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いつも利用しているミュージックストア・ジェイ・ピーという吹奏楽とビッグバンドに特化したサイトのメールマガジンに、木金の二日間2割引きにするというお知らせが書かれていた。当ブログはバーゲンの時以外はほとんど利用しないが、これから定常的に安くなるのであれば、とても有難い。早速、買い物かごに入れてしまったが、バーゲンは木金というのを忘れて、土曜日に購入しようと思ってしまった。まだ在庫があったら、今週買いたいと思う。当ブログとしては国内盤を安く買えれば有難いのだが、さすがに国内盤は対象になっていない。一般的にバーゲンを行う理由は売り上げを上げるためと言われている。ただ、頻繁に行うと問題がある。理由はその値段に多くの人が慣れてしまうからだ。当ブログの例だと、DVDのレンタル屋さんでは毎週火曜日に新着でも100円セールを行うので、火曜日以外は借りないようにしている。そうすると、結果的に売り上げは落ちることになるのだろう。他店との競争もあるので元に戻すことも難しくなる。いわば、チキンレースみたいな状態なのだろう。まあ、アメリカのウォルマートというメガストアがEDLP(エブリデイロープライス)という毎日安いことから圧倒的な価格優位の戦略を打ち出していることが知られている。こういう大規模小売でないところが、こういうバーゲンを定期にやると、通常、定価での販売が難しくなり結局ジリ貧になりそうな感じがする。別な狙いがあるのだろうか?ここは、まとめ買いなどをすると送料も無料になり、とても使いやすいお店なので、出来るだけ長く営業をしてほしい。そのためには多少なりとも売り上げに協力する気はある。問題は最近欲しいものがあまりないことで、なかなか悩ましい問題だ。
2017年08月28日
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昨年夏に退職したので、畑は土壌改良からやろうと思っていたが、結局やらずじまいだった。そのかわりと言ってはなんだが、今まで植えたことのない野菜をいくつか植えてみた。ジャガイモは植える時期がわからず、種芋が出回る時期を知らないで、いままでは手に入れられなかったのだが、今年は何とか手に入れることができた。ただ、ジャガイモは梅雨前に収穫するのが普通らしいが、知識がないために、植えるのが1ヶ月ほど遅れて、収穫が梅雨の最中になってしまった。マルチを使ったのが良かったのか、植え替えはあまりする必要がなく、量もたくさんできた。ダメ元で植えたメロンも予想外にたくさんできた。ところが、孫蔓の整枝をしっかりやらなかっため、やたらと蔓が伸びて、注意して見ていたとはいえ、肝心の果実がどこにあるかわからないまま、大きくなってしまった。雨よけをしなかったのと、発見が遅れたので、いい匂いがしているなと思ってよくみたら裂果していて腐ってしまったのも二、三個あった。収穫する時期の目安は果実についている葉っぱが枯れた時ということだそうだが、結局いつ取ればいいかわからないうちにそうなってしまった。なので、それ以降は早めに収穫することにした。味も最初はいまいちだったが、最期のほうになったら、売っている物並みの味になって結果オーライ。来年は雨よけをしっかりしたいと思う。トマトも雨よけをしなかったので、裂果が目立つ。やはり手抜きは良くない。手抜きといえば、きゅうりのツルの整理を全くしないでしまったが、たくさん出来てしまった。このところの長雨でキュウリの値段もだいぶ上がっているようなので、少しは家計に貢献できたと自画自賛?している。ただ、これも葉っぱがたくさん生えたので、なぜか地面に進出したツルにできた物が、巨大になってから見つかるということが何回かあった。キュウリは成長が早いので、夕方にはもう少しと思っていたのが、朝になると巨大になっていることが結構ある。野菜はサボるとすぐ結果に跳ね返ってくるので、なかなか厳しい先生のようなもんだ。懸案の白菜の虫食い防止もうまくいかなかった。キュウリ、トマト、メロンはほぼ終わりに近ずいたが、ピーマン、パプリカ、ナス、サツマイモなどは収穫継続中または成長中。そろそろ秋に植える野菜も考えなければならないと思う今日この頃。
2017年08月25日
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レゾナンスにより最近発掘されたらジャコ・パストリアス・ビッグ・バンドの演奏を聴く。これは1982年6月にニューヨークで開催されたクール・ジャズ・フェスティヴァルでのライブ録音。大編成のビッグ・バンドに加えてソロイストが多数フィーチャーされているビッグバンド本体にも著名なジャズメンが多数含まれているが、ソロは限られている。基本「word of mouse」なので、サウンド的には通常のビッグ・バンドのようなサックスソリや分厚いハーモニーなどは聞かれない。無伴奏でのソロの部分が多く、必ずしもビッグ・バンドでなければならない必然性はない。コンガ・ソロの「Okonkolé y Trompa」は、ライブならではの出し物で、音だけで聞いているのは少々辛い。そのため、何度も聞く気にはならない。「Bass and Drum Improvisation 」も同じようなものだ。