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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第20号 2006/11/02 〕 669部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 真の成長(ウォーレン・バフェット)――――――――――――――――――――――――――――――――――― 企業の成長は、一般に株主にとって好ましいといわれています。 今回は、バフェットが成長についてどう考えているのかを とりあげてみます。 ───────────────────────────────―――― 売り上げ、利益、資産の成長は、投資の価値にプラス、 またはマイナスされるが、 「成長」は、対投下資本利益率が平均を超えるとき ―――つまり、投資額一ドルについて少なくとも 一ドルの市場価値が作り出されるとき――― には「価値」を加え、その増加要因になる。 しかし、投下資本に対する利益率の低い企業では、 成長は株主にとって害になる。 たとえば、航空業は信じられないほどの急成長を遂げた。 しかし、利益率が低いため、 株主はみじめな立場に置かれてきた。 (『株で富を築くバフェットの法則』ダイヤモンド社より)───────────────────────────────―――― 株式市場で成長ほど投資家を惑わすものはありません。 高い成長率は、高い株価となって市場で評価されます。 しかし、バフェットは成長イコール価値の増加とは考えていません。 低い投下資本利益率しかあげられない企業では、 成長は逆に株主にとって害になるといっています。 成長がみこまれる産業には注目が集まるものです。 ケインズの美人投票理論のように、 そういった企業に投資すれば 短期的には大きな利益を得られるかもしれません。 しかし、これまでの歴史を見る限り、 成長から生まれる投資家たちの期待と楽観と狂熱は、 悲惨な結果を多く生み出しています。 ここでとりあげられている航空業もその一つです。 航空産業は大いなる成長と拡大を遂げましたが、 利益率は低いままでした。 巨額の投資のほとんどは、 株主に見返りをもたらしませんでした。 ぱっと思いつくだけでも、ハイテク、IT、 バイオ、ナノテク、宇宙産業など様々な成長産業が思い浮かびます。 しかし、その産業の拡大がそのまま 株主にとっての価値の増大にはつながらないことを しっかり心に銘記しとくべきなのだと思います。 バフェットは、投資額一ドルにつき、 少なくとも一ドルの市場価値が作り出されたときに 価値を加えるといっています。 投下した資本が低いリターンしかもたらさなければ、 いくら売り上げ、利益、資産が増えても、 投資家の注目を集めても結局株主には低いリターンしかもたらしません。 ばら色の未来が広がる企業の中で、 本当の成長を遂げる企業をみつけたいものですね。 -----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------株で富を築くバフェットの法則新版↑冒頭にピーター・リンチによるバフェット評があります。 バフェットがどういう投資をしていたかを具体的な ケースを取り上げ紹介しています。 僕は2段階DCF法をこの本で学びました。
2010年07月31日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第19号 2006/10/30 〕 663部発行 こんにちは。阿藤寛です。 昨日知人にあってある企業のポジショントークをしました。 話せば話すほど、より魅力的に思えてくるのは不思議ですね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 グレアムの実質利益――――――――――――――――――――――――――――――――――― 企業は毎年利益を公表しますが、会計の自由さから 実態以上に大きな利益を計上することも可能です。 そういった粉飾利益に対処するために グレアムが提唱するシンプルで強力な方法を紹介します。 ───────────────────────────────―――― グレアムは企業の実質利益を単純明快に定義する。 支払い配当プラス一株当たり純資産額の増加額、 すなわち通常は任意準備金を加えた 利益剰余金の変動で示される数字である。 (『マネー・マスターズ列伝』 日本経済新聞社刊)───────────────────────────────―――― 企業の利益は会計上操作しやすいものです。 特別利益を計上したりすることによって、 実際には悪い決算の見栄えを良くすることができます。 そういったことを見抜くために分析が必要なわけですが、 このグレアムの方法を使って簡単にチェックすることができます。 単純に考えて、純利益は配当に回さない限り、 純資産に組み入れられるはずです。 資産を切り崩して利益に見せかけることもできますが、 それでは当然純資産は減ってしまいます。 また、企業によっては計上された利益が どこかへ消えてしまうこともあります。 このグレアムの実質利益を計算することで、 株主にとっての実質利益を簡単に計算することができます。 新たに組み入れられる数字が 簿価でしかないという弱点もありますが、 計算の簡単さと、分析のヒントになるという点で とても役に立つ方法だと思います。 それでは実際に計算してみましょう。 紀文フードケミファ(4065)の数字を見てみます。 まず一株あたりの純資産の増加額を調べます。 それは、今期の純資産から前期の純資産を 引くことによって求めることができます。 紀文フードケミファの場合、 2006年度の一株あたり純資産は508円、 2005年度は437円です。 2006年度の純資産増加額は71円になります。 そこに2006年度に支払われた一株当たり配当18円を加えます。 これで2006年度の実質一株利益が求められます。 実質一株利益は89円だったということです。 2004~2006年にかけての公表利益と実質利益です。 年度 公表利益 実質利益 2004 62.7 64 2005 88.1 89 2006 89.6 88 紀文フードケミファは、 この3年間実質利益と公表利益に差がなく ほとんど一致していることがわかります。 企業が単純なほど誤差が小さい傾向にあるようです。 株式分割や公募増資など資本移動がありますと 計算が少し面倒くさくなりますね。 そして、連結決算で構造が複雑な企業は純利益が そのまま純資産に組み入れられるわけではありません。 また、海外比率が多い企業は 為替の差益の影響も考慮に入れる必要がありそうです。 すべての企業の分析に役に立つ というわけではないかもしれませんが、 計算してみるとまた違った視点で 企業をみることができるかもしれません。 以下少し調べて遊んでみましたので、 参考にしてみてください。★実質利益と公表利益にほとんど差がない企業・スターバックス(2712)年度 純資産増加額 配当 実質利益 公表利益 04 132 0 132 133.1 05 826 0 826 826.1 06 1149 100 1249 1251.0★実質利益と公表利益に少し誤差のある企業・日本オラクル(4716) 年度 純資産増加額 配当 実質利益 公表利益 04 -3 110 107 12505 -17 125 108 13306 10 140 150 149.5 ・東京製鐵(5423) 年度 純資産増加額 配当 実質利益 公表利益04 86 4 90 80.805 325 6 321 326 06 218 20 239 218★実質利益と公表利益の差に開きがある企業・NTTドコモ(9437) 年度 純資産増加額 配当 実質利益 公表利益05 8221 1500 9721 1577106 6654 2000 8654 13491・ソニー(6758) 年度 純資産増加額 配当 実質利益 公表利益05 308 25 333 175.9 06 329 25 354 122 この取り上げた例では、紀文とスタバは、 実質と公表利益の間にほとんど差がありません。 日本オラクルは純資産を少し崩しつつ配当をしていたことがわかります。 ドコモは公表利益、ソニーは実質利益が大きくなってますね。 この公表利益と実績利益の差を切り口に、 なぜそうなっているのかを調べることで より企業の理解を深めることができそうです。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■マネーマスターズ列伝↑単に読み物としても楽しめる上に、 投資に役立つアイデアが詰まった名著です。 作者のジョン・トレインさんも敏腕投資家だそうです。
2010年07月30日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第18号 2006/10/26 〕 657部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 道の中央を行く(ベンジャミン・グレアム)――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、賢明なる投資家の補遺にある 「株式投資の新たなる投機性」から、 投資で中道を行くことについて考えたいと思います。 ───────────────────────────────―――― 道の中央を行きなさい(Medius tutissimus ibis) この原則は投資家とその投資顧問にも有効であると、 私は考えています。 (『新賢明なる投資家下』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― かつては、企業の信用格付け、 つまり財務的健全性や事業の安定性と、 その投資の安全性はおおむね正比例の関係にありました。 信用格付けの低い企業は投機性が高く、 信用格付けの高い企業は投機性が低かったのです。 しかし、この1958年の講演でグレアムは 株式投資に新たな投機性がでてきたということを指摘しています。 というのは、企業が健全で優良であるほど人気が集まり、 投資家および投機家が群がり値段が釣りあがる という現象が起こってきたのです。 その結果として、かつては安全だった 信用格付けの高い優良企業への投資が 投機性の強いものになってしまいました。 これは当然現在でも当てはまりますよね。 グレアムは縦軸を投機性、 横軸を信用格付けというグラフを描くと、 U字の曲線を描くだろうといっています。 信用格付けの低い企業では、その事業自体に投機性があり、 信用格付けの高い企業では、その信用や 成長性による期待からうまれる人気によって 投機性が高まっているということです。 グレアムはこのU字グラフの中央にこそ、 安全域のある銘柄があるのだということをいっています。 魅力的な企業に投資家も投機家も集中する結果、 中央にある銘柄は本質的価値より 低い評価がつきやすいというのです。 さらに、中央の銘柄だけに対象を絞っても、 十二分な選択肢があたえられるだろうともいっています。 今となっては当たり前かもしれませんが、 投資家の人気や熱狂が、投機性をもたらすという ことは知っていて損はありません。 投機性をさけて中道にある企業に 投資することを心がけたいですね。-----------------------------------------------------------------------【コラム】バリュー投資は中道か?----------------------------------------------------------------------- 哲学や倫理学の世界では、人の理想的な姿は中道にある、 ということがいわれています。 個人的にその考え方が好きなんですよね。 このコラムでは、グレアムの考え方を発展 (?こじつけ?)させて、 バリュー投資が中道である、 という趣旨でコラムを書いてみます。 おおざっぱに投資家を 3つのグループに分けて考えてみましょう。 第一のグループは、 市場平均と同じレベルのリターンを求める投資家です。 彼らはインデックス投信に積み立てて投資します。 グレアムのいうところの防衛的投資家に近いイメージです。 第二のグループは、とにかくできるだけ大きなリターンを求める 投資家の一群とします。 投機家の多くもここに含まれます。 できるだけ大きなリターンを得るために 取引回数も多く、レバレッジも使います。 