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人工肛門と共に退院し自宅での生活が始まった。退院した日の午後は、うれしくて全快と誤解しはしゃぎすぎてしまう。その晩はグッスリ寝たにもかかわらず、今日は痛みが出て朝から起きるにも悪戦苦闘。結局夕方まで布団の助けになる。今日はそろそろおなかに貼り付けてあるストマーの取替日である。楽楽はツーピース型のストマーを使用している。このあとの日記はちょっとバッチイ話になるので覚悟が出来ていなければここでやめたほうが良い。本当だよ。入院中はナースの方に取り替えていただいていた。そして取替の指導も受けた。病院で最後のほうは1人で出来たから大丈夫なはずだ。変なものでいざ家でやるとなると環境の違いなのかどうやってやろうかなどと悩んでしまう。そう、環境が全然違うのだ。取り替え用の装具を置く場所、袋に少量入れるベビーオイルの置き場。まずは、置き場の問題から考えなければならない。この頃はまだ4月10日裸だとまだ寒い。たまたま我が家は浴室と洗面所のガス暖房があるのでそれはクリヤー。これは必需品である。楽楽はリフォーム業。最近これのキャンペーンをよくやっているが。特に年配の方と障害者の方と赤ちゃんのいらっしゃるお宅に。営業抜きにお勧めの逸品である。洗濯物も乾くし。話がそれてしまったが、ようするに病院と全く違った環境が、退院すると待っている。ナースコールももちろん付いていない。困ったことが起きても年老いた両親を呼ぶしかない。病人になって初めて体験する日常生活。お風呂のふたを開けないでそこにずらりと装具や汚物入れや、ガーゼや、ハンドソープや、はさみや、使いそうなものを一列に並べる。ほんとうにここらへんで読むのをやめたほうが?ストマーをはずしてしまうと、処理道具の一つでも忘れると人工肛門(おなかから飛び出している腸の一部)丸出しではだかで居間に戻ったり、しなければならなくなってしまう。バスタオルで隠そうにも腸についた汚物が、またはたまに自分の意識とは関係無に勝手に出てきちゃううんもがくっついちゃうのでいやだし、無感覚の腸からでたうんもがいつのまにか床に落っこっちゃったリ、最悪の場合それを踏んじゃったり、もっと最悪の場合、落っこっちゃったを知らないで家族が踏んじゃったり。書いているのがいやになっちゃった。だから準備を整えてことに当らなければいけないということである。ただしこれはあくまでも慣れるまでのことで数回やればすぐ慣れてしまい、手際よく処理ができるようになる。書いててもくたびれます。このあとはまた明日。書きます。本当にごめんなさい。
2004.06.30
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直腸がん摘出手術が終わり人工肛門がおなかに創られ約1ヶ月の入院を経て全快のつもりで我が家に帰った。帰った日はうれしくてはしゃぎすぎ、縫合の痛みも忘れドライブまでしてしまった楽楽。その夜は疲れてグッスリ寝てしまった。ツケが来るとも知らずに。朝、6時には目がさめたが、起き上がれる状態ではなかった。犬に体当たりされしぶしぶ起きてそろりそろりと1階の居間に行き、入院中に作って貰っておいたドーナツ型角式座布団の上にやっとの思いでしゃがむ。この動作がまた、ゆっくりとやっているのだがどうしても縫合された傷口に、開こうという力が加わってしまう。アイタタターなんて言いながら、やっとこさ座った。足もあまり開くと、くりぬいて今は無き元肛門部の縫合部が裂けそうになる。こんな経験はあまりしたことがないと思うが、入院中に何回も裂けた実績を持つ楽楽としては恐怖心が先に立つ。朝食の準備が出来ていたので入院前と同じ生活に戻った感じがするが、食事制限が無いお陰である。軽い食事を取る。さていつものように現場を回ろうかと立ち上がろうとするが朝の布団の時と同じ状況でまともには立ち上がれない。年老いた母と犬が心配そうに見ているが掴まる所が無いと言うか、おなかに力を入れられないので立てない。歳をとり、力が無くなったお年よりも、こんな感じなんだろうなーと思う。何せ、大変なことである。健常時代には考えられない体験。それでも四つん這いになったり右を下にしたり左を下にしたり時間をかけ立ち上がった。ふーーー。ため息が出た。こりゃ、すぐ復帰なんか出来ないぞ。ちょっと暗くなったが、番頭さんに電話してまだ駄目だー頼むぞーと、か細い声で言っていた。PCの椅子に座る気も失せていた。また、寝室に逆戻りした。遅い階段昇降機がこんなにも役に立つのかと本心思った。布団に再度横たわった。心配そうに犬がそばでよだれを垂らしながら伏せして楽楽の顔をじっと見つめていた。
2004.06.28
