
地味なので、いっぱい咲いていても、華やかさがないけれど、魅かれる花です。
普通のホトトギスは、70センチくらいになりますが、これは20センチくらい。
とても小型で、地面を覆うように、広がります。
昭和の匂いがする花、といえばこじつけでしょうか。
向田邦子作 「母の贈り物」、テレビドラマをみました。昭和の話です。
家出していた母親が、娘の結婚式前日に現れ、相手の男に言います。
「この娘はね、肌だけは綺麗なんです。甘いジュースがいい、と嫌がるのを
押さえつけて、ドクダミの煎じたのを飲ませていたんですから」
その場面で、急に母のことを思い出しました。
子供のころ、母と私たち姉妹が銭湯に行くとき、途中の玉子やさんに寄って、
玉子を買い、その場でコツコツと先っぽに小さな穴を開け、
白身は容器にあけて、残りの黄身をそのままチューと口で吸い込むのです。
そのぬるっとした温かみのある黄身が、おいしくなかったなあ。
白身は銭湯に持って行き、それで顔を洗わされた、と記憶しているのです。
決して裕福ではない家庭だったのに、女の子は美しくなーれ、と
思ってくれたのでしょうか。
ところが、三才下の妹と話しましたが、妹はそのことは全然覚えていないのですが、
玉子が高い時代、子供の肌に そんなことをしないと思うよ。
お姉ちゃんが体が弱かったから、お姉ちゃんだけに 飲ませたんだよ、と言います。
それも説得力があるけれど、それなら、家でゆっくり食べたかったよね、
黄身だけを吸った記憶があるのは、何故? と 大笑いです。
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