January 6, 2006
XML
歌舞伎観劇日記はじっくりと時間をかけて、自分が感じたことを自分の言葉で書きたいと思う故に、
昨年12月に見た、12月大歌舞伎 夜の部の感想文が今日になってしまいました・・・。(だってぇ~。師走って忙しいんだもん。)

私の2005年最後の歌舞伎観劇は、玉さまの船弁慶にて幕締め。12月18日のこと。
あぁ~。10月よりとっても楽しく、麗しい玉さまの日々でした。来年も引き続きよろしくお願いします。(誰に言ってんだ??)

この日は1階19列目より観劇。先週の1列目は、舞台より吹き荒れる寒風にさらされ、始終コート&マフラー着用にてのご観劇でしたが、
19列目までさがればそんな事もございませんでした。快適温度☆
みなさま!くれぐれも歌舞伎座最前列での観劇の際には冷気にお気をつけあそばせ。

船弁慶はお能を元にした舞踊なのですが、最初、静御前として出てきた玉さまが、一人二役。のちに、平 知盛の亡霊となって現れます。
女形の玉さまには珍しい、平 知盛の亡霊、いわゆる男性の役と言うことでとっても興味深々で拝見しました。


いつも玉さまの舞踊を見ていて思うのは、動きの全てが、静止画のように見えるんですよ。
もちろん動いてるんですよ。動いてるのに、ひとつひとつの動作がまるで静止画。なんて説明したらいいのかなぁ~。どこでストップさせても絵になり、形になっている。
動きと動きの間にまったくの素の自分が入り込むことがない。舞台上での踊る時間の1秒たりとも素に戻ることがないんですよ。

いやぁ、でも本当、他の役者さんを見てては思わないんですが、本当にたまに、
「動いてる?」って目を疑うくらい、玉さまの踊りってす=====っとした動きなんです。全てが。

言葉で表すのは非常に難しい。

舞踊とは、『動』であるのに、『静』として見えるんですよ。
『動』なのに『静』  そうとしか言いようがないです・・・。

そう感じるのですから・・・。

THAT'S TAMASABURO'S WORLD なんですね。私にとっての玉さまの魅力はそういったところです。
見ているほうが夢を見ているような不思議な感覚に襲われるんです。時間の流れがそこだけ急にゆっくりと流れ出すと言うか。
それが、玉三郎さまの舞踊の魅力ですな。私が思う、ね。



彼の舞踊を観ることは癒しですよ。癒し。究極の癒し。これまた私にとって、ね。分かる人には、異様なほどうなずける話だと思うんですがね。

あぁ~。ここ1年くらい玉さまの舞踊を見て感じていたことを口に出してみて、すっきりしたぁ~。これまた癒し・・・。癒し効果絶大な人ですね。

さ、話は、船弁慶に戻りまして、舞踊中盤より、平 知盛の亡霊となって、花道すっぽんより出てきた玉さま。
びっくり!!そこにいたのはまぎれもない男性ではないですか!!
いつも女性としてしか見ていなかったためにちょっとびっくりしてしまいましたが・・・。

これが本当に同じ人なの!?ですよ。

さてここからは男踊りです。8割がた静かな感じの舞でしたが、途中の2割の力強いこと。8割の静があっての、2割の力が映えましたね。
全体的に男としては弱い感じでしたが、他の方の船弁慶も、お能の船弁慶も見たことがないため何とも比較検討は出来ないのですが、
私は贔屓目なしで、好きでしたけどね。好みでしょうね。品のある踊りが好きなので。自分が品のある踊りをまだ出来ないからなおさら惹かれます。
もともとお能なのですし、あんな感じで良いんではないでしょうか。

その後は、『松浦の太鼓』という、忠臣蔵の外伝だったのですが、師走なんで良い演目ですねぇ。
しかし、この舞台の間中、前の席のおば様が前のめりになってご観覧なさるので、私は全然見えなくて随分イライラさせて頂きました。
ようよう耐えるに耐えかね、『すみませんが、前のめりになられると見えませんので』とお願いしましたよ。
でも、館内放送でも、前のめりになっての観劇はお控えくださいって言ってるのにどうしたもんですかねぇ・・・。頼みますよ。
みんな同じお金払ってるんだからマナー守って気持ちよく見たいものです。

さて、こちらですが、勘三郎さんってのはこうゆう役がはまりますねぇ。先週から拝見していて、勘三郎さんってすごい人だなぁ~って感激しているのです、私。

あの方が出てくると、舞台がぱっと明るくなって、舞台上の空気もまぁ~るくなるんですよ。不思議な空気を持った方ですね。
こうゆうのをカリスマ性とでも言うんでしょうか。人気が高いのもうなずけます。
お客さんを幸せな気持ちに、笑顔に、させる方です。びっくりしました。

玉さまは、ひゅ~~~~~っと観客の目を惹きつけてしまうような人で。
逆に、すーーーーっと会場の雰囲気が冷たくなるような感じがするんですけど。
うぅ~ん。冷たくなるってのは語弊があるなぁ・・・。
うぅ~んとぉ、しんとすると言うか。これも語弊がある・・・。全部良い意味で言ってるんですよ。

観客が飲み込まれちゃう感じなんですよね。
そうそう!飲み込まれちゃうの。
で、勘三郎さんは、包み込んじゃう。
だから、この前の週に見た、この二人の『盲目物語』なんて、絶妙なものになるんじゃないかと思うのです。

しかし、『盲目物語』は本当によかったなぁ・・・。もう一度観たいなぁ・・・。DVDにならないかなぁ・・・。
もしくは、歌舞伎チャンネルで放送してくれるのなら、速攻スカパー入っちゃうんだけどなぁ~。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  January 6, 2006 07:18:30 PM
コメント(0) | コメントを書く
[日舞・歌舞伎等 日本の古典] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

CHILL

CHILL

Comments

gaotkyakcq@ CobBeyFyZAM qsluXa <a href="http://nfiicay…
yuuu@ はじめまして。 trinidadのblog見ました^^ わたし向こう…
ドライブ好き@ 風呂入るのメンドクサイ! http://feti.findeath.net/w1pqiqf/ 今日…
ビャルヒ@ あのコスwwwww コ ス プ レセ ク ロ スって思った以上に…
カフェおれ@ ミルク専門wwww http://daisuki.twwitta.net/xnbhkc5/ こ…

Favorite Blog

akewonz site akewonさん
Me+You=Key MeYouKeyさん
xsismx xsismxさん
COLORFUL DAYS カラフル小町さん
KEY ROOM ukey2aさん

Archives

November , 2025
October , 2025
September , 2025
August , 2025
July , 2025

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: