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2492 マイ・ロボット※ジャケット(オモテ面)【 スタッフ 】監 督 マリナ・アンドリー・スコップ ドラジェ・ジャルコヴィッチ【 キャスト 】ウーナ…………ラナ・フランジェク(結崎有里)おじいちゃん…ニルス・オフテブロ(志村貴博)お母さん………ペトラ・ポルニショヴァ(山川朋美)ドードー(声の出演)… オズレン・グラヴァリッチ(庄司 然)※ジャケット(ウラ面)【 仕 様 】型 番 FFEDR-00928製作年度 2019年製 作 国 クロアチア、ルクセンブルク、ノルウェー、 チェコスロバキア、スロベニア、ボスニア・ ヘルツェコビナ英 題 My Grandpa Is an Alien発 売 株式会社ファインフィルム販 売 株式会社ファインフィルム提 供 ----価 格 ----字幕翻訳 ----吹替翻訳 ----吹替演出 ----日本公開 ----リリース ----収 録 本編 79分サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ音 声 1.オリジナル クロアチア語 (ドルビーデジタル5.1ch) 2.日本語吹替 (ドルビーデジタル 2.0chステレオ)字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用映像特典 ----※ディスク【 ジャケット 】オモテ面:世界を守るのは、私たち! 少女とロボットの凸凹コンビが 世界を救うアクションアドベンチャーウラ面 :孤独な少女と偏屈なロボットは旅に出る―― 冒険満載のアクションアドベンチャー! タイムリミットは24時間―― 宇宙からおじいちゃんを救い出せ!主人公ウーナの顔が陰っているのは、よくない。ジャケットのオモテ面だよ。ちゃんと主人公の顔には光りを当てなきゃ。(溜息)ウラ面もまた、黒を基調にデザインされている。確かに、夜のシーンが多いから、こうなるのは理解するけど、子供が見る作品なんだからさ、もっと明るく、ワクワクするようなデザインにして貰わないと……。ホント、やる気のない大人がデザインしたとしか思えない。 (溜息)【 感 想 】「80年代の子供向けSFテイスト」製作国には、クロアチア、ルクセンブルク、ノルウェー、チェコスロバキア、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナと、どこにあるのか分からない国の名前が並んでいる。国によって映画製作の状況が異なることは知っているが、これだけ馴染みの薄い国が名前を列ねていると俄然、興味が湧いて来る。これが『007』シリーズのように世界を舞台にアクションを繰り広げる超大作映画なら解らないでもない。でも、本作品は子供向けのSF映画だ。然も、小品。それほど制作費は高くないだろう。どうして、7つもの国が関わらなければならなかったのか不思議でならない。やんごとなき理由があるのだろう。(笑)――その夜、11歳になったウーナは、大好きなお祖父ちゃんが謎の光線によって連れ去られるところを目撃する。宇宙人だ。でも、同時にお母さんの具合いも悪くなって、兄たちもウーナの話しを真面目に聞いてくれない。どうしたら良いのか分からないウーナは、地下室でヘンテコなロボットを見つけたことから、自分でお祖父ちゃんを助けようと決意する。何しろそのロボットは、30年前に宇宙船を操縦していて地球に墜落したらしい。いろんなことを知っているし、お祖父ちゃんが連れ去られた方向も教えてくれる。ウーナはロボットに《ドードー》と名前を付けて、さまざまな困難を乗り越えて行く。やがて、ウーナとドードーの間に友情が芽生え始める。……というお話し。尺が80分に満たないので、物語はサクサクと進んで行く。TVMだろうか。それなら、前述の疑問も解消するし、CGやVFX、特撮映像がショボいのも頷ける。まぁ、ショボくても、子供が分かりやすいデザインを採用していると思えば、決して悪くない。ウーナ役を演じた女の子も、自然体のお芝居で良かった。日本の子役はあざといので、あまり好きじゃない。親がそう教えるのだろう。また、それを「感動の演技」なんてチヤホヤするから、いい役者に育たない。成長すると「イケメン」だの「天使すぎる」だの、頭の足りないマスゴミが容姿ばかりを取り沙汰するので、ますますダメになって行く。世も末である。(溜息)ウーナは、この短い旅を通してお祖父ちゃんとお母さんの「秘密」を知ることになる。ドードーは、ウーナを通じて自己を認識するようになり、ウーナを助けたバイカーのお姉ちゃんたちも広い世界を目撃する。そこに社会の構図が映し出されていて子供が観るには、なかなか優れた作品ではなかろうか。終盤はガチャガチャしていてまとまりに欠けるものの、何となく懐かしいテイストには惹かれるものがある。おそらく、私たち世代なら『スター・ウォーズ』シリーズが始まった80~90年代のSF映画を思い出したのではなかろうか。『ナビゲーター(86)』とかね。そんな風に好感が持てる仕上がりだった。なので子供と一緒に観て下さい。(10歳未満!)【 ロボットものの作品 】『2490 タイタンフォール/巨神降臨』『0276 バトル・オブ・ロサンゼルス』『0245 アイ,ロボット』『0364 サイボーグ・シティ』『0564 ロボドッグ』『1171 T.I.M./ティム』『1065 シューティング』『1536 ローグ・ウォリアー/全面戦争』『1629 リアル・スティール』『2487 ロボクロコ』『2491 フォックストロット・シックス』『0207 世界侵略:ニューヨーク決戦』『0262 バトルシップ』『1832 リヴォルト』『2236 エイリアン・フロム・メテオ/侵略』【 『パシフィック・リム』シリーズ 】『1896 パシフィック・リム』『1897 パシフィック・リム/アップライジング [ブルーレイ]』【 『トランスフォーマー』シリーズ 】『1246 トランスフォーマー TWO-DISC SPECIAL EDITION』『1247 トランスフォーマー/リベンジ TWO-DISC SPECIAL EDITION』『1248 トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』『1249 トランスフォーマー/ロストエイジ [ブルーレイ+DVD]』『1250 トランスフォーマー/最後の騎士王 [ブルーレイ+DVD+ボーナス・ブルーレイ]』
2024.09.20
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2071 幸せの1ページ※ジャケット(オモテ面)【スタッフ】・監督・脚本 ジェニファー・フラケット& マーク・レヴィン・原 作 ウェンディ・オルー「秘密の島のニム」【キャスト】・アレクサンドラ・ローバー…ジョディ・フォスター 「フライトプラン」「ブレイブワン」・ニム・ルソー…アビゲイル・ブレスリン 「リトル・ミス・サンシャイン」・アレックス・ローバー/ジャック・ルソー… ジェラルド・バトラー… 「オペラ座の怪人」「300〈スリーハンドレッド〉」※ジャケット(ウラ面)【仕 様】・型 番 DABR-0502・製作年度 2008年・製 作 国 アメリカ・原 題 NIM'S ISLAND・発 売 元 角川映画・販 売 元 株式会社角川エンタテインメント・発売協力 ----・価 格 ----・字幕翻訳 戸田奈津子・吹替翻訳 今井朗子・字幕監修 ----・制作協力 -----・日本公開 2008年 9月 6日・リリース 2009.02.13・収 録 本編 約 96分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.英 語 オリジナル 5.1chサラウンド ドルビーデジタル 2.日本語 日本語吹替 5.1chサラウンド ドルビーデジタル・字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕 3.英語字幕・そ の 他 片面2層、COLOR、MPEG-2、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :ジョディ・フォスター主演! 南の島を舞台にしたアドベンチャー!ジャケットの出来映えは、まずまずと言ったところ。配役から考えれば、こうならざるを得ないわな。でも、秘密の島の雰囲気や冒険モノであることが伝わって来る。下の方に描き込まれた帆船にドクロ旗が見えるのも、何やらカワイイ。(笑)ウラ面の雰囲気も楽しそうな感じが伝わって来る。 3人の画像がバランス良く使われているのも好感が持てる。こちらもまた、[クレジット(スタッフ&キャスト)]のフレームに描き込まれたカエルが可愛らしい。(笑)【感 想】「幸せになった1ページ」楽しい映画だった。主演の女の子、アビゲイル・ブレスリンの明るさと大らかさが全編に溢れている。ジョディ・フォスターを“くって”しまった感じだ。予告編や宣伝用のポスター、チラシを見ると、あたかもJ.フォスターが主演のようだが、そうではない。まぁ助演くらいの位置づけか。主人公は、あくまでも前述の女の子――“ニム”だ。それはタイトルからも明らかなことなのだが、ジェラルド・バトラーと共に2大スター共演となれば、誰だって『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』のような冒険モノを想像し期待もする。ターゲットを大人の女性に絞ったミスリード、うまい広告戦略だ。しかし、そんなことで良いのであろうか? 確かに、そんな一面もなきにしもあらずだが、どちらかと言えば日曜日の午後7時半からハウス食品が提供していた「世界名作劇場」の趣きだ。観ている最中、『不思議の島のフローネ』や『大草原の小さな天使ブッシュベビー』なんかを思い出していた。そう言えば、あの番組がなくなって随分になる。ああ言う番組が生き残れない現在のテレビ業界や現代社会の荒みようは、目もあてられないものがある。末期症状だ。(だから私はTV番組を見ない……) 健全で良心的な番組が正しく評価され、視聴率が確保出来ないところに、日本の教育の荒廃ぶりを読み取ることが出来る。嘆かわしいことだ。作品が本来“観てほしい”と願った人たちに向けて広告されず、集客目的に異なるイメージを伝えることは罪悪だと思う。本作品は、ニムと同世代の子供たちや、その両親に観てほしいと原作者や監督サンは思っていたはずだ。楽しい映画なのに、残念でならない。さて、本作品は肩の凝らない良い作品である。ジュニア向けかも知れないが、大人が観ても十分に楽しめる作品に仕上がっている。バランスのいい監督サンだ。特にJ.バトラーの奮闘ぶりは面白い。悲観的にならず諦めず、知力と体力の限りを尽くして帰ろうとする姿に、ほんわりと温かな勇気を感じることが出来る。それはJ.フォスターの頑張りよりも好ましい。やはり、誰かのために困難を克服しようとする姿はよいものだ。今年の冬休みには、是非とも親子で観ていただきたい。オススメ!【 アビゲイル・ブレスリン出演作品 】『1830 ファイナルガール』『1609 幸せのレシピ』【 ジョディ・フォスター出演作品 】『0192 エリジウム [ブルーレイ]』『0193 フライトプラン』【 ジェラルド・バトラー出演作品 】『1806 バウンティ・ハンター』『0298 エンド・オブ・ホワイトハウス』『0835 エンド・オブ・キングダム』『0085 ドラキュリア』『0476 トゥームレイダー2 [プレミアム・エディション]』『0513 オペラ座の怪人』
2020.12.04
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1884 アドベンチャー・オブ・クリスマス/冬の魔女とサンタのプレゼント工場※オモテ面【スタッフ】・監 督 ニルス・ガウプ「ホワイトウイザード」・脚 本 カミラ・クロスヴィーン「真実の恋」・撮 影 オッド・ラインハート・ニコライセン・編 集 ペール・エリク・エリクセン 「トロール・ハンター」・衣 装 シェル・ノードストロム・製 作 シギュール・ミカエル・カロリウッセン ヤン・エリク・ランゴーエン・製作総指揮 ヨルゲン・ストロム・ローゼベルグ ラッセ・グレーヴェ・アルソス 「レジェンド・オブ・シルバー/借りぐらしの妖精」【キャスト】・ソニヤ(石田嘉代)……ヴィルデ・ゼイナー・王様(西村太佑)……… アンドレス・バースモ・クリスティアンセン 「コン・ティキ」・魔女(入江 純)……… アグネス・キッテルセン「コン・ティキ」・伯爵(押切英希)………スティグ・ワーナー・モウ・サンタクロース(尾花かんじ)…クヌート・ウォーレ・オーレ(渡邊 惇)…… ヤーコブ・オフテブロ「コン・ティキ」※ウラ面【仕 様】・型 番 ALBTS0119・製作年度 2012年・製 作 国 ノルウェー・原 題 ----・発 売 アルバトロス株式会社・販 売 アルバトロス株式会社・価 格 ----・提 供 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・字幕監修 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 77分・サ イ ズ シネスコ・音 声 1.オリジナル (ノルウェー語)(Stereo) 2.日本語吹替 (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、複製不能、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、セル専用 レンタル禁止・映像特典 予告編収録※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:聖なる夜の大冒険が はじまる!!・ウラ面 :熊と山を駆け、北風と空を飛ぶ! そしてサンタクロースとの出逢い! 愛と勇気が奇跡を起こす、 ファンタジー・アドベンチャー大作!!イラストのクオリティが低いなぁ。エッジが立っていない。コピーのコピーって感じだ。(溜息)デザインそのものは、ストーリーが残らず盛り込まれている。そのため、ちょっとせせこましい。もう少しゆったりとしたデザインの方が、本作品には合っているかな。ウラ面も、そう。《クリスマスの星》が、ソニアのペンダントに金色の光となって集まる画像だけでも、いいんじゃないかなぁ。サンタクロースや魔女を登場させたい気持ちも分かるけどね。(苦笑)ちょっとザンネンなジャケットだった。【感 想】「クリスマスの星をさがして」邦題から推して、アサイラムの作品だと、ずっと思っていた。でも、違った。(笑)きちんと撮られたノルウェーの子供向けのファンタジー映画だった。CGやVFXの出来映えもいいし、照明やカメラのセンスもスキルも高い。衣装やセット、持ち道具もホンモノ志向でクオリティが高い。それでいて大袈裟な表現は避けており、身の丈に合った製作がなされたように思える。好感が持てる作品だった。――昔々、ゴールデンヘアという美しいお姫さまがいました。クリスマスの飾り付けをしていた或る夜のこと、姫はツリーに《クリスマスの星》を飾りたいと言いました。けれど、空の星を手に取ることは出来ません。王妃は、姫が心を捧げれば、いつでも助けてくれると諭しました。そして、金のハートがついたネックレスを贈ったのです。それを知った伯爵は、「あの星が欲しいなら金のハートを星に手渡しなさい」と姫を騙して、森に誘き出します。森には、悪い魔女が待ち構えていて、姫を消してしまいました。そう、王の座を狙う伯爵が、魔女と一緒に企んだ悪事だったのです。王妃は悲しみの果てに帰らぬ人となり、王はクリスマスの星を呪い、王国は深い闇にとらわれてしまいました。けれど、一人の賢者が「10年のうちにクリスマスの星を見つけることが出来れば姫は戻るだろう」と預言します。そして、10年目のクリスマスイブが遣って来ました。……というのが、前段のお話し。イラストで語られるお話しが、いかにも昔から伝わるお伽噺っぽくて良いなぁ。これだけで30分の番組が作れそうだ。この後、本作品は本筋に入って行く。――森の中で泥棒一家に拾われた少女ソニアは、他人のものを盗むことを嫌がり、代わりに家中の雑用を押しつけられていました。その日、スキを見つけて逃げ出したソニアは城に迷い込み、王さまに助けられます。ソニアは、王さまのためにクリスマスの星を見つける決意をしました。そのために、自分の心を捧げますと約束したのです。……ということで物語が始まる。この後、ソニアは、いろいろな人たちに助けられて、クリスマスの星に近づいて行く。ノームのムーサ、そのおじいちゃん、冬眠中のクマ、北風、サンタクロースと、なかなか楽しい。ステージを変えて行くゲーム風で親しみやすい。それに、アニマトロニクスやCGの仕上がり具合いも丁寧だ。特に、ソニアが北風に乗って空を飛ぶシーンは本作品のハイライトだろう。一番楽しい。凝ったアングルやカメラワークがあるわけではないのだが、リチャード・ドナー監督の『スーパーマン』を初めて観た時と同じ感銘を受けた。(ちょっと大袈裟?)子供向けなので、かなり分かりやすく描かれているし、大人の目には主人公のソニアがイイ子すぎるのも難点。でも、悪くない。十分に楽しめる。それに、サラ・ブライトマンのような主題歌をはじめ、音楽も美しい。サントラが欲しくなってしまった。子供に見せたいのは、ディズニー作品ばかりではなく、世界中の国々で作られている良心的な作品だと私は思っている。製作された国の特色が見られるからだ。確かに出来不出来はある。それでも、画一的な感性で作られた作品群よりも多様なものが見られる。それはとても貴重なことだ。子供には多様性が必要だ。オススメ!