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ちょっと開けてしまいごめんなさい。退院した昨日は思う存分楽しんだ。久しぶりに犬と戯れ、久しぶりに車を運転し、久しぶりに携帯をしまくり、久しぶりにビールでいい気持ちになり久しぶりに自分の布団に横になった。久しぶりにプリペイドカードがいらない自分のTVを見ながらいつの間にか夢の世界へ飛び込んだ。入院中のくせだか、今日は6時起床。目がさめたら見慣れた寝室。布団をけって飛び起きようと思ったが、なにか変。入院疲れが出たのかアルコールが効いたのかぐっすり眠れたのだが。おへその上5センチ(最近解った)から真下に向け大事な所を除きくりぬいた肛門を通りびてい骨の下までの縫合部が全部痛い。裂けた形跡はないようだが。布団を蹴るどころか、縫合部が避けそうに痛み起き上がることすら出来ないではないか。ふとんのなかであせりまくる。階段を上がってくる犬の爪音が聞こえてきた。起こしに来たな。今度は廊下を歩いてくる爪音。どんどん近づき畳のところまで迫った。布団を頭までかぶり知らん振りする。ふとんから顔を出しているとなめて起こそうとする。子供の手のひらほどの舌が、顔をペロッとなめる。今日は布団の中にいるのを知って楽楽の横にバタッと倒れこむようにして35キロもの体重をかけてきた。ドンというショックで目を覚めさせる。犬は退院あけだということを理解していない。ふとんから起きないとそのうちに上に乗ってくる可能性がある。楽楽は下半身が痛くて痛くてたまらない。まして上に乗っかって起こされた日には大変である。顔を出して「わかった、わかった、起きるから」というと安心したかのように廊下を戻っていった。でも起き上がれない。マジ痛くて。階段を下りていくかと思いきやまた。犬はこちらに向かってくる。いつも3回まで繰り返すのだ。しょうがないので下半身に負担が掛からないようにもがきながらゆっくり半身だけ起こして待った。犬も半身起きたのを見て安心したのかまた、階段のほうへ戻っていった。下に戻ると好きなジャーキーをもらっているはずだ。しばらく時間が掛かったがなんとか掴まりながら立ち上がった。廊下はそろそろ歩き、階段は階段昇降機を使い、階下の居間になんとかたどり着いた。楽楽は使ったことがないが、今日みたいな時には最高だ。退院はしたけど全快にはまだまだ時間が掛かりそうである。退院=全快と思っていたのは間違いだった。
2004.06.27
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退院して、まず何をしたか。車好きの楽楽は愛犬と共に愛車に飛び乗った。実際はおしりがまた裂けるのではないかと慎重に乗り込んだ。あまりかっこの良い話ではないが。犬だけが軽快に飛び乗っただけである。特注で作ってもらった例のドーナツ型の座布団を敷いたのであるが、車で使用することなど考えていなかったため厚みが有り過ぎ、ももがステアリングに当り駄目。家で使用することにする。お見舞いをかね入院中の友人の所までドライブ。久々の運転であるが、すぐ感覚を取り戻す。首都高速に乗り、渋滞をものともせず、楽しむ。携帯電話もフル活動。掛けまくった。犬もなんだか、うれしそうにきょろきょろしている。お見舞いに行き、友人に会い、顔見知りになったナースに今日退院してきたことと人工肛門になっちゃった話をしたらもう少し家でのんびりしたほうが良い。運転するのはまだ早すぎると言われた。今のところ肉が減ったかのように思われるおしりの山とくりぬいた元肛門がすこし傷むが耐えられる痛みである。ただし、残念ながらさっそうとは歩くことが出来ない。前かがみ小股歩きがせいぜいである。おなかの切れ目をかばうせいか、おなかに力が入らない。したがって大きい声で話せない。出ない。膀胱の締りが悪くなったようでちびっちゃう。少量だが。これはおいおい直るとのことだ。(ただし、現在でも切れが悪い。当時よりは改善著しいが。それと長時間の我慢が出来ない。歳のせいかな。これがキャンピングカーにする大義名分になるわけだが。そう、キャンピングカーにはトイレがついているのだ。いつでもどこでもトイレ付きで安心感抜群である。それと、疲れたときどこでも横になれるのである。また、最悪の場合、室内でストマー(袋)の交換も可能だ。シャワールーム付き。あくまでも緊急時のことであるが。そして、仕事の現場事務所にも使えるし。応接間にもなるし)話題がそれたが、明日から仕事の合間の楽しい車探しである。回復に向かう友人を見て病院を後にした。友人もまもなく退院できそうだ。帰りは一般道を使う。相変わらず都内は混んでいた。家では退院祝いが待っている。久しぶりのビールとおいしい食事にありつける。自宅で犬も隣に座り(大人と同じ高さ)大勢で食卓を囲んだ。そして適度に酔い、人工肛門を保護しながらシャワーを浴びてからふとんに横になった途端に寝てしまったようだ。明日とんでもないことが起こることも知らずに。
2004.06.23
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退院の日。長かったのか、短かったのか。朝からせわしない。回診も終わり妻と息子と番頭さんが来てくれた。服も着替えて、退院の手続きも終えた。挨拶回りも済ませた。まだ退院できずに居る友に別れを告げた。しばらくは間隔は長いが通院するので、必ず寄るからと言って回った。ナースにも挨拶してきた。一ヶ月弱であったが友人がたくさん出来ていた。面倒も見てもらった。世話にもなった。本当にありがたかった。2年経った今でも交際している仲間もいる。会う約束していたが、残念にも先に行ってしまった方もいて、すごくショックを受けた時もあった。ご冥福を祈る。お顔もちゃんと覚えている。荷物も紙袋に入れてあっという間に病院を後にした。自宅に帰る車中は、おしりがけっこう痛かった。家に着き、長いこと車を運転できなかったので両親への挨拶もそこそこに、帰るとすぐ犬と共に車に乗りこんだ。V63500CCのエンジンはうれしそうに一発で掛かった。待っててくれたような気がした。おしりの痛みが飛んでいた。犬が助手席に座りどこか行こうぜとこっちを見た。
2004.06.22