スティールドラムは音楽が軽くなるし、煩わしく感じるため、個人的にはミスキャスト気味に思える。ソロはどれも力のこもったものだが、「Dona Lee」での冒頭のチューバ・ソロは、声を出しながらの演奏で、少々力が入りすぎているようで、ちょっと異形だ。ただ、途中から入る時のソロは、ビートに乗ったスリリングなもの。シールマンスのハーモニカが何曲かで大きくフィーチャーされていて、いい味を出している。特に「ソフィストケイテッド・レディ」でのジャコとのデュオの部分はなかなかよかった。曲としては「Okonkolé y Trompa」のコンガ・ソロの後半のアフロビートによるブリッジから「Reza/Giant Steps (Medley) 」が気に入った。象のいななきを思い来させるチューバの咆哮?はなかなか面白い。これは「Giant Steps」にも登場するが違和感はない。ジャコの速弾きソロに続く最後のソリはなかなか興奮させる。「Mr. Fonebone 」も曲の構成が良く、トランペット、ハーモニカのソロ共々楽しめる。この曲を聞いていたら、テュッティのサウンドは、ギル・エヴァンスがジミヘンを演奏していた70年代のサウンドに似ている気がする。ジャコのソロも素晴らしい。ということで、いいナンバーもあるものの、個人的にはほどほどの演奏と感じた。まあ、ジャズ・フェスの演奏なので、こんなものかもしれない。映像付きなら、だいぶ感想が違ったと思う。ソースはNPR(National Public Radio)の「Jazz Alive」という番組で、テープヒスは感じられるものの、35年前の放送録音とは思えない臨場感あふれるサウンドだ。上質な紙を使った100ページ余りのブックレットも当時のドキュメントや豊富な写真など内容が充実していて、豪華な作りだ。Jaco Pastorius:Truth, Liberty & Soul - Live In NYC(resonance HCD-2027)1. Invitation2. Soul Intro/The Chicken3. Donna Lee 4. Three Views to a Secret 5. Liberty City (10:10) 6. Sophisticated Lady7. BluesetteDisc Two1. I Shot the Sheriff (6:55) 2. Okonkolé y Trompa (15:07) 3. Reza/Giant Steps (Medley) (10:19) 4. Mr. Fonebone (10:37) 5. Bass and Drum Improvisation (14:05) 6. Twins (2:53) 7. Fannie Mae (5:55)Jaco Pastorius(b,vo)Bob Mintzer(ts,ss,bcl)Randy Brecker(Tp)Othello Molineaux(Steel drums)Don Alias(perc.)Peter Erskine(Ds)Recorded at Avery Fischer Hall in NYC,June 27,1982 as part of George Wein's Kool Jazz Festival
2017年08月23日
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アメリカ空軍ヘリテージ・オブ・アメリカの新譜を聞く。先日レビューしたアメリカ空軍バンドの新譜と同時にKlavirからリリースされたもの。1995年の自主制作盤の復刻。22年前の録音で少し音が固いがそれほど鮮度は悪くない。地味な選曲だが、聴いたことのない作品がいくつか含まれていて、嬉しかった。バンドの名前を意識して聞いたのは初めてだったが、過去にも優れた録音を残している。チェックしたらKlavierの録音はほとんど聞いていることがわかった。その中では「American Originals」というアルバムが印象に残っている。今回の録音は「American Originals」の次の年の録音だ。厚みのある暖かいサウンドは従来どうりだったが、録音によるものか高音域の濁りが気になる。また注意深く聴くと個々の奏者の技量はアメリカ空軍バンドのような超一流のバンドに比べると少し劣る。古いバンド・クラシックともいえる作品が殆んどで、一番新しいのはスタンプの「チアーズ!」(1995)今回の録音の中で気に入ったのはジャンニーニとウイリアム・シューマンの曲。どちらもあまり知られていないのが、不思議なほど良く出来ている。特にジャンニーニの「献呈序曲」がジャンニーニ特有のラテン的な明晰さと柔らかな旋律が美しい。さながら道端に咲く花の可憐さのようだ。(ほめ過ぎ?)シューマンの「アメリカ讃歌 」は過去にニュー・イングランド音楽院やキーストンのアルバムを聴いている筈だが、全く記憶にない。シューマンらしくない?明快な音楽が心地よい。ドラマチックな構成もいい。ポール・クレストンの「プレリュードとダンス 」も面白かった。クレストンの音楽はあまり耳にする機会がないが、この作品は優れた作品だと思う。なおこの作品や録音について、橋本音楽堂というブログに詳しい。