2020.05.31
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1631 レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語※オモテ面【スタッフ】・製作・監督 ブラッド・シルバーリング・原 作 レモニー・スニケット 『世にも不幸なできごと』シリーズ草思社刊・脚 本 ロバート・ゴードン・編 集 マイケル・カーン・撮 影 エマニュエル・ルベツキ・美 術 リック・ハインリクス・衣 装 コリーン・アトウッド・音 楽 トマス・ニューマン【キャスト】・オラフ伯爵…………………ジム・キャリー(山寺宏一)・レモニー・スニケット……ジュード・ロウ(松本保典)・ヴァイオレット…エミリー・ブラウニング(清水理沙)・クラウス…………………リアム・エイケン(内山昴輝)・ミスター・ポー……ティモシー・スポール(島香 裕)・ジョゼフィーン………メリル・ストリープ(谷 育子)※ウラ面【仕 様】・型 番 DWBR-10026・製作年度 2005年・製 作 国 アメリカ・原 題 LEMONY SNICKET’S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS・発 売 角川エンタテインメント・販 売 元 角川エンタテインメント・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 石田泰子・字幕監修 ----・吹替翻訳 佐藤恵子・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 109分・サ イ ズ 16: 9 スクイーズ・音 声 1.英 語 DOLBY DIGITAL 5.1chサラウンド 2.日本語 DOLBY DIGITAL 5.1chサラウンド・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 2層、COLOR、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC、 DVD VIDEO、レンタル専用・映像特典 -不幸のはじまり- 1.悪役をつくるには 2.ボードレール三姉弟妹をいじめよう 3.インタラクティブ・オラフ -恐るべきコメンタリー- 4.監督ブラッド・シルバーリング 5.監督ブラッド・シルバーリング& 原作レモニー・スニケット -失われたシーン- 6.ヒドい未使用シーン 7.憂うつなミステイク※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:どんな不幸も知恵と勇気でふっとばせ! 三姉弟妹(きょうだい)が繰りひろげる 究極のファンタジー・アドベンチャー!・ウラ面 :あまりに可哀想で読むのを止められない ベストセラー完全映画 2005年アカデミー賞メイクアップ賞 受賞 全4部門ノミネート(美術賞/衣装デザ イン賞/音楽賞〈オリジナルスコア〉)2005年の頃って、こんなファンタジー映画が陸続と製作され、公開された時期だったと思う。何となく、みんな同じような印象で、ジャケットも区別がつかないくらい曖昧だ。(苦笑)本作品で一番印象に残っていたのは、何でも齧る小さな女の子。ジャケットを見て思い出した。(笑)ジム・キャリーの出演シーンは何一つ思い出せなかったし、ジュード・ロウやメリル・ストリープも出ていたんだぁ、と感心してしまったくらい。(でも、ジャケットには登場していない)うーん、やっぱりジャケットには、出演したスターや主要な登場人物の顔の画像くらい並べて欲しいなぁ。【感 想】「背景美術が素晴らしい!」随分と凝った映画だ。オープニングからエンディングまで隙間がないくらい様々な技法や演出、アイデアが盛り込まれている。製作費もかなりブチ込んだろうし、監督も心血を注いだことだろう。その結果、映画が面白くなったかと言うと、そうでもない。(苦笑) いろいろとやり過ぎて、「作品全体のテンポが悪くなってしまった」と言うのが正直な感想だ。構成が良くないなぁ。ドイツ・ロマン派の最大の画家フリードリッヒを思わせる背景美術には魅力がある。おそらく、この作品の最大の見所は、役者でもCGでもセットでも衣装でもメイクアップでもなく、“背景”だと言える。ピトフ監督の『ヴィドック』の影響かな? あの映画以来、背景美術の可能性は広がったような気がする。ジム・キャリーは相変わらずの演技で、いままでと大して変わり映えがしない。吹き替え版より字幕版の方が、J.キャリーの変幻自在の演技が楽しめるのは言うまでもないだろう。ファンには嬉しい限りだ。それにしても脇を固める俳優陣が少ない。盛り込まれるエピソードが圧倒的に少ないのだ。これでは出番の作りようがない。そのくせ一つ一つのエピソードの描き込みが足りない。これでは姉弟の活躍が少ないのも当然だ。レモニー・スニケットが合間々に登場するから時間が足りなくなるし、テンポが悪くなるのだ。製作者たちの努力はかうけど、まぁ、凡作だ。センスのない構成が致命的だった。独り善がりと言ってもいい。ハリー・ポッターの成功は、物語は原作に忠実ながら脚本段階で大胆にエピソードをカットをして、スピード感のある演出で映像のテンポを失わなかったからだ。一流と二流の違いだな。観なくても何の後悔もないし、話題に乗り遅れることもない。こちらとしても、さして勧めたい作品ではないが、気持ちに余裕がある時にタラタラ観るにはいいかも知れない。日曜日の昼食の後、午睡の前、この短い時間帯なら、うまくハマるかも知れない。
2019.09.21
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1489 リリーと空飛ぶドラゴン/Episode2:魔法の国マンドランと消えた王様※オモテ面【スタッフ】・監 督 ハラルド・ジヒャリツ・製 作 コリンナ・メーナー マーティン・ハスマン ミヒャエル・コールドウェイ(VFX担当: 「アベンジャーズ」「キャプテン・アメリ カ」「アイアンマン3」)・原 作 クニスター・脚 本 ベッティーネ・フォン・ボリエス アヒム・フォン・ボリエス「青い棘」・編 集 アレックス・ディットナー「見えない雲」【キャスト】・アリーナ・フロイント…阿部 充・タナイ・チェーダ「スラムドッグ・ミリオネア」 ……平本昌央・ミヒャエル・ミッターマイヤー…東 十條・ピラル・バルデム………宮野まさえ・エルジャン・ダーマズ…YU-GA・ユルゲン・タラッハ……大竹まさかず※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00116・製作年度 2010年・製 作 国 ドイツ・オーストリア・スペイン・原 題 HEXE LILLI DIE REISE NACH MANDOLAN・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx. 91分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (独語):5.1ch 2.日本語吹替 2.0ch・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 DVD VIDEO、レンタル禁止・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:王の椅子を守るため、 魔法を使えない魔術師と、 一大バトル!・ウラ面 :魔法の国から飛んで来たSOS! リリーとヘクターの新たな冒険が 始まる!! 勇気と魔法のファンタジー・ アドベンチャー第二弾1作目と同じレイアウトが使われている。色味が、ややブルー系に傾いており、ちょっとクールな印象に仕上がっている。悪くない。(笑)オモテ面とウラ面に使われているアリーナ・フロイント(リリー役)が成長して、少し大人びているところが面白い。小さなドラゴンのヘクターも前作に較べて質感が変わっているが、ジャケットのヘクターもそれに準じているように見える。うん、マジパンみたいだ。(笑)本作品のターゲットが、小学校高学年くらいまでに引き上げられたので、ジャケットの出来映えに違和感がなくなった。型番からすると、1作目と2作目は同時にリリースされたようだから、デザインやレイアウトに違いを持たすことが難しかったんだろうなぁ。(苦笑)【感 想】「王国征服」ドイツの児童文学を原作とする『リリーと空飛ぶドラゴン』シリーズの2作品目。とは言え、ストーリーそのものはオリジナルらしい。魔女となったリリーが、アジアの小さな王国を舞台に冒険の旅をするストーリー展開。ほぼ、前作のテイストを保持し、安心して観ていられるファミリー映画だった。――《世界一の魔女》スルルンダから魔術書を受け継いで《スーパー魔女》となったリリー。ちょっとマヌケな弟に悩まされながらも、平穏無事な日々を送っていた。そんな或る日のこと、マンドラン王国の主席大臣から手紙が届く。「王の椅子にかけられた魔法を解いて欲しい」という。緊急事態らしい。リリーは、久しぶりに小さなドラゴンのヘクターを呼び寄せると、一緒にマンドラン王国へとジャンプする。けれど、迎えてくれたのは、傲慢な主席大臣のグルマンと魔法の使えない魔術師のアブラッシュだった。ナンディ王が死んで後を継がなければいけないが、王の椅子は誰も座らせてくれないと言う。誰かが座ろうとすると、「王の資格はない」と言わんばかりに椅子が弾き飛ばしてしまうのだ。何かがおかしいと勘づいたリリーは、魔法を解くためには秘薬が必要だと嘘をついて時間を稼ぎ、真実を知るために王宮を抜け出す。そこで見たのは、ナンディ王を慕う人たちの抗議活動だった。王が生きていると知ったリリーは、友だちのムサと一緒に禁断の地へと向かう。……というお話し。前作から2年後の公開なので、リリー役を演じた女の子アリーナ・フロイントも随分と大きくなった。小学生から中学生の頃って成長が早いなぁ。3作目がない理由は、やっぱりこの辺にあるのだろう。母国ではアニメもあるようだし、長く親しまれるなら、それが正解だ。前作は「世界征服」を企む魔法使いが登場したが、今回登場するのは、玉座を狙う大臣と魔術師。まぁ、「王国征服」って感じだが、ちょっと下世話でみみっちい。(苦笑)でも、カラフルに化粧をしたゾウやゴテゴテの飾り付け満載の自転車タクシー、王国の人たちの華やかな色合いの衣装、異国情緒あふれるロケ地やセット、カメラも映画らしいスケール感があった。唐突に歌や群舞(ダンス)シーンが挿し挟まれ、一時期ブームだったインド映画風の演出も楽しい。(大団円後のエンドロールにも、皆で踊るシーンが使われている)“マジパン”のようなヘクターのCGやVFXの演出も、ファミリー映画としては充分だ。満足感が高かった。(マジパンって食べ物を粗末にしている感じがして好きではないが……)本作品もまた、ちいさいお子さんがいる方にオススメ!(ドラ○もんやクレヨン○んちゃんやプ○キュアの映画よりも情操教育には良い効果があると思う)
2019.05.02
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1488 リリーと空飛ぶドラゴン/Episode1:新しい魔法使いの誕生※オモテ面【スタッフ】・監 督 ステファン・ルツォヴィッキー 「ヒトラーの贋作」「アナトミー」・製 作 コリンナ・メーナー マーティン・ハスマン ミヒャエル・コールドウェイ(VFX担当: 「アベンジャーズ」「キャプテン・アメリ カ」「アイアンマン3」)・原 作 クニスター・脚 本 ステファン・ルツォヴィッキー ラルフ・マーティン アルミン・トゥールケル・編 集 ブリッタ・ナーラー「ヒトラーの贋作」【キャスト】・アリーナ・フロイント…阿部 充・サミ・ヘルツォーク……安海碧希・ピラル・バルデム………宮野まさえ・インゴ・ナウヨクス……北大路・ミヒャエル・ミッターマイヤー…東 十條・カール・マルコヴィクス 「ヒトラーの贋作」「アンノウン」…渡邉ヒロシ※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00115・製作年度 2008年・製 作 国 ドイツ・イタリア・オーストリア・ スペイン・英 題 LILLY THE WITCH THE DRAGON AND THE MAGIC BOOK・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替版制作 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx. 88分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (独語):5.1ch 2.日本語吹替 2.0ch・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 DVD VIDEO、レンタル禁止・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:魔法の本に選ばれた少女の、 不思議な冒険が幕を開ける!・ウラ面 :小さなドラゴンと魔法の本が飛んで来た!! 一人の少女の摩訶不思議な冒険を描いた ファンタジー・アドベンチャー!子供向けの作品らしいジャケットだ。(笑)魔法の本に肘をついて、笑っているリリーにひょうきんなドラゴンのヘクター。彼女たちを中心に、本編画像が渦巻いている。タイトルの上にウォルト・ディズニーのロゴマークが見える。本編中には表示されていなかったが、何かしら“大人の理由”があるのだろう。ウラ面も可愛らしいデザインだが、ちょっと子供向けとしては文字が多すぎるな。(苦笑) フレームを付けたり、キラキラを配したり、いろいろ工夫のあとも見受けられるが、もっとシンプルに分かりやすくして欲しかった。“遊び”がないと、小さい子供は興味を示さないぞ。(笑)【感 想】「世界征服」原作はドイツの児童文学。作者はクニスターという方で、もともとは児童劇の制作をされていたらしい。いまは作家兼作曲家として児童劇に携わり、放送作家としても活躍中と紹介されていた。日本でも何冊かリリースされている。残念ながら、異なる出版社から単発でポロポロと出ているので、体系的に読むことは難しそうだ。あまり人気がなかったのかも知れない。本作品の原作は、『秘密の見習い魔女』ってやつだろう。その他にも『まほうつかいリリ:まほうでしゅくだいをする』とか『秘密の魔女/魔法のタイムトラベル』が発売されている。但し、ネット上では「在庫なし」の様子。手に入れるには実店舗を回るしかなさそう。(タイトルからも分かるように小学生の低~中学年向き)さて、本作品は、小さい女の子が《スーパー魔女》候補に選ばれ、修行中にマヌケな悪者を倒すお話し。王道とも言えるストーリー展開で、安心して観ていられるファミリー映画だった。――魔術書を守る世界一の魔女スルルンダは、 470歳。さすがに引退の時が来たと悟り、後を継いでくれる新しい魔女を探し出すために、小さなドラゴンのヘクターをお供に付けて魔術書を野に放つ。そして、魔術書は、小学生のリリーの許に辿り着く。リリーは驚きながらも魔術書を受け継いで《スーパー魔女》となるために99時間のテストに臨むことになる。けれど、その魔術書を、悪の魔法使いヒエロニムスが追っていた。ヒエロニムスは、魔術書を使って世界征服を企んでいた。……というお話し。久しぶりに、「世界征服」ってセリフを聞いて嬉しくなってしまった。やっぱり、悪役たるもの、世界征服くらい目論んで貰わないとね。(笑)コミカルな演技を見せてくれたのは、インゴ・ナオヨークス。キャリアは長いが、ほとんど日本に出演作品が紹介されていないのは、残念。リリー役を演じた子役のアリーナ・フロイントは、利発そうな表情を見せていた。「いかにも子役」って感じのお芝居だが、わりと役柄にハマっていて好ましかった。撮影当時は11歳くらいだろうか。今も女優さんをしているらしい。物語は、ヒエロニムスが魔術書を使って世界中を灰色に変え、人々を自分の意のままに操ろうとする展開を見せる。リリーは、これを阻止するために、仲間を集めて、ヒエロニムスのアジトに乗り込んで行く。クライマックスでは、各人が弱点を克服して大団円。たまには、これくらい呑気な作品を観てリフレッシュしないとね。(笑)面白いのは、監督したのが、ステファン・ルツォヴィッキーだと言うこと。不気味なスリラー映画『アナトミー(00)』や『ヒトラーの贋作(07)』を撮った方が、子供向けの作品でメガホンを撮ったことが意外だった。ウォルフガング・ペーターゼン監督もそうだが、ドイツ人って振り幅が大きいなぁ。(爆)ちいさいお子さんがいる方にオススメ!
2019.05.01
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1437 シェフ/三ツ星フードトラック始めました※オモテ面【スタッフ】・監督・製作・脚本 ジョン・ファヴロー【キャスト】・カール・キャスパー…… ジョン・ファヴロー(木村雅史)・イネズ…………ソフィア・ベルガラ(ちふゆ)・マーティン……ジョン・レグイザモ(高木 歩)・モリー………スカーレット・ヨハンソン(林原めぐみ)・ラムジー………オリヴァー・プラット(石住昭彦)・トニー…………ボビー・カナヴェイル(野川雅史)・パーシー………エムジェイ・アンソニー(高山みなみ)・リーバ…………ダスティン・ホフマン(菅生隆之)・マーヴィン……ロバート・ダウニーJr.(藤原啓治)※ウラ面【仕 様】・型 番 RDD-80568・製作年度 2014年・製 作 国 アメリカ・原 題 CHEF・発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント・販 売 ----・提 供 ---- ・発売協力 ----・価 格 12,000円+税・字幕翻訳 牧野琴子・吹替翻訳 荒木小織・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース 2015.・収 録 約 115分・サ イ ズ 16: 9 LB シネスコ (2.40: 1)・音 声 1.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド オリジナル (英語) 2.ドルビーデジタル 5.1chサラウン日本語吹替・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・そ の 他 片面 2層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、レンタル専用・映像特典 ----※ディスク【ジャケット】・オモテ面:『アイアンマン』監督が 本当に作りたかった映画… それは、毎日一生懸命なあなたに贈る “ちょっといっぷく”ムーピー!・ウラ面 :[トライベッカ映画祭 観客賞受賞] [東京国際映画祭 特別招待作品] [ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 特別招待作品] 美味しい人生は停まっていたら 見つからない!?ジャケットのオモテ面には、本編の楽しさが伝わって来る画像が大きく使われている。残念ながら、これは本編画像ではない。あくまでも、キーヴィジュアルってやつだ。でも、十分にその役割わりを果たしている。父と息子が旅をした道のりを現した地図を背景にして、タイトル。その下に、キャストの顔写真が並ぶ。この手のレイアウトで時々、気になるのだが、画像の並びとキャスト名の並びが一致していないこと。売れているスターの顔を中央に持って来たい気持ちは分かるが、だったら、どうして名前もそうしないの? うーん、気になる。(笑)【感 想】「キューバサンド」キューバサンドは、昔、東京国際フォーラムの中庭で食べた記憶がある。当時は数台のトラックが出ていて、ビジネスマンで賑わっていた。ベンチに座ってランチしている姿は、オシャレだった。こちとら、毎日がコンビニ弁当だと言うのに、同じ昼食を摂るにしても、随分と格差があるものだと思ったものだ。(溜息)――有名レストランの総料理長のカールは、意地っ張りなバツイチ男。料理評論家にSNSで貶されたことに腹を立て、オリジナルの料理で勝負しようと、つい書きこみをしてしまう。けれど、勝負の日、定番のメニューを出すように指示するオーナーと口論になり、クビになる。結局、料理評論家に自分の料理を出すことは出来なかったが、カールは店に乗り込んで思いの丈をぶちまける。その様子がネットにアップされて瞬く間に拡散。カールは有名になったが、事実上、再就職の道は閉ざされてしまった。仕方なく、カールは別れた妻の助言でキューバサンドのフードトラックを始めることになる。……というお話し。カールは、息子を連れてフードトラックで旅をする。本作品のメインテーマは、その旅の過程で描かれる。でも、その旅に至るまでに、ランニングタイムの半分を費やしてしまったのは、構成上の失敗だろう。フレンチのフルコースとキューバサンドを対比させる意図も分かる。いい作品だし、個人的にも好みだが、物足りなさが残る。ちょっと残念だった。その息子が、まだ小学生なのにスマホからSNSで情報発信。アッという間にカールのフードトラックは大人気になる。もとよりマイアミでは、キューバサンドはソウルフードだ。行く先々で長蛇の列に迎えられる。成る程、それは痛快だ。でも、そんなことよりも、父と子が、本当の「父と子」の姿に辿り着いて行くサマが、本作品の白眉だろう。怒ったり、笑ったり謝ったり叱ったり、教えたり考えたり、無言でやってみせたり、感心したり、褒めたりする。物語の中で実に多様な父と子の姿が描かれる。私たちの日常は定型化され、親子の付き合いですら、マニュアル化されている。久しぶりに一緒に過ごすからと、TVや雑誌記事にあるような特別な一日を用意したがる。でも、本来、人と人との関り合いに特別なことなんて必要ない。ごくごく普通の日常こそ必要なのだ。(女の子を食事に誘う時、有名レストランよりも、自宅に呼んで手料理を振る舞うと喜ばれるのと同じだ。……違うか)食材を吟味し、料理人が腕によりをかけた逸品もいいが、誰もが気軽に美味しく食べられるキューバサンドに価値を見出だして行く本作品は、何か大切なことを教えてくれたようで、後味が爽やかだった。オススメ!(キューバサンドはローストポークの出来映え次第だと思うな)
2019.03.11