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直腸がん摘出手術から24日目待ちに待った退院の日だ。というものの正直うれしいという気がいまいちわいてこない。入院当初は一日も早くと心待ちしていたのであるが。いざ退院のカウントダウンが始まった数日間はなんとなく気が重い。うまく日常生活ができるのだろうか。途中でおしりが裂けたらどうしよう。パウチ(袋)がはずれてしまったらどうしたらいいんだろう。人前で勝手におならが出ちゃったらどうしよう。トイレでちゃんと流せるのだろうか。周りの人が気がつかないだろうか。力があまりはいらないが会社は動かせるだろうか。疲れた時にすぐ横になるところはあるのだろうか。再発は無いのだろうか。当日の朝からそんな不安が津波のように押し寄せる。顔ではうれしそうにしてはいるが、心中おだやかではない。・9時回診があった。お礼を述べた。10日後執刀医と会うことにした。回診が終わり、各病室の仲間達に挨拶とお礼まいり。借りていた本の返却と自分の本を置いて回った。
2004.06.18
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直腸がん摘出手術から23日目人工肛門もしっかり機能しているようだ。退院間近だというのに、夜になると眠れない。頭の中で特に何か考えているわけではないのに目がさえてしまう。携帯ラジオのイヤホーンから音楽が流れている。身の上相談みたいな放送をやっているようだが聞き流しでちっとも面白くない。そんなことをしているうちにまた、朝の4時を迎えた。検温、血圧、血糖値を計る。朝食タイム。日課をこなしていく。今日はいよいよ最後まで残してあった、先日から裂けてくっつかないおしりの縫合部の抜糸の日だ。抜糸は痛くないので怖くないのだが、そのあとの再発が怖い。(糖尿病の為、くっつきにくい)10時から抜糸が始まった。最初に縫合部を点検し、もう大丈夫とのこと。恥ずかしい体勢のまま、簡単に終った。しばらくはおしりに負担をかけないようにということだが、これがなかなか難しいのだ。生活モードに入るとやはり歩いたり、またいだり、座ったり、立ったり、足を開く機会が多い。意識していては動きづらい。トイレの便座にドンと座ろうものなら、また、二の舞だ。ばりっという音とともに避けることは必至である。しばらくは常にゆっくりした動作で生活するしかない。裂けた場合は血液か体汁、肉汁?みたいなものが出るらしい。その時はすぐ救急外来に来てくださいと言われた。処置が終わった頃、改良した特注のドーナツ型座布団が番頭さんの手で届けられた。早速ロビーにて試し座りをする。前のよりもさらに表面をやわらかくし、中側の部分を固くしてもらったので、ずっと座りやすい。二つのおしりが勝手に縫合部のほうに寄る様に改良したので今度は安心だ。しばらく必需品だ。色は水色で出来てきた。イス屋さんに端切れで作れといったものだから、原色になってしまったようだ。まあ、色よりも機能である。昼からストマーの業者さんが見えて退院後から使ういろんな商品を説明してくれた。装具類しめて42323円なり。明日はいよいよ退院だー。
2004.06.17
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直腸がん摘出手術から22日目外泊から帰ったその夜はなぜか、眠れなかった。縫合部のチクチクした痛みは殆ど無くなっている。痛む所は、仰向けに寝たときの、尾てい骨のあたりが圧迫痛をおこす位である。その痛みをとるために右下にしたり左下にして横たわるので眠れなくなってしまうようだ・。朝の4時には、また、ロビーに行ってソファーで夜明けを待つ。ドーナツ型座布団を枕にして。朝陽を拝む。晴天。今日はまた、ストーマーの取替日である。すでに数回しているが、処置室で看護士にしていただく。ツーピース型を使用しているので、袋(パウチ)ごと皮膚に接着している台紙を剥がす。おなかの毛にその接着剤がくっついているので剥がす時に、引っ張られてちょっと痛い。ナースはそれでも手際よくはずす。全部はずすと、人工肛門すなわち飛び出した腸の先が赤い顔をして、おなかから顔を出す。多少汚物が付いているが、ガーゼでふき取りそのあと消毒をかねて、薬用石鹸できれいに拭く。同じように周りのおなかの皮膚も消毒する。乾くのを待ち、腸の直径をノギスで計る。その寸法で台紙に円を書き、特殊なカッターでまたははさみで切り抜いてドーナツ型台紙が出来上がる。前もって台紙の接着剤がついた側に保護用のセロファンがついているのでそのままドーナッツ状のそれを腸にあてて、きれいに腸だけが出るようだと良いし、当るようであれば再度カットし修正する。うまく出来たらそれを剥がし、改めて皮膚に台紙を貼り付けてしっかり密着させる。密着させないと汚物の漏れが発生する。もちろん臭気も漏れてしまう。密着確認後、ふくろ(パウチ)を注意深く取り付ける。なおパウチは毎日交換している。台紙は4日ごと。看護士さんに対面でしていただくからちょっと恥ずかしいがまことに手際よく処置してくれる。短時間で新しい物に付け替えられた。この作業を退院したら自分1人でしなければならない。一生である。ぼけるまで。一人でする為には鏡が必要になる。妻や子供達にも恥ずかしくて人工肛門だけは見せられない。見たらきっとびっくりして腰を抜かすだろう。赤い色した腸そのものだから。だから、自分でやるしかないかな。退院後のストマー外来の予約日が今日決まった。約1ヵ月後だ。このままずっと病院に残りたい心境だ。
