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2026.03.22
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カテゴリ: 観照




先週、3月11日に、大阪・渡辺橋にある中之島香雪美術館に出かけてきました。
あっというまに、10日が過ぎ去りました。冒頭の画像は、「名画への旅 虎次郎の夢」展のPRチラシ(A4サイズ) です。大原美術館所蔵作品の美術展。
入場券
当日購入した図録の表紙  (右:表表紙 左:裏表紙)
大原美術館には、大昔に一度行ったことがあります。その後機会がなくていけませんでした。この展覧会、3月29日が最終日なのですが、遅ればせながら、先週鑑賞に出かけてきました。記録を兼ねて、まとめてみます。
大原美術館は、倉敷紡績の二代目社長、大原孫三郎氏の思いをベースに、1930年に我が国初の西洋美術館として誕生しました。創立100周年を目前にして、大原美術館の改修工事にともなう休館により、所蔵品の館外展示が可能となり、この展覧会が実現したと言います。
それらは、洋画家の児島虎次郎が、大原孫三郎の資金援助により、ヨーロッパに渡って現地で買い付けた作品群だったそうです。児島虎次郎と大原孫三郎の二人には、「日本の人々に本物を見せたい」という思いが共有されていたのです。
展覧会場は、< はじめに > に続き、∞ 形に巡る順路で 6章構成になっています。
<Ⅰ 最初の渡欧 >  < Ⅱ 帰国 >  < Ⅲ 「絵を買ってよし」‐フランス >  < Ⅳ スペイン、イタリア、スイス >  < Ⅴ エジプト > < Ⅵ フランス、ふたたび > 
当日、展覧会場では、特定の作品を除いて、スマホによる撮影はOKでした。
スマホで撮影した絵画をここに掲載してご紹介します。
会場で出品リストを入手しました。会場での作品紹介文とこのリストを見ますと、
大原美術館所蔵作品を主体にしつつ、高梁市成羽美術館所蔵(以下、NM蔵と略記)の作品と個人蔵の作品が併せて展示されていました。
児島虎次郎(1881ー1929)という洋画家をほとんど知りませんでした。本展を鑑賞して再認識した次第です。岡山県出身。東京美術学校西洋画科に入学。大原家の奨学金を得ながら、黒田清輝の指導のもとに学んだそうです。二度の飛び級で選科を卒業したそうですから、優秀な画家だったのでしょう。大原孫三郎が本場での研鑽を促し、サポートしたそうです。
当日入手した資料によりますと、大原美術館の一環として、2025年4月に、児島虎次郎記念館がグランドオープンしたそうです。
「虎次郎の絵画作品と彼が収集したエジプト・西アジアの古美術作品が鑑賞いただけます」(作品リストより)とのこと。
< はじめに > には、虎次郎の2作品を展示(NM蔵)。
< Ⅰ 最初の渡欧 >
 虎次郎は、1908年1月25日、神戸港からフランスに旅立ち、1908年3月11日にマルセイユに到着。1912年10月19日まで滞在します。
 この初渡欧では、ベルギーの王立美術学校に入学し、校長ジャン・デルヴァンから有益な指導を得たと言います。ここには、デルヴァンを通じて知り合ったベルギーの画家たちの作品が展示されています。この美術学校を首席で卒業。
< Ⅱ 帰国 >
  1912年10月帰国。帰国後、結婚。孫三郎の期待にはなかなか応えられない苦境の時期となったようです。己の画風の確立への苦しみなのでしょう。

       児島虎次郎作 「春の光」  1916
1918年3月末から、3ヵ月間、己の根っ子にある東洋精神の血統を見つめなおすために、中国と朝鮮に旅をします。
< Ⅲ 「絵を買ってよし」ー フランス >
 第一次世界大戦後、1919年5月6日に出航することで、2回目の渡欧をします。
 一方、「日本の若い画徒」のためにヨーロッパで名画を購入するという希望を、孫三郎が承諾したのです。
 このセクションには、虎次郎が購入した名画が展示されています。その一部を撮りました。9点中の4点。虎次郎作の1点も展示されています。
ギュスターヴ・クールベ作 「秋の海」   1867

ジャン=フランソワ・ミレー作 「グレヴィルの断崖」 1871

ギュスターヴ・モロー作 「雅歌」  1893

ウジェーヌ・カリエール作 「想い」   1890 - 93頃
< Ⅳ スペイン、イタリア、スイス >
 1922年5月から1923年5月の1年間、三回目の渡欧を行い、虎次郎は「大々的大蒐集決行」を行うことになります。フランス、ベルギー、スウェーデン、ドイツ、スイスなどを訪れて、名画蒐集に奔走したそうです。