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1436 ノックアウト※オモテ面【スタッフ】・監 督 アン・ウィーラー 「ライフ・イズ・ミュージック/私の生きる道」・音 楽 ダニエル・セギン・脚 本 エヴァン・ジャコブ ジョセフ・ナッサー・脚本・製作 ジャック・ナッサー・撮 影 ピーター・F.ウォースト【キャスト】・スティーヴ・オースティン 「監獄島」「エクスペンダブルズ」・ダニエル・マグダー「大きなお友だち ミーシー」・ジャネット・キダー「ウルフマン/リターンズ」・ジャレン・ブラント・バートレット 「トゥルー・コーリング」・サミュエル・パトリック・チュ 「ナイト・ミュージアム2」※ウラ面【仕 様】・型 番 ALBTS0095・製作年度 2011年・製 作 国 カナダ・アメリカ・原 題 KNOCKOUT・発 売 ----・販 売 アルバトロス株式会社・提 供 ニューセレクト株式会社・発売協力 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 95分・サ イ ズ 16: 9 ビスタ・音 声 1.オリジナル (Stereo)・字 幕 1.日本語字幕 2.デカ字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 DVD、セル専用・映像特典 予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:男の勝負を教えてやる・ウラ面 :これはオースティン版 《“ボクシング”ベスト・キッド》だ!!ジャケットのオモテ面は、デカデカとスティーヴ・オースティン! もう何も言うことはない。タイトルの下に小さく、リングで右手を挙げた少年の画像が使われているが、これが主人公。でも、スティーヴ・オースティン! これに尽きるよな。ウラ面にも、スティーヴ・オースティンの画像がたくさん使われている。全部で6つ。とても助演とは思えない扱いだ。ライバルもヒロインも形無しだな。(笑)ファンのついたアクション系のスターは、えてしてこういうものだが、これだけ極端なのも珍しい。(爆)【感 想】「不思議な余韻」凡庸な作品だが、ラストの余韻が、後々まで残る作品だった。因みに、邦題にはスティーヴ・オースティンの名前が冠されているが、実際には助演クラス。とは言え、高校が舞台なので、あの体躯と迫力で他を圧倒していたのは確か。大人の男で元プロレスラー、いまやアクション映画で観客を呼べる映画スターだ、ガキ供が束になっても敵いませんな。(笑)――母親の再婚で公立高校に転校して来たマシューは、些細なことでボクシング部のヘクターに目をつけられてしまう。彼は州のチャンピオンだ。プロボクサーだった祖父に憧れてボクシング部に入りたかったマシューだが、ヘクターに馬鹿にされて諦めかける。そんな時、声を掛け、逃げないでリングに立つように鼓舞してくれたのは、用務員のダンだった。マシューは意を決して入部テストを受ける。けれど、結果は散々。ゴング後のレイトヒットを咎められて入部を拒否されてしまう。……というお話し。この後、マシューは、両親に黙って元プロボクサーのダンにコーチして貰うことになる。そして、次第にボクシングにのめり込んで行き、校内試合でヘクターと対戦する。スポーツものとしては王道の展開。別な言い方をすれば、ありきたり。或いはド定番。(苦笑)でも、主人公のマシューは、ポッチャリ体型で、どう見てもスポーツマンじゃない。運動音痴なのは明らかだ。それに、いくらボクシングの歴史に詳しいからと言って、彼がボクシングを始めようとした動機がイマイチ定かではない。小学生なみのオツムしかなさそうだし、すぐにギャンギャンわめく。物語がクライマックスに至っても、彼の体型も鈍重な動きは変わらず、説得力がなかった。おかげで、主人公に1ミリも感情移入できなかった。(溜息)ちょっと走っただけでヘトヘトになっていたマシューが、練習を重ねて走れるようになったりサンドバッグを打てるようになる場面も盛り込まれている。でも、ボクサーらしい体型には近付かないし、動きもシャープとは言えない。トレーニングが足りないんじゃないか?脚本や演出を支えるのは、役者さんの努力だ。マシューのみならず、ヘクターをはじめとしたボクシング部の部員を演じた役者さんたち全員に、それは言える。(予算がなくて十分なトレーニングの時間を取れなかったのかも知れない)青春映画なので、ヒロインは欠かせない。ヘンテコな髪型で鼻ピアスをした女の子が、その役割りを担う。可愛らしい女の子だとは思うが、個人的には鼻ピアスをどうやって付けたのだろうと想像すると、ちょっと興ざめ。鼻の穴に指を突っ込んでとめるんだろうなぁ、やっぱり。マシューは親に黙ってダンについてトレーニングしており、校内試合に参加するため、親の同意書も偽造する。その辺りも定番なのだが、マシューは反省もせず、ダンが仕事をクビになったと知って、親や校長を罵る始末。嫌なガキだ。(溜息)本作品で致命的な間違いは、そんなマシューをキチンと叱り、諭し、罰を与えるシーンがないことだろう。親も教師もダンですら、簡単にマシューの我が儘と幼い善悪の判断を許してしまう。甚だ教育上よろしくない。こんなんじゃ、ロクな大人にならない。何だか、現代の風潮を象徴しているな。(溜息×2)でも、いいところもある。学校を解雇されたダンは「前からやりたいことがあったんだ」と、素直に現状を受け止める。そして、ラストシーンで去って行く。彼が何をやろうとするのか、どこに行こうとしているのか、いっさい明かされない。それが、余韻を残す。主人公には感情移入出来なかったが、出来の悪い弟子を最後まで見棄てず、ボクシング部のコーチに引き継いで去って行くダンの後ろ姿には、気持ちを動かさざるを得なかった。(笑)出来映えとしては、TVMクラスだし、とても劇場にかけられるレベルではない。フリッツ・ラング監督の『メトロポリス』が何かの隠喩として出て来るがそれもハッキリしない。とてもヒトサマにお薦め出来る内容ではないが、スティーヴ・オースティンのファンなら、一度くらい観ておいても損はないかも知れない。(笑)
2019.03.10
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1418 ピノッキオ※オモテ面【スタッフ】・原 作 カルロ・コッローディ(大岡 玲 新訳 角川文庫刊/岩波少年文庫刊)・監督・脚本 ロベルト・ベニーニ・音楽監督 ニコラ・ピオヴァーニ・撮影監督 ダンテ・スピノッティ・ビジュアル・エフェクツ ロブ・ホジソン【キャスト】・ロベルト・ベニーニ(ユースケ・サンタマリア)・ニコレッタ・ブラスキ(島本須美)・キム・ロッシ・スチュアート(平田広明)※ウラ面【仕 様】・型 番 AEBR-10159・製作年度 2002年・製 作 国 イタリア・原 題 PINOCCHIO・発 売 アスミック・販 売 アスミック・提 供 アスミック・エース エンタテインメント・価 格 ----・字幕翻訳 石田泰子・吹替翻訳 前田美由紀・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 2003年劇場公開・リリース 2003.・収 録 本編 111分・サ イ ズ 16: 9 スクイーズ・音 声 1.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド イタリア語 2.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 英語 3.ドルビーデジタル 5.1chサラウンド 日本語・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 2層、COLOR、MPEG-2、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC、 DVD、レンタル専用・映像特典 1.「ピノッキオ」ディスプレイ in ニューヨーク( 5分) 2.ロベルト・ベニーニ インタビュー(10分) 3.ニコレッタ・ブラスキ インタビュー(10分) 4.英語吹替版キャスト インタビュー( 4分) 5.ユースケ・サンタマリア インタビュー(10分) 6.予告編集※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:「ライフ・イズ・ビューティフル」 ロベルト・ベニーニ監督作 究極のファンタジー・アドベンチャー!! ピノッキオ生誕120周年記念作品・ウラ面 :感動×冒険! アカデミー賞3部門を受賞した 『ライフ・イズ・ビューティフル』の ロベルト・ベニーニが贈る 誰も見たことがない原作に忠実な ピノッキオ・ストーリー! 人間になりたい 愛する人のために 第3回ノーベル賞平和賞世界サミット “世界平和貢献賞”受賞 文部科学省選定ジャケットのオモテ面は、ファミリー映画っぽいデザインだが、ちょっとアートな雰囲気の出来映えになっている。ウソをついて鼻の伸びたピノッキオのシルエットの内側に、人間になったピノッキオのシルエットが見える。デザイナーの意図が明確に伝わって来る。いいデザインだ。ウラ面は、一転したファンタジー映画っぽいデザイン。悪くはないが、ちょっと本編の印象からすると、違和感がある。でも、主要な場面の画像が使われているし、端正なレイアウトは、いい出来映えだと思う。異論がないワケではないが、いいジャケットだろう。(笑)【感 想】「ラジー賞最低主演男優賞受賞の迷作」A「ピノキオはいつ自分が人形だと気づいたか?」B「?」A「シコってる時さ」ノルウェー製ホラー映画『アサイラム・バスターズ』からのセリフ。(たぶん……)下ネタだが、ここに重要な命題が隠されている。つまり、ピノッキオは「いつ人形であることに気付き、いつ人間になりたいと思ったのか」ということである。本作品は、親子の関係にフィーチャーするあまり、ストーリー上の大切なところが疎かにされているような気がする。だから、『ライフ・イズ・ビューティフル』でオスカーを2部門も受賞したロベルト・ベリーニが、一転してラジー賞をめでたく受賞したことも、さもありなんと思うのである。(苦笑)――フィレンツェ。青い髪の妖精の魔法の影響を受けた1本の丸太が、貧しいジェペットじいさんの家に辿り着く。じいさんは、その丸太から操り人形を削り出し、“ピノッキオ”と名付ける。ピノッキオは、口が出来た時からうるさく喋り、服を着せた途端に部屋中を跳ね回り、一時もじっとしていない。やがて、町に飛び出すと、さまざまな騒ぎを起こしてじいさんに迷惑を掛けてしまう。それでも、じいさんは上着を売って本を買うと、ピノッキオに読み書きを学ばせようと学校に送り出す。けれど、ピノッキオは、客で賑わう人形劇を見たくて本を売ってしまう。……というお話し。ピノッキオもコオロギもキツネもネコも、普通に役者さんが演じている。CGではない。確かに、コオロギは触覚がついているし、キツネやネコにはモコモコの髭がついている。ちょっと『キャッツ』みたい。ピノッキオにしても、操り人形に見えない。それらしいメイクもしていない。それが演出だと理解できるが、馴染むまでに時間が掛かる。ただ、個人的には、もう少し解りやすくメイクなりして欲しかったと思う。(ディズニーが実写映画化に取り組んでいるようだが、どうするのだろ? ちょっと気になる)屋内外のセットはリアルだし、美しい。衣装も揃っている。CGを含めた特撮も、綺麗かつ楽しく出来ている。いい出来映えだ。ただ、ピノッキオを演じたロベルト・ベニーニのイタい演技に最後まで身悶えが止まらなかった。駄々をこねる大人コドモの姿なんか見たくないしね。(銃を持っていたら、私なら迷わず撃ち殺しているな) それに、吹き替えを担当したユースケ・サンタマリアさんのお芝居が、これまたヒドかった。(でも、青い髪の妖精の声をアテた島本須美さんが、いいなぁ。私の理想だ)ロベルト・ベリーニが、なぜ本作品を撮ろうとしたのか、その意図は充分に伝わって来る。いかにも、イタリア映画らしいテーマだし、演出方針だと思う。けれど、親不孝を重ねて来た私としては、そのことを嫌というほどを思い知らされるので少々ツラい。(汗)それに、子供が騙されて、次から次へと転落して行く様子は、正直なところ、あまり気持ちいいものではない。ピノッキオが、いくら躾のされていない子供であってもだ。それが原作の狙いだとは解っていても、やはり、気分が悪い。でも、ディズニー・アニメでは、そんな気持ちにならなかった。その違いが何なのか、私には分からないが、大勢のクリエイターによって推敲には推敲を重ねて作られた作品と、一人の男が駄々をこねて監督・主演した作品との差だろう。映画もまた、演劇と同じように総合芸術だ。たった一人の思いだけでは、どうしたってカタワになってしまう。本作品は、オスカーを取って偉くなったロベルト・ベリーニが血迷ったとしか思えない作品だった。でも、見事なまでに人生と社会の縮図を描いている点では、小学生の高学年から中学生くらいまでの子供たちに是非とも観て貰いたいと、心から思う。オススメ!(やっぱり、ラジー賞は侮れない)
2019.02.20
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1360 シークレット・サンタ/サンタクロースの秘密※オモテ面【スタッフ】・監 督 ピーター・スチュワート・製 作 アショク・アムリトラジ ドン・ケイ アンドリュー・スティーヴンス・製作総指揮 デヴィッド・バースティーン・脚 本 ハミルトン・アンダーウッド・撮 影 テオ・エンジェル【キャスト】・D.L.グリーン・ハリソン・マイヤーズ・デブラ・リッチ・ロバート・コネル・リチャード・ガバイ※ウラ面【仕 様】・型 番 CCP-530・製作年度 1998年・製 作 国 アメリカ・原 題 SECRETY SANTA・発 行 株式会社コスミック出版・販 売 元 ----・企 画 CINEMA LIFE LTD.・価 格 500円(本体 476円)・字幕翻訳 J.GORDON INTERNATIONAL LTD.・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・吹替版制作 ----・日本公開 ---- ・リリース ----・収 録 本編 86分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.オリジナル (英語)・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、DVD、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:クリスマス・ファンタジー サンタ様―― パパにあなたの存在を 信じさせてください そしたらパパは いい人に なれる・ウラ面 :仕事人間のパパが妖精の力で サンタクロースに変身!? すべての子どもと、 かつて子どもだった すべての大人に贈る ファンタジー本編からの取り込み画像を並べたところに、丸く抜いたところに“シークレット・サンタ”の顔が描かれている。「ひでえなぁ」とは言わないが、いくら子供向けのファミリー映画でも、もっとちゃんとデザインしろよ、と思ってしまった。(溜息)ウラ面には、イントロダクションに、ピーター・スチュワート監督が、実はフレッド・オーレン・レイであることが解説されている。面白いけど、販売対象がご家庭向けなのに「エロッチク・サスペンスの傑作『スキャンダル TRAP2』(1999)の監督」として紹介されている。それって、どう考えても相応しくないんじゃない?(笑)でも、オモテ面とウラ面に記載されたコピーが、なかなか良く考えられていて感心してしまった。子供の願い → パパがサンタになる? → その結果、心あたたまる物語が展開されることが読み取れるようになっている。デザインはサイテーだが、コピーだけは最高だ。(笑)【感 想】「メリー・クリスマス!」Z級のSFやホラー、スリラー(っぽい)映画等でマニア君には人気のあるフレッド・オーレン・レイ(以下、FOR)。幾つもの別名義で作品を発表している。本作品で監督としてクレジットされているピーター・スチュワートも、FORの別名義だ。(笑)映画好きが高じて監督になったFORは、80年代には比較的パワフルな(?)作品を撮っていた。日本では劇場公開された作品もあった。『超高性能兵器サイクロン(88)』とか『宇宙要塞からの脱出(89)』は三番館あたりでは定番だった。レンタルビデオの普及からマーケットをビデオに移し、次々と極貧低予算の作品をリリース。この辺りから、私たちがよく知る作品になって行く。(笑)何しろ、日本円にして数十万円から数百万円、数千万円で1本仕上げてしまうのだから、スゴい。学生映画も顔負けだ。お色気路線に傾いていた90年代には『ジュラシック・アマゾネス(94)』とか、『妖怪巨大女(58)』のリメイクのような『アタック・オブ・ザ・ジャイアント・ウーマン(95)』など、いまに残るカルト作品を残している。本作品は、1998年の作品だが、まだ年齢的にもFOR自身に活力と集中力、柔軟な発想かあって、子供向けの極貧予算ながらキチンと仕上がっている。(あくまでも、FORの作品としては……)まぁ、特撮は、シロートのトリック撮影まがいのカットも多く、爆笑モノだが、さんざん笑った後に、何だか優しく微笑んでしまう。或る意味では、まさしく子供にみせるのに相応しい作品なのかも知れない。(笑)今世紀に入ると、『キラー・アンツ/巨大殺人蟻の襲撃(05)』や『アトミック・ハリケーン(07)』等、DVDが手に入りやすい作品群が並ぶ。――クルスマスを間近に控えた或る日のこと、中古車販売を手掛けるゴードンは、仕事一辺倒で家庭を顧みない。クリスマスだと言うのにセールスに力を入れて、自分の息子には「サンタなんていない。いつまでも夢を見ているんじゃない」と言い放つ始末。ところが、そんなゴードンに腹をたてた妖精は、彼を特命(シークレット)サンタにしてしまう。……というお話し。基本的なプロットは、『クリスマス・キャロル』。とはいえ、感動作ではない。(FORが本作品を撮った事実には感動するが……) でも、クリスマスものらしく、ほっとさせられる映像と物語なので「可もなく不可もなく」と言ったところか。個人的には、FOR監督が、ファミリー映画を撮っていたことに驚いた。然も、マトモ。マニア君には貴重な珍品かも知れない。(でも、日本語吹替版は収録されていないので、ディスクの作りとしてはご家庭向きではない。やっぱり、彼の作品はマニア君向けなんだろうなぁ)FORは近年も映画製作に携わり続けているが、さすがに本数は減っているし、クオリティなんて言葉を使うのはおこがましいほどのクズ映画ばかりだ。でも、そんな作品がいとおしいのも事実。(笑)例えば、邦題が紛らわしい『シャーク・アタック!!(11)』や『エアポート2013(12)』なんかは、わりと好きだったりする。(懲りない人だ)今は、息子のクリストファー・レイが、父親の後を継いでデタラメだけどパワフルなZ級映画を作っている。『ダブルヘッド・ジョーズ(12)』シリーズや『メガ・シャーク vs.クロコザウルス(10)』等、見事に父親と同じ路線。昔と違い、カメラの性能もよくなっているし、CGの力を借りて、そこそこ見映えのいい映像で私たちを楽しませてくれている。本作品に関しては、マニア君にだけオススメってことにしておきましょう!(笑)
2018.12.24
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1355 クリスマスキャロルの大冒険※オモテ面【スタッフ】・監 督 ベン・ヴェルボング 「訪問者」「ザ・スコーピオン」・脚 本 アンドレアス・シュタインヘーフェル アンドレアス・ブラッドラー・製 作 エヴァ・カールストロム アンドレアス・ウルンケ・スミートン・撮 影 ヤン・フェーセ・音 楽 ラルフ・ヴェンゲンマイヤー 「ドリームシップ エピソード1/2」・編 集 アレックス・ディットナー 「見えない雲」【キャスト】・ラヴァン・ビーリング:バーティル・ワグナー・アルミン・ローデ「サウンド・オブ・サンダー」: ミスター・ムース(声)・ユルゲン・タラヒ:パネケ・アンヤ・キリング:クリステン・ワグナー・サラ・ベック:キキ・ワグナー・マリオ・アドルフ:ミスター・サンタクロース※ウラ面【仕 様】・型 番 DTX-7016R・製作年度 ----・製 作 国 ドイツ・原 題 ES IST EIN ELCH ENTSPRUNGEN・発 売 テレビ東京・販 売 アメイジングD.C.・協 力 AMGエンタテインメント・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・吹替版制作 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 87分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 ドイツ語 [ドルビーデジタル 2.0ch]・字 幕 日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、DVD、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本市場向、 レンタル専用・映像特典 予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:[ババリア・フィルム・アワード 最優秀ファミリー映画賞受賞] [ミュンヘン・チルドレン メディア・アワード ホワイトエレファント賞受賞]・ウラ面 :とってもおしゃべりな ヘラジカMr.ムースと おちこぼれの僕との クリスマスの大冒険が始まる!ヌイグルミのようなヘラジカが空を滑っているような構図に、プレゼントを載せたソリが外れて、サンタクロースがバンザイしている。(笑) その様子を眺めている主人公一家。『マックスとヘラジカの大冒険』と違って、ちょっと低学年向きのジャケットになっている。うーん、これはないんじゃないか?……まぁ、楽しさは伝わって来るから善しとしようか。でも、作品そのものの出来映えは、本作品の方が高学年向きだったように思う。同じ原作の映画が他にあったら、そちらも観て、どんなジャケットなのか確認したりしないのだろうか。私なら、確認するけどなぁ。(笑)【感 想】「サンタクロースを信じる」ドイツの児童文学の作家アンドレアス・シュタインヘーフェルの『ヘラジカがふってきた!』を原作とした映画。『マックスとヘラジカの大冒険(13)』はオランダ・スウェーデン・ベルギーの合作だったが、こちらはドイツ製。原作者本人が脚本に参加しており、本家本元と言った感じ。それだけに気合いが入った映画的なクオリティとスケール感があった。ストーリー展開は、ほぼ同じなので、ここでは割愛。『マックスと~』は、静かで絵画的な映像とリアルなアニマトロニクスで楽しませてくれた。本作品は、スピーディな展開と奥行きのあるダイナミックな映像でみせる。特にセットの作り込みは見事で、変な隣人の屋敷は、ホラー映画さながらだ。2つの作品を較べるつもりはないが、『マックスと~』がアート系に傾いているとすれば、本作品はエンターテイメント系と言える。単純明快で解りやすい。(どちらが「面白い」とかではなくて、「違う」と言うことね)個人的に心を動かされたのは、サンタクロースと精神科医の場面。「私はサンタだ」と主張するサンタクロースが精神病院に収監されて、医師の問診を受けている。やがて、立場が逆転し、医師の方が、幼い頃からサンタを信じてこなかったトラウマをサンタクロースに告白している。サンタクロースは当惑しているが、医師の方は、すっかり魂が浄化されてしまう。然も、ヘラジカと少年に助けられたサンタクロースが夜空に飛び去って行くところを見てしまったものだから、「サンタクロースはいるんだ!」と職員に伝えようとする。何たる皮肉。この場面こそ原作者も監督さんも描きたいシーンだったと思う。監督は、オランダのリンブルフ州出身のベン・ヴェルボング。フィルモグラフィを見ると、アクションからサスペンス・スリラーまでこなす方で、TVシリーズの演出が多いような気がする。オランダの映画産業は小規模なので、仕事がない時にTVの仕事を請けているような感じだ。『エアポート1978/運命の決断(10)』のヤン・フェーゼが撮影を担当。実写版『小さなバイキング ビッケ(09)』のラルフ・ヴェンゲンマイヤーが、クリスマスのイメージに固執しない気持ちのいいスコアを寄せている。キャストは知らない方ばかりだったが、サンタクロースを演じたマリオ・アドルフには、記憶にあった。ランベルト・バーヴァが監督したミニ・シリーズ『ザ・パイレーツ(98)』にディアボロ役で出演されていた方だ。1950年代から映画に出演しており、チャールトン・ヘストンの『ダンディー少佐(65)』やダリオ・アルジェント監督のデビュー作『歓びの毒牙(69)』、ショーン・コネリーがアムンゼンを演じた『SOS北極/レッド・テント(70)』、物議をかもした『ブリキの太鼓(79)』、ミヒャエル・エンデのベストセラーを原作とした『モモ(86)』など、当時を知る者には凄いラインナップだ。ドイツを代表する役者さんであることは間違いないだろう。本作品ではウェーブのかかった白髪をキレイに撫でつけ、赤いタータンチェックのジャケットを着こなしたサンタクロース役を嬉々として演じていた。(実にオシャレ。ショーン・コネリーに演じて貰いたかった)『マックスと~』を観た時、少年の夢を叶えて欲しいなぁと思ったが、本作品ではしっかりと描かれていて、思わず溜飲をおろした。誰だって、そう思うよなぁ。というワケで、本作品は更にオススメ!