2004.06.16
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直腸がん摘出手術・人工肛門共存生活から21日目昨日は外泊許可をもらい、少ない時間を自宅で思う存分エンジョイしてきた。入院生活の寝不足も回復するぐらい自宅ではよく眠れた。でも病院に戻りパジャマに着替えた途端、家では味わえなかったなにかに、心がほっとする。なんなんだろう?やさしく接してくれる医師や看護士。喫煙室やロビーで毎日談笑できる闘病中の仲間達。いつも声を掛けてくれるお掃除の人たち。片付いているきれいな病室、廊下、ロビー。清潔で、機能的な使いやすいトイレ。退院まであと数日、カウントダウンとは裏腹に、もっとここに居たい、ここにずっと居たいというへんな感覚。何でだろう。一日も早く退院したいしたいと願っていた気持ちはどこへ消えてしまうんだろう。外泊して、戻りたくないなーと思っていた気持ちはどこへ消えてしまったんだろう。きっと、病院というコミニュテイに渦巻く雰囲気のせいか。それとも、病院にいるという自分の身体に対する安心感か?いやいや、回復してきた証なのか?時計の針がゆっくりまわることをひそかに祈っている自分。退院までのカウントダウンが始まっているというのに。ここ数日を有意義に過ごそう。
2004.06.15
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直腸がん摘出手術で人工肛門になって早20日 (回顧録)外泊許可をもらい自宅で一泊してそろそろ戻る時間だ。手術後も食事制限が無いのが唯一ありがたい。ごぼうとかこんにゃくは控えたほうが良いらしい。そんなわけでビールを飲んだり甘い物を食べたり、病院食より多少味がよい食事をしたりしていたらあっという間に病院に戻る時間がきた。家族の心配そうな顔となぜ帰っちゃうのかと首をかしげる愛犬に、後ろ髪を惹かれる想いで息子の車に乗り込む。真新しい下着とおやつを抱えて。乗り込む時はおしりが再度、裂けないように、細心の注意を払いながら乗り込んだ。おしりをシートに落としてから片足を乗せる時が一番怖い。片足が外の残るからだ。ゆっくりと足を動かす。足を開く時閉じる時に少し痛みが残っている。愛犬がももに両手をのせ、人よりも大きな顔を近づけぺろぺろとなめまわしながら愛嬌を振りまく。頭をなでながらお留守番を頼みドアを閉めた。オアシスをあとにする。息子が「親父、まだ痛むの?」と歯の浮くようなことを聞く。「あー。まだ当分、駄目だな。」と答えた。おしりの下には相変わらずドーナツ型の座布団を敷いているのだが、振動するたびに痛む。カーブの時が怖い。おしりが遠心力でひねられる。それでも退院したら早く運転したい欲望にかられた。安全の為、何回か裂けた、くりぬいた肛門の縫合部は、抜糸出来ない。まだ無理という感じがする。早く両方のおしりが接合して欲しい物だ。そんなことを考えているうちに病院の地下駐車場に滑り込んだ。息子も病室まで付いていくという。いつの間にか心強い息子になったもんだ。ナースステーションに戻ったことを報告。病室に行き皆に挨拶。おかしを差し入れた。先日唸り声を上げていた二人の男性も笑顔で迎えてくれた。山は越えたようだ。一安心。とりあえず、パジャマに着替えた。不思議なもので、着替えた途端に病人らしくなるのがおかしい。病院ならではのことだ。ロビーで一服しながらお仲間と談笑した。日曜日のせいか、お見舞い客が多い。しばらくすると会社の番頭さん夫妻と連業者の畳屋さん夫妻が見えた。戻っていてよかった。コーヒーブレイクした。畳屋さん夫妻に得意の絵を書いて直腸ガンの説明をした。すでに何回も説明しているので絵もさっと書ける。これがS字結腸、これが大腸、これが小腸、これが夜の蝶々なんて、冗談混じりに。冗談が言えるということは、手術前後から考えると、精神的にも肉体的にも回復してきたあかしである。早く退院したいが、ここでのんびりして居たい気もする。環境はすばらしくいい。我が家よりも。そうだ、明日はストマーの交換日だ。うまくできるかな?
2004.06.14
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直腸がん摘出手術から20日経過。昨晩から初めての外泊であったが、病室に戻る時間が迫っている。病室で過ごす日もあとわずかである。すでに退院日までのカウントダウンが始まっている。思えばここまで来れたのは友人、知人、家族(愛犬も含め)医師、ナース、みんなのお陰である。肛門の温存が出来なくて人工肛門にはなったが。告知された当初は自分だけが何でこんな目に会うのかと思っていたし、人工肛門がおなかに出来たことに起因する術後の生活の変化についても、面くらい、相当落ち込んだ。表向きは一切出さなかったが。しかし、この日記を書き始めてご訪問される方を含め体験談を見てみると、もっともっとご苦労ご葛藤されていらっしゃる方が大勢おられることが解り、また、その方たちが前向きに頑張っているお姿に自分のこの状態なんかまだまだ良いほうなのかと思い、書いている自分が恥ずかしくなりつつある。しかし、医学の進歩は、はなはだしい。今日もすい臓ガンの新しい手術法が某新聞に出ていた。人体の各部位についても、命と引き換えとはいえ本物を温存することが出来ないケースも多々あるが、今後ますます形成技術が進歩していくことを望みたい。人工肛門も、慣れて来たとはいえ、もう少し何とかならないかなと思う今日このごろである。
