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伊計翼「刀がおかれる」刀がおかれた患者は死ぬという光景を見てきた看護師のM保さんの病院のもとへ友人I美さんの娘であるYちゃんが運び込まれてきた。公園から飛び出したところを車に跳ねられ、意識はない。五時間にも及ぶ手術の末、集中治療室へ移された。I美さんのもとへ行くと、医師から説明を受けているところだった。『今夜持てば助かるって。でもそれって今夜で駄目かもしれないってことでしょう?』集中治療室が見える待合室でI美さんが泣き続けている。今夜持てば助かる・・・・しかしM保さんにはもう1つ不安なことがあった。刀である。ほとんどの刀は、この集中治療室でみている。なんとか、あれを止める方法はないのか。一晩中見張っていれば刀をおかれることはないのか、M保さんにはそうは思えない。(どうせ刀が置かれるなら、もういっそのこと・・・・)『I美・・・聞いて』 伏せていた顔をあげたI美さんにナイフを突き付けた。ひと月後、Yちゃんは無事に退院した。あの夜、M保さんはナイフをYちゃんの胸元に置くと、I美さんに『おまじないだから、このままにしておいて。そして、眠らずに入口を見張って』I美さんの話によると、深夜三時ころの疲れがピークに達したころ、人の形をした影がユラユラ揺れているのが見えた。影はしばらく入口に立って様子をうかがうような動きをしていたが消えた。『見張っていたのが良かったのか、胸にナイフを置いたのが良かったのかは わかりませんが・・・・』
2014.05.24
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狩野英孝狩野英孝が撮影した心霊写真
2014.05.11
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我妻俊樹「食べ合わせ」書店員の大迫さんの家では、芋類を二品以上同時に食卓に並べてはいけないという決まりがある。謂われがあるわけではなく、経験上でやめたほうがいいと伝わっている程度のもの。なんとなく守ってはいるが、いつ破ってもいいだろうと思っていた。それは、大迫さんのお母さんも同じで、お父さんのいない晩の食卓にポテトサラダとサツマイモの天ぷらが並んだ日があった。『芋のおかずがかぶっているねー』 と二人で相談したが、まあいいか~と食べ始めようとしていたところで家の電話が鳴った。『電話は父の上司からでした。会社を出たところで父がバイクにはねられて救急車で運ばれたという連絡でした』かけつけた病院では、さいわい命に別条はなく、照れ笑いをしたお父さんがいた。『さすがに芋のことは父に言えませんでした』もし、芋に箸を付けていたらどうなっていたかを考えると寒気がするという。
2014.05.06
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福澤徹三「指輪」ある有名ジュエリーブランドに勤務するTさんの話。3年前、彼女はファッションビルの直営店で店長をしていた。ある日、私服の刑事が来て責任者に会いたいというのでTさんが対応した。刑事は指輪を差し出すと、遺体で見つかった女性がしていた物だという。女性は死亡してからかなりの時間が経過していること、服、所持品がないことから身元がわからないため、指輪が唯一の手掛かりで刻印されたブランド名を頼りに店に足を運んだとのこと。しかし、人気のデザインの上、販売していた店も多かったことから指輪だけで女性の身元がわかるはずもないとTさんは思った。無駄だと思いつつ指輪を手に取ると、指先に電流のようなものが走り、Tさんの脳裏に女性の顔と名前が閃いた。販売履歴で調べると、常連客でもない女性の顔と名前がなぜ閃いたのか、自分でも不思議だし、刑事は簡単に身元がわかったので半信半疑の心持で帰って行った。その日からTさんの体調に変化が起きた。手から肩に掛けて痺れるように重い。あの指輪に触れてからと思うと不気味だった。そのうちにTさんが病気やけがに見舞われた。しかし、ある程度日にちが経つと奇妙なことがわかった。結果的に事故や病気のおかげで、より大きな病気、事故から逃れていたのだ。体調がよくないのに営業成績が上がったり、思わぬ臨時収入があったりもした。指輪の件からしばらく経って、あの刑事が再び店に現れた。『おかげさまで事件がすべて解決しました。ご協力に感謝します』刑事がお礼を言った瞬間、指から肩にかけての重い痺れが消えた。
2014.05.05
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