フェルディナン・ホドラー作 「木を伐る人」   1910

エル・グレコ作 「受胎告知」   1590頃-1603

冒頭の画像で繰り返し使われている名画です。静かに眺めることができました。
パブロ・ピカソの「頭蓋骨のある静物」(1942)が出品されています。撮影禁止でした。
アメデオ・モディリアーニ作 「ジャンヌ・エビュテルヌの肖像」  1919
< Ⅴ エジプト >
 虎次郎は3回目の渡欧の折、行きと帰りの途次で、念願のエジプト滞在を果たしたそうです。このセクションでは、NM蔵の「児島虎次郎エジプトコレクション」の遺物、虎次郎の様々な素描作品が展示されています。
虎次郎の作品で、珍しいと感じたので掛軸に装丁された作品を撮りました。個人蔵です。
左は「金字塔 埃及王朝五千年之遺跡」 1926   水彩画 
右は「埃及帝武王朝三千年之遺跡」   1926   水彩画
< Ⅵ フランス、ふたたび >
 児島虎次郎は、1929年3月、47歳で永眠しました。大原孫三郎は、世界恐慌の真っ只中にもかかわらず、1930年に、虎次郎の業績を記念し、自邸の庭に大原美術館の建設を決断したそうです。
 この最後のセクションには、「大原美術館の精華というべき印象派の画家たちの作品を中心に展示」 (図録より) されています。
 ジャン=フランソワ・ラファエリ作 「アニエールの街路」 制作年不詳

カミーユ・ピサロ作 「ポントワーズのロンデスト家の中庭」  1880

カミーユ・ピサロ作 「りんご採り」   1886

ポール・セザンヌ作 「風景」   1888-90

ポール・ゴーガン作 「かぐわしき大地」   1892

ポール・ゴーガン作 「かぐわしき大地(ポーラ版)」   1893-94

エドヴァルト・ムンク作  「マドンナ」   1895-1902

エドガー・ドガ作  「赤い衣装をつけた3人の踊り子」   1896

クロード・モネ作  「睡蓮」    1906頃

この作品も、冒頭のPRチラシや図録で使われています。ハイライト作品の一つです。

ポール・シニャック作  「オーヴェルシーの運河」   1906

ピェール・ボナール作  「欄干の猫」   1909

モーリス・ドニ作   「波」 1916
茶室の間に置かれたジャコメッティの「ヴェニスの女Ⅰ」も撮ってみたのですが残念ながらNGでした。
出品リストでは66点の展示数です。
写真を撮るのはデジカメ中心ですので、あまり使わないスマホのカメラ機能では、この辺りを記録するにとどめました。


ご覧いただきありがとうございます。
参照資料
*「大原美術館所蔵 名画への旅 虎次郎の夢」出品リスト
*図録『大原美術館所蔵 名画への旅 虎次郎の夢』


補遺
大原美術館 ​ ホームページ
高梁市成羽美術館 ​ ホームページ
中之島香雪美術館 ​ ホームページ


ネットに情報を掲載された皆様に感謝!
(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)





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Last updated  2026.03.22 00:26:09
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Re:観照 「大原美術館所蔵 名画への旅 虎次郎の夢」 於 中之島香雪美術館(03/22)  
Jobim3  さん
大原美術館展を見に行かれましたか
評判通り、よい展示だったようですね

僕は大原美術館に2度行きました
最初は中学の修学旅行で行き、入り口前の屋外展示で「カレーの市民」を見たのを覚えています
2度目は十数年前に四国を車で巡った帰りにしまなみ海峡大橋を渡って倉敷へ寄った折訪ねました
受胎告知を見た記憶があります

たくさんの美術品を見ても、印象に残るのは1作品程度なのかな・・・ (2026.03.22 08:21:04)

Re[1]:観照 「大原美術館所蔵 名画への旅 虎次郎の夢」 於 中之島香雪美術館(03/22)  
茲愉有人  さん
Jobim3さんへ

そうですね。
展覧会でも、美術館でも、かなり強く印象に残るのは数点までですね。

大原美術館には、一度だけ訪れた記憶があります。
会社の部の慰安旅行で倉敷とその周辺に行ったときに訪れました。

その時、強く印象に残ったのは、棟方志功の板画です。
大原美術館の西洋画名画は、その後にいろんな形でいくつか知った程度でした。

あらためて行きたいなと思いつつ、今に至り、
今回、大阪で鑑賞できる機会が得られてよかったです。

もう一回くらいは、倉敷の大原美術館に行って見たいと思っています。


茲愉有人 (2026.03.22 22:38:35)

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