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中世のエルシノア城を舞台に、愛と憎悪に苦悩するハムレットの復讐劇!!眼下に荒波が押し寄せるデンマークの古城、エルシノア城・・・オーケストラのもの悲しい旋律が流れる中、オリヴィエの憂いに満ちた声が響く。「これは悲劇の物語である。優柔不断だった男の哀しい物語だ」当時40歳だったオリヴィエは若きハムレット役者を探したが見つからず、髪を染めて若き王子になりきった。恋人のオフィーリアには18歳の美人女優ジーン・シモンズを抜擢した。「生きるか、死ぬか、それが問題だ。凶暴な運命の石と矢を耐え忍ぶのが尊いのか、それとも苦難の荒海と闘うほうが気高いのか・・・・・・」有名なハムレットのセリフである。私はこの名画を中学生の頃、学校の講堂で学友たちと見た記憶がある。16ミリだった。ハムレットが深夜父王の亡霊に会いに行き殺害の真相を聞かされる場面は本当に恐かった。それから気の狂ったオフィーリアが川を流れていくシーンも胸を掻き毟られるようだったのを未だに覚えている。この映画で衝撃的なシーンの一つに上げられるオフィーリアの溺死。そのシーンはまさに真に迫るシーンであった。1948年 イギリス・モノクロ 監督 ローレンス・オリヴィエ 出演 ローレンス・オリヴィエ ジーン・シモンズブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.29
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「若草物語」は女性なら一度は手にしたであろうオルコットの名作である。小説の発表以来、過去に何度も映画化されているが、当時のハリウッドの若手スターの競演ということでも、この作品が最高のものであろうと私は思う。長女メグにジャネット・リー、活発で男勝りのジョーにジューン・アリスン、三女のエイミーにはエリザベス・テイラー、そして末っ子のベスには名子役だったマーガレット・オブライエンという配役だ。おてんばな次女ジョーが雪道を走り、ひょいと柵を飛び越える、そんなユーモラスなシーンで「若草物語」は幕を開ける。南北戦争当時のマサチューセッツ州コンコード。マーチ家の四姉妹は慈愛に満ちた母を助けながら、牧師として従軍している父の留守を守っている。裕福ではないけれど、心豊かな毎日、だが、戦場での父の怪我、ベスの病気と、マーチ家を様々な災難が襲ってくる。「--父の言葉を忘れずに、母上には優しき娘となり、再会のとき”わが小さき婦人たち”への愛がさらに増すように・・・」従軍している父からの手紙を読む母の回りで父への思いを募らせながら聞く四姉妹。クリスマスを前に、四姉妹にはそれぞれ欲しいものがあった。メグは羽根飾りのついた帽子、ジョーは新しい小説、エイミーは画用鉛筆、ベスは新しい楽譜。雑貨店のガラス窓から顔を覗かせる四姉妹の幻想的なシーン。お隣のローレンス家の舞踏会に招待される四姉妹、ジョーもローレンス家の孫のローリー(ピーター・ローフォード)に誘われ、人気のない階段下で楽しく踊り始める。「一生、君のそばに・・・」「--わかっているわ」「ずっと君を愛してた」だが、ジョーは小説を書き上げることを願っていたのだ。1949年 アメリカ・カラー 監督 マーヴィン・ルロイ 出演 ジューン・アリスン マーガレット・オブライエン エリザベス・テイラーブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.26
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鳥が上空から無数に襲い掛かってくる恐怖、地上の人間たちはまさに大パニックに陥る。これは1963年にヒッチコックが公開した考えれれない恐怖映画である。カラスやカモメが空から舞い降り、人を襲い平和な港町は一転、地獄絵図と化した。ヒッチコック流の終末観、「突然、自然が人間に復讐する」ということを見事に映像化した作品である。新聞社の社長令嬢メラニー(ディッピ・ヘドレン)はサンフランシスコのペットショップで、妹の誕生日に鳥をプレゼントしようとする弁護士ミッチ・プレナー(ロッド・テイラー)と出会う。いたずら心を起こしたメラニーは鳥を持って港町にあるミッチの家を訪ねる。そして、小学校の教師アニー(スザンヌ・プレシェット)にあう。アニーはミッチの恋人だったが、母親のせいで別れたのだ。