小春日和の朝

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2022.01.20
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カテゴリ: ミニ随筆
 私にとっての雪は南国の積もらない湿った重い雪である。小学生の頃、
その雪に格別の思い出がある。
 父は私が小学二年の頃、胃と肝臓を悪くして長く入院していた。寒い
冬の日曜日には
よく見舞いに行った。記憶違いかも知れないが、その頃
の冬は今より雪がよく降っていた
ような気がしている。
 見舞いにはいつもバスで出かけた。今からもう30年も前のことである
が、当時、その
頃の交通手段と言えばバスしかなかったのである。
見舞いを終え自宅へ帰るため、バス停のベンチに座っていると雪が降
り出して
きた。南国の雪は昼間はなかなか積もらず、黒いアスファルト
の道路にただただ吸い込まれて
行くだけである。
 バスが来るまで、道路に吸い込まれて行く雪を飽きもせず、じっと見
つめていた。ただ、何も考えずに雪を見て
いたわけではなくて、父の病
気はいつ治るのか、このような生活がいつまで続くのだろう
かと子供心
ながらに案じていた。

 当時、私は、こんな小学生だったので表向きには明るくても、本当の
ところはとても暗い子供だったような気がしている。
 雪の降る日、バス停に座っている私は元気が
なかった。

 これは、38歳の頃、今から32年前に書いたものです。これは新聞へ投稿していま
せん。

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最終更新日  2022.01.20 17:09:44


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