第三のグループを、 グレアムやバフェットの考え方をベースに投資をする、 バリュー投資家のグループとします。 彼らは企業の価値と価格の差に注目して投資します。 求めるリターンは、年平均15%~20%程度、 または市場平均プラス何ポイントというところです。 これは、グレアム、バフェット、シュロス、 ルエインなど代表的なバリュー投資家が 実際に叩き出したリターンを基にしています。 かなり恣意的ですが、こうやって3つのグループに 分けるとバリュー投資家の中庸性が浮かびあがります。 まず、求めるリターンについてです。 市場に一番多いグループは、 できるだけ大きなリターンを求める 第二のグループなんだと思います。 一夜で大金持ち、とまではいかなくても デイトレードや信用取引などを駆使して、 短期間でできるだけ大きな利益を目指します。 欲望むき出しの貪欲なグループです。 それに比べると、バリュー投資家であるには バフェットの言葉をかりれば 「抑制された貪欲さ」が必要になります。 より多くの利益を求めつつも、 価値と価格の差に安全域のない取引はしません。 年間20%前後のリターンを求めつつ、 長期にわたって投資し、複利の力で資産を築くことを考えます。 また、市場平均をねらいインデックス投信を買う 第一の投資家グループと比べれば、貪欲であるともいえます。 次にかける労力について考えて見ましょう。 第1グループの投資家は、ほとんど労力がかかりません。 例えば積み立てて決まった投資信託に 投資するとすれば、売買の判断はほとんどいりません。 第2グループの投資家は、日々かなりの労力を投入します。 また判断を迫られる回数も他のグループと比べると桁違いです。 人によっては毎日数十回の判断が必要になるかもしれません。 第3の、バリュー投資家のグループは、 日々知識の積み重ねをしつつ、 いつでもバットを振れるように構えています。 第1グループに比べれば多くの労力を投入しますが、 売買はさほど多くはありません。 労力についても真ん中あたりになるのではないでしょうか。 以上とりあえず2点ですが、 バリュー投資家が中道を歩いている というポイントをとりあげてみました。 この2点からも、バリュー投資は中道であると いえると思うのですがいかがでしょうか。 しかし、中道であることは非常に難しいものです。 人間である以上、むやみに貪欲になったり、 または怠惰になったりしてしまうことは避けがたいものです。 バリュー投資家であり続けるには、 投資の世界で中道にいる必要がありそうです。 そんな「抑制のきいた貪欲さ」を持ち続けられる人が、 どれだけいるのだろうと思ったりもします。 ちなみの僕は怠惰なほうにいきがちです(笑)。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■新賢明なる投資家(下)新賢明なる投資家(上)↑今回とりあげた「株式投資の新たなる投機性」が 読めます。 あとグレアムの考えの中でも最も重要な「安全域」が 1章まるごと論じられています。
2010年07月27日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第17号 2006/10/23 〕 649部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 投資対象をしぼる――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、バフェットが株主への手紙の中で引用している ケインズの言葉を紹介します。───────────────────────────────―――― 時が経つにつれて、私がますます確信を深めていることがあります。 それは、正しい投資法というのは、 投資家自身がその何がしかを理解していると信じ、 かつその経営陣を完全に信頼する企業に、 かなりのまとまった額を投資することだということです。 とりたてて自信を持つべき根拠がないにもかかわらず、 自分がほとんど理解していない多くの企業に 投資を分散することでリスクを限定できる などという考えは誤りです・・・・・・ 人間の知識や経験は疑うべくもなく限定されたものであり、 私自身完全に自信を持てる投資対象が 同時に二、三社以上存在することなど、めったにないのです。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― この文章は、ケインズが1934年に友人に宛てて送った 手紙の内容ということです。 まるでバフェット自身が書いた文章かと思うほどに 彼の考え方を表現していると思います。 ケインズといえば、投資家、経済学者、ジャーナリスト、思想家、 官僚と幅広く活躍し、マクロ経済学を立脚させたことで有名です。 それほどの天才と、バフェットが 完全に自信を持てる投資対象が同時に 二、三社以上存在することはめったにない、といっています。 常に、良さそうな企業はあります。 しかし、その投資が成功するには、 単に企業の事業素質が良いことに加え、 経営陣が信頼できるか、そして市場でどんな値段がついているか、 ということも大切になってきます。 すべての条件がそろう完全な投資対象は、 同時に二、三件しかないということです。 もちろん市場全体には もっと多くの完全な投資対象があるに違いありません。 しかし、1人の人間の持つ知識や経験は限られたものです。 銘柄分析をしていると、次から次へと良さそうな銘柄はみつかります。 しかし、完全に自信が持てる銘柄はめったにありません。 天才で二、三件なら、凡人では一つみつけられれば 良いくらいかもしれません。 わけもわからず分散投資をしたところで、 それは全くリスクを減らすことにはならないと いうことも頭に入れておきたいですね。________________________________________________________________________-----------------------------------------------------------------------【コラム】美人投票----------------------------------------------------------------------- ケインズの株式投資に関する理論で、 もっとも有名な概念として「美人投票」というものがあります。 株の入門書などを読むと必ずというほど載っている有名な話です。 例えば、一番美人な人を当てると賞品がもらえる というイベントが開催されたなら、 自分が美人と思う人ではなく、 他の人が美人に選びそうな人を選ぶ必要があります。 株式市場も同じように、実際の価値や自分の評価よりも、 他人が良いと思うであろう企業に投資することで 利益が得られるという考え方です。 このたとえはとてもわかりやすく、 実際に株式市場は短期的にみれば 人気投票のような動きをするため、 真理をついていて、とても良い方法のように感じられます。 しかし、他人がどう考えるのかを予想することは、 簡単なことではないと思います。 ミスターマーケットの機嫌を読むことは、容易ではありません。 ケインズはこのことを以下のように表現しています。───────────────────────────────―――― われわれが、平均的な意見はなにが平均的な意見になると 期待しているかを予測することに知恵を絞る場合、 われわれは三次元の領域に達している。 さらに四次元、五次元、それ以上の高次元を実践する人も あると私は信じている。───────────────────────────────―――― ケインズはわりと肯定的ですね。 確かに高次元の読みができる人も存在するでしょう。 しかし、それを実現するには 恐ろしく明晰な頭脳が必要だと思います。 参加者全員がそれほどの高次元の予測ができるとはとても思えません。 それよりはグレアムが提唱した、市場でのいきすぎた評価と、 実際の価値の差を利用する方法のほうが 単純ではるかにたやすいと思います。 バリュー投資家にとって、 美人投票理論はあまり関係のない話といえそうです。 ある一面で真理をついているものの、 実際に利用するのは非常に困難な気がします。 しかし、短期志向の投資家(投機家?)さんと、 売買回数が増えるほど儲かる証券会社の都合がある限り、 この魅力的な話はいつまでも語られていくのでしょうね。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。
2010年07月26日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第16号 2006/10/19 〕 618部発行━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 「ノーをいえる利点」――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、投資家にとってノーをいえるということが どういった利点をもたらすか、について 考えてみたいと思います。───────────────────────────────―――― バフェットは経験から、 よい銘柄の場合は決断を下すのはやさしいが、 対象が芳しくない場合は、 なかなか結論がでないことを知ったという。 判断が難しいときは、あえて追わない。 彼が躊躇なく”ノー”を言うのは、 グレアムの教えが見にしみているからだ。 《中略》 この”ノー”を言える能力は、 投資家にとって計りしれない利点だという。 (『株で富を築くバフェットの法則』ダイヤモンド社より) ───────────────────────────────―――― ある程度バリュー投資に関する本を読んでいると、 買える銘柄が限られてきます。 例えば『バフェットの銘柄選択術』を読むと、 「こんな銘柄ないよ!」と叫ぶほどに 買える銘柄がみつからないことに気づきます。 おそらくほとんどの銘柄に「ノー」を 叩きつけることになってしまうでしょう。 しかし、これは大きな利点をもたらしてくれます。 まず、対象を絞ることができます。 例えば4000社近くが上場している日本市場のなかで、 一定の銘柄を選ぶことは至難の業です。 しかし、バリュー投資というものさしを使えば、 明らかに理不尽な価格がついている銘柄を除外し、 対象をかなり絞ることができます。 選択の幅をせばめて、 ババを引く確率を劇的に下げることができます。 これは、損失を限定して元本の安全を確保するという、 投資の本質に近づくために不可欠なことだと思います。 次に、市場で渦巻く欲望の嵐から 距離をとることができるという利点が考えられます。 「ノー」がいえるということは、 自分の頭で判断していることの証です。 ミスターマーケットと一緒に ダンスを踊っていないことの証明です。 市場では毎日どれかの銘柄が大幅に上昇し 誰かが大儲けしています。 しかし、それがどの銘柄にいつ起こるかは誰にもわかりません。 にも関わらず、自分が動かなかったせいで 大損してしまったような気分を持ってしまうこともあります。 この強欲こそが一番おそろしいものだと思います。 何かをしていないと不安になってしまうのは、 人間の性かもしれません。 しかし、前にとりあげたバフェットの言葉にあるように、 わからないゲームに勝ったところで 本当にゲームに参加してるといえるのでしょうか。 バフェットは、40年の経験で 重大な結果をもたらしたといえる決断をしたのは 12回を数えるのみだ、といっています。 どれだけ見逃しても、 投資を続けている限り必ずチャンスはおとずれます。 市場の非効率は今日明日に なくなってしまうということはないでしょう。 40年前もあったし、たぶん20年後もなくなりません。 自分が非効率性の助けにならないことです。 判断が難しいときは、見逃してもかまわないのです。 そして、簡単に決断ができるときだけ 行動にでればよいのだと思います。 自分がわからないことにきちんと「ノー」をいえることに 誇りを持ちたいものですね。------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】------------------------------------------------------------------株で富を築くバフェットの法則新版↑冒頭にピーター・リンチによるバフェット評があります。 バフェットがどういう投資をしていたかを具体的な ケースを取り上げ紹介しています。 僕は2段階DCF法をこの本で学びました。億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術↑バフェットの投資法を実践するためのポイントを集めた名著です。 ワークブック形式になっているので、 ポイントを問題でテストすることができます。