メラニーが来てから港町では鳥が人間を襲うという不可解な事件が、起こり始め、子供たちが襲われて・・・。電話ボックスに逃げ込んだメラニーに窓越しに襲い掛かるカモメ、煙突から家の中に入り込む無数の鳥たち。「どうしてこんな恐ろしいことが起こるの? 悪魔だわ」この映画には3種類の鳥が登場する。野生の鳥と剥製の鳥、そして調教された約2万8000羽もの鳥である。それにしても半端な数ではない。1963年 アメリカ・カラー 監督 アルフレッド・ヒッチコック 出演 ティッピ・ヘドレン ロッド・テイラー スザンヌ・プレシェットブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.22
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1960年(昭和35年)は「ベン・ハー」が大ヒットし、大型映画時代が本格的に到来した。60年安保反対デモが激化し、騒然となったのもこの年のことである。アメリカでは、ケネディが大統領に当選し、新時代が来たことを予感させた。≪マネー・メーキング・スター5≫1)ドリス・デイ2)ロック・ハドスン3)ケイリー・グラント4)エリザベス・テイラー5)デビー・レイノルズ≪外国映画・ベスト5≫ キネマ旬報・批評家選出1)チャップリンの独裁者2)甘い生活(伊)3)太陽がいっぱい(仏)4)ロベレ将軍(伊)5)大人は判ってくれない(仏)≪外国映画・ベスト5≫ 映画の友・ファン投票1)太陽がいっぱい(仏)2)ベン・ハー3)甘い生活(伊)4)チャップリンの独裁者5)黒いオルフェ(仏)≪人気スター・ベスト5≫ 男優1)アラン・ドロン(仏)2)チャールトン・ヘストン3)リチャード・ウイドマーク4)ジョン・ウェイン5)ウイリアム・ホールデン 女優1)オードリー・ヘブバーン2)ドリス・ディ3)エリザベス・テイラー4)サンドラ・ディ5)デボラ・カー≪アカデミー賞≫作品賞 アパートの鍵貸します(UA)主演男優賞 バート・ランカスター(エルマー・ガントリー)主演女優賞 エリザベス・テイラー(バターフィルド8)助演男優賞 ピーター・ユスティノス(スパルタカス)助演女優賞 シャーリー・ジョーンズ監督賞 ビリー・ワイルダー(アパートの鍵貸します)劇映画音楽賞 栄光への脱出(アーネスト・ゴールド)ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.20
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雲間から映し出される雄大なアルプスの山々、美しい湖水の景色、そして鳥の鳴き声の聞こえる中、高原を歩く若い女性にカメラは近づく。やがて清らかな声で歌いだす女性こそ、本編の主人公マリアを演じるジュリー・アンドリュースである。最初の自然の中で蝶のように舞いながら歌うマリアの素晴らしさ、一気にミュージカルシーンに観る者を引きずり込む。物語は、見習い修道女のマリアとトラップ大佐(クリストファー・プラマー)一家の交流を実話をもとに描き出したものだ。西ドイツ映画「菩提樹」よりブロードウエイでミュージカル化され、1443回もの公演となる大ヒット。ロバート・ワイズ監督の手により映画化された。舞台は1930年代のオーストリア。若い修道女のマリアは歌や山歩きが大好きでさっぱり修養に身が入らない。修道院長はマリアを妻を亡くしたトラップ大佐の家に、7人の子供たちの家庭教師として送り出す。家に来たマリアは笛を吹いて子供たちに指示を出す厳格な大佐に戸惑う。子供たちとマリアは歌や遊びを通してすぐに仲良くなる。子供たちと歌う「ドレミの歌」は実に楽しい。またトラップ家のパーティで大佐の子供たちがお客さまに「さようなら、ごきげんよう」を歌ってお休みの挨拶をするシーンも愉快だ。子役は全員オーディションで選ばれたそうである。大佐は男爵夫人(エリノア・パーカー)と婚約するが、「いつから君を愛し始めたと思う?君が松かさの上に腰かけたとき」マリアへの気持ちに気づいた大佐は、ガラス張りのあずまやで愛を告白する。そしてマリアはシスターたちの祝福を受けて結婚式を挙げる。しかし、ナチス・ドイツがオーストリアを併合、新婚旅行から帰ってきたトラップ大佐のもとに、ナチスからの召集令状が届く。大佐はマリアにオーストリア脱出の意思を伝え、一家は音楽祭の途中、亡命を図るのだが・・・「サウンド・オブ・ミュージック」は幅広い年齢層の人々が楽しめる最高のミュージカル映画だ。まだの人は是非とも観て欲しい。映画は大ヒットし、アカデミー賞では作品賞、監督賞など5部門を獲得した。1965年 アメリカ・カラー 監督 ロバート・ワイズ 出演 ジュリー・アンドリュース クリストファー・プラマー エリノア・パーカーブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.18
