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●現代世界(社会)が非人間的であるのは次の3つの仕組みに原因があると思います。(1)利潤追求動機に基づく経済システム(2)利害対立の原因になる様々な境界(バリアー)(3)階級制に基づく権力と権威●「(1)利潤追求動機に基づく経済システム」問題の解決方法に関しては、「お金」に関連して概要を書いてきました。●今回は「(2)利害対立の元になる様々な境界(バリアー)」についてふれてみることにします。●利害関係には次のようなものがあり、そこには必ず境界(バリアー)が存在します。・国家間・組織(企業、宗教など)間・組織と個人間・組織内の人間関係●境界があれば、その内と外に分かれ、外に対しては排他的になり利害が相反することにもなります。●現代世界(社会)は利害関係だらけの社会です。利害関係が多種類・複雑があるため、これを調整する法やルールも多種類・複雑になります。利害関係が無くなれば、社会組織もシンプルなものになる筈です。●ところで、誰しもが、「本当に世界(社会)の利害関係を全て協力関係に置き換えることなど可能なのだろうか?」と疑問に思うかもしれません。にも拘わらず、私はそのような社会の仕組みがありえると考えています。●この実現は、次のようなことの実現と密接に関連しています。これらについても、順次解説していくつもりでいます。・あらゆる境界を消滅させる。・あらゆる組織をオープンにする。・フラットな社会、組織にする。・個人や組織の秘密保持が不要な社会にする。・資格や許認可制度の無い社会にする。●利害対立を無くすには、境界を無くす必要があります。具体的には次のようなことになります。・国家間で言えば、国境を無くすこと・組織に関してはその境界を連続的なものにすること・個人に関しては私的所有制度を廃棄すること●これらのことを、一度に全て書き綴ることはできないので、とりあえず現代世界でも無境界に近い例があることを示しておくことにします。国家間のボーダーレス化●EUから国境が消えた訳ではありませんが、通貨が統一され、関税障壁などが無くなり、通行も自由になっています。管理境界としての国境があり、政府も別々ですが、経済的な境界が無くなることで、国家間の経済的対立や国境紛争などを事由とする戦争の動機が消滅しつつあります。●経済という下部構造が無境界化することによって、上部構造である政治体制も変化し、いずれEU>内の現在の国の政府は地方政府になるでしょう。教育に関するボーダーレス化●境界の無い組織の例として、フランスの大学のようなものがあります。・高等学校卒業の資格(バカロレア)を取得すれば、無試験で大学に入学できる。・在学中に国内外の大学への移籍や複合的な専攻の選択(物理学と経営学といった)が実現する運びになっている。●また、次のようなデンマークのフリースコーレとエフタースコーレのようなものもあります。・就学義務がなく、自分で学ぶ権利がある。 ・中学一年まで試験を禁止している。 ・一クラス28名以下と法律で定められており、全国平均では一クラス19名(1994年)。 ・公立学校の教育に不満があったり、公立学校が合理化で閉鎖されたときは、自分たちで私立学校をつくってよい。 ・行政はこの私立学校の経費の75パーセントを補助しなければならない。・私立学校の教員は教員資格がなくてもかまわず、普通の人でもなれる。・転校は自由。学区制はない。 ●次回は、国の境界と選挙制度について書くつもりです。
December 30, 2005
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●日本の人口が今年初めて減少に転じたとのことである。●少子高齢化に伴う人口の年齢構成の逆ピラミッド化と相まって、経済成長や年金の財源が問題視されている。●日本のような国土面積しかない国に1億3千万人もの人間がいて、人口減少が問題であるという。●本当の問題は、人口の増加やピラミッド型年齢構成でなければ持続できないような社会経済システムにあるのではなかろうか。●これらは、国というバリアー、資本主義経済システム、職場組織などの仕組みに起因する問題である。●本来、人口減少は地球環境にとって望ましい現象の筈である。●仮に人口減少が問題であるものとしても、人口の増加の著しい海外からの移民を受け入れれば良い筈である。●少子高齢化が進んでも、高齢者の大部分は労働可能な人々の筈である。労働意欲のある高齢者から「定年」と●いう怠惰を強制していることが問題ではなかろうか。●人間は地球上の巨大動物である。人間よりも大きい動物が大型動物なのではない。●この地上の巨大動物が、1950年から2000年までの僅か50年間に2.4倍にも増えている。異常な増加である。●平均体重60kgにもなる巨大動物が60億以上生息しているといったことは、地球の生物史上かつてなかったことではなかろうか?●このままの状態が継続すれば、人間は地球資源を食い尽くすことになり地球環境は由々しき事態になる。●経済先進国では既に人口増加が止まってきているが、人口の大部分を占める発展途上国では増加を続けている。