イスラエルのイタマール・ベン-グビル国家安全保障大臣は4月19日、イランに対するイスラエル軍の「報復」についてXで「カカシ(弱い、失望した等々の意味のスラング)」と書き込んだ 。
イスファハーンの軍事基地など に対する攻撃は形だけで、ベン-グビルのような好戦的人物がこのように感じるのは当然だろうが、その感情を公にしたことが批判されている。「無敵のイスラエル」というイメージを壊す発言だからだ。ドローンのほか中距離ミサイル「スパロー」の改良型が使われたようだが、基地はダメージを受けていない。大半が撃墜されたようだ。
これは
13日にイラン軍はネバティム空軍基地、ラモン空軍基地、そしてハルケレン山頂にある「サイト512」基地のAN/TPY-2 Xバンドレーダー施設を攻撃しているが、その72時間前、いらんの友好国や隣国に対してイスラエルへの攻撃を警告、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などからイスラエルやアメリカにも伝わっていたはずだ。
攻撃には極超音速ミサイルが使われたという話が当初、イランから流れていたが、実際は使われていないという。古いタイプのドローンや中長距離ミサイルが使われたようだ。ミサイルに限定すると発射数は50から60機。イスラエルはGPS妨害を行ったようだが、ジャイロスコープやコンピュータなどの内蔵誘導システムを利用した「慣性誘導システム」が使われているため効果はなかった。しかもネバティム基地やラモン基地など目標をこのシステムで正確に捉え、前者には5機、後者には4機が命中したと見られている。
使われたミサイルのひとつであるガドルは20年前のタイプで、イスラエル軍の防空ミサイルを浪費させるためにデコイ弾頭を搭載、10年ほど前に作られたエマドは宇宙空間でインフレータブル・デコイを放出してイスラエル側を翻弄した。イスラエルの防空能力は高くないことが明らかにされたとも言える。