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自由に空を飛ぶ、有史以来の人類の夢を、アメリカのライト兄弟が1902年に実現した。滞空時間、僅か59秒だったが、それに刺激された世界の研究者は高度な飛行機の実現を目指して頑張っていた。「素晴らしきヒコーキ野郎」はそんな時代を背景に、空翔る男たちが繰り広げたコメディである。単葉、複葉、三葉・・・と多種多様な飛行機が登場し、レースの練習中に離陸の失敗や墜落が続出する。1910年、イギリスの新聞王がロンドンーパリ間飛行レースの開催を宣言、破格の賞金目当てに、アメリカ人オーヴィル(スチュアート・ホイットマン)やドイツ人大佐(ゲルト・フレーベ)、日本人ヤマモトら各国の飛行家が自慢の飛行機と共に集合し、レースまえから珍騒動を繰り広げる。一方、主催者の娘パトリシア(サラ・マイルズ)を巡る恋の争いにも火ぶたが切られる。ヒコウキ野郎たちの、おかしくも華麗な冒険は、今でも人々を惹きつける魅力に満ちている。この映画に出演した石原裕次郎は"必勝”の鉢巻きをして特攻隊を思わせるいでたちだ。日本で公開された時は物議をかもしたが、裕次郎はNGなしで淡々とこなしたそうである。その姿勢はスタッフの好感を得、イシと呼ばれて人気者となったらしい。さすが裕ちゃんだと思う。勿論、裕ちゃんにとって最初で最後の外国映画の出演であった。1965年 アメリカ・カラー 監督 ケン・アナキン 出演スチュアート・ホイットマン サラ・マイルズ ゲルト・フレーベ 石原裕次郎ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.14
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「地上より永遠に」は非人道的な軍隊の姿を描いて8部門でオスカーを獲得した衝撃的な作品である。絶対服従の「上官の命令」を盾に取り、執拗に繰り返されるしごきといじめ・・・。アメリカ陸軍の非人道的な面を日本軍による真珠湾攻撃前後のハワイを舞台にして描き出した名作と云える。1941年の夏、ハワイ・ホノルルのスコフィールド基地にプルーと呼ばれる青年プルーイット(モンゴメリー・クリフト)が転属してきた。中隊長のホームズ大尉はボクシングのミドル級チャンピオンだったプルーに試合に出るよう迫り、それを断るとプルーへのいじめと虐待が始まる。彼の心の拠り所はクラブの女ロリーン(ドナ・リード)。一方、プルーを陰で支えるウォーデン軍曹(バート・ランカスター)は大尉の妻カレン(デボラ・カー)と深い仲になっていた。「初めてだわ。誰もこんなキスをしてくれなかった」「--誰も?」「そうよ、沢山いたのに・・・」浜辺の砂浜で演じられる二人のラブシーンは強烈である。衝撃的な名場面と言えよう。ある日、独房に入れられたマッジョ(フランク・シナトラ)がジャドソン軍曹(アーネスト・ボーグナイン)に殴り殺される。プルーは復讐を誓い、追悼のラッパを吹く。胸に沁み込むような音が高く低くむせび泣く・・・。「言い伝えがあるの。レイが岸に流れれば再び帰ってこられるし、沖の方なら駄目なのーーー帰ってこられないわ・・・」太平洋戦争が始まり、ハワイからアメリカ本土に向かう船上で、カレンとロリーンは偶然言葉を交わす。道ならぬ恋と一途な愛の行方・・・。1953年 アメリカ・モノクロ 監督 フレッド・ジンネマン 出演 バート・ランカスター モンゴメリー・クリフト デボラ・カー フランク・シナトラ ドナ・リードブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.12