●先進国の人口増加が止まってきている理由として、避妊器具の普及と所得に占める教育費の割合の増大など家庭の経済的問題がある。●経済的に豊かな国で、経済的事情により子供の出産を控える傾向が強くなるというのは実に妙な話ではある。●発展途上国も先進国並みに豊かになれば、人口増加が止まるので地球人口問題は起こらないという見方もあるかもしれない。●家庭の経済的問題が動機であり、避妊器具は道具である。経済的理由がなければ子作りを2人以下に抑制しようとはしないのではなかろうか。●確かに将来とも現在のような人口増加傾向が続くとは思えないが、人口は年1%の増加率でも百年経てば2.7倍に増える。●合計特殊出生率が2.0程度(平均で女子が産む子供の数)でも、平均寿命が延びれば人口は増える。●人口問題は未来社会の大問題になるに違いない。人口を減らすことができないのであれば、食料を増やすための工夫(例えば、砂漠のオアシス化や海洋資源開発)を行う必要がある。●人間の体格の大型化を抑制する必要もでてくる。地球環境を最も破壊してきたのは農業である。肉食は菜食の20倍の農業資源を必要する。このため、肉食から菜食が推奨するようにしたりすることになるかもしれない。●健康管理を含めて、無駄な栄養の摂取を避けるような仕組みも必要になるかもしれない。●体格が大きいことが有利であるようなスポーツのルールの改定なども必要になるのかもしれない。[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:高齢者●未来社会の構造:環境関連●未来社会の構造:都市の構造●未来社会の構造:スポーツ小説ページ●未来からの伝言:食堂 人間の小型化
December 25, 2005
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●人間の生活を維持するには、モノやサービスが必要になる。このため、企業や人はこれらのモノやサービスを提供する。●モノやサービスの提供は手段であって目的ではない。目的は利潤の追求である。●利潤の獲得には、より良いモノやサービスの提供が必要とされるので、効率性や品質改善に努めるわけである。これがルールに則った金儲け方法である。●ルールに則っていては、金儲けができない場合には、ルールを無視して金儲けを企むことになる。経営危機に陥れば、まっとうな人間でもルール無視や犯罪の誘惑から逃れられなくなる。●悪人がいるから悪事が蔓延るのではなく、生き延びられないか利益を得られないからから悪事を働くのである。●根っからの悪人も皆無とは言えないかもしれないが、悪事の大半は上記のような事情で行われる。●悪人にならないような思想・倫理教育も必要であるかもしれないが、仕組み自身が悪事を生み出す構造になっていることの方が遥かに問題である。●にも拘わらず、資本主義は市場による評価を得るため、激烈な競争によって、よりよいモノやサービスを提供してきた。●社会主義の国では、市場による評価を無視した官僚の指示によるモノやサービスの生産であったため、競争原理が働かず、資本主義の発展の前に姿を消しつつある。●悪者が蔓延る原因のもうひとつは権力や権威である。もっとも、権力や権威は利潤の追求活動と密接に関連している場合が多い。●しかし、たいした金儲けができなくとも、多くの人が権力・権威を獲得しようとする。これは、社会組織の大半が階級組織になっているからに他ならない。●確かに、誰しもが評価するような業績というものがある。こういった業績をもつ人が権威として扱われることは、悪者を生み出す動機にはならない。●耐震強度偽装の問題を巡って、様々な悪者が登場している。耐震強度の不足するマンションを買わされた住民やホテルのオーナーだけが犠牲者なのではない、これらの悪者達も仕組みの犠牲者である。●結論的に言えば、利潤追求動機の社会、権力・権威追求動機の社会であることが悪者を生み出すのである。・モノやサービスの生産を「利潤追求動機」から「人に喜ばれることが目的産」になるように仕組みを変えること・資本や権力に基づく「階級組織」から「フラットな組織」に変えること[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:制度と組織小説ページ●未来からの伝言:談話室 三種類の配当
December 18, 2005
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●生命の意志は「生きること、子孫を残すこと」にあり、もちろん人間でも変わらない。「より良い生活、より良い伴侶」を求めているだけのことであり、これが人にとっても目的である。●人が神にも悪魔にもなれるとして、同じ目的を神でも悪魔でも達成できるのであれば、悪魔になることを望む人がいるであろうか? 変質者でない限り、悪事自体や悪魔になること自体が目的である訳ではない。●「善」では目的を達成できないが、「悪」でならば目的を達成できるのであれば、「悪」を選ぶ人が登場することは避けられない。●利害関係があれば、敵と味方に分かれる。利害を調整する「法」が無い場合には「力」が法になる。「力」が法の世界では「悪」は無い。動物の世界がそうなのかもしれない。