2018.12.19
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1347 マックスとヘラジカの大冒険/クリスマスを救え※オモテ面【スタッフ】・監 督 ローレンス・ブロック・原 作 アンドレアス・シュタインヘーフェル 「ヘラジカがふってきた!」・脚 本 マルコ・ファン・ゲフェン ダーン・バッカー・撮 影 フィリップ・ファン・ヴォルセム【キャスト】・デニス・レインズマ(笹島かほる)・ダナ・ゴールドバーグ(平井まみ)・イェルカ・ファン・ハウテン(兼田めぐみ)・アルヤン・エーダヴィーン(福里達典)・デレク・デ・リント「ディープ・インパクト」 (菊池康弘)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00089・製作年度 2013年・製 作 国 オランダ・スウェーデン・ベルギー・原 題 ES IST EIN ELCH ENTSPRUNGEN・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・吹替版制作 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編 approx.83分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル(オランダ語) 5.1ch 2.日本語吹替 ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、COLOR、MPEG-2、DVD、 DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:[2014年ズーリン国際映画祭 子供向け長編映画インターナショナル・ コンペティション部門 正式出品作品] [2014年ベルリン国際映画祭 ジェネレーション部門 正式出品作品」 クリスマスって やっぱり 願いが叶うんだよ!・ウラ面 :クリスマス直前の夜、 空からヘラジカが降って来た!? ヘラジカのムースとサンタクロースを めぐる一大騒動! 少年マックスとの心温まる交流を描く クリスマス・ファンタジー!!邦題は、『マックスとヘラジカの大冒険』だが、なぜ“ヘラジカ”なんだ? 『マックスとムースの大冒険』にした方が、語感がいいような気がする。(美味しそうだし……) おそらく、原作のタイトルが『ヘラジカがふってきた!』だし、「トナカイと間違わないように」という配慮が働いたのかも知れない。日本人は、ヘラジカもトナカイも見たことないし、どんなツノを生やしているのか知らないもんね。ジャケットのオモテ面は、大きな満月を背景に、空を飛ぶヘラジカとマックスが描かれている。その下には、雪景色の森と、カラフルなクリスマスツリーに彩られた街で困惑しているサンタクロース。うん、なかなか楽しいデザインだ。ウラ面には、本編からの取り込み画像が用いられているが、マックスの家族と窓から顔を覗かせているヘラジカのムースの場面は、本作品のイメージを象徴していると思う。いいチョイスだ。子供にも大人にも訴求力のあるジャケットだと思う。素晴らしい!【感 想】「ムースは美味しい」プリンにババロアにムース!プリンは食べている時は美味しいが、カラメルと卵の後味が残る。味が強いのだ。ババロアは、素材次第だが、乳製品(ミルク)の味をどう残すかで決まる。その点では、市販のババロアは大半がイマイチ。まぁ、サッパリしているので食べやすいのだが、物足りない。ムースは、基本はメレンゲの出来次第。ここで手を抜いてはいけない。(笑) 作るのに時間の掛かるデザートだが、やっぱり一番好きなのはムースだな。ふんわりと柔らかくて軽い。滑らかな舌触りは絶品だ。然も、フルーツのピューレで味が変わるのも楽しい。(笑)さて、本作品だが、オープニングの美しい映像から引き込まれてしまった。これはチョット予想外。(汗)児童文学の映画化なので「子供向けだろう」と軽く考えていたら、なかなかどうして、映像については大人の鑑賞に堪え得る作品だった。――マックスは、母親と妹のキキと3人暮らし。けれど、父親が家を出て行って以来、母親とはギクシャクしていた。クリスマスを間近に控えた或る夜のこと、マックスが寝ていると、明るい光りとともに納屋に何かが落下する。おそるおそる覗い見ると、そこにいたのは、大きな角のヘラジカだった。然も、人間の言葉を喋るではないか。驚くマックスとは裏腹に、ヘラジカはサンタクロースを乗せてテスト走行中だったこと、落下の時にケガをして動けないこと、お腹が空いたこと、等々を次々と話しまくる。何故か緊張感のカケラもない。その様子に、マックスも次第に心を開き始める。しかし、言葉を喋るヘラジカを隠しておけるわけがない。キキにバレ、母親にも知られてしまうが、2人はマックスを信じてヘラジカを受け入れる。そんな時、おばあちゃんがサンタクロースを連れてやって来た。……というお話し。残念ながら、ストーリー展開については、穏やか。大人が観るには少々刺激が足りないような気がする。確かな演出ぶりには好感が持てるが、落ち着き過ぎだ。もっとハジケても良かったように思う。まぁ、そこが、ハリウッドとヨーロッパ映画の違いではあるのだが……。オランダ・スウェーデン・ベルギーの合作なので、出て来る役者さんは誰も知らない。でも、子役も含めて出演している方々の演技は、みんな素晴らしかった。特に、サンタクロースを演じた俳優さんに個性があり、「こういうサンタクロースもいいなぁ」とチョット感心してしまった。いい男だから若い頃はモテたことだろう。女の子とチャラチャラしている若い二枚目のサンタってのも面白くていい。個人的には、サンタのコスプレは若い子に限ると思っている。出来れば、ミニスカートね。“喋るヘラジカ”は、アニマトロニクスとCGだろうか。よく出来ていた。でも、あまり動かない。空を飛ぶシーンのイメージも貧困だ。その辺りは、子供向けとはいえ妥協せずに、こだわった映像を見せて欲しかった。オススメ!
2018.12.11
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1043 リトル・ウィッチ/空飛ぶ魔女と森の秘密※オモテ面【スタッフ】・監督・製作 ヨハン・ナイエンハウス・原 作 パウル・ヴァン・ローン 「小さな魔女のフクシャ」・脚 本 サンダー・デ・レフト・製 作 アラン・デ・レヴィータ・撮 影 マールテン・ヴァン・ケラー・音 楽 マタイン・シマー【キャスト】・レイチェル・バーデル(橘 千尋)・ポーギー・フランセン(東 十條)・アネット・マレルブ(桐木山花)・ロレンソ・ヴァン・スリグテンホルスト(績利)・マルセル・ヘンセマ(渡邉ひろし)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00085・製作年度 2010年・製 作 国 オランダ・原 題 ----・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.88分・サ イ ズ 16: 9 LB スコープサイズ・音 声 1.オリジナル (オランダ語) ステレオ 2.日本語吹替 ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 1.オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:私たちの森は、私たちが守る!・ウラ面 :魔法のほうきで大空を駆け巡る! 元気いっぱい魔女の女の子フクシャの 成長を描く ハッピー・ミュージカル・ファンタジー!!いかにも子供向けのファンタジー映画らしいジャケットだ。これくらい賑やかで華やかで鮮やかな方が、いい。主人公のフクシャを演じた女の子がカワイイかどうかは別にして、なかなか良いジャケットだと思う。(笑)ウラ面も華やかだ。本編よりも良い出来映えだと思う。(笑)これくらいきらびやかな映像だったら、もう少し本編も楽しめたのではないかと思う。それにしても、声優さんは、もっと歌の勉強をしないとダメだなぁ。(苦笑)【感 想】「魔法に歌に子供たち」オランダの有名な児童文学作家パウル・ヴァン・ローンの『小さな魔女のフクシャ』の映像化。絵本ナビで検索しても該当作品が出て来ないことからすると、まだ日本ではリリースされていないのかも知れない。出て来るのは、『オオカミ少年ドルフィ』や『ホラーバス』シリーズばかり。『ホラーバス』は映像化されているので、いつか観なければ……。――“魔女の森”に住む魔法使いのクワークは、小さな卵を見つける。オムレツにしようと持ち帰るが、その夜、卵から生まれたのは小さな魔女だった。好奇心旺盛な彼女は“フクシャ”と名付けられ、魔女の学校に通うことになる。学校にはフクシャと同じ小さな魔女たちがいた。変わった娘もいれば、臆病な娘もいる。意地悪な娘もいるが、学校での生活は楽しかった。或る日、フクシャは魔女の森に迷い込んだ少年トミーと出会う。2人はサッカーしたり、ホウキで空を飛んだりして仲良くなって行く。けれど、魔女の世界では人間と関わることは御法度だった。ところが、トミーの叔父さんが市長を誑かして“魔女の森”を横断する高速道路の建設に着手してしまう。トミーは、みんなに危険が迫っていることを伝えるため、“魔女の森”へと向かう。……というお話し。『竹取物語』と『一寸法師』が、ショーン・コネリー主演の『ザ・スタンド』と出会ってダンスをして、『オズの魔法使い』と一緒に煮込んで『ハリー・ポッター』でデコレーションをしたって感じ。(笑)子供にウケるような気色悪い食べ物が出て来たり、食べるシーンが出て来たりする。クモだの毛虫だのカエルだの不気味なキノコなんかを食べる。どうして子供ってのは、大人が「オエっ」となるようなのを見て喜ぶんだろ? 不思議だ。(笑)ミュージカル・シーンも盛り込んで楽しい作品に仕上げたのは、監督のヨハン・ナイエンハウス。他の作品が日本で紹介されているかどうかは知らない。少なくとも私は未見だ。(笑)製作と脚本に名前を連ねている方々のことは知らないが、撮影のマールテン・ヴァン・ケラーは、日本未公開のスラッシャ映画『YOU ARE NEXT/ユー・アー・ネクスト』の方。映像的にはキレイな方だろう。フクシャを演じるのは、ラシェル・ヴェルデル。いまも女優さんを続けているようだが、日本には紹介されていない。魔法使いのクワークを演じるのは、ポーギー・フランセン。『約束のマッターホルン』やTVシリーズ『東京裁判』に出演していたベテラン俳優さん。魔法学校のミヌーを演じるのは、やはりベテラン女優のアネット・マレァブ。オランダの作品なので、スタッフもキャストもほとんど知らない方ばかり。こうしてみると、もっとオランダ映画を日本に紹介するべきだと、つくづく思う。魔法に歌に子供たちとくれば、ディズニー。(笑)本国ではディズニーが配給したようで、最初にディズニーのシンデレラ城のロゴが流れる。正直、このロゴを見てビックリした。日本でディズニーが配給しなかったのは、たぶん日本語吹き替えの歌が下手すぎたからではないかと思っている。「お経かよっ!」とツッコミたくなってしまった。(笑)でも、まぁ、小さい子供が喜びそうなネタが随所に見られるし、小学校低学年までならオススメかも。(笑)
2018.02.10
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1042 ミッドナイト・アカデミー/秘密の扉※オモテ面【スタッフ】・監督・製作 トニ・ヴァンゾリーニ・編 集 セルジオ・メクレル・脚 本 アドリアナ・ファルカオ ベルナルド・ギレルメ マルセロ・ゴンサルヴェス トニ・ヴァンゾリーニ【キャスト】・ルーカス・コトリム(橘 千尋)・ヴィクトル・フロイマン(安海碧希)・ラファエラ・ヴィクトル(田辺乃ゾ美)・ダニエル・ダンタス(東 十條)・アルナルド・アントゥーネス(雨宮正武)・カミラ・アマド(貞本有加)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00046・製作年度 2010年・製 作 国 ブラジル・英 題 ME AND MY UMBRELLA・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編approx.84分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (ポルトガル語): 2.0chステレオ 2.日本語吹替:2.0chステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 1.オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:幽霊男爵にさらわれた仲間・ウラ面 :夜の学校で子ども達が遭遇する 不思議な世界! 幽霊教師と恐ろしい地獄教室からの 脱出を描いた ファンタジー・アドベンチャー 舞台化もされた児童小説の長編映画化作品! ブラジル映画グランプリ2011において 最優秀チルドレンズ・フィルム賞を受賞し、 高評価を獲得!ジャケットのオモテ面を見ると、ハイティーン向けに見える。学校を背景に、主役の3人、タイトル、その下には肖像画から抜け出した男爵のシーン。不必要に緊迫した感じだ。でも、それは、本作品に相応しくない。ウラ面に使われた画像は、小さい子供たちの姿なので、ローティーン向けなのが分かる。でも、下地が“黒”ってのは、よくないなぁ。もっと奇妙で優しいファンタジーなのだから、そのイメージを強く押し出したジャケットにして欲しかった。タイトルも、そうかなぁ。【感 想】「おじいさんの傘」南米ブラジルの子供向けのファンタジー映画。6年生に上がる前夜、学校に忍び込んだ子供たちが奇妙な体験をするお話し。地球の反対側の国の教育制度のことは知らないが、日本なら“中学1年生に上がる前夜”ってところだろう。従って、主人公の少年少女は11才か12才くらいか……。タイトルやジャケットからティーン向けの作品だとは承知していたが、まさか小学生だとは思わなかった。(苦笑)確かに、映像のトーンは暗めだし、シンボライズされた演出や抽象的な言葉の遣り取りはハイティーンが好きそうだ。でも、『不思議の国のアリス』を心理学的なアプローチから分析するよりも、単純にコトバ遊びを楽しんだ方が、面白いと私は思うのだ。だから、本作品も、ハイティーンがひねくれた見方をするよりも、小学生高学年が不思議な世界にワクワクする方が、正しいと思う。そのためには、こんな邦題とジャケットじゃダメだ。もっと子供たちが興味を惹くようなキーワードを用いなきゃ。――ユジーンとフリーダ、セボラは、大の仲良し。明日から6年生になって、フォン・スタフェン学校に通うことになっている。けれど、その学校には、設立者フォン・スタフェン男爵の幽霊が出ると言う噂があった。男爵は、難しい問題を出しては答えられない生徒に厳しい罰を与える鬼教師だった。今でも、男爵の幽霊が学校を彷徨っていると言う。3人は、噂の真相を確かめようと、その夜、学校に忍び込む。ところが、階段の踊場に飾られた男爵の肖像画から、男爵が抜け出し、追いかけ回されてしまう。然も、フリーダが男爵に捕まってしまった。……というお話し。意外とシュールな作品で、ユジーンは亡くなったお祖父さんの傘を大切にしていて、これがストーリー上でも重要な役割を果たし、表現上でも象徴的な使われ方をしている。地味に面白い。(笑)また、“頭の悪い”セボラが、要所要所でストーリー展開のキーになったり、ウィットに富んでいる。セリフにも言葉遊びが見られ、奇妙な世界を作り出す一助になっている。個人的には、金魚が宙を泳ぐシーンがお気に入り。押井監督の『ビューティフル・ドリーマー』を思い出してしまった。(これってネタバレか?)少しばかり野暮ったい感じはするが、それも味わいってヤツだろう。(苦笑) 暗めで冷たい感じの映像は、“サンバと灼熱の国”というイメージからは想像もつかない。ブラジルに対する印象を覆す力があった。その点は高く評価したい。そう言えば、学生時代、私も祖父からいただいた雨傘を愛用していた。心棒が木製で、傘布(カバー)も厚く、一般に販売されている普通の傘に較べると、かなり堅牢な作りで重かった。その重いところが気に入っていたのだが、或る日、電車の中に忘れて来てしまった。駅の忘れ物保管所を何ヶ所も回ったが、結局見つからなかった。いまも後悔している。以来、お気に入りの傘が欲しくて、ブランドものだの1品モノだのいろいろ買い求めたが、あの傘に勝る傘に出会えていない。でも、いつかステキな傘に出会えると信じている。ちょっぴりオススメ!