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「それにしてもなんと頑固な女だ、こんな女は他におるまい」と、さすがの王様が溜息をつく。これは、19世紀、シャム(現在のタイ)王室の英語教師が綴った日記をもとにした恋物語である。眼光鋭く野性味溢れるシャムの王様(ユル・ブリンナー)と聡明な美しさを優雅なドレスに包み込んだイギリス人女性アンナ(デボラ・カー)が反発しあいながら、次第に心を通わせていく様子が何とも面白い。二人の気持ちが宮殿のダンスで一つになる。王様とアンナが「シャル・ウイ・ダンス」の曲に乗って踊るシーンは公開当時大変な評判になった。二人が力強く華麗に踊る場面を見るだけでも楽しくなってくる。横暴な王様に芯の強いアンナは一歩も後に引かない。アンナは地球は丸く、シャムは地球上の小さな国の一つであることを教え、数十人の妻と子供たちと王様を驚かせる。そんなある日、ビルマ(ミャンマー)からタプティム(リタ・モレノ)と言う少女が王様への貢物として贈られてきたことをアンナは憤る。ブリンナーは丸坊主で精悍そのものの王様を圧倒的な存在感で演じた。この映画でユル・ブリンナーはスターダムにのし上がった。アンナはイギリス人特使をもてなす歓迎晩餐会をアレンジ、それは大成功を収め、王様とアンナは心を通わせる。しかし、そのあとタプティムが恋人と逃げ出し、追っ手に捕まって激怒した王が鞭で打とうとしたため、アンナは帰国を宣言する。そして帰国当日、国王危篤の報がアンナのもとへ届いた。アンナは駆けつけるが・・・このミュージカルは51年から54年まで1246回の上演というロングラン記録を達成し、映画化権を獲得した20世紀フォックスが560万ドル(当時の約20億円)をかけて豪華絢爛たる映画に仕上げ、大ヒットしたものだ。1956年 アメリカ・カラー 監督 ウォルター・ラング 出演 ユル・ブリンナー デボラ・カー リタ・モレノブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.10
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この映画は戦場に生きる男たちの誇りと戦争の虚しさを抉り出した人間ドラマの傑作である。汗とほこりまみれの軍服に破れた靴、連日の強行軍でヘトヘトのイギリス軍捕虜たちは、高らかに口笛を吹きながら日本軍の収容所に行軍してやってくる。日本軍の収容所長は武士道を貫き、命をかけて任務を遂行する斉藤大佐(早川雪洲)、イギリス軍捕虜たちを代表するのは勇気や名誉を重んじる騎士道精神を失わず、敵への憎しみを超えて橋の建設を進めて行くニコルソン大佐(アレック・ギネス)。そして収容所を脱走し、橋の爆破を命じられて戻ってくるアメリカ軍のシアーズ(ウイリアム・ホールデン)。この三者三様の戦いが繰り広げられて物語は進行していく。リーン監督は戦場における人間の尊厳とは何か・・・というテーマを見る者に投げかけているようだ。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 後世にこの橋を渡る人々は思うだろう。それを造ったイギリス軍は とらわれの身でも、奴隷に身をおとさなかったことを・・・~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~橋が完成するや、皮肉にもシアーズたちの手により爆破される。しかし、これが戦争の現実なのである。撮影はセイロン島(当時)で半年がかりで行われた。製作費は280万ドル(当時の約10億円)を投入、実際に造った橋に列車を走らせて臨場感を出している。アカデミー賞4部門を獲得したこの作品は世界でヒット、この映画の主題曲「クワイ河マーチ」は日本でも大ヒットした。1957年製作 アメリカ・カラー 監督 デヴィッド・リーン 出演 アレック・ギネス ウィリアム・ホールデン 早川雪洲ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.08
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1959年は現陛下が皇太子の時で皇太子ご成婚式で湧いた年だった。人気が美智子妃殿下に集まったのは初めての平民出身だったからでもあろうか。日活の裕次郎人気も止まる所を知らず、出す映画が全部ヒットし会社はホクホク顔、その一方裕次郎本人はじめスタッフは眠る間もなかった。3連続、4連続の徹夜まであった。労働基準法もなにもあったものでない。