このような社会には「悪」はないかもしれないが、決して住み易い社会ではない。恐怖と不安におののく世界である。●このような場合に、宗教が「神」や「倫理」を持ち出してくるのかもしれない。「神」や「倫理」が人々の支持を受けるのは、このような背景がある。●現代社会は「宗教による価値観」の代わりに、「法律」によって利害関係を調整する仕組みをつくりあげている。世界には、「法律」よりも「神の教え」を上位に置くべくだとするイスラム原理主義などを信奉する人達も相変わらずいる。●従って、現代社会では「違法行為」が「悪」であるということになっている。ところが、生命の意志は「法」の上位にある。人にとっての最終目的は「より良い生活、より良い伴侶」であるから、「正義」がこの目的にとって邪魔になる場合や「正義」がこの目的を保障しないのであれば、人が「悪」を選択するのは避けられない。●罰則を厳しくしても、「利害関係」という温床がある限り、戦争や犯罪の根を断ち切ることはできない。●排他的である「異性の獲得」に関しては、動物である人も排他的であり、同性と利害が一致することは無い。尤も、集団婚の行われていた原始共産制と言われる社会では、異性の排他的獲得も禁止されていたのかもしれないが……。●しかし、その他の利害関係については、仕組みしだいで協力関係に置き換えることが可能である。利害関係がなくなった協力関係しかない社会では「悪」を行う動機がなくなる。●生命原理から考えれば、人に「悪人」を非難する権利などない。●「罪を憎んで人を憎まず」という諺があるが、「仕組みを憎んで人を憎まず」ということではなかろうか?●あなたも「利害関係」だらけの現代の社会システムに替わる「協力関係」しかない社会システムのあり方を考えてみませんか?[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:法と倫理
December 11, 2005
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●建築確認検査の民間解放制度に関して、政府は「制度に問題は無い」と言う。本当にそうだろうか?●企業の監査制度、ISO9001や14000の審査制度、目下問題になっている建築確認検査の制度も同じであり、虚偽の監査、審査、検査が避けられない仕組みになっている。●共通しているのは、監査、審査、検査対象の会社(委託者)が監査、審査、検査を行う組織(受託者)に有料で依頼して、監査、審査、検査を行ってもらう仕組みである。●受託者にとって委託者は大切なお客さんである。お客さんの意向に背いて厳しい監査、審査、検査を行えば、お客さんは逃げていく。従って、虚偽の監査報告、ずさんなISO審査、偽装構造計算は避けられない。虚偽の動機には必然性がある。●このような動機を無くすには、委託者→申請機関→受託者という構造にする必要がある。つまり、委託者と受託者の中間に申請機関を設けることである。●この場合、申請機関は入札によって受託者を決める。申請機関は、委託者の不正、虚偽等を発見した場合、入札金額とは別に報奨金を支払うといったようなことも考える必要がある。このような仕組みでも考えなければ、虚偽の監査報告、ずさんなISO審査、偽装構造計算は避けられない。●世の中、全て「仕組み」が問題なのである。未来社会を人間的なものにできるか否かも「仕組み」の良し悪しにかかっている。未来社会(エポカ)では、組織の監査は、投資家に委嘱された人達が行うことになっている。[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:職場の民主化
December 7, 2005
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●「ユートピアの幻想」(川端香男里著:講談社学術文庫)という本を読んだ。学術的観点(比較文化学)から、ギリシャ時代から現代に至るまでのユートピア論と反ユートピア論が整理されている。ユートピアに興味をもっている方には一読をお勧めします。●参考までに、私が読んだ未来社会に関連する本を一覧できるページを用意しています。●ユートピアは反ユートピアになる可能性がある。トマス・モアのユートピアでさえもそのような要素(奴隷、旅行の許可制、離婚禁止、全裸見合い)があるように思う。●共産主義はものの見事に反ユートピアになってしまった。思想的、精神主義的なユートピアは全てこのように逆転する可能性があるのではないかと思う。思想が一致する人にとってはユートピアであっても、そうでない人にとっては牢獄になる。●ユートピアが反ユートピアにならない条件としては、民主主義、選択の自由、機会均等が保障されており、階級制・身分制、規則(法律、規制、罰則、戒律)が可能な限り少ないこと、思想や宗教の強要がないことなどではないかと思う。私が「思想」ではなく「仕組み」こそが最も重要であると考える理由がここにある。●近年、ユートピアを描くことがはやらなくなってしまったのは、共産主義の夢が潰え去ったこと、資本主義経済システムに替わりえる有力な経済システムが見出されていないこと、科学技術文明に対して懐疑的になっているからではなかろうか?