2004.06.13
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老犬が顔をなめにきた。久しぶりの感覚である。爆睡から目を覚ますと和室の杉柾天井が目に入る。あっ。我が家だ。2階の寝室。直腸がん摘出手術後20日目、人工肛門と共に昨晩から自宅に居るのだ。外出許可と違い外泊許可である。病院のベットで寝れなかったのに、自宅だと意識不明になるほどよく眠れる。体力が元に戻った感じがする。疲れが取れた、一晩で。犬がまとわりついてくる。ちぎれるようにおっぽを振り回しうれしさを表現している。立っても座ってもそばについている。まだ散歩に連れ出す勇気が無い。力が入らないからだ。犬にはしばらく我慢してもらおう。ストマーの処理中もトイレの外で伏せして待っている。もう少し遊んでやろう。新聞取ってきてというと、居間のテレビの脇から咥えてきた。読んで見ると昨日のだった。日付までは理解できないよな。ご褒美に好物のジャーキーをあげた。再度シャワーを浴びた。お風呂のドア越しに犬がおすわりして見てる。上がって身体を拭いているとストマーを見て不思議そうに首を傾けながら顔を近づけたので駄目ッと一喝した。昼食までに病院に戻る予定。夕方まで居たいのだが午後お見舞いの方が見えるかもしれない。11時半息子が車で送ってくれるらしい。
2004.06.12
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直腸がん摘出手術から19日ロビーで朝を迎えた。病室に戻る。昨晩うなっていた同室の2人は休まれたようだ安心してベットにもぐりこみしばらく寝ていたら人の気配がした。そして自分の口が大きく開いているような気がした。目を開くと入院時からいつも世話になっている方が差し入れの本と何かを持って笑いながら立っていた。大口開けてよだれをたらして寝ていたので慌てて口を閉めよだれを拭きながら苦笑いを返した。「にこごり」とか言う物を持ってきてくれた。どんな物だったかは今は覚えていないが確かおかずにしたらとか言っていた気がする。9時半回診が始まる。問題のおしりの縫合部も落ち着いてきたようである。こちらも今度は特に裂けないように気をつけている。土曜日なので(14.4.6)医師に外泊許可を求めてみた。日曜日は特に何も無いので。無理をしなければ大丈夫との一発回答。ヤッター。今からいいよと言われた。早速準備に取り掛かった。片付けと病院のお仲間さんに挨拶しタクシーに飛び乗る。と言ってもおしりが裂けないようにソロリと乗った。替えのストマーと洗濯物を大事に持って。それにしても、外の空気はいいものだ。家に着くと太い尻尾を振りながら愛犬のお出迎え。着替えのふくろを口に咥えさせると先に廊下を歩く。我が家っていいなーと実感する一瞬である。日ごろは何にも感じないのに。歳老いた両親が心配そうにあれこれ聞いてくる。幾つになっても親は子供のことを心配している。心配ばかりかけた人生を反省する。16時病院に来られたお見舞いの方が、ベットに置いた行き先表示板を見て、家までわざわざ来てくださった。ありがとうございます。ビール乾杯付きの夕食後シャワーをゆっくり浴びる。このことを予想していたわけではないが、浴室と洗面所にガス暖房機兼乾燥機を設置しておいたのが有効だった。4月はまだ裸でいると寒いのであるが、ここは別世界。病人と老人と赤ちゃんにはお勧めである。楽楽は高血圧でもある。お風呂の出入りが一番怖いのである。ストマーの取替も順調にいった。久々に自分のふとんにもぐりこみTVに火を入れたがそのまま夢の世界に引きずりこまれた。
2004.06.11
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直腸がん摘出手術から19日目おしりの痛みはなくなったので昨晩は眠れるはずだった。今朝はなぜか喫煙室のあるロビーで横になっていた。昨晩、手術が終って病室に戻られたお二人の麻酔が切れてしまったのか、痛みの唸り声がかわいそうだった。耳を塞いでいたが眠れなかったのでロビーに行ったわけである。何度も何度もナースコールが押されていたのでこちらも気が気でない。楽楽の場合は麻酔に弱いのか、痛み止めが効いていたのか、うめくほど痛まなかったので、と言うか、全然痛まなかったので手術ってこんな痛みが無いものかと思っていた次第である。2・3日経過してからのほうが縫合部が痛んだくらいである。チクチクする痛みだけであった。眠れなかったが。なんとかしてあげたいけどなんにも出来ない自分に落ち込んでしまう。休まれたかなと時々病室に戻ってみたが、ナースの懐中電灯の光がカーテンごしに動いているのでロビーに引き返すことを繰り返す。うす暗いロビーに1人で居ると、ナースが大丈夫ですかと見回りに来る。レザーシートのベンチでおしりを交互に浮かせながらまんじりともしない夜がふける。朝陽が昇ってきた。
2004.06.10