≪マネー・メーキング・スター≫1)ロック・ハドスン2)ケイリー・グラント3)ジェームス・スチュアート4)ドリス・ディ5)デビー・レイノルズ≪外国映画ベスト5≫ キネマ旬報1)十二人の怒れる男2)灰とダイヤモンド(ポーランド)3)さすらい(伊)4)いとこ同士(仏)5)恋人たち≪アメリカ映画ベスト5≫ 映画の友1)十二人の怒れる男2)北北西に進路を取れ3)リオ・ブラボー4)尼僧物語5)騎兵隊≪人気スター・ベスト5≫ 男優1)ウイリアム・ホールデン2)チャールトン・ヘストン3)ヘンリー・フォンダ4)リチャード・ウイドマーク5)モンゴメリー・クリフト 女優1)オードリー・ヘブバーン2)デボラ・カー3)キム・ノヴァク4)フランソワーズ・アルヌール(仏)5)エリザベス・テイラー≪アカデミー賞≫作品賞 ベン・ハー(MGM)主演男優賞 チャールトン・ヘストン(ベン・ハー)主演女優賞 シモーヌ・シニョレ(年上の女)助演男優賞 ヒュー・グリフィス(ベン・ハー)助演女優賞 シェリーウィンターズ(アンネの日記)監督賞 ウイリアム・ワイラー(ベン・ハー)劇音楽賞 ベン・ハー(ミクロス・ローザ)ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.07
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これは総製作費1350万ドルをかけ旧約聖書の世界を甦らせた大作だ。古代エジプトで奴隷として迫害、酷使されていたヘブライ人(のちのユダヤ人)を救った民族の英雄モーゼ。その受難の歴史を描いたものである。映画はエジプトのファラオ(王)の後継をめぐって王子ラメシス(ユル・ブリンナー)とモーゼ(チャールトン・ヘストン)の葛藤から始まる。ヘブライ人の子として生まれたモーゼは赤ん坊の時、籠に入れて河に流され、ファラオの娘ビシア(ニナ・フォック)に拾われて自分の子として育てられる。自らをエジプト人の王族の子と信じて疑わなかったモーゼが、400年にわたりエジプト人の奴隷だったヘブライ人の子と知ったことから展開が大きく変わる。エジプトを追放され、シナイ山で神の声を聞き救世主である神への忠誠を誓ったモーゼは、同胞たちの解放を目指し再びエジプトへ戻る。「真夜中の神の呪いがエジプトを襲うだろう。ファラオから召使に至るまで長子を失うことになる」モーゼの予言通り長子を亡くしたラメシスは妻のネフレテリ(アン・バクスター)にモーゼ殺害を唆され、大軍を率いて猛追する。モーゼとヘブライ人たちは城門を出て”約束の土地”に向かう。何万、何十万という人々や牛、羊、ラクダなどを連れて砂塵に包まれて前進する。やがて行く手を阻むように紅海が現れる、後には追いかけてくるエジプトの軍勢。進退極まったとき、岩の上に大手を拡げて立つモーゼが叫ぶ。「恐れるな、落ち着いて神の救いを見よ!!」モーゼの祈りによって海は真っ二つに割れて”陸地”となる。このスケール感は見るものを圧倒せずにはおかない。CGもなかった当時どうやってこのスペクタクル・シーンを生み出したのだろうか。海割れのシーンは次のようなトリックとされている。一辺が80mほどの四角形の土地の中心に、幅約4m、深さ約2mの真っ直ぐな溝を掘り、その溝と平行に上部に大量の水を満たした長いタンクを置く。この水を奥から手前へ順次溝に流し込みながらその模様を撮影し、これを逆回転させれば映像では手前から海が裂けてゆくように見えるわけだ。こうした特撮は色々なシーンで使われている。娯楽性豊かな壮大な歴史絵巻、デミルはこの映画に9年7ヶ月をかけたそうである。時代考証に3年、ロケ地選定とシナリオ執筆に3年、撮影に入る準備に3年、ロケに3ヶ月、セット撮影に4ヶ月だ。1956年 アメリカ・カラー 監督 セシル・B・デミル 出演 チャールトン・ヘストン アン・バクスター ユル・ブリンナーブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.06
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この「愛情物語」は1930年代から約20年間にわたり、名ピアニストとして名前を轟かせたエディ・デューチンの波乱に富んだ生涯を描いた作品である。私はこの映画を大学時代に見て熱い涙をこぼした。切なくも純粋な夫婦と親子の愛情を描いた感動のドラマである。この作品、ご覧になった方はいるだろうか。これほど”しびれる”映画はめったに見れるものではない。まだの方はぜひともご覧いただきたいものである。「あなたはきっと成功するわ。あなたは歓びの創造者よ」親の大資産を継ぎ、社交界へデビューしたマージョリー(キム・ノヴァク)は、そこで偶然にエディ・デューチン(タイロン・パワー)と知り合う。