く中でふっと男が力を抜いて身を引く。するとヨーディは前につんのめり、押していた台車が向こう側の壁にぶち当たる。上に載っていた宝石類がカラカラと飛び散る。床にうつぶせになったヨーディは素早く横へ回避、男の取り出したナイフが床に刺さる。回避した反動を使って男の腹部に蹴りを入れる。今度は男の方が転がり、刺さったナイフを手に入れる。「もっとやせた方がいいんじゃねぇのか?」「わはは、よくあがいたもんだ。だが、これで終わりだ・・・」男は胸元からピストルを突き出す。思いもよらない武器の登場にヨーディはなすすべなく固まる。無音の空間が流れ、引き金を引く音がする。カチャリ。思わず目をつぶるヨーディに声が飛んでくる。「おい、これはどういう状況だ?」そこには身なりを整えたレイトがいた。ヨーディよりも早く男が口を開く。「レ、レイト様。このような野蛮な者に近づいてはなりません。この・・・」レイトは黙って右手で男の口を遮り、ゆっくりと剣に添える。その姿はさっきまでとはまるで違い、別人のように見えるくらいだ。「動くなよ。一振りで終わらせる」ヨーディの目の前で剣を抜き、振り上げ、一気に切り捨てる。空間に断末魔と血が拡がった。
2017/02/12
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ついに「おんな城主 直虎」の主役が登場しましたねそれに先駆けて浜松に行ってきました高速に乗ってかっ飛ばしてたら、派手なトラックが。何かと思えば直虎ちゃんがプリントされた「直虎ック」なるものが走ってました珍しいものが見れてよかったです珍しいもの?といえば湖の上を渡ってきたことも。最短(それほど変わりはない)ルートだと通らないのですが、名古屋から浜松西に向かえば、浜名湖の上を通ることになります近くには浜名湖SAもあるので、面白いです行ったところは龍潭寺と大河ドラマ館です街並みは福井とあまり変わらないので安心感があります道も間違いやすいのでご注意を。龍潭寺はお墓とか直政出生とか庭園など観てきました思ったより大きくはないですが、厳かな感じがしました大河ドラマ館は衣装や小物などが飾られていましたあとはドラマの中での井伊谷が見渡せるVRですね傍から見てるとちょっと可笑しいんですけど、実際見てみると首振っちゃいますね笑われながら?楽しめました気分上がりました
2017/02/05
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間もなくして配下の兵士たちが現れ、門の中へ入っていく。「若君!ご無事で何よりでございます・・・」レイトはあの後どうなったかを訪ねるが、その報告に声を詰まらせる。そして昨日のことを思い返すと、怒りに震えてくる。そのあともレイトたちの話は続いたが、ヨーディの頭にはあまり入ってこなかった。それよりも初めて見る風景に目を奪われていた。レイトたちはすたすた歩いていく。ヨーディは気持ち半分で慌ててついていく。遠くから眺めるだけだった城が目の前に迫ってくる。一人、圧倒されながら中へ入っていくと、数人の大人が待ちわびでいた。レイトの姿を見るなり安堵に包まれたが、とくに両親にとってはこれ以上のない喜びにあふれている。いったん落ち着いてからレイトはこっちに振り返り、「あの者のおかげで帰ってくることができました。なにかお礼をしたいのですが」「わかっている。たいしたものではないかもしれんが、それなりのものをじゅんびさせている。」そして、姿勢を正し、「此度は何と礼を言っていいのかわからんが、とにかく礼を申す。 もちろん言葉だけではなく、形でも表したいゆえ、しばしの間待たれよ」その言葉を受けてヨーディは一人、別の部屋へ導かれる。ヨーディにとっては夢心地の時間が続いている。目に映るもの、手に触れられるものは何でも金目のものになるだろう。これらのものと比べても遜色ないようなものがもうすぐ手に入るという、この思いが高鳴る鼓動を抑えられずにいる。この時のために今の今まで泥水をすすってでも生きてきた、そう思える瞬間がついに自分にも回ってきたんだ、と感じている。こんなにわくわくしたことはなかった。だからなのかもしれないが、ものすごく時間が長く感じている。だが、気になり始めると同時に不安がよぎってきて、さらに広い部屋に一人いる静けさが助長していく。その不安を紛らわせるようにうろうろと歩き回っているとようやく、「お待たせして申し訳ありません」一人の男が入ってくる。
2017/02/05
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