イエローミワの徒然草

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2006年11月22日
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連日繰り返される痛ましい報道を見ながら、中学校の時を思い出していた。

4つの小学校から集まった中学校一年の4月、大きな事件がおきた。S小からきた生徒達が、女番長だったHちゃんを全員で無視すると決めたのだ。当然他の生徒にもそうしろと。訳をきいてみると、小学校時代、Hちゃんは相当なむごいいじめをしていたのだという。書面にはかけないほど・・・たぶん、ドラマも含めて、そんないじめはみたことがないというほどの事だった。そうなんや・・・と、事の成り行きをみていたが、ただ一つ引っかかったのは、そのクーデターを起こしたのは、Hちゃんといっしょに中心になっていじめをしていたYちゃんだということ。
(うちの小学校は、女番長が力持ちで男のこには強いが、女の子の言い争いにはめっぽう弱かったので、だいたいのことが学級会で決まるという何とも平和で民主的な生活をしていた。まあ…その女番長は、私なのだが…)

Hちゃんは、それでも4・5・6月と一日も休まず学校に来て、誰とも話さず前を見据えて座っていた。私は、その凛とした中に私と同じような哀しみを感じた。・・・彼女、何か哀しいんだ・・・周りにきいてみると、やはりとても複雑で孤独な哀しみを持っていた。たぶん・・・その気持ちって・・・同じような境遇の私しかわかってあげられないんじゃないだろうか・・・かくいう私だって、知らない間に誰かを傷つけていることがあるかもしれない。まず、彼女と話していない現状がそれなんじゃないだろうか。そう思ったら黙っていられなくなり、同じ小学校からきた何人かの友達と彼女に話しかけた。
静かに話し始めた彼女は、やがて笑顔になり、声をあげて笑った。

それをみていたYちゃんと取り巻きから、私達は呼び出しを受けた。
「あんた達、Hと話すとやったら無視するばい」
・・・それって、結局、ヘッドが変わっただけで、新たないじめの始まりやん!学級会で鼻息荒く戦ってきたうちの連中は、その言葉に反発心をあらわにした。「誰の言いなりにもならん!!!」

7月、最初の大きな行事、キャンプがあった。前もって、私達は一番ひどくいじめられた子達に意見をきいた。

「なあ、悪いと思うちょる?もう、終わりにするためにも、謝ろう?」
彼女は、誠心誠意謝罪し、和解した。よかった・・・
さあ、勝負はこれからだ!一大勢力をもったYちゃんたちに、どうやって認めさせようか・・・・そして、私達がとった行動は……「歌って踊る」ことだった。話をきいてみると、Hちゃんは、歌謡曲大好きのめっちゃミーハーだったので、その日はとりあえず沢田研二の「勝手にしやがれ」を踊りまくった。なぜそう思ったのかわからないが、無性にHちゃんを笑いのど真ん中に置きたくなった。一番にぎやかで笑い声のするテントにHちゃんがいる・・・私は、それで胸がいっぱいになった。。。
そして、それからというもの、大の仲良しになったHちゃんと私は、ピンクレディコンビを結成し、学校の教壇にのって踊り狂う学校生活をおくる事になる・・・「みわ!新曲でたばい!覚えてきないよ!!」相変わらずの姉御肌の・・・でも、明るいHちゃんの声が響く。傍らには、いじめを受けていたこが笑っている。もう、伝説になるほどのおもろい中学校3年間を過ごし、一生分に近い踊りを踊る。
結局、中2で誰より強い発言権を取り戻したHちゃん(笑)、高校になると5つの高校を牛耳る女番長に君臨するわけだが、弱いものいじめなどきいたことがない、バレンタインでーには後輩からのチョコレートでいっぱいになるみんなの憧れの素敵な女性になった。哀しみを優しさに変えて。

ピンクレディを踊ると、ちょっと切なくて甘酸っぱい気持ちになる。みんな大切なひとり、大切な存在・・・そんなこと、考えながら思いっきり踊った「ペッパー警部」だった。











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最終更新日  2006年11月22日 22時15分34秒


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