タイトルチューンのコープランドの「Emblems」は冒頭の不協和音からして、聞き手にチクチク刺さってくるような音楽で、どちらかというと不快感を感じる音楽という認識だった。ところがここでの演奏はそういう刺々しい音楽ではないため、それ以降も素直に聞いていられる。反面この作品の持つ荒々しさは、そこまでやらなくてもと思うほどかなり出ている。この音楽も何回も聞いているが、「アメイジング・グレイス」が使われていることに初めて気がついた。中間部の静かな部分ではアメリカの田舎の良き時代を感じさせる音楽が、なかなかいい。今まで何を聞いていたのやら。。。ストラヴィンスキーの「管楽器のための交響曲」も柔らかなサウンドが親しみやすい音楽になっている。プロ・オケの演奏と比べても遜色のない演奏。ハンソンの「ラウデ」はこれまでも何種類かの録音があったが、なかなか馴染めなかった。今回の録音を聴いて少しわかってきたように思う。U.S. Air Force Heritage of America Band:Emblems(Klavier K 11218)1. Jack Stamp:Cheers!2. Vittorio Giannini:Dedication Overture3. Howard Hanson: Laude11. William Schuman:An American Hymn12. Paul Creston:Prelude and Dance, Op. 7613. Aaron Copland:Emblems 14. Wallingford Riegger:New Dance, Op. 18C )15. Igor Stravinsky:Symphonies of Wind Instruments (Original 1920 version) U.S. Air Force Heritage of America BandLowell Graham(cond)Recorded in February, 1995
2017年08月20日
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べッカ・スティーヴンスの新譜を聴く。今作がおそらく4作目。新譜が出ているのを偶然知り早速購入した。2作目と3作目しか聴いていないが、結構変化が激しい。バンドのメンバーは3人とも参加しているが、セッションで加わったメンバーのせいか、プロデュースのせいか、旧作のテイストはだいぶ後退している。なので、最初の頃のカントリー風なコーラスの掛け合いもなく、以前に比べて楽しさはあまり感じられない。いわば手作りの音楽と大規模プロジェクトとして作られた音楽の違いか。このアルバムでは、アパラチアとイギリスの民族音楽にジャズ、ポップ、ロック、R&B、ファンクなどが混在して、かなり複雑な味わいが感じられる。何よりもスケールがだいぶ拡大して、洗練度も増している。このプロジェクト自体が大規模で、参加しているミュージシャンも多彩だ。ディストリビューターのコピーによると、『近年はイギリスにも拠点を置いて、新たな人脈を獲得し、初の単独名義のアルバムで想像以上のスケールアップを果たした』だそうだ。なるほど、変っているのも当然だが、ここまで変わった理由をぜひ知りたいものだ。この変化を進化と考えるか変節と感じるかで、このアルバムの評価が大分左右されるのではないだろうか。当ブログとしては、もう少し聴きこまないと評価できない段階だが、ベッカの圧倒的な歌唱力には脱帽するしかない。ベッカは8,13以外はすべて作曲している。作詞も5,12を除いて彼女の手になる。なお、5曲目の「Queen Mab」はシェイクスピアの詩が使われている。ロメオとジュリエットで登場する妖精の女王マブのことだ。全曲スカなしで、「Mercury」のようなキャッチーなリフを持つ曲は流行りそうだ。ただ、ゆったりとした曲がないため、通して聞くと少し疲れる。タイトルの「regina」は、名前の後に用いる名称で例えばElizabeth reginaはエリザベス女王のこと。布告などの署名に用い、主に英国で使われている名称だそうだ。このアルバムは、タイトル通り、エリザベス女王の研究から生まれた作品だそうだが、堅苦しさは皆無で、内容を知らなくても楽しめることは確かだ。クレジットされているアタッカ・カルテットはジュリアード出身の若手の四重奏団で、日本でのコンサートも多いらしい。第2ヴァイオリンに日本人女性の徳永慶子さんが参加している。Becca Stevense:Regina1.Venus Featuring Laura Mvula2.Lean On3.Both Still Here Featuring Jacob Collier4.45 Bucks5.Queen Mab6.We Know Love7.Mercury8.Regina9.Harbour Hawk10.Well Loved Featuring Laura Mvula11.Ophelia12.The Muse Featuring David Crosby13.As Featuring Jacob CollierBecca Stevense (vo, el.