富士の湧水群～柿田源流の映像作家

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2007年05月05日

(10)

テーマ：旅の写真(3534)

カテゴリ：国内旅行

柿田川の上空に架かっている柿田橋の手前にある無料駐車場スペースの片隅に、自転車を停めて土手を下りようとしたら・・・。

急な階段の行く手に、じっと動かないうしろすがたがひとつ、ありました。
どうやら川の流れに見とれているようです。

その足元にはプロ仕様のでかいビデオカメラ、肩にはごつい三脚をかついでました。

柿田川　岸辺のカメラマン４

狩野川水系の柿田川は一日百万トンの水量を誇る東洋一の湧水を水源に、日本最短の一級河川（全長がたったの１．２キロ）として知られています。
誕生は約八千五百年前。
また、この柿田川湧水群は、環境庁「名水百選」「二一世紀に残したい日本の自然百選」に認定されています。
豊富な水量に加え、年間一五度前後の一定した水温、そのまま飲める水質。
その清流域で営まれる生態系が一つとなって豊かな自然を創りだしています。

カワセミ、ヤマセミなどの鳥類。
哺乳類、両生類も含め優れた自然条件にしか育たない貴重な種も多くて、トンボ１５種など小動物が環境庁から「ふるさといきものの里」の認定を受けています。
高度経済成長の時代を通り抜け多くの自然が失われた今日、こんな貴重な自然が身近にあることを心から感謝したいと思います。

（柿田川の流れる静岡県駿東郡清水町の公式ページを参考にしました）

柿田川　岸辺のカメラマン３

駅前の観光案内で、無料のレンタサイクルを発見！

富士山の伏流水が豊富に湧き出している清流、柿田川を目指します。

三島駅前から、自転車で２０分ほど。
柿田川に架かる橋の上から見下ろしただけで、うっとりするような透明度です。

冷えたキリンのＧＯＬＤとツマミの入ったバックと、デジカメを持って川岸に下りました。

岸辺に沿って上流方向に踏み分け道を進んで、幹がおおきく傾いた手頃な大木に寝そべってトレーナーを脱ぎ、タンクトップ一枚に。

陽光にきらきら反射する水面を近くで見下ろすと、思ったよりも流れの速い柿田川です。

柿田川　岸辺のカメラマン２

ぼんやりしてたら、すぐ近くで。
「美味しそうですね！」と、誰かの声がして、がさがさと草薮を掻き分けてさっき見かけたカメラマンが、現われた。

「飲みますか？」と、はんぶんほど予備のコップに注いだビールを軽く上にあげると。

「いやあ、クルマで来てるから・・」と、残念そう・・。

そのまま、さらに奥のほうへ去って行くうしろすがたに向かって。

「そうなんです」と、ひとこと。

柿田川　岸辺のカメラマン１

しばらくすると、倒木の重なった流れの緩やかな砂地の中に湧水ポイントを見つけたらしく、静かにまだ冷たい水の中に下半身を沈める彼のすがたがありました。。。

絵になる光景です。

【過去にはるるが書いた国内旅行日記、の一部】
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