KUROうさぎの『コンサートを聴いて』
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008
2007
2006
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
全1件 (1件中 1-1件目)
1
鑑賞日:2011年12月04日(日)14:00開演入場料:¥4,000 E席4階(4RA列)【主 催】(財)びわ湖ホールびわ湖ホール/東京二期会/ライン・ドイツ・オペラ共同制作公演沼尻竜典オペラセレクションモーツァルト作曲歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(全2幕:イタリア語上演/字幕付)会場;びわ湖ホール 大ホール 指揮:沼尻竜典演出:カロリーネ・グルーバー合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル、二期会合唱団管弦楽:トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ出演:ドン・ジョヴァンニ:黒田 博騎士長 :長谷川 顯ドンナ・アンナ:増田のり子ドン・オッターヴィオ:望月哲也ドンナ・エルヴィーラ:佐々木典子レポレッロ :久保和範マゼット :北川辰彦ツェルリーナ :嘉目真木子感想: 一度行ってみたかったびわ湖ホールで東京二期会公演「ドン・ジョヴァンニ」がそのまま公演されるとのことで、はるばる滋賀のびわ湖ホールまで出かけた。大津駅から徒歩約15分、琵琶湖沿岸に立つ白い美しいホールでロビーからのびわ湖の眺めも素晴らしい。 ホール内のレストランはあいにく予約で満席だったので、隣のなぎさ公園内のカフェで琵琶湖を眺めながらの1時間ほどゆったりと食事をし、落ち着いた気分でいつもの天井桟敷の4階席へ。 ホールに入ると既に斜幕に岩場に人が立ちその側に女神(ヴィーナス?)が横たわる絵画が写されている。客席が暗くなり指揮者が登場。雷鳴とドアをたたく音が繰り返され、幕が開くと執事がドアを開け若い男女が部屋に入ってくる。そこで序曲が始まり、食事のもてなしを受ける。男性はチェック柄セーターにめがねをかけ、女性はピンクの膝上ワンピースにハンドバッグで現代風。 序曲が終わると執事が歌い出しレポレッロと判る。ドン・ジョヴァンニ、ドンナ・アンナ、ドン・オッターヴィオの方は中世貴族の服装で登場し歌うのだが、若い男女もそのまま舞台で動き回る。村人達が登場の場面で若い男女が歌い出し、ツェルリーナとマゼットと判る。幕内は全て同じセットで行われ、後の扉から人が出入りするだけ。その分音楽は途切れることなく続けられ、抽象的な演出となっている。 ドン・ジョヴァンニに迫られると、直ぐに服が脱がされ下着姿が多いのだが、今回の出演女性は皆さんスタイルが良くその当たりも織り込み済みなのでしょう。全体的にエロティックで胸に触ったり、ラブシーンも多く、欧州女性演出家のためか。 2幕最後の晩餐の場面でも全員が舞台に登場し、動いている。食事は女性との意味。地獄落ちではドン・ジョヴァンニは2段になっている舞台の下側の暗闇に落ちただけで、しばらくすると舞台後に登場し動き回る。無料プログラムの演出家コメントにあるように「また創造され、この遊びは最初から始まり、終わることはなく続けられる」との意味なのでしょう。 歌手は流石二期会の主力メンバーで皆さん声が素晴らしい。ただレポレッロも深見のあるバリトンでドン・ジョヴァンニより聞こえてしまうところは、バランスが良くないか。 若干歌とずれて聞こえるところもあったが、最後までゆるみ無く音楽が奏でられ、歌手も含め指揮者が掌握していることがよく分かる演奏だった。演出、歌手、管弦楽とバランス良く、レベルの高いモーツァルト・オペラを観ることが出来た。 ホールは音響は良く、4階席でも良く聞こえて来る。東京二期会公演の日生劇場より良かったでしょう。 来年3月には沼尻竜典指揮で神奈川県民ホール、東京二期会との「タンホイザー」が予定されており今から楽しみだ。End
2011.12.04
コメント(0)