&ac.g, charango, ukulele, etc)Troy Miller (ds, glockenspiel, wurlitzer, propher600, syn b, Harmonium etc)Michael League (back vo, ac.g, mini moog b, ds,etc )Christopher Tordini(el & ac. b, etc)Jordan Perlson (ds, perc, etc)Liam Robinson (p, accord, wurlitzer, prophet 600 etc)Oli Rockberge (p)Attacca QuartetJacob Collier (featured vo, p, bongos, vo perc, mandolin, etc 3 only) Laura Mvula (featured & back vo 1,10) Jo Lawry (featured & back vo 5,7,9) Alan Hampton (featured & back vo 6 only) David Crosby (featured & back vo 12 only)
2017年08月18日
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amazonを見ていて偶然見つけたアルバム。山下和仁については、昔展覧会の絵を出した頃、何枚か聞いた記憶があるが、最近はとんとご無沙汰をしていた。最近は娘の紅弓とのデュオも録音されているようだ。このアルバムは比較的新しいものだが、2004年と十年以上前の録音だ。原曲を聴いていると、ヴァイオリンでは時にきついサウンドが聴こえてくるが、山下編曲版では全くそういうことはない。擦弦楽器(弦を擦る)と撥弦楽器(弦を弾く)の違いによることも大きい。ギターで演奏するにはヴァイオリン以上に大変な技巧が必要だと思うが、もともとギターのために書かれた曲のように聞こえる。そして、ギターであるために、激しい部分はあるものの、全体として穏やかな癒しに満ちた音楽が聞こえてくる。技巧的な難所も全く感じさせない。山下のギタリストとして尋常でない高みに達した凄さを実感できる。このアルバムは1989年に録音していて15年後の再録にあたる。DSDのハイブリッドで素晴らしいサウンドが聞かれる。SACDレイヤーとCDを96kHzにアップコンバートした音を比べると、ノイズレベルはSACDの方が低いが、その他はあまり変わらない。いろいろな方の編曲があるようなので、機会があったら他のギタリストの演奏も聴いてみたい。バッハ(山下篇):無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ(全曲)(BMG RVC-34115~16)DISC1:1. ソナタ 第1番 ト短調 BWV10015.パルティータ 第1番 ロ短調 BWV100213.ソナタ 第2番 イ短調 BWV1003DISC2:1.パルティータ 第2番 ニ短調 BWV10046.ソナタ 第3番 ハ長調 BWV100510.パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006山下和仁(g)録音:2004年10月3日-8日 秩父ミューズパーク音楽堂
2017年08月16日
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以前SFJAZZ COLLECTIVEのCDがなかなか入手できない話に触れた。ディスクユニオンの通販で入手できるようだが、今回取り上げrアルバムは6000円以上するので手が出ない。mp3だとamazonでも入手できるのだが当ブログにとっては対象外。その後、当初の予定通り、子供に送ってもらって、子供が当ブログに転送することで入手できた。あとでよくよく考えたら、法律とかそういうことではなく、単にSFJAZZ事務局では海外からのオーダーに対応できないのだろう、ということに気が付いた。国内での送料が450円ほどで、子供のところから日本までが350円ほど、トータルで800円ほどの運賃がかかった。リンクでは6000円ほどで、定価は35$なので、送料を合わせると千円以上は割安。amazonではダウンロード音源が売られているので、音質にこだわらなければ割安で購入できる。全部で10セットほどだが、全部まじめに聞いているわけではないので、今回は昨年のライブについて一言。このグループのプログラムは、特定のジャズ・ミュージシャンにフォーカスを当てたオリジナルと、メンバーのオリジナルで構成されている。CD2枚で演奏時間は2時間を超えるが、アドリブ、アレンジとも大変濃く、充実感が半端ない。アレンジはすべてメンバーが担当している。単純な編曲ではなく、テーマも変形されている。テクニック的に難しく、とても刺激的だが、テクニックをあからさまに誇示するようなところ見受けられる。曲をよく知っている通の聴衆向けのようなアレンジなので、これを聴いてメロディーを覚えるのはなかなか難しい。メンバーもコアのメンバー以外は結構流動的だ。メンバーが変わってもサウンドはあまり変わらないように思う。各楽器のサウンドが重なり合うという感じはないが、ある種の風通しの良さが感じられ、結構気に入っている。