2010年07月22日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第15号 2006/10/16 〕 577部発行━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 バフェットの情報源――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、バフェットが企業の価値を見定めるために、 情報をどうやって手に入れているのかについて取り上げます。───────────────────────────────―――― 目をつけた企業の年次報告書を読み、 次にその企業のライバル会社の年次報告書を読みます。 これが主たる情報源です。 (『ウォーレンバフェット 自分を信じるものが勝つ!』ダイアモンド刊) ───────────────────────────────―――― バフェットは、年次報告書から主たる情報を得ているといっています。 年次報告書とは、有価証券報告書のことだと 思って間違いないでしょう。 有価証券報告書は、企業のホームページもしくは、 EDINETで読むことができます。 かつては企業に問い合わせて送ってもらわない限り 手に入れることができなかったようですが、 現在はネット環境の充実によって、 誰でも即座に手に入れることができるようになっています。 便利な時代に投資をはじめられた幸運をかみしめたいものです。 普通に考えれば、簡単に手に入れることができるようになれば、 そのぶん競争相手も増えて、有報を読んだところで 超過リターンを得るというのは難しくなる気もします。 しかし、実際には誰もが安い手数料でお気軽に投資が できるようになった影響で、 せっかくの環境を生かしきれていない 人が多いのが現状だと思います。 有価証券報告書を読みこなすには、 ちょっとした努力と根気がいります。 少なくとも半年くらいは、勉強しないと難しいでしょう。 半年以上勉強して、市場平均に勝つ程度のリターンを目標にする という作業を喜んでできる人はやはり多くはなさそうです。 この参入障壁って結構すごいのかもしれません。 バフェットはさらにライバル企業の年次報告書も 主要な情報源としてあげています。 比べることによって、その企業の強みや弱み、 そして事業素質がよりいっそう浮かび上がってくるからです。 ライバル企業を調べることは、 他の著名な投資家さんも勧めていますね。 新興国投資で有名なジョン・テンプルトン、 史上最高のファンドマネージャーといわれた ピーター・リンチなども、 ライバル企業を調べることの大切さを強調しています。 また、ライバル企業がどの会社なのかを知るのには、 企業のIR担当者に直接たずねるのが一番良い方法のようです。 リンチはそれをたずねる事によって、 もっと良い投資対象をみつけることが 多々あったということを語っています。 しかし、年次報告書はあくまで主たる情報源であることも 忘れてはいけないと思います。 バフェットは、半期、四半期報告書はもちろん、 かなりの数の経済雑誌、そして多数の新聞を すべて読みこなしているといいます。 相棒のマンガーも我々は経済雑誌から かなりの情報をえているといっています。 もちろん、雑誌の情報で投資を決定することはなく、 あくまで知識をストックするために読んでいるのでしょう。 膨大な知識に裏づけされているからこそ 思い切った集中投資が可能になるのでしょうね。
2010年07月21日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第14号 2006/10/12 〕 573部発行 こんにちは。阿藤寛です。 KAPPAさんの 『東大卒医師が教える科学的「株」投資術』を読みました。 評判どおり素晴らしい本ですね。 文系の自分にはちょっと難しい部分もあったので、 何回か読んで理解を深めていきたいと思います。 運や勘しか頼るものがなかったウォール街に、 証券分析という概念を作り出し、投資の世界に 科学を持ち込んだグレアム。 グレアムが目指していた、 誰もが健全な投資を行えるようなフレームワークの作成。 その最新発展形として、この本は決定版であると思います。 一方、バフェットやピーター・リンチの本を数冊読んで、 彼らのマネができると思ってはいけない、 という指摘は耳が痛いものがあります。 このメルマガはまさに、彼らの投資法に学ぼうという意図で 発行していますからね(笑)。 前号でも取り上げましたが、バフェットの考え方は、 「世界一になろうと思ってなった天才」のいっていることで、 普通の人には真似できない部分もある ということも認識しておくべきかもしれません。 とはいえ、バフェットの言葉には 普遍的な内容も多く含まれていることにも 間違いないと考えています。 これからも役に立つと思う考え方や言葉を 紹介し続けていきたいと思います。 多くの人の投資へのモチベーションを 少しでも高められたらと思っています。 それでは、本題いってみましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 独立思考――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は独立して考えることについて取り上げたいと思います。───────────────────────────────―――― バフェットは、グレアムから他人とは独立して考えることを学んだ。 健全な判断に基づいて、合理的な結論に達したなら、 他人の意見は無視することだ。 グレアムは 「他人が同意するかどうかでは君の考えの成否は決まらない。 君のデータ、論理が正しければ、君の意見は正しい」と教えている。 (『株で富を築くバフェットの法則』ダイヤモンド社より) ───────────────────────────────―――― ミスター・マーケットに振り回されてはいけない、 ということは以前にもとりあげました。 しかし、感情によって激しく動く株式市場で、 ミスター・マーケットと距離をおくには、 普段から独自の思考を持てるように する必要があると思います。 グレアムは、自分の信念の礎を、 詳細な分析によってもたらされた データや論理によって築きました。 また、グレアムは、 バフェットがいくら熱心に銘柄をすすめても、 自分がすべての点で納得できない限り、 決して投資しなかったそうです。 そのため、バフェットはかなり無念な思いを 抱いていたそうですが、 このグレアムの姿勢には大いに影響を受けたともいっています。 KAPPAさんも指摘されていましたが、 個人投資家の間のコミュニティに参加することによって、 大きなバイアスを知らぬ間にかけられている 危険性は自覚しておいて損はないと思います。 あくまで自分の基準で考えるという グレアムのような姿勢というのは大切だと思います。 自分よりできる投資家さんが買っている、 というのを安心材料に数えるのはいかがなものでしょうか。 僕は投資をはじめた当初、 積極的にネットで取り上げられてる銘柄を外していました。 今思うと恥ずかしいのですが 「マネしていたらこの人たちに勝てない」 と本気で思っていたのです。 結局マネしていたほうが儲かっていた気もしますが(笑)、 上昇相場にも助けられたのもあって、 それなりの成果を得ることができました。 一番大きいのは、自分が考えて選んでも 大丈夫という確信が得られたことですね。 グレアムの他人がどう思おうと、 自分が完全に納得しない限り投資しない、 という姿勢には学ぶべきところがあると思います。-----------------------------------------------------------------------【コラム】機械的投資法の落とし穴----------------------------------------------------------------------- 統計によって出されたデータを見せられると、 人は無条件に信じてしまうことが多いようです。 科学的根拠といっても、それは過去のことであり、 これからどうなるかということに確証はない ということも認識しておく必要があると思います。 機械的投資法で市場平均に勝てることを主張した名著に 『ウォール街で勝つ法則』(オショーネシー) という本があります。 REFIGHT研究所で取り上げられていることでも 有名ですよね。 その本の中でオショーネシーは、一年間のリターンが最も高く、 5年連続で利益が前年を上回り、 PSRが1.5倍未満の50銘柄を買っていれば、 市場平均を大きく上回ることができるといっています。 1954~94年の間に年平均18.2%の利回りが 記録されていたということです。 しかし、『新賢明なる投資家上』によると、本を出版後、 鳴り物入りで組成されたオショーネシーの 4つのファンドの成績はさんざんだったようです。 4本とも市場平均に惨敗し、うち二つは下落がおおきく ファンドは停止に追い込まれたということです。 ある期間に通用する方法があっても、 それが多くの人に浸透してしまうと、 有効性はなくなってしまうということでしょう。 グレアムの提唱したネットネット株戦略についても、 アメリカではもはや市場平均に勝てないというデータが でているそうです。 多くの人がしている戦略で、 自分だけが超過利益を得られるということはありえません。 あくまで人気のない戦略であることが重要なのだと思います。 もちろん、低PER、低PBRなどの戦略は、 その時点で人気がないことも表しているので 普遍的だと思います。 ただ、唯一とか確実とかいうことは絶対にないということは、 頭に入れておいたほうがいいかもしれませんね。 個人的にはその上でのファンダメンタル分析が 成果を高めると思っています。--------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】--------------------------------------------------------------------●東大卒医師が教える科学的「株」投資術絶版。アマゾンマーケットプレイスには在庫あり。↑たくさんの研究データをまとめてあります。 この本一冊分のデータを抽出するのに どれだけの時間やコストがかかっているでしょう。 是非読んでおきたい一冊です。●株で富を築くバフェットの法則新版↑冒頭にピーター・リンチによるバフェット評があります。 バフェットがどういう投資をしていたかを具体的な ケースを取り上げ紹介しています。 僕は2段階DCF法をこの本で学びました。新賢明なる投資家(上)
