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今日、もらった感動へのお礼を綴りたい。
そう思って書いていると嬉しさがよみがえって
笑っているうちに楽しくなる。
読み返した時、また嬉しくなる。
だから、明日が楽しみ!
September 12, 2008
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演舞場の「新秋九月大歌舞伎」(2008年9月)

新秋九月大歌舞伎



最初は平成9年(1997年)の10月。
妹が連れて行ってくれたので1階のはず。

ということは、こんな感じ。

加賀見山旧錦絵.jpg

ブログを書く前なので、意識して観ていなかった頃ですが、
(今でもまだまだ、好きなだけ、で詳しくはありませんが(^-^;)

勘三郎さんのお初。

岩藤の罠にはめられた後、
憔悴した尾上を気遣って
「だんな様ぁ」「だんな様ぁ」と
はげます声や仕草が
今でもちゃんと浮かんでくるんだから
サスガ勘三郎さんです。

(この時はまだ勘三郎さんが勘九郎さんで、
 仁左衛門さんも孝夫さん。

 姫の警護の庵崎求女役が
 なんと新之助(海老蔵)さんでした。
 前はお初たちの味方だったのに、
 今回は敵の岩藤です。)

幕が開いて、
桃の花を手にした腰元達が花道から舞台へ。

尾上方の腰元たちの鴇色の着物、
ああ玉三郎さんの尾上の時と同じ。
立て矢に結んだ黒の帯も、ああ鏡山!と懐かしい。

「ランジャタイ」「アサヒノミダノソンゾウ」
登場人物が何度も繰り返す不思議な言葉も
おお、鏡山!

最初に観た時は意味がわからないけど、
歌舞伎独特の抑揚をつけた言い回しのおかげで、
ランジャタイがなんであるかは
実態がわからなくても筋についていける。

後で「筋書(プログラム)」を読んで
「蘭奢待」「旭の弥陀の尊象」などと、
おさらいするのも、また楽し、です。

海老蔵さんの岩藤は、ビジュアル的には
仁左衛門さんの岩藤を思い出させました。

メイクはそれほどで派手ではないけれど、
セリフ回しは菊五郎さんが一番憎憎しげでした。

お初は、三人ともそれぞれ健気でよかったけれど、
今回の亀治郎さんのお初も、健気でいじらしく可愛らしくて
目が離せません。


玉三郎さん演じるところ品のある女主人の尾上。

優しげ、柔らかな印象の尾上が、
辱められて死を決意し、
思い悩み手紙をしたためる姿、
哀しげな様子が浮かんできますが、

今度の時蔵さんの演技にも心を揺さぶられました。


「鏡山」の幕間に食事。
私たちは松茸ご飯に舌鼓を打って、
すっかり幸せな気分に。

さっきまでの緊迫したムードは忘れかけ…

けれど席に戻ってすぐ、花道から現れた時蔵さんを見て
ハッとしました。

ほつれ髪にやつれた表情で、部屋に戻る尾上。

お気楽な私たちの横は花道。
ほんの1メートル先に江戸時代の大奥がありました。
江戸城の廊下のような錯覚を起しそうなくらいに
尾上そのもので、すぐさま鏡山の世界に引き戻されました。

ああ、この休憩時間の間も尾上の気持ち、
集中を切らさず尾上になりきっていた時蔵さんを間近にし、
私達、放心状態(*^^*)

鏡山は上手(かみて)が岩藤側、下手(しもて)が尾上側に並びます。

そのうえ、時蔵さんと亀治郎さんが
何度となく花道を通るので
めったにこんな良い席に座れない私たちには
何よりの演目。
やみつきになりそう!
もう、タメイキしかありません。

お初が無事に主人尾上の仇を打ちめでたし、めでたしと
「加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ」が終わると
海老蔵さんと亀治郎さんの舞踊。

タイトルに「豆」がつくし、ちょっと骨休めのようなものと
勝手に想像していたら、大違い(^O^)

「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」は
これまた見ごたえありで歌舞伎ってほんとに奥が深いし
なんて楽しませてくれるものなんだろうと感慨ひとしお。

海老蔵さん、ワタシ的には岩藤より
こちらのワルな色男・ 与右衛門 のほうがよかった!
亀治郎さんの かさね は愛らしい姿から、
お岩さんのようなラストまでおみごと!ったらありゃしません。

手の演技が特に素晴らしくて、
お初の時から亀治郎さんの
表情もさることながら、手が特に気になっていたら
その手が物を言う、「連理引(れんりびき)」

醜くなった哀れ かさね を殺して、
花道を逃げていく 与右衛門

ところが、いったんは
逃げおおせたと思われた 与右衛門 ですが、
様子が変。

なんと、 かさね は手首をクイッと曲げ、
見えない糸を引っ張るようしぐさで
与右衛門 を舞台へと戻すのです!!

イヤホンガイドでは連理引、
恨みを持った女性が
裏切った男性を引き戻す遠隔操作と
解説していましたけど、
逃げおおせそうになるたび、 かさね がクイッ。

引っ張られて、花道を戻ったり、進んだり、何往復も。

なにしろ、「見えない糸」「怨念」など
抽象的なものに抗うシーンは
海老蔵さんも演りにくいはずだと思うのですが、
それだけに見どころ。

演舞場の2階の桟敷席は花道が見えないので、
スクリーンで見ることが出来るんですね。
歌舞伎座にはないけれど。

けれど、桟敷席の人は誰もスクリーンは見ず、
直接下をのぞきこんでました。
気持ちわかるなー。

もう一回、観たくなりました!(そうそう、花道寄りの席は無理ですが)

秀山祭九月大歌舞伎で亀治郎さんを観るのが楽しみです♪

(新橋演舞場 新秋九月大歌舞伎 夜の部 9月10日)

※ごめんなさい。最初にブログをアップした時、

ただいま、訂正いたしました。
ご親切な方が気づいて教えてくださいました。
とってもありがたく、嬉しかったです。

テーブルタグを使って初めて に挑戦したので
が出来たうれしさに、ちゃんと確認出来てませんでした。

普段、役者さんのお名前などは失礼にならないよう
きちんと調べて載せているつもりでしたが 大失敗。
なにぶん歌舞伎初心者ですので、お気づきの点がございましたら
今後もよろしくご指導お願いいたします。





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最終更新日  September 9, 2020 07:28:17 PM
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