December 7, 2005
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●お金を無くすことができなくても借金を無くすことはできるではずである。●「お金があれば必ず借金もあるはず」というのはこれまでの歴史である。私の描くエポカの世界に、はお金のようなもの(配当)はあるが借金は無い。●このため、借金による悲劇(犯罪、自殺、信用恐慌)、金の貸し借りに伴うギクシャクした人間関係もなくなることになる。●未来社会でも、人の役に立たないような活動をしている組織は廃業に追い込まれるが、廃業しても基本配当を支給されるので、従業員が路頭に迷うことはない。●地域通貨(補完通貨)でも借金はできないようになっているのでは?(知っている人がいたら教えて欲しい)●お金のようなものを無くせないのであれば、せめて借金の無い社会であって欲しいものである。
December 6, 2005
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順不同になりますが、未来社会の「お金」の話のつづきです。借金のできない社会●未来社会は借金の無い社会になる。私有財産制度=相続制度が無くなれば、借金の担保がとれなくなる。借金がないのであるから、利息や利子も無い。●未来社会のお金である「配当」は減価していくものなので、貸しても利息がとれないだけでなく、元金さえ回収できないことになる。●私有財産制度が廃止され、減価するお金の社会では「借金というもの」が無くならざるをえないのである。●「借金が出来なければ、経済が機能しなくなるのでは?」というのは、現代社会でのことである。●未来社会では、Gバンク(世界銀行のようなもの)から全ての人に、投資配当が絶えず支給されるので、必要な資金は、投資の募集によって、現代社会でいう「資本+借金」相当額を調達することになる。投資配当の性格●投資は株のように売買できるものではない。Gバンクから運用を任された投資配当は人から人または組織へと一方通行で流れるだけである。従って投資資金の回収もできない。減価するお金●Gバンクから預託された投資配当を個人や組織に投資した場合、これを受け取った個人や組織にとっては授権配当になる。この授権配当は、毎年定められた割合でGバンクに回収される。回収されるということは、投資資金が減価していくことを意味する。●このため、企業は継続的に投資資金を調達し続けなけれならないことになる。●投資者にとっても、投資済みの「お金」が減価していくことになる。投資配当を授かった個人や組織は「利益」が出れば、投資者に恩返しとしての謝礼(授権配当)を支払うことになる。投資資金が減価しているわけであるから、昔の投資資金に対する謝礼は、最近の投資資金に対する謝礼よりも小さなものになる。[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:経済の仕組み小説ページ●未来からの伝言:談話室 三種類の配当
December 6, 2005
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●現代社会は民主主義・自由主義の社会といわれているようだが、さすがに平等な社会という人は少ないように思う。人は法の前では平等ということになっているが、貧富の差や社会的な様々な権威・権力の存在が念頭にあるためと考えられる。●人に、資質・能力の差があり、努力の結果が評価されないような「結果の平等」は平等とは言えず、悪平等になる。人が憤るのは「機会の不平等」である。この最たるものが相続制度=私有財産制度に基づく、生まれながらの不平等である。●それでは、民主主義・自由主義についてはどうであろうか?●確かに、国政選挙などのことを考えると現代社会は民主主義の世の中のように思える。しかし、給与生活者は、現代社会が民主主義の社会でないことを骨身に染みて知っている筈である。就寝時間以外の大部分の時間を過ごす職場の圧倒的多数は、封建的な階級組織である。職場組織は構成員による選挙で役員や上司を選んでいる訳ではない。●株式会社の場合は、株主が選んだ役員の下で、階級組織が編成される。部下は上司の命令に従わなければならない。ということで、現代社会はせいぜい半分の民主主義でしかない。●資本は資本の自由な活動環境としての市場、民主主義的政治体制、社会の様々な秩序を要求するが、資本が支配する組織内にあっては、決して社員の自由を求めず、服従だけを求める。●私達は、政治的・社会的「自由」に関しても、資本の「自由な活動環境」のおこぼれの自由を頂いているに過ぎないのではないだろうか?