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お父さんの会社にとても頭の良い人がいる。東京大学出身などではないが、学歴はともかく会社では突出して頭の良い人である。ただそれが数学的な能力に特化している人である。会社創業当時から社員だった人でもうすぐ70歳になる人であるが、今もその能力を買われて顧問になっている。
お父さんはよくこの顧問さんと打ち合わせをするのだが、彼の数学能力の高さについていけないことが多々ある。彼は製造現場で実際に経験を積んできたこともあり、実務と論理の両面から社内の問題を考えてくれるので、新製品の加工設定などを任せると非常に優秀である。
長く生産技術部長を務めて、ベトナムでも成果を上げてきた経歴を持つのだが、本来なら工場長とかその上まで昇進してもおかしくないくらい会社への貢献度が高いとお父さんは思っている。
ではなぜこの顧問さんが生産技術部長で定年を迎えたかというと、言語能力の低さにあるとお父さんは思っている。
彼は数学的な頭脳と引き換えに言語能力を捨ててしまったような人である。日常会話では普通なのであるが、技術関連の話になると主語も接続詞もなく話をするので、何の話をしているのか聞いている側が分からなくなってしまう。またいつというのを示す言葉も会話に入ってこないので、過去のことを話しているのか、現在なのか未来なのかすらわからなくなる時がある。
彼が情熱的に話せば話すほど、周りは理解できなくなっていく。以前社長が彼に、毎日技術関連の報告を直接社長にするように指示を出したことがあったが、社長のほうが逃げ出してしまった。彼の話の内容が理解できず、ただ単に聞いているだけの無駄な時間になってしまったためだそうだ。
技術系の大学を卒業したお父さんでも話についていくことができないのに、文系出身の社長ではおそらく全く彼の話は理解できないだろう。
この言語能力の低さと数学的能力の高さのバランスがとれていないせいで、彼自身もかなり苦労していると思う。話がうまく通じないせいでイライラしているのをよく見かける。ましてやベトナム人の通訳が主語もなく、時制もない言葉を訳すのは不可能に近い。結局通訳が理解できないから、ベトナム語に訳せずに話が通じない。結局双方のイライラが増していくだけである。
お父さんは彼から何度も資料を貰ったりしているが、ほぼ暗号と変わらない。ゆっくりと解読していかないと何が書いてあるかがわからない。わからないところをさらに彼に聞きに行くとまたいろいろ書いて渡してくれるのだが、これをまた解読するという作業が必要になる。
数学能力が高い人の脳みそはどうなっているのか本当に不思議である。言語能力分野を侵食しているのだろうか。
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