2010年07月19日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第13号 2006/10/09 〕 573部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 グレアムの理論――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、グレアムの考え方とバフェットの考え方の違いに ついて考えてみたいと思います。 グレアムの理論についてバフェットが語っているところを引用します。───────────────────────────────―――― グレアムの理論は、 優れた運用成績を残すためのものではないし、 単なる流行でもない。 彼が説いていたのはあくまで健全な投資です。 せっかちにならずに健全な投資を追及すれば、 誰でも大きな資産を築けると私は考えています。 少なくとも、貧乏になることはありません。 どちらかと言えば、後者の効用のほうが大きいと思います。 (『ウォーレンバフェット 自分を信じるものが勝つ!』ダイアモンド刊) ───────────────────────────────―――― バフェットと師匠のグレアム。 2人の投資に対する姿勢はもちろん重なっていますが、 2人の根本にある目的には明確な違いもあります。 2人とも投資を知的ゲームととらえていたことは 共通していますが、その目的となる行動規範は大きく異なっています。 グレアムは、証券投資を健全に初心者でも理解でき、 実践できる方法を確立することを生涯の目的に していたように思います。 自分が大きく儲けるよりも、 誰しもが確実で安全な投資ができるようになるための フレームワークを作成することに注力していたのです。 グレアムが生涯を通じて何度か破産の危機を体験していることや、 残した財産の額によって、グレアムの投資家としての手腕や その理論に疑問を抱く人もおられるようです。 しかし、その事実によってグレアムの功績が 揺らぐことはありません。 破産の危機を何度も体験したからこそ、 誰でもできる健全な投資の確立に尽力する 強いモチベーションを抱けたわけです。 対してバフェットは、 証券投資で一番になることを志していました。 バフェットは世界一のお金持ちになるという 強いモチベーションを持っていたのです。 その執念はハンパなものではないと思います。 お金を増やすというゲームに 彼ほど入れ込んでいる人はいないでしょう。 最近3年ぶりにバフェットの伝記、 「ビジネスは人なり、投資は価値なり」を読んだのですが、 改めてバフェットの天才性やその信念を感じることができました。 何号か前に、キャッシュポジションの話を少ししましたよね。 グレアムは基本的に株はポートフォリオの75%を上限に、 残りは債権または現金で持っておくことをすすめていました。 それに対してバフェットは、価格さえよければ フルインベストメントするべきだと考えていました。 バフェットにしてみれば、 明らかに価値より割安なことがわかっていて、 すべてを投資しないことはバカげていると感じていたようです。 バフェットのように強いモチベーションを持ち、 分析のためなら手間を惜しまず 妥協を一切しない投資家なら、それは理にかなっています。 しかし平均的な、投資を本業とせず かける時間も限られている投資家さんにとっては グレアムの言葉に従って、 ある程度のキャッシュポジションを持っていたほうが 平常心を保つためにも効果的でしょう。 これからもバフェットの言葉や考え方を、 このメルマガで多くとりあげていきます。 しかし、バフェットがいっているのは、 世界一を目指してそれを実現させた 並外れた男の経験を踏まえた一般論であるということも 考慮に入れておいたほうがいいかもしれません。 そして、僕がバフェットの教えに学ぶ前に、 一般の投資家が健全な投資を学ぶためのフレームワーク作成に 人生を捧げたグレアムの教えを学んでおくことはとても大切だと 感じていることをつけ加えておきます。 最後に2人の目的としたところをまとめてみます。 グレアム 投資初心者が健全な投資を行えるようなフレームワークの作成 バフェット 投資で世界一の大金持ちになること お金を増やすというゲームを楽しむこと-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットの投資原則新版↑バフェットの語録がテーマごとにまとめられています。 このメルマガの最高のネタ本です。 投資に興味がなくても楽しめそうな一冊です。 装丁もカッコ良くなっていい感じです。●ビジネスは人なり投資は価値なり↑バフェットの伝記本です。 90年代前半までのバフェットの来し方や 考え方がもっともわかりやすく読めます。 同時に、株式市場というものがその50年間どういう動きをみせたのか、 という歴史を学ぶこともできます。 またそれにバフェットがどう対処してきたかを 読み解くのも楽しい一冊です。■新賢明なる投資家(上) ↑証券分析を著したグレアムが、個人投資家向けに書いた 賢明なる投資家になるための入門書です。 しかもこの新版は現代に対応した解説もついて よりいっそう為になる一冊になっています。 またその解説が面白いんだ、これが。
2010年07月18日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第12号 2006/10/05 〕 567部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 ミスターマーケット――――――――――――――――――――――――――――――――――― バフェットの師匠であるグレアムは、投資で成功するためには 市場の変動に対する心構えが最も大切な要素であると言っています。 その市場の変動に対するために、 グレアムが生み出したキャラクター「ミスターマーケット」について 取り上げたいと思います。 グレアムの著作より、バフェットの手紙の記述のほうが わかりやすいので、そちらを引用します。───────────────────────────────―――― 彼(注:グレアム)が言ったのは、 「市場の値付けというのは、あなたの個人事業のパートナーである、 ミスター・マーケットという名の非常に世話好きな男によって なされたものだと考えなさい」という言葉です。 ミスター・マーケットは必ずや毎日現れて値付けをして、 その価格で彼があなたの持ち株を買うか、 彼の持ち株をあなたが買うのです。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― 株式市場というのを、情緒不安定な一人の男として例えた このグレアムのアイデアは、最高のメタファーだといわれています。 あなたが、買う買わない、売る売らないにかかわらず、 ミスターマーケットは週五日、毎日あなたに値段を 提示しにやってきてくれます。 どれだけあなたが無視したところで、この世話好きな男は、 次の日も次の日もあなたに値段を提示しにやって来てくれます。 そして彼には情緒不安定なところがあります。 彼が上機嫌の時には企業の良いところしか見えません。 そのためそんな時には非常に高い値段を提示してきますが、 逆に落ち込んでいるときには世界がこの世の終わりに 向かっているかのような低い値段をつけます。 たとえ企業が安定した財政状況にあるとしても、 彼の値付けは機嫌によって毎日変わるのです。 もちろん私たちもそんなミスターマーケットの一員です。 必要以上に躁鬱が激しくなっていないかどうか、 チェックすることは大切だと思います。 そのためにはある程度市場と距離をとること、 歴史を知ることも大切だと思います。 市場とクールに付き合っていくには、 やはりある程度余裕をもって市場に臨むことが重要な気がします。 そうすれば、ミスターマーケットは最近えらい上機嫌だな、 また馬鹿げたことをやっているぞ、と冷静に見えてくると思います。 自分で考えることができ、自分で企業の価値評価が できる投資家なら、わざわざ彼の考えを聞こうとは思わないでしょう。 ましてや彼の考えに影響を受けて行動を共にする、 ということはないでしょう。 ここでもう一箇所バフェットの言葉を引用します。───────────────────────────────―――― ミスター・マーケットはあなたの助けをすることはあっても、 あなたを手引きすることはありません。 あなたが役立てることができるのは、 彼の知恵ではなく資力なのです。 もしある日、彼が目立っておどけた調子で現れたら、 彼を無視するのもいいですし、 あるいはその状況に付け込むのも一案です。 だがもし彼の手に落ちてしまえば悲惨な目に遭うでしょう。 ミスター・マーケットよりはるかに企業の価値評価に たけているという自信があなたにないのなら、 真の意味でゲームに参加しているとはいえないでしょう。 「30分以上ゲームに参加していて誰がカモか分からなければ、 あなたがカモなのだ」とポーカーでいうように。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊)───────────────────────────────―――― 自分で企業の価値評価ができなければ、 真の意味でゲームに参加していることにならない、 とバフェットはいっています。 ミスターマーケットの評価に付け込むこむには、 やはり彼以上に分析ができなければなりません。 彼の動きをみて彼以上にうまく立ち回るという方法も ありますがが、それはバリュー投資ではないですよね。 最近の日本の株式市場でいうと、ミスターマーケットは 新興市場でかなり神経質で情緒不安定になっています。 日経平均やTOPIX採用銘柄などの大型株は おおむね彼の気に入っているようですが、 小型株には懐疑的なように見受けられます。 あなたも一緒になってこのまま新興市場の崩壊を見届けるか、 それとも彼が不機嫌な間に企業分析をしっかりして バリューな企業を探していくのか。 方針を検討してみてはいかがでしょうか。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。■新賢明なる投資家(上) ↑第8章にミスターマーケットの話が載っています。 証券分析を著したグレアムが、個人投資家向けに書いた 賢明なる投資家になるための入門書です。 しかもこの新版は現代に対応した解説もついて よりいっそう為になる一冊になっています。 またその解説が面白いんだ、これが。
2010年07月17日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第11号 2006/10/02 〕 563部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 人気投票と計量器――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、前回に引き続きマーケットとの付き合い方、 「市場価格のとらえ方」について取り上げたいと思います。───────────────────────────────―――― 株式市場は、短期的には人気投票の場にほかなりません。 しかし、長期的には企業の価値を計る計量器の役目を 果たしてくれるのです。 『ウォーレンバフェット 自分を信じるものが勝つ!』ダイアモンド刊 ───────────────────────────────―――― 今回はバフェットの言葉として取り上げましたが、 これはもちろんバフェットの師匠であるグレアムの考えでもあります。 株式市場では、毎日価格が変わります。 何百万もの売り手と買い手が価格を決めていきます。 価格の上昇率や、ニュースで話題になる、そして取引量の増加など、 多数の参加者の思惑によって日々の価格は決まっていきます。 そして、NYダウや日経先物の価格の上げ下げなど、 マクロ的な動きにも影響を受けます。 企業が有名だから、たくさんの人が買っているから、など 短期的な価格は、その企業の人気によって 上がっていく傾向にあります。 また、逆に人気のない企業は、見捨てられ価格が 低いまま放置されることもあります。 しかし、長期的にみれば、価格は企業の価値にそって 動いていくことになります。 一日、ひと月、あるいは1年ほどの短期では、 価値と関係のない値段がつくことがままあります。 しかし、5年、10年、20年という長期でみれば、 価格は必ず企業の価値に近づいて動くのです。 人気だけで価格が決まっていた企業の価格も、 いずれ企業の価値の近辺に落ち着くことになります。 そして、市場が過小評価をしていた企業も、 いずれは必ず企業価値まで価格が戻るのです。 バフェットは、グレアム・ニューマン・カンパニーで 働いていたころに、グレアムに 「本当にそう信じてよいのか」と質問をしたそうです。 すると、グレアムは何を今さらと言った感じで 「市場とは常にそういうものだ」と答えたそうです。 そして、バフェットは実際にグレアムの言ったことが 本当であったことを自分の生涯で証明し続けています。 価値より安い価格がついた企業を買っていく バリュー投資の手法は、長期投資でこそ真価を発揮します。 しかし、ここでいう長期とは どれくらいの期間を指すのでしょうか。 例えば、20年間にわたり20%以上のパフォーマンスを誇り、 史上最高のファンドマネージャーと称されるピーターリンチは、 株の平均保有期間を3年間といっています。 ピーターリンチといえば、2000社以上といわれる企業に投資して、 かなり激しい売買を行っていた印象があります。 そんな彼が、「市場の評価が変わるのには3年はかかる」 といっているのは傾聴に値すると思います。 そして、グレアム直系のファンドマネージャーである、 ウォルター・シュロス、エドウィン・シュロス父子のファンドでは、 株の売買に平均4年間の月日をかけていると、 バリュー投資入門に載っています。 そして、ご存知バフェットの理想保有期間は「永遠」です(笑)。 市場が計量器の役目をはたしてくれるまでには、 平均3~4年の期間は必要なようです。 あくまでこの期間は平均であり、当然もっと短いこともあれば、 数十年を要することもあるかもしれません。 ほとんどの市場参加者、そして自称バリュー投資家の方でも、 3年ほどの保有を前提には株式を保有していないと思います。 最低3年間じっと耐えられるだけの覚悟と調査がなければ、 バリュー投資が提供する恩恵を受けることが できない可能性があるということを肝に銘じておくべきだと思います。 ※ところで、グレアムは、ネットネット株購入の際の売却基準に、 2年間という制約を持たせています。 これは、50%ほどの利益を狙う、シケモク投資で それ以上の時間をかけてしまうと年あたりのリターンが 低くなるということを考慮しているからです。 保有期間と予想されるリターンとの関係を考えることも大切ですね。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットの投資原則新版↑バフェットの語録がテーマごとにまとめられています。 このメルマガの最高のネタ本です。 投資に興味がなくても楽しめそうな一冊です。 装丁もカッコ良くなっていい感じです。■バリュー投資入門↑グレアム・ドッド村のシュロス父子のファンドの話が載っています。 入門という言葉のイメージで手にとると面食らいますが・・。 内容はすこし硬めで読みにくいですが、バリュー投資の方法論の 全体像を学ぶのに最適なテキストだと思います。 後半の近年のバリュー投資家の成功例の部分は楽しく読めます。●ピーター・リンチの株で勝つ新版↑20年間平均23%という記録を残した伝説のファンド・マネージャー ピーターリンチ。 彼が個人投資家がプロに勝つ方法をユーモアたっぷりに教えてくれます。 バフェットも賛辞をあたえた名著です。