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直腸がん摘出手術から、18日経過した。昨日は3時間ほど我が家で楽しいひと時をを過ごせた。昨晩の誘眠剤でなんと10時間爆睡。久々である。体調すこぶる良い。おしりの痛みが消えている。外は晴天。朝陽がまぶしい。10時半の内視鏡検査までのんびりする。退院日程が昨日決まったせいかルンルン気分である。昨晩9時以降何も食べていないせいかやたら空腹感あり。内視鏡検査ルームに行く。胃の動きを一時的に止める筋肉注射を肩にした。水あめみたいな薬を舌の上に載せのどに残す感覚で麻酔をした。私は咽喉が敏感なせいか、胃カメラを飲むと吐き気と涙、鼻水。よだれと呼吸困難で大変な思いをしているので軽い麻酔をお願いした。マウスピースを口にくわえ、手の甲の近くに注射を打って貰いそのまま眠ったようだ。起きたらもう検査は終っていた。直腸がん摘出手術のストレスで昔の胃潰瘍跡が悪化していないかの検査をしたようだ。今回も終了後におきやすい咽喉の痛みは無かった。おなかはすいているが1時間くらいは飲み食い禁止。水を飲んでみてむせずに飲めたら刺激物以外はオーケーである。以前薬で治した潰瘍跡は異常無しとの回答がありほっとする。病室に戻り咽喉がすっきりするのを待つ。昼食は無事、咽喉を通った。このあと、夜8時までお見舞い客の対応でコーヒーブレイク7回往復。途中、ストマーの業者さんと打ち合わせし慣れたツーピース型ストマーに決めて1か月分購入。約1万1千円支払い。これがずっと続くのか。忙しくてキャンピングカーの本も読む暇なし。疲れたので妻が最後に帰ったあとカーテンを閉めた。同じ病室に、本日手術終了組が2人入室された。痛いみたい。
2004.06.09
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直腸がん摘出手術から17日目糖尿のせいか縫合部がなかなかくっつかない。再縫合の度にちくちく痛み眠れない。昨晩も横になってから元肛門周りが痛み眠れない。朝は痛みが引いていた。このまま肉がくっついてくれると良いのだが。9時半部長回診始まる。腹部、おへその下から垂直に縫合した所は完璧に一体化したようだ。びてい骨から元肛門周りもだいぶ良くなっているようだ。10時半パンツを下げて縫合部の消毒が行なわれる。パンツを下げるとストマーの透明のふくろの中に排泄物が見えるのが、何とも耐えられない。元肛門周りの消毒は多少刺激がある。冷たい消毒液が乾燥するらしくヒンヤリする。いよいよ退院の話が出た。あと1週間後との事。急に犬に遭いたくなり、午後から外出の許可を願い出るとあっけなく許可が出た。急にそわそわする。11時半番頭さんが業務連絡に立ち寄る。オートキャンパーというキャンピングカーの月刊誌を差し入れてくれた。外出から帰ってから読もう。13時出ようかなと用意していたら造園関係の連業者が見舞いにみえる。13時半従業員来訪、なんとたばこの差し入れ。叱っていいやら、喜んでいいやら。最上階のレストランでコーヒーブレイク。家まで乗せていってくれると言う。ヤッター。久々のドライブ。スポーツワゴンの彼の車に乗り込むが座席の位置が低いのでおしりが裂けないように座るのに一苦労。静かに走ってくれるが路面のごつごつが元肛門を直撃する。慌てておしりを浮かした。家に着くまでに腕が疲れた。玄関ではいつものように愛犬が出迎えてくれた。あっという間に楽しい時が過ぎ、19時病院に戻った。今日は誘眠剤を飲んで寝ることにする。キャンピングカーの本を開いたがいつの間にか寝たようだ。明日はきらいな胃カメラだー。
2004.06.08
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直腸がん摘出手術が終わり16日目避けて縫合したおしり部分がまだちくちくと痛む。しつこい痛みのおかげで熟睡はおろかまともに眠れない。それでも睡魔が勝ち、朝5時半まで1時間くらい眠ったようだ。ロビーにそろそろとかがみながら行く。晴れているが霞んで遠くは見えない。朝組の患者仲間が集まり始める時間だ。おもいおもいに自分の現状やら新しい患者には経験を話す。皆点滴やらチューブやらを身体につけたまま・楽楽もおしり保護用ドーナツ型座布団に片側を浮かせたまま。今日の予定はとくには無いので、シャワーを浴びてからストーマーの交換を行なう。ずいぶん慣れて来たもんだ。鏡も見ないで寸法も取らずに切り抜いたドーナツ型台紙を人工肛門(身体から飛び出した腸)に当らないように貼り付ける。ぴったりだ。シャワーをあびる前に直腸がわりのふくろにベビーオイルを少量入れ、内部にオイル幕を張る様によく揉んでおく。約2分くらいでストマー取替え完了。午後2時、得意先の担当者と奥様が見えた。最上階レストランに行きコーヒーブレイク。戻ると、税理士が見えて待っていた。決算が近い。再度引き返し好きなコーヒーをもう一度。美味しい。夕食後番頭さん来訪、報告。また、時間ぎりぎりに娘、そのあと妻。娘はクルミパンなるものを置いていった。今夜は食べるぞ、じゃなく眠るぞ。痛みはずいぶん治まったようだ。
2004.06.07
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直腸がん摘出手術、人工肛門になって早15日目昨晩出血騒ぎで再縫合の処置したおしりが夜中になってもチクチクと痛みが収まらず一睡もできず朝を迎えた。日の出を見にロビーにてベンチで横になって待つ。ビルの合間に朝日が昇った。快晴。おしりが裂ける恐怖に小股でソロリソロリと歩くのであるがやはり痛む。今日は極力座らないようにしよう。とは言うものの、ベットから起きる時やベットから立ち上がる時、どうしてもおしりが開く体勢となる。おしりを中心にして向きを変えるため片側のおしりがいっしょについていかないのだ。両手でふんばって体重をかけないようにするのがベストであるが。回診の時に抜糸はしばらく待とうということになった。