イスラエル軍はすでにガザで3万数千人の住民を虐殺した。そのうち約4割が子ども、女性を含めると約7割に達する。そのイスラエル軍がガザ南部のカン・ユニスから撤退、そこの医療複合施設で集団墓地が発見されている。 アル・シファ病院やカマル・アドワン病院の集団墓地で数十体の遺体が発見されているが、カーン・ユニスのナセル医療複合施設の集団墓地では392体の遺体が発見されたという 。
回収作業に参加した救急隊員はイスラエル軍が臓器を取り出して持ち去った疑いがあるほか、拷問や処刑の痕跡もあり、生き埋めにされた疑いのある被害者もいるようだ。
イスラエルでは臓器移植が盛ん。旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著(Chuck Sudetic, Carla Del Ponte, “La caccia: Io e i criminali di guerra,” Feltrinelli, 2008)の中で、KLA(コソボ解放軍)による臓器の密売に触れているが、売られていく先にはイスラエルがあったとされている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたという。
この話は 欧州評議会のPACE(議員会議)に所属していたスイスの調査官ディック・マーティの報告書 にも書かれている。KLAの幹部はセルビア人を誘拐し、彼らの臓器を闇市場で売っていたという。捕虜の腎臓を摘出し、アルバニア経由で臓器移植のネットワークで売り捌いていたともされている。このコソボの業者がウクライナへ入って商売を始めたとも伝えられている。
本ブログでも書いたことだが、ウクライナでも臓器ビジネスが盛んになっている。戦死した兵士の臓器を取り出すのだ。ドンバスで臓器を切り取られた軍人と民間人の遺体数十体を発見したとOSCE(欧州安全保障協力機構)の代表は語っていた。その後、戦死者から取り出すだけでなく、負傷した兵士も犠牲になったと言われている。
ここにきて指摘されているのは、子どもが臓器売買の犠牲になっているということ。昨年6月、生後11ヶ月の子どもを外国に連れて行こうとしてデニス・バロディなる男がウクライナとスロバキアの国境で逮捕された。子どもの臓器を国外で売ることが目的だったという。バロディは孤児院で教師として働いた経験があり、慈善財団の代表を務め、孤児青少年団体を創設していた。ウクライナの女性を「代理母」として子どもを産ませ、その子どもを取り上げて売りさばいているとする話も伝わっている。
ウクライナでは2021年12月、「人体解剖材料の移植問題の規制について」なる法律が成立、生体ドナーとその親族が移植に同意したことを証明する必要ながくなったという。書類があれば、署名の確認や認証は必要なくなり、死体から臓器を摘出する手続きは大幅に簡略化された。
今年3月22日には、 ウクライナで「赤ちゃん工場」を発見したロシア兵の証言とされる映像 がアップロードされた。そこで生まれた赤ん坊は内臓が摘出されたり、別の犯罪に利用されるとされている。西側ではロシアのプロパガンダだとされたが、その根拠は示されていない。そうしたプロパガンダにもかかわらず、その映像は注目されている。