2010年07月16日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第10号 2006/09/28 〕 556部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 買い手であり続ける――――――――――――――――――――――――――――――――――― 最近、どうも市場に活気がなく、 個人投資家のブログの更新頻度も少なめなような気がしますね。 今回は、バフェットが投資家が相場に対して どういう態度をとり続けていけばよいかを 語っているところを紹介します。───────────────────────────────―――― 生涯を通じて株を買い続けるような投資家は、 マーケットの変動に合わせて投資態度を変化させるべきです。 しかし、株価が上がれば上機嫌になり下がれば落ち込むような、 非論理的な投資家が多いのが現状です。 その彼らも食品価格には理をわきまえた反応を示します。 というのは、食品については一生買い手であり続けることが 分かっているので、値下げは歓迎し、値上げは嫌うのです (食品価格の下落を嘆くのは売り手のほうです)。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― ここで、バフェットは売り手と買い手を対比させて、 非論理的な投資家を説明しています。 たとえば、スーパーでお肉を買う場合、 私たちは価格が下がれば喜び、 上がれば嫌がります。 しかし、株の場合、多くの人が逆の反応をしてしまいます。 株が上がっていれば上機嫌になり、 下がっていれば不機嫌になるのです。 これは、投資家が「生涯を通じて株を買い続ける」 自覚がないために起こります。 株式投資を続けていく限り、 「売り手」の立場になってしまってはいけないのです。 いつでも投資家には、安く買えるときにこそ チャンスがあるのであり、 高くしか買えないときにはチャンスは少ないのです。 確かに持ち株の株価が下がれば、含み益は減って、 マイナスになることもあるでしょう。 しかし、世界一の投資家で、あれほど巨大な 資産を誇るバフェットですら、株価が下がることを むしろ歓迎しているのです。 比べてみれば、明らかに少ない資産を運用している 投資家が目先の資産の減少だけで 右往左往してしまうのは合理的とはいえません。 あなたが、老後で引退後の資産を運用しているのでない限り、 株価の下落はいつでも将来の大きなチャンスを 提供してくれているのです。 もしあなたが投資の初心者で、 「生涯を通じて株を買い続ける」信念ができていないのなら、 フルインベストメント、つまりキャッシュポジションを 持たずに全額投資することは、避けたほうが無難です。 フルインベストメントしてしまえば、 「売り手」にならざるをえません。 ある程度のキャッシュポジションを残しておけば、 あなたは「買い手」であり続けることがたやすくなるでしょう。 そもそも商売をしている人は別として、 私たちは買うことには慣れていても、 売ることには慣れていないと思います。 慣れてない「売り手」になって、 平常心を保つことは難しいのではないでしょうか。 消費活動でそうであるように、 株式投資でも常に「賢い買い手」であること。 それができれば、必ずや大きな資産を築けると思います。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム)
2010年07月15日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第9号 2006/09/25 〕 553部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 安全域――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、世界一の投資家バフェットのお師匠さんであり、 証券分析の父といわれるベンジャミン・グレアムの 言葉を取り上げたいと思います。 ───────────────────────────────―――― 堅実な投資というものを、 いかにしても三語に集約しなくてはならないとしたら、 それは『安全域』であると思い切って言おう。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― これは、『賢明なる投資家』の最終章(20章)で グレアムが言っている言葉です。 しかし、『バフェットからの手紙』のほうが訳が すっきりしているので、こちらから引用することにしました。 「安全域」の考え方は、グレアムが提唱した概念のなかでも 最も重要なものです。 グレアムが、個人投資家の投資マニュアルとして執筆した 『賢明なる投資家』の最終章で「安全域」を取り上げ 強調していることに注目すべきだと思います。 以前、価値と価格について取り上げましたよね。 そのとき、価値と価格の差を見極めて投資するのが、 バリュー投資である、ということを解説しました。 グレアムは、この価値と価格の差を 「安全域(margin of safety)」と名づけました。 この「margin of safety」は、本によって「安全性マージン」や 「安全余裕率」という訳が当てられてることがあります。 しかし、この「安全域」という訳が最高だと思っています。 なんといっても英語で三語だったものを 日本語でも三語でいえているからです! これぞ名訳というものです。 具体的には、グレアムは100円の価値のあるものを 50円で買おうと言っているのです。 この場合、その差額である50円分が安全域である、 ということができます。 グレアムはそのなかでもバランスシートのなかで、 純流動資産が時価総額を上回っている企業に 分散するという方法で投資していました。 純流動資産は、現金やその同等物から総負債を 引くことで求められます。 そうして求めた純流動資産と、市場での価格である時価総額を 比べて大幅に安い値段が付いている企業を探し投資したのです。 現金が100円入っている財布を50円で買えば、 50円儲かることは誰にでもわかりますよね。 普通のお店でそんな商品が売っているわけはありません。 しかし、感情で値段が動く株式市場では しばしばこういった馬鹿げたことが起こるのです。 こうして安全域を確保した投資をしていけば、 その後の儲けが確実になるばかりか、 元本の安全性も保障されるわけです。 グレアムは、この価値と価格の差額が約半分、 最低でも三分の一以上ある企業に投資すべきである、 といっていました。 特に、時価が純流動資産の3分の2以下である銘柄のことを ネットネット株と呼んでいます。 さすがにここ数年の市場の上昇で、 ネットネット株は絶滅寸前ですが、 少なくとも僕が投資をはじめた2003年当時には そういった銘柄が100以上あったと記憶しています。 これからもそういったチャンスがいつ訪れるかもしれません。 それまでには確実に純流動資産以下の値段がついている 企業を見逃さないようにしておきたいものですね。 そして、この「安全域」の考え方は、グレアムの提唱した 純流動資産を時価が下回っている企業だけではなく、 もっと広範囲にも利用できるものです。 近年成功しているバフェットに代表されるバリュー投資家は、 この「安全域」の考え方を拡大、発展させてきました。 その方法についてはまた別の機会に 詳しく取り上げていきたいと思います。 どんな投資対象にも「安全域」を確保すべきです。 バリュー投資家は価値と価格の差を見積もることができます。 バリュー投資家になるには、まず価値の見積もり方を マスターしなければなりません。 価格と価値の差に「安全域」が見出せないのなら、 それは投資ではなく投機になってしまうのではないでしょうか。 あなたが投資している銘柄には「安全域」はありますか?-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム) ↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。■新賢明なる投資家(下)下(ベンジャミン・グレアム、ジェイソン・ツバイク) ↑今回とりあげた「安全域」について詳しく書かれています。 グレアムの文章はそのままに、ツバイク氏が21世紀の現状を 盛り込んだ究極の投資入門書となっています。 何度も読み直したい一冊です。
2010年07月13日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第8号 2006/09/21 〕 543部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 新規公開株(IPO)――――――――――――――――――――――――――――――――――― 最近の一番の話題はmixiの上場ですよね。 ブログなどでも話題にしている方が多かったです。 まあバリュー志向の投資家さんにとっては、 あまり関係のない話でしょうが せっかくですので、 バフェットが新規公開株について 語っているところを紹介します。 ───────────────────────────────―――― ・・・・普通株の投資で成功している投資家は、 新しい銘柄を買うよりも二次市場で売買した方が 良い成績を上げられるでしょう・・・・。 その理由は、値決めの仕組みと関係があります。 周期的に全体の狂気に支配される二次市場では 頻繁に「バーゲンのような」価格が付きます。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊) ───────────────────────────────―――― 少し前に個人投資家のブログで「投資と投機」についての 議論が盛り上がっていました。 そのなかには、新規公開で買わなければ 企業に直接投資したことにはならないのではないか? 値上がりを目的として買う以上、それは投機なのではないか? という意見がありました。 確かに二次市場、普通のマーケットで 売買する場合にはそのお金は直接企業に渡る訳ではありません。 株をはじめたばかりの頃は その辺が良くわからなかったものです。 しかし、第一号で取り上げたグレアムの「投資と投機」の 定義を踏まえて上記のバフェットの言葉を読むと、 みえてくるものがあると思います。 バフェットは、IPOでの投資よりもマーケットで 買ったほうが良い成績をあげられるといっています。 その理由は値決めの仕組みにあると。 IPOでは売り手である企業や、証券会社が 売り出し価格を決めます。 