音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2012年01月09日
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カテゴリ: クラシック音楽


 ワルキューレからしばらく出てないと思っていた、ヤング=ハンブルク州立歌劇場管の指環の続編。

ジークフリートが昨年の6月にリリースしていたことは、「神々の黄昏」がリリースされたことを知った12月でした。

早速、この2つをPresto Classicalで購入して、ぼちぼち聴いているところです。

どちらも長いのですが、どちらかというと、「神々の黄昏」のほうが親しみやすいので、とりあえずこちらから聞いています。

ラインの旅や葬送行進曲の前後から拾い聴きを始めて、車の運転中に集中して聴いています。

そして、休みの日にCDを通して聴くというようにしています。

全体は一通り聞き、一部を何回か聞きなおすということで、全体がやっと把握できたような状態です。

しかし、CD4枚ですので、時間がかかることは確かですが、退屈する部分もなく、楽しんで聴くことができました。

「ワルキューレ」はレビューを書かずじまいでしたが、基本的には「ラインの黄金」と同じ奇をてらわない妥当なテンポと解釈で、今回の2つも同じだと思います。

前2作はテンポ的にも全く妥当だと思ったのですが、少なくとも「神々の黄昏」では、少し速すぎたり、遅すぎたりするところがあるように感じました。

また、最初の2作では完璧だと思っていたオケですが、所々弱い部分が出てきたり、表現のぬるいところがあり、そこが惜しいです。

歌手は、総じて癖のない歌い手ばかりですし、個性をひけらかすような方もいませんし、音楽の一部として機能しているのは、とても好ましいです。

その中では、ブリュンヒルデのデボラ・ポラスキが群を抜いていい歌を聞かせていると思います。

最後の長大な「ブリュンヒルデの自己犠牲」も安定した歌いぶりでした。

それからグルトルーネのアンナ・ガーブラーも役にぴったりです。

ジークフリートのクリスティアン・フランツは声がいまいちで、表現も平板です。

映像だったら音を聞くだけなのならまだ聴けますが、小太りで映像が出ても見る気になれません。

ハーゲンも同じですが、歌唱は素晴らしく、彼の邪悪な性格がよく出ています。

映像で一番見栄えがするのはロバート・ボークのグンターです。

威厳に満ちた声もグンターにふさわしいです。

オケはヤングの意図を十二分に理解した表現で、突出したパートは皆無で、すばらしいです。

ワーグナー、とくにバイロイトでは、オケが暴れ馬?のように興奮して乱れることが以前はよくありました。

あのオケは特別とはいえ、ハンブルク州立歌劇場のオーケストラはそんなことはなく、そうかと言って冷たいことはありません。

また、決めるべきところはしっかり決めていて、申し分ありません。

また、全曲音が濁ることがなく、明晰さが保たれています。

この楽劇の場合、静かな場面でも完全な静寂が保たれることが少ないのですが、これはその少ない例のひとつだと思います。

140ページのブックレットは、上質な紙を使用し、カラー写真もふんだんに使われた豪華なものです。

また、トラック番号と役名を示す文字が違う色に配色されていています。

白黒だと、役の名前なのか歌詞なのか分からなくなることがあるのですが、これだと間違えることがなく、とても分かりやすいです。

音で聴く「指環」としては、殆ど穴がなく、出色の出来ではないでしょうか。

Wagner:Gotterdammerung

Christian Franz
Robert Bork
Walfgang Koch
John Tomlinson
Deborah Polaski
Anna Gable

Philharmoniker Hamburg
Simone Young(cond)

Recorded October 12,14,17,21,2010 Staatsoper Hamburg











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Last updated  2012年01月09日 22時10分48秒
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