2018.02.09
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1041 アドベンチャー・ファミリー/ロッキーを越えて [トリロジーDVD-BOX]※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 スチュワート・ラフィル・製 作 アーサー・R.ダブス・撮 影 ジェラルド・アルカン・音 楽 ダグラス・ラッキー ジェーン・カウアー※ウラ面【キャスト】・クープ :ロバート・F.ローガン(津嘉山正種)・ホリー :ヘザー・ラトレイ(富永みーな)・ジェイソン:マーク・エドワード・ホール(浪川大輔)・ベン :ジョージ・バック・フラワー(藤本 譲)※ピクチャディスク【仕 様】・型 番 KIBF-90328・製作年度 1977年・製 作 国 アメリカ・原 題 ACROSS THE GREAT DIVIDE・発 売 キングレコード株式会社・販 売 元 キングレコード株式会社・提 供 ザジフィルムズ・価 格 税込 10,500円(税抜 10,000円)・日本語字幕 清水俊二・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 1979年劇場公開・リリース ----・収 録 本編101分+映像特典 5分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.オリジナル:英語 (5.1chサラウンド) 2.日本語 (モノラル)・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 2層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 1.テレビ放映版日本語吹替音声収録 2.オリジナル劇場予告編 3.オリジナルTVスポット集 4.スチールギャラリー※チャプターリスト【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :あのロッキー山脈の向こうに、 私たちの土地がある! 幼い姉弟の冒険を描く、 大ヒットシリーズ第3作!※アウターケース表面と裏面前2作と同じレイアウトが、ジャケットに用いられている。けれど、オモテ面のイラストは、粗くて好きじゃない。特典として付属していたパンフレットの縮小版の表紙の方が、よっぽど良い。ロバート・F.ローガンの顔が出ていないが、間違いなく主人公は姉と弟なわけだから、これでいいんじゃないか? スッキリしているし。(笑)ウラ面に使われている画像は、先住民との交流が中心のようだが、グリズリーやコヨーテなどの動物たちも登場させた方が、本作品のスケールが伝わると思う。まぁ、レイアウトの統一感を図ったので、作品ごとに画像のサイズや使用数を変えてしまいたくはなかったのだろうけど、そこは少し融通をきかせても良かったような気がする。でも、まぁ、いいジャケットだ。(笑)※パンフレット1(縮小版)※パンフレット2(縮小版)【感 想】「旅の終わりは、きっと来る」『アドベンチャー・ファミリー』のタイトルを冠してはいるが、物語も時代背景も人物設定も何の関係もない。(笑) 番外編と言った感じだ。西部劇で、ジョン・ウェインが念願のオスカーを受賞した『勇気ある追跡』や、その続編『オレゴン魂』を思い出せてくれる作品だった。――イカサマ賭博師のザカライア・クープは、逃げる途中、馬車が壊れて立ち往生している幼い姉弟ホリーとジェイソンに出会う。両親を亡くした2人は遺産の牧場を受け継ぐためにオレゴンに向かっていたが、「馬車が壊れた途端に後見人に逃げられてしまった」と言う。そこは先住民の土地で、越えなければならない山には、まだ雪が残っていた。クープがインチキなギャンブラーだと知ったホリーは、最初は警戒していたが、2人を守るように後をついて来る姿に、少しずつ心を開いて行く。熊に襲われ、コヨーテに追われ、パイソンの暴走に巻き込まれ、先住民たちと出会ううちに、やがて3人は旅の仲間となって行く。しかし、牧場を受け取れる期限が間近に迫っていた。……というお話し。西部開拓時代のお話しで、シリーズ中でも異色作である。けれど、客観的にみて、おそらく本作品が一番映画らしいスケール感と躍動感を有していると思う。山小屋を建て、次々に襲って来る困難に立ち向かう姿もいいが、“旅をする”方がドラマチックだ。(笑)メガホンを取ったのは、スチュワート・ラフィル監督。『アドベンチャー・ファミリー』の翌年に製作された作品なので、撮影や音楽など多くのスタッフが前作から引き続き続投している。キャストについても、ザカライア・クープ役はロバート・F.ローガン。ニヤけたイカサマ賭博師が、だんだん父親の顔になって行くところが、いい。しっかり者の長女ホリー・スミス役は、ヘザー・ラトレイ。この後、『アドベンチャー・ファミリー』シリーズでジェニー役を勤めることになる。その『アドベンチャー・ファミリー』シリーズでブーマー爺さんを演じたジョージ・“バック”・フラワーが、終盤で顔を見せているのも嬉しい。ちなみに、この方、アラン・パーカー監督の『バーディ』やスタン・ウィンストンが監督した『パンプキンヘッド』、ジョン・カーペンター監督の『ゼイリブ』なんかにもチョコっと出演している。名バイプレイヤーとして活躍した。このシリーズのハイライトである動物の襲撃も随所に盛り込まれている。グリズリーと闘ったり、コヨーテの群れを撃退したりと、撮影が難しそうだが、そんなことは微塵も感じさせない。手慣れた感じにさえ見える。でも、パイソンの暴走は、やや物足りなかった。ここはやはり、迫力のある映像を見せて欲しかった。旅の終わりは、きっと来る。こういう作品を観ると、私たちは無意識にそんなことを予感してしまう。楽しい旅も過酷な旅も、いつかは終わることを知っているからだ。だから、目的地に辿り着くと感動して解放されるし、エンディングには余韻が残る。でも、本作品はハッピーエンド。おおらかで明るく、いかにもファミリー映画らしい。(笑)『勇気ある追跡』のような余韻には浸れないが、オススメ!※パンフレット3(縮小版)※パンフレット4(縮小版)
2018.02.08
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1040 続アドベンチャー・ファミリー/白銀を越えて [トリロジーDVD-BOX]※オモテ面【スタッフ】・監 督 フランク・ズニガー・製作・脚本 アーサー・R.ダブス・撮 影 ジョン・ホーラ・音 楽 ダグラス・ラッキー ジェーン・カウアー※ウラ面【キャスト】・スキップ:ロバート・F.ローガン(津嘉山正種)・パット :スーザン・D.ショウ(池田昌子)・ジェニー:ヘザー・ラトレイ(富永みーな)・トビー :ハム・ラーセン(浪川大輔)※ピクチャディスク【仕 様】・型 番 KIBF-90327・製作年度 1978年・製 作 国 アメリカ・原 題 WILDERNESS FAMILY PART 2・発 売 キングレコード株式会社・販 売 元 キングレコード株式会社・提 供 ザジフィルムズ・価 格 税込 10,500円(税抜 10,000円)・日本語字幕 清水俊二・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 1978年劇場公開・リリース ----・収 録 本編105分+映像特典 4分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.オリジナル:英語 (5.1chサラウンド) 2.日本語 (モノラル)・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 2層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 1.テレビ放映版日本語吹替音声収録 2.オリジナル劇場予告編 3.オリジナルTVスポット集 4.スチールギャラリー※チャプターリスト【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :ロッキーに、長く厳しい冬の季節が やってきた。 白銀の世界を舞台に繰り広げられる、 シリーズ第2作!※アウターケース裏面ジャケットのイラストが粗い感じだが、かえってレトロっぽくて良いかも知れない。でも、みんなヘンな顔に描かれているなぁ。個人的には、キャストの顔ばかり並べられるよりも、本編の一場面をイラストにしてくれた方が良かったな。(苦笑)ウラ面は、前作と同じレイアウト。画像が差し替えられているだけのように見える。(実際、そうなのだが……)シリーズものだと、どう統一感を持たせるかがカギだが、オモテ面の丸い枠が、その役を担っているのだろう。うん、70年代の雰囲気を伝えるいいジャケットだ。※パンフレット1(縮小版)※パンフレット2(縮小版)【感 想】「ノー天気な“大自然ライフ”に投じられた一石」『アドベンチャー・ファミリー』の続編。本作品では、ロッキーに移住したロビンソン一家が初めての冬を迎えて様々な困難に見舞われるお話し。基本的な構成は前作と変わらず新味はない。それに、監督がスチュワート・ラフィルからフランク・ズニガーにバトンタッチ。監督のせいかどうか判らないが、繋ぎが悪いし、やや近視眼的で映画としてのスケール感に乏しい。そう思っていたら、彼はTV畑の方だった。道理でイマイチだと思った。(溜息)――ロッキーの山々にも秋が訪れる。ロビンソン一家は、初めて迎える冬のために準備に余念がない。しかし、山の動物たちも厳しい冬を乗り切るために必死だった。ブーマー爺さんは、食べる物がなくなるとオオカミが山から下りて来ると警告する。実際、爺さんが一家に贈った鶏がその夜のうちに獣に襲われてしまう。冬の厳しさは、スキップの想像以上であることを予感させる出来事だった。……というお話し。雪山でジェニーとトビーが遭難して雪窟で一晩明かした辺りから、ストーリーはトラブルが続いて行く。子供たち2人が、湖の氷の穴に落ちてしまうとか、オオカミの襲撃を受けるとか、前作を超えるハードさだ。ただ、雪山が舞台なので、どうしても行動範囲が狭められる。その点は、ちょっと残念だった。それに一家が暮らす山小屋も、前作よりかなりグレードUP。サイズがふた周りくらい大きくなった感じだ。建っている場所も、湖畔から高台に移動している。機能的な作りに見えるが、ちょっと没個性だ。前作との間に2本の劇場映画を挟んでいるし、元の山小屋が残っていなかったのかも知れない。確かに、クライマックスのオオカミの襲撃シーンを撮るには、前作のロケーションでは無理だろう。可愛らしくて個性的な山小屋だったのに残念だ。でも、今回も動物たちの姿はリアル。トレーナーさんがいて、その指示や命令で動いているのだろうけど、いま観ると、どうやって撮ったのだろうと思うことしばしば。特に、愛犬クレスがオオカミと取っ組み合いをするシーンは「大丈夫か?」と思ってしまった。(苦笑)父親のスキップが雪崩に呑み込まれるシーンも、CGなんかではなくライブだ。こんな撮影をしていたら、保険料率が高くなって大変だっただろうなぁ。キャストは、前作の役者さんが、ほぼ続投。長女のジェニーだけ、ヘザー・ラトレイに変わっている。2年前に製作された『ロッキーを越えて』で主演クラスを演じていたので、その流れでキャスティングされたに違いない。個人的には、ホリー・ホルムズの方が優しい顔立ちで好きだ。(笑)本作品では、母親が雪に閉ざされた山小屋で精神的に追い詰められ、次々に訪れるトラブルに体調を崩してしまう。またもや無線が壊れ、スキップが助けを求めに山を越えようとする。その間に、山小屋はオオカミの群れに襲われるのも“お約束”の展開。今回は自力でこの危機を乗り切れなかったところに、消化不良な印象が残る。全体的には残念な出来映えだったと思う。でも、サバイバルのワクワク感は堪能できるし、過酷な自然の姿も描かれている点もいい。ノー天気な“大自然ライフ”に一石を投じているところは評価したい。オススメ! ※パンフレット3(縮小版)※パンフレット4(縮小版)
2018.02.07
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1039 アドベンチャー・ファミリー [トリロジーDVD-BOX]※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 スチュワート・ラフィル・製作・原作 アーサー・R.ダブス・撮 影 ジェラルド・アルカン・音 楽 ダグラス・ラッキー ジェーン・カウアー※ウラ面【キャスト】・スキップ:ロバート・F.ローガン(柴田光彦)・パット :スーザン・D.ショウ(池田昌子)・ジェニー:ラリー・ホルムズ(富永みーな)・トビー :ハム・ラーセン(難波克弘)※ピクチャディスク【仕 様】・型 番 KIBF-90326・製作年度 1975年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE ADVENTURES OF THE WILDNESS FAMILY・発 売 キングレコード株式会社・販 売 元 キングレコード株式会社・提 供 ザジフィルムズ・価 格 税込 10,500円(税抜 10,000円)・日本語字幕 清水俊二・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 1977年劇場公開・リリース ----・収 録 本編99分+映像特典17分・サ イ ズ 4: 3 スタンダードサイズ・音 声 1.オリジナル:英語 (5.1chサラウンド) 2.日本語 (モノラル)・字 幕 1.日本語字幕 2.吹替用字幕・そ の 他 片面 2層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本市場向、 セル専用・映像特典 1.テレビ放映版日本語吹替音声収録 2.製作者(アーサー・R.ダブス) スートリー 3.オリジナル劇場予告編 4.日本劇場予告編 5.オリジナルTVスポット集 6.スチールギャラリー※チャプターリスト【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :さあ、都会での生活を捨て、 大自然の中で暮らそう! 美しく、厳しいロッキーの山中で逞しく 生きる家族を描き、世界中で大ヒットを 記録したシリーズ第1作!※アウターケース表面DVD3枚組のDVD-BOX。白地に、筏下りの場面のイラストが金色で型押しされている。原題ではなく、“ADVENTURE FAMILY”と記されているところが面白い。ジャケットは、本作品を象徴する有名なイラストが使われているが、少しだけ凝ったデザインが施されている。ウラ面も、端正な出来映え。画像がキレイに並べられていて、程よく余白がある。美しい。スペックやクレジットは、『/HDマスター版』に較べると、詳細に記載されている。こんなところにも、廉価版との違いがあるんだなぁ、と感心してしまった。(笑)※パンフレット1(縮小版)※パンフレット2(縮小版)【感 想】「トリロジーDVD―BOX」キングレコードから『アドベンチャー・ファミリー/トリロジー DVD-BOX』が、リリースされたのは、2005年 7月。もう随分昔だ。干支がひと周りしている。白いアウターケースも、すっかり黄ばんでしまった。ここには、シリーズのうち、『アドベンチャー・ファミリー』『続アドベンチャー・ファミリー/白銀を越えて』『アドベンチャー・ファミリー/ロッキーを越えて』の3本が収められている。3本とも当時のパンフレットの縮小版が付属している。正直なところ、この手の特典はバカにしていたが、なかなかどうして懐かしい。それに、トールケースの中に入っているので、程良い大きさだ。ミニチュア好きには堪らない。(笑)そして、どのディスクにも、予告編やTVスポット等の特典が収録されている。インタビューやメイキングがないのは残念だが、スチールギャラリーがあるから“善し”としよう。それにスタッフ&キャストの紹介ページもあるしね。リリースする側としては充実させようと頑張ったようだ。ただ、画質面はイマイチ。リマスタもレストアもしなかったようで、フィルムの劣化が、そのままだ。大画面が普及した今の時代からすると、少々物足りない感じがする。1作目はHDマスター版がお手頃な価格でリリースされていることを考えると、先んじてリリースしたBOXだからこそ、画質面でもこだわって欲しかった。(溜息)音声はTV放映時の吹き替えも収録されている。もちろん、放映時にカットされたシーンについては“字幕版”になってしまうのは、ご愛嬌。面白いのは、吹き替えと字幕とでは、かなり翻訳が異なるところ。場面によっては、正反対のコトを言っているところもある。前後のシーンの繋ぎの影響もあるのだろうけど、なかなか興味深い。実は、むかしTVで日本語吹替版を見た作品は、DVDも吹替版を“字幕付き”の設定で観るようにしている。自分のことながら理由は定かでないが、どうもその方が、しっくり来るのだ。(笑)さて、『アドベンチャー・ファミリー』シリーズ及び同系列の作品は5本ある。ほとんどがアーサー・R.ダブスの製作で、主演(父親役)には、ロバート・F.ローガンが配役されている。1.アドベンチャー・ファミリー(1975)2.ロッキーを越えて(1976)3.サバイバル・ファミリー(1977)4.続アドベンチャー・ファミリー/白銀を越えて(1978)5.ロッキー・アドベンチャー(1979)このうち、1と4と5が、ロビンソン一家を主人公としたシリーズである。2と3は、『アドベンチャー・ファミリー』と物語上の繋がりはない。どちらも、ロバート・F.ローガンが主人公だが、別の人物を演じている。DVD-BOX に収録されているのは、1と2と4の3本。残念ながら、3と5は、いまだDVDでリリースされていない。是非とも、シリーズ5本ともリマスタ、レストアしてブルーレイでリリースして欲しいと切実に思っている。オススメ! ※パンフレット3(縮小版)※パンフレット4(縮小版)
2018.02.06
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1038 アドベンチャー・ファミリー HDマスター版※オモテ面【スタッフ】・監 督 スチュワート・ラフィル・製作・原作 アーサー・R.ダブス・撮 影 ジェラルド・アルカン・音 楽 ダグラス・ラッキー ジェーン・カウアー【キャスト】・ロバート・F.ローガン・スーザン・D.ショウ・ラリー・ホルムズ・ハム・ラーセン※ウラ面【仕 様】・型 番 LBXS-030・製作年度 1975年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE ADVENTURES OF THE WILDNESS FAMILY・発 売 元 映像文化社・販 売 元 株式会社ファインディスク コーポレーション・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 約99分・サ イ ズ 4: 3・音 声 1.オリジナル:英語 2.日本語吹替・字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 ----※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:さあ、都会を離れて、 大自然の中で暮らそう!・ウラ面 :美しくも厳しいロッキーの山中で 力強く生きる家族を描いたシリーズ第1作。 世界中を感動でつつんだ愛と冒険の物語!『アドベンチャー・ファミリー』というと、このイラストを思い出す。クマとシーソーする場面やイカダで川下りをする場面も即座に思い出すことが出来るが、このイラストこそ、本作品の象徴だろう。当時のプログラム(パンフレット)も、このイラストだった。それを何の加工をすることなく使ったところに本ジャケットの素晴らしさがある。ウラ面も、本作品の名場面が使われている。但し、クーガーに追いかけられたり、クマに襲われたりする場面はなく、ピクニックなどの楽しい場面だけをチョイスしている。「ああ、こういう手もあるんだな」と納得してしまった。狭いスペースだ、美しく楽しい場面と自然の厳しさを伝える場面から平等に画像を取って来たら、とても収まらない。(苦笑)いいジャケットだ。【感 想】「憧れのサバイバル生活」公開当時、本作品を観て、どれだけサバイバル生活に憧れただろう。山の中、或いは海辺で独り、自分なら「○○を作る」「○○を蓄える」とか、いろいろと考えてワクワクしていた。残念ながら、その思いは叶わなかったが、いまも都会のド真ん中で似たような生活をしている。「メシを作らなきゃ」とか「洗濯洗剤の買い置きがないな」とか、何となく下世話だけど、残りの人生も長くないことだし、まぁ、これで“善し”としよう。(苦笑)1977年公開のファミリー映画(製作は1975年)。日本でもヒットしたし、主題歌も頻繁にラジオで流れていた。クマとシーソーする場面や筏で川を下る場面もTVでよく使われていたし、作品を観る前から知っている気分だった。(笑)私たち世代には懐かしい作品で、かなり夢中になった。客観的な作品の出来不出来は別にして、忘れ得ぬ1本である。監督したスチュワート・ラフィルは、この後、似たような作品に携わった。SF映画やモンスター映画もあるが、おおらかで締まりがないので、パッとしない。本作品でも、集音マイクの先端や影が映り込んでいても平気で使ったりしている。監督さんの性格なんだろうなぁ。(笑) でも、本作品が代表作であることに間違いはない。――スキップ・ロビンソンは、肺を患う娘ジェニーのために、家族みんなでロッキーに移住する決意をする。早速、妻のパット、ジェニー、息子のトビーを連れて山中の湖畔にやって来たロビンソン一家。小さな山小屋はボロボロに朽ちていて4人家族には狭すぎる。そこを仮の宿に定めると、みんなで家造りに取りかかる。……というお話し。もう40年も昔の作品なので、いまの時代では撮れないシーンも多い。例えば、まだ 5才くらいのトビーが若木を切り倒すため斧を振るシーンがある。勢い余ってケガをするんじゃないかとハラハラしてしまう。当時はこれくらい鈍感だったってことだろう。今じゃ、親がうるさくて撮影はOKされないな。ロビンソン家の愛犬クレスは、一家を守るため、オオカミやクマと闘う。マジで闘う。(犬を飼ってもいいかなぁ) 動物愛護団体が見たら、黙っちゃいないと思う。いまの時代じゃあ、公開出来なくなるから、プロデューサーが躍起になって止めるだろう。長女のジェニーはオオカミに追い掛けられ、クマに襲われ、散々な目に遭う。トビーは、ガレ場をスキップに抱えられて転げ落ちる。こんな撮影は、児童虐待で告訴されそうだ。ロビンソン一家は、さまざまな危機を乗り越え、幾度も都会に戻ろうと考える。でも、結局は山に残ることになる。困難を家族みんなで乗り越える姿は、いかにもアメリカらしい。古き善きアメリカ映画、西部劇と言っていいだろう。開拓者精神をうかがわせる本作品は、いまも観る者に勇気を与えてくれる。元気をくれる。疲れた時、また観よう。(笑)超オススメ!