他のアルバムを含めざっと聴いていると、音楽的には素晴らしいのだが、どうもお気楽ムードが漂っているのが気に入らない。フェスティヴァルなので間違ってはいないが、個人的にはちょっと違うんではないかと言いたくなる。アップ・テンポのアレンジが多く、どのソロもスリリングだ。その中ではマット・ペンマンのアレンジによる「マイルストーンズ」でのアラビア風のフレーズマがなかなか面白い。「ビッチェズ・ブリュー」の冒頭のトランペット、エレクトリックピアノ、ドラムスによるフリーフォームの絡み合いもクールな中に熱さを感じさせる。後半のホーンの絡みも凄まじい。この曲の演奏の中では、確実に上位にランクされる名演だろう。どの曲もすごく熱い演奏だが、スローテンポの曲がなく、少し息がつまりそうだ。後半はメンバーのオリジナルを一曲づつ収録している。殆んどの曲が難しい曲ばかりで、彼らの意欲のほどが感じられる。ゼノンのTribeはドラムをフィーチャーした曲で、少し抹香臭くてあまり好ましくない。サンチェスの「Canto」(聖歌)は自身のテナーをフィーチャーした瞑想的な曲、ここでほっと一息つける。ペンマンの「Your Turn」は冒頭の2sax+tb→2sax+tb+tpだけのアンサンブルが心地よい。いくつかの部分に分かれていて、変拍子が使われた難しい曲。乾いた空気とユーモアが感じられ、メンバーのオリジナルの中では最もしゃれたナンバーだろう。カルベアの「111」はオーソドックスな作りながら、西海岸の風が吹いているような爽やかさが感じられる。シーン・ジョーンズのトランペット・ソロが熱い。ウルフの「In The Heat Of The Night」はスローテンポの夜のムード漂う、まったりとしたブルース。後半の盛り上がりもなかなか素晴らしい。シーン・ジョーンズの「Hutcherson Hug」は、SFJAZZのメンバーでもあったヴァイブのボビー・ハッチャーソンに捧げられた曲。因みにハッチャーソンはこのコンサートの2カ月ほど前に亡くなっている。悲しみに満ちてはいるが、希望も感じさせる愛らしいメロディーがウルフのヴァイブでしみじみと演奏される。最後はエドワード・サイモンのアフロビート的な「Feel The Groove」で締めくくられる。全体的にオベド・カルヴェールのドラムスの活躍が目立つが、録音のせいか、バスドラの音が少し重みに欠ける。会場はRobert N. Miner Auditorium stage というところで、開放的で3方向から見るように作られた、かなりモダンな会場。ところで、4桁のシリアルナンバーが振られている。限定5000枚の様だが、このアルバムには0446という番号が付けられている。他のアルバムのシリアルも見たが、良くて2000番台で、もっと売れてもいいような気がする。アメリカではまず売れないだろうが、日本などジャズに熱心な国ではもっと売れるような気がする。まあ、そのためには流通を何とかしなければならないが、ハイレゾでの配信を考えてもらえると嬉しい。SFJAZZ COLLECTIVE:Music of Miles & Original Compositions(SFJAZZ Records)DISC 1:1.So What (arr. Sean Jones) 2.Nardis (arr.Miguel Zenón) 3.Milestones (arr.Matt Penman) 4.Tutu(arr.Robin Eubanks) 5.Bitches Brew (arr.Obed Calvaire)6.All Blues (arr.Edward Simon) 7.Joshua (arr.Warren Wolf) 8.Teo (arr.David Sánchez) DISC 2:Original Compositions:1.Miguel Zenón:Tribe2.David Sánchez:Canto #13.Matt Penman:Your Turn4.Obed Calvaire:1115.Warren Wolf:In The Heat Of The Night6.Robin Eubanks:Shields Green7.Sean Jones:Hutcherson Hug8.Edward Simon:Feel The GrooveMiguel Zenón (as)David Sánchez (ts)Sean Jones (tp)Robin Eubanks (tb)Warren Wolf (vibraphone)Edward Simon (piano)Matt Penman (bass)Obed Calvaire (drums)Recorded October 20-23, 2016 on the Robert N. Miner Auditorium stage at the SFJAZZ Center
2017年08月14日
