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数日前、御前崎市でブティックを経営しているフィリピン人のサリーが訪ねてきてくれた。彼女の本名はロサリー・ベサだが誰もそう呼ばない。本人もサリーですっていうんだから仕方がない。フィリッピン人は何でも短くしてしまうのが好きなようだ。彼女が手みやげに持ってきてくれたのがフィリピン産の野菜バナナ。果物と野菜とどう違うかというと、農林水産省の定義では一年生草本類から収穫される果実は「野菜」、永年生作物などの樹木から収穫される果実は「果物」と分けている。バナナは、多年生草本で樹木ではないが、一般には果物として扱われる。文部科学省の日本食品標準成分表では、原則として木本性植物(永年生作物)から収穫されるものを果物としているが、草本性植物から収穫されるものであっても、通常の食習慣においてデザートとして食べられるものは果物で、バナナは果物となる。結局、七面倒くさい定義はどうであれデザート用なら果物、煮物・焼き物用なら野菜となる。今回頂いたバナナは調理専用のもので甘みが少なく、青臭みのあるのが特徴。そもそもバナナは全世界では調理用に使われるもののほうが多いとどこかで聞いたことがある。同じフィリッピンのセブ島にはバナナの花の芯をココナツミルクで煮たPuso ng Saging with coconut milkという料理があるとSKYANGELさんが教えてくれた。この野菜バナナ、一見小さなモンキーバナナみたいだが試しに食べてみると甘みは微かで、どちらかというと里芋みたいな味である。サリーはうちのにココナツミルクで甘く煮るとおいしいと教えてくれたが、甘くないバナナに砂糖を入れて調理してもつまらない。今回は肉を軟らかくするバナナの特長を生かした煮込み料理を作ってみた。一品目は昨夜作ったタコとバナナのシニガン。シニガン ( SINIGANG ) とはSAMPALOC ( サンパロック=タマリンド ) というマメ科植物のエキスで肉類や魚介類野菜を煮込み酸味をつけた代表的な酸っぱいスープ料理、ライスの上にスープや具をのせて食べるのが一般的食べ方で、フィリピン料理レシピの中で最も人気のあるスープ料理だ。小生の自宅では、こんな本格的な作り方はできないのでフィリピンから輸入したユニリーバ製シニガンの素を使う。タコをブツ切りにしてニンニク入りのオリーブオイルで表面だけ軽く炒める。グズグズしていると硬くなるので要注意。これにバナナと生姜のスライス、タマネギの葉、水を入れ中火でゆっくり煮込む。アクを掬ってタコが柔らかく煮えたらシニガンの素を入れ完成。 普通なら硬くなるタコが柔らかいままで、まるで料亭のタコの炊きもの。バナナは里芋の煮物みたいでシニガンの酸味とうまくマッチしていた。2品目は今夜作ったココナツミルク煮。相方はバブイ(豚)のレバー。レバーは血抜きをして水気を切り、塩を振り約30分おく。鍋にバナナとレバーを入れオリーブオイルで軽く炒める。水、生姜スライス、ローリエ2枚を加えコトコト煮る。アクを掬って塩、ブラックペッパーで味を整え最後にココナツミルクを加えて一煮立ちさせる。スープ皿に盛りつけ自家製乾燥バジルを振りかければ完成だ。レバーの癖は完全に抜け、バナナの効果かクリーミーな舌触り。ココナツミルクのスープはバナナとレバーの旨みでこれだけでも一品になりそうな味。昨日のシニガンは日本離れした味のせいかイマイチ満足できなかったうちのも納得の味になった。 サリーの持ってきてくれた野菜バナナ、冷蔵庫にまだ半分は残っている。今度は揚物に挑戦してみよう。
2009.02.15
