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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2013.09.22
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カテゴリ: 文芸
TVドラマ は一度も見ることなく、『麒麟の翼』をDVDで見ただけ。
 東野さんの作品は、これまで結構読んできていたが、
 「加賀恭一郎シリーズ」は、まだ一冊も読んでいなかった。
 そんな私にとって、本作が既読東野作品のベストに躍り出た。

 最初、読み始めたとき、短編集なのだと思った。
 ところが、第3章、第4章と読み進めていくと、
 それまで別の場所、別の人たちの話だと思っていたものが、
 一つの殺人事件に、見事に集約されていくのだった。


  そこに出入りしていた保険の外交員に嫌疑がかかったが、
  なぜ彼がアリバイを正直に述べなかったのかという話だ。
  次は料亭にまつわることで、
  三井峯子の部屋にあったワサビ入りの人形焼きに繋がる。
  さらには三井峯子が通っていた瀬戸物屋、顔見知りだった時計屋、
  友人だった翻訳家の話と続いた。
  いずれも事件と直接関わるような内容ではない。(p.388)

これは、加賀が上杉に、洋菓子屋で事件の真相を伝えるシーンである。
ここに記されているとおり、一つ一つの話は、全く独立した内容であり、
事件に直接繋がるようなことは、ほぼ皆無なのである。

  だが上杉は聞きながら、内心舌を巻いていた。

  例え事件に無関係だとわかっていても、
  決して手を抜かずに真相を突き止めようとしてきたのだ。

そう、本作が素晴らしいのは、この記述内容に尽きる。
事件とは直接繋がりがない各エピソードを、実に丁寧に描きあげ、
また、その各エピソードの完成度が、素晴らしくハイレベルなのである。  


  意外なことにその話には、さっき会ったばかりの清瀬弘毅が関わっていた。
  三井峯子は、この店で働いている妊娠中の女性のことを、
  息子の恋人だと誤解していたのだという。

そして、バラバラだった話が、一つにまとまっていく。
その様は、見事というしかない。
東野圭吾の面目躍如である。

ネットで調べると、TVドラマは本作をベースに作られたもののようだ。
機会があれば、DVDで見てみようと思う。







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Last updated  2013.09.22 11:46:08
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Re:新参者(09/22)  
chiko619  さん
「新参者」読みました。


おじゃまさせてもらったので、足跡(コメント)を残していきますね。読書の秋、、、楽しみましょうね。 (2013.09.22 13:20:33)

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