2018.02.05
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0983 アウトランダーズ※オモテ面【スタッフ】・監 督 オイゲン・ソコロフスキー Jr.・脚 本 ヤン・ガードナー・撮 影 ダヴィッド・プロイハー・編 集 モニカ・ハラヴァタ【キャスト】・ペトラ・テノロワ・ペトル・ルニェニチュカ・マルチン・ミシカ・ズザナ・スラヴィコヴァ※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-0080・製作年度 2012年・製 作 国 チェコ・原 題 ----・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・提 供 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替監修 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・リリース ----・収 録 本編Approx.90分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (チェコ語) ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面 1層、MPEG-2、COLOR、DVD、 DOLBY DIGITAL、NTSC 日本国内向、 セル専用・映像特典 ----【ジャケット】・オモテ面:ドラゴンの呪いを解くカギは、 真実の愛のみ――・ウラ面 :スノー・ドラゴン VS ブラック・ドラゴン! 美しき王女を救うため、 命を懸けた決戦が勃発! 壮絶な戦いを描くファンタジー・ アクション・アドベンチャー!オモテ面の出来映えは、なかなかイイ。いかにもファンタジー映画っぽい仕上がりだ。(笑)ライラ姫の息を吹いて掌から小さな光の粒子が舞い上がっているイラスト、そして、ぶつかりあうスノー・ドラゴンとブラック・ドラゴン。前面には、ヤン王子と悪役の王子のイラスト。ヤン王子は凛々しく描かれているが、悪役の方はイマイチだな。ちょっとマヌケな顔をしている。(苦笑)ウラ面も、“悲劇のお姫様”らしいライラ姫の画像を中心に、スノー・ドラゴンとブラック・ドラゴンの顔のアップがレイアウトされている。雲のたれこめた大きな空が、良い感じだ。湿った空気感が伝わって来る。キッチリと収められた画像も雰囲気がいい。いいジャケットだ。※ピクチャディスク【感 想】「チョコレート・フォンデュ」チェコのファンタジー映画。何だか、“チョコのフォンデュ”と語感が似てる。(笑)これからのシーズン、パーティ会場で見掛ける機会が多くなる。イチゴやバナナやキウィやパイナップルにチョコをからめていただくわけだが、「これって不衛生だよなぁ」と思うのは、私だけだろうか?特に、ブッフェ会場のは手を出す気になれない。小さい子が指を突っ込んだりして、循環しているチョコに何が入っているか分かったモンじゃない。(苦笑) ハナク○をほじった指かも知れない。一方、コース料理の最後にテーブルでいただくチョコレート・フォンデュは、悪くない。フルーツやプレッツェルばかりだったので、或るレストランで「ゆでたまごが欲しい」と言ったら、ウズラの卵が出て来たことがある。これが滅法美味しかった。(笑)客のリクエストに応えたレストランにも感心したが、ウズラの卵は殻をむいた後、ひと塩ふられていた。チョコのビターな甘さと塩味、黄身のまろやかさ、白身のプリンっとした食感、実に見事だった。機会があったら、他のレストランでも頼んでみよう。(笑)――昔むかし、或る王国に待望のお姫さまが誕生する。ラウラと名付けられた娘の将来を案じた王妃は“魔法の鏡”で占ってしまう。しかし、魔女である王妃が結婚する時、人間界で魔法を使うことは禁じられていた。その禁を破った王妃は、人間界から連れ去られてしまう。……というのが序盤。実にストレートなお伽話だった。(笑)何の衒いもない。それが許されるのは、チェコの映画だからだろう。チェコほどファンタジーが似合う国はない。――15歳になったラウラ姫の結婚相手を見つけるために、舞踏会が開かれる。けれど、剣を嗜み、闊達なラウラ姫は、舞踏会に興味がなかった。そこに現れたのは、スノー王国のヤン王子だった。一瞬にして王子に惹かれてしまうラウラ姫。しかし、ヤン王子は「冷たくて自分勝手、結婚すれば王国は滅びる」と、“魔法の鏡”が予言した相手だった。……という展開。王子は、本当に冷たくて自分勝手なイヤな奴だったところが、本作品の面白いところ。(笑) てっきり、もう1人の悪役っぽい王子の方が、冷たくて自分勝手なイヤな奴で、悪巧みを尽くしてライラ姫とヤン王子の結婚を邪魔するんじゃないかと思っていた。でも、違った。……いや、合ってるか。(苦笑) この辺りのゴチャゴチャとした感じがお伽話っぽい。まぁ、結局のところ、健全なお伽話らしく物語は大団円を迎える。クライマックスは、スノー・ドラゴンとブラック・ドラゴンの一騎打ちになる。CGは標準的な出来映え。TVMとしては、悪くない方だろう。ただ、ロケ地に映り込んだ舗装道路が興ざめだった。チェコの役者さん達のことは知らないが、ライラ姫を演じた女優さんは、分かり易い表情をする方で、適役だった。プレオープニングの女の子も、お人形さんのように可愛らしかった。やっぱり、お伽話には可愛らしい女の子が登場しないとね。(笑)ところで、邦題の『アウトランダーズ』って、どういう意味だ?(笑)総じて、子供と一緒に観るに相応しいファンタジー映画だった。オススメ!
2017.12.12
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0836 ミラクルズ※オモテ面【スタッフ】・監 督 フレデリック・ダムール・製 作 クリスチャン・ラローシュ キャロライン・エロー・脚 本 マーク・ロビタイユ・編 集 エリック・ジェノア【キャスト】・カミーユ・フェルトン(笹本明日香)・リタ・ラフォンティーヌ(桐木山花)・レイモン・ブシャール「大いなる休暇」(岩波 裕)・ポール・ドゥーセット(井上健一)・マリナ・オルシーニ「ストリート・オブ・ヒーロー」 (山田千華)・ニコラス・ラリベルテ(両角香奈)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00037・製作年度 2009年・製 作 国 カナダ・英 題 NOEMIE THE SECRET・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・リリース ----・収 録 本編approx.105分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (仏語) 5.1ch 2.日本語吹替 2.0chステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本国内向、DVD、セル専用・映像特典 1.オリジナル予告編【ジャケット】・オモテ面:不思議な暗号に隠された秘密とは!?・ウラ面 :ヒミツの暗号を解き明かそう! 謎解きと発見の楽しさに溢れた ファミリー・アドベンチャー 家族の絆をファンタジックに描いた 心温まるファミリー・ムービー! カナダでもっとも権威のある カナダ総督文学賞を受賞した 児童文学、待望の映画化作品! 第26回ワルシャワ国際映画祭 Best Children’S Film部門観客賞受賞中央に主人公のノエミ。その左側には男友達、右側にはランバグー夫人。ニコニコ笑っているところが印象的だ。右上にはエミールおじいさんの不気味な笑顔。(笑) アライグマやネズミも登場し、本作品のエッセンスが余すところなく描かれている。真ん中には、金貨の山と手帳。“妖精の粉”のような光を放っている。ノエミに家族の秘密を伝えた手帳だろう。いいジャケットだ。一転して、ウラ面はシンプルなレイアウトになっている。変に飾らなかったのは、好感が持てる。総じて、いい出来映えのジャケットだと思う。素晴らしい。※ピクチャディスク【感 想】「“扉を開ける”ことも大冒険」子供向けの映画の楽しいところは、自由な発想にある。勿論、「子供たちの社会の中だけ」のことだ。けれど、突飛な発想を素直に喜び、楽しむ姿は幼くても、私には好ましい。大人向けの作品になると、道徳や社会の規範、現実性などが邪魔し、発想が貧しくなる。枠組みの中でしか動けず、CGを使った映像の迫力で押し切ってしまう。コストもかかっているしカタルシスも得られる。それはそれで素晴らしい時もあるのだが、でも、それだけ。後には、何も残らない。――ノエミは8歳。空想好きで活発な女の子。何不自由のない生活だが、両親が共働きで、留守中は同じアパートに住むエミールとブランシュのランバグー老夫妻のところで過ごしていた。エミールおじいさんが亡くなって1年が過ぎた頃、ノエミのところにおじいさんの幽霊が現れる。昔と変わらない優しい笑顔に、ノエミは「この家に宝物が隠してある」と言われたことを思い出した。ランバグー夫人とノエミは、宝物探しを始める。すると、壁の中から本当に大量の金貨が見つかった。然も、エミールおじいさんが書いた不思議な暗号も出て来た。まだ何か秘密の宝物がある!ノエミは、暗号を解こうと躍起になる。……というお話し。物語世界が狭いところは難点だが、映画としての出来映えはいい。ただ、ジャケットから冒険アクションものだと思っていると、肩透かしをくらうので、思い込みを排して観ることをオススメする。それさえ出来れば、可愛らしい子供向け映画として楽しむことが出来るだろう。(もともと原作が児童文学なので、家族のあり方などもテーマに盛り込まれて、良質な仕上がりになっている)本作品を支えているのは、ノエミを演じたカミーユ・フェルトン。表情が豊かで可愛らしい女の子だった。銀行強盗と勘違いしたり、泥棒がいると騒いだり、やや“作り過ぎ”のような気もするが、子供向け映画なので、これくらいで丁度いいのかも知れない。ランバグー夫人を演じたのは、リタ・ラフォンテーヌ。70年代から活動をしている女優さんだが、あまり日本に作品が紹介されていないようだ。親しみやすそうな顔立ちが、ランバグー夫人というキャラクタとマッチしていた。カミーユ・フェルトンとはTVドラマで共演している。だからなのか、ノミエとランバグー夫人の関係が、とても自然に見えた。子供たちの自由な発想は、冒険を生み出し、冒険は喜びを生み、喜びは次の発想を生み出す。そうやって世界が広がって行く。本作品には、そんな楽しさがある。些細なことでも、大冒険になる。何しろ、物音がする扉を開けるだけで大騒ぎ。警察までやって来る。でも、実は、アライグマが食料を漁っていただけなんですけどね。残念だったのは、ノミエの男の子の友だちが、ほとんど活躍しないところ。(笑)やっぱり、幼い頃って、男の子は役に立たないなぁ。(笑)オススメ!
2017.07.18
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0799 レジェンダリー※オモテ面【スタッフ】・監 督 ヴィート・カラス・脚 本 イレナ・ドウシュコヴァー・撮 影 パベル・ベルコビッチ・音 楽 オンドレイ・ブロウセク・編 集 ミハル・ヒカ【キャスト】・マリカ・ソポシュカ(古谷紀子)・オンドレイ・ノヴァーク(平本昌央)・ヴォイチェフ・ダイク(常盤昌平)・イジー・バルトシュカ(YU-GA)・リブシェ・シャフラーンコヴァ(宮野まさえ)※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00038・製作年度 2011年・製 作 国 チェコ・原 題 ----・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社エルディ・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・リリース ----・収 録 本編approx.93分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (チェコ語):2.0chステレオ 2.日本語吹替:2.0chステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本国内向、DVD、セル専用・映像特典 日本版予告編【ジャケット】・オモテ面:ドラゴン、降臨。 伝説となるのは 3つの頭のドラゴンか、 人間か――。・ウラ面 :王国に平和を取り戻すために選ばれし勇者と 3つ頭の邪悪なドラゴンとの激闘を描く ファンタジー・アドベンチャー!!精細に印刷されたジャケットだが、イラストの出来映えも悪ければ、レイアウトも最低だ。ただ並べただけで、何の工夫もない。本作品の魅力を何ひとつ伝えていない。(溜息)それは、ウラ面に至って頂点に達する。“選ばれし勇者”? 選ばれたわけじゃないだろ。それに、いまどき“選ばれし勇者”なんて言葉は死語だ。“ドラゴンとの激闘を描く”? どこにも激闘なんてなかったぞ。描かれていないじゃん!こんな陳腐なコピーを考えたヤツは誰だ? 不当表示で訴えられるぞ。(笑)※ピクチャディスク【感 想】「お伽噺の似合う国」チェコと言えば、カレル・ゼマンやヤン・シュバンクマイエルの名前が浮かぶ。『盗まれた飛行船(67)』や『アリス(88)』である。私が学生の頃、アート系の映画館でやたらと上映していた。当時はまだチェコスロバキアだった。そして、忘れてならないのが、ルネ・ラルー監督の初の長編作品『ファンタスティック・プラネット(73)』。フランスとチェコスロバキアの合作だった。余談だが、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ(84)』は、この作品からの影響を指摘されている。当の宮崎監督は『ファンタスティック・プラネット』を「ヒエロニムス・ボスの絵みたいだ」と語っている。ちなみに、ヒエロニムス・ボスの『快楽の園』をモチーフにしたスリラー映画『KEY/死体の中の遺留品(2012)』なる作品がある。なかなかの面白い作品だった。(笑)チェコは、欧州のド真ん中に位置する国なので、歴史的背景などもあって映画製作のベクトルは“芸術”に向いている。その一方で、ストップモーションアニメなどの文化が脈々と受け継がれて来ており、映像表現の根底に稚気がうかがえることも見逃せない。それが、チェコ映画の魅力となっている。多くを観たわけではないので偉そうなことは言えないが、ミロス・フォアマン監督の『アマデウス(84)』や『マン・オン・ザ・ムーン(99)』を観てもそう思うのだ。(M.フォアマン監督は、チェコ事件をきっかけに米国に亡命した)本作品は、いかにもチェコ共和国の作品らしいファミリー向けTVMである。ファンタジー・コメディと言えばよいのか、なかなかの佳作だった。――或る日、どこかの国。平和を維持するため、三つ首のドラゴンと契約した国王は、娘のカロリーナ姫を生贄に差し出さなければならなくなる。密かに姫に憧れる人形使いのビテックは、姫を救おうとドラゴンに立ち向かう。しかし、剣士でもない彼が容易に勝てるはずもない。一矢報いたものの反撃されてしまう。危ういところを助けてくれたのは、魔女だった。彼女は、ドラゴンを人形に変えるとビテックに「今日のことを誰にも話してはいけない」と約束させる。姫を救ったビテックだったが、名乗ることも出来ずに立ち去るしかなかった。ところが、どこかの王子がちゃっかりと手柄を横取りして、姫と結婚することが発表される。心穏やかでないビテック。しかし、真相を話せばドラゴンが蘇り、姫は殺されてしまうだろう。ところが、王子を好きになれない姫が城を抜け出して身を隠してしまったことから、事態は大きく転換することになる。……というお話し。ちょっとゴツい顔の姫様だが、立ち居振る舞いがキュートで、演じた女優さんの魅力が十分に引き出されていた。また、ビテックを演じた俳優も嫌味のないイケメンくんで、応援したくなる雰囲気を醸し出していた。興味深かったのは、魔女のキティママ(マルガレッタ)。推定年齢は六百歳以上。(笑) 彼女の居室、黒猫、空飛ぶブラシなど、宮崎駿監督の『魔女の宅急便(89)』を彷彿させる描き方だった。特に、魔女の国から人間の世界に修行に来るキキのように、本作品の魔女は、お伽噺の世界と現実の世界を行き来する。おそらく『魔女の宅急便』の影響を受けていると思われる。TVMとはいえ、ロケやセット、衣装はキチンとしている。米国の“なんちゃって”ファンタジーとは一線を画す出来映えだ。さすが中欧の国である。クライマックスが物足りない感じもするが、子供が楽しめるトーンで仕上げたところを高く評価したい。(メッセージもブレることなく表現できていた)オススメ!