はじめから損をすることがわかっていて 上場することはありえません。 必ず売り手が自分たちに有利な値決めをすることは自明の理です。 もし望みの価格がつかないことが明らかならば、 そもそも新規公開自体を取りやめてしまうはずです。 確かに、ヤフーやセブンイレブンなど、上場以来 おそろしい勢いで時価総額が増え続ける企業もあります。 しかし、それは宝くじに当たるようなものだと思います。 現実的に、IPOで「バーゲンのような」価格が 付いていることはまずありえないのです。 しかし、二次市場、つまり私たちが投資するマーケットでは、 参加者の感情の行き過ぎによって、 信じられないような「バーゲン価格」がつくことが しばしばあるのです。 価値と価格が大きく乖離したものを買って、 元本の安全性と満足するリターンを確保する。 それが投資の王道だと思います。 売り手が値段を決めるIPOには手を出さないのが、 賢明なる投資家であるといえそうです。 もちろん「壊れたIPO」とよばれる現象も存在するわけですが、 それはまた別の機会に。--------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム)バフェットからの手紙 ↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。■バリュー投資入門(ブルース・グリーンウォルド)―バフェットを超える割安株選びの極意/ブルース グリーンウォルド ↑壊れたIPO、ポールソンキンのところが興味深いです。 入門という言葉のイメージで手にとると面食らいますが。 内容はすこし硬めで読みにくいですが、バリュー投資の方法 論の全体像を学ぶのに最適なテキストだと思います。 後半の近年のバリュー投資家の成功例の部分は楽しく読めます。※本日の追記7号は紛失しましたw誰か残ってる人いませんかね?もしお持ちの方はご連絡ください。何かプレゼントさせていただきます。
2010年07月12日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第6号 2006/09/14 〕 488部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 価格と価値――――――――――――――――――――――――――――――――――― 今回は、価格と価値についてのバフェットの言葉を紹介します。 バリュー投資をする上で最も大切な概念の一つだと思います。───────────────────────────────―――― 価格とは、何かを買うときに支払うもの。 価値とは、何かを買うときに手に入れるものです。 (『ウォーレンバフェット 自分を信じるものが勝つ!』ダイアモンド刊) ───────────────────────────────―――― 経済学者の間では、「効率市場仮説」というものが まことしやかに語られます。 市場は効率的なので、常にマーケットでつく値段は 企業の価値を反映している、というものです。 「効率市場仮説」も細かく分類することができるのですが、 その仮説によれば、どんな分析も無駄であり、 どんなに優秀な人が株を選んでも、 サルがダーツで選んだ株と変わらないということです。 その証拠として、プロのファンドマネージャーの多くが 市場平均に勝てていない、という事実が挙げられます。 しかし、バリュー投資家は、その仮説に疑問を持っています。 グレアム・ドッドの教えに従って、 バリュー投資の考え方を身につけた多くの投資家が、 数十年という長い期間で市場平均に勝ち続けている という事実があるからです。 価値と価格には往々にして差があるのです。 その価格と価値(バリュー)の差に注目して、 割安な企業を買っていくというのがバリュー投資です。 企業を調べることによって価値を見積もり、 市場でその価値より大幅に安い値段が ついている時だけ買えばいいのです。 バリュー投資家になるということは、 企業の価値を見積もれるようになることです。 市場を見ないでも自分が買いたいと思う値段を 決定できるようになることです。 それができたら、あとはその値段に なるかどうかを見ていればいいのです。 価値以上に高いお金を払ってしまえば、 損をしてしまうのは当然のこと。 100円の価値のものを50円で手に入れる。 それだけをし続ければ、必ずやそれなりの資産を 築けるのではないでしょうか。 まあもちろん、企業の価値をみつもるのは なかなか奥が深くて簡単ではないですがね(笑)。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットの投資原則(ジェネット・ロウ)[新版]バフェットの投資原則新版―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか/ジャネット・ロウ ↑バフェットの語録がテーマごとにまとめられています。 このメルマガの最高のネタ本です。 投資に興味がなくても楽しめそうな一冊です。 装丁もカッコ良くなっていい感じです。■ウォール街のランダム・ウォーカー原著第9版(バートン・マルキール)ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理/バートン マルキール ↑バフェットやピーターリンチの本を読んでいると、 誰でも株式投資で大儲けできる気分になります。 そんな時はこの本を読み直してみてはいかがでしょうか。 甘い考えが吹っ飛び、インデックスファンドに投資したくなります。
2010年07月11日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第5号 2006/09/11 〕 483部発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 バフェットが株を売るとき――――――――――――――――――――――――――――――――――― 前回は、バフェットの理想である「永久保有」の 概念についてとりあげました。 とはいえ、理想は理想であって、現実ですべて 理想どうりにいくわけはありませんよね。 今回はバフェットが株を売るときはどういう時なのかを 語っているところを紹介します。───────────────────────────────―――― もちろん時として、マーケットはある企業を実態以上に 過大評価する場合もあります。 そうした場合私たちは、持ち株を売ります。 また時には、公正評価や過小評価された有価証券でさえ売ります。 それ以上に過小評価された投資対象や、 もっと価値が高いと私たちが判断したものを 買うため資金が必要なときです。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊より) ───────────────────────────────―――― バフェットが株を売るときをまとめるとこうなります。 1.企業が過大評価されたとき 2.もっと割安な投資対象をみつけたとき そう。やはりバフェットは株を売るのです。 バフェットは、株価(マーケットでつく値段)がその企業の 本源価値にそって上昇していくことを一番望んでいます。 そうすれば、売る必要がないからです。 しかし、現実には、株価は過剰に反応し、 上にも下にも動くものです。 むしろ、投資家はその変動を歓迎すべきだ、 ともバフェットは言っています。 その辺についてはまた別の機会にとりあげますね。 さてバフェットにとっては株を売るときは 二つのケースかもしれません。 しかし、投資のマスターレベルにない人にとっては、 もう一つのケースがあると思います。 それが、価値の見積もりが間違っているということです。 バフェットでもすべての投資が 大成功しているわけではありません。 ましてや普通の個人投資家がヘタに「永久保有」を 気どると大やけどを負うことになりかねないと思います。 間違っていたことを素直に認めることも 損をしないためには大切です。 塩づけを肯定する理由として長期投資や永久保有という 言葉を使っていないかを考えることも必要だと思います。 理想と現実。 実際にできるかどうかは別として、 少なくとも理想を持っていれば、チャンスがやってきたとき ものにできる可能性を増やすことができます。 個人的には「永久保有」は実際には難しくとも、 「永久保有」できる銘柄に出会えたら最高だなーと思っています。
2010年07月10日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第4号 2006/09/07 〕 451部発行━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 永久保有――――――――――――――――――――――――――――――――――― 株式投資は単純明快です。 誠実で有能な経営陣が率いる優れた企業を見つけ、 その内在価値より安い価格で株式を購入する。 そして、永久に保有すればいいのです。(『ウォーレンバフェット 自分を信じるものが勝つ!』ダイアモンド刊)――――――――――――――――――――――――――――――――――― 他の言葉で語っている部分を もう一つ紹介したいと思います。───────────────────────────────―――― 優秀な経営者を有する優れた企業の株は、願わくは、 永遠に所有し続けたいと考えます。 だが私たちは、失望させられるような企業でさえも 簡単には手放しません。 投資先の企業が芳しい業績を上げると急いで売って 利益を確定しようとする人々とは対局にあるのです。 ピーターリンチはこの対極的な行為を 「雑草に水をやる者」「花を切り落とす者」と うまくなぞらえました。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊より) ───────────────────────────────―――― バフェットは、良い経営者のいる良い企業に投資し、 永久に保有することが理想であるといいます。 確かに、毎年高い株主資本利益率を維持し成長を 続ける企業ならば、その企業の株を持っているだ けでどんどん資産は増えていきます。 売買にまつわる手数料も、税金も、 そして手間もかからないなら、それ以上は求めようが ありませんよね。 しかし、この永久保有の考え方はバフェットの教えの なかでもよく批判の対象になっているような気がします。 例えば、バフェットの経営するバークシャーハサウェイ 自体が巨大になりすぎていることが指摘されています。 もしバークシャーが持ち株を売る場合、 それだけで値段が大幅に下がってしまうため、 バフェットは持ち株を売れないのだ、という理論です。 もちろんそういうこともあるでしょうし、バフェット自身、 コカコーラが高値をつけたとき、本当は売りたかったと 正直に告白しています。 でもやはり、理想的であることには違いありませんよね。 放っておいてお金が増えていくなんて最高じゃないですか。 また、年率100%以上を狙うような人の場合、 いくら毎年平均で15~20%の値上がりを見込める 企業を保有していても、もの足らなく感じてしまいます。 そのため、売買を繰り返してさらなるリターンを求める 人は「永久保有」を馬鹿げたことであるといいます。 しかし、15%複利で資産が増えていけば20年もあれば誰でも かなりの大金を手にすることができます。 そして、司馬遷が編集した史記にも「利殖上手」は 年率20%で資産を増やしたという記述があるようです。 実際、バフェット以上に長年にわたって 資産を増やし続けた人間はいないわけで、 現実的に平均で年率20%以上の利回りを望むのは、 よほどの天才でもなければ不可能に近いように思えます。 現実に「永久保有」できそうな会社をみつけるのは なかなか難しいものです。 僕自身はまだ「永久保有」できそうな銘柄を みつけることができていません。 バフェットでもコカコーラをみつけるのに 40年だかかかったという話です。 簡単な話ではありません。 でも、少なくとも探し続けなければ みつけることはできませんよね。 投資をしている限り「永久保有」できる 企業をみつけることは、永遠のテーマになると思います。--------------------------------------------------------------------- 【バフェットが結婚!!】--------------------------------------------------------------------- 先日バフェットの2度目の結婚が報道されていましたね。 