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最近腎臓の機能が衰えてきたので、食事に気をつけるように言われている。気をつけなければならないのは、たんぱく質、塩分、カリウム。タンパク質は主食に含まれているが、主食はあまり摂っていない。そのほかには肉、魚などもだめだそうだ。以前からロカボで米を食べないで魚や肉を多く取っていたが、それも難しくなってきた。おまけにカリウムを多く含む豆類や果物もだめだ。糖質制限で牛乳をやめて豆乳にしたが、それもだめになった。取り合えず、買い置きしていた豆乳を呑み切ったらやめることにしたい。それからビールを飲む時に、レッド・アイというトマトジュースで割って飲む方法があり、最近またその飲み方を復活させた。今日トマト・ジュースのペットボトルを何気なく見たらカリウム強化という文字が。。。どうやら、これもだめみたいだ。トマト・ジュースはやめればいいだけだが、豆乳の代わりに何を飲めばいいか、本腰を入れて考えなければならない時期に来たようだ。それにしても、トマト・ジュースがだめなのは結構ショックだ。テーブルに腎臓病の食事に関する本が置いてあった。少し前に塩分の少ないカレーだといって家人が出してくれた食事が本に載っていたレシピのひとつだということに気が付いた。あまりうまくないので、文句を言ってしまったが、この本を見て申し訳ないことをしたと反省している。
2017年08月09日
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アカデミー賞主演男優賞と脚本賞を受賞した「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を見る。日本では5月から公開されているが、盛岡ではほぼ二ヶ月遅れの公開。公開2日目で観客は20人ほど。まあ、じみな映画なので熱心な映画ファンが見に行ったというところだろうか。いつも利用している映画館での上映はなく、ルミエールでの上映。フォーラムだと、もう少し入りはよさそうなのだが、当ブログはルミエールと言うと心理的に引いてしまう。ここのいいところは、飲食OKなこと。他は昔ながらの映画館そのままで、観客席の傾斜も緩い。なので、前の観客の間から覗かないと字幕が見えないこともある。また、最初に明るい空が映し出された時に、スクリーンが汚れているのに気づき、それからずっと気になってしまった。おそらく全面汚れているようで、せっかくの美しい風景も台無しになってしまった。見る前マンチェスターはてっきりイギリスのことかと思っていた。主人公はボストンにいるし、会話の中で車で一時間半で着くと言っていたので、そこで初めてアメリカンの都市であることを理解した。ブログを書くにあたって調べていたら、映画のタイトルのバイ・ザ・シーは形容詞ではなく、ニューハンプシャー州ヒルズボロ郡にある「マンチェスター」と区別をするために1989年に今の地名に変えたそうだ。映画のマンチェスターは「マサチューセッツ州エセックス郡ケープアン(英語版)に位置する町である。景色のいい浜辺や景勝地で知られる。2010年のアメリカ合衆国国勢調査によると人口は5,136人だった」(WIKI)ほかにもロンドンデリーのようにイギリスの地名をつけた都市があるよう だ。ちょっと複雑な関係で、アメリカ人なら自明のことだが、他の国の人ならすぐには分からない気がする。あらすじは父親のジョー・チャンドラー(カイル・チャンドラー)が心臓病で亡くなり、ジョーの弟リー(ケーシー・アフレック)が残された息子パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の後見人に指名されていたことから起こる出来事を淡々と綴ったストーリー。まあ、普通に起こることなのだが、ちょっと普通でないのは、兄は離婚していて、母親は別の男と暮らしている。リーも、不幸な出来事から妻と離婚している、という設定。リーとパトリックの後見人をめぐる争いはよくある話だろうが、後見人は自分の利益になることはなく、なかなかつらい仕事だ。後見人を持った子供にしてもつらいことだろう。終始重苦しい中に、酒を飲んで騒ぐ大人たちやバンドの練習、パトリックが女友達とじゃれあうシーン、ボートを操縦するシーンなどが入っていて、飽きのこないストーリーになっていた。キャストでは、主人公よりも、別れた妻ランディ(ミシェル・ウイリアムズ)と甥のパトリック(ルーカス・ヘッジス)が印象深かった。偶然リーと出会った元妻が、リーに許しを請うシーンでの迫真的な演技は素晴らしかった。また、ルーカス・ヘッジスの自然体の演技を見ていたら、自分の子どもの振る舞いを思い出した。国を問わず今時の子供はこういう感じなのだろう。ケーシー・アフレックは少し斜に構えたところが役にぴったり。また酔っ払うと突然切れて殴りかかるシーンはなかなかリアルだった。当初プロデューサーであるマット・デイモンが主役を演じる予定になってたが、アフレックに変わったことが却って良かったような気がする。デイモンだと正面から向き合う感じの人物像になって、出来上がりがだいぶ違っていたと思う。ほかには「キャロル」で印象に残っていたジョー役のカイル・チャンドラーがここでもかっこいい。レスリー・バーバーの音楽はシンプルであまり表に出てこないが悪くない。ア・カペラの「Floating 149 A Cappella」がいい。挿入歌やバックで流れる音楽も趣味がいい。特に、ジ・インク・スポッツとエラ・フィッツジェラルドによる「I’M BEGINNING TO SEE THE LIGHT」やメサイヤからの「主は羊飼いのようにその群れを養い」は印象深かった。今週の金曜日までなので、ごご興味のある方はルミエールへ急げ!! 公式サイト