2017.06.11
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0794 ザ・レジェンド/ソロン王の野望と勇者の逆襲※オモテ面【スタッフ】・監 督 ラス・エマニュエル・製 作 ホワード・ナッシュ エレミア・セイイズ・脚 本 エミリオ・イアシエロ・編 集 エミール・ハリス【キャスト】・ロバート・ピカード「スタートレック/ヴォイジャー」・ジャレッド・ヤング・エレミア・セイイズ・ローラ・コベリー・ジロン・ガイ・ジョン・ハード「プリズン・ブレイク(シーズン2)」 「守護神」※ウラ面【仕 様】・型 番 LDRD-00025・製作年度 2012年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE LEGENDS OF NETHIAH・発 売 元 株式会社トランスワールドアソシエイツ 株式会社エルディ・販 売 元 株式会社ファインディスクコーポレーション・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・リリース ----・収 録 本編Approx.93分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (英語):2.0chステレオ・字 幕 1.日本語字幕・そ の 他 片面1層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本国内向、DVD、セル専用・映像特典 オリジナル予告編【ジャケット】・オモテ面:勇敢なる戦士よ、目覚めよ!・ウラ面 :未来を切り開く戦士の激闘を描いた ファンタジー・アドベンチャー! 「スタートレック/ヴォイジャー」で 人気キャラ:ドクターを演じた ロバート・ピカード出演! その他、「守護神」「ホームアローン」 ジョン・ハード、 「スパイダーマン3」 テレサ・ラッセルなど 演技派キャスト勢揃い! 第45回ヒューストン国際映画祭にて ファミリー/チルドレン部門、 シルバーアワードを受賞した 勇気と希望を与える ファンタジー・ストーリー!本国のポスターと比較すると、冒険ファンタジーものを強く押し出したデザインになっている。本作品の内容からすると、これは大きな間違いである。ソロン王と勇者のお話しは、ちょっとだけ。基本は、少年ガブリエルとおじいちゃんの交流である。なのに、このウラ面までがファンタジー映画であるかのようなデザイン。確信的に消費者を間違った方に導いている。これって、サギじゃないの?(笑)※ピクチャディスク【感 想】「少年の日のおじいちゃんとの思い出」ウォルフガング・ペーターゼン監督の『ネバーエンディング・ストーリー』を彷彿させる作品だった。――小学生のガブリエルは、親友ドギーと喧嘩し、鼻をへし折ってしまった。理由を話さない彼は、母親の懇願も虚しく、停学処分になってしまう。しかし、理由は明らかだった。両親の仲は悪く、離婚寸前。毎日、言い争いをする声が聞こえて来る。ガブリエルは、自分でもどうしようもない感情を持て余していたのだ。……というのがバックボーンである。「小学生でも停学にするんだぁ」と、ビックリしたと言うか、半ば感心してしまった。(笑) いまだ善悪の区別がつかない年齢だし、義務教育のうちは「学校に来ないで反省しろ」みたいな処分はないのかと思っていた。相手にケガをさせるのは善くないが、あくまでも子供の喧嘩だ、それを学校側が処分を決めるのは、何だか不適切な気がした。(苦笑)――心を開かないガブリエルから何かを聞き出そうと、母親は祖父に相談し、話し相手になって貰うことになる。ガブリエルにとって、優しいおじいちゃんと過ごす時間が、心の中を整理する助けになって行く。親友を思う気持ちや怒りや悲しみが、そのまま出て来るようになる。それは、おじいちゃんが話す“お伽噺”に自分自身を投影していたからだ。……というお話し。ガブリエルの現実に、おじいちゃんの語って聞かせる“お伽噺”が、映像としてインサートされる。それがタイトルにもなっているソロン王と勇者ナサイヤの闘いである。正直なところ、両親を殺され、剣闘士として育てられたナサイヤが、逆境を跳ね退けて自由を掴む物語は、目新しくはない。それに、おじいちゃんのお話しは時々抽象的すぎて分かり難い。(苦笑)ただ、そこに登場するキャラクタの造形がわりとよく出来ていて、その世界を膨らませてくれたら、もっと面白い作品になったのではなかろうか。何せ、戦闘場面はイメージショットだし、ソロン王と勇者ナサイヤの映像は少ない。その辺りが残念でならない。でも、清掃員のタリーとガブリエルとの交流なども、本作品のキーポイントになっているので、不足感はない。ファミリー映画としては不親切な感じはするが、総じて良い作品だった。特に、少年ガブリエルを演じた男の子のお芝居には感心してしまった。雰囲気がいい。名前は、ジャレッド・ヤング。IMDBにも出演作は2本しか載っていないので、今は役者ではない道を選んでいるのかも知れない。確かに、本作品で見せたナイーヴな演技は、子役ならではと言ったところ。大人になったら出来ないだろうし、やられても気持ち悪い。(当たり前か)おじいちゃんを演じるのは、ロバート・ピカード。劇中劇でナサイヤを助けるハニフ卿も演じる大活躍。(笑) 『スタートレック/ヴォイジャー』が思い出されるが、本作品でも良い味を出していた。母親役は、ローラ・コベリー。お芝居に面白みがなかった。子役が頑張っているのだから、大人はもっと頑張らないといけないな……。(苦笑)清掃員のタリーとナサイヤを演じるのは、ジェレマイア・セイズ。製作にも名前を連ねている。こちらも好演で、良い余韻を残した。カメラは、少年の目線に近づくように低く、世界の大きさをさり気なく感じさせて好ましかった。情景描写も美しく、夏の空気も伝わって来た。微笑ましいエンディングには好感が持てるが、ファミリー向けの作品であることを考えると、ちょっと面倒な印象が残るのはマイナスだ。それに、この邦題とジャケットのデザインは、明らかに方向性が間違っている。キチンと内容を吟味して、中身で勝負しましょうよ。子供の接し方に悩んでいる方に、オススメ!(おいおい、お前が言うなよ)
2017.06.06
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0782 エアポート・アドベンチャー/クリスマス大作戦※オモテ面【スタッフ】・監 督 ポール・フェイグ・製 作 ローレン・シュラー・ドナー・脚 本 ジェイコブ・メーサーロッシュ マイア・スターク【キャスト】・オリバー……ルイス・ブラック(稲葉 実)・チャーリー…タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ (甲斐田ゆき)・ザック………ウィルマー・バルデラマ(神奈延年)・ビーフ………ブレット・ケリー(こぶしのぶゆき)※ウラ面【仕 様】・型 番 DLR-Y12022・製作年度 2006年・製 作 国 アメリカ・原 題 UNACCOMPANIED MINORS・発 売 元 ワーナー・ホーム・ビデオ・販 売 ----・価 格 ----・字幕翻訳 桜井裕子・吹替翻訳 桜井裕子・吹替演出 ----・日本公開 ----・収 録 本 編:89分 映像特典:30分・サ イ ズ 16: 9 LB シネマスコープサイズ・音 声 1.オリジナル (5.1chサラウンド) 2.日本語 (5.1chサラウンド) 3.音声解説:キャストとスタッフによる・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕 3.日本語吹替用字幕 4.音声解説用字幕・そ の 他 片面2層、COLOR、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向 輸出禁止商品、DVD、 レンタル専用・映像特典 1.キャストとスタッフによる音声解説 2.チャーリーのダンス 3.未公開シーン集 4.警備員たちの暇つぶし 5.隠しボタン【ジャケット】・オモテ面:クリスマス・イブ。 大雪で空港に閉じ込められた妹を助け出せ!!・ウラ面 :“大胆不敵で全てが型破り。 魅力たっぷりのキッズたちが繰り広げる 極上のファミリー・エンターテイメント。” -David Sheehan,“HOLLYWOOD CLOSE-UPS”うーん、このジャケットは好きじゃない。クリスマスだからグリーンを基調にしたのだろうけど、イマイチだ。セル版は、ピクチャディスクで使われている画像をメインにしている。こちらの方が、白が基調なので、ウラ面とも親和性が高いと思うのだが……。ウラ面は、コメディ映画らしい出来映え。主要な登場人物が、もれなく登場している。でも、もう少し元気のいいシーンを使って良かったんじゃないかなぁ。コメディは、やっぱり楽しくなければ。(笑)※ディスク【感 想】「土曜日の絵本」少女マンガだが、川崎苑子さんの『土曜日の絵本』という作品が好きだ。1話完結の連載で、主人公は男の子のような女の子のミクちゃん。いいキャラだった。(笑)乙女チックなかすみちゃん、いつもニコニコ天才少年のヘイちゃん、サブキャラクタも揃っていたが、この3人の日常が、コミカルにハートウォームに、或る時はファンタスティックに綴られる。好きなエピソードに、こんなのがある。――町でも有名なコワイお爺さんが、ミクちゃんたちと関わっているうちに「本当は優しい」ってことが皆にバレてしまう。以来、優しいお爺さんとして町中の人たちから親しまれるようになる。……というお話し。本作品を観ているうちに、あのマンガを思い出してしまった。もう一度、読みたい。(笑)さて、本作品は、ワーナーとヴィレッジロードショーなので、劇場映画らしいクオリティを持っている。ファミリー向けのTVMなんかとはスケールが違う。製作が、『フリーウィリー』や『リリィ、はちみつ色の秘密』を手掛けたローレン・シュラー・ドナーなのも大きいだろう。『グーニーズ』や『ラジオフライヤー』のリチャード・ドナー監督の奥さんだ。ずっと映画製作に携わっており、少なからずファミリー向けの作品をリリースしている。だからなのか、ツボを心得ている。――クリスマスイブの夜、大雪で全便欠航となった国際空港で大勢の人たちが一夜を明かすことになる。その中には、同伴保護者のいない未成年者もいた。彼らは“子供部屋”に集められたが、そこは修羅場だった。たえられなくなった高校生のスペンサー、お嬢さまのグレース、男勝りの女の子ドナ、優等生のチャーリー、無口で気弱なビーフの5人は子供部屋を逃げ出す。無人の空港だ。好き勝手に遊んでいたが、ドタバタの末、警備員らに捕まってしまう。クリスマスが嫌いな乗客管理責任者のオリバーは、彼らを監禁する。しかし、サンタクロースを信じる妹にプレゼントを届けようとするスペンサーは、再び脱出をはかる。……というお話し。子供たちは、みんな家庭内のコミュニケーション不全に悩んでいるという設定は、いかにも現代的だ。両親の離婚や拒絶、押し付け、放任、過度な期待など、理由は様々だ。彼らは“クリスマスの冒険”を通して、人と人の関係を学んで行く。キャラも立っていて、なかなか良い脚本だった。スペンサー役は、ディラン・クリストファー。『アルマゲドン』や『シービスケット』に出ていたらしい。チャーリー役は、タイラー・ジェームズ・ウィリアムズ。TVシリーズ『クリミナルマインド/国際捜査班』にレギュラー出演しており、成長した姿を見ることが出来る。グレース役は、ジーナ・マンティーニャ。ニコラス・ケイジ主演の『フローズン・グラウンド』に出演している。ドナ役は、クィン・シェファード。ミーシャ・バートン主演の『処刑教室』にアイパッチをした女子学生役で顔を出している。(なぜアイパッチをしているのかは不明)ビーフ役は、ブレット・ケリー。ビリー・ボブ・ソーントン主演の『バッドサンタ』シリーズに出演している。1作目から2作目まで13年もの開きがあるに同じ役。興味深い。(笑)こうしてみると、芸達者な子役を揃えている。ちなみに、『未知との遭遇』のテリー・ガーがノンクレジットで出演。すっかり太ってしまって誰だか判らなかった。(汗)ところが、監督さんのコメディ感覚がイマイチなのでピリッとしない。オープニングの最初のカットをみて、「こりゃあハズレだな」と瞬間的に思ってしまったくらい。劇場未公開になったのも頷ける。子供たちのお芝居に比して稚拙な演出が目立つ。それでも、中盤から軌道修正して上手く噛み合い始める。そう思っていたら、監督はポール・フェイグだった。リメイク版『ゴーストバスターズ』の監督さん。クリステン・ウィグもチョイ役で出ている。道理でイマイチなわけだ。(溜息) ローレン・シュラー・ドナーをもってしても、ここまでが修正の限界だったか……。勿体なかったなぁ。アダム・シャンクマンがメガホンを取っていたら、もっと面白くなったんじゃないかと思う。ザンネン! 12月になったら観て下さい!(覚えていたら……)
2017.05.25
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0779 ベッドタイム・ストーリー [ブルーレイ]※オモテ面【スタッフ(参考)】・監 督 アダム・シャンクマン ・脚 本 マット・ロペス ティム・ハーリヒー ・製 作 アダム・サンドラー アンドリュー・ガン ジャック・ジャラプト ・製作総指揮 アダム・シャンクマン ジェニファー・ギブゴット アン・マリー・サンダーリン ギャレット・グラント ・音 楽 ルパート・グレグソン=ウィリアムズ・撮 影 マイケル・バレット ・編 集 トム・コスティン マイケル・トロニック 【キャスト(参考)】・スキーター・ブロンソン: アダム・サンドラー(森川智之)・ジル:ケリー・ラッセル(若村麻由美)・ケンドル・ダンカン:ガイ・ピアース(山路和弘)・ミッキー:ラッセル・ブランド(佐藤せつじ)・バリー・ノッティンガム: リチャード・グリフィス(池水通洋)・マーティ・ブロンソン、ナレーター: ジョナサン・プライス(角野卓造)・ウェンディ:コートニー・コックス(山像かおり)・アスペン:ルーシー・ローレス・バイオレット・ノッティンガム: テリーサ・パーマー(小林沙苗)・ボビー:ローラ・アン・ケスリング(諸星すみれ)・パトリック: ジョナサン・モーガン・ハイト(吉永拓斗)・エンジニア:ニック・スウォードソン・ディクソン夫人:キャスリン・ジューステン・フェラーリ・ガイ:アレン・コヴァート・ドナ・ハインド:アイシャ・タイラー (朴路美)※ウラ面【仕 様】・型 番 VWBS1073・製作年度 2008年・製 作 国 アメリカ・原 題 BEDTIME STORIES・発 売 元 ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント・販 売 ----・価 格 ----・字幕翻訳 ----・吹替翻訳 ----・吹替演出 ----・日本公開 ----・収 録 99分(本編)・サ イ ズ 2.35: 1 ワイドスクリーン 1920x1080 FULL HD・音 声 1.DTS-HDマスター・オーディオ(ロスレス) 5.1ch 英語 2.DTS-HDマスター・オーディオ(ロスレス) 5.1ch 日本語・字 幕 1.英語字幕 2.日本語字幕 3.日本語吹替用字幕・そ の 他 2層、COLOR、MPEG-4 AVC、dts-HD MasterAudio、 日本市場向、Blu-ray、セル専用・映像特典 1.宇宙のお話シーンの撮影秘話 2.すばらしい子役たち 3.みんな大好き!バグジー 4.NGシーン集 5.未公開シーン【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :おとぎ話が暴走する!? ウォルト・ディズニーが贈る、 この夏一番ぶっとびアドベンチャー!!本編内容に較べて、ちょっとおとなしい感じの印象だ。悪いイラストではないと思うし、ここからストーリーも伝わって来る。なのに、何でか地味に見える。やはり、主人公や子供たちの顔が見えて来ないからだろう。このイラストで、ずいぶん損をしていると思う。(溜息)ウラ面も、似たような感じに仕上がっている。それに、日本語でクレジットが記載されていないのもマイナスだ。余白があるのだから、そこに記載して欲しかった。うーん、このジャケットは失敗でしょう。※ピクチャディスク【感 想】「ファミリー映画にみる開拓者精神」『ネバーエンディング・ストーリー』は、もともとディズニーに持ち込まれた企画だった。ところが、ディズニー側がこれを断り、ワーナーが資金を出した、と言う経緯を持つ。それが20年経ってから似たような“お話し”の映画を作った、と言うのだから不思議なものである。本作品は、子供たちを寝かしつけるためにベッドサイドで聞かせた“お話し”が現実(?)になる、――と言うお話し。勿論、コメディだからお話しがそのまま現実にはならない。いろいろ違ったカタチで現れ、アダム・サンドラー演じる主人公があたふたする辺りが楽しい。主人公もベッドサイドでの“お話し”が現実になることに気づき、何とか自分の思い通りにしようと、中世の騎士物語やスペースオペラのかたちを借りて自分の願いを子供たちに語ったりする。しかし、いつも無邪気な子供たちによって結末が変えられてしまう。それでも何とか、願いは叶えられたように見えたのだが……。そう、ここはやはりディズニー映画、と言うより米国映画である。最後は自分の力で道は切り開くもの、という結論に導かれる。なるほどなぁ、と思った。米国には、開拓者精神が脈々と流れていることがよく分かる。おそらく、これから先も本作品と同じような映画が手を変え、品を代え、連綿と作られて行くのだろう。『ネバーエンディング・ストーリー』が、ファンタージェンの力を借りてイジメっ子たちに反撃する(ように見える)のとは正反対だ。ミヒャエル・エンデが頑なに異を唱えた気持ちが解らないでもない。もしかしたら、ワーナーではなく、ディズニーが『はてしない物語』を映画化していたら、もっと別なかたちになったに違い。『ネバーエンディング・ストーリー』は好きだし、W.ペーターゼン監督も好きだが、ディズニー版も、それはそれで観てみたいと思う。子役が可愛らしいのは如何にもディズニー映画らしくていい。その一方でヒロインに魅力が乏しく出番も少なかったのは残念。ただ、コートニー・コックスを久しぶりにスクリーンで観て嬉しかった。『ファミリータイズ』でマイケル・J・フォックスの恋人役で登場した時のトキメキ(笑)を思い出した。随分とお歳を召されたが、まだまだキュートだし、芸歴の長さから存在感も他を圧倒していた。今回は端役だが、次回はもっと出番の多い映画を期待したい。作品としては、予定調和のいきを出ていないし、極めて安心安全な作品だが、凝ったオープニングタイトルとエンディングは、なかなか楽しかった。映画の醍醐味は、こんなところでも感じることが出来るし、表現することが出来るのだ、と改めて感じた。オススメ!
2017.05.22
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0684 ウォーター・ホース [ブルーレイ]※オモテ面【スタッフ】・監 督 ジェイ・ラッセル・脚 本 ロバート・ネルソン・ジェイコブス・原 案 ティック・キング=スミス・撮 影 オリバー・ステイブルトン BSC【キャスト】・アン:エミリー・ワトソン(山像かおり)・アンガス(少年):アレックス・エテル(海鋒拓也)・アンガス:ブライアン・コックス(石田太郎)・ルイス:ベン・チャップリン(宮内敦士)※ウラ面【仕 様】・型 番 ----・製作年度 2007年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE WATER HORSE:LEGEND OF THE DEEP・そ の 他 2層、カラー、MPEG-4 AVC、DOLBY DIGITAL、 日本市場向、Blu-ray、セル専用・発 売 株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント・収 録 約 112分・サ イ ズ HDワイドスクリーン(2.40: 1)1920x1080p・音 声 1.ドルビーTrueHD/5.1ch サラウンド/ オリジナル(英語) 2.ドルビーTrueHD/5.1ch サラウンド/ 日本語吹替・字 幕 1.日本語字幕 2.英語字幕・字幕翻訳 戸田奈津子・吹替翻訳 松崎広幸・映像特典 1.バーチャル・クルーソー・ゲーム 2.未公開シーン集( 8種) 3.メイキング・ドキュメンタリー集( 6種) 4.予告編集【ジャケット】・オモテ面:----・ウラ面 :『ロード・オブ・ザ・リング』のスタッフが贈る、 ファンタジー・アドベンチャー大作!!詩的な雰囲気のイラストが、ジャケットのオモテ面に用いられている。ボートに乗った少年が手を伸ばしてウォーター・ホースに触れている。その背景には、卵を抱く少年の画像が重なっている。或る意味、思い切りネタバレのジャケットだし、色白の赤い唇の少年の画像は個人的に好みではない。寒々しい印象だ。こういうのが好きな方には、いいデザインかも知れない。ウラ面は、メジャーの配給作品らしく、大雑把なデザイン。画像が3枚、並べてあるだけ。ブルーレイは、ジャケットが小さいので、クレジット表記などに面積も取られるから、自由にデザイン出来るスペースは少ない。……なのに、余白がある。(笑)シンプルなのも良いが、もうちょっとアイデアを盛り込んで欲しかった。※ピクチャディスク【感 想】「子供向けの素材を大人向けの演出で調理した意欲策」どうしてもドラえもんの映画を連想してしまうが、どちらかと言えば『フリーウィリー』とよく似た作品だった。キャラクタの配置やストーリーの構造が同じだからだろう。物語としては『クエスト/伝説の冒険』にも通じるかも知れない。それに“物語世界”と現在を行き来する場面の転換は『ネバーエンディングストーリー』の手法だ。思うに、製作サイドは同系列の作品を勉強しまくったに違いない。おかげで、なかなか良い作品に仕上がっている。ウォーター・ホース=恐竜が登場するが、物語の中核をなすのは、“夫を失った妻”と“父親を亡くした子供”との精神的な和解である。両者の気持ちが通じた時、“ウォーター・ホース”は新たな水平線に向かって跳躍する。――演出的には物足りなさが残るが、概ねそんなところだろう。エミリー・ワトソンが、演出意図をくんで見事なお芝居を披露している。「子供向けの映画だろうに、そんなになまめかしくていいんかい」と思ってしまった。夫を亡くして女であろうとしつつも、子の母親であることに気づく。そんな役を、時に冷たく、時に色っぽく、時に激しく演じていた。こんな映画(失礼!)には勿体無いくらいの熱演だった。正直、赤毛で色白、ドングリまなこのベッタリした雰囲気は、あまり好みではないが、これだけ確かな演技をされると、つい見入ってしまう。普段はどんな女性なのか、知りたいものである。導入部で老いた主人公役としてブライアン・コックスが出演している。B.コックスは『刑事グラハム/凍りついた欲望』でハンニバル・レクターを演じた名優である。そして、そのリメイク版である『レッドドラゴン/レクター博士の沈黙』で盲目の女性を演じたのが、エミリー・ワトソンだった。同じ場面に登場することはなかったが、両名がトマス・ハリスの『レッドドラゴン』を原作とした映画に出演していることに、奇妙な縁を感じた。この手の作品は、子供向けであることを意識するせいか、演出もおざなりでスカスカの作品が多い。しかし、本作品は、かなり丁寧に作り上げている。軍人のことも、町のことも戦争未亡人のことも――。もしかしたら、ウォーター・ホースが登場しなくても観応えのある戦争映画に仕上げることが出来たかもしれない。そう思えるクォリティだった。だだ、難点を言えば、ラストシーンが蛇足だったことだろう。老人が名乗ったところで終わりにすることも出来たはずだ。その方が余程ステキだった。何故あんなシーンを撮ったのか、イマイチ理解に苦しむ。丁寧に作られた良作なだけに残念でならない。でも、オススメ!