76才の誕生日に入籍ということでした。 ヤフーのニューストピックスでも取り上げられていて ビックリしました。 世界第二位のお金持ちということや、 ビルゲイツ財団への多額の寄付のこともあって 知名度があがってきたのでしょう。 さすがにバフェットの教えを紹介しているこのメルマガで、 このめでたい話題を取り上げないわけにはいきません。 そしてバフェット結婚記念ということで内容を増量して お伝えしたいと思います。 16才年下の同居女性と結婚ということで、誤解を招きそうな 表現となっていますがアストリド・メンクスさんは、1978年 からバフェットの同居人です。 実に28年間の同居の上の結婚ということになります。 新たな人生の始まりというよりは、男のケジメをつけた というように僕は思います。 また、永久保有志向の強いバフェットならではの筋の通 し方だと思います。 前妻のスージーさんとは、お亡くなりになるまで20年以上 別居していましたが、離婚はせずにむしろ関係は良好であ ることを強調していました。 単純に離婚するとなると、資産の大半を持っていかれるから 別れなかったんじゃないか?と揶揄されそうですが、 バフェットの投資スタイルをみればそうじゃないことがわかります。 一度惚れ込んだ相手なら死ぬまで関係を続けていく。 死が2人を切り離すまでは袂を分かつことはない。 そんなバフェットの信念が伝わってきて嬉しくなりました。 今回はその永久保有についての考えを紹介します。 参考リンク ・米国の大富豪バフェット氏が再婚 16歳下の同居女性と http://www.sankei.co.jp/news/060901/kei099.htm---------------------------------------------------------------------【バフェット結婚記念コラム】投資スタイルと生活スタイル--------------------------------------------------------------------- バフェット結婚記念ということで、おまけに 生活スタイルと投資スタイルは不可分である、 という話をしてみたいと思います。 偉大な投資家さんや、個人的に知ってる個人投資家さんを 見て思うのは、投資と生活がリンクしている、 ということです。 バフェットの結婚を題材にそのことを考えてみたいと 思います。 バフェットは前妻のスーザンが亡くなるまで、 別居はしたものの良好な関係を続けていました。 そして、今回結婚したアストリドさんともすでに 28年もの同居の上で結ばれました。 これは、バフェットの株への「永久保有」の考えと矛盾しません。 一つの企業を詳しく知って永遠に保有したいという考え そのままだ、というのは飛躍しすぎでしょうか。 そして、バフェットのお師匠さんであるグレアムは、 生涯3度の結婚をし、晩年はまた別のフランス人の女性と 一緒に暮らしていたそうです。 どうやら、グレアムは結婚には向かなかったようだと、 マネーマスターズ列伝に記述があります。 また、続けて「いったん知り合えば誰にでも好かれたが、 親友と呼べるような付き合いをした人はほとんどいなかった」 「慈悲深いが人間臭さがなかった」 という指摘もあります。 これは、企業の事業素質や経営者よりも、 数字に着目し分散投資をしたグレアムの姿と矛盾しません。 シケモク投資で分散したグレアムと、 永久保有を前提に調べ上げ集中投資したバフェット。 こじつけかもしれませんが、 2人の生活スタイルから投資スタイルを垣間見ることができます。 投資は頭だけでするものではなく、 人生すべてが関連してくると個人的に考えています。 他にもお金の使い方、普段の考え方など、 バリュー投資家に向く資質のようなものは確実に 存在する気がします。 それについては、また別の機会にとりあげますね。 一度考えてみてください。 あなたはどういう生活を送っていますか? どんな投資スタイルを持っていますか? それは矛盾していませんか? あなたの生活のなかに、 あなたが投資家として成功するスタイルがあると思いますよ。 ※グレアムの名誉のためにいっておきますが 性格が悪かったという話ではないですよ。 グレアムは誰にも分け隔てなく接した人格者だったらしいです。-----------------------------------------------------------------------【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットの投資原則新版(ジェネット・ロウ)[新版]バフェットの投資原則―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか/ジャネット・ロウ ↑バフェットの語録がテーマごとにまとめられています。 このメルマガの最高のネタ本です。 投資に興味がなくても楽しめそうな一冊です。 装丁もカッコ良くなっていい感じです。■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム) ↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2010年07月08日
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ニュースによると、ボーナスの使い道は74%が預貯金、投資・金融商品にまわしてる人は4%とのこと。いいね。投資でもビジネスでも勝つためには人のやらないことをやらなくちゃ。今こそ投資。「人の行く裏に道あり 花の山」。多くの人と同じ手法で超過利益が得られるわけはない。自分の個性のなかから人が見つけられない投資先、価値を見出すのだ。多くの成功者は必ず独自性を持っている。もちろん基礎を学ぶことは不可欠。我流で成功した人はいない。ワタミの渡邉さんだってスタートはつぼ八のフランチャイズだった。そこから「守・破・離」をして今がある。人の真似だけして成功した人もいない。バフェットだってグレアムの真似をしまくって、その後に自分の方法を確立したのだ。昔のメルマガによるとw、バリュー投資に行き着く人は投資をしてる人の1%に満たなかった。たどり着いても原則に従いながら、抑制された欲望を維持できる人はごくわずかだろう。最近は株関係のブログとか全然チェックしてないけど、やはりバリュー投資ブームは終わってしまったのかな。いつの時代も「簡単・だれでも・すぐ・儲かる」に人は流れるけど、原理原則はそこにはない!
2010年07月07日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 第3号 2006/09/04 〕 367部発行━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 バリュー投資――――――――――――――――――――――――――――――――――― せっかくなので今回は、バフェットがバリュー投資という言葉 について語っているところを紹介します。 初回に取り上げたグレアムの言葉の復習になると思います。───────────────────────────────―――― 「バリュー投資」という言葉は意味が二重になっています。 「投資」が少なくとも支払った金額に見合った価値を求めた 結果の行為でないとすれば、いったい何なのでしょうか? それと気づきながら、ある株式に価値以上の金額を支払うこと ――すぐにさらなる高値で売れるであろう見込みで―――は、 投機と呼ぶべきです(それは非合法でも非道徳な行為でもあり ませんが、私たちの考えでは財務上おいしいことでもありませ ん)。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊より) ───────────────────────────────―――― これにはグレアムの「投資」と「投機」の定義が下敷きに なっているのは一目瞭然ですよね。 もともとバリューという言葉は「価値」と訳すことができ るのですが、価値があるものに投資する、というのは、 バフェットに言わせれば「頭痛が痛い」といっているよう な冗長ないいかたである、ということになります。 しかし、投資という言葉がグレアムの定義で定着している とはいい難い状況です。 そのため、企業価値に着目して投資する方法を、暫定的に バリュー投資といっているのが現状だと思います。 しかし、一口にバリュー投資といっても、グレアム式の 企業の純流動資産に着目した古典的バリュー投資から、 将来その企業が稼ぎ出すキャッシュに着目したバフェットに 代表される投資法など、投資家それぞれの個性によって 細分化することもできます。 この辺のバリュー投資の進化、分類などは『バリュー投 資入門』(日本経済新聞社刊)に詳しく載っていますので、 読まれていないかたは一度目を通してみてはいかがでしょうか。 ↑メルマガの下のほうにリンクがあります! ところで、バリュー投資というと「要は安い株に投資す るんでしょ?」といわれることがあります。 その安い株=ボロ株であったり、10万円以内で買える株 ということになったりと、上っ面だけを雑誌などの情報 だけでかすめとっているとエラいことになるような気が します。 個人的にはバリュエーション投資家というのがいいのでは と思っています。 バリュエーションは「評価」の意味なので、「バリュエー ション投資家」を名のるには、なにがしかの調査、分析をし なければなりません。 名前に価値を見積もることが入ってるうえに、カッコイイときてます。 ただ惜しむらくは、バリュー投資より長くて覚えにくい ことですかね。 さあ、誰よりも早くバリュエーション投資家を 名乗ってみませんか(笑)?---------------------------------------------------------------------- 【なんちゃって検証】 バリュー投資は流行ったのか?---------------------------------------------------------------------- 僕が投資をはじめた4年前に比べると、バリュー投資という 言葉はだいぶ有名になったように思います。 2003年当時、数サイトしかなかったバリュー投資のサイトが 今ではチェック不能なくらいに増えています。 ZAIなどのマネー雑誌でも、頻繁にバリュー投資に関する 特集が組まれていますよね。 しかし、本当にバリュー投資を理解して実践できている人は 実際にはどれくらいいるのでしょうか。 このメルマガを発行する際に、メルマガスタンド“まぐまぐ” で簡単な調査をしてみたので、その結果を書いてみたいと思います。 以下まぐまぐ発行メールマガジンのキーワード検索結果です。 ・投資 1077件 ・株 1066件 ・バリュー投資 8件 ・バフェット 6件 ・グレアム 1件(このメルマガだけw当たり前か) (まぐまぐ全32367誌中) 株に関するメルマガは1066もあるにも関わらず、バリュー投 資という言葉の入ったメルマガはたった8件。 実に0.7%にすぎません。 もちろん、バリュー投資の性格上、毎回発行するほどネタが 続くわけもなく、メルマガに向かないということは考えられます。 しかし、実際のところ、バリュー投資への入り口は広がった とはいえ、自分で有価証券報告書を読んで分析し投資を決定 している人の割合は依然この数字の位にとどまっているよう な気がします。 ちょっと強引にいえば、全体32367人のうち3%の人が投資に 興味をもち、そのうち0.7%の人がバリュー投資にたどり着く ということです。 これは、まだまだ流行ってるとは言いがたい気がします。 他の多くの人が、価格やトレンドのみに着目するなか、バリ ュー投資家は企業の価値という動きの緩やかなものに着目す るという、もう一つの視点を持つことができます。 一応バリュー投資の勉強をした人は、バリュー投資を知らな い99.3%の人に対してその着目点がある分優位性を持つとい えるかもしれません。 どちらにしろ、個人的にはまるごしで戦いに参加するよりは、 頼りないにしろ、いくつかの武器や防具を持って戦いに望ん だほうが勝率は高いと思います。 こんな簡単に上位1%に食いこめるならその可能性をのがす手 はありませんよね? ほとんどの参加者が、「考えるくらいなら死んだほうがマシ」 という人たちかもしれないからです。 さて、話は変わりますが、バリュー投資のブロガーがたくさん存 在する中で、バリュー投資のメルマガは数えるほどなのです。 このメルマガを発行した理由の一つに衰退メディア(?)である メルマガを発行するのは、高いリターンがあるんじゃないかと思 ったのもあります(笑)。----------------------------------------------------------------------- 【本日の関連文献】-----------------------------------------------------------------------■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム) ↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。■バリュー投資入門(ブルース・グリーンウォルド) ↑入門という言葉のイメージで手にとると面食らう一冊です。 内容はすこし硬めで読みにくいですが、バリュー投資の方法 論の全体像を学ぶのに最適なテキストだと思います。 後半の近年のバリュー投資家の成功例の部分は楽しく読めます。