2017年08月07日
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2016年3月に収録されたアメリカ空軍バンドの自主製作CDのリマスタリング盤が早くも登場した。自主制作盤は、コンサートなどで配布されるのみなので、手に入れることは難しい。このところKlavierで復刻されることが多く、ファンとしては、とても有り難い。日本人としては長生作品に注目するだろう。今年のGIA Wind Worksでも取り上げられていた。元々はトルヴェール・カルテットの委嘱作品の中の1曲を吹奏楽用にアレンジしたもの。長生の編曲は独特なもので、他の作品からの引用なども大胆にコラージュされていて、原曲のイメージを超えていることが多い。この曲はホルストの「惑星」に追加された「地球」という曲で、勿論長生のオリジナル。第一主題はホルストの「セントポール組曲」の「ジーグ」の旋律を使用しているが、これが素晴らしくいいアイディアで、他の曲だったらこういうワクワク感は出せなかったろう。そのほか惑星からの火星、木星、吹奏楽のための第一組曲からの旋律などが顔をのぞかせる。エンディングのいくつもの旋律が絡み合うところも鳥肌ものだ。ただ、最後が少し軽くなってしまったのが惜しい。原曲を聞こうと思ったのだが、現在廃盤中で聞くことができないのは残念。おそらくは、原曲とは全く別物になっているだろう。ジョン・ウイリアムスのタイトル曲は三曲からなる組曲で、確かドキュメンタリー映画の音楽。ジョン・ウイリアムスらしいスケールの大きいメロディアスな音楽が、空軍バンドのゴージャスなサウンドで聴けるのはなんとも贅沢だ。USコーストガード・バンドで録音されていて、過去にレビューしていた。編曲者は今回と同じポール・ラヴェンダーなので同じ編曲と思われる。ただし、今回は第3曲「Civil Rights and the Women's Movement」が割愛されている。原曲は聞いたことがないが、ジョン・ウイリアムズの壮大な音楽が楽しめる。スティーブン・ブライアントのファンファーレ風の「この広い地球で」は、いつものひと捻りした作風ではなく、至極まっとうな曲。武蔵野音大のコンサートで日本初演されたジルーの「純粋への賛歌」が含まれていたのは有難かった。武蔵野音大の演奏とは違って分厚いサウンドが作曲者の意図したところとはちょっと違っていたかもしれない。ヒンデミットの「交響的変容」から「行進曲」はゴージャスなサウンドが曲のアメリカ的で開放的な気分にマッチしていて気持ちがいい。この曲を他のバンドで聞くと、吹奏楽のサウンドの貧弱さが顕わになるものだが、空軍バンドのサウンドは原曲に見劣りしない。出来れば全曲を演奏してほしかった。最後に収録されているのはスイス生まれのオリヴァー・ヴェースピの「ディヴェルティメント」スイスとイギリスで学び、吹奏楽とブラスバンドの作品が多いらしい。少し生ぬるく、それほど面白い音楽ではない。ティケリの「ポストカード」(1991)は昔コーポロンのCD(postcard 1994)で聞いていたが、全く記憶がない。刺激的な音楽で作曲されてから30年近く経つのに、古さを全く感じさせない音楽だ。重量感のある低音と、温かみのあるサウンドは、いつもながらのブルース・リークの素晴らしい仕事だ。ただ、ブックレットに楽曲の解説が一切ないのは、当ブログのように情報を知りたいものにとっては困りものだ。United States Air Force Band:Journeys(Klavier K 11219)1. Steven Bryant:In This Broad Earth2. John Williams(arr. Paul Lavender):A Hymn to New England3. Frank Ticheli:Postcard4. Jun Nagao:The Earth from The Planets by Trouvere5. Julie Giroux:Hymn for the Innocent6. Paul Hindemith(arr. Keith Wilson):March (from Symphonic Metamorphoses on Themes by C.M.von Weber) )7. John Williams(arr. Paul Lavender):American Journey I. Immigration and Building ) III. Popular Entertainment ) VI. Flight and Technology )10. Oscar Navarro:Downey Overture11. Oliver Waespi:Divertimento: Prelude Meditation Procession ) Hoedown )Larry H. LangUnited States Air Force BandRecorded 13-18 March 2016 at Hylton Memorial Chapel,Woodbridge VA.