2017.02.16
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0663 ハンターズ・アドベンチャー※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 ジョエル・ソウザ・編 集 マイケル・クージ・製 作 ジム・ヴァルディーズ ベティナ・テンドラー・オマラ【出 演】・モリッサ・オマラ(下田屋有衣)・アラナ・オマラ(葵井歌菜)・ダン・ベンソン(松井謙典)・ケヴィン・ホートン(花井康寛)・ボイド・ケストナー(井上健一)・ルーク・ペリー「ビバリーヒルズ高校/青春白書」 (笹岡雄介)※ウラ面【仕 様】・型 番 TWAD-1338・製作年度 2009年・製 作 国 アメリカ・原 題 HANNA’S GOLD・そ の 他 片面1層、カラー、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本国内向、DVD、セル or レンタル・発 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・販 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・価 格 4,700+税・収 録 本編approx.92分・サ イ ズ 16: 9 LB スクイーズ・音 声 1.オリジナル (英 語):5.1ch 2.日本語吹替:2.0ch ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・映像特典 オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:見つけ出せ、伝説の黄金を!・ウラ面 :隠された伝説の財宝を巡る トレジャー・アドベンチャー 仲間との勇気と絆、 そして大興奮の冒険が始まる!中央に財宝の箱。ドクロマークが付いている。そして、主要な登場人物の顔写真が金貨を取り囲むように並んでいる。うん、まずまずの出来映えだ。ウラ面は、本編からの取り込み画像が4枚、無造作に配置されている。こうしてみると、取り立てて見せ場のない作品であることが分かる。(笑)全体的に、いかにもアドベンチャー映画らしい出来映えになっていて好感が持てるが、子供向けの作品なのだから、もっと子供が手に取りやすいデザインにした方がいいと思うな。【感 想】「品行方正なアドベンチャー」ディズニーチャンネルのオリジナル・ムービーみたいな作品だった。エログロナンセンスとは無関係、過度なショックシーンもなくて、文部科学省の推薦が得られそうなほどの品行方正さだ。(笑)こういう作品は、ゆる~い気持ちで鑑賞しないと疲れてしまう。いちいち目くじらを立てていてはキリがないからだ。童心に返って楽しむのがベストだが、そうもいかない。この歳になると童心のカケラも残っていない。下心ばかりだ。(笑)だから、お風呂につかりながらボンヤリと観るに限る。――ハンナとジャスミンは、父親が経営する牧場でひと夏を過ごすことになる。ケータイもスマホも取り上げられた彼女たちを待っていたのは、早朝から馬小屋の掃除や干し草積みの作業だった。都会っ子の彼女たちにはキツイ仕事だ。不満たらたら、それでも一日を終え、日を重ねるごとに牧場での生活に慣れて行った。或る日、古い書斎の整理を命じられた2人は、そこで1冊の本を見つける。その本は、モレノ・デ・シルバが隠したと言われている黄金について書いたものだった。ハンナは興味津々。然も、ひょんなことで古い地図を見つけたものだから、2人は財宝を探しに山へと出発してしまう。……というお話し。こんなことは書きたくないのだが、ハンナを演じたモリッサ・オマラは、ザンネンな容姿だった。(失礼!) 何よりも姿勢が悪い。首と肩が前に出て、猫背気味。「背筋を伸ばしなさい!」とロッテンマイヤーさんみたいに叱りたくなってしまった。(笑)一方、妹のジャスミンを演じたアラナ・オマラは、姉とは反対に可愛らしいキャラクタ。地味な顔立ちだが、飄々と大胆なことをやってのける女の子を演じて楽しそうだった。但し、お世辞にもお芝居が上手いとは言えない。(笑)面白いことに、この2人は本当に姉妹とのこと。たぶん、2人が姉妹だからキャスティングされたんだろうなぁ。(苦笑)でも、その意味が感じられない出来映えだった。監督さん、腕が悪すぎ。(もしかしたら、製作者の娘かも知れない……)父親役には、ルーク・ペリー。『ビバリーヒルズ高校白書』から何年だろう。だいぶお歳を召され、B級映画が似合うオッサンになってしまった。(他人のコトは言えないが……)姉妹に引きずられて宝探しに付き合うことになる草食系男子のルークを演じるのは、ダニエル・ベンソン。ディズニーチャンネルのドラマ『ウェバリー通りのウィザードたち』に準レギュラで出演していた。確かに、ディズニー向きの男の子だ。姉妹+1の宝探しに、刑務所帰りの2人の男が絡む。彼らも地図を持っていて、“宝”を探していた。何てドンピシャのタイミング。(笑)彼らはコミックリリーフとして登場しているので、結構なマヌケぶりを披露してくれる。こういう役柄は、意外と演技力が必要とされる。ただバカなふりをすれば良いってものではないのだ。その点、この2人は合格点だった。赤点スレスレだけど……。(笑)ツッコミどころ満載だが、2人の女の子とマヌケな2人組の奮闘ぶりをのんべんだらりと楽しみましょう。小さなお子さんと一緒に観るのは、オススメ!
2017.01.26
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0607 トム・ソーヤー&ハックルベリー・フィン※オモテ面【スタッフ】・監督・製作・脚本 ジョー・カストナー・原 作 マーク・トウェイン 「トム・ソーヤーの冒険」・製 作 ガブリエル・ゲオルギエフ・撮 影 ロレンツォ・セナトーレ 『スターシップ・トゥルーパーズ3』・音 楽 ロベルト・グルヤ【キャスト】・ヴァル・キルマー『ヒート』(東十條)・ジョエル・コートニー 『SUPER8/スーパーエイト』(羽切祥)・ジェイク・T.オースティン 『ニューイヤーズ・イブ』(内田唯人)・キャサリン・マクナマラ 『CSI:14科学捜査班』(堀籠沙耶)・カロイアン・ヴォデニチャロフ(春山壱樹)※ウラ面【仕 様】・型 番 TWAD-1355・製作年度 2014年・製 作 国 ドイツ・原 題 Tom Sawyer & Huckleberry Finn the Movie・そ の 他 片面1層、カラー、MPEG-2、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本国内向、DVD、セルorレンタル・価 格 4,700円+税・発 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・販 売 株式会社トランスワールドアソシエイツ・収 録 本編approx.90分・サ イ ズ 16: 9 LB ビスタサイズ・音 声 1.オリジナル (英 語) 5.1ch 2.日本語吹替 2ch ステレオ・字 幕 1.日本語字幕・映像特典 1.オリジナル予告編※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:ふたりの冒険が、再び始まった!!・ウラ面 :名作「トム・ソーヤーの冒険」を映画実写化! 親友ハックと繰り広げる大冒険を描く ファミリー・アドベンチャー!トム・ソーヤー(ジョエル・コートニー)を中心に、右側にハックルベリー・フィン(ジェイク・T.オースティン)。“パチンコ”を構えている。左側には、インジャン・ジョー(カロイアン・ヴォデニチャロフ)がナイフを投げようとしている。中央にはタイトル、その下にはミシシッピ川。蒸気船が火を上げて沈んでいく様子をボートから見るトムとハック。ファミリー映画としては、フツーの出来映えだろう。ウラ面は、カチッとしたデザインで、本編からの取り込み画像が整然と並んでいる。もう少しハジケても良かったんじゃないかなぁ。(笑)【感 想】「子供だった大人たちへ」アメリカ文学を語る上で欠かすことの出来ないマーク・トウェインの名作『トム・ソーヤーの冒険』の映像化作品。アーネスト・ヘミングウェイいわく「すべてのアメリカ文学は、ここから始まる」らしい。でも、何故かアメリカ映画じゃないんだよねぇ。(笑) ドイツ映画ってことだが、どんな理由からそうなったんだろう。不思議だ。(おかげでキチンとした作品になった)物語は、ほぼ原作と同じだと思う。深夜の墓地で殺人を目撃し、離れ小島に逃げて悠々自適の生活、でも洞窟で悪党に追われ、最後は財宝を見つける――。同級生との初恋も描かれて盛り沢山の内容だ。(笑)マーク・トウェインが幼い子供に昔話をする構成になっており、これが最後に余韻を残す。ロブ・ライナー監督の『スタンド・バイ・ミー』のヒット以来、子供が主人公の作品では、こうした構成が増えたような気がする。たぶん、大人にも共感して欲しいからだろう。そういう意味では、本作品は成功した部類かも知れない。特に、『ハックルベリー・フィンの冒険』に続くラストシーンは、いい感じの仕上がりになっている。トム・ソーヤーを演じるのは、ジョエル・コートニー。『スーパー8』でも主演だったが、何だか豊かで甘い現代風の顔立ちなので、ちょっとイメージが違いすぎる気がする。19世紀の米国南部の田舎町を駆け回っているようには見えない。スマホでゲームをやっていそうな顔だよなぁ。(笑)一方、ハックルベリー・フィンを演じるのは、ジェイク・T.オースティン。ディズニーチャンネルのTVドラマ『ウェイバリー通りのウィザードたち』等に出演しており、いかにも一匹狼のガキ大将風の顔立ちで、こちらはイメージに近かった。ちょっと陰のあるところも、いい。でも、本作品に出演した時は二十歳だったんだよねぇ。演じる方としては複雑な気持ちだったかも。(笑)ちなみに、ヴァル・キルマーがトップにクレジットされているが、演じる役は、マーク・トウェイン。特殊メイクで全く面影がないので分からなかった。これなら誰が演じても同じだったな。(笑)ややざっくりした出来映えだが、古い米国南部を思わせるロケ地や再現したセット、そして衣装や小道具類は、雰囲気があって良かった。映像面では充実していたと言えるだろう。それに、ジャンルとしては、ファミリー映画なのだろうけど、あまり子供が観るような作品にはなっていないことも付記しておきたい。ハックルベリーは始終、タバコを吸っているし、遺体の描写も意外なほど生々しい。子供向きではないだろう。けれど、それが本作品の魅力であり、大人が観る仕上がりになっている。たぶん、子供だった大人が観るような作品なのだ。(笑)家族で観るには相応しくないが、お父さんが子供の頃を思い出しながら観るには最適な1本かも知れない。オススメ!
2016.12.01
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0579 テンプル騎士団/聖杯の伝説※オモテ面【スタッフ】・製 作 ティヴィ・マグヌソン「氷の国のノイ」 ミー・アンドレーセン 「テンプル騎士団/失われた聖櫃<アーク>」・監 督 ジャコモ・カンペオット・脚 本 サレン・L.フレルセン 「マイ・シスターズ・キッズ」 フィリップ・ラゼブニク「ポカホンタス」・撮 影 マヌエル・アルベルト・クラロ 「恋に落ちる確率」【キャスト】・ユーリエ・グルントヴィ・ヴェスター・ニクラス・スヴァーレ・アナセン・クリスチャン・ヘルボ・ヴィンベア・フレデリッケ・トーマッセン・ピーター・ガンツェラー 「幸せになるためのイタリア語講座」・クアト・ラウン※ウラ面【仕 様】・型 番 ATVD-12331・製作年度 2007年・製 作 国 デンマーク・英 題 THE LOST TREASURE OF THE KNIGHTS TEMPLAR 2・収 録 本編 80分・サ イ ズ 16: 9 LB シネマスコープ・音 声 1.デンマーク語[ドルビーステレオ] 2.日本語[ドルビーステレオ]・字 幕 1.日本語字幕 2.日本語吹替用字幕・そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向、DVD、セル専用・発 売 アット エンタテインメント株式会社・販 売 元 アット エンタテインメント株式会社※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:選ばれし者だけが、真実に導かれる――。・ウラ面 :キリスト教世界の〈謎〉と 〈秘宝〉をめぐる冒険が 再び始まる―― 傑作ミステリー・アドベンチャー シリーズ第二弾!オモテ面は、馬上試合のシーンからイメージしたイラストが大きく描かれている。カトリーナの従兄のスヴェンだ。なかなかカッコいいが、彼が主人公ではない。(笑)その下に主人公の子供たちが描かれている。そして、……これってネタバレだよね。(笑)ウラ面は、端正なデザインで、オモテ面にも描かれたスヴェンと子供たち。そして、取り込み画像が並んでいる。ファミリー映画だが、大人向けのアドベンチャー映画のような雰囲気だ。もっと子供向けのデザインでも良いような気もするが、ヘンに幼稚なキャッチコピーを使われるくらいなら、こっちの方がいいかなぁ。(笑)【感 想】「デンマーク映画は侮れない2」デンマークのファミリー映画『テンプル騎士団/失われた聖櫃《アーク》』の続編。本作品も、なかなか面白かった。この国の光は、独特だなぁ。こってりと色はのってるのに透明感がある。だから、映像は、涙が出るくらい美しい。――デンマークのボーンホルム島。父親と夏休みを過ごしにやって来たカトリーヌは、久しぶりにニスやフィエ、マティアスと再会する。しかし、その喜びも束の間、彼らの前に“黒の兄弟団”が現れる。テンプル騎士団の末裔であるカトリーヌの父親が、対決に赴く。しかし、心配になった彼女が見に行くが、何処にもいない。姿を消してしまった。どうやら黒の兄弟団に誘拐されたのだ。別荘も荒らされていて、黒の兄弟団は、再び何か企んでいるらしい。残された手掛かりを追って、4人はゴトランド島に向かう。折しも、島では“中世祭り”の真っ最中。町中に中世の衣装を着た人たちで溢れていた。そして、そこにも黒の兄弟団の姿があった。……というお話し。子供たちも成長し、カトリーヌを巡る三角関係が描かれる。オタク君のニスとスポーツ万能のマティアスが、彼女に淡い恋心を寄せる。『小さな恋のメロディ』を思い出してしまった。初々しくて、いいなぁ。(笑)カトリーヌを演じるのは、ユーリエ・グルントヴィ・ヴェスター。ちょっと大人になっているところに子供の成長の早さを感じる。カトリーヌに恋をするニスが、今回も要所で謎を解いて行く。相変わらずスポーツは苦手なようだが、馬上試合のシーンも盛り込まれて見せ場は多い。カトリーヌよりも彼が主人公みたいだ。演じるのは、クリスチャン・ヘルボ・ヴィンベア。彼も、ちょっとだけ大人の雰囲気だった。(笑)マティアスも、少しだけ大人になったが、ちょっとボンヤリした顔つきになったのは、残念。いい男になりそうなんだけどね。(笑) 今回は、あまり出番がなかった。演じたのは、ニクラス・スヴァーレ・アナセン。ニスの幼い妹のフィエも、ほんのちょっぴり大きくなった。お兄ちゃんを思いやる妹を可愛らしくて演じていた。名前は、フレデリッケ・トーマッセン。もう十年近く昔の作品だし、いまは大学生くらいだろうか。女優さんを続けているなら、是非とも出演作品を観てみたい。(笑)テンプル騎士団の総長で、カトリーヌの父親クリスチャンを演じるのは、ピーター・ガンツェラー。娘との関係も改善されて楽しい夏休みのはずが、再びテンプル騎士団の財宝探しに巻き込まれてしまう。本作品も、美しい海や中世の面影を色濃く残す島の町並みなど、ロケ地が魅力的だ。とても子供向けとは思えない撮影規模。それは、CG等による映像の加工を否定するデンマーク映画ならではの美しさだろう。きちんとセットを組み、小道具や衣装も手を抜かない。勿論、カメラも素晴らしい。(笑)もっと第3弾、第4弾と続けて欲しかったが、子供たちの成長を考えると、難しいのだろうなぁ。残念。(苦笑)良質な児童図書を読んでいるような気分になれる作品は、そうはないので、断然オススメ!(デンマークに行きたくなります)■.0329 テンプル騎士団/失われた聖櫃<アーク>http://plaza.rakuten.co.jp/helenm/diary/201602270000/
2016.11.03
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0564 ロボドッグ※オモテ面【スタッフ】・監督・脚本 スティーブン・シメック・撮 影 エフライム・スミス「ジョン・カーター」・音 楽 ランス・モンゴメリー【キャスト】・カルヴィン・スティンガー・ベン・ブローダー「スターゲイトSG-1」・マギー・スコット・イーサン・フィリップス※ウラ面【仕 様】・型 番 TSDR-71301・製作年度 2014年・製 作 国 アメリカ・原 題 THE ADVENTURES OF ROBOREX・収 録 本編 91分・サ イ ズ 16: 9・音 声 1.日本語吹替 (ステレオ) 2.オリジナル・英語 (ステレオ)・字 幕 ----・そ の 他 片面1層、MPEG-2、COLOR、DOLBY DIGITAL、 NTSC 日本市場向、DVD、レンタル専用・吹替制作 メディアゲート・発 売 元 株式会社 竹書房※ピクチャディスク【ジャケット】・オモテ面:心はわんこ、からだはマシン とんでもないスーパー・ペットがやってきた!・ウラ面 :ロボドッグvsメカキャット! 未来からやってきたロボット犬が、世界を救う。 夢と冒険のファミリーSFアドベンチャー!!ロボドッグが走っている姿が大きく描かれている。その後ろを、主人公のジェームスとキャラ、愛犬のレックスがついて来る。何となくチープな出来映えなのだが、子供向けの作品なので、これくらいが良いのかも知れない。(笑)ウラ面は、ロボドッグとメカキャットの対決場面が、半分近くを占めている。中央付近を黒くマスキングしたところにイントロダクションが、左下にはストーリーが記載されている。すべての漢字にはルビがふられている。うん、やっぱり子供向けなんだなぁ。それに、本ディスクはプレイヤーに入れると、日本語吹替版で自動再生される。字幕は、ない。だから、ジャケットにも“日本語吹替”と記載されている。うんうん、子供向けなんだなぁ。(笑)【感 想】「トチロー=アルカディア号」ディズニーチャンネルで放送していそうな作品だった。子供向けのお気楽ファミリーSF映画。ぼんやり観ている分には何の不満もない作品だった。或る意味、Z級のSFやホラー映画をたらふく観て来た身としては、眩しいくらいにキチンと撮られている。なかなかの出来映えと言えるだろう。(笑)――ジェームスは機械いじりが好きな小学生。友だちは愛犬のレックスだけ。未知のエネルギーを研究していた母親が行方不明になって以来、父親と2人暮らしだ。そんな或る日、町外れに隕石が落下する。たまたま目撃したジェームスが現場に駆けつけると、隕石だと思ったのは卵形の金属だった。然も、中から現れたのは、ネコ型のロボット“メカキャット”だった。メカキャットは宙を飛び、超音波で壁を壊すと、どこかへ飛んで行ってしまった。呆然としているジェームスの前に現れたのは、クラスメイトのキャラ。正義感が強く、相手が大きな男の子でも怯まない。彼女は、ジェームスの奇想天外な話しを信じ、2人の間に友情が生まれる。その夜、ジェームスの家の庭に何かが落下する。今度は、イヌ型のロボット“ロボドッグ”だった。ロボドッグは、未来のジェームスが、ドクター・アポカリプスから地球を守るため、タイムトラベルさせて来た高性能ロボットだった。ロボドッグには、愛犬レックスの意識がダウンロードされており、2人と1匹はドクター・アポカリプスの野望を阻止すべく勇気を出して立ち上がる。……というお話し。父親との2人暮らし、頭はいいし気持ちの優しい男の子だが、学校では“負け組”。如何にもファミリー映画の主人公だ。活発で、クラスの委員長タイプの女の子が、主人公と一緒に冒険をするストーリー展開も定番だろう。マヌケなマッドサイエンティストの登場も欠かせない。クライマックスで子供たちに出し抜かれて世界征服の計画が失敗に終わるのも、定番中の定番。最後は、父親の理解を勝ち取り、女の子とは友情を厚くし、大団円で終わる。最初から最後まで安心して観ていられるファミリー映画だった。ジェームスを演じるのは、カルヴィン・スティンガー。本作品の監督スティーヴン・シメックが監督したファミリー映画『K―9アドベンチャーズ/伝説の失われた財宝』にも出演している。キャラを演じるのは、マギー・スコット。子役として、かなりのキャリアを積んでいる。ジェームスの父親には、ベン・ブロウダーを配している。さまざまなTVドラマに出演している方だが、『スターゲイト/SG―1』のレギュラが華かも知れない。マッドサイエンティスト役にはイーサン・フィリップス。彼もやはりTVドラマのゲスト出演が中心だ。総じて、手垢のついていない役者さんをキャスティングしているところが、好ましい。ディズニーチャンネルが好きなご家族にはオススメ!※『銀河鉄道999』で、トチローが死んで、その意識がハーロックのアルカディア号に転送されるシーンを思い出してしまった。(笑)
2016.10.19
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