早くくりぬいた肛門まわりの肉がくっついてくれないと動きが取れない。おへその下から下向きに垂直方向の縫合部はそろそろ落ち着いている。よほどのことがなければもう裂けることはない感じだ。糖尿病を甘く見ていると手術も出来なくなると医師が言っていたが本当だ。切開したところがくっかないなんて。昨晩、みつ豆を持ってきた娘が、知ってか知らずか、「お父さん。乗馬の試乗券もらったんだけど、退院したら。一緒に行かない?」とぬかした。勘弁してくれー。16.6.4(金)夜からつたやでビデオを借りて移動事務所兼キャンピングカーで関越自動車道を下る。高坂SA上りにて車泊。(通り過ぎてからICにてUターンして上りSAに) 月がきれいだった。つまみと少々のアルコールを入れながら車内で難しい体操?。ビデオ1本半でいつの間にか爆睡。この時期は車内の温度もちょうど良い。16.6.5(土)800時起床快晴。湿度がまるで無い感じ。SAのレストランでモーニングを食べる。鶴ヶ島から一般道で、現在施工中の新所沢の現場に向かう。ナビまかせで走るがなかなかいい雰囲気の場所がありまた来たいと思う。走りながらあちこち見ることが大好きである。現場に到着。空き部屋2軒入居準備リフォーム中でクロス・建具・施工中で竣工まであとわずか。。ステンレス網の網戸が出来てきたので6階8階へ職方といっしょに運んだ。もちろんエレベーターで。土曜日に戻ると明日がゆっくり休めるので楽楽。
2004.06.06
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直腸がん摘出手術から14日目6時起床シャワーを浴びたせいか良く眠れる。検温時に微熱が出ているとの事。自分では特に異常は感じられない。今日はエイプリルフフール。(回顧録14.4.1)相変わらず朝からかわりばんこにお見舞いの客が見える。そのたびにコーヒーを飲みに院内レストランまで歩く。けっこう距離があるので歩くリハビリになる。ただ、座っている時間が長いのでおしりに負担が掛かる。円座型(ドーナツ型)座布団を敷いて座るのだが。13時ごろ会社の番頭さんが現場の報告に立ち寄った。もうすでに数人のかたの対応でおしりが痛み始めていた。コーヒーを飲みに行くのを止めて病室で対応することにしようと思ってた矢先、下半身に違和感を感じた。おしりは裂けたような感じはしていない。おもわずガーゼの中に手を差し入れてみるとまた出血のようだ。指先が赤くなっていた。あわててナースコールボタンを押した。前回と同じパターンであった。糖尿病のせいで、傷口がくっつきにくいようだ。大きくは裂けていなかったようで処置はすぐすんだ。あまり出歩いてはいけないようだ。みんな私が甘い物好きを知っているせいか甘い物ばかり差し入れてくれる。最高にうれしいのではあるが。面会時間終了、ぎりぎりに会社帰りの娘が飛び込んできた。なんと大好きなみつ豆をたくさんかかえて。寝静まってからまとめて食べてしまった。夜半からおしりがチクチク痛み出し眠れず。
2004.06.05
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直腸がん摘出手術後13日目昨夜はよく眠れる筈だった.だって、手術後初めてのシャワー浴だったから.今朝はなんと2時半に目がさめてしまった.いつもの喫煙室のあるロビーまで静かに歩く.昨日のストマーは初めて自分でした割にはうまく付いていて、はずれや漏れも無い.もしはずれたら悲惨なことになる.起きると、外れ、漏れの点検は欠かせない.はずれ、漏れがあると本人はすぐ気が付く.なぜか?香りである.当たり前だ.今日は日曜日である.(回顧録)今日は暇そうなので、ナースに午前中シャワーのおねだり.許可が出たので、10時に予約。シャワー浴すると身体が軽くなる.昨日台紙を替えているのでふくろの交換だけですむ.袋の交換は数秒で終る.パチッという音を聞いて終了。うまく出来ていてちゃんとフックにかからないとその音が出ないようになっている.昼食も済ませ一服していると、仲間の設計屋さんが友人とともに見舞いに来てくれた.そして、見せた.おい、これ飲んでみて.ペットボトルに入った水のような物.なにそれ、ミネラルウオーター?いやいや、超ミネラル水というありがたいものだよ.だまされたと思って飲んでみなよ.また、新しい物だ.今までいただいたサプリはすべて相変わらず飲んでいる.がんに効くらしいから飲めよ.と.本当にありがたい.学生時代のクラスメイトだ.最初に持ってきたものとは違うらしい.身体によければと思い、今日から飲むことにする.いつもの最上階レストランに招待しコーヒーブレイク.毎日のように病室から出歩いている為、ベットテーブルに行き先表示板を置き、掲示しているので、安心だ.トイレ・浴室・喫煙室.処置室.レストラン・院内売店・1階ロビー・買い物中・外泊中・院内散歩・外部散歩・院外のコーヒー専門店・・デイト中これはうそ.これは長い入院の時はあると便利.ナースの人もすぐ見つけてくれる.外泊中の場合はお見舞い客がそれを見て家にすぐ電話をかけてきて我が家に来てくれた.今度はせがれが来た.車の買い替えの相談だ.入れ違いに会社関係の方が4名見えた.なんと糖尿病と勘違いしていた.おしりが無くなった話をしたら、びっくりしていた。、病室仲間が鯛焼きの差し入れ.美味しかった.夕食後親戚と身内が来た。面会の多い一日だ。疲れた.おしりが痛む.座りすぎだ.限界.消灯と同時にベットにもぐりこむ.おしりの痛みで2時半ごろ眠りについたようだ.