●自由とは束縛や強制・統制の反対語であるが、社会的な意味での自由とは「選択の自由」のことであると思う。この選択の自由は、民主主義と密接な関連がある。全ての人が無限の選択の自由をもつことは叶わないので、社会的には「公平な選択の自由」が問題になる。当然、基本的にお金が全てである資本主義社会では、お金を豊富に持つ人により多くの選択の自由がある。●正真正銘の民主主義社会と言えるには、職場秩序も含めて民主主義でなければならない。現代社会でも「NHK3chの未来人 」で紹介した広島にあるメガネチェーンの会社のようなフラットな組織の会社もある。[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:職場の民主化小説ページ●未来からの伝言:第六の部屋 ハイパーハウス
December 4, 2005
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●「ユートピア」というのはお金があってはならない社会のようだ。トマス・モアのユートピア、カンパネッラの太陽の都、モリスのユートピアだよりなどはお金の無い社会になっている。●マルクスの共産主義の定義も「各人はその能力に応じて働き、その必要に応じて得られる」ということになっていて、お金のない社会を想定しているように思う。●ところが、このような「お金が無い社会」の「お金が無くても済む社会の仕組み」についてはお目にかかったことがない。●科学的社会主義と称されるマルクスやエンゲルスの著作物の多くは、資本主義及びそれ以前の社会の仕組みについては多くを語っているが、社会主義の仕組みに関しては「共産党宣言」に書かれている権力奪取後の10項目の方策以上のことは殆ど書かれていないように思う。(あれば、誰か教えて欲しい)●共産主義については、もっと貧困で、冒頭の定義以上のものもなさそうである。(これについても、あれば教えて頂きたい)●共産党宣言の中身は、ブルジュア社会の非難と「反動的社会主義」に対する批判が大半を占めていて、肝心の社会主義や共産主義の社会の仕組みについては、殆ど書かれていないのである。これが、科学的社会主義なのであろうか?●ちょっと本題から外れてしまったが、私が「お金が無くても済む社会の仕組み」と呼ぶものに話を戻すことにする。「お金が無くて済む社会」であるためには、次のような問題をどのように解決するかを考えておかなければならないと思う。(1)強欲な人間がいない社会●「必要に応じて得られる」という場合、必要の限度を弁えている人達だけの社会であることが条件になると思うが、人間社会は理性的な人間ばかりが住んでいるとは限らない。小数の強欲な人間がいるだけで、「必要に応じて得られる」ことが無くなってしまう。全ての人間の頭を「理性や愛」で埋め尽くしておかなければ、こんなことは実現しない。(2)怠け者がいない社会●能力に応じて働きということであるが、人は一定の社会規範の元で生活し、働きもする。能力に応じて自主的に働いてくれる社会規範が必要ではなかろうか? 教育によってこのような社会規範を作り出そうというのであろうか? やはり、全ての人間の頭を「理性や愛」で埋め尽くすような人間の訓育が必要とされるのではなかろうか。(3)効率性をはかる方策●この「はかる」には、「計る」と「図る」の2つの意味がある。生産・サービスの効率性を計るには「時間」や「物財の量」があるという人もいるかもしれない。しかし、「効率性の尺度」が多数の異なる単位のものでは不都合である。「効率性」を計測するためのものとして「お金」にまさるものは無いように思う。●お金が無いわけであるから、モノやサービスの質が同じであれば、安いものがより多く必要とされ、高いものは敬遠されると言った現象はないことになる。消費者にとっては、モノやサービスの質や量だけが問題で、それを生み出すに必要とされるコストは問題にされなくなる。モノを造るために、大きな無駄を出しても問題にならないという妙なことになってしまう。●こんなことで良いのだろうかと思うのは私一人だけであろうか? 「効率性」などという代物は資本主義に毒された人間の言う戯言なのであろうか?●とりあえず、思いついたのはこんなところであるが、未だ私が思いつかない問題があるのではないかと思う。ということで、少なくともこれらの問題が解決されない限り、私の未来社会には「配当」という「お金」が必要になる。[未来社会~エポカの世界~]の関連ページ解説ページ●未来社会の構造:経済の仕組み小説ページ●未来からの伝言:談話室 三種類の配当
December 1, 2005
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