初めて会った瞬間から二人は惹かれあい、その後、結婚。彼の才能を愛したマージョリーは天使としてエディが世に出るのを援ける。「今に世界中の人が僕のピアノに聴き入る。そして僕は親父に言うんだ、もう働かなくていいよって」だが、幸せの絶頂期にエディの天使は息子の出産の際に天国に召されてしまう。妻を愛していた彼はピアノに触れることも拒絶して長い絶望の時を過ごす。息子と暮らし始めたものの、自分を父親と認めようとしない彼の様子に、苛立つエディ。マージョリーを思う時、どうしても素直に息子を愛せないジレンマ。第二次世界大戦に従軍したエディは、前線で壊れたピアノを弾くうちに忘れていた音楽への情熱、人を愛する気持ちを取り戻す。「人は大きくなるまで何度も泥んこになる。そして成長する。でも、死なない・・・・・」少年の指ををピアノに触れさせながら話すエディ。ようやく親子の愛情を取り戻したとき、エディは余命いくばくもないことを知らされる。父親の死期が近いことを知った息子のピーターは父親と二人、悲しみを振り払うように二重奏を奏でる。このシーン、もう涙なしで見られなかった。「To Love Again」の主題曲がいつまでも耳に残る。名曲とともに生き続ける愛の物語は今も色あせることなく見るものに涙と感動を与えずにはおかないだろう。タイロン・パワーの指の動きを良く見てほしい。絶妙の指の運びである。公開当時絶賛されたほどだ。陰で支えたのは誰あろう、人気ピアニスト、カーメン・キャバレロである。1956年 アメリカ・カラー 監督 ジョージ・シドニー 出演 タイロン・パワー キム・ノヴァクブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.04
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明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いもうしあげます。今年1本目に取り上げた作品はコレです。いつまでも夢を探す人生でありたいと思います。 納屋の前でジュディ・ガーランドが情感をこめて歌い上げる「虹の彼方に(オーバー・ザ・レインボー)」が印象に残る「オズの魔法使」。この映画は夢の国に思いをはせる農場の少女ドロシーの冒険物語である。映画の完成までには4人の名監督が関わった。リチャード・ソープでクランクインしたもののプロデューサーと反りが合わず降板、そのピンチヒッターに選ばれたのが、後に「マイ・フェア・レディ」を撮ったジョージ・キューカー。次に選ばれたのがヴィクター・フレミング、だが「風と共に去りぬ」のメガホンを取ることになり、最後に完成させたのは名匠キング・ヴィダーだった。どのシーンを誰が監督したか考えながら見るのも一興だ。それにしてもこう次々に監督が変更したのでは俳優たちはさぞやりにくかっただろうと思う。当時としては破格の260万ドルを投入し、難産の末に完成したが、この映画を成功させたのはなんと言っても当時16歳のジュディ・ガーランドの存在であった。彼女は3歳で舞台に立ち、13歳でMGMと契約、本作でアカデミー特別賞を得、一躍トップスターの仲間入りを果たした。カンサス州の農場に暮らすドロシー(ジュディ・ガーランド)は、愛犬トトを連れて家出し、竜巻に巻き込まれ”オズの国”に迷い込む。家への帰り道を知っているというオズの魔法使い(フランク・モーガン)を探す旅に出た彼女は途中で脳みそのない案山子(レイ・ボルジャー)、心のないブリキ男(ジャック・ヘイリー)、臆病なライオンに出会う。「虹の向こう、そこは青い鳥が飛んでいる。鳥が虹を越えるなら、私だって出来るはず」一緒に冒険の旅を続けたドロシーたちは、オズの魔法使いの下に辿りつき、それぞれが欲しがっていたものの真実をしることになるが・・・。「心から求めるものを探すなら、きっとうちの近くにあるんだわ。うちになければ、どこを探してもないのよ。そうでしょ」子供たちに夢を与えたこの映画は、日本では製作から15年を経て公開され、今も多くの人を魅了している。1939年 アメリカ・カラー 監督 ヴィクター・フレミング 出演 ジュディ・ガーランドフランク・モーガンブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓人気blogランキングへ
2007.01.02
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