2004.06.04
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直腸がん摘出手術後12日目にして、シャワーを浴びる.縫合部分の見えるところは肉が盛り上がりつつある.もう大丈夫かな.お尻のほうは見えないが、立ったままシャワーをかけていれば、たとえ、傷口が開いていても重力の法則でお湯が入りこむ事はないだろう.傷口を避けながら、石鹸を控えめにつけて、洗う.まだ、怖くて、タオルで傷口に直接触れられない.それでも身体中のあかが落ちる感じがする.中心部も念入りに洗った.洗髪もした.今までは浴槽に入らなければ、お風呂に入った気がしなかった楽楽だが、シャワーでもいいものだ.しばらくお湯を身体にかけて楽しんだ.さてお風呂から出てからが大変である.ストマーの袋の取り付けが待っている.今日は自分でしなければならない.今までナースにしていただいていたので見よう見まねでやってみることにする.身体を拭いた、特に人工肛門の周りを重点に。そして乾かす.ただし腸は乾燥させないように.ノギスでストマーの上下左右の寸法を測る.縦4.5センチ横5.5センチ楕円形である.今日はいつもより、ちょっと大きいかな.ご主人様にしてもらえるので張り切っているようだ。接着剤の付いた直経10センチ位の台紙の中央をその寸法に楕円状に切る。ドーナツの形の台紙ができる.接着剤をおおっているフィルムをはがす前に一度当ててみて、良ければフィルムを剥がす.ほぼぴったりだった.注意深くストマー周りに貼り付ける。ドーナツ型の台紙を上からこすり、皮膚によくなじませる.台紙の中央から腸が出た状態になる.台紙についたフックに、ふくろ側のフックを合わせる.きつめではあるがパチッという音とともに連結された.ツーピース型の処理の仕方である.ふくろの中にはあらかじめ薄くベビーオイルを塗っておく.おトイレで処理時にうんもが付着しないように.こうしておくと健常者の快便状態の肛門となる.無事終了.この時点のふくろは透明型であった.これって、心理的に落ち込む。直腸の中が見えているのと同じだから。すっきりした気分で午後は最上階レストランに行き患者仲間とコーヒーを飲みながら雨にぬれた町を見ていた.今夜はかゆみが減っているかな?
2004.06.03
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前日午前一時半から寝て午前四時、かゆみで目がさめた.ソーッと起きて喫煙室のあるロビーに行く。外は窓ガラスに打ち付けるような土砂降り。当然、まだ暗い.遠くのネオンサインが雨だれで揺れ動くように見える.この時間でも少ないが幹線道路を多種の車が行き交っている.しばらく瞑想にふけっていた.寝不足も少し回復したようだ.1時間ほどそこで時間をつぶし再度ベットへ戻る.再び目を覚ますと六時半だった.朝食、歯磨き、一服しているうちに十時、回診が始まる.ずいぶん掻きむしっているね.たまらないほど痒いんです.まだシャワー駄目ですか.シャワーだけならいいですよ.患部に直接当てなければ.あっけなくシャワー許可が取れた.シャワールームが十時半から空いてるからどうぞ.やったア。うれしくなって思わず年甲斐も無くはしゃぐ.入院12日目にしてやっとゲット。久しぶりにシャワールームでスッポンポンになる.といっても結構大変である.まず、ガーゼとかゆいテープをはずす.そのあと、ストマーのふくろをはずす.ガーゼで飛び出した腸(人工肛門)をソーッと拭く.いつもナースがしてくれていたように.いざ自分ですると怖いがふにゃふにゃの腸を腫れ物に触るように何回も清めた.気が付いたこと、人工肛門は触っても確かに痛みは無い.まじまじと相棒となった人工肛門を見る.なんと大きくなったり小さくなったりしているではないか.当たり前であるが、生き物である.だらしなく生たらこみたいにだらんとなったり、7cm位小さくなってしわしわの赤富士みたいになったり、2cm位ちょっと不気味だった。そのうち名前でも付けてやろう.相棒だし.名前もエイリアンじゃかわいそうだ.でも、ここが一番回復が早い。皮膚と出た腸の縫合部も切れそうな感じがするが大丈夫である.切れたらおなかの中に逃げ込んじゃうんだろうな.さてシャワーの湯を直接当てないようにといわれた縫合部は、どうなっているかなと、おなかのおへそからおち○ち○上までを注意深く観察する.初めてだ.垂直に切開されて縫合してある部分はホチキスでとめたようで金属が数多く見える.シャワーのお湯が入らなければいいけども。もう肉がみみずばれのように盛り上がってきている.見た感じでは大丈夫そうである.手術の前にそられた物も少し伸びてきていた.さー、シャワーをあびるぞ.思う存分に.
2004.06.02
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直腸がん摘出手術から11日目昨晩トイレで抜糸した肛門部が突然裂けた.すぐ処置室で再縫合したのだが、その夜は眠れなかった.再縫合部のチクチクという痛みの為だ.おなか側の切開した部分にガーゼが当てられているわけだがそのガーゼをとめているテープに肌がかぶれ掻きむしったせいか、傷だらけになりそれも痛いのだ.寝不足気味なのと、縫合部が開くといやなので ベットに横になるが、明るいうちは眠れず.本読みした.昼過ぎ得意先が見えた.最上階のレストランにソロリそろりと行きコーヒーブレイク.もちろん打ち合わせを兼ねて.20時まで入れ替わり立ち代り見えて結構楽しく過ごす.それにしてもまだシャワーは浴びれないのかなー.限界にきてる.下半身が痒い.たまらないほど痒い.おしぼりくらいじゃ駄目だ.今日もストマーはナースがしてくれた.そろそろ自分でやれるようになってねなんて言われた.ノギスで直経を測ってカットしないといけないが、まだ自分の腸(人工肛門)にふれるのが怖い.無神経で痛くないのは解るが.あまりにもきゃしゃでなまなましいのでふれると切れそうな感じがする。ただ、自分で出来なきゃ退院できないし.そろそろホームシックになっている.
2004.06.01
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