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遠州灘に面した浜松の南部の海岸は全国でも有数のおいしいタマネギの産地。正月明けから出荷される白タマネギは甘み抜群で水に晒さなくてもそのまま食べられるほど。おまけに葉が枯れる前に収穫されるためみずみずしくて葉も料理に使えるのがうれしい。これは浜松限定?の希少品で他の産地のものは見たことがない。また、このあたりは水はけのよい砂地でエシャレットなどもここが発祥の地だ。耳慣れない名前かもしれないが簡単に言えば根ラッキョウ。あまりにおいしくて生食に向き、西洋野菜のエシャロットに似ていたためこう名付けられた。いまでは茨城県に産地日本一を奪われたが浜松の名産品である。近所のスーパーをブラブラしていたらこの浜松産取れたて新白タマネギを見つけ、同じく今が旬のワカサギと一緒に買ってきた。ワカサギは丸々太った北海道産が一パック270円でお買い得だったが、白タマネギは3個で250円とタマネギにしてはかなり生意気なお値段。しかし、生食専用の珍しいタマネギなんだから仕方がないと我慢した。で、今夜のメニューはタマネギサラダとワカサギの玉子綴じ。タマネギサラダはタマネギをスライスし、鮭の中骨缶詰をトッピングしドレッシングをかければ完成。ワカサギの玉子綴じはワカサギとささがきゴボウを醤油、酒、みりんで軽く煮て、タマネギとその葉を刻んで投入。火を止めて溶き卵を回し入れれば完成。3分間クッキングそのものである。 味はと言うとドジョウの柳川鍋を想像していただければ概ね近く、ワカサギのほろ苦さとタマネギの甘みが絶妙にマッチして、タマネギサラダと合わせてヘルシーで美味しい晩ご飯になった。
2009.02.13
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今朝銚子魚市場を見物してきた。用事があったのは銚子の隣町だがそこまで行って、銚子港を見ないわけにはいかない。僅か5駅だからすぐだよと言われて足を伸ばそうと考えたのが甘かった。駅に着いてみると総武本線を走る電車は1時間に2本。寒い駅舎で待ちぼうけを喰わされた。銚子駅から港までは用心してタクシーに乗ったら今度はあっという間。歩いてもいいくらいの距離だった。魚市場ではちょうど近海マグロ船の水揚げの最中。接岸したマグロ船からクレーンで次々にマグロが水揚げされていた。マグロの水揚げ風景は小生の地元焼津でも珍しくはないが近づいてみると様子が違う。一番違うのは魚の色。焼津のマグロはカチンカチンに凍った白色で、こちらは本来の黒色。焼津のマグロはゴロンゴロン音を立てて水揚げされるが、こちらは数匹ずつ丁寧に船から降ろされていた。大切な近海物だから当然だが、手鉤を持った市場のオジサンに聞いてみると八丈島沖あたりで獲ったものだという。水揚げされたマグロは本マグロ、ビンチョウマグロ、カジキマグロなど種類別に並べられていたが一本の延縄にいろいろ食いついてくるという。カジキマグロだけは船上で吻とヒレが落とされ腑も抜かれている。値段が安いくせに場所をとるので処理されてしまうのだろう。ひとしきり水揚げ風景を見物して銚子漁協の直販所に行ってみた。ここではいろんな魚が並べられていてどれを買おうか迷っていると、ゴム長を履いたオジサンがやってきて店員にハマグリの料理法を講釈し始めた。オジサン、自信満々に料理法を説明し店員は感心して聞いている。小生も聞き耳立てていたが試してみたくなりオジサンと同じハマグリを買ってきた。 それで今夜の晩ご飯はハマグリのバター蒸し?銚子風。ハマグリは一度身を出して1cm大に切っておく。オリーブオイルにニンニクを加え茶色になるまで熱する。ハマグリを加え中火にかけると水分がたっぷり出てくるのでバター、大葉を加えメリケン粉をチョコチョコと振りかけとろみをつける。水分が足りなかったら牛乳を入れたらよい。8分目火が通ったらハマグリの殻に戻し、粉チーズをふりかけオーブントースターで焼いて完成だ。で、その味だがさっぱりしたハマグリに似合わない濃厚な旨みと味。銚子から焼津まで発泡スチロールを抱えてきた甲斐があったと自画自賛だったが、うちのはこんなコトしてもったいない、そのまま食べればいいのにと一言。同居人を思いやる気持ちに欠けるのが欠点である。
2009.02.07
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