2010年07月06日
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 株を買うということ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 第2回の今回は、世界一の投資家であるバフェットが 「株を買うということ」をどう考えているかを紹介します。───────────────────────────────―――― 株を買うということは持分比率に応じて会社を保有することである。 バフェットは投資する前にいつも自問する。 「この会社をまるごと買うとしたら、自分ならいくら払えるだろうか。 それを前提にすれば、一パーセントだけ買うにはいくらかかるか」 (『ファンドマネジャー 』日本経済新聞社より) ───────────────────────────────―――― 株が会社の部分的所有権である、ということは まさに基本中の基本ですよね。 バフェットは、「その会社を買うとしたら、自分ならいくら 払える だろうか」をということを常に考えるといいます。 しかし、私たち個人投資家の資産規模は小さく、 企業を買っているという実感は少ないかもしれません。 毎日の値動きや、一株あたりの利益や、一株あたりの純資産 といった数字だけをみているとそのことを忘れそうになって しまいます。 しかし、株券という紙切れ(今は電子化していますが)には、 実は会社がくっついているのであり、その視点はとても大切です。 ここでオススメしたいのが、 会社を時価総額でみてみる、という視点です。 時価総額を見ることによって、会社の規模も実感できますし、 自分の持分に関係なく所有しているものが何であるかを把握 しやすくなります。 時価総額に対する売り上げや、純利益を考えると、単にPER やPBRを見る以上に会社のことを実感できるようになります。 値動きや、一株あたりやだけでなく常に会社全体で考えること が大切だとバフェットは言っているのだと思います。 さらに「株を買うこと」について詳しく語っている部分を引用 します。 ───────────────────────────────―――― みなさんには次のような考えをしていただきたくありません。 つまり、自分は価格が日々小刻みに変動する紙切れを保有して いるにすぎず、経済的な、あるいは政治的な不安をもたらすよ うな問題が起きれば、株を売却してしまおうという考えです。 そうではなく、例えば農地やマンションを家族で所有する場合 のように、無期限で付き合っていこうと考える企業を部分的に 所有しているのだという、明確なイメージを持っていただきた いのです。 (『バフェットからの手紙』パンローリング刊より)───────────────────────────────―――― 株は、土地など不動産と比べると、買い手と売り手が常にいる、 非常に流動性の高いものだといえます。 株式市場は毎日値が動きます。 そのため、その値動きだけに注目して売買するということも可 能です。 実際それだけで、何億というお金を稼いだデイ・トレーダーの 方もいるようです。 しかし、6兆円を超える資産を築いたバフェットは、株を買う なら、マンションなどの不動産を部分所有しているのと同じよ うに考えるべきだ、と言っています。 昨日買ったマイホームを今日少し値上がったからといってすぐ に売る人はいませんよね。株も同じように無期限で付き合える 覚悟を持って買うことをバフェットは言っているわけです。 これ、実はバフェットの会社であるバークシャー・ハサウェイ の株主向けに語っている内容なのですが、バフェットの株に対 する考え方がそのまま出ていると思います。----------------------------------------------------------------------- 【本日引用した文献】-----------------------------------------------------------------------●マネーマスターズ列伝マネーマスターズ列伝―大投資家たちはこうして生まれた/ジョン トレイン ↑今日取り上げた『ファンド・マネジャー』の改訂版です。 9人だった投資家数も大幅に増えてさらにお買い得になってます。 単に読み物としても楽しめる上に、投資に役立つアイデアが詰ま っています。そして作者のジョン・トレインさんも敏腕投資家だそうです■バフェットからの手紙(ローレンス・カニンガム)バフェットからの手紙 - 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル/ローレンス A カニンガム↑バフェット本は数あれど、バフェット自身のペンで全編が つづられている唯一の本です。バフェットが会長を務めるバ ークシャー・ハサウェイという会社で毎年発表している「株 主への手紙」を大学教授のローレンス・カニンガム博士が、 テーマごとに編集した内容です。 バフェットを知る上で最高のテキストです。[バフェットからの手紙(倍速版・通常版2巻セット)[CDーROオーディオブックCD] バフェットからの手紙/ローレンス・A・カニンガム、増沢追記:今はオーディオブック版も出てるんですね!世の中便利になってるなあ。ちょっと高いけど。
2010年07月05日
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まだまだ元気そうでなにより。リンク
2010年07月04日
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昔発行してたメルマガの復刻です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 投資の真髄 ~偉大な投資家の言葉に学ぶ~━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〔 創刊号 2006/08/28 〕 248部発行 ●はじめに こんにちは。阿藤寛です。 このメールマガジンを購読いただいてありがとうございます。 おかげさまで創刊号にもかかわらず250人近い人に登録をいただきました。 心から感謝の気持ちを申し上げます。 このメール・マガジンでは偉大な投資家さんの名言、考え方をお届けしま す。 投資初心者~上級者まで役に立つ情報になるように一生懸命執筆していき ますね。これからもよろしくお願いします。 ●発刊のきっかけ このメルマガを発刊するきっかけとなったのは、ブログにも少し書きまし たが、個人的な理由によります。 投資歴4年目に入り、はじめの頃にあった投資への向上心のようなものが 萎えかけてきていました。 本棚を整理しつつ、ふと手に取った「バフェットへの手紙」を何の気なく 読み直してみたのです。 するとみるみるうちに惹きこまれ、一冊まるごと一気に読み干してしまい ました。 そして、自分のものにしたと思い込んでいた「バフェットの考え方」のほ とんどが、自分の記憶からすり抜けて消えてしまっていることに気がつい たのです。 もちろん、普段たくさんの個人投資家さんのブログやHP、それから著作 などを読んではいました。 しかし、日々研鑽を積み発展していく上で、人の意見はころころ変わって しまいます。 そして、個人投資家の間でも、投資手法の流行り廃りがあることを、僕の 短い投資歴でも感じています。 そのなかで、揺らぐことのない一つの信念、方針を築いていくためには、 古典的な投資本を読み直し、定期的にこれらの情報を摂取することが重 要だと思ったのです。 このメルマガを発行することによって、僕は個人日常的に投資本を読むこ とになります。そのうちに本当に偉人たちの投資思考を身につけることが できるかもしれません。 そして大切だなーと思った言葉や考え方をみなさんにお届けするという仕 組みです。 一応、引用した言葉や考えに対する個人的な見解を毎号書いていきますが、 本当に大事なのは、その引用した部分です。 本文はほとんど読み飛ばして、そこだけを読んでいただいても(もしくは そのほうが)ためになるかもしれませんね(笑)。 【このメルマガを読んで欲しい方】 ・株式投資での資産形成に興味がある方 ・バリュー投資に興味がある方 ・ウォーレン・バフェットなど投資の巨人の考え方を知りたい方 などなど。投資に興味のある人に役に立つとメルマガを目指します。 それでは行ってみましょう。 ここからがメインコンテンツです。 ↓ ↓ ↓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【main contents】 投資と投機――――――――――――――――――――――――――――――――――― 第一回の今回は、証券分析の父であり、バリュー投資家の アイドルであるベンジャミン・グレアムの言葉を紹介します。───────────────────────────────―――― 投資とは詳細な分析に基づいて、 元本の安全性と満足すべきリターン(投資収益)を確保する行為である。 この原則を満たさない行為を投機と呼ぶ (『証券分析』パンローリング刊より) ───────────────────────────────―――― 創刊号ですので、今回は同じ文の別の翻訳と思われる箇所も引用したいと 思います。翻訳という作業の微妙さがわかります(笑)。 ───────────────────────────────―――― 投資とは、詳細な分析に基づいたものであり、元本の安全性を守りつつ、 かつ適正な収益を得るような行動を指す。 そしてこの条件を見たさない売買を、投機的行動であるという。 (『新賢明なる投資家』パンローリング刊より)───────────────────────────────―――― グレアムは、投資と投機の違いを明確に定義しました。 ポイントは3つです。 1.投資対象について詳細な分析をする。 2.元本の安全性を確保する 3.満足できるリターンを得る 以上の3つのポイントを押さえた行動を「投資」、それ以外の売買を「投 機」であると定義したわけです。 特に2の元本の安全性を確保する、ということについてグレアムは「安全 域」という投資をする上で最も大切と思われる概念を生み出しています。 (安全息についてはまた別の機会に取り上げる予定です) しかし、証券分析の父といわれるグレアムが亡くなって、30年以上が経っ た 現在でもまだこの考え方が浸透しているとは言いがたいですね。 特に今だに日本では株式投資というと、ギャンブル的なイメージが根強く 残っています。 そして、新たにデイ・トレーダーの出現などによってその傾向は強まって いるとさえ言えるかもしれません。 投機という行為自体が悪いわけではありませんが、今自分がしていること が、果たして投資なのか、投機なのかこの言葉をじっくり読んで考えてみ てはいかがでしょうか。 果たして今まで自分がやってきたことは投資であるといえただろうか・・・。 結構耳が痛い感じです(笑)。 これからも精進して、堂々と投資家を名乗れるようになりたいです。 このメルマガが、日本にひとりでも多くの投資家を生み出すきっかけとなってくれたらとても嬉しいです。
2010年07月03日
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