2017年08月05日
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出入り自由の雄猫が最近お土産を頻繁に持ってくる。お土産はモグラだ。最初は、殆ど原形をとどめていた。次第にぐちゃぐちゃになってきて、単なる肉片や頭と内臓で辛うじてモグラとわかるような状態だった。暑いので少しほおっておくと、すぐアブがたかる。気がついた時すぐ始末するのだが、ぐちゃぐちゃになっているのと、家の前の石畳が血や肉片がこびり付いている。しかたがないので、洗車用の洗剤を使って、ブラシでこすって水で流している。今日は原型を留めていたので、妻がそのままゴミに捨てた。猫がお土産を持ってくる理由は色々あるらしいが、飼い主に対して好意をあらわしているので、邪険にしない方がいいようだ。ありがた迷惑だが、仕方がない。気休めで、モグラを持ってくるなと猫に言っておけと妻に伝えた。
2017年08月03日
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小川典子のサティのピアノ独奏曲全曲録音の続編がリリースされたの早速聞いた。サティのピアノ曲はつまらない曲も結構あるが、今回は彼の諧謔性が良く出ていて、とても楽しめた。特に「スポーツと気晴らし」という20分ほどの組曲がとても面白かった。フレーズのデフォルメぶりが徹底していて、サティの隠された凶暴性が良く出ていたと思う。以前パスカル・ロジェで聴いた時はつまらないと思ったのだが、小川の演奏で初めて曲の面白さが理解できた気がする。横道にそれるが、「divertissement」を「気晴らし」と訳したのは名訳だと思う。他には「子供の曲集」からの「短い子供のお話」や「絵に描いたような子供らしさ」がとても楽しい。小川のタッチが曲によくマッチしていて、巧まずしてエスプリが感じられる。こういうのを名人芸というんだろう。サティーの子供に対する優しいまなざしが感じられ、普段は見られない素顔をのぞかせているようで微笑ましい。こういうシンプルな曲で、聞き手をにやりとさせるのはとても難しいと思うが、サティーの優れた手腕が感じられる。有名な「犬のためのぶよぶよした前奏曲」関連の曲は、今回初めて名前を意識して聴いたが、名前が有名な割にはつまらない。それにしても、ほとんどが1分に満たない作品ばかりで、それらが並んでいると、サティーが何故短い曲ばかり書いたかが、見えてくるような気がする。今回使ったピアノは、1890年のエラール製ピアノ。このピアノの貢献度は大きいだろう。小川がこだわるだけのことはある。小川典子:エリック・サティ : ピアノ独奏曲全集 Vol.2(BIS SA-2225)1. 「天国の英雄的な門」への前奏曲 (Track 1) 2. スポーツと気晴らし (Track 2-22) 23. 3つのサラバンド (Track 23-25) 26. 犬のためのぶよぶよした前奏曲 (Track 26-29 ) 30. 犬のための本当にぶよぶよした前奏曲 (Track 30-32) 33. ばら十字団のファンファーレ (Track 33-35) 36. 短い子供のお話 ~ 子供の曲集より (Track 36-38) 39. 絵に描いたような子供らしさ ~ 子供の曲集より (Track 39-41 ) 42. 「星の息子」への前奏曲 (Track 42-44) 45. 迷惑な軽い罪 ~ 子供の曲集より (Track 45-47) 48. 新子供の曲集 (Track 48-50)小川典子(p)録音:2015年8月